JP5707364B2 - 穀物類の水分調節方法及び穀物類の水分調節システム - Google Patents

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本発明は、穀皮を有する全粒穀物の水分を増加させるための穀物類の水分調節方法及び穀物類の水分調節システムに関する。
全粒穀物は、胚乳が穀皮によって覆われた穀物であり、玄麦や玄米などに代表される。これらは、穀皮が剥がされた後、精白される。例えば、玄麦から小麦粉を製粉するには、殻皮が剥がされるが、殻皮が砕けにくく、かつ、剥がれやすくするため、玄麦に水分を含ませ、その後、挽砕、篩(ふるい)分け、粉砕などの工程を経て、各等級の小麦粉に精白される。小麦粉は、蛋白質の量によって、強力粉、中力粉、薄力粉などに分類される。
そして、全粒穀物は、栄養素を含んでおり、適度な水分を含んでいることにより、機能性成分が増加するといわれている。そこで、玄米などの穀物が含有するγ−アミノ酪酸などの機能性成分の量を増加させるようにした穀物の製造方法が特許文献1に記載されている。
この穀物の製造方法は、穀粒を加湿する加湿工程と、この加湿後に前記穀粒を乾燥する乾燥工程を含み、前記加湿工程において、温度が50℃以上で、かつ相対湿度が90%以上の空気を通風することにより、16.0%〜18.5%の範囲の水分となるように穀粒を加湿する。
この穀物の製造方法によれば、穀物の水分を18.5%より高くする必要がないため、穀物を水に浸漬したり、穀物に水を噴霧するような加水手段を用いたりすることなく、加温風の通風による加湿手段で十分に穀物の水分を上げることができる。また、この穀物の製造方法では、非常に緩やかな速度で穀物を加湿すればよいので、穀流の胴割れなどの被害を防ぐことができる。
特開2008−307045号公報
玄麦から小麦粉を製粉するに際して、玄麦に水分を適度に含ませることによって品質を向上させることができる。例えば、大型サイロに加水した小麦を貯留し、48時間かけることで水分率を均一にすることができる。しかし、48時間も時間をかけることは生産性が悪いだけでなく、玄麦が長時間、湿潤状態に置かれることで菌類が増殖してしまうという問題が生じる。
したがって、特許文献1に記載された方法で玄麦を加湿することも考えられる。しかし、特許文献1に記載された穀物の製造方法では、温度が50℃以上の空気で加熱されるため、穀物に含まれている栄養素が消失することがある。例えば、玄麦に含まれているグルテンという栄養素にあっては、約80℃に加熱されると消失してしまう。
そこで、本発明は、穀皮を有する全粒穀物の品質を落とすことなく、全粒穀物に適度な水分を含ませることができるようにした穀物類の水分調節方法及び穀物類の水分調節システムを提供することを課題とする。
本発明に係る穀物類の水分調節方法は、殻皮付きの全粒穀物を搬入した処理槽内を排気する減圧工程と、該減圧工程によって減圧された状態が維持されている処理槽内に飽和蒸気を注入することによって処理槽内の全粒穀物の品質を落とさない温度まで全粒穀物を加熱する昇温工程と、前記飽和蒸気が全粒穀物の殻皮に付着することによって凝縮水に液化し、該凝縮水を殻皮の内面に浸透させる結露工程と、処理槽内を大気圧に戻す最終工程とを含んでいることを特徴としている。
この穀物類の水分調節方法によれば、処理槽内に搬入された全粒穀物が、処理槽内に注入された飽和蒸気によって加熱され、飽和蒸気が全粒穀物の殻皮に付着することにより、温度差のため飽和蒸気が凝縮水に液化し、処理槽内が減圧されていることにより、凝縮水が全粒穀物の殻皮の外面に付着するだけでなく内面にも浸透し、殻皮の内外面を結露させることができる。しかも、全粒穀物は、品質が落ちない温度まで加熱されるため、処理後の全粒穀物は所期の品質を維持したものとされている。
ここで、本発明に係る穀物類の水分調節方法の一態様として、前記減圧工程の後に、処理槽内に蒸気を注入することによって処理槽内の残存空気を希釈化する復圧工程と、処理槽内の気体(空気及び蒸気)を排出することによって処理槽内の真空度を上げる再脱気工程とを含んでいる構成を採用することができる。
この穀物類の水分調節方法によれば、復圧工程と再脱気工程が含まれることにより、処理槽内の真空度を上げ、全粒穀物の穀皮の内外面の気圧差を大きくすることで、液化した凝縮水が殻皮の内面に浸透しやすいようにすることができる。
ここで、本発明に係る穀物類の水分調節方法の他態様として、前記昇温工程では、処理槽内の全粒穀物を65℃以下に加熱する構成を採用することができる。この穀物類の水分調節方法によれば、全粒穀物に含まれている栄養素がグルテンのように約80℃で消失するものであっても、全粒穀物が65℃以下に加熱されることにより、グルテンを多く含む強力粉やグルテンを少なく含む薄力粉を高品質で製粉することができる。
また、本発明に係る穀物類の水分調節方法の別の他態様として、前記昇温工程では、処理槽内の全粒穀物を20℃以上の温度差で加熱する構成を採用することができる。処理槽内で加熱される全粒穀物の温度差が約20℃以下であると、飽和蒸気から凝縮水に十分液化しないが、この穀物類の水分調節方法では、処理槽内で加熱される全粒穀物の温度差を20℃以上とすることにより、飽和蒸気から凝縮水に十分に液化するようにして、殻皮の内外面を結露させることができる。
また、本発明に係る穀物類の水分調節方法の別の他態様として、前記昇温工程では、処理槽内の全粒穀物を0℃以上から昇温させる構成を採用することができる。この穀物類の水分調節方法によれば、穀物類が氷点下で保管されていても、全粒穀物が凍っていない状態から昇温させることにより、飽和蒸気を凝縮水に十分、液化させることができる。
また、本発明に係る穀物類の水分調節システムは、殻皮付きの全粒穀物を搬入した状態で排気によって減圧される処理槽であって、減圧された状態を維持する処理槽、処理槽内の全粒穀物の品質を落とさない温度まで全粒穀物を加熱するための飽和蒸気を、減圧された状態が維持されている前記処理槽内に注入する蒸気管と、前記飽和蒸気が全粒穀物の殻皮に付着することによって凝縮水に液化し、該凝縮水を殻皮の内面に浸透させ、殻皮の内外面を結露させた後に処理槽内を大気圧に戻す給気管とを備えていることを特徴としている。
この穀物類の水分調節システムによれば、処理槽内に搬入された全粒穀物が処理槽内に注入された飽和蒸気によって加熱され、飽和蒸気が全粒穀物の殻皮に付着することにより、温度差のために飽和蒸気が凝縮水に液化し、処理槽内が減圧されていることにより、凝縮水が全粒穀物の殻皮の外面だけでなく、内面にも浸透し、穀皮の内外面を結露させることができる。しかも、全粒穀物は、品質が落ちない温度まで加熱されるため、処理後の全粒穀物は、所期の品質を維持したものとされている。
本発明によれば、栄養分を含んだ穀物類の殻皮の内外面を結露することができるため、殻皮が砕けにくく、かつ、剥がれやすくして精白することができるだけでなく、栄養分を消失させないで精白することができる。
本発明に係る穀物類の水分調節システムで使用する装置の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る穀物類の水分調節方法の一実施形態を示すフローチャートである。
本発明に係る穀物類の水分調節方法及び穀物類の水分調節システムについて図1及び図2を参照しながら説明する。この実施形態における穀物類の水分調節方法では、栄養素を含んだ全粒穀物の殻皮の内外面を結露させる。なお、玄麦は、栄養素であるグルテンを含んだ胚乳が殻皮によって覆われた全粒穀物であるが、殻皮の内外面が結露することで、製粉の際に、殻皮が砕けにくく、かつ、剥がれやすいようにすることができる。
本実施形態における穀物類の水分調節方法は、図1に示すような処理槽10内に玄麦を搬入し、処理槽10を密閉し、処理槽10内において第1から第6の処理工程を経ることで、玄麦(採番せず)の品質が落ちることなく、例えば、グルテンが消失することなく、玄麦の殻皮の内外面を結露させる。
第1の工程では、玄麦を搬入した処理槽10内の空気を排出する(減圧工程)。第2の工程では、処理槽10内に蒸気を注入することで、処理槽10内の残存空気を希釈化する(復圧工程)。第3の工程では、処理槽10内の気体(空気及び蒸気)を排出する(再脱気工程)。第4の工程では、処理槽10内の玄麦をグルテンが消失しない温度まで加熱する(昇温工程)。第5の工程では、処理槽10内の飽和蒸気が全粒穀物の穀皮に付着することによって凝縮水に液化し、この凝縮水を穀皮の内面に浸透させ、穀皮の内外面を結露させる(結露工程)。第6の工程では、処理槽10内を大気圧に戻す、すなわち真空ブレイクする(最終工程)。
詳しく説明すると、処理槽10は、図1に示すように、水平姿勢に設置された両端開口円筒状のチューブ11と、各端部を開閉する蓋体12,13とを備えている。処理槽10内には、処理槽10内の温度を検知する温度センサー(図示せず)が備えられている。また、玄麦は、複数のトレー20上に適量(例えば50g)ずつ盛られ、処理槽10の一方の開口端(入口)10aから処理槽10内に搬入され、バッチ処理された後、処理槽10の他方の開口端(出口)10bから搬出される。
そして、処理槽10の下部には、処理槽10内の空気を真空ポンプ(図示せず)によって真空引きするための第1の排気管1と、処理槽10内のドレンを排出する排水管2が接続されている。また、処理槽10の上部には、共用配管3が接続されている。共用配管3には、処理槽10内の空気を排出するための第2の排気管4と、処理槽10内に蒸気を供給するための蒸気管5と、処理槽10内にクリーン空気を供給するための給気管6とが接続されている。給気管6の途中には、無菌フィルタ(図示せず)が介装されている。
そして、第1の減圧工程では、真空ポンプによって処理槽10内が第1の排気管1から真空引きされる。第2の復圧工程では、蒸気管5から処理槽10内にクリーン蒸気が注入されることで、残存空気が希釈化される。第3の再脱気工程では、処理槽10内の気体(空気及び蒸気)が第2の排気管4から排気される。
第4の昇温工程では、蒸気管5から処理槽10内に飽和蒸気を注入することで、処理槽10内を昇温するとともに、玄麦を加熱する。処理槽10内の温度は、温度センサーによって検知され、処理槽10内が所定の温度(例えば60℃)まで昇温すると、飽和蒸気の処理槽10内への注入が制御され、所定時間(例えば1分)だけその温度を維持する。
この飽和蒸気によって、処理槽10内の玄麦が処理槽10内に搬入されたときの温度から所定温度差(例えば20℃、好ましくは25℃)以上に加熱される。処理前後の温度差が所定温度差以上であれば、処理前の玄麦の温度は0℃付近であっても30℃程度であってもよい。ただし、処理前後の温度差は、大きいほど好ましい。
第5の結露工程では、処理槽10内の飽和蒸気が玄麦の穀皮に付着することによって凝縮水に液化し、この凝縮水を穀皮の内面に浸透させ、穀皮の内外面を結露させる。飽和蒸気の温度と玄麦の穀皮の温度との温度差によって、飽和蒸気が凝縮水に液化する。また、処理槽10内が減圧され、玄麦の穀皮の外面側と内面側との圧力に差があることにより、凝縮水が穀皮の内面に浸透する。そして、第6の最終工程では、給気管6から処理槽10内に無菌フィルタを通過したクリーン空気が供給され、処理槽10内が大気圧に戻される。
なお、第5の結露工程の後、第6の最終工程の前において、真空冷却することで、玄麦の温度を降下させることはしない。真空冷却すれば、玄麦の殻皮の表裏に付着した凝縮水が蒸発するからである。
このような工程を経て処理された玄麦は、適量の凝縮水が殻皮の外面だけでなく、殻皮の内面、すなわち、殻皮と胚乳との間にも付着し、穀皮の内外両面が結露した状態となっている。この玄麦は、結露したまま袋詰め(密封)された後、冷蔵庫において保冷され、その後、保冷した状態で工場に出荷され、工場で小麦粉に製粉される。玄麦の殻皮の表裏が結露しているため、殻皮が砕けにくく、かつ、剥がれやすいため、殻皮が混入していない小麦粉を製粉することができる。
なお、本発明は、前記実施の形態に限定することなく種々変更することができる。例えば、第1の減圧工程において処理槽10内を十分に減圧できる場合は、第2の復圧工程及び第3の再脱気工程を経ることなく、第4の昇温工程に移行してもよい。また、穀物類は、玄麦以外に玄米やとうもろこしなどにも適用することができる。
また、対象の種類や目的ごとに設定した熱処理の好ましくない影響を抑える項目に対して適した処理条件とする。項目には、例えば風味、色、成分(栄養素等)などの品質が上げられる。適した処理条件とは、風味、色、成分などが変化又は消失しない条件である。ただし、目的の品質に影響しない場合は、この限りでない。なお、成分が消失しない条件の一例として、栄養素がグルテンの場合は、昇温する温度を65℃以下とする。
第5の結露工程において、玄麦の殻皮に付着した凝縮水について定量的に検証するため、薄力粉用の玄麦である「シロガネ」と強力粉用の玄麦である「ゆきちから」の2種類の検体について、処理前後の重量と水分値を測定した。すなわち、各検体は、50gとし、処理前の温度(初発温度)と処理後の温度(到達温度)を種々異ならせ、各温度での処理前の検体の重量と後の検体の重量とを測定し、その処理前後の重量差(増加分)を算出し、さらに、水分測定装置を使用して処理前の水分値と処理後の水分値とを測定し、その差を算出した結果を表1と表2にまとめた。
Figure 0005707364
表1の重量は、処理後の検体の温度が下がった状態で測定した。
Figure 0005707364
表2の重量は、処理直後の検体の温度が下がっていない状態で測定した。
この表1、表2において、「復・脱」の欄に記載された「2回」とは、第1の減圧工程の後に、第2の復圧工程と第3の再脱気工程を2回繰返し、2回目の第3の再脱気工程の後に第4の昇温工程に移行するという意味である。同じく、「復圧脱気」の欄に記載された「0回」とは、第1の減圧工程の後に第4の昇温工程に進むという意味である。
また、この表1、表2において、「結果」の欄に記載された「少し柔い」「僅かに柔い」「柔い」は、手解し感覚及び噛み感覚が処理前と比較してという意味である。また、表1、表2において、「結果」の下欄に記載された数値は、増加計算値であり、数1の計算式から算出される。
Figure 0005707364
この数式から算出された数値と、実際に測定した重量差(増加分)とを比較すると、両者の値はほぼ一致したことが検証できた。
また、表1は、処理槽内が60℃に昇温した後、この60℃の昇温温度を1分間維持する場合(試験番号1,3)と10分間維持する場合(試験番号2)とで差が出るかを検証したものである。すなわち、試験番号1の検体と試験番号2の検体は、初発温度及び到達温度がほぼ同じで、したがって到達温度から初発温度を引いた処理前後の温度差がほぼ同じとするが、処理槽内が60℃に昇温した後、試験番号1の検定では、その温度を1分間維持し、試験番号2の検体では、その温度を10分間維持した。
試験番号1の検体と試験番号2の検体は、ともに、処理前後の増加重量、増加水分値とも顕著な相違がなく、処理後の柔さも同じであった。したがって、加温時間を長くすれば、検体に多くの水分が付着するとはいえず、換言すれば、短い時間でも検体に十分に結露させることができると考えられる。
表2は、処理槽内の温度が50℃、40℃、30℃、60℃に昇温した後、この昇温温度を1分間維持した場合であるが、検体の初発温度と到達温度とを異ならせ、処理前と処理後の検体の温度差、重量差及び水分値差を算出し、柔さを検証したものである。
この表2の「結果」を見ると、試験番号7の検体が「処理前より僅かに柔い」となり、試験番号8の検体が「処理前より柔い」となり、他の検体は「処理前より少し柔い」という結果になった。
試験番号7の検体は、検体の初発温度が30.1℃、到達温度が52.4℃、温度差が22.3℃である。したがって、検体は、処理前後で少なくとも20℃以上の温度差、好ましくは25℃以上の温度差が与えられると、飽和蒸気が十分に凝縮水となり、凝縮水が玄麦の殻皮の内面に浸透することで、柔くなると考えられる。
また、試験番号8の検体は、検体の初発温度が5.2℃、到達温度が62.4℃、温度差が57.2℃である。したがって、処理前後の温度差が大きな検体ほど柔くなると考えられる。
また、検体の初発温度と到達温度が異なるものの、その温度差がほぼ同じ試験番号4,5,6,10の検体を比較すると、ほぼ同じ結果となった。したがって、処理前後の温度差が同じであれば、検体の初発温度は結果に影響しないと考えられる。
また、試験番号9のシロガネは、第1の減圧工程の後、第4の昇温工程に移行し、第2の復圧工程と第3の再脱気工程を経ない場合の検体の温度差、重量差及び水分値差を算出することで、第2の復圧工程と第3の再脱気工程を2回経ることによっていわゆるリセット効果があるかを検証するものである。
この試験番号9のシロガネの処理前後の重量差及び水分値差は、他の試験番号のシロガネと同様の傾向となった。したがって、第2の復圧工程と第3の再脱気工程を2回繰り返すことによるリセット効果がないことを確認できた。
以上の結果から、玄麦については、初発温度に関係なく、初発温度から20℃、好ましくは25℃以上に昇温させる飽和水蒸気によって、殻皮の外面だけでなく、内面にも結露させることができることが検証できた。
10…処理槽

Claims (6)

  1. 殻皮付きの全粒穀物を搬入した処理槽内を排気する減圧工程と、該減圧工程によって減圧された状態が維持されている処理槽内に飽和蒸気を注入することによって処理槽内の全粒穀物の品質を落とさない温度まで全粒穀物を加熱する昇温工程と、前記飽和蒸気が全粒穀物の殻皮に付着することによって凝縮水に液化し、該凝縮水を殻皮の内面に浸透させる結露工程と、処理槽内を大気圧に戻す最終工程とを含んでいることを特徴とする穀物類の水分調節方法。
  2. 前記減圧工程の後に、処理槽内に蒸気を注入することによって処理槽内の残存空気を希釈化する復圧工程と、処理槽内の気体を排出することによって処理槽内の真空度を上げる再脱気工程とを含んでいることを特徴とする請求項1に記載の穀物類の水分調節方法。
  3. 前記昇温工程では、処理槽内の全粒穀物を65℃以下に加熱することを特徴とする請求項1又は2に記載の穀物類の水分調節方法。
  4. 前記昇温工程では、処理槽内の全粒穀物を20℃以上の温度差で加熱することを特徴とする請求項1又は2に記載の穀物類の水分調節方法。
  5. 前記昇温工程では、処理槽内の全粒穀物を0℃以上から昇温させることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の穀物類の水分調節方法。
  6. 殻皮付きの全粒穀物を搬入した状態で排気によって減圧される処理槽であって、減圧された状態を維持する処理槽、処理槽内の全粒穀物の品質を落とさない温度まで全粒穀物を加熱するための飽和蒸気を、減圧された状態が維持されている前記処理槽内に注入する蒸気管と、前記飽和蒸気が全粒穀物の殻皮に付着することによって凝縮水に液化し、該凝縮水を殻皮の内面に浸透させ、殻皮の内外面を結露させた後に処理槽内を大気圧に戻す給気管とを備えていることを特徴とする穀物類の水分調節システム。
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