JP5079258B2 - 液体漂白剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、液体漂白剤組成物に関する。
漂白剤は塩素系漂白剤と酸素系漂白剤に分けられるが、塩素系漂白剤は使用できる繊維に制限があり、色・柄物には使用できず、また特有の臭いを有していることから、これらの欠点のない酸素系漂白剤が最近著しく普及している。この酸素系漂白剤のうち、過炭酸ナトリウムや過ほう酸ナトリウムが粉末酸素系漂白剤として使用されており、また、過酸化水素が液体酸素系漂白剤として使用されているが、特に塗布しやすいなどの使いやすさから液体酸素系漂白剤が好まれている。また、液体酸素系漂白剤は、塩素系漂白剤に比べ漂白力が低いため、それを補うために漂白活性化剤を併用して漂白力を高めることが行われている。
しかし、漂白活性化剤は、強酸性条件下では比較的安定であるが、弱酸性条件下では経時により分解し酸素ガスを発生するため漂白力の低下の要因となる。この漂白活性化剤の安定化のために、種々の検討がなされてきた。例えば、特許文献1には、漂白活性化剤の安定化のために、分岐アルカノイル基を有する漂白活性化剤を添加することが記載されている。
特開平10−251689号公報
漂白剤は、過酸化水素及び漂白活性化剤の安定化のため酸性条件下で保存し、使用場面において洗剤と併用してアルカリ性条件にすることで高い漂白力が得られることが知られている。しかし、最近急激に市場規模を拡大させている液体洗剤は一般に弱アルカリ性であるため、強アルカリ性である粉末洗剤と比較して、漂白剤を併用した場合において漂白効果が得られにくいという問題点がある。
従って、本発明の課題は、液体酸素系漂白剤の漂白成分である過酸化水素及び漂白活性化剤(特に、漂白活性化剤)の安定性を確保し、長期的に安定な漂白効果を発現することができ、更に強アルカリ条件下ばかりでなく弱アルカリ条件下においても、十分な漂白効果を発現することができる液体漂白剤組成物を提供することにある。
本発明者らは、界面活性剤(特に、非イオン界面活性剤を含む界面活性剤)を高配合することによって、過酸化水素及び漂白活性化剤の安定化を実現し得ることを見出し、更に漂白剤に界面活性剤を高濃度で含有させた系に、特定の脂肪酸を配合することで、弱アルカリ性条件下においても漂白活性化剤からの有機過酸の生成率を向上させ、高い漂白効果が得られ得ることを見出した。
即ち、本発明は、下記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分を含有し、組成物中の(d)成分の含有量が30〜70質量%である液体漂白剤組成物を提供する。
(a):過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物
(b):一般式(1a)で表される漂白活性化剤
1a−C(=O)−LG (1a)
(式中、R1aは炭素数6〜13の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基、LGは脱離基である。)
(c):一般式(2a)で表される脂肪酸又はその塩
2a−C(=O)−OH (2a)
(式中、R2aは炭素数6〜13の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基である。)
(d):界面活性剤
本発明により、液体酸素系漂白剤の漂白成分である過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性を十分に確保し、弱アルカリ条件下においても十分な漂白効果を発現する液体漂白組成物を提供することができる。
[(a)成分]
本発明の液体漂白剤組成物は、(a)成分として過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物を含有する。水中で過酸化水素を生成する化合物としては、過炭酸塩、過ホウ酸塩等が挙げられる。
[(b)成分]
本発明の液体漂白剤組成物は、(b)成分として、上記一般式(1a)で表される漂白活性化剤を含有する。
一般式(1a)において、R1aは、好ましくは炭素数6〜13の分岐鎖のアルキル基であり、カルボニル炭素に対してα位又はβ位に側鎖を有する炭素数6〜13の分岐鎖アルキル基がより好ましい。このような分岐鎖アルキル基を有する漂白活性化剤は、直鎖アルキル基を有する漂白活性化剤と比較して、弱酸性領域における貯蔵安定性の向上を確保できることから、より高い漂白効果及び高い洗浄効果を液体漂白剤組成物に付与することが可能となる。
また、一般式(1a)において、LGで示される脱離基としては、具体的には以下の群から選ばれる基が挙げられる。
Figure 0005079258
(ここでR1bはアルキレン基、好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基を示し、pは0又は1、Mは水素原子、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を示す。)
(b)成分としては、アルカノイル基の炭素数7〜14の、直鎖又は分岐鎖のアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸、直鎖又は分岐鎖のアルカノイルオキシベンゼンカルボン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種が好ましく、下記一般式(1c)で表される化合物が更に好ましい。
Figure 0005079258
〔式中、R1c−CO−は、カルボニル炭素に対してα位及びβ位の少なくとも一方に側鎖を有する総炭素数7〜14、好ましくは8〜14のアルカノイル基であり、R1c−は下記のα位分岐型又はβ位分岐型が好適である。
Figure 0005079258
ここで、R1dは炭素数4〜10のアルキル基であり、R1eはメチル基、エチル基、プロピル基及びブチル基から選ばれる基である。Xは−COOM及び−SO3Mから選ばれる基であり、Mは水素原子、アルカリ金属又はアルカリ土類金属である。〕
本発明の(b)成分としては、一般式(1c)において、R1c−CO−が2−エチルヘキサノイル基、3,5,5−トリメチルヘキサノイル基、2−エチルペンタノイル基、又は3,6,8,8−テトラメチルノナノイル基が好ましく、特に3,5,5−トリメチルヘキサノイル基が最も好適である。また、Xが−COOM又は−SO3Mである化合物が好適であり、p位に−COOM又は−SO3Mを有する化合物(Mは水素原子、ナトリウム又はカリウムが好ましい)が最も好ましい。
[(c)成分]
本発明の液体漂白剤組成物は、(c)成分として、上記一般式(2a)で表される脂肪酸又はその塩を含有する。
一般式(2a)において、R2aは、炭素数6〜13の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基であり、好ましくは炭素数6〜13の直鎖又は分岐鎖のアルキル基、アルケニル基であり、より好ましくは炭素数6〜13の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である。
本発明の(c)成分の具体例としては、n−ヘプタン酸、n−オクタン酸、n−ノナン酸、n−デカン酸、n−ドデカン酸、n−テトラデカン酸、3,5,5−トリメチルヘキサン酸、2−エチルヘキサン酸、及びそれらの塩からなる群から選択される少なくとも1種が挙げられる。
[(d)成分]
本発明の液体漂白剤組成物は、界面活性剤を含有する。界面活性剤は、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種であり、特許庁公報「周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)」日本国特許庁、平成10年3月26日、P4〜22に記載されている界面活性剤を用いることができる。
本発明の界面活性剤は、非イオン界面活性剤を含有することが好ましい。非イオン界面活性剤としては、下記一般式(3)で表される化合物が好ましく、グリフィン法で求めたHLBが13〜17の非イオン界面活性剤がより好ましい。
3a−O[(EO)m/(PO)n]−H (3)
〔式中、R3aは、炭素数10〜18、好ましくは12〜14のアルキル基又はアルケニル基を示す。mは数平均付加モル数0〜20の数、nは数平均付加モル数0〜20の数を示し、m及びnの両者が0の場合を除く。好ましくはmの数平均付加モル数は6〜15、より好ましくは7〜12であり、nの数平均付加モル数は0〜10、より好ましくは0〜5、特に好ましくは0〜3である。またEOとPOとはランダム共重合体又はブロック共重合体のいずれの形態で配列されていてもよい。〕
ここで、グリフィン法で求めたHLBとは、以下の式で求めたHLBである。
HLB値=20×親水部の式量の総和/分子量
これらの非イオン界面活性剤の中では、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤、並びにオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤から選ばれる少なくとも1種が好ましく、具体的には、下記一般式で表される化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
1225-O(C24O)m1−H (m1=7〜20、HLB=13.1〜16.9)
1429-O(C24O)m2−H (m2=7〜24、HLB=13.1〜17.0)
1225-O(C24O)p1(C36O)2(C24O)r1−H (p1+r1=5〜18、HLB=13.4〜17.0)
これら一般式で表される化合物の一例として、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(オキシエチレン平均付加モル数8、HLB13.1)、C1225-O(C24O)7-(C36O)2-(C24O)4−H(HLB15.8)などが挙げられる。
これらの非イオン界面活性剤の中では、特にオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン性界面活性剤が好ましい。このポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン性界面活性剤は、ランダム共重合体又はブロック共重合体のいずれの形態で配列されていてもよく、その中でもブロック共重合体が好ましい。ブロック共重合体の形態としては、下記一般式(4)で表され、グリフィン法で求めたHLBが13〜17である化合物が特に好ましい。
4a−O(EO)a(PO)b(EO)c−H (4)
〔式中、R4aは炭素数10〜18、好ましくは12〜14のアルキル基又はアルケニル基を示す。aは数平均付加モル数1〜20の数、bは数平均付加モル数1〜20の数、cは数平均付加モル数1〜20の数を示す。好ましくは、aの数平均付加モル数は6〜15、より好ましくは7〜12であり、bの数平均付加モル数は1〜10、より好ましくは1〜5、特に好ましくは1〜3であり、cの数平均付加モル数は6〜15、より好ましくは7〜12である。〕
本発明の非イオン界面活性剤は、2種以上の混合物として配合し得る。
[液体漂白剤組成物]
本発明の液体漂白剤組成物は、上記(a)成分、(b)成分、(c)成分及び(d)成分を含有する。
本発明の液体漂白剤組成物中における(a)成分の含有量(過酸化水素としての含有量)は、好ましくは0.1〜6質量%、より好ましくは0.5〜5質量%、更に好ましくは1〜4.5質量%、特に好ましくは1〜3質量%である。このような範囲において優れた漂白効果を得ることができる。
本発明の液体漂白剤組成物中における(b)成分の含有量は、優れた漂白効果を得る観点から、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.2〜5質量%、特に好ましくは0.2〜2質量%である。
本発明の液体漂白剤組成物中における(c)成分の含有量は、漂白活性化剤の安定性向上の観点から、好ましくは0.05〜1.5質量%、より好ましくは0.2〜1.5質量%、特に好ましくは0.3〜1.2質量%である。
本発明の液体漂白剤組成物中における(b)成分と(c)成分との質量比は、優れた漂白効果を得る観点から、50/1〜1/15が好ましく、25/1〜1/10がより好ましく、10/1〜1/2が更に好ましい。
本発明の液体漂白剤組成物中における(d)成分の含有量は、漂白活性化剤の安定性向上の観点から、30〜70質量%であり、好ましくは45〜70質量%、より好ましくは45〜65質量%である。特に、本発明の液体漂白剤組成物は、油中水型エマルション型になるように、(d)成分の含有量を調整することが、漂白活性化剤の更なる安定性向上の観点から好ましい。
また、本発明の液体漂白剤組成物は、(b)成分と(c)成分とが以下の式(I):
|R1aの平均炭素数−R2aの平均炭素数|≦5 (I)
で表される関係を有することが好ましい。即ち、(b)成分中のR1aの平均炭素数と、(c)成分中のR2aの平均炭素数の差を示す上記式(I)は、漂白活性化剤の安定化、弱アルカリ性条件下での過酸生成率を向上させる観点から、好ましくは5以下であり、より好ましくは4以下であり、更に好ましくは3以下である。上記式(I)の条件を満たすように一般式(1a)中のR1aと、一般式(2a)中のR2aの炭素数を選択することにより、貯蔵場面においては両者が会合することで安定化し、使用場面においては両者が解離して界面活性剤の構造が変化することで、漂白活性化剤からの有機過酸の生成率が向上することが、本発明の効果が得られる理由の一つであると考えられる。
本発明の液体漂白剤組成物は、洗剤と併用する併用型漂白剤としてではなく、洗剤と併用しない単独型漂白剤としても使用することができる。単独型漂白剤として使用する場合、使用場面においてpHを上昇させるために、本発明の液体漂白剤組成物中に、以下の(e)成分及び(f)成分を含有し得る。使用場面によっては、pHが十分に上昇しないこともあるが、本発明の液体漂白剤組成物は、弱アルカリ条件下においても十分な漂白効果を発現し得る。
本発明の液体漂白剤組成物は、(e)成分としてホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有し得る。ホウ酸塩としては、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、4ホウ酸ナトリウム、4ホウ酸カリウム、4ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。
本発明の液体漂白剤組成物は、(f)成分として、隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシル基を有する部位が1つ以上存在する化合物を含有し得る。
(f)成分は(e)成分と組み合わせて用いることが好ましい。本発明において、(f)成分は、液体漂白剤組成物中で(e)成分とモノ体又はジ体を形成し得る化合物であり(下記一般式を参照)、3個以上のヒドロキシル基を有し、且つ隣り合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシル基を有する部位が1つ以上存在するような構造を有する化合物が好ましい。
ここで、(e)成分と(f)成分との間には下記の式のような平衡反応が存在する。
Figure 0005079258
(f)成分の具体例としては下記(i)〜(iv)の化合物が好適であり、これらの化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種以上を用いることができる。
(i)グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、アルキル(炭素数1〜10)ポリグリセリルエーテル(例えば、アルキル(炭素数1〜10)ジグリセリルエーテル、アルキル(炭素数1〜10)トリグリセリルエーテル)
(ii)ソルビトール、マンニトール、マルチトース、イノシトール、及びフィチン酸から選ばれる糖アルコール類
(iii)グルコース、アピオース、アラビノース、ガラクトース、リキソース、マンノース、ガロース、アルドース、イドース、タロース、キシロース、及びフルクトースから選ばれる還元糖類、及びこれらの誘導体(アルキル(ポリ)グリコシド等)
(iv)デンプン、デキストラン、キサンタンガム、グアガム、カードラン、プルラン、アミロース、及びセルロースから選ばれる多糖類。
本発明では、特に上記(ii)の糖アルコール類が好適であり、単独又は複数で用いることができる。特にソルビトールが安定性及び漂白/洗浄効果の点から好適である。
一つの実施形態として、本発明の液体漂白剤組成物は、(e)成分と(f)成分から構成されるpHジャンプ系を、特定の組成及び比率で使用し得る。本発明の液体漂白剤組成物は、このような特定の組成及び比率を更に有することで、優れたpHジャンプ効果及び優れた過酸化水素の安定性を発現し得る。
本発明では液体漂白剤組成物に対して1000容積倍の水により希釈した場合の希釈液の20℃におけるpHが8.5以上10.5未満、好ましくは9以上9.5未満になることが漂白/洗浄効果を得る目的から好ましい。
本発明においてはジ体がpHジャンプ系の主要成分であることが希釈溶液のpHを8.5以上10.5未満にするために好適であり、液体漂白剤組成物中に存在する全ホウ素化合物に対して、ジ体の含有量が70〜100モル%であり、モノ体の含有量が5モル%未満であり、そして単独で存在するホウ酸、ホウ砂及び/又はホウ酸塩の含有量が25モル%未満になるようにすることが好適である。本発明においては、(e)成分1当量(例えば、ホウ砂及び4ホウ酸ナトリウムの場合はホウ素原子を4個含むため、4当量と考える)あたり、(f)成分を、好ましくは1.5〜4モル、より好ましくは1.5〜2.7モル、更に好ましくは2〜2.7モル、特に好ましくは2.2〜2.7モル用いることで、優れたpHジャンプ効果、並びに過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性が得られ得る。
なお、本発明では(e)成分及び(f)成分を液体漂白剤組成物に配合する場合には、一般に、液体漂白剤組成物中では上記モノ体、及びジ体の化合物に変換されている。本発明でいう(e)成分の含有量とは、単独、モノ体及びジ体として存在する(e)成分の全含有量を意味する。(f)成分の含有量とは、単独、モノ体及びジ体として存在する(f)成分の全含有量を意味する。本発明の(e)成分の含有量は、優れたpHジャンプ効果を達成させる観点から、液体漂白剤組成物中においてホウ素原子として好ましくは0.05〜1質量%、より好ましくは0.15〜0.5質量%、特に好ましくは0.2〜0.4質量%である。(f)成分の含有量は、優れたpHジャンプ効果を達成させる観点から、液体漂白剤組成物中において好ましくは3〜35質量%、より好ましくは5〜30質量%、特に好ましくは10〜20質量%である。
なお、変換されたモノ体及びジ体の含有量は、ホウ素(11B)のNMR分光法とICP発光分析法との組合せを用いることで算出することができる。
本発明の液体漂白剤組成物は、過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性向上の観点から、金属イオン封鎖剤を含有し得る。金属イオン封鎖剤としては、ホスホン酸系化合物が好ましく用いられる。その具体例としては、エタン−1,1−ジホスホン酸、エタン−1,1,2−トリホスホン酸塩、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エタン−1−ヒドロキシ−1,1,2−トリホスホン酸、エタン−1,2−ジカルボキシ−1,2−ジホスホン酸、メタンヒドロキシホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸等の有機ホスホン酸誘導体等が挙げられる。これらは1種又は2種以上配合することができる。中でも、エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミンテトラキスメチレンホスホン酸等が好ましい。
本発明の液体漂白剤組成物は、過酸化水素及び漂白活性化剤の安定性向上の観点から、ラジカルトラップ剤を含有し得る。ラジカルトラップ剤としては、フェノール系、すなわちフェノール性OH基を有する化合物、そのエステル誘導体やエーテル誘導体等の誘導体が好ましい。好適な例としては、ジメトキシフェノール、カテコール、ハイドロキノン、メトキシフェノール、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)等が挙げられる。
本発明の液体漂白剤組成物は、香料等の各種成分を安定させる観点から、ハイドロトロープ剤を含有し得る。ハイドロトロープ剤としては、エタノール、イソプロパノール、フェニルポリオキシエチレンアルコール等の1価アルコール類や、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類等が挙げられる。
その他に本発明の液体漂白剤組成物は、シリコーン類、殺菌剤、蛍光染料、酵素、香料等の任意成分を配合し得る。本発明の液体洗浄剤組成物は水を含有し、通常、組成物の残部は水である。香料としては、例えば、特許公開2003−213295段落[0007]〜[0022]に記載の香料を使用することができる。
本発明の液体漂白剤組成物は、20℃におけるpHが好ましくは2〜6、より好ましくは2.5〜5.5、更に好ましくは2.5〜5において、安定性の向上、特に漂白活性化剤を配合する場合の更なる安定化を実現でき、貯蔵後でも優れた漂白洗浄性能を発現する。
実施例及び比較例で用いた配合成分を以下にまとめて示す。
<配合成分>
(a)成分
・a−1;過酸化水素
(b)成分
・b−1;デカノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム(n-C919COOC64SO3Na)
・b−2;下記式で表されるiso−ノナノイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム
Figure 0005079258
(c)成分
・c−1;n−ドデカン酸ナトリウム
・c−2;下記式で表される3,5,5−トリメチルヘキサン酸
Figure 0005079258
・c−3;n−デカン酸
・c−4;n−テトラデカン酸ナトリウム
(c’)成分((c)成分の比較品)
・c’−1;オクタデカン酸
・c’−2;酢酸
(d)成分
・d−1;ポリオキシエチレンラウリルエーテル(オキシエチレン平均付加モル数8、HLB13.1)
・d−2;C1225O-(C24O)7-(C36O)2-(C24O)4-H(HLB15.8)
(e)成分
・e−1;ホウ酸
(f)成分
・f−1;D−ソルビトール
その他成分
・g−1;金属イオン封鎖剤;エタン−1−ヒドロキシ−1,1−ジホスホン酸(デイクエスト2010、ソルーシア社製)
実施例1〜10、比較例1〜5
表1に示す成分を用い、表1に示す組成の液体漂白剤組成物を調製した。得られた液体漂白剤組成物について、漂白性能、組成物の溶液状態、漂白活性化剤の貯蔵安定性及び有機過酸の発生率を以下の方法により評価した。その結果を表1に示す。
<漂白性能の評価法>
液体漂白剤組成物1mLと4°DH1000mLを混合した後、そこに以下の方法で調製したミートソース汚染布(4枚)を入れ、ターゴトメータを用いて20℃、80rpmで10分間漂白処理を行った。処理前後の布表面の反射率を測定し、下式(II)により漂白率を求めた。
・ミートソース汚染布の調製
カゴメ(株)製ミートソース(完熟トマトのミートソース(2007年5月27日賞味期限、ロット番号:D5527JF)/内容量259gの缶詰)の固形分をメッシュ(目の開き;500μm)で除去した後、得られた液を煮沸するまで加熱した。この液に木綿金布#2003を浸し、15分間煮沸した。そのまま火からおろし2時間程度放置し30℃まで放置した後、布を取りだし、余分に付着している液をへらで除去し、自然乾燥させた。その後プレスし、10×10cmの試験布として実験に供した。
Figure 0005079258
<組成物の溶液状態の評価法>
組成物の溶液状態がW/O型を形成しているかどうかを識別する方法として、溶液の電導度測定による連続相の特定と、光散乱法による構造体の粒径測定を組み合わせることで確認した。
表中、W/Oは油中水型エマルション、O/Wは水中油型エマルションであることを示す。
<漂白活性化剤の貯蔵安定性評価法>
液体漂白剤組成物を100mLガラス製サンプルビンに80g入れ、30℃で2ヶ月間貯蔵した。貯蔵前後の液体漂白剤組成物中における漂白活性化剤の含有量を高速液体クロマトグラフィーで測定し、下式(III)により漂白活性化剤残存率を求めた。
Figure 0005079258
<有機過酸発生率評価法>
25℃のイオン交換水600mL中に液体漂白剤組成物4mL(浸漬洗浄時使用量相当)を添加し、撹拌した。30分後に試験液に1%カタラーゼ溶液を1.5mL添加し、さらに3分攪拌した後20%硫酸水溶液を10mL添加し、ヨードメトリー法に従い有機過酸量を滴定し、下式(IV)によって有機過酸の発生率を求めた。
Figure 0005079258
Figure 0005079258
実施例11〜12、比較例6〜7
表2に示す成分を用い、表2に示す組成の液体漂白剤組成物を調製した。得られた液体漂白剤組成物について、下記方法で漂白性能を評価し、実施例1と同様の方法で組成物の溶液状態、漂白活性化剤の貯蔵安定性及び有機過酸の発生率を評価した。その結果を表2に示す。
<漂白性能の評価法>
0.133%市販液体洗剤液(pH=8.2)の入った2リットル水溶液に液体漂白剤組成物を40mL添加し、実施例1と同様に調製したミートソース汚染布を5枚ずつ15分間浸漬させた。その後水道水ですすぎ、乾燥させ上記式(II)によって漂白率を算出した。
Figure 0005079258

Claims (6)

  1. 下記(a)成分、(b)成分、(c)成分、(d)成分及び水を含有し、組成物中の(d)成分の含有量が30〜70質量%であり、20℃におけるpHが2〜6である、液体漂白剤組成物。
    (a):過酸化水素又は水中で過酸化水素を生成する化合物
    (b):アルカノイル基の炭素数7〜14の、直鎖又は分岐鎖のアルカノイルオキシベンゼンスルホン酸、直鎖又は分岐鎖のアルカノイルオキシベンゼンカルボン酸及びそれらの塩から選ばれる少なくとも1種の漂白活性化剤
    (c):一般式(2a)で表される脂肪酸又はその塩
    2a−C(=O)−OH (2a)
    (式中、R2aは炭素数6〜13の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基である。)
    (d):非イオン界面活性剤
  2. (b)成分と(c)成分とが以下の式(I)で表される関係を有する、請求項1記載の液体漂白剤組成物。
    |R 1a の平均炭素数−R 2a の平均炭素数|≦5 (I)
    〔R 1a は、(b)成分のアルカノイル基からC(=O)を除いた基である。〕
  3. 非イオン界面活性剤が、グリフィン法で求めたHLBが13〜17の非イオン界面活性剤である、請求項1又は2記載の液体漂白剤組成物。
  4. 非イオン界面活性剤が、ポリオキシエチレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤、並びにオキシエチレン基及びオキシプロピレン基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル型非イオン界面活性剤から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜3いずれかに記載の液体漂白剤組成物。
  5. 更に、(e)成分としてホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物、並びに(f)成分として隣合う炭素原子の両方にそれぞれ1つヒドロキシル基を有する部位が1つ以上存在する化合物を、(e)成分1当量に対し(f)成分1.5〜4モルの割合で含有する請求項1〜いずれかに記載の液体漂白剤組成物。
  6. 油中水型エマルション型である請求項1〜いずれかに記載の液体漂白剤組成物。
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