JP5068441B2 - 電子回路基板 - Google Patents

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Description

本発明は電子回路基板に関し、特に電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板に関する。
集積回路の出力電流とそのリターン電流とから構成される電流ループが大きいと強い電磁波が放射されることから、EMI(電磁障害)の対策として、このループをできるだけ小さくすることで放射される電磁波を抑えることが一般的に行われている。
従来の例では、例えば電磁波放射が問題となる部品や基板配線を導体で覆って遮蔽することが行なわれているが、遮蔽のために設けられた導体を基板上のグランドに接触させる必要があるために、基板のパターン設計に制約が生じるという問題がある。
また、特許文献1に開示されている多層プリント配線板では、高周波電流が流れる信号線に隣接する層にグランド面を用いてリターン電流の通路を確保している。また、特許文献2に開示された電子回路基板では、電子回路を構成する配線基板に配線基板からの放射ノイズの発生を防止する放射ノイズ対策基板をはんだ付けして搭載し、放射ノイズ対策基板上に雑音除去用のコンデンサを設けている。
特開2001‐53454号公報 特開2000‐40859号公報
電子機器が動作する際に放射される電磁波の強度については国ごとに電界強度の規制が設けられ、一定の強度以下に抑えることが求められている。近年では、基板上の配線を流れる高周波電流に対応するリターン電流の経路を確保し、ノイズを信号源に効率よく戻す対策が主流になっている。一方、機器の小型化やコストダウンにより、プリント基板上でリターン電流の経路を十分に確保できないケースが多くなっている
機器の小型化により基板の高集積化が進み、他の信号のスルーホールなどでリターン電流の経路が分断されたり、コストダウンのために多層基板の層数が減らされたりすることにより、高周波電流の回路に隣接する層にリターン電流の経路を確保するのに十分な広さの導体を確保できず、その結果リターン電流の経路が迂回して大きなループを形成し不要な電磁波の輻射を増強させる場合が多い。
この問題に対して、プリント基板上で十分にリターン電流の経路が確保できない場合のリターン電流の経路の補強と、補強によって発生が想定される副次的な作用の抑制方法が求められている。
本発明の目的は、プリント基板上でのリターン電流の経路が補強され、補強のための導体部品の追加により発生が想定される副次的な作用抑制される電子回路基板を提供することにある。
本発明は、導体部分を具備する複数の電子部品と、その電子部品を搭載し、電子部品の導体部分接続されている配線を有するプリント基板とを有する電子回路基板において、電子回路基板の一部に、複数の電子部品間に跨って配置され、複数の電子部品とそれぞれ電気的に接続されている導体部品を有し、導体部品は、電子回路基板の、その導体部品にそれぞれ電気的に接続されている一つの電子部品の上部から他の電子部品の上部までの範囲内にのみ位置するように形成され、電子部品に直接または絶縁物を挟んで固定されており、導体部品の少なくとも一部は、少なくとも一つの電子部品の、電子回路基板に形成されたリターン配線に接続されている導体部分との間に生じる容量を利用して、その電子部品に高周波的に接続されていることを特徴とする。
さらに、容量を利用して導体部品に高周波的に接続されている電子部品と、その導体部品に電気的に接続されている他の電子部品との間に流れるリターン電流の一部が、その導体部品により形成されたリターン経路に流れるように構成されている。
電子部品は、いずれも集積回路であってもよく、集積回路と端子部品であってもよく、導体部品は、電子部品の外面に固定されていてもよく、端子部品の高周波電流のリターン経路と直接あるいは間接に接続されていてもよい。
導体部品は、電子部品のその導体部品の取り付け面に直接設けられてもよいし、導体部品と電子部品のその導体部品の取り付け面との間には制御材が設けられていてもよく、制御材は導体部品と電子部品との間の容量Cを制御し、絶縁物であっても、磁性体を含むものであってもよい。
集積回路の導体部分を密封する密封材料の全部またはその導体部分の上部のみの材料により、導体部品と集積回路との間の容量Cを制御してもよい。
導体部品には、電子部品に取り付けられたときその電子部品の間でプリント基板上を流れる高周波電流の回路から放射される電磁波を遮蔽するように設けられたスカート部を有してもよい。
電子部品の間でプリント基板上を流れる高周波電流のリターン電流の経路を強化するための導体部品を設けることにより、高周波電流の回路とリターン電流の経路が迂回して大きなループを形成している場合でも不要な電磁波の輻射を減少させることができる。
導体部品と集積回路のその導体部品の取り付け面との間に制御材を設けることにより、導体部品と集積回路の導体部分とをその間に生じる容量を利用して高周波的に接続したことによって発生が想定される副次的な作用の抑制ができ、制御材を絶縁物あるいは磁性体とすることにより周波数に対する透過率を制御できる。また集積回路の導体部分の密封材料を誘電率の高い材料とすることにより同様に副次的な作用の抑制ができる。
導体部品にスカートを設けてプリント基板上を流れる高周波電流の回路から放射される電磁波を遮蔽すれば不要な電磁波の輻射を減少させることができる。
本発明は、電子部品を導体部品で直接接続することが困難な集積回路であっても、その上部に板状の導体部品を置き、集積回路の導体部分との間に生じる容量を利用して高周波的に接続することで、高周波電流のリターン電流の経路が補強されるので、高周波電流のループを流れる高周波電流のリターン電流を少なくすることができ、リターン経路に迂回が生じたとしてもループからの電磁波の輻射が抑制されるという効果がある。
また、集積回路とその上に取り付けられる導体部品との間に絶縁物を挟み込み、その厚さや誘電率を変えることで集積回路導体と導体部品との間の容量を制御し、高周波電流に対するインピーダンスに周波数特性を持たせることができるので、例えば集積回路またはその近傍に存在するノイズを不要な場所に伝えたり、導体部品がアンテナとなって不要輻射が発生したりする副作用を抑制できるという効果がある。また、集積回路を密封している密封材の全部または集積回路の導体部分の上部材料のみを、より誘電率の高いものに変えることで、同様の効果が得られる。さらに磁性体を含む絶縁物を挟み込む場合には、磁性体の量や材料を制御することによって上記容量の制御とは逆の周波数特性を持たせる制御が可能となる。
また、導体部品にスカート部を設けることにより基板上の導体をカバーできるので、基板上の導体を流れる高周波電流によって輻射される電磁波に対し遮蔽効果が得られる。
本発明では、電子部品を搭載し電子回路を構成するプリント基板を有する電子回路基板からの不要な電磁放射を抑えるために、プリント基板上での高周波電流が流れる集積回路間や、集積回路と端子部品間で基板上を流れる高周波電流のリターン経路の補強と、補強のための導体部品の追加により発生が想定される副次的な作用の抑制とが行なわれる。高周波電流のリターン経路の補強としては、両部品を導体部品で直接接続することが困難な集積回路では、その上部に板状の導体部品を置き、集積回路の導体部分との間に生じる容量を利用して高周波的に接続することが行われ、副次的な作用の抑制としては、集積回路とその上に取り付ける導体部品との間に絶縁物をはさみこむことで容量の制御を行なうことや、絶縁物に電磁波を熱に変える磁性体等の材料を使用することで絶縁物による容量の制御とは逆の周波数特性を持たせることや、基板上の導体を流れる高周波電流によって輻射される電磁波に対して導体部品に設けられた部材による遮蔽効果を得ることが行なわれる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板の模式的断面図である。ここでは集積回路2と集積回路3とを導体部品1aで接続して高周波電流のリターン電流の経路の確保を強化する例を、基板上に部品が実装された状態の模式的断面図で示している。
プリント基板7の任意の2つの配線層に信号配線4とリターン配線5を配置した場合、集積回路2から出力された高速信号がプリント基板7上の信号配線4を経て集積回路3に入力されるとき、高周波電流41が集積回路2からプリント基板7上の信号配線4を経て集積回路3に達する。さらに、この高周波電流41のリターン電流51は集積回路3からスルーホール61、リターン配線5、スルーホール62を経て集積回路2に戻る。
高周波電流41とリターン電流51とがこのループを流れる際に発生する電磁波の放射は、そのループで囲まれた部分の面積が大きいほど増大し、流れる高周波電流が少ないほど減少することから、図1における集積回路2→信号配線4→集積回路3→スルーホール61→リターン配線5→スルーホール62→集積回路2で形成される高周波電流のループにおいて、設計上の制約でリターン配線5が信号配線4の直近に配線できず、大きく迂回すると電流のループ面積が大きくなり不要な輻射が増大する。
第1の実施の形態では、集積回路2と集積回路3とに跨って導体部品1aを設け、リターン電流51の一部を導体部品1aに電流11として流すことで上述の高周波電流のループを流れる高周波電流のリターン電流51を少なくしており、これによってループからの電磁波の輻射は抑制される。この導体部品1aを流れる電流11は、集積回路3の導体部分31→導体部分31と導体部品1aとの間に生じる容量32→導体部品1a→集積回路2の導体部分21と導体部品1との間に生じる容量22→導体部分21の経路で集積回路2に向かって流れる。導体部品1aは集積回路2、3の上部に物理的に固定されていればよく、例えば接着剤や両面テープで貼り付けられていてもよい。
また、導体部品1aは基板外にあることから基板設計には関係なく、集積回路2と集積回路3とを接続する信号配線4の近くに取り付けることが可能で、集積回路2→信号配線4→集積回路3の導体部分31→容量32→導体部品1a→容量22→集積回路2の導体部分21の電流ループ面積は最小とすることができるのでループからの電磁波の輻射は少なく、電子回路基板10からの全体としての電磁波の輻射は抑制される。
次に、本発明の第2の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板について説明する。図2は本発明の第2の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板の模式的断面図である。ここでは集積回路2と端子部品9とを導体部品1bで接続して高周波電流のリターン電流の経路の確保を強化する例を、基板上に部品が実装された状態の模式的断面図で示している。第1の実施の形態とは、第1の実施の形態の集積回路3が端子部品9と代わり、導体部品1aの取付部の形状が代わって導体部品1bとなった以外は第1の実施の形態と同じなので同じ構成部分については第1の実施の形態と同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
第1の実施の形態では2つの集積回路2、3間に高周波電流41が流れる構成であったが、第2の実施の形態では集積回路2から端子部品9に高周波電流41が流れる構成である。第2の実施の形態の場合、集積回路2から出力された高速信号がプリント基板7上の信号配線4を経て端子部品9に入力されるとき、高周波電流41は集積回路2からプリント基板7上の信号配線4を経て端子部品9に達する。さらに、この高周波電流41のリターン電流51は端子部品9からスルーホール61、リターン配線5、スルーホール62を経て集積回路2に戻る。
また、導体部品1bは集積回路2と端子部品9とに跨って設けられ、導体部品1bは端子部品9からのリターン配線5に接続されている点が第1の実施の形態と異なっている。通常、端子部品9とその周辺にはリターン配線5の形成されているグランドに接続される金属部分を持つ場合が多いので、金属部分にネジ止め、半田付け、バネ接触などさまざまな方法で直接接触させて導通を得ることができる。また、グランドに接続される金属部分を持たない端子部品9においても第1の実施の形態と同様に端子部品9の不図示の容量を利用してその導体部分と高周波的な導通を得ることができる。
導体部品1bにリターン電流51の一部を電流11として流すことで高周波電流のリターン電流51を少なくすることができ、第1の実施の形態で説明したと同様に電子回路基板10からの電磁波の輻射は抑制される。導体部品1bを流れる電流11は端子部品9→導体部品1b→集積回路2の導体部分21と導体部品1bとの間に生じる容量22の経路で集積回路2の導体部分21に向かって流れる。
次に、本発明の第3の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板について説明する。図3は本発明の第3の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板の模式的断面図である。ここでは実施の形態1、2に示されるように、集積回路2と集積回路3あるいは端子部品9とを導体部品1a、あるいは1bで接続して導体間に発生する容量を利用して高周波電流のリターン経路の確保を強化した場合に、伝わる高周波電流に副次的な作用として発生する高周波電流の周波数特性を制御する方法を、基板上に部品が実装された状態の模式的断面図で示している。第1の実施の形態とは、第1の実施の形態の導体部品1aと集積回路2、集積回路3との間に制御材81、制御材82が設けられた以外は第1の実施の形態と同じなので同じ構成部分については第1の実施の形態と同じ符号を付して詳細な説明は省略する。第2の実施の形態においても集積回路2と導体部品1bとの間に制御材81を設けることで目的が達成できる。
基板上ではさまざまな高周波電流が流れており、導体部品1を取り付けることで、例えば集積回路2またはその近傍に存在するノイズを不要な場所に伝えたり、導体部品1がアンテナとなって不要輻射が発生したりする副作用の可能性なども考えられる。
この問題を回避するため、不要輻射が問題となる周波数の高周波電流については、リターン電流強化のため電流11が十分流れるようにしながら副作用の発生する周波数の高周波電流については極力導通を抑制する必要がある。このため、第3の実施の形態では導体部品1と集積回路2、集積回路3との間に制御材81、82を設けている。
2つの導体間の容量Cは、コンデンサの容量を示す一般的な式、
C=ε*(S/d)
(εは2つの導体間の物質固有の誘電率、Sは導体の面積、dは導体間の距離)
で示されるように、その導体間に存在する物質の誘電率と面積に比例し、導体間の距離に反比例することから、集積回路2および集積回路3と導体部品1の間に取り付ける制御材81、制御材82の厚さや誘電率を変えることで容量22、容量32が制御できる。この場合、たとえば容量を小さくすれば高い周波数に対しては電流が流れやすくなるが、低い周波数の電流については流れにくくなる。逆に、制御材81、制御材82として磁性体などを使用した場合は、周波数が高くなるほど透過率が低下することから低い周波数の電流に対しては電流が流れやすくなるが、高い周波数については流れにくくなる。さらに、これらの組み合わせで特定の周波数に対してのみ導通しやすい特性も得ることができる
次に、本発明の第4の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板について説明する。図4は本発明の第4の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板の集積回路の模式的断面図である。ここでは集積回路2と集積回路3を導体部品1で接続して導体間に発生する容量を利用して高周波電流のリターン経路の確保を強化した場合に、伝わる高周波電流の周波数特性を制御する方法を、集積回路の構成を示す模式的断面図で示している。第1の実施の形態とは、第1の実施の形態の集積回路2の導体部分21の密閉材料の全部または導体部分21の上部のみの材料24を、より誘電率の高いものに変えた以外は第1の実施の形態と同じなので集積回路2近傍のみを示し、同じ構成部分については第1の実施の形態と同じ符号を付して詳細な説明は省略する。
通常、集積回路2はモールド等で密封されているが、その密封材の全部または図4に示すように集積回路の導体部分21の上部材料24のみを、より誘電率の高いものに変えることで、導体部品1との間の容量22を大きくすることができる。集積回路3についても同様であり対象とする周波数特性に応じて集積回路2、集積回路3のいずれかあるいは両方の全体あるいは導体部分21上部のみの材を変更してもよいし、第3の実施の形態の方法と併用してもよい。
次に、本発明の第5の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板について説明する。図5は本発明の第5の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板の模式的断面図である。ここでは実施の形態1〜4に示されるように、集積回路2と集積回路3あるいは端子部品9とを導体部品1a、あるいは1bで接続して導体間に発生する容量を利用して高周波電流のリターン経路の確保を強化した場合や、導体部品1a、1bと集積回路2との間に制御材81を設けた場合や、集積回路2の密封材料の全部、または導体部分21の上部のみの材料24を、より誘電率の高いものに変えた場合において、さらに信号配線4からの横方向の電磁波の漏れを抑制する方法を、基板上に部品が実装された状態の模式的断面図で示している。第1の実施の形態とは、第1の実施の形態の導体部品1aにスカート部1dが設けられた以外は第1の実施の形態と同じなので同じ構成部分については第1の実施の形態と同じ符号を付して詳細な説明は省略する。図5は第1の実施の形態を対象として説明しているが、第2〜第4の実施の形態においても適合できる。
第5の実施の形態の導体部品1cは、第1および第2の実施の形態の導体部品1a、1bの信号配線4と平行する方の両側の側壁に導体部品1a、1bに直交するスカート部1dが設けられ、信号配線4を覆うコの字の形状となっている。導体部品1cを信号配線4を被うように取り付けることで、信号配線4から輻射される電磁波に対する遮蔽効果を得ることができる。ここでは導体部品の両側をコの時に折り曲げることとしているが、これに限定されるものではなく、電子回路基板10上の部品の配置に対応して信号配線4からの電磁波の輻射を抑制できる形状であればよい。
これまでの実施の形態では、高周波信号の入出力を行う集積回路を例としているが、これに限定されるものではなく、たとえば水晶発振器や高周波回路など、集積回路以外の高周波信号を入出力する部品や回路の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法として応用可能である。
次に、これまでに説明した実施の形態による電磁波放射抑制の効果についての実施例について具体的に説明する。図6は実施例として用いた集積回路と端子部品を有する電子回路基板のEMI対策が行なわれない状態での放射データの周波数に対する電界強度を示すグラフであり、図7は図6の電子回路基板に第2の実施の形態の対策を行った時の放射データの周波数に対する電界強度を示すグラフであり、図8は図6の電子回路基板に第3の実施の形態の対策を行った時の放射データの周波数に対する電界強度を示すグラフである。
図6では950MHz付近の放射101の電界強度が強く対策が必要な状態である。これは信号処理用の集積回路2のノイズが信号入力用の端子部品9を通して放射されているもので、これに対して第2の実施の形態のように集積回路2の上部に導体部品1を貼りつけ、問題となっている端子部品9のグランド金属部分に導体部品1の一端を接続したところ図7に示すように950MHz付近の放射101の電界強度は低下した。
第2の実施の形態の実行によって図6のデータで問題となっていた放射101は大きく改善したが、副次的な作用として650MHzから750MHzの間に新たな放射102が発生した。放射102の発生は導体部品1を接続したことで、集積回路2近傍のノイズが端子部品9に伝わり、新たな放射を発生させたことによるものである。
容量と周波数から求められる一般的なインピーダンスの式「 Z=1/(2πfc) 」で、Zは周波数fにおける高周波電流の通りにくさを表し、cは本発明の容量22に相当するから、容量22の値を大きくすることで導体部品1に流れる放射102に相当する成分を少なくすることができる。
第2の実施の形態の集積回路2と導体部材1との間に第3の実施の形態のように、制御材81を挿入した。ここでは制御部材81として絶縁部品が挿入されている。これによって導体間の距離が大きくなり、第2の集積回路2の容量22が小さくなり、図8に示すように放射102が抑制された。
また、副次的な作用の現象がZ=1/(2πfc)の式のみで成り立っている場合は図8では放射101も図7に比べて悪化するはずであるが、実際は容量22以外の容量の存在や測定誤差等の要因で変化が見られない。いずれにせよ図6に示す対策を必要とする値以上に悪化することはない。
本発明の第1の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板の模式的断面図である。 本発明の第2の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板の模式的断面図である。 本発明の第3の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板の模式的断面図である。 本発明の第4の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板の集積回路の模式的断面図である。 本発明の第5の実施の形態の電磁波放射を抑えるためのEMI対策手法を施した電子回路基板の模式的断面図である。 実施例として用いた電子回路基板のEMI対策が行なわれない状態での放射データの周波数に対する電界強度を示すグラフである。 図6の電子回路基板に第2の実施の形態の対策を行った時の放射データの周波数に対する電界強度を示すグラフである。 図6の電子回路基板に第3の実施の形態の対策を行った時の放射データの周波数に対する電界強度を示すグラフである。
符号の説明
1a、1b、1c 導体部品
1d スカート部
2、3 集積回路
4 信号配線
5 リターン配線
7 プリント基板
9 端子部品
10 電子回路基板
11 電流
21、31 集積回路の導体部分
22、32 容量
24 導体部分の上部材料
41 高周波電流
51 リターン電流
61、62 スルーホール
81、82 制御材

Claims (10)

  1. 導体部分を具備する複数の電子部品と、該電子部品を搭載し、該電子部品の前記導体部分接続されている配線を有するプリント基板とを有する電子回路基板において、
    前記電子回路基板の一部に、複数の前記電子部品間に跨って配置され、複数の前記電子部品とそれぞれ電気的に接続されている導体部品を有し、
    前記導体部品は、前記電子回路基板の、該導体部品にそれぞれ電気的に接続されている一つの前記電子部品の上部から他の前記電子部品の上部までの範囲内にのみ位置するように形成され、該電子部品に直接または絶縁物を挟んで固定されており、
    前記導体部品の少なくとも一部は、少なくとも一つの前記電子部品の、前記電子回路基板に形成されたリターン配線に接続されている前記導体部分との間に生じる容量を利用して、該電子部品に高周波的に接続されている
    ことを特徴とする電子回路基板。
  2. 前記容量を利用して前記導体部品に高周波的に接続されている前記電子部品と、該導体部品に電気的に接続されている他の前記電子部品との間に流れるリターン電流の一部が、該導体部品により形成されたリターン経路に流れるように構成されている、請求項1に記載の電子回路基板。
  3. 前記電子部品は、いずれも集積回路である、請求項1または2に記載の電子回路基板。
  4. 前記電子部品は、集積回路と端子部品である、請求項1または2に記載の電子回路基板。
  5. 前記導体部品は、前記電子部品の外面に固定されている請求項3または4に記載の電子回路基板。
  6. 前記導体部品は、前記端子部品の高周波電流のリターン経路と直接あるいは間接的に接続されている、請求項に記載の電子回路基板。
  7. 前記導体部品と前記電子部品の該導体部品の取り付け面との間には制御材が設けられ、前記制御材は、前記導体部品と前記電子部品の前記導体部分との間の容量Cを制御する、請求項1から5のいずれか1項に記載の電子回路基板。
  8. 前記制御材は前記絶縁物である、請求項7に記載の電子回路基板。
  9. 前記制御材は磁性体を含むものである、請求項7に記載の電子回路基板。
  10. 前記集積回路の前記導体部分を密封する密封材料の全部または該導体部分の上部のみの材料により、前記導体部品と前記集積回路の前記導体部分との間の容量Cを制御する、請求項3から5のいずれか1項に記載の電子回路基板。
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