JP2005315775A - 片面移動式プローブを用いた4端子検査方法及び4端子検査用治具 - Google Patents

片面移動式プローブを用いた4端子検査方法及び4端子検査用治具 Download PDF

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【課題】 片面移動式プローブを用いた4端子検査方法及び4端子検査用治具に関し、簡単な装置構成で基板表裏間の断線・ビア欠陥を高精度で検査する。
【解決手段】 被測定対象基板7の表裏に設けたパッド8,9間の電気的特性を片面移動式プローブ10を用いて4端子検査する際に、被測定対象基板7の裏面側に設けたパッド9に当接させる電圧測定用プローブ3を検査用治具の表面側に設けた擬似パッド5を介して電圧測定手段に接続する。
【選択図】 図1

Description

本発明は片面移動式プローブを用いた4端子検査方法及び4端子検査用治具に関するものであり、特に、プリント配線基板やインターポーザー等の実装基板の表裏の間の電気的試験を基板の片面から探針(プローブ)を用いて簡単に且つ高精度に行うための治具構成に特徴ある片面移動式プローブを用いた4端子検査方法及び4端子検査用治具に関するものである。
近年、プリント配線板等の品質保証のための電気的試験においては、プローブ移動式の検査方法が広く使われており、この中で、より信頼性のある検査をすることが要求されている。
従来、プリント配線板等を片面から検査する方法は、基準導体に絶縁シートを敷いてプリント配線板を載せ、回路上の測定パッドにプローブを接触させて基準導体とこの回路に電気信号を入力し、電圧・電流などを計測して求めることで容量値によりその回路の断線を判定していた(例えば、特許文献1参照)。
例えば、片面からのプロービングでBGA(Ball Grid Array)基板などの表裏に接続されたパターンの断線を調べる場合、複数枚同じ回路の容量値を調べ、多数決で断線を予想する方法或いはパターンの表裏からの容量を測定し、ほぼ同じ値であれば断線していないとする方法などがある。
しかし、基板上に搭載する半導体集積回路装置等の電子部品の高性能化に伴って、基板にも高品質が求められており、表裏パターンの接続を調べる場合は断線検出だけでなく微少ビア欠陥などを検出することを要求されつつある。
即ち、例えば、ビアホールにおいて下層配線層とビアとの接触面に異物が残って実効接触面積が小さくなるというビア欠陥があった場合、配線パターンの始点と終点間の抵抗値が大きくなるが、このような抵抗値の変化を伴うビア欠陥は上述の容量値比較では検出できない。
この様なビア欠陥の検出のためには、mΩオーダで抵抗測定を行うことを求められるが、この様なビア欠陥の検出ための抵抗測定は、基板の片面からの測定ではできないという問題がある。
そこで、片面移動式プローブを用いた回路基板検査装置に代わる回路基板両面検査装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
なお、この様な移動式プローブを用いた回路基板検査装置においては、プローブとしては、ホルダ内に収容されたプローブ先端部をコイルスプリングで押圧するスプリングコンタクトプローブが用いられている。
特開平09−152457号公報 特開平07−035808号公報
しかし、上述の移動式プローブを用いた回路基板両面検査装置の場合には、検査装置の構成が複雑化・大型化するという問題があり、低コスト化が困難であるという問題がある。
そこで、本発明者は、簡単な装置構成で基板表裏間の断線・ビア欠陥を高精度で測定することを試みたので、図3を参照して説明する。
図3参照
図3は、本発明者が試みた移動式プローブを用いた4端子測定方法の概念的構成図であり、被測定対象基板となるプリント配線基板60に対して、プリント配線基板60の裏面側に設けたパッド62の配置と同じ配置に電流供給用プローブ71と電圧測定用プローブ72からなる一対のプローブを設けた測定用治具70を対向させ、全てのパッド62に対して各一つのプローブを一個の同じパッド62に当接させる。
一方、プリント配線基板60の表面側に設けたパッド61に対しては、各パッド毎に電流供給用プローブ51と電圧測定用プローブ52からなる一対のプローブを順次当接させるとともに、電流供給用プローブ51,71間には測定器53に具備した電流源54に接続し、電圧測定用プローブ52,72間には電圧計55を接続して4端子測定を行う。
なお、この様な4端子測定においては、電流供給回路と電圧測定回路とを独立させているため、ヘッドの配線抵抗や接触抵抗の影響を受けることがなく、従来の2端子測定においては困難であった被測定対象基板となるプリント配線基板60の配線抵抗のみをmΩのオーダで精度良く測定することが可能になる。
また、このように、電流供給用プローブ71及び電圧測定用プローブ72を配線によりマルチ接続することによりリレー制御が不要となるため、装置構成及び動作を簡素化することが可能になる。
しかし、図3に示した構成においては、電流供給回路側だけではなく、電圧測定回路側もマルチ接続にしているため、測定対象回路に供給した電流がマルチ接続している電圧測定用プローブ72を介して隣接する回路に周り込み、測定精度がでないという問題があることが判明した。
したがって、本発明は、簡単な装置構成で基板表裏間の断線・ビア欠陥を高精度で測定することを目的とする。
図1は本発明の原理的構成図であり、ここで図1を参照して、本発明における課題を解決するための手段を説明するが、図における符号1及び3は夫々成膜室及び対向電極である。
図1参照
上記課題を解決するために、本発明は、片面移動式プローブ10を用いた4端子検査方法において、被測定対象基板7の表裏に設けたパッド8,9間の電気的特性を片面移動式プローブ10を用いて4端子検査する際に、被測定対象基板7の裏面側に設けたパッド9に当接させる電圧測定用プローブ3を検査用治具の表面側に設けた擬似パッド5を介して電圧測定手段に接続したことを特徴とする。
このように、表面側に擬似パッド5を設けた検査用治具を用いることによって、検査装置側の構成を変更することなく、従来の片面移動式プローブ10を用いて被測定対象基板7の表裏に設けたパッド8,9間の電気的特性をmΩのオーダで精度良く測定することが可能になる。
この場合、被測定対象基板7の裏面側に設けたパッド9に当接させる電流供給用プローブ2は配線を介してマルチ接続することが望ましく、それによって、リレー制御等が不要になるので検査装置の回路構成を簡素化することができる。
また、擬似パッド5に電流供給用プローブ2も当接させる場合に比べてプローブを針2本構成にする必要がなく、且つ、電流供給用パッドを個々に設ける必要がないので低コスト化が図れる。
また、この様な検査用治具は、被測定対象基板7の裏面側に設けたパッド9の配置対応するように設置した電流供給用プローブ2と電圧測定用プローブ3とを備えた第1の検査用治具1と、表面側に電圧測定用の擬似パッド5を備えるとともに、各疑似パッドと接続する貫通導体6を介して前記電圧測定用プローブ3と接続する第2の検査用治具4とによって構成すれば良い。
この場合、第1の検査用治具1において、電流供給用プローブ2を配線を介してマルチ接続することが望ましく、それによって、リレー制御等が不要になるので検査装置の回路構成を簡素化することができる。
本発明によれば、検査装置側の構成を変更することなく、従来の片面移動式プローブ10を用いて被測定対象基板7の表裏に設けたパッド8,9間の断線、短絡、或いは、ビア欠陥等の電気的特性を抵抗値の変化としてmΩのオーダで精度良く測定することができる。
本発明は、プリント配線基板等の被測定対象基板の表裏に設けたパッド間の断線、短絡、或いは、ビア欠陥等の電気的特性を片面移動式プローブを用いて4端子検査する際に、被測定対象基板の裏面側に設けたパッドに当接させる電流供給用プローブを配線を介してマルチ接続するとともに、被測定対象基板の裏面側に設けたパッドに当接させる電圧測定用プローブを検査用治具の表面側に設けた擬似パッドを介して電圧測定手段に接続して4端子測定を行うものである。
ここで、図2を参照して、本発明の実施例の片面移動式プローブを用いた4端子検査方法を説明する。
図2参照
図2は、本発明の実施例の片面移動式プローブを用いた4端子検査方法の概念的構成図であり、被測定対象基板となるプリント配線基板11の裏面側に設けたパッド13の配置と対応するように電流供給用プローブ31と電圧測定用プローブ32とからなる一対のプローブを配置したプローブ用治具30にプリント配線基板11を載置し、全パッド13に対して各一対のプローブを当接させる。
このプローブ用治具30においては、全ての電流供給用プローブ31を配線を介してマルチ接続するものであり、このマルチ接続によって測定の際のリレー制御等が不要になる。
また、電圧測定用プローブ32は、擬似パッド用治具40の表面側に設けられた疑似パッド41に対して貫通導体42を介して個別に接続される。
この場合の電流供給用プローブ31と電圧測定用プローブ32は、例えば、スプリングコンタクトプローブからなり、このスプリングコンタクトプローブがプローブ用治具30を構成するベース基板33に埋設された構成となっている。
このスプリングコンタクトプローブは、プローブ先端部34、プローブ先端部34に当接するバネ受け部35、プローブ先端部34をバネ受け部35を介して押圧するスプリングコイル36、スプリングコイル36に電気的に接続する配線37、及び、これらを被覆するシース38によって構成される。
そのような装置構成で4端子検査を行う場合、まず、プローブ用治具30の上にプリント配線板11を搭載して全パッド13に対して各一対のプローブを当接させ、プリント配線基板11に設けた表面側のパッド12に移動式プローブ20を構成する電流供給用プローブ21と電圧測定用プローブ22とからなる2本針構成の一方のプローブを当接させるとともに、他方のプローブの内の電圧測定用プローブ23を擬似パッド用治具40に設けた疑似パッド41に当接させる。
また、他方のプローブの内の電流供給用プローブはマルチ接続した電流供給用プローブ31と電気的に接続させ、電流源25及び電圧計26を備えた測定器24を用いて4端子で測定する。
この場合、上述の特許文献1に示されているように、XYZの機構で移動式プローブ20を構成する各プローブを制御し、プローブ先端をプリント配線基板11の表面側のパッド12上に位置決めし、プローブを下降させてパッド12に接触させ、各表裏パターンの抵抗を4端子測定し、この工程を各パッド12に対して順次行う。
以上説明したように、本発明の実施例においては、電流供給用プローブと電圧測定用プローブを埋設したプローブ用治具と擬似パッドを設けた擬似パッド用治具とからなる4端子検査用治具を用いているので、従来の片面移動式プローブを用いた検査装置を用いて基板の表裏間の電気的特性の4端子測定することが可能になる。
また、プローブ用治具に埋設した電流供給用プローブは、全てマルチ接続しているので、測定に際してリレー制御等が不要になるので、装置構成が簡素化される。
以上、本発明の実施例を説明してきたが、本発明は実施例に記載した条件・構成に限られるものではなく、各種の変更が可能であり、例えば、実施例においては、電流供給用プローブと電圧測定用プローブをスプリングコンタクトプローブで構成しているが、かならずしもスプリングコンタクトプローブである必要はない。
また、上記の実施例の説明においては、電流供給用プローブをマルチ接続する具体的構成は説明していないが、プローブ用治具の裏面に印刷配線パターンを形成して、この印刷配線パターンを介してマルチ接続しても良い。
或いは、絶縁被覆したワイヤを各電流供給用プローブに接続し、このワイヤを一か所で電気的に接続するようにしても良い。
また、いずれの場合にも、擬似パッド用治具の表面側の一か所に電流供給用擬似パッドを設けこの電流供給用擬似パッドに対して貫通導体を介してマルチ接続した電流供給用プローブを接続するとともに、移動式プローブを構成する電流供給用プローブを電流供給用擬似パッドに当接するようにしても良い。
また、上記の実施例においては、従来の片面移動式プローブの構成上、プローブ用治具と擬似パッド用治具とを別体構成としているが、片面移動式プローブの構成によっては一体構成にしても良いものである。
本発明の活用例としては、プリント配線基板の表裏間の電気的特性の4端子検査が典型的なものであるが、インターポーザ等の実装基板の表裏間の電気的特性の4端子検査にも適用されるものであり、さらには、チップ積層により3次元半導体集積回路を構成する際のチップ表裏間の電気的特性の4端子検査にも適用されるものである。
本発明の原理的構成の説明図である。 本発明の実施例の片面移動式プローブを用いた4端子検査方法の概念的構成図である。 本発明者の提案による4端子検査方法の概念的構成図である。
符号の説明
1 第1の検査用治具
2 電流供給用プローブ
3 電圧測定用プローブ
4 第2の検査用治具
5 擬似パッド
6 貫通導体
7 被測定対象基板
8 パッド
9 パッド
10 片面移動式プローブ
11 プリント配線基板
12 パッド
13 パッド
20 片面移動式プローブ
21 電流供給用プローブ
22 電圧測定用プローブ
23 電圧測定用プローブ
24 測定器
25 電流源
26 電圧計
30 プローブ用治具
31 電流供給用プローブ
32 電圧測定用プローブ
33 ベース基板
34 プローブ先端部
35 バネ受け部
36 スプリングコイル
37 配線
38 シース
40 擬似パッド用治具
41 擬似パッド
42 貫通導体
50 移動式プローブ
51 電流供給用プローブ
52 電圧測定用プローブ
53 測定器
54 電流源
55 電圧計
60 プリント配線基板
61 パッド
62 パッド
70 測定用治具
71 電流供給用プローブ
72 電圧測定用プローブ

Claims (4)

  1. 被測定対象基板の表裏に設けたパッド間の電気的特性を片面移動式プローブを用いて4端子検査する際に、前記被測定対象基板の裏面側に設けたパッドに当接させる電圧測定用プローブを検査用治具の表面側に設けた擬似パッドを介して電圧測定手段に接続したことを特徴とする片面移動式プローブを用いた4端子検査方法。
  2. 上記被測定対象基板の裏面側に設けたパッドに当接させる電流供給用プローブを配線を介してマルチ接続することを特徴とする請求項1記載の片面移動式プローブを用いた4端子検査方法。
  3. 被測定対象基板の表裏に設けたパッド間の電気的特性を片面移動式プローブを用いて4端子検査する際に使用する治具であって、前記被測定対象基板の裏面側に設けたパッドの配置対応するように設置した電流供給用プローブと電圧測定用プローブとを備えた第1の検査用治具と、表面側に電圧測定用の擬似パッドを備えるとともに、各疑似パッドと接続する貫通導体を介して前記電圧測定用プローブと接続する第2の検査用治具とからなることを特徴とする4端子検査用治具。
  4. 上記第1の検査用治具において、上記電流供給用プローブが配線を介してマルチ接続されていることを特徴とする請求項3記載の4端子検査用治具。
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