JP5072056B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、高電圧、高容量であり、充放電サイクル性能などに優れた非水電解液を有する二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池は、高電圧(作動電圧4.2V)、高エネルギー密度という特徴を持つことから、携帯情報機器分野などにおいて広く利用され、その需要が急速に拡大している。現在、携帯電話、ノート型パソコンをはじめとするモバイル情報化機器用の標準電池としてのポジションが確立されている。当然ながら、携帯機器などの高性能化と多機能化に伴い、その電源としてのリチウムイオン二次電池に対しても更なる高性能化(例えば、高容量化と高エネルギー密度化)が求められている。この要求に応えるために種々の方法、例えば、電極の充填率の向上による高密度化、現行の活物質(特に負極)の利用深度の向上、新規高容量の活物質の開発などが行われている。そして、現実にリチウムイオン二次電池がこれらの方法によって確実に高容量化されている。
今後、更なる高容量化を図るために、正極活物質の利用率の向上や高電圧材料の開発が求められている。この中で、特に充電電圧の上昇による正極活物質の利用深度の向上が注目されている。例えば、作動電圧が4.2V級のリチウムイオン電池の活物質であるコバルト複合酸化物(LiCoO)は、現在のLi基準で4.3Vまで充電すると充電容量が約155mAh/gであるのに対し、4.50Vまで充電すると約190mAh/g以上である。このように充電電圧の向上で正極活物質の利用率が大きくなる。
しかし、電池の高電圧化に伴って、電池の容量やエネルギー密度が向上する一方で、電池安全性やの充放電サイクル特性の低下、高温貯蔵時における膨れなどの問題が発生する。
従来から、電池の安全性や充放電サイクルの低下、電池の膨れなどの問題を解決する技術は種々提案されている。例えば、既に実用化されているリチウムイオン二次電池には、主にエチレンカーボネートなどの環状エステルと、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどの鎖状エステルとの混合溶媒を有する非水電解液が用いられているが、この非水電解液中に、特定の環状硫酸エステルなどの添加剤を加えることで、リチウムイオン二次電池に生じる上記の問題を解決する技術がある(例えば、特許文献1〜5参照)。上記の添加剤を含有する非水電解液を有するリチウムイオン二次電池を充電すると、負極表面に上記添加剤由来の緻密な皮膜が形成され、この皮膜により非水電解液中の有機溶媒と負極との反応が継続的に抑制される。そのために、その後の充放電サイクルの進行に伴う電池容量の低下やガス発生による電池の膨れを抑制することができ、電池の充放電サイクル特性などを改善することができると考えられている。
特開平3−152879号公報 特開平10−189041号公報 特開平11−162511号公報 特許第3213459号公報 特許第3438636号公報
ところが、上記特許文献1〜5の技術は、電池の充電状態における正極の電位が、例えばLi基準で4.35V以上のような、高電圧となる場合については想定しておらず、これらの技術を適用するだけでは、こうした高電圧に充電される二次電池における充放電サイクル特性の低下抑制や高温貯蔵時における膨れ抑制を、十分に達成できるものではない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、高電圧であり、安全性、充放電サイクル特性および高温貯蔵特性に優れた非水電解液二次電池を提供することにある。
上記目的を達成し得た本発明の非水電解液二次電池は、正極、負極、セパレータおよび非水電解液を備え、充電後の正極の電位がLi基準で4.35V以上であって、上記正極は、マンガンを構成元素として含む層状構造のリチウム含有複合酸化物またはマンガンを構成元素として含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物を活物質として含有しており、上記負極は、(002)面の面間隔d002が0.337nm以下の黒鉛を活物質として含有しており、上記非水電解液、ビニレンカーボネートを0.3〜5質量%含有し、下記一般式(1)で表されるスルホン酸無水物を0.2〜5質量%含有するか、または下記一般式(2)で表されるスルホン酸エステル誘導体を0.2〜5質量%含有するものを用いたことを特徴とするものである。
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〔上記一般式(1)中、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数が1〜10のアルキル基表す。また、上記一般式(2)中、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数が1〜10のアルキル基表す。〕
高電圧で充電された非水電解液二次電池では、正極活物質である金属酸化物が高電位状態で非常に強い酸化性を示すため、正極表面において非水電解液の溶媒として用いた有機溶媒と反応し、これを分解する。本発明者らは鋭意検討した結果、このような非水電解液溶媒の分解反応が、高電圧で充電された非水電解液二次電池における発熱、充放電サイクル特性の低下、および高温貯蔵時における膨れの発生の原因であることを突き止めた。そして、特定のリチウム含有複合酸化物を活物質に含有する正極と、特定構造のスルホン酸無水物または特定構造のスルホン酸エステル誘導体とビニレンカーボネートを含有する非水電解液を組み合わせることで、上述の非水電解液溶媒の分解反応を抑制して、高電圧で充電される非水電解液二次電池において、充放電サイクル特性と高温貯蔵特性の向上を達成し、また、過充電時における電池の破裂や劣化を防止することにも成功し、本発明を完成させたのである。
すなわち、正極電位が例えばLi基準で4.35V以上の高電圧に充電された電池において、非水電解液に、負極改質剤として従来から使用されているビニレンカーボネートが含まれていると、このビニレンカーボネートが正極と激しく酸化反応して分解し、却って電池の充放電サイクル特性を損なったり、この分解反応によってガスが発生して電池の膨れを引き起こしたりする。
本発明に係る非水電解液中の上記一般式(1)で表されるスルホン酸無水物や上記一般式(2)で表されるスルホン酸エステル誘導体は、正極におけるマンガンを構成元素として含む層状構造のリチウム含有複合酸化物やマンガンを構成元素として含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物と特異的に反応し、正極表面での非水電解液溶媒との反応の活性点を潰すと同時に、その表面に保護膜を形成する作用を有している。このため、非水電解液溶媒の正極での分解が抑制される。また、正極表面に形成される上記保護膜によって、ビニレンカーボネートの酸化反応が大きく抑制されるため、ビニレンカーボネートによる負極の改質作用も良好に発揮される。本発明の電池では、これらの作用が複合的に発揮されて、優れた安全性、充放電サイクル特性、および高温貯蔵特性が確保される。
本発明によれば、優れた安全性、充放電サイクル特性および高温貯蔵特性を備えた高電圧の非水電解液二次電池を提供できる。
本発明の非水電解液二次電池では、充電後の正極の電位が、Li基準で4.35V以上である。本発明の電池では、このように充電時の正極の電位を高くすることにより、正極活物質の利用率を高めて、電池容量の向上を達成している。充電状態における正極電位の上限は特に限定されず、活物質の安定性や、集電体(後述する)と非水電解液溶媒の耐電圧性に応じて適宜設定すればよい。一般的には、Li基準で4.6V以下であることが好ましく、4.5V以下であることがより好ましい。ちなみに、非水電解液二次電池の開路電圧は、正極の電位と負極の電位との組み合わせによって決まり、例えば、高結晶の炭素材料を用いた負極を有する場合、正極電位がLi基準で4.35Vであると、電池の開路電圧は約4.25Vとなる(すなわち、正極電位と、電池の開路電圧とは、約0.1Vの差がある)。
なお、本発明でいう「充電後の正極の電位」とは、電池を設計電気容量まで充電した所謂「満充電」の状態での正極の電位を意味している。
本発明の電池に係る正極は、例えば、正極活物質に導電助剤やポリフッ化ビニリデンなどの結着剤などを適宜添加し、これらをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)などの溶剤に溶解・分散させた正極合剤含有組成物(ペースト、スラリーなど)を、アルミニウム箔などの集電体の片面または両面に塗布し、溶剤を除去して帯状の成形体(正極合剤層)に形成したものが用いられる。ただし、正極の作製方法は上記例示のもののみに限られることはない。
正極活物質には、リチウム(Li)を吸蔵・放出可能な化合物であり、且つマンガン(Mn)を構成元素として含む層状構造のリチウム含有複合酸化物またはスピネル構造のリチウム含有複合酸化物を用いる。これらのリチウム含有複合酸化物は、高電圧で充電されても、構造的、熱的に安定であるため、これらを活物質に用いた電池では、高い安全性が確保される。
マンガンを構成元素として含む層状構造のリチウム含有複合酸化物(以下、「層状構造リチウム・マンガン含有複合酸化物」という場合がある)としては、例えば、リチウム・マンガン・ニッケル・コバルト含有複合酸化物、MnとNiを1:1で含有し且つCo、Al、Ti、ZrおよびZnから選ばれる少なくとも1種の元素を含有するリチウム含有複合酸化物などが挙げられる。より具体的には、LiNi1/3Mn1/3Co1/3、LiNi5/12Mn5/12Co1/6、LiNi1/3Mn1/3Co1/3−tZr(上記の各化学式において、0<x≦1.1、0<t≦0.1である)などを例示することができる。
マンガンを構成元素として含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物(以下、「スピネル構造リチウム・マンガン含有複合酸化物」という場合がある)としては、例えば、LiMn(0.98<y≦1.1)、Mnを含有し且つGe、Zr、Mg、Ni、AlおよびCoより選ばれる少なくとも1種の元素を含有するリチウム含有複合酸化物(例えば、LiCoMnO、LiNi0.5Mn1.5など)などが挙げられる。
上記の層状構造リチウム・マンガン含有複合酸化物と上記のスピネル構造リチウム・マンガン含有複合酸化物は、それぞれ1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また、層状構造リチウム・マンガン含有複合酸化物の1種以上とスピネル構造リチウム・マンガン含有複合酸化物の1種以上を併用しても構わない。
また、正極活物質には、上記の層状構造リチウム・マンガン含有複合酸化物や上記のスピネル構造リチウム・マンガン含有複合酸化物と共に、リチウムを吸蔵・放出可能な他の活物質を併用することもできる。このような活物質としては、組成式LiMO、またはLi[ただし、Mは主として遷移金属(Mnを除く)であり、x、yは0<x≦1.1、0≦y≦2.1の範囲である]で代表されるスピネル構造または層状構造のリチウム含有複合酸化物、スピネル構造の酸化物、層状構造の金属カルコゲン化物などが挙げられる。その具体例としては、例えば、LiCoOや更にAl、Ge、Ti、Zrなどの添加元素を少なくとも1種含む層状構造のリチウム・コバルト複合酸化物;LiNiOや更にGe、Ti、Zr、Alなどの添加元素を少なくとも1種含む層状構造のリチウム・ニッケル複合酸化物やリチウム・チタン複合酸化物;二酸化マンガン、五酸化バナジウム、クロム酸化物などの金属酸化物;二硫化チタン、二硫化モリブデンなどの金属硫化物;などが例示できる。また、これらの2種以上を併用したり、複合化して用いてもよい。この中でも、Al、Ge、Ti、Zrなどの添加元素を少なくとも1種含む層状構造のリチウム・コバルト複合酸化物が特に好ましい。
本発明の正極における活物質全量中の、上記の層状構造リチウム・マンガン含有複合酸化物、または上記のスピネル構造リチウム・マンガン含有複合酸化物の含有量は、電池の寸法や電池の容量などによるが、例えば、使用する正極活物質全量中、上記の層状構造リチウム・マンガン含有複合酸化物、または上記のスピネル構造リチウム・マンガン含有複合酸化物の含有量(両者を併用している場合には、その合計含有量)が、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、25質量%以上であることが更に好ましい。なお、正極活物質の全て(すなわち、100質量%)が、上記の層状構造リチウム・マンガン含有複合酸化物、または上記のスピネル構造のリチウム・マンガン含有複合酸化物であっても構わない。正極活物質全量中における上記層状構造リチウム・マンガン含有複合酸化物または上記スピネル構造リチウム・マンガン含有複合酸化物の含有量を上記下限値以上とすることで、これらの活物質を使用することによる効果がより顕著となる。
なお、正極における正極合剤層中の組成としては、例えば、正極活物質の含有量が90〜98質量%、導電助剤の含有量が1〜5質量%、結着剤の含有量が1〜5質量%であることが好ましい。
上記の層状構造リチウム・マンガン含有複合酸化物や上記のスピネル構造リチウム・マンガン含有複合酸化物を用いた正極では、電位が4.35V以上となるように充電されても、例えば常温下では、これらの活物質は構造的、熱的に安定である。しかしながら、正極がこのように高電位に充電されている状態で、例えば60℃以上の高温下で貯蔵すると、正極活物質と非水電解液溶媒との反応により、正極活物質中のMnが非水電解液溶媒中に溶出し、負極表面に析出する。このような反応により、電池内でのガス発生、負極反応性の低下が生じ、電池の膨れ、充放電サイクル特性などの低下が生じやすいため、電池の高温貯蔵特性は必ずしも十分とはいえない。しかしながら、本発明では、非水電解液中に、特定構造のスルホン酸無水物またはスルホン酸エステル誘導体を含有させることで、正極表面での非水電解液溶媒との反応を制御して、正極活物質からのMnの溶出や該Mnの負極表面での析出を大幅に抑制できるため、電池の充放電サイクル特性を良好にすることに加えて、高温貯蔵時における電池の膨れを抑制し、良好な電池特性を維持できるというように高温貯蔵特性を高めることができる。
本発明の電池に係る非水電解液は、電解液溶媒である有機溶媒に、電解質塩を溶解させて調製される溶液が用いられる。また、非水電解液は、上記一般式(1)で表されるスルホン酸無水物、上記一般式(2)で表されるスルホン酸エステル誘導体のいずれか一方、または双方と、ビニレンカーボネートを含有している。これらのスルホン酸無水物やスルホン酸エステル誘導体およびビニレンカーボネートを含有する非水電解液は、予め有機溶媒に電解質塩を溶解した溶液中にスルホン酸無水物、スルホン酸エステル誘導体、およびビニレンカーボネートを添加して溶解させて調製してもよく、有機溶媒に、スルホン酸無水物、スルホン酸エステル誘導体およびビニレンカーボネートを電解質塩と共に添加し、溶解させて調製してもよい。
上記スルホン酸無水物や上記スルホン酸エステル誘導体を非水電解液中に含有させることで、電池の正極表面が改質され、ビニレンカーボネートを非水電解液中に含有させることで、電池の負極表面が改質される。本発明の電池では、これらの作用によって、安全性、充放電サイクル特性、および高温貯蔵特性が改善される。
上記スルホン酸無水物を表す上記一般式(1)におけるRおよびR、並びに上記スルホン酸エステル誘導体を表す上記一般式(2)におけるRおよびRは、それぞれ独立に、炭素数が1以上10以下のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基などが例示できる。 、R、RおよびRの炭素数は、2以上であることが好ましく、また、6以下であることが好ましい。なお、Rは、より好ましくは、炭素数が1以上6以下のアルキル基ある。R、R、RおよびRの炭素数が10を超えるスルホン酸無水物やスルホン酸エステル誘導体では、非水電解液溶媒への溶解性が低下するため、その効果が発現しにくい。
上記スルホン酸無水物は、対称無水物、異なる2種類の酸から誘導される非対称な無水物(混合無水物ともいう)、酸残基として部分エステルを含む酸無水物エステル−酸無水物のいずれかである。その具体例としては、エタンメタンスルホン酸無水物、プロパンスルホン酸無水物、ブタンスルホン酸無水物、ペンタンスルホン酸無水物、ヘキサンスルホン酸無水物、ヘプタンスルホン酸無水物、ブタンエタンスルホン酸無水物、ブタンヘキサンスルホン酸無水物どが挙げられる。これらのスルホン酸無水物は、それぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、プロパンスルホン酸無水物、ブタンスルホン酸無水物、ブタンペンタンスルホン酸無水物、ペンタンスルホン酸無水物、ヘキサンスルホン酸無水物が特に好ましい。
また、上記スルホン酸エステル誘導体の具体例としては、メタンスルホン酸エチル、メタンスルホン酸プロピル、メタンスルホン酸イソブチル、エタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸ペンタニル、メタンスルホン酸ヘキシル、エタンスルホン酸エチル、エタンスルホン酸プロピル、エタンスルホン酸イソブチル、プロパンスルホン酸エチル、プロパンスルホン酸プロピル、プロパンスルホン酸ブチル、ブタンスルホン酸メチル、ブタンスルホン酸エチル、ブタンスルホン酸プロピル、ペンタンスルホン酸メチル、ペンタンスルホン酸エチル、ヘキサンスルホン酸エチル、ヘキサンスルホン酸メチル、ヘキサンスルホン酸プロピルどの(鎖状の)アルキルスルホン酸エステル上記の各スルホン酸エステルのフッ素化物;などを挙げることができる。これらのスルホン酸エステル誘導体は、それぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、プロパンスルホン酸エチル、ブタンスルホン酸メチル、ブタンスルホン酸エチル、ペンタンスルホン酸メチル、ペンタンスルホン酸エチルなどが特に好ましい。なお、上記スルホン酸無水物の1種以上と、上記スルホン酸エステル誘導体の1種以上を併用することもできる。
本発明の電池の製造に用いる非水電解液全量中における上記スルホン酸無水物の含有量は、例えば、0.2質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上であって、2質量%以下、より好ましくは1質量%以下であることが望ましい。また、本発明の電池の製造に用いる非水電解液全量中における上記スルホン酸エステル誘導体の含有量は、例えば、0.2質量%以上、より好ましくは0.3質量%以上であって、5質量%以下、より好ましくは3質量%以下であることが望ましい。非水電解液中における上記スルホン酸無水物や上記スルホン酸エステル誘導体の含有量が少なすぎると、これらを用いることによる効果(安全性向上効果、充放電サイクル特性の低下や高温貯蔵特性の低下を抑制する効果)が小さくなることがあり、多すぎると、正負極との反応によって形成される皮膜が厚くなって抵抗を高めてしまうため、高性能の電池を構成し難くなる。
また、本発明の電池の製造に用いる非水電解液全量中におけるビニレンカーボネートの含有量は、例えば、0.3質量%以上、より好ましくは0.5質量%以上であって、5質量%以下、より好ましくは3質量%以下であることが望ましい。従来の電池では、非水電解液にビニレンカーボネートを含有させた場合には、ビニレンカーボネートが4.35V以上の高電位下で正極活物質と反応して分解し、この分解に伴って発生するガスにより電池内圧が上昇するといった問題が生じやすかったが、本発明の電池では、非水電解液に上記スルホン酸無水物または上記スルホン酸エステル誘導体を含有させているため、正極活物質との反応によるビニレンカーボネートの酸化分解も抑制することができる。従って、本発明の電池では、上記スルホン酸無水物または上記スルホン酸エステル誘導体を用いることによる効果に加えて、ビニレンカーボネートを用いることによる高電圧充電下での弊害を抑えつつ、その効果も確保できる。
非水電解液における有機溶媒は高誘電率のものが好ましく、例えば、エーテル類、エステル類などが好適であり、例えば、誘電率が30以上のエステル類を含有していることがより好ましい。このように誘電率が高いエステル類としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、イオウ系エステル(エチレングリコールサルファイトなど)などが挙げられる。中でも環状エステルが好ましく、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状カーボネートが特に推奨される。
また、上記溶媒以外にも、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどの極性鎖状カーボネート(低粘度の極性鎖状カーボネート);プロピオン酸メチルなどの鎖状のアルキルエステル類;リン酸トリメチルなどの鎖状リン酸トリエステル;3−メトキシプロピオニトリルなどのニトリル系溶媒;などの有機溶媒を用いることができる。
さらに、フッ素系の溶媒も用いることができる。フッ素系の溶媒としては、例えば、H(CF)OCH、COCH、H(CF)OCHCH、H(CF)OCHCF、H(CF)CHO(CF)Hなど、または、CFCHFCFOCH、CFCHFCFOCHCHなどの直鎖構造の(パーフロロアルキル)アルキルエーテル、若しくは、イソ(パーフロロアルキル)アルキルエーテル、すなわち、2−トリフロロメチルヘキサフロロプロピルメチルエーテル、2−トリフロロメチルヘキサフロロプロピルエチルエーテル、2−トリフロロメチルヘキサフロロプロピルプロピルエーテル、3−トリフロロオクタフロロブチルメチルエーテル、3−トリフロロオクタフロロブチルエチルエーテル、3−トリフロロオクタフロロブチルプロピルエーテル、4−トリフロロデカフロロペンチルメチルエーテル、4−トリフロロデカフロロペンチルエチルエーテル、4−トリフロロデカフロロペンチルプロピルエーテル、5−トリフロロドデカフロロヘキシルメチルエーテル、5−トリフロロドデカフロロヘキシルエチルエーテル、5−トリフロロドデカフロロヘキシルプロピルエーテル、6−トリフロロテトラデカフロロヘプチルメチルエーテル、6−トリフロロテトラデカフロロヘプチルエチルエーテル、6−トリフロロテトラデカフロロヘプチルプロピルエーテル、7−トリフロロヘキサデカフロロオクチルメチルエーテル、7−トリフロロヘキサデカフロロオクチルエチルエーテル、7−トリフロロヘキサデカフロロヘキシルオクチルエーテルなどが挙げられる。さらに、上記のイソ(パーフロロアルキル)アルキルエーテルと、上記の直鎖構造の(パーフロロアルキル)アルキルエーテルを併用することもできる。
また、上記非水電解液に電池の性能を向上させることができる各種の添加剤を添加してもよい。例えば、C=C不飽和結合を有する化合物を電解液中に添加すると、電池の充放電サイクル特性の低下を更に抑制できる場合がある。このような不飽和結合を有する化合物としては、例えば、H(CFCHOOCCH=CH、F(CFCHCHOOCCH=CHなどのフッ素化された脂肪族化合物、フッ素含有芳香族化合物、ビニレンカーボネートなどが挙げられる。
非水電解液に用いる電解質塩としては、リチウムの過塩素酸塩、有機ホウ素リチウム塩、トリフロロメタンスルホン酸塩に代表される含フッ素化合物の塩、イミド塩などが好適に用いられる。このような電解質塩の具体例としては、例えば、LiClO、LiPF 、LiBF 、LiAsF、LiSbF 、LiCFSO、LiCSO 、LiCFCO、Li(SO、LiN(CFSO 、LiC(CFSO、LiC2n+1SO(n≧2)、LiN(RfOSO(Rfはフルオロアルキル基を表す)などが挙げられ、これらを1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。中でも、電池の充放電特性が良好となる点で、LiPFやLiBFが好ましい。こうした含フッ素有機リチウム塩はアニオン性が大きく、かつイオン解離しやすいので上記溶媒に溶解しやすいからである。
非水電解液中の電解質塩の濃度は、特に限定されるものではないが、例えば、0.5mol/l以上、より好ましくは0.8mol/l以上であって、1.7mol/l以下、より好ましくは1.2mol/l以下であることが望ましい。
本発明の非水電解液二次電池は、上記の正極および上記の非水電解液を有していればよく、その他の構成については特に制限はなく、従来公知の非水電解液二次電池で用いられている各構成が採用可能である。
すなわち、本発明の非水電解液二次電池に係る負極も特に制限はなく、従来公知の非水電解液二次電池で採用されている負極を用いることができる。例えば、負極活物質に、必要に応じて導電助剤や、ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンラバーなどの結着剤などを適宜添加し、これらを水などの溶剤に溶解・分散させた負極合剤含有組成物(ペースト、スラリーなど)を、銅箔などの集電体の片面または両面に塗布し、溶剤を除去して帯状の成形体(負極合剤層)に形成したものが用いられる。ただし、負極の作製方法は上記例示のもののみに限られることはない。
負極活物質としては、(002)面の面間隔d 002 が0.337nm以下の黒鉛が用いられる。
002が0.337nm以下の黒鉛においては、その結晶構造におけるc軸方向の結晶子の大きさLcは、3nm以上であることが好ましく、8nm以上であることがより好ましく、25nm以上であることが更に好ましい。このようなLcを有する場合にはリチウムの吸蔵・放出がより容易になるからである。Lcの上限は特に限定されないが、通常200nm程度である。また、上記黒鉛の平均粒径は、3μm以上、より好ましくは5μm以上であって、15μm以下、より好ましくは13μm以下であることが望ましく、また、その純度は99.9%以上であることが好ましい。このような粒子径や純度を有する上記黒鉛であれば、特性にも支障なくコストも安く、入手が容易だからである。なお、本明細書における上記黒鉛におけるd002およびLcは、X線回折法により測定される値である。
なお、特に、d002が0.337nm以下の黒鉛のように高結晶性の黒鉛を負極活物質に用いた場合には、負極表面で非水電解液溶媒が還元分解されやすくなる。しかし、本発明の電池では、非水電解液中に、上記スルホン酸無水物または上記スルホン酸エステル誘導体と共に、ビニレンカーボネートを含有させており、高電圧充電下でのビニレンカーボネートの酸化分解を抑えつつ、負極表面での非水電解液溶媒の還元分解を抑制できる。そのため、本発明では、負極活物質に高結晶性の黒鉛を採用することで、電池特性がより総合的に優れた非水電解液二次電池とすることができる。
なお、負極における負極合剤層中の組成としては、例えば、結着剤の使用を必要とする負極活物質を用いる場合には、負極活物質の含有量が90〜98質量%、結着剤の含有量が1〜5質量%であることが好ましい。また、導電助剤を用いる場合には、負極合剤層中の導電助剤の含有量が、例えば1〜5質量%であることが好ましい。
本発明の非水電解液二次電池において、正極と負極を仕切るためのセパレータも特に制限はなく、従来公知の非水電解液二次電池で採用されている各種セパレータを用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂で構成される微孔性セパレータが好適に用いられる。
次に、本発明の非水電解液二次電池を、図面に基づいて説明する。なお、図面で示す非水電解液二次電池は、本発明の一例に過ぎず、本発明の非水電解液二次電池は、これらの図面に図示するものに限定される訳ではない。図1は、本発明の非水電解液二次電池の一例を示す外観斜視図であり、図2は、図1のI−I線の断面図である。なお、下記説明では、正極、負極、セパレータおよび非水電解液については、上で説明したものと同様のものが使用されるので、その詳細な説明は省略する。
図1において、非水電解液二次電池1は、角形の電池ケース2と蓋板3とを備えている。電池ケース2はアルミニウム合金などの金属で形成され、電池の外装材となるものであり、この電池ケース2は正極端子を兼ねている。蓋板3もアルミニウム合金などの金属で形成され、電池ケース2の開口部を封口している。また、蓋板3には、ポリプロピレンなどの合成樹脂で形成された絶縁パッキング4を介して、ステンレス鋼などの金属で形成された端子5が設けられている。
図2において、非水電解液二次電池1は、正極6と、負極7と、セパレータ8とを備えている。正極6と負極7はセパレータ8を介して渦巻状に巻回した後、扁平状になるように加圧して扁平状巻回構造の電極巻回体9として、電池ケース2内に非水電解液と共に収納されている。ただし、図2では、煩雑化を避けるため、正極6や負極7の作製にあたって使用した集電体としての金属箔や、非水電解液などは図示していない。また、電極巻回体9の内周側の部分は断面にしていない。
また、電池ケース2の底部にはポリテトラフルオロエチレンシートなどの合成樹脂シートで形成された絶縁体10が配置され、電極巻回体9からは正極6および負極7のそれぞれの一端に接続された正極リード体11と負極リード体12が引き出されている。正極リード体11、負極リード体12は、ニッケルなどの金属から形成されている。端子5にはポリプロピレンなどの合成樹脂で形成された絶縁体13を介して、ステンレス鋼などの金属で形成されたリード板14が取り付けられている。
蓋板3は電池ケース2の開口部に挿入され、両者の接合部を溶接することによって、電池ケース2の開口部が封口され、電池内部が密閉されている。
なお、図2では、正極リード体11を蓋板3に直接溶接することによって、電池ケース2と蓋板3とが正極端子として機能し、負極リード体12をリード板14に溶接し、リード板14を介して負極リード体12と端子5とを導通させることによって、端子5が負極端子として機能するようになっているが、電池ケース2の材質などによっては、その正負が逆となる場合もある。
上記電池ケース2としては、金属製の角形ケースを用いたが、その他に金属製の円筒ケース、または金属(アルミニウムなど)ラミネートフィルムからなるラミネートケースなどを用いることもできる。
上記非水電解液二次電池1の製造方法は特に限定されないが、電池ケース2に正極6、負極7、セパレータ8および非水電解液を収納した後であって電池を完全に密閉する前に、充電を行うことが好ましい。これにより、充電初期に発生するガスや電池内の残留水分を電池外に除去することができる。
本発明の非水電解液二次電池は、高電圧、高容量であり、且つ安全性、充放電サイクル特性および高温貯蔵特性に優れている。よって、本発明の非水電解液二次電池は、こうした特性を活かして、携帯電話、ノート型パソコンなどのモバイル情報機器の駆動電源用の二次電池としてだけではなく、様々な機器の電源として幅広く利用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1
以下に示すようにして電極の作製と非水電解液の調製を行い、図1および図2に示したものと同様の構造の非水電解液二次電池を作製した。
<電極の作製>
正極は次のようにして作製した。まず、層状構造リチウム含有複合酸化物
であるLi1.02Ni1/3Mn1/3Co1/3(正極活物質)94質量部に、導電助剤としてカーボンブラックを3質量部加えて混合し、この混合物にポリフッ化ビニリデン3質量部をNMPに溶解させた溶液を加えて混合して正極合剤含有スラリーとし、70メッシュの網を通過させて粒径が大きなものを取り除いた。この正極合剤含有スラリーを厚みが15μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の両面に均一に塗付して乾燥し、その後、ロールプレス機により圧縮成形して総厚さを136μmにした後、切断し、アルミニウム製のリード体を溶接して、帯状の正極を作製した。
負極は次のようにして作製した。負極活物質としては、以下の方法により合成された高結晶の人造黒鉛を用いた。すなわち、コークス粉末100質量部、タールピッチ40質量部、炭化ケイ素14質量部、およびコールタール20質量部を、空気中において200℃で混合した後に粉砕し、窒素雰囲気中において1000℃で熱処理し、さらに窒素雰囲気中において3000℃で熱処理して黒鉛化させて人造黒鉛とした。得られた人造黒鉛は、BET比表面積が4.0m/gで、X線回折法によって測定されるd002は0.336nm、c軸方向の結晶子の大きさLcは48nm、全細孔容積は1×10−3/kgであった。
この人造黒鉛を用い、バインダーとしてスチレンブタジエンラバーを用い、増粘剤としてカルボキシメチルセルロースを用い、これらを質量比98:1:1の割合で混合し、さらに水を加えて混合して負極合剤含有ペーストとした。この負極合剤含有ペーストを、厚みが10μmの銅箔からなる負極集電体の両面に均一に塗布して乾燥し、その後、ロールプレス機により圧縮成形して総厚さを138μmにした後、切断し、ニッケル製のリード体を溶接して、帯状の負極を作製した。
<非水電解液の調製>
非水電解液としては、エチレンカーボネート(EC)、メチルエチルカーボネート(MEC)、およびジエチルカーボネート(DEC)の体積比10:10:30の混合溶媒にLiPFを1.0mol/lの濃度で溶解させたものに、ビニレンカーボネートを非水電解液の全質量に対して2.0質量%、およびプロパンスルホン酸エチルを非水電解液の全質量に対して1.0質量%となるように添加したものを用いた。
<電池の作製>
上記帯状の正極を、厚みが20μmの微孔性ポリエチレンセパレータ(空隙率:41%)を介して、上記帯状の負極に重ね、渦巻状に巻回した後、扁平状になるように加圧して扁平状巻回構造の電極巻回体とし、この電極巻回体をポリプロピレン製の絶縁テープで固定した。次に、外寸が縦(厚み)4.0mm、横34mm、高さ50mmのアルミニウム合金製の角形の電池ケースに上記電極巻回体を挿入し、リード体の溶接を行うとともに、アルミニウム合金製の蓋板を電池ケースの開口端部に溶接した。その後、蓋板に設けた電解液注入口から上記非水電解液を注入し、1時間静置した。なお、本実施例の非水電解液二次電池では、4.4Vまで充電した場合(正極の電位がLi基準で4.5V)の設計電気容量は、820mAhとした。ちなみに上記の非水電解液二次電池の4.2Vまで充電した場合(正極の電位がLi基準で4.3V)の設計電気容量は、720mAhである。
次に、上記電池を露点−30℃のドライルーム内で以下の条件で充電を行った。すなわち、充電は、充電量が電池の設計電気容量(820mAh)の25%(205mAh)となるように、0.25CmA(205mA)の定電流で1時間行った。この間、電池内から発生するガスを上記電解液注入口から電池ケースの外に自然放出させた。充電終了後に電解液注入口を封止して電池内部を密閉状態にした。作製した電池を0.3CmA(246mA)で4.1Vになるまで充電してから、60℃で12時間貯蔵した。その後、0.3CmA(246mA)で4.4Vになるまで充電してから、さらに4.4Vの定電圧で3時間充電し、1CmA(820mA)で3Vまで放電し、評価用電池(非水電解液二次電池)とした。
比較例1
プロパンスルホン酸エチルを添加しなかった以外は実施例1と同様にして非水電解液を調製し、この非水電解液を用いた他は実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
比較例2
正極活物質を、0.5モル%のZrを含有するLiCoOに変更した以外は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
比較例3
正極活物質を、LiNiOに変更した以外は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
実施例2〜8
プロパンスルホン酸エチルに代えて、ブタンスルホン酸無水物(実施例2)、ブタンペンタンスルホン酸無水物(実施例3)、プロパンブタンスルホン酸メチル(実施例4)、ブタンスルホン酸メチル(実施例5)、ブタンスルホン酸エチル(実施例6)、ペンタンスルホン酸メチル(実施例7)またはヘキサンスルホン酸エチル(実施例8)を、それぞれ非水電解液の全質量に対して0.5質量%となるように添加した以外は実施例1と同様にして非水電解液を調製し、この非水電解液を用いた他は実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
実施例9〜15、比較例4
非水電解液の全質量に対するビニレンカーボネートの添加量を、表3に示すように変更した以外は実施例5と同様にして非水電解液を調製し、これらの非水電解液を用いた以外は実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。
実施例1〜15および比較例1〜4の非水電解液二次電池について、下記の各評価を行った。結果を表1〜表3に示す。
<高温貯蔵特性>
実施例1〜15および比較例1〜4の各電池を、20℃において410mA (0.5C)で4.4Vになるまで充電し、さらに4.4Vの定電圧で3時間充電して満充電とし、この時の電池の厚みを測定した。その後、20℃において1Cで3Vまで放電して貯蔵前の放電容量を測定した。また、実施例1と同じ構成の電池について、上記の充電条件のうち、充電電圧のみを4.2Vに変更して、これを参考例とした。
次に、上記各電池を上記と同様にして充電した後、恒温槽中において60℃で20日間貯蔵した。貯蔵後の電池を20℃まで自然冷却し、電池の厚みを測定して、貯蔵前の電池ケースの厚みとの比較から、貯蔵後の電池の膨れを求めた。
<充放電サイクル特性>
実施例1〜15および比較例1〜4の各電池について、上記高温貯蔵特性試験を行っていない別の電池を、20℃において、0.5Cで4.4Vになるまで充電し、さらに4.4Vの定電圧で3時間充電して満充電とし、その後、1Cで3Vまで放電する充放電サイクルを200回繰り返し、1サイクル目の放電容量と200サイクル目の放電容量を測定した。続いて、1サイクル目の放電容量と200サイクル目の放電容量を用いて、下記式により容量維持率を算出し、充放電サイクル特性を評価した。
容量維持率(%)
=(200サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
また、実施例1と同じ構成の電池について、上記の充電条件のうち、充電電圧のみを4.2Vに変更して、これを参考例とした。
<安全性試験>
実施例1〜15および比較例1〜4の各電池について、上記の各試験を行っていない別の電池を、20℃において、0.5Cで4.4Vになるまで充電し、さらに4.4Vの定電圧で3時間充電して満充電とし、これらの電池について、最大電圧12Vで1Cの電流値で3時間充電して、電流、電圧、電池温度をモニターしながら破裂発火の有無を確認した。安全性試験は、各実施例、比較例毎に3個の電池について実施した。また、実施例1と同じ構成の電池について、上記の充電条件のうち、充電電圧のみを4.2Vに変更して、これを参考例とした。
Figure 0005072056
表1から分かるように、実施例1の電池は、高電圧、高容量であり、また、充放電サイクル特性(容量維持率)、および高温貯蔵特性(貯蔵後の膨れ)も良好で、安全性(過充電時の安全性)にも優れていることが分かる。これに対し、実施例1と同じ構成の電池について、充電電圧を4.2Vにして充電した参考例では、充電電圧を4.4Vとした実施例1に比べて容量が小さい。また、非水電解液に上記スルホン酸無水物または上記スルホン酸エステル誘導体を添加していない比較例1の電池では、容量維持率が小さく、また、貯蔵後の膨れも大きく、充放電サイクル特性および高温貯蔵特性が劣っている。更に、正極活物質に上記層状構造リチウム・マンガン含有複合酸化物または上記スピネル構造リチウム・マンガン含有複合酸化物を使用していない比較例2および比較例3の電池では、過充電時に破裂、発火が生じており、安全性が劣っている。
Figure 0005072056
表2から分かるように、非水電解液に含有させる添加剤に、ブタンスルホン酸無水物ル(実施例2)、ブタンペンタンスルホン酸無水物(実施例3)、プロパンブタンスルホン酸無水物(実施例4)、ブタンスルホン酸メチル(実施例5)、ブタンスルホン酸エチル(実施例6)、ペンタンスルホン酸メチル(実施例7)、およびヘキサンスルホン酸エチル(実施例8)を用いて電池を構成しても、プロパンスルホン酸エチルを含有する非水電解液を用いた実施例1の電池と同様の特性を確保することができた。
Figure 0005072056
表3から分かるように、電池の製造に用いる非水電解液中のビニレンカーボネートの含有量は、0.3質量%以上とすることで、その効果が明確となっている。また、非水電解液中のビニレンカーボネートの含有量は、5質量%を超えると、容量維持率(充放電サイクル特性)や貯蔵後の膨れ(高温貯蔵特性)が低下傾向にあり、これらのことから、電池に用いる非水電解液中のビニレンカーボネートの含有量は、0.3質量%以上(より好ましくは0.5質量%以上)5質量%以下(より好ましくは3質量%以下)で、より優れた効果が確保できることが分かる。
実施例16〜22、比較例5
正極活物質として、0.5モル%のZrを含有するLiCoOと、スピネルマンガン(LiMn)とを、50:50(質量比)の組成で含有する混合物を用い、また、プロパンスルホン酸メチルに代えて、ブタンスルホン酸メチルを用い、その非水電解液全質量に対する含有量を表4に示すように変更して調製した非水電解液を用いた他は、実施例1と同様にして非水電解液二次電池を作製した。なお、これらの電池の4.4Vまで充電した際(正極の電位がLi基準で4.5V)の設定電気容量は、750mAhとした。
実施例16〜22および比較例5の各電池について、実施例1の電池と同様の評価を行った。結果を表4に併記する。
Figure 0005072056
表4から明らかなように、電池の製造に用いる非水電解液中の上記スルホン酸エステル誘導体(ブタンスルホン酸メチル)の含有量は、0.2質量%以上とすることで、その効果が明確となっている。また、非水電解液中のブタンスルホン酸メチルの含有量は、5質量%を超えると、容量維持率(充放電サイクル特性)や貯蔵後の膨れ(高温貯蔵特性)が低下傾向にあり、これらのことから、電池に用いる非水電解液中の上記スルホン酸エステル誘導体の含有量は、0.2質量%以上(より好ましくは0.5質量%以上)5質量%以下で、より優れた効果が確保できることが分かる。
本発明の非水電解液二次電池の一例を示す外観斜視図である。 図1のI−I線断面図である。
符号の説明
1 非水電解液二次電池
2 電池ケース
3 蓋板
4 絶縁パッキング
5 端子
6 正極
7 負極
8 セパレータ
9 電極巻回体
10 絶縁体
11 正極リード体
12 負極リード体
13 絶縁体
14 リード板

Claims (5)

  1. 正極、負極、セパレータおよび非水電解液を備え、充電後の正極の電位がLi基準で4.35V以上である非水電解液二次電池であって、
    上記正極は、マンガンを構成元素として含む層状構造のリチウム含有複合酸化物またはマンガンを構成元素として含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物を活物質として含有しており、
    上記負極は、(002)面の面間隔d002が0.337nm以下の黒鉛を活物質として含有しており、
    上記非水電解液に、ビニレンカーボネートを0.3〜5質量%含有し、下記一般式(1)で表されるスルホン酸無水物を0.2〜5質量%含有するものを用いたことを特徴とする非水電解液二次電池。
    Figure 0005072056
    〔上記一般式(1)中、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数が1〜10のアルキル基を表す。〕
  2. 正極、負極、セパレータおよび非水電解液を備え、充電後の正極の電位がLi基準で4.35V以上である非水電解液二次電池であって、
    上記正極は、マンガンを構成元素として含む層状構造のリチウム含有複合酸化物またはマンガンを構成元素として含むスピネル構造のリチウム含有複合酸化物を活物質として含有しており、
    上記負極は、(002)面の面間隔d002が0.337nm以下の黒鉛を活物質として含有しており、
    上記非水電解液に、ビニレンカーボネートを0.3〜5質量%含有し、下記一般式(2)で表されるスルホン酸エステル誘導体0.2〜5質量%含有するものを用いたことを特徴とする非水電解液二次電池。
    Figure 0005072056
    〔上記一般式(2)中、RおよびRは、それぞれ独立に、炭素数が1〜10のアルキル基を表す。〕
  3. 上記層状構造のリチウム含有複合酸化物が、リチウム・マンガン・ニッケル・コバルト含有複合酸化物、または、MnとNiを1:1で含有し且つCo、Al、Ti、ZrおよびZnから選ばれる少なくとも1種の元素を含有するリチウム含有複合酸化物である請求項1または2に記載の非水電解液二次電池。
  4. 上記層状構造のリチウム含有複合酸化物が、LiNi1/3Mn1/3Co1/3、またはLiNi5/12Mn5/12Co1/6(いずれも、0<x≦1.1)である請求項3に記載の非水電解液二次電池。
  5. 上記スピネル構造のリチウム含有複合酸化物が、LiMn(0.98<y≦1.1)、またはMnを含有し且つGe、Zr、Mg、Ni、AlおよびCoより選ばれる少なくとも1種の元素を含有するリチウム含有複合酸化物である請求項1または2に記載の非水電解液二次電池。
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