JP5061970B2 - 機能性成分の含有量を増加させた穀物及びその製造方法 - Google Patents

機能性成分の含有量を増加させた穀物及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、穀物が含有する機能性成分を増加させる方法及びその方法により製造される穀物に関する。
昨今、γ−アミノ酪酸(ギャバ)は、人体の血圧上昇を抑制するなどの健康維持又は疾病予防に有効な物質として注目されており、玄米などの穀物が含有するγ−アミノ酪酸の含有量を増加させることが行われている。例えば、特許文献1には、玄米の水分を20%以上に加水し、加水した玄米を別途配設したタンクに投入し、該タンク内の換気を行いながら前記玄米を調質することで、玄米が含有するγ−アミノ酪酸の量を増加させる方法が記載されている。
しかし、この方法では、水分(含水率)を10%〜15%まで一度乾燥した玄米を再度、水分が20%を越えるまで加水する必要がある。このため、穀物を水に浸漬したり、穀物に水を直接噴霧するような加水手段を用いる必要がある。このような再加水を行う玄米の加工方法では、玄米の食味が低下すると思われ、また、胴割れなどの被害が発生するおそれもある。また、一度乾燥した玄米を再度加水し、加水後に再度乾燥する必要があるため、通常の玄米と比較して製造コストが高くなるという問題もある。
このため、食味の低下を防止し、さらに、穀粒の加水に必要なコスト及び再乾燥に必要なコストを低減させるため、穀粒の加水を必要最低限に抑えることが強く望まれている。
また、玄米を発芽させることで、該玄米が含有するγ−アミノ酪酸が大幅に増加することが知られている。しかし、玄米を発芽させて得る発芽玄米は、その食味が、例えば特許文献2にも記載されているように、通常の白米に比べて劣ると考えられている。このため、玄米を発芽させることなく、又は玄米の胚芽部をなるべく膨大化させない短時間で、該玄米が含有するγ−アミノ酪酸の量を通常の玄米よりも増加させることが望まれている。
特開2005−52073号公報 特開2005−168444号公報
本発明は上記問題点にかんがみて、穀物への加水を必要最低限に抑えながら、該穀物が含有するγ−アミノ酪酸等の機能性成分の量を、一般に流通している穀物と比較して大幅に増加させる技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため本発明は、穀粒を加湿する加湿工程と、前記加湿工程後に前記穀粒を乾燥する乾燥工程とを含み、前記加湿工程において、温度が50℃以上で、かつ相対湿度が90%以上の空気を通風することにより、16.0%〜18.5%の範囲の水分となるように前記穀粒を加湿することで、前記穀粒に含まれる機能性成分の量を増加させる、という技術的手段を講じた。
また、穀粒を加湿する加湿工程と、加湿後に前記穀粒を乾燥する乾燥工程とを含み、前記加湿工程において、温度が50℃以上で、かつ相対湿度が90%以上の空気を通風することにより、前記穀粒の水分が16.0%〜18.5%の範囲となるように0.3%/h以下の加湿速度で穀粒を加湿する、という技術的手段を講じた。
さらに、穀粒を加湿する加湿工程と、加湿後に前記穀粒を乾燥する乾燥工程とを含み、前記加湿工程において、16.0%〜18.5%の範囲の水分となるように前記穀粒を高湿度の空気(以下、「加湿風」という)の通風によって加湿する際に、前記空気の温度を、加湿を開始してから徐々に上昇させ、最終的に50℃以上にする、という技術的手段を講じた。
その上、加湿された穀粒を、加湿工程中又は乾燥工程前に高湿度の空気の通風を停止した状態で所定の時間放置する静置工程を設ける、という技術的手段を講じた。
そして、上記技術的手段により機能性成分の含有量を増加させた穀物(米、麦、蕎麦、粟、黍、トウモロコシ等の植物種子)を製造し、前記穀物が玄米である場合には、該玄米を精米して、機能性成分の含有量を増加させた分搗き米、胚芽米又は白米に加工し、必要に応じて、それらを無洗分搗き米、無洗胚芽米又は無洗米に加工した。
本発明の機能性成分の含有量を増加させる穀物の製造方法によれば、原料である穀物の水分を18.5%より高くする必要がない。このため、穀物を水に浸漬したり、穀物に水を噴霧するような「加水」手段を用いる必要が無く、加湿風の通風による「加湿」手段で十分に穀物の水分を上げることができる。また、非常に緩やかな速度で穀物を加湿すればよいので、穀粒の胴割れなどの被害を防ぐことができる。さらに、穀物の水分を上げるために必要なコストを削減でき、同時に水分を上げた後の乾燥に必要なコストをも削減できるようになる。その上、原料とする穀物の水分が18.5%を越えることがないので、前記穀物が発芽することはなく、穀物に発芽の兆し等の外的形状変化が表れることもない。このため、発芽による食味低下を防ぐことができ、前記穀物のうち、玄米を白米に精米した場合には、該白米を通常の米飯として食することができる。
本発明を実施するための最良の形態を図1〜図8を参照しながら説明する。図1は、本発明の製造方法における製造工程の一例を示したフローチャートである。図2は、本発明の製造方法にて使用できる加湿乾燥装置1の一部を破断した正面図である。図3は、加湿乾燥装置1の一部を破断した側面図である。図4は、加湿乾燥装置1の横断面図である。図5は、加湿乾燥装置1の制御ブロック図である。
加湿乾燥装置1は、一般的な循環式穀物乾燥機とほぼ同様な構造になっており、上部から穀粒を貯留する貯留部2、前記穀粒に加湿風又は熱風を通風する加湿乾燥部7及び加湿乾燥部7内の穀粒を装置外に排出する排出部10が順次重設してある。加湿乾燥部7は、送風路3、排風路4及び前記貯留部2に接続した穀物流下槽5が、図3に示した長手方向一方のA側と他方のB側との間にかけて配設された複数の有孔板6で仕切られて形成してある。有孔板6に設けられる複数の孔の径は、加工する穀物の粒径よりも小さくする必要がある。排出部10には、穀物流下槽5に接続させて傾斜させた無孔板12の下端側に穀粒を間欠排出させるための排出バルブ8が設けられており、さらに、排出バルブ8の下方に、該排出バルブ8から繰り出された穀粒を横搬送しながら装置外に排出する下部スクリューコンベア9が配設されている。排出された穀粒は、バケットコンベア11及び上部スクリューコンベア27を介して前記貯留部2に循環搬送されるようにしてある。
なお、バケットコンベア11の上部には、バケットコンベアモータ25cが備えてあり、バケットコンベアモータ25cの動力はバケットコンベア11のほか、上部スクリューコンベア27にも伝達し駆動させるようにしてある。また、排出部10には取り出し部モータ25bが備えてあり、排出バルブ8及び下部スクリューコンベア9は取り出し部モータ25bの動力によって駆動するようにしてある。
前記A側の下方には灯油を燃料として燃焼する熱風発生バーナ14及び加湿装置13が設けてあり、また、前記B側の下方にはファンモータ25aを備えた排風ファン20が設けてある。熱風発生バーナ14は、流路切換弁16に接続してある。前記排風ファン20は、前記加湿乾燥部7の排風路4の前記B側に接続してあり、排風路4内の熱風を吸引して機外に排風する。熱風が供給される送風路3の供給口近傍には加湿風及び熱風の温度及び湿度を検出する温湿度センサ21が備えてあり、また、前記バケットコンベア11の一側部には穀物の水分値を検出する水分計18が備えてある。
前記熱風発生バーナ14で生成される熱風は、前記排風ファン20の吸引作用によって、加湿時には、流路切換弁16を介して加湿装置13を通過し、加湿風となって、通風口17、前風路15、送風路3、穀物流下槽5及び排風路4を通って排風ファン20から機外に排風されるようになっている。また、乾燥時には、流路切換弁16によりバイパス風路19を経由して、通風口17、前風路15、送風路3、穀物流下槽5及び排風路4を通って排風ファン20から機外に排風されるようになっている。
なお、熱風発生バーナ14に送風ファンを接続し、上記排風ファン20からの排風を循環させる構造とすることもできる。
また、乾燥開始直後は、急激な乾燥による穀粒の胴割れを防ぐために熱風の一部を、加湿装置13を通過させて該熱風の相対湿度を上げ、この加湿した熱風とバイパス風路を通過した熱風とを接続弁26にて混合し、相対湿度75%程度の熱風にして乾燥することも可能である。
ここで、加湿装置13及び熱風発生バーナ14の構成について、図3を参照しながら説明する。加湿装置13は、本実施例では一般的な気化式のものを使用しているが、スチーム式等のその他の加湿方法のものを使用してもよい。熱風発生バーナ14には穀物乾燥機に一般に使用されているものを用いることができる。
なお、本実施例では熱風発生バーナを使用する場合について説明しているが、灯油を燃料とする熱風発生バーナ14を使用すると、原料の穀物に特有の臭いがつくことも考えられるので、熱風発生バーナの代わりに、熱風ヒータ又は熱交換器等を用いた方が望ましい。
加湿装置13と熱風発生バーナ14とは、流路切換弁16を介して接続されている。流路切換弁16は、熱風発生バーナ14で生成した熱風を、加湿時には全ての前記熱風が加湿装置13を通過するようにし、そして、乾燥時にはバイパス風路19を通過するように流路を切り換えることができる。また、流路切換弁16は、乾燥時には、熱風の湿度を調節するために熱風の一部を、加湿装置13を通過させる構造となっている。
加湿乾燥装置1の各部分の制御は制御部22で行うようになっており、該制御部22は加湿乾燥装置1の前記A側に設けてある。図5に示すように、制御部22は、CPU22bを中心とし、該CPU22bに、入出力ポート22a、読み出し専用の記憶部(以下「ROM」という。)22c及び書き込み・読み込み用の記憶部(以下「RAM」という)22dがそれぞれ接続して構成してある。前記ROM22cには、加湿運転及び乾燥運転を行うためのプログラムがあらかじめ記憶されている。
前記入出力ポート22aには、A/D変換回路23を介して温湿度センサ21が、A/D変換回路24を介して前記水分計18がそれぞれ接続してある。また、前記入出力ポート22aには、加湿装置13、熱風発生バーナ14、流路切換弁16及び入力部29が接続してあるほか、モータ駆動回路25を介してファンモータ25a、取り出し部モータ25b及びバケットコンベアモータ25cがそれぞれ接続してある。
入力部29には、張り込み量を設定する張り込み設定スイッチ29a、仕上がり水分値を設定する水分設定スイッチ29c、張り込みを開始する張り込みボタン29d、加湿を開始する加湿ボタン29e、乾燥を開始する乾燥ボタン29f及び穀物を排出する排出ボタン29g等が備えてあり、これらのスイッチやボタンを操作することによって、制御信号が前記CPU22bに伝達され、前記CPU22bは、加湿運転プログラムや乾燥運転プログラムなどを実行する。
次に、本発明の加湿乾燥装置1の作用について説明する。まず、加湿運転(加湿工程)について説明する。加湿乾燥装置1内に原料である穀粒を投入して張り込み(ステップS1)、張り込み設定スイッチ29aにより穀物の張り込み量を設定する。設定後、加湿ボタン29eを押すと前記ROM22cに組み込まれている加湿運転プログラムが前記CPU22bによって実行される(ステップS2)。加湿運転プログラムが実行されると、ファンモータ25a、取り出し部モータ25b及びバケットコンベアモータ25cに電流がそれぞれ供給され、排風ファン20、排出バルブ8、下部スクリューコンベア9、バケットコンベア11及び上部スクリューコンベア27がそれぞれ稼働する。
また、加湿装置13及び熱風発生バーナ14も稼働し加湿風の生成を開始する。加湿乾燥部7の穀物流下槽5に通風する加湿風の設定湿度及び温度は、加湿運転開始時に設定した穀物の張り込み量に基づいて決定され、前記加湿風の湿度及び温度がそれぞれ前記設定湿度及び温度となるように、前記温湿度センサ21で検出する湿度及び温度に基づいて熱風発生バーナ14の燃焼レベルを変更する。
なお、加湿運転中に穀物流下槽5に通風する加湿風の風量は、0.2〜0.4立方メートル/s・tonの範囲で調節すればよく、望ましくは0.25〜0.35立方メートル/s・tonであり、より望ましくは0.28〜0.32立方メートル/s・tonである。
また、加湿風の温度は50℃以上にすればよく、望ましくは50℃〜70℃、より望ましくは60℃〜70℃の範囲となるように調節すればよい。前記加湿風の温度が50℃未満であっても、穀物が含有するγ−アミノ酪酸等の機能性成分の量を増加させることはできる。しかし、加湿風の温度が低いと、前記機能性成分を増加させるために加湿及び静置する時間を長くする必要があり、また、古米の場合は影響が少ないが、新米を加工する場合には、十分に前記機能性成分を増加させることが難しい。
ところで、小麦のように粉砕して粉状に加工する穀物が原料である場合には、加湿中の穀粒に胴割れ等の割れ又はひびが生じても最終的に粉状に加工してしまうので問題とならないが、米のように粒状のまま食するものが原料である場合には、加湿中に胴割れ等の割れ又はひびが生じると商品価値が低下してしまう。このため、米のように最終製品形態が粒状の原料を加湿する際には、穀粒に胴割れ等の割れ又はひびが生じるのを防止するため、加湿風の温度を、加湿を開始してから徐々に上昇させることが望ましい。例えば、図9に示すように、加湿工程において通風させる加湿風の温度を、加湿開始から2時間は室温(図9では20℃)とし、その後、25℃、30℃、35℃、そして、40℃と、1時間毎に5℃ずつ温度を上げていき、加湿開始から5時間後には加湿風の温度を40℃まで上げ、それ以降は、1時間毎に10℃ずつ温度を上げて、最終的に加湿風の温度が50℃以上になるようにすればよい。なお、徐々に加湿風の温度を上げる際の温度を上げる時間間隔や温度幅は、これに限定されるわけではなく、使用する原料によって試験等により求めた最適な時間間隔や温度幅とすることが望ましい。また、複数段階に分けて温度を上昇させるのではなく、連続的に少しずつ温度を上昇させるようにしてもよい。
前記貯留タンク2から加湿乾燥部7の穀物流下槽5に流下した穀粒は、加湿装置13及び熱風発生バーナ14で生成された加湿風が通風されて加湿される。加湿された穀粒は、排出バルブ8により穀物流下槽5から排出され、バケットコンベア11及び上部スクリューコンベア27を介して貯留タンク2に循環搬送される。
なお、加湿乾燥部7に投入された原料の量が少なく、全ての原料が穀物流下槽5内に収まるような場合には、前記原料を循環搬送させることを省略できる。これは、原料を循環させなくても、全ての原料に加湿風を通風させることが可能だからである。
加湿工程による加湿後の最終的な穀物の水分値は、試験により求めた結果等に基づいて、加工する穀物の種類によって適宜設定すれば良く、おおよそ16.0%〜18.5%の範囲であって、16.5%〜18.5%の範囲でも良く、17.0%〜18.5%の範囲でも良い。
加湿運転終了後、穀粒の循環搬送及び加湿風の通風を停止し、加湿が終了した穀粒を加湿乾燥装置1内に静置する静置工程を行う(ステップS3)。本発明においては、加湿時の穀粒水分を18.5%以下に抑えているため、循環搬送や通風を行わない状態で穀粒を静置することが可能となる。静置する時間は、加工する穀物の種類や増加させるγ−アミノ酪酸の量により異なるが、4時間程度である。また、この時間は容易に変更することが可能であり、0〜8時間の範囲で調節すればよく、2〜6時間の範囲が望ましく、より望ましくは2〜4時間の範囲である。
前記静置工程は、穀物表面の外皮を取り除く加工を必要とする穀物を取り扱う場合に有効な工程である。例えば、玄米のように搗精して白米として食する穀物の場合には、静置工程を設けることで、玄米穀粒の外側表面部(特に胚芽部)に多く含有するγ−アミノ酪酸等の機能性成分を、該穀粒内部に浸透させることができるので、白米に加工した時点での前記機能性成分の含有量を増やすことができるようになる。
なお、穀物表面の外皮を取り除く加工を必要としない穀物を取り扱う場合には、前記静置工程を省略してもよい。
また、静置工程は加湿工程後に行うが、原料の量が少ない時などは、加湿工程中に静置工程を設けて、原料の搬送に必要なランニングコストを節約するようにしてもよい。
静置工程での静置後、乾燥運転を開始する(ステップS4)。乾燥仕上目標水分値を設定し、乾燥ボタン29fを押すことでROM22cに組み込まれている乾燥運転プログラムがCPU22bにより実行され、乾燥運転が開始される。乾燥運転プログラムが実行されると、ファンモータ25a、取り出し部モータ25b及びバケットコンベアモータ25cに電流がそれぞれ供給され、停止していた排風ファン20、排出バルブ8、下部スクリューコンベア9、バケットコンベア11及び上部スクリューコンベア27がそれぞれ稼働を開始する。また、熱風発生バーナ14も稼働し熱風の生成を開始する。
加湿乾燥部7の穀物流下槽5に通風する熱風の設定熱風温度は、乾燥運転開始時に設定した乾燥仕上目標水分値に基づいて決定し、温湿度センサ21の検出温度に基づいて、該検出温度が前記設定熱風温度となるように熱風発生バーナ14の燃焼レベルを変更する。乾燥運転中、前記設定熱風温度は、水分計18によって随時測定される穀粒の水分値に応じて変更するようにしてあり、穀物流下槽5に通風する熱風の温度が、変更された設定熱風温度となるように熱風発生バーナ14の燃焼レベルも変更するようにしてある。
前記貯留タンク2から加湿乾燥部7の穀物流下槽5に流下した穀粒は、熱風発生バーナ14で生成された熱風の通風によって乾燥される。このようにして穀物流下槽5で乾燥される穀粒は、前記排出部10、バケットコンベア11及び上部スクリューコンベア27を介して貯留タンク2に循環搬送され、水分計18で随時測定される穀粒の水分値が前記乾燥仕上目標水分値になるまで循環搬送される。乾燥仕上目標水分値まで乾燥が行われた時点で乾燥運転は終了となる。本発明においては、加湿運転の後で熱風による乾燥工程を行うので、加湿乾燥装置1内における菌類の繁殖を防ぐことができ衛生的である。
本発明の製造方法で製造された、γ−アミノ酪酸等の機能性成分の含有量を増加させた穀物(以下、「機能富化穀物」という)の加工(精米)方法について説明する。本発明の製造方法で製造された機能富化穀物は、穀粒中に含有するγ−アミノ酪酸等の機能性成分の含有量が増加しているだけであって、その他の性質は周知の方法で乾燥した穀物と同様である。また、発芽の兆し等の外的形状変化もない。したがって、通常の穀物と同じように取り扱うことができる。まず、機能富化穀物が玄米である場合について、該玄米を精米する方法について説明する。精米は一般的な方法で行えばよく、目的に応じて、分搗き米、胚芽米又は白米に精米すればよい(ステップS5)。
本発明の製造方法で製造された玄米(以下、「機能富化玄米」という)を胚芽米に精米するには、例えば、特開平6−209724に記載されているような方法を用いればよい。この方法の概要を図6及び図7を参照しながら説明する。図6は機能富化玄米を胚芽米に精米するための胚芽米製造装置31の構成を示した図であり、図7は研削式精米機34の部分縦断面図である。
胚芽米製造装置31は、マイクロ波加熱装置32と冷却タンク33A及び33Bと研削式精米機34とで構成されている。下部にホッパ35及びホッパ36を備える揚穀機37は、投入タンク38を介してマイクロ波加熱装置32の投入樋39に連絡し、マイクロ波加熱装置32の排出樋40は、ベルトコンベア41、ホッパ42、揚穀機43及び切換弁44を介して冷却タンク33A及び33Bに連絡している。冷却タンク33A及び33Bの排出部に排出シャッタ45A及び45Bをそれぞれ設け、冷却タンク33A及び33Bは、ベルトコンベア46、ホッパ47、揚穀機48及び切換弁49を介して研削式精米機34の供給ホッパ50に連絡する。
マイクロ波加熱装置32は、立設した樹脂製の円筒体53内に、主軸(図示せず)により回転自在に設けた螺旋円筒52を設け、螺旋円筒52と円筒体53とで形成する空間に玄米の流下路54が形成されている。そして、発振機55A及び55Bがそれぞれ連結する導波管56A及び56Bの先端を円筒体53に臨ませ、流下路54を流下する玄米にマイクロ波を照射する構造となっている。また、導波管56A及び56Bを装設した機枠57の上端に蓋筒58が連結されている。マイクロ波加熱装置32の下部には排出樋40が設けられており、該排出樋40は機外のベルトコンベア41に連絡する。
研削式精米機34は、図7に示すように横設した多孔壁精白筒59に回転自在に設けた主軸60に、螺旋転子61と研削精白転子62とを軸装し、多孔壁精白筒59と研削精白転子62とを主要部とする精白室63の一方を供給口64に、他方を排出口65に連絡する。排出口65に重錘66で付勢される抵抗板67を設け、排出口65は排出樋68を介して機外に連絡する。多孔壁精白筒59を集糠室69を介して集塵ダクト(図示せず)に連絡し、供給口64の上方に供給ホッパ50を設ける。主軸60に取付けたプーリ70とモータ71に取付けたプーリ72とをベルト73を介して連絡する。
次に、上記構成における作用を説明する。ホッパ35に投入された機能富化玄米は、揚穀機37により揚送されて投入タンク38へ送られ、投入タンク38と連結されている投入樋39を流下し、螺旋円筒52の上端に落下する。螺旋円筒52の上端に落下した機能富化玄米は、螺旋円筒52の回転により流下路54を流下する。流下路54を流下する機能富化玄米には、マイクロ波発振機55Aにより発振されて導波管56Aを経て照射されるマイクロ波により加熱される。マイクロ波発振機55Aにより加熱された機能富化玄米は流下路54を流下し、次いでマイクロ波発振機55Bにより発振されて導波管56Bを経て照射されるマイクロ波により再び加熱される。マイクロ波発振機55Bにより加熱された機能富化玄米は流下路54を流下し、排出樋40からベルトコンベア41に供給される。
マイクロ波により加熱された機能富化玄米は、ベルトコンベア41からホッパ42、揚穀機43を経て切換弁44へ送られ、切換弁44を切換えることにより冷却タンク33A又は冷却タンク33Bの何れかに投入される。マイクロ波加熱装置32により加熱されて穀温の上昇した機能富化玄米は、冷却タンク33A又は33B内で加熱前の穀温以下に冷却される。冷却された機能富化玄米は、シャッタ45A又はシャッタ45Bを開くことにより、冷却タンク33A又は冷却タンク33Bからベルトコンベア46に供給される。ベルトコンベア46に供給された機能富化玄米は、ホッパ47、揚穀機48を介して切換弁49に送られ、切換弁49からホッパ36、揚穀機37、投入タンク38及び投入樋39を介してマイクロ波加熱装置32へ供給されて、再びマイクロ波により加熱される。このように、マイクロ波加熱装置32による加熱と冷却タンク33A又は33Bによる冷却とを複数回繰り返されて、含水率が13%以下に乾燥されるとともに加熱前の穀温以下に冷却された機能富化玄米は、切換弁49を切換えることにより供給ホッパ50を介して研削式精米機34へ供給される。
研削式精米機34の供給口64から螺旋転子61に供給された機能富化玄米は、螺旋転子61により精白室63へ横送される。精白室63において、機能富化玄米は研削精白転子62の回転によって生じる精白作用を受けて精白され、機能富化胚芽米となる。精白室63における精白作用により発生した糠等の塵埃は、吸引機(図示せず)の吸引作用により多孔壁精白筒59の通孔から集糠室69へ排出され、集糠室69からサイクロン(図示せず)等の集糠装置へ送られる。機能富化玄米を精白した機能富化胚芽米は、排出口65に到達し、抵抗板67に抗しながら排出樋68を流下して機外へ排出される。精米回数は本実施例のように1回に限らず、研削式精米機34に揚穀機を横設して複数回循環させて精米してもよく、研削式精米機34を複数台直列行程に配設して精米してもよい。また、精米機は研削式に限定されるわけではなく、一般的な精米機を使用することができる。
なお、本発明の製造方法により製造した機能富化玄米を胚芽米に精米する場合に、マイクロ波による加熱を行わず、周知の精米機により、精米時の歩留まりを調節して胚芽米に精米してもよい。
ところで、玄米粒が乾燥するときには胚芽部を通して大部分の水分が米粒外へ出るため、米粒の胚芽と胚乳との接合部の水分が最も高くなる。また、マイクロ波のエネルギーは水分中に吸収されるため、水分が最も高い胚芽と胚乳との接合部での発熱が最大となり、胚芽と胚乳とが糊化結合される。胚芽と胚乳とが糊化結合されているため、その玄米を精米しても脱芽しにくいので胚芽残存率の高い胚芽米に仕上がる。また、冷却タンクにより冷却されて低温状態で精米されるので、食味を損なわない美味しい飯米に仕上がる。
本発明の製造方法で製造された機能富化玄米を精米して得られる分搗き米(以下、「機能富化分搗き米」という)、機能富化胚芽米及び白米(以下、「機能富化白米」という)は、それぞれ一般的に市場に流通している分搗き米、胚芽米及び白米と同様に取り扱うことが可能である。よって、周知の無洗米化技術を用いて、前記機能富化分搗き米を機能富化無洗分搗き米に、前記機能富化胚芽米を機能富化無洗胚芽米に、そして、前記機能富化白米を機能富化無洗米に各々加工することが容易にできる(ステップS6)。
ここで、無洗米化技術について、前記機能富化白米を例として概要を説明する。無洗米化技術として、例えば、特開2001−259447に記載されているような無洗米の製造方法を用いることができる。この無洗米の製造方法の概要を図8により説明する。図8は無洗米の製造方法の工程を示した図である。無洗米の製造工程は、水分添加手段79、撹拌混合手段80及び分離手段81とから主要部が構成される。水分添加手段79では、機能富化白米に水分が添加され、撹拌混合手段80により水分を添加した機能富化白米に粉砕米を混合し、その状態で撹拌することで機能富化白米の研磨が行われ、分離手段81により研磨された機能富化白米と使用済みの粉砕米とが分離される。
水分添加手段79は、円筒状の精白米誘導筒82内に、回転可能な螺旋転子83を内装した構造であり、精白米誘導筒82の任意位置には、水タンク84、電磁弁85及び水管86などからなる適宜な水分添加装置87が接続される。そして、ホッパ76から機能富化白米を投入するとともに、精白米誘導筒82内で螺旋転子83を回転させて、米粒を転動させる過程で水分を添加させるのであるが、水分添加装置87により、例えば、米粒重量の3〜5%の水分を添加させるとよい。また、機能富化白米が精白米誘導筒82内を通過する時間は、例えば、15秒程度に設定することで、米粒に亀裂が生じる危険を防ぐことができ、機能富化白米に安全に水分を添加することができる。水分が添加された機能富化白米の表面は、わずかに軟質化状態となる。
前記機能富化白米は、直ちに粉砕米と撹拌混合するため撹拌混合手段80に投入される。撹拌混合手段80は、ドラム状の機枠88と、回転可能に設けた撹拌装置89とを主要構成とし、機枠88の一端側には、前記水分添加手段79から連絡する精白米供給樋90と、適宜搬送手段により搬送される粉砕米の粉砕米供給樋91とがそれぞれ接続されている。前記搬送手段として、例えば、エアー搬送を用いる場合は、気流分離するためのサイクロン92を前記粉砕米供給樋91の上端に接続する一方、該サイクロン92からは粉砕米供給樋91とは別に分岐する粉砕米排出樋77を接続する。前記撹拌装置89には、複数の撹拌羽根93が設けられ、モータ等の動力により回転される。該撹拌羽根93が回転されると、機能富化白米と粉砕米とが機枠88内で撹拌混合され、機枠88の他端側に設けた排出口94から混合粒が排出される。
撹拌混合手段80に投入された機能富化白米は、水分5%以下に仕上げられた粉砕米と撹拌混合される。この作用により、機能富化白米表面付近の水分を含んで膨潤したアリューロンが粉砕米に吸着され、アリューロン隔壁から浮き上がり、そして、機能富化白米と粉砕米との粒子同士の軽い摩擦作用によって、機能富化白米表面の研磨が行われる。機能富化白米と粉砕米との混入割合は、機能富化白米100重量部に対し、粉砕米5〜30重量部とするのが好ましい。
分離手段81は、機能富化白米と粉砕米とを分離することができる篩分装置であれば、どの様な構造のものでもよく、例えば、篩網95を張設した粗選機96のようなものでよい。また、この粗選機96に振動を与えることができるように、ユーラスモータを設けてもよい。
以上のように分離手段81により得られた機能富化白米は、米粒表面に残存する糠を除去した無洗米となるが、さらに無洗米の白度を向上させ生産性を上げるためには、分離手段81の後工程に、第2撹拌混合手段98と、第2分離手段99とを設ければよい。これにより、米粒表面に残存する糠が完全に剥離除去され、白度が向上した光沢のある機能富化無洗米を製造することができる。
また、前記機能富化分搗き米及び前記機能富化胚芽米は、例えば、特開2002−166485号公報に記載されているような蒸気を利用した無洗米化技術を用いることで無洗米に加工することができる。当然、機能富化白米にもこの無洗米化技術を用いることができる。また、前記蒸気の代わりに過熱蒸気を使用すれば、より高温で米粒の熱殺菌処理を行うことが可能となる(ステップS7)。
本発明の実施例の一つとして、あきたこまち(秋田産、平成18年度産)を本発明の製造方法にて加工した。前記加湿乾燥装置1を使用して、前記あきたこまちの玄米の水分を、該水分が18.5%を越えないように、0.3%/h以下の加湿速度で加湿した。この加湿運転では、加湿風の相対湿度は90%以上とし、該加湿風の温度は、加湿開始後1時間は室温とし、次の1時間は20℃とし、以後、25℃、30℃、35℃、そして、40℃と、1時間毎に5℃ずつ温度を上げていき、加湿開始から5時間後には加湿風の温度を40℃まで上げ、それ以降は、1時間毎に10℃ずつ温度を上げ、最終的に70℃の加湿風で4時間、加湿のための通風を行った。加湿運転終了後、前記あきたこまちを加湿乾燥装置1の貯留タンク2内に最長で6時間静置し、前記あきたこまちが含有するγ−アミノ酪酸の量を増加させた。静置後、乾燥運転にて乾燥を行い、前記あきたこまちの機能富化玄米を得た。さらに、前記機能富化玄米を通常の精米方法にて精米(精米歩留まり90%)して機能富化白米を得た。
なお、静置時間によるγ−アミノ酪酸の含有量の比較を行うために、静置工程を設けない場合と、静置時間を2時間、4時間及び6時間とした場合の機能富化玄米及び機能富化白米をそれぞれ製造した。
このようにして得た前記あきたこまちの機能富化玄米及び機能富化白米が含有するγ−アミノ酪酸の量をそれぞれ表1及び表2に示す。また、γ−アミノ酪酸の測定は高速液体クロマトグラフ(株式会社島津製作所、LC−VP)で行った。
Figure 0005061970
Figure 0005061970
表1においては、機能富化玄米のγ−アミノ酪酸の増加割合を示すために、原料に使用した前記あきたこまちの玄米を「原料玄米」として表示している。機能富化玄米は、静置工程の有無又は静置時間の長さによって、γ−アミノ酪酸の含有量の差異は認められなかった。また、原料玄米と機能富化玄米とでは、機能富化玄米のγ−アミノ酪酸の含有量が原料白米の約11.6倍以上となった。
表2においては、機能富化白米のγ−アミノ酪酸の増加割合を示すために、原料に使用した前記あきたこまちの白米を「原料白米」として表示している。機能富化白米は、静置工程の有無又は静置時間の長さによって、γ−アミノ酪酸の含有量に差が生じた。表2で示すように、静置時間が長いほどγ−アミノ酪酸の含有量が増加している。また、原料白米と機能富化白米とでは、機能富化白米のγ−アミノ酪酸の含有量が原料白米の約15.7倍以上となった。
本発明の実施例の一つとして、殻付きの粟を本発明の製造方法にて加工した。粟の場合でも水分が18.5%を越えないように加湿乾燥装置1により加湿した。この加湿では、相対湿度が90%以上で、かつ60℃の温度の加湿風で4時間、加湿のための通風を行った。前記粟の加工においては、加湿運転終了後に静置工程は行わず、乾燥運転にて前記粟の乾燥を行った。この乾燥運転では、乾燥開始から3時間は、相対湿度が30%で温度が45℃の乾燥空気の通風を行い、その後は徐々に乾燥空気の温度を下げ、最終的には室温まで下げて、前記粟の水分が約13%になるまで乾燥し、
γ−アミノ酪酸の含有量を増加させた粟(以下、「機能富化粟」という)を得た。
このようにして得た機能富化粟が含有するγ−アミノ酪酸の量を表3に示す。なお、γ−アミノ酪酸の測定は高速液体クロマトグラフ(株式会社島津製作所、LC−VP)で行った。
Figure 0005061970
表3においては、機能富化粟のγ−アミノ酪酸の増加割合を示すために、原料に使用した粟(本発明の製造方法で加工する前の粟)を「原料粟」として表示している。原料粟と機能富化粟とでは、機能富化粟のγ−アミノ酪酸の含有量が原料粟の5倍以上となった。
本発明の実施例の一つとして、殻付きの黍を本発明の製造方法にて加工した。黍の場合でも水分が18.5%を越えないように加湿乾燥装置1により加湿した。この加湿では、相対湿度が90%以上で、かつ60℃の温度の加湿風で4時間、加湿のための通風を行った。前記黍の加工においては、加湿運転終了後に静置工程は行わず、乾燥運転にて前記黍の乾燥を行った。この乾燥運転では、乾燥開始から3時間は、相対湿度が30%で温度が45℃の乾燥空気の通風を行い、その後は徐々に乾燥空気の温度を下げ、最終的には室温まで下げ、前記粟の水分が約13%になるまで乾燥を行い、
γ−アミノ酪酸の含有量を増加させた黍(以下、「機能富化黍」という)を得た。
このようにして得た機能富化黍が含有するγ−アミノ酪酸の量を表4に示す。なお、γ−アミノ酪酸の測定は高速液体クロマトグラフ(株式会社島津製作所、LC−VP)で行った。
Figure 0005061970
表4においては、機能富化黍のγ−アミノ酪酸の増加割合を示すために、原料に使用した黍(本発明の製造方法で加工する前の黍)を「原料黍」として表示している。原料黍と機能富化黍とでは、機能富化黍のγ−アミノ酪酸の含有量が原料黍の約3.3倍となった。
本発明の実施例の一つとして、殻付きの蕎麦を本発明の製造方法にて加工した。蕎麦の場合でも水分が18.5%を越えないように加湿乾燥装置1により加湿した。この加湿では、相対湿度が90%以上で、かつ70℃の温度の加湿風で3時間、加湿のための通風を行った。前記蕎麦の加工においては、静置工程は行わず、加湿運転終了後に乾燥運転にて前記蕎麦の乾燥を行った。この乾燥運転では、乾燥開始から6時間は、相対湿度が30%で温度が35℃の乾燥空気の通風を行い、その後は徐々に乾燥空気の温度を下げ、最終的には室温まで下げ、前記蕎麦の水分が約15%になるまで乾燥を行い、γ−アミノ酪酸の含有量を増加させた蕎麦(以下、「機能富化蕎麦」という)を得た。
このようにして得た機能富化蕎麦が含有するγ−アミノ酪酸の量を表5に示す。なお、γ−アミノ酪酸の測定は高速液体クロマトグラフ(株式会社島津製作所、LC−VP)で行った。
Figure 0005061970
表5においては、機能富化蕎麦のγ−アミノ酪酸の増加割合を示すために、原料に使用した蕎麦(本発明の製造方法で加工する前の蕎麦)を「原料蕎麦」として表示している。原料蕎麦と機能富化蕎麦とでは、機能富化蕎麦のγ−アミノ酪酸の含有量が原料蕎麦の11.6倍以上となった。
本発明の実施例の一つとして、本発明の製造方法にて小麦を加工した。小麦の場合でも水分が18.5%を越えないように加湿乾燥装置1により加湿した。この加湿では、相対湿度が90%以上で、かつ70℃の温度の加湿風で4時間、加湿のための通風を行った。前記小麦の加工においては、静置工程は行わず、加湿運転終了後に乾燥運転にて前記の乾燥を行った。この乾燥運転では、乾燥開始から6時間は、相対湿度が30%で温度が35℃の乾燥空気の通風を行い、その後は徐々に乾燥空気の温度を下げ、最終的には室温まで下げ、前記小麦の水分が約14%になるまで乾燥を行い、γ−アミノ酪酸の含有量を増加させた小麦(以下、「機能富化小麦」という)を得た。
このようにして得た機能富化小麦が含有するγ−アミノ酪酸の量を表6に示す。なお、γ−アミノ酪酸の測定は高速液体クロマトグラフ(株式会社島津製作所、LC−VP)で行った。
Figure 0005061970
表6においては、機能富化小麦のγ−アミノ酪酸の増加割合を示すために、原料に使用した小麦(本発明の製造方法で加工する前の小麦)を「原料小麦」として表示している。原料小麦と機能富化小麦とでは、機能富化小麦のγ−アミノ酪酸の含有量が原料小麦の11.25倍となった。
穀物が含有する機能性成分を増加させるための製造方法を示したフローチャートである。 本発明を実施した加湿乾燥装置の一部を破断した概略正面図である。 本発明を実施した加湿乾燥装置の一部を破断した概略側面図である。 加湿風及び熱風の流れを説明するための加湿乾燥部の横断面の概略図である。 本発明を実施した加湿乾燥装置の制御ブロック図である。 胚芽米に精米するための装置の概略図である。 精米機の概略図である。 無洗米の製造方法を示した図である。 加湿工程における加湿風の温度上昇パターンの一例を示した図である。
符号の説明
1 加湿乾燥装置
2 貯留タンク
3 送風路
4 排風路
5 穀物流下槽
6 有孔板
7 加湿乾燥部
8 排出バルブ
9 下部スクリューコンベア
10 排出部
11 バケットコンベア
12 無孔板
13 加湿装置
14 熱風発生バーナ
15 前風路
16 流路切換弁
17 通風口
18 水分計
19 バイパス風路
20 排風ファン
21 温湿度センサ
22 制御部
22a 入出力ポート
22b CPU
22c ROM
22d RAM
23 A/D変換回路
24 A/D変換回路
25 モータ駆動回路
25a ファンモータ
25b 取り出し部モータ
25c バケットコンベアモータ
26 接続弁
27 上部スクリューコンベア
29 入力部
29a 張り込み設定スイッチ
29c 水分設定スイッチ
29d 張り込みボタン
29e 加湿ボタン
29f 乾燥ボタン
29g 排出ボタン
31 胚芽精米装置
32 マイクロ波加熱装置
33 冷却タンク
34 研削式精米機
35 ホッパ
36 ホッパ
37 揚穀機
38 投入タンク
39 投入樋
40 排出樋
41 ベルトコンベア
42 ホッパ
43 揚穀機
44 切換弁
45 シャッタ
46 ベルトコンベア
47 ホッパ
48 揚穀機
49 切換弁
50 供給ホッパ
52 螺旋円筒
53 円筒体
54 流下路
55 発振機
56 導波管
57 機枠
58 蓋筒
59 多孔壁精白筒
60 主軸
61 螺旋転子
62 研削精白転子
63 精白室
64 供給口
65 排出口
66 重錘
67 抵抗板
68 排出樋
69 集糠室
70 プーリ
71 モータ
72 プーリ
73 ベルト
76 ホッパ
77 粉砕米排出樋
79 水分添加手段
80 撹拌混合手段
81 分離手段
82 精白米誘導筒
83 螺旋転子
84 水タンク
85 電磁弁
86 水管
87 水分添加装置
88 機枠
89 撹拌装置
90 精白米供給樋
91 粉砕米供給樋
92 サイクロン
93 撹拌羽根
94 排出口
95 篩網
96 粗選機
97 ユーラスモータ
98 第2撹拌混合手段
99 分離手段
102 粉砕米取出樋
103 精白米取出樋

Claims (4)

  1. 含水率10〜15%の玄米を加湿する加湿工程と、
    前記加湿工程の後の乾燥工程を有し、
    前記加湿工程は、温度50℃以上、相対湿度が90%以上の空気を通風させて前記玄米の含水率を0.3%/h以下の加湿速度で16.0%〜18.5%の範囲とすることにより、玄米に発芽の外径的形状変化を起こすことなくγ―アミノ酪酸の含有量を増加させる工程であり、
    前記乾燥工程は、前記加湿工程後の玄米の含水率を玄米の保存及び精米に適した10〜15%にする工程であることを特徴としたγ―アミノ酪酸の含有量を増加させた玄米の製造方法。
  2. 含水率10〜15%の玄米を加湿する加湿工程と、
    前記加湿工程の後の乾燥工程を有し
    前記加湿工程は、温度50℃以上、相対湿度が90%以上の空気を通風させて前記玄米の含水率を0.3%/h以下の加湿速度で16.0%〜18.5%の範囲とすることにより、玄米に発芽の外径的形状変化を起こすことなくγ―アミノ酪酸の含有量を増加させる工程であり、空気の温度は加湿を開始するときの室温から徐々に上昇させ最終的に50℃以上とするものとし、
    前記乾燥工程は、前記加湿工程後の玄米の含水率を玄米の保存及び精米に適した10〜15%にする工程であることを特徴としたγ―アミノ酪酸の含有量を増加させた玄米の製造方法。
  3. 含水率10〜15%の玄米を加湿する加湿工程と、
    前記加湿工程の後の静置工程及び、
    前記静置工程の後に乾燥工程を有し
    前記加湿工程は、温度50℃以上、相対湿度が90%以上の空気を通風させて前記玄米の含水率を0.3%/h以下の加湿速度で16.0%〜18.5%の範囲とすることにより、玄米に発芽の外径的形状変化を起こすことなくγ―アミノ酪酸の含有量を増加させる工程であり、
    静置工程は、通風を停止して玄米表層部に生成されたγ―アミノ酪酸を玄米内部へ浸透させる工程であり、
    前記乾燥工程は、前記加湿工程後の玄米の含水率を玄米の保存及び精米に適した10〜15%にする工程であることを特徴としたγ―アミノ酪酸の含有量を増加させた玄米の製造方法。
  4. 含水率10〜15%の玄米を加湿する加湿工程と、
    前記加湿工程の後の静置工程及び、
    前記静置工程の後に乾燥工程を有し、
    前記加湿工程は、温度50℃以上、相対湿度が90%以上の空気を通風させて前記玄米の含水率を0.3%/h以下の加湿速度で16.0%〜18.5%の範囲とすることにより、玄米に発芽の外径的形状変化を起こすことなくγ―アミノ酪酸の含有量を増加させる工程であり、空気の温度は加湿を開始するときの室温から徐々に上昇させ最終的に50℃以上とするものとし、
    静置工程は、通風を停止して玄米表層部に生成されたγ―アミノ酪酸を玄米内部へ浸透させる工程であり、
    前記乾燥工程は、前記加湿工程後の玄米の含水率を玄米の保存及び精米に適した10〜15%にする工程であることを特徴としたγ―アミノ酪酸の含有量を増加させた玄米の製造方法。
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