以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態の概要を示す図である。図1に示すメール送受信装置は、電子メールの送受信を行うとともに、複数のユーザにより共有されたメールアカウントで受信した電子メールの開封状況の管理を行う。メール送受信装置1は、コンピュータがメール送受信プログラムにより、以下のように機能するものである。メール送受信装置1は、電子メールの送受信を行うとともに、複数のユーザにより共有されたメールアカウントで受信した電子メールの開封状況の管理を行う装置である。メール送受信装置1は、開封検出手段1a、メール状況情報更新手段1b、状況要求受付手段1c、メール状況情報提供手段1dおよびメール状況情報記憶手段1eを有する。
開封検出手段1aは、受信した電子メールに対するユーザの操作による開封を検出する。ここで、電子メールの開封とは、メール送受信装置1で受信された電子メールが、ユーザによるブラウザまたはメーラソフトなどの操作によって、その電子メールの内容を表示画面に表示させるために、初めて参照されることとする。ここでは、この開封により、その電子メールは、開封したユーザにより読まれた(既読となった)ものとして取り扱う。
メール状況情報更新手段1bは、受信した電子メールの開封が開封検出手段1aにより検出されると、検出された開封に基づいて、メール状況情報記憶手段1eに記憶されたメール状況情報を更新する。
状況要求受付手段1cは、メール状況情報の提供を要求する状況要求を受け付ける。この状況要求は、電子メールの開封状況の確認を希望するユーザにより、表示画面3に電子メールの開封状況を示す表示を表示させるために行われる。
メール状況情報提供手段1dは、状況要求受付手段1cが受け付けた状況要求に応じて、メール状況情報記憶手段1eからメール状況情報を読み出し、読み出したメール状況情報を提供する。メール状況情報提供手段1dから提供されたメール状況情報に基づいて、ユーザが電子メールの開封状況を確認するための表示画面3に、ユーザが確認を希望する電子メールの開封状況を示す表示が表示される。
メール状況情報記憶手段1eは、メール送受信装置1が受信した電子メールの開封の有無を示すメール状況情報を記憶する。
このようなメール送受信装置1によれば、開封検出手段1aにより、受信した電子メールの開封が検出される。メール状況情報更新手段1bにより、検出された開封に基づいてメール状況情報が更新される。状況要求受付手段1cにより、状況要求が受け付けられる。メール状況情報提供手段1dにより、状況要求に応じてメール状況情報が読み出され、メール状況情報が提供される。
これによって、複数のユーザにより共有されたメールアカウントの電子メールの開封状況を把握することができるので、ユーザによる、共有されたメールアカウントの電子メールの既読状況の管理を容易にすることができる。
以下、本実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図2は、本実施の形態のシステム構成を示す図である。図2に示すメールシステムは、組織30内の電子メールおよび組織30の外部(端末装置21,22,23,・・・)と組織30内との間の電子メールの送受信を行うシステムである。
ここで、組織の範囲については、必要に応じて定まるものとする。会社の場合においては、例えば、一つの部門を組織として扱ってもよいし、会社全体を組織として扱ってもよい。同様に、地方公共団体の場合においては、例えば一つの部署を組織として扱ってもよいし、団体そのものを組織として扱ってもよい。
本実施の形態に係るメールシステムでは、端末装置31,32,・・・が、LAN(Local Area Network)10を介して、電子メールの送受信を行うためのメールサーバ100と接続されている。また、メールサーバ100は、インターネット(Internet)20を介して、外部の端末装置21,22,23,・・・と接続されている。
メールサーバ100は、組織30内および組織30内と外部との間の電子メールの送受信を行うメールサーバであり、さらに組織30内の電子メールのアカウント管理なども行う。
メールサーバ100は、組織30内のユーザが端末装置31,32,・・・上のブラウザによって作成された内部メールを格納する機能を有する。また、メールサーバ100は、インターネット20を介して組織30の外部から組織30内に送信された電子メールを受信して格納する機能を有する。
また、メールサーバ100は、図示しないメール情報記憶部に格納されている電子メールを、端末装置31,32,・・・上のブラウザにより、電子メールの受信者であるユーザの要求に応じてウェブメールとして操作させる機能を有する。ここで、電子メールの操作とは、電子メールの新規作成およびその送信、受信または送信した電子メールの閲覧、受信した電子メールに対する返信メールの作成、受信または送信した電子メールの当該アカウントからの削除、作成中の電子メールの一時保存などの電子メールを管理するための操作である。
電子メールの操作に際しては、ユーザIDとパスワードとを端末装置31,32,・・・上のブラウザから入力させ、予め登録されている認証情報と一致した場合のみ、当該ユーザに対して、組織30内部から当該ユーザに対して書き込まれた内部メールおよび組織30の外部から当該ユーザに対して送信された外部メールの操作を行わせる。この電子メールの操作時には、メールサーバ100は、ユーザの操作する端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)上のブラウザに対してユーザが操作する電子メールの内容を示す情報を、LAN10を介して送信する。この電子メールの内容を示す情報を受信した端末装置31は、端末装置31上のブラウザにおいてその電子メールの内容を表示する。ユーザは、このブラウザ上に表示された電子メールの内容に基づいて、その電子メールを操作する。
また、メールサーバ100は、端末装置31,32,・・・上のブラウザによって作成された電子メールを、インターネット20を介して外部に送信する機能を有する。電子メールの送信に際しては、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)に基づいてユーザによる電子メールの作成および送信の要求を受け付け、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)、POP(Post Office Protocol)/IMAP(Internet Message Access Protocol)に従ってユーザが指定した送信先(例えば、端末装置21のユーザ)に電子メールを送信する。
ここで、本実施の形態では、メールサーバ100の管理下で格納され、組織30内の端末装置31,32,・・・のみから組織30内のユーザによってブラウザ上で操作可能である電子メールを「ウェブメール」とする。以下に示す内部メールはもとより、組織30の外部からメールサーバ100に送信された外部メールも、組織30内ではユーザによりウェブメールとして閲覧その他の操作が行われる。
また、組織30に属するユーザは、インターネット20を介して組織30の外部の端末装置(図示省略)からメールサーバ100に接続することにより、メールシステムによる電子メールの閲覧を可能にしてもよい。この場合も、組織30に属するユーザは、組織30内の端末装置31,32,・・・を用いるときと同様に、組織30の外部であってインターネット20に接続されている端末装置を用い、ユーザIDおよびパスワードによる認証を受けてログインすることになる。これにより、組織30に属するユーザは、組織30の外部に居るときでも、代表アドレスで受信した電子メールを閲覧することが可能になる。
また、組織30内の端末装置31,32,・・・で作成され、組織30の内部のユーザ同士のみでやりとりされる電子メールを「内部メール」とする。一方、組織30の内部のユーザと、インターネット20およびメールサーバ100を介して組織30の外部との間でやりとりされる電子メールを「外部メール」とする。
なお、本実施の形態では、「電子メール」には、内部メールおよび外部メールの両方が含まれ、さらにウェブメールも含まれるものとする。
すなわち、内部メールは、組織30内の端末装置31,32,・・・のブラウザ上で作成される。作成された内部メールは、メールサーバ100内にウェブメールとして格納され、組織30内の端末装置31,32,・・・のブラウザ上で、内部メールの宛先に設定された組織30内のアカウントでログインしたユーザのみが操作できる。
外部メールが組織30内から外部に送信される場合には、端末装置31,32,・・・においてブラウザ上で作成され、ユーザの送信指示により、メールサーバ100からインターネット20を介して、一旦、送信先である送信相手の電子メールを管理するメールサーバ(図示省略)に送信される。その後、送信相手の電子メールを管理するメールサーバから、例えば送信相手が用いる外部の端末装置21,22,23,・・・などに対して送信される。
例えば、端末装置31のユーザは、メールサーバ100がメールアカウントを管理するメールアドレスを使って外部の端末装置21のユーザに対して外部メールを送信する場合について説明する。この場合、端末装置31のブラウザ上におけるユーザの操作に基づいて、端末装置21のユーザに対する電子メールが作成されると、端末装置31は、この電子メールの本文と、メールの送信先である端末装置21のユーザのメールアドレスとを、LAN10を介してメールサーバ100に送信する。メールサーバ100は、端末装置31から送信先である端末装置21のユーザのメールアドレスとメール本文とを受信すると、送信先のメールアドレスに対して端末装置31のユーザが作成したメール本文を含んだ電子メールを送信する。
一方、組織30の外部からインターネット20を介して送信された外部メールをメールサーバ100が受信した場合には、内部メールと同様に、メールサーバ100内にウェブメールとして格納され、組織30内の端末装置31,32,・・・のブラウザ上で、外部メールの宛先に設定された組織30内のアカウントでログインしたユーザのみが操作できる。
上記のように、メールサーバ100は、組織30内のユーザが端末装置31,32,・・・を用いて作成した文書情報を、外部メールとして組織30外に送信するとともに、組織30内のユーザに端末装置31,32,・・・の上で動作するブラウザ上において電子メールを操作させ、ユーザがブラウザ上において作成した電子メールを組織30内の他のユーザに操作させるウェブメールを提供する。このようにして、本実施の形態のメールサーバ100は、組織30内外の電子メールの送受信を行うとともに受信した電子メールの管理を行う。なお、本実施の形態のメールサーバ100では、同一の電子メールに組織30内外の宛先を同時に混在させて送信することもできる。
また、本実施の形態では、組織30の外部から受信した外部メールおよび内部メールは、メールサーバ100内においては、送信元によって管理されるのみで特に区別なく管理され、端末装置31,32,・・・を用いたユーザによる操作時には両者が同時に表示されるが、これに限らず、必要に応じて外部メールおよび内部メールを区別して管理してもよく、さらにこれらを区別して表示してもよい。また、メールサーバ100は、外部メールのみを扱うものとしてもよく、または内部メールのみを扱うものとしてもよい。
また、本実施の形態では、メールサーバ100がウェブメールを管理する機能を有するが、これに限らず、メールサーバ100とは異なるウェブメール専用サーバなどの独立した装置がウェブメールを管理する機能を有してもよく、さらに別の機能を有するサーバなどの兼用の装置がウェブメールを管理する機能を有してもよい。
端末装置21,22,23,・・・は、組織30外部のユーザが、メールの送受信および操作をするために、組織30の外部に設けられたコンピュータである。端末装置21,22,23,・・・は、電子メールを送受信する機能を有する。
端末装置31,32,・・・は、組織30内部のユーザが、メールサーバ100が提供するウェブメールを利用するために、組織30内に設けられたコンピュータである。端末装置31,32,・・・は、メールサーバ100が提供するウェブメールを使用する機能を有するとともに、メールサーバ100を操作し、インターネット20を介して組織30の外部に電子メールを送受信する機能を有する。
次に、メールサーバ100のハードウェア構成について説明する。
図3は、メールサーバのハードウェア構成を示す図である。メールサーバ100は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス107を介してRAM(Random Access Memory)102、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、グラフィック処理装置104、入力インタフェース105および通信インタフェース106が接続されている。
RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが格納される。HDD103には、OSやアプリケーションプログラムが格納される。
グラフィック処理装置104には、モニタ11が接続されている。グラフィック処理装置104は、CPU101からの命令に従って、画像をモニタ11の画面に表示させる。入力インタフェース105には、キーボード12とマウス13とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード12やマウス13から送られてくる信号を、バス107を介してCPU101に送信する。
通信インタフェース106は、LAN10、インターネット20などのネットワークに接続されている。通信インタフェース106は、これらのネットワークを介して、他のコンピュータとの間でデータの送受信を行う。
以上のようなハードウェア構成によって、本実施の形態の処理機能を実現することができる。
次に、メールサーバ100のモジュール構成について説明する。図4は、メールサーバの機能を示すブロック図である。本実施の形態のメールサーバ100は、電子メールの送受信を行うサーバである。メールサーバ100は、電子メールの送受信を行うとともに、複数のユーザから構成されるグループにより共有されたメールアカウントの電子メールである代表アドレスで受信した電子メールの開封状況の管理を行う。メールサーバ100は、この代表アドレスで受信した電子メールの開封状況の管理を行うために、認証部111、アカウント決定部112、開封検出部113、メール状況情報更新部114、返信検出部115、コメント受付部116、状況要求受付部117、メール状況情報提供部118、アカウント情報記憶部150およびメール状況情報記憶部160を有する。
また、メールサーバ100は、LAN10を介してユーザが電子メールの管理を行う端末装置31と接続されるとともに、インターネット20を介して外部の端末装置21,22,23,・・・(図2参照)と接続されている。
認証部111は、ユーザのログインの正当性を担保するために、端末装置31が入力を受け付けたユーザIDなどのアカウントIDおよびアカウントIDに対応するパスワードにより、ユーザの電子メールを管理するアカウントに対するログインを認証する。認証に成功した場合、メールサーバ100は、端末装置31によるユーザのログインを許可し、端末装置31に対して、認証されたアカウントIDのアカウントに応じたメール情報の提供を行う。これにより、ユーザは端末装置31によってアカウントIDに対応するアカウントに送信された電子メールの閲覧、削除、新規作成、返信メールの作成、後述するコメントの作成などの管理を行うことができる。
アカウント決定部112は、アカウント情報記憶部150からアカウント情報を読み出し、読み出したアカウント情報を参照して、認証部111によって認証されたユーザが電子メールを閲覧、開封、その他の操作が可能なアカウントを決定する。
このメールシステムにおいては、認証されたユーザであっても、アカウント決定部112によって決定(許可)されたアカウント以外の電子メールを操作することはできない。このユーザが電子メールを開封可能なアカウントの決定については、後述する。
開封検出部113は、アカウント決定部112により決定されたアカウントである代表アドレスで受信した電子メールの認証部111により認証されたユーザの操作による開封と、電子メールの開封の操作を行ったユーザとを検出する。ここで、電子メールの開封とは、メールサーバ100で受信された電子メールが、ユーザによる端末装置31,32,・・・のブラウザ上における操作によって、その電子メールの内容を表示画面に表示させるために、初めて参照されることとする。ここでは、この開封により、その電子メールは、開封したユーザにより読まれた(既読となった)ものとして取り扱う。
メール状況情報更新部114は、アカウント決定部112により決定されたアカウントである代表アドレスで受信した電子メールについての、認証部111により認証されたユーザによる開封と、その電子メールの開封を行ったユーザとが開封検出部113により検出されると、検出された開封と、ユーザとに基づいて、メール状況情報を更新する。これにより、端末装置31,32,・・・のブラウザによって行われたユーザによる電子メールの開封および開封を行ったユーザが、メールサーバ100が格納しているメール状況情報に反映される。
メール状況情報更新部114は、アカウント決定部112により決定されたアカウントである代表アドレスで受信した電子メールに対する、ユーザによる返信が返信検出部115により検出されると、検出された返信と、返信したユーザと、返信された日時とに基づいて、メール状況情報に含まれる返信履歴情報を更新する。
また、メール状況情報更新部114は、アカウント決定部112により決定されたアカウントである代表アドレスで受信した電子メールに対する、ユーザによるコメント受付部116により入力が受け付けられると、受け付けられたコメントと、コメントを入力したユーザと、コメントが入力された日時とに基づいて、メール状況情報に含まれるコメント情報を更新する。
さらに、メール状況情報更新部114は、代表アドレスで受信した電子メールの開封が開封検出部113により検出されると、検出された開封と、開封日時とに基づいて、メール状況情報に含まれる開封日時情報を更新する。
返信検出部115は、アカウント決定部112により決定されたアカウントである代表アドレスで受信した電子メールに対する、ユーザによる返信メールの送信(受信した電子メールに対する返信)を検出する。代表アドレスで受信した電子メールに対する返信については、詳しくは図16に示す返信メール作成画面380において後述する。
コメント受付部116は、アカウント決定部112により決定されたアカウントである代表アドレスで受信した電子メールに対する、ユーザによるコメントの入力を受け付ける。コメントの入力については、詳しくは図17に示すコメント作成画面410において後述する。
状況要求受付部117は、アカウント決定部112により決定されたアカウントである代表アドレスで受信した電子メールに対する、ユーザによるメール状況情報の提供を要求する状況要求を受け付ける。この状況要求は、電子メールの開封状況の確認を希望するユーザにより、表示画面3に電子メールの開封状況を示す表示を表示させるために行われる。状況要求は、ユーザが端末装置31のブラウザを操作することによって入力される。端末装置31に入力された状況要求は、LAN10を介して端末装置31からメールサーバ100に送信される。状況要求の操作については、詳しくは図15から図21において後述する。
メール状況情報提供部118は、状況要求受付部117が受け付けた状況要求に応じて、メール状況情報記憶部160からメール状況情報を読み出し、読み出したメール状況情報を、LAN10を介してユーザが開封状況の確認を行う端末装置31,32,・・・に提供する。メール状況情報提供部118から提供されたメール状況情報に基づいて、ユーザが電子メールの開封状況を確認するための端末装置31,32,・・・のブラウザ上に、ユーザが確認を希望する電子メールの開封状況を示す表示が表示される。この表示については、詳しくは図18から図21において後述する。
アカウント情報記憶部150は、ユーザが電子メールを操作可能なアカウントを特定するアカウント情報を記憶する。ここで、アカウント情報記憶部150は、紐付けテーブル151a(図5参照)、グループテーブル152a(図6参照)およびアドレステーブル153a(図7参照)を格納している。アカウント情報は、これらの紐付けテーブル151aに格納されている紐付け情報、グループテーブル152aに格納されているグループ情報およびアドレステーブル153aに格納されているアドレス情報から構成されている。
メール状況情報記憶部160は、メールサーバ100が代表アドレスで受信した電子メールの開封の有無を示すメール状況情報を記憶する。ここで、メール状況情報記憶部160は、メール管理情報記憶部161、状況管理情報記憶部162およびコメント管理情報記憶部163から構成されている。メール管理情報記憶部161は、メール管理テーブル161a(図8参照)を格納している。同様に、状況管理情報記憶部162は、状況管理テーブル162a(図9参照)を格納している。コメント管理情報記憶部163は、コメント管理テーブル163a(図10参照)を格納している。
メール状況情報は、アカウント決定部112により決定されたアカウントの代表アドレスで受信した電子メールの認証部111により認証されたユーザによる開封の有無と、電子メールの開封を行ったユーザとを示す開封情報を含む。また、メール状況情報は、代表アドレスで受信した電子メールに対する返信メールの送信の完了である返信の有無と、返信を行ったユーザとを示す返信履歴情報を含む。また、メール状況情報は、代表アドレスで受信した電子メールに対するユーザのコメントと、コメントを作成したユーザとを示すコメント情報を含む。
さらに、メール状況情報は、ユーザによる、アカウント決定部112により決定されたアカウントである代表アドレスで受信した電子メールの開封が開封検出部113により検出された日時である開封日時を示す開封日時情報、アカウント決定部112により決定されたアカウントである代表アドレスで受信した電子メールに対する、ユーザによる返信メールの送信の完了が返信検出部115により検出された日時である返信日時を示す返信日時情報およびアカウント決定部112により決定されたアカウントである代表アドレスで受信した電子メールに対する、ユーザによるコメントが作成された日時であるコメント日時を示すコメント日時情報を含む。
また、メールサーバ100は、代表アドレスで受信した電子メールに関する情報を記憶するために、図示しないメール情報記憶部を有する。メール情報記憶部は、電子メールに関する情報であるメール情報を記憶する。このメール情報は、LAN10を介して、端末装置31などの組織30内の端末装置のブラウザ上で作成された内部メールおよびメールサーバ100と接続されたインターネット20を介して組織30の外部から送信された外部メールの、メール本文およびヘッダ情報から構成される情報である。ヘッダ情報には、送信元、送信先、送信日時などを示す情報が含まれる。
また、メールサーバ100は、返信メールに送信元(返信元)のメールアドレスを示す送信元アドレスを設定するために、図示しない返信指示受付部および図示しない送信元アドレス設定部を有する。返信指示受付部は、電子メールを受信したアカウントにおいて、電子メールに対する返信メールの作成の指示を受け付ける。送信元アドレス設定部は、返信指示受付部が受け付けた返信指示に基づく返信メールの送信元アドレスとして、電子メールについて返信指示がされたアカウントのメールアドレスを設定する。この送信元アドレスの設定時の端末装置31のブラウザ上の表示およびユーザの操作については、詳しくは図16において後述する。
端末装置31は、メールサーバ100とLAN10によって接続され、ユーザの操作に基づいて状況要求をメールサーバ100に出力する。また、端末装置31は、ユーザの操作に基づいてメール状況情報提供部118から提供されたメール状況情報に基づく電子メールの開封状況、返信履歴およびコメントを示す表示を表示する。
なお、本実施の形態では、メールサーバ100が上記の機能を有するが、これに限らず、メールサーバ100とは異なる専用サーバなどの独立した装置が上記のすべての機能を有してもよい。また、メールサーバ100を含んだ複数の装置がそれぞれ上記の機能の一部を有し、複数の装置全体で上記の機能を有してもよい。
次に、本実施の形態のメールサーバ100で用いられる紐付けテーブルについて説明する。
図5は、紐付けテーブルのデータ構造を示す図である。図5に示す紐付けテーブル151aは、メールサーバ100によって作成および管理されている。紐付けテーブル151aは、組織30に属する各ユーザと、組織30が有する各グループとの対応関係を示す紐付け情報を格納するテーブルである。
紐付けテーブル151aには、組織30内のユーザに設定されているID(Identification)を示す項目である“ユーザID”、ユーザの氏名を示す項目である“ユーザ名”、ユーザが属するグループに設定されているIDを示す項目である“グループID”、ユーザIDの有効性を示す項目である“ステータス”が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、紐付け情報を構成する。なお、ここでは省略したが、紐付け情報には、他に、ユーザIDとの組合せでユーザを認証するためのパスワードが含まれる。
ユーザIDは、メールサーバ100などのメールシステム上において各ユーザを識別するために各ユーザに設定されている符号である。このため、ユーザIDは、任意の文字列を用いることができるが、各ユーザに対し、当該ユーザを一意に特定できるように定められる。ユーザ名は、組織30に属し、メールシステムを用いる各ユーザの氏名である。
グループIDは、メールシステム上において各グループを識別するために各グループに設定されている符号である。このため、グループIDは、ユーザIDと同様に、任意の文字列を用いることができるが、各グループに対し、当該グループを一意に特定できるように定められる。
ステータスは、ユーザIDの有効性を示している。ステータスが“有効”であれば、そのユーザIDは使用することができることが示される一方、ステータスが“無効”であれば、そのユーザIDは使用が停止されていることが示される。
ここで、各ユーザは、1または2以上のグループに属することができる。本実施の形態では、ユーザが複数のグループに属する場合には、例えば、図5に示す紐付けテーブル151aの上から1行目および2行目に示すように、同一のユーザについて複数の紐付け情報が作成され、それぞれの紐付け情報において、同一のユーザIDに対して異なるグループIDが関連付けられる。
次に、本実施の形態のメールサーバ100で用いられるグループテーブルについて説明する。
図6は、グループテーブルのデータ構造を示す図である。図6に示すグループテーブル152aは、メールサーバ100によって作成および管理されている。グループテーブル152aは、組織30が有する各グループの情報を示すグループ情報を格納するテーブルである。
グループテーブル152aには、組織30が有するグループに設定されているIDを示す項目である“グループID”、グループの名称を示す項目である“グループ名”、グループに設定されているメールアドレスを特定するための代表アカウントIDを示す項目である“代表アカウントID”、グループIDの有効性を示す項目である“ステータス”が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、グループ情報を構成する。
グループIDは、上記のように、メールシステム上において各グループを識別するために各グループに設定されている符号である。グループ名は、組織30が有し、メールシステムを用いる各グループの名称である。
代表アカウントIDは、各グループと、各グループに設定されているメールアドレスである代表アドレスとを対応付けるために各グループに設定されている符号である。このため、代表アカウントIDは、グループIDと同様に、任意の文字列を用いることができるが、各グループに対し、当該グループを一意に特定できるように定められる。
ステータスは、グループIDの有効性を示している。ステータスが“有効”であれば、そのグループIDは使用することができることが示される一方、ステータスが“無効”であれば、そのグループIDは使用が停止されていることが示される。
次に、本実施の形態のメールサーバ100で用いられるアドレステーブルについて説明する。
図7は、アドレステーブルのデータ構造を示す図である。図7に示すアドレステーブル153aは、メールサーバ100によって作成および管理されている。アドレステーブル153aは、組織30が有する各グループの情報を示すグループ情報を格納するテーブルである。
アドレステーブル153aには、メールアドレスが設定されているユーザのユーザIDまたはメールアドレスが設定されているグループのグループIDを示す項目である“アカウントID”、ユーザの氏名またはグループの名称を示す項目である“名称”、ユーザまたはグループに設定されているメールアドレスを示す項目である“アドレス”が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、アドレス情報を構成する。
アカウントIDは、ユーザとユーザに設定されているメールアドレス、またはグループとグループに設定されている代表メールアドレスを、アドレステーブル153aにおいて対応付けるために、ユーザおよびグループに設定されている符号である。名称は、ユーザまたはグループの名称である。アドレスは、ユーザに設定されているメールアドレスまたはグループに設定されている代表メールアドレスである。
ここで、本実施の形態では、各グループは、1の代表アドレスを有することができる。これに限らず、グループに対して、2以上の代表アドレスを設定してもよい。この場合には、同一のグループについて複数のアドレス情報が作成され、それぞれのアドレス情報において、同一のアカウントID(代表アドレスID)に対して異なる代表メールアドレスが関連付けられる。
また、個人アドレスおよび代表アドレスで受信した電子メールは、メール情報記憶部において、アカウントごとに管理して記憶される。ユーザが端末装置31からメールサーバ100に対してメールの操作を要求すると、図5から図7に示す紐付け情報、グループ情報、アドレス情報に基づいて、ユーザが操作可能に設定されたアカウントごとにユーザが用いる端末装置31,32,・・・に提供され、ブラウザ上でメール本文や未開封メールの有無、未開封メールの件数などがアカウントごとに表示される(図14から図21参照)。電子メールを操作するユーザは、ブラウザ上に表示された電子メールについて操作を行うことができる。
ここで、アカウント情報によるユーザIDからグループIDの特定について説明する。アカウント情報は、上記のように、ユーザが電子メールを操作可能なアカウントを特定する情報である。アカウント情報は、紐付け情報、グループ情報およびアドレス情報から構成されており、これらはそれぞれ紐付けテーブル151a(図5参照)、グループテーブル152a(図6参照)、アドレステーブル153a(図7参照)に格納されている。
アカウント情報によるユーザIDからグループIDの特定は、紐付けテーブル151a、グループテーブル152aおよびアドレステーブル153aを用いて以下のように行われる。
まず、端末装置31,32,・・・を操作する組織30内のユーザにより、アドレステーブル153aのアカウントIDに設定されているユーザIDでログインされる。次に、ログインされたユーザIDから、紐付けテーブル151aにより、このユーザIDに紐付けられているグループIDを取得する。次に、取得されたグループIDから、グループテーブル152aにより、このグループIDが示すグループの代表アカウントIDを取得する。次に、代表アカウントIDから、再びアドレステーブル153aにより、この代表アカウントIDに対応するメールアドレスを取得する。
例えば、個人ユーザの“A山A一”がユーザID(アカウントID)“1”でログインした場合(図7に示すアドレステーブル153a参照)、ユーザID“1”には、グループID“10”および“11”が紐付けられている(図5に示す紐付けテーブル151a参照)。このグループID“10”,“11”は、それぞれグループ名“A委員会”の代表アカウントID“6”,グループ名“B課”の代表アカウントID“7”と紐付けられている(図6に示すグループテーブル152a参照)。さらに、これらの代表アカウントID“6”,“7”は、それぞれA委員会の代表アドレス“A_committee@...”,B課の代表アドレス“B_section@...”と紐付けられている。
従って、アカウント情報により、A山A一は、このメールシステムにおいて、A委員会およびB課の代表アドレスで受信した電子メールの操作が許可されていることが示されている。
図8は、メール管理テーブルのデータ構造を示す図である。図8に示すメール管理テーブル161aは、メールサーバ100によって作成および管理されている。メール管理テーブル161aは、メールサーバ100で受信した電子メールに割り当てられたメールナンバーおよび受信した電子メールが分類されたフォルダを示すメール管理情報を格納するテーブルである。なお、上記のように、電子メールには内部メールおよび外部メールの両方が含まれる。
メール管理テーブル161aには、代表アドレスで受信した電子メールを識別するために、各電子メールに一意に割り当てられた数値を示す項目である“メールナンバー”、電子メールが分類されたフォルダを示す項目である“フォルダ”が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、メール管理情報を構成する。
メールナンバーは、メールサーバ100が代表アドレスで受信した電子メールを特定するために、メールサーバ100の代表アドレスで受信されたすべての電子メールに対して、メールサーバ100により一意に割り当てられる番号である。外部メールのメールナンバーは、インターネット20を介してその外部メールがメールサーバ100で受信された時点において割り当てられる。内部メールのメールナンバーは、端末装置31,32,・・・で作成され、LAN10を介してメールサーバ100に送信された内部メールがメールサーバ100に格納された時点で割り当てられる。
フォルダは、受信された電子メールが、メールサーバ100によって振り分けられたフォルダを示す番号である。電子メールが振り分けられるフォルダには、例えば、通常のメールが振り分けられる「受信箱」、外部からの質問、苦情などのメールが振り分けられる「クレーム」などがある。
メールサーバ100は、組織30の外部から送信された外部メールを受信する都度および組織30内部で内部メールが作成される都度、メール管理テーブル161aの各行に示すメール管理情報を作成する。
図9は、状況管理テーブルのデータ構造を示す図である。図9に示す状況管理テーブル162aは、メールサーバ100によって作成および管理されている。状況管理テーブル162aは、メールサーバ100で受信した電子メールが各ユーザによって開封されたか否か、返信されたか否か、開封された日時、返信された日時を示す状況管理情報を格納するテーブルである。なお、上記のように、電子メールには内部メールおよび外部メールの両方が含まれる。
状況管理テーブル162aには、受信した電子メールの各ユーザによる開封状況および閲覧状況を管理するために状況管理情報を一意に識別するための項目である“メール状況管理ID”、受信した電子メールを識別するために、各電子メールに一意に割り当てられた数値を示す項目である“メールナンバー”、メールナンバーの電子メールの宛先である代表アドレスのグループを示す項目である“グループID”、メールナンバーの電子メールを開封したユーザを示す項目である“ユーザID”、メールナンバーの電子メールの開封および返信の状況を示す項目である“ステータス”、メールナンバーの電子メールがユーザIDが示すユーザによって開封されたか否かおよび開封された日時を示す項目である“開封日時”、メールナンバーの電子メールがユーザIDが示すユーザによって返信されたか否かおよび返信された日時を示す項目である“返信日時”が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、状況管理情報を構成する。状況管理情報は、受信された電子メールにおける宛先の各ユーザに対して一つずつ作成される。
メール状況管理IDは、メールサーバ100で受信された電子メールについて、組織30内の各ユーザの開封および返信の状況を管理するための符号である。メール状況管理IDは、状況管理情報のそれぞれに対して一意に割り当てられる。
メールナンバーは、上記のように、メールサーバ100で受信した電子メールを特定するために、メールサーバ100で受信されたすべての電子メールに対して、メールサーバ100により一意に割り当てられる番号である。
グループIDは、メールナンバーで特定された電子メールの宛先とされている代表アドレスに対応するグループを示す。
ユーザIDは、メールナンバーで特定された電子メールの宛先とされている代表アドレスのアカウントの電子メールを開封可能な、そして返信可能なユーザを示している。これは、メールナンバーが示す電子メールの宛先とされているメールアドレスが取得され、このメールアドレスのグループのアカウントの電子メールの開封および返信可能なユーザが示される。すなわち、状況管理情報は、この電子メールを開封しおよび返信する可能性のあるすべてのユーザに対して作成される。
ステータスは、メールナンバーで特定された電子メールが、ユーザIDで特定されたユーザによって、開封されたか否か、開封されている場合には返信されたか否かを示している。電子メールについてそのユーザにより開封されていなければ、未開封が設定され、開封されているが返信されていなければ、未返信が設定される。また、その電子メールについてそのユーザにより返信メールの作成中であれば、編集中が設定され、返信がされていれば、返信済が設定される。
開封日時は、メールナンバーで特定された電子メールを、ユーザIDで特定されたユーザが開封した日時を示している。そのユーザがその電子メールを開封していなければ、開封日時には空白が設定されたままである。
返信日時は、メールナンバーで特定された電子メールを、ユーザIDで特定されたユーザが返信した日時を示している。そのユーザがその電子メールに返信していなければ、返信日時には空白が設定されたままである。
メールサーバ100は、組織30の外部から送信された外部メールを受信する都度および組織30内部で内部メールが作成される都度、状況管理テーブル162aの各行に示す状況管理情報を作成する。このとき、電子メールは未開封であるため、ステータスの項目には、“未開封”が設定される。
上記のように状況管理情報は、受信された電子メールごとおよび電子メールの代表アカウントを閲覧可能なユーザのアカウントごとに個別に作成される。すなわち、状況管理情報は、例えば、図9に示す状況管理テーブル162aの1行目および2行目の状況管理情報のように、代表アドレスのメールを閲覧可能なユーザごとに作成される。
その後、ユーザが電子メールを閲覧すると、メールサーバ100によって、開封日時が取得され、ユーザに閲覧された電子メールに割り当てられたメールナンバーおよび開封したユーザのアカウントを示すユーザIDに対応する状況管理情報のステータスの項目に、開封済を示す未返信が設定され、開封日時の項目に、取得した開封日時が設定される。
さらに、ユーザが電子メールに返信すると、メールサーバ100によって、返信日時が取得され、ユーザに返信された電子メールに割り当てられたメールナンバーおよび返信したユーザのアカウントを示すユーザIDに対応する状況管理情報のステータスの項目に、返信済を示す返信済が設定され、返信日時の項目に、取得した返信日時が設定される。
この状況管理情報により、メールサーバ100で管理する電子メールがユーザによって開封されたか否かおよび返信されたか否かが記録される。このように、状況管理情報は、メール状況情報として機能するとともに、返信履歴情報、開封日時情報として機能する。これにより、本実施の形態のメールサーバ100を用いて、各ユーザが各電子メールを読んだか否かおよび返信したか否かを管理することができる。
図10は、コメント管理テーブルのデータ構造を示す図である。図10に示すコメント管理テーブル163aは、メールサーバ100によって作成および管理されている。コメント管理テーブル163aは、メールサーバ100で受信した電子メールに対して各ユーザによりコメントが作成された日時および作成されたコメントを示すコメント管理情報を格納するテーブルである。なお、上記のように、電子メールには内部メールおよび外部メールの両方が含まれる。
コメント管理テーブル163aには、受信した電子メールの各ユーザによるコメントの作成状況を管理するためにコメント管理情報を一意に識別するための項目である“コメント管理ID”、受信した電子メールを識別するために、各電子メールに一意に割り当てられた数値を示す項目である“メールナンバー”、メールナンバーの電子メールの宛先である代表アドレスのグループを示す項目である“グループID”、メールナンバーの電子メールにコメントを作成したユーザを示す項目である“ユーザID”、メールナンバーの電子メールに対してユーザIDが示すユーザによってコメントが作成された日時を示す項目である“コメント作成日時”、メールナンバーの電子メールに対してユーザIDが示すユーザによって作成されたコメントを示す項目である“コメント”が設けられている。各項目の横方向に並べられた情報同士が互いに関連付けられて、コメント管理情報を構成する。コメント管理情報は、受信された電子メールについてユーザによりコメントが作成される都度作成される。
コメント管理IDは、メールサーバ100で受信された電子メールについて、組織30内の各ユーザの開封および返信の状況を管理するための符号である。メールコメント管理IDは、コメント管理情報のそれぞれに対して一意に割り当てられる。
メールナンバーは、上記のように、メールサーバ100で受信した電子メールを特定するために、メールサーバ100で受信されたすべての電子メールに対して、メールサーバ100により一意に割り当てられる番号である。
グループIDは、メールナンバーで特定された電子メールの宛先とされている代表アドレスに対応するグループを示す。
ユーザIDは、メールナンバーで特定された電子メールについてコメントを作成したユーザを示している。この電子メールに対してコメントを作成したすべてのユーザについてコメント管理情報が作成される。
コメント作成日時は、メールナンバーで特定された電子メールに対して、ユーザIDで特定されたユーザがコメントを作成した日時を示している。
メールサーバ100は、組織30内のユーザにより、組織30の外部から送信された外部メールおよび組織30内部で作成された内部メールに対してコメントが作成される都度、コメント管理テーブル163aの各行に示すコメント管理情報を作成する。
ここで、このコメントは、組織30内、または組織30のサブグループ内のみ用いられ、これらのユーザの間のみで読むことができる対内的な情報である。このコメントは、代表アドレスで受信された電子メールに対して、その電子メールに対する返信メールの作成時またはその他ユーザの必要に応じて作成される。作成されたコメントは、対応する電子メールと紐付けられて、本人およびその代表アドレスの電子メールを閲覧可能な他のユーザによって参照され、その電子メールの内容の対応において参考とされるためのものである。従って、コメントに対応する電子メールの送信者を始めとしてその代表アドレスの電子メールを閲覧できない者は、そのコメントを原則として参照することができない。
このコメント管理情報により、メールサーバ100で管理する電子メールに対してユーザによって作成されたコメントがあるか否かおよび作成されたコメントが記録される。このように、コメント管理情報は、コメント情報として機能する。これにより、本実施の形態のメールサーバ100を用いて、各ユーザが各受信メールに対して作成したコメントを管理することができる。
次に、本実施の形態のメールシステムにおける処理の手順について説明する。まず、本実施の形態のメールサーバ100において、ユーザがメールサーバ100によって受信された電子メールである受信メールを閲覧するときに実行されるメール閲覧処理について説明する。図11は、メール閲覧処理の手順を示すフローチャートである。
本実施の形態のメールサーバ100は、組織30に属するユーザが使用する端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)から送信された電子メールの表示の要求を受信すると、これに応じて、メール閲覧処理により、そのユーザ宛の受信メールの情報をその端末装置に提供し、その端末装置上のブラウザによって表示させる。
[ステップS11]メールサーバ100のCPU101は、端末装置31からのユーザによる受信メールの表示の要求を受信すると、要求が送信された受信メールのメール情報を、端末装置31に対して、要求された受信メールのLAN10を介して送信する。メール情報を受信した端末装置31では、受信したメール情報に基づいて、受信メールが表示される。
[ステップS12]CPU101は、ユーザの操作に基づいて端末装置31から送信される、返信メールの作成指示を受け付けたか否かを判定する。CPU101は、作成指示を受け付けていれば、ステップS13に処理を進める一方、作成指示を受け付けていなければ、ステップS14に処理を進める。
[ステップS13]CPU101は、ステップS12で受け付けた作成指示に基づいて、ユーザに対して受信メールへの返信メールを作成させおよび作成された返信メールの送信を行う。
[ステップS14]CPU101は、ユーザの操作に基づいて端末装置31から送信される、コメントの作成を指示するコメント作成指示を受け付けたか否かを判定する。CPU101は、コメント作成指示を受け付けていれば、ステップS15に処理を進める一方、作成指示を受け付けていなければ、処理を終了する。
[ステップS15]CPU101は、ステップS14で受け付けたコメント作成指示に基づいて、ユーザに対して受信メール、返信メールへのコメントを作成させおよび作成されたコメントのコメント管理情報記憶部163に記憶させる。
次に、本実施の形態のメールシステムにおいて、ユーザによる電子メールの開封情報および返信情報の表示時の処理について説明する。図12は、メールシステムにおける電子メールの開封情報および返信情報の表示時の処理の手順を示すシーケンス図である。
本実施の形態のメールシステムにおいて、組織30外の端末装置21,22,23,・・・から組織30の個人またはグループに対して送信された外部メールおよび組織30内に設置された端末装置31,32,・・・において組織30の個人またはグループに対して作成された内部メール(すなわち、両者を含む電子メール)の開封状況および返信履歴を、組織30内のユーザが組織30内の端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)のブラウザ上に表示させる場合は、以下に説明する手順によって実行される。
[ステップS101]端末装置31は、組織30のユーザによって電子メールの開封状況を表示させるためのブラウザの操作を受け付けると、開封情報の要求を、LAN10を介してメールサーバ100に送信する。
[ステップS202]メールサーバ100は、LAN10を介して端末装置31から送信された開封情報の要求を受信すると、受信した開封情報の要求に応じて、メール状況情報記憶部160からユーザが要求した電子メールの開封情報を取得する。
[ステップS203]メールサーバ100は、ユーザが要求した電子メールの開封情報を、LAN10を介して端末装置31に対して送信する。
[ステップS104]端末装置31は、LAN10を介してメールサーバ100から送信された開封情報を受信すると、受信した開封情報に基づいて、表示画面に開封状況を示す表示画面である開封状況表示画面420(図18参照)を表示する。
[ステップS105]端末装置31は、組織30のユーザによって電子メールの返信履歴を表示させるためのブラウザの操作を受け付けると、返信情報の要求を、LAN10を介してメールサーバ100に送信する。
[ステップS206]メールサーバ100は、LAN10を介して端末装置31から送信された返信情報の要求を受信すると、受信した返信情報の要求に応じて、メール状況情報記憶部160からユーザが要求した電子メールの返信情報を取得する。
[ステップS207]メールサーバ100は、ユーザが要求した電子メールの返信情報を、LAN10を介して端末装置31に対して送信する。
[ステップS108]端末装置31は、LAN10を介してメールサーバ100から送信された返信情報を受信すると、受信した返信情報に基づいて、表示画面に返信状況を示す表示画面である返信履歴表示画面430(図19参照)を表示する。
次に、本実施の形態のメールシステムの端末装置31,32,・・・のブラウザ上における表示画面について説明する。
図13は、ログイン画面を示す図である。図13に示したログイン画面350は、組織30内のユーザによって操作される端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)上で、電子メールを操作しようとするユーザがメールシステムにログインするためのログイン操作を行っているときにおいて、端末装置31に接続されたモニタ(図示省略)のブラウザ上に表示されるログイン画面の一例である。
ログイン画面350には、ユーザIDの入力を受け付けるID入力欄351a、パスワードの入力を受け付けるパスワード入力欄351b、ID入力欄351aおよびパスワード入力欄351bの入力内容が正しいときに、メールサーバ100にアカウント認証を実行させてログインを行うための操作を受け付けるログインボタン351c、ID入力欄351aおよびパスワード入力欄351bの入力内容が正しくないときに、これまでの入力内容を取り消すための操作を受け付けるクリアボタン351dが設けられている。
メールシステムにログインするユーザは、予め設定されたユーザIDをID入力欄351aに入力し、ユーザIDに対応するパスワードをパスワード入力欄351bに入力した後、ログインボタン351cを操作する。これにより、メールサーバ100によってアカウント認証が行われ、ユーザはメールシステムにログインすることができる。
図14は、ログイン後画面を示す図である。図14に示したログイン後画面360は、組織30内のユーザによって操作される端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)において、電子メールを操作しようとするユーザがメールシステムにログインした直後において、端末装置31に接続されたモニタ(図示省略)のブラウザ上に表示されるログイン後画面の一例である。
ログイン後画面360には、アカウントの選択の操作を受け付けるアカウント選択ボタン361a,361b,361c、電子メールの操作の終了の操作を受け付ける終了ボタン361d、ユーザが操作可能なアカウントの電子メールのフォルダの状況を表示するフォルダ表示領域362、ユーザがログインしたアカウントの電子メールの受信状況を表示するアカウント情報表示領域363が設けられている。
フォルダ表示領域362には、ユーザが操作可能なアカウント(例えば、「個人」、「B課」、「C係」)およびそのアカウントのフォルダ(例えば、「受信箱」、「送信済」、「ごみ箱」、「申請書」)が表示されている。
フォルダ表示領域362には、ユーザが操作可能なアカウントである個人アドレスおよび代表アドレスで受信した電子メールのうちの、そのユーザのアカウントにおける未開封メール(未読メール)数が、フォルダごとに表示されている。
具体的には、図中の個人アドレスの「受信箱(10)」は、個人アドレスの受信箱フォルダにおいて、10通の未開封メールがあることを示している。また、B課の「受信箱(25)」は、B課の代表アドレスに、そのユーザのアカウントにおける25通の未開封メールがあることを示している。ここで、未開封の電子メールの有無および件数は、メールサーバ100が状況管理テーブル162a(図9)に格納されている状況管理情報を参照することによって特定される。
アカウント情報表示領域363には、ユーザがログインしたアカウントのメールアドレスおよびそのメールアドレスの未開封メールの件数、現在の使用容量などの、ユーザがログインしたアカウントのメールアドレスの受信状況が表示される。例えば、ユーザが個人アドレスでログインした場合には、アカウント情報表示領域363には、その個人アドレスの受信状況が表示される。
メールシステムにログインしたユーザは、フォルダ表示領域362を見て、各アカウントの未開封メールの有無および各アカウントの未開封メールの件数を知ることができる。これに基づいて、ユーザが、未開封メールがあるアカウントの電子メールの操作をする場合には、ユーザは、操作を希望するアカウントに対応するいずれかのアカウント選択ボタン361a,361b,361cを操作することにより、詳しくは図15において後述する受信メール表示画面370に表示を切り替えることができる。また、ユーザが、いずれのアカウントの電子メールの操作も希望しない場合には、ユーザは終了ボタン361dを操作することにより、メールシステムへのログインを終了することができる。
図15は、受信メール表示画面を示す図である。図15に示した受信メール表示画面370は、組織30内のユーザによって操作される端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)において、代表アドレスで受信した電子メールが、端末装置31に接続されたモニタ(図示省略)のブラウザ上に表示する受信メール表示画面の一例である。
受信メール表示画面370には、ログイン後画面360と同様に、アカウント選択ボタン371a,371b,371c、終了ボタン371d、フォルダ表示領域372が設けられている。また、受信メール表示画面370には、フォルダ表示領域372において選択されているフォルダ内の電子メールの一覧を表示する一覧表示領域373、一覧表示領域373において選択されている電子メールの本文を表示する本文表示領域374、本文表示領域374で表示されている電子メールに返信メールを作成するときにユーザが操作する返信ボタン375、本文表示領域374で表示されている電子メールの開封状況を表示させるときにユーザが操作する開封状況ボタン376、本文表示領域374で表示されている電子メールの返信履歴を表示させるときにユーザが操作する返信履歴ボタン377、本文表示領域374で表示されている電子メールに対してコメントを作成するときにユーザが操作するコメント作成ボタン378が設けられている。
図15では、B課の代表アカウントに対応するアカウント選択ボタン371bが白色に表示されている一方、他のアカウント選択ボタン371a,371cが網掛けで表示されている。これにより、現在、一覧表示領域373に表示されている電子メールのアカウントがB課の代表アカウントであることを示している。また、ユーザはアカウント選択ボタン371a、またはアカウント選択ボタン371cを操作することにより、表示される電子メールを、それぞれのアカウント選択ボタン371a、371cが示す他のアカウントの電子メールに切り替えることができる。さらに、ユーザは終了ボタン371dを操作することにより、メールサーバへのログインを終了し、電子メールの表示を終了することができる。
一覧表示領域373に表示されている電子メールの一覧を見たユーザが、その電子メールの本文を閲覧しようとする場合には、一覧表示領域373に一覧表示されている電子メールを選択することにより、本文表示領域374に選択した電子メールの本文が表示される。また、電子メールがそのユーザにより初めて選択された場合、これにより、選択された電子メールが“開封”され、その開封に基づいて状況管理情報が更新される。
本文表示領域374に表示されている代表アカウントの電子メールを読んだユーザが、その電子メールについて返信メールを作成しようとする場合には、返信ボタン375を操作して、詳しくは図16において後述する返信メール作成画面380を起動させることにより、返信メールを作成することができる。
また、本文表示領域374に表示されている代表アカウントの電子メールを読んだユーザが、その電子メールについて開封状況を確認しようとする場合には、開封状況ボタン376を操作して、詳しくは図18において後述する開封状況表示画面420を表示させることにより、開封状況を確認することができる。
また、本文表示領域374に表示されている代表アカウントの電子メールを読んだユーザが、その電子メールについて返信履歴を確認しようとする場合には、返信履歴ボタン377を操作して、詳しくは図19において後述する返信履歴表示画面430を表示させることにより、返信履歴を確認することができる。
また、本文表示領域374に表示されている代表アカウントの電子メールを読んだユーザが、その電子メールに対してコメントを作成しようとする場合には、コメント作成ボタン378を操作して、図示しないコメント作成画面を起動することにより、その電子メールに対してコメントを作成することができる。
図16は、返信メール作成画面を示す図である。図16に示した返信メール作成画面380は、組織30内のユーザによって操作される端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)において、ユーザが閲覧した電子メールについて返信メールを作成する場合に、端末装置31に接続されたモニタ(図示省略)のブラウザ上に表示される返信メール作成画面の一例である。
返信メール作成画面380には、終了ボタン381、作成する返信メールの送信元(返信元)となる送信者アドレスの入力を受け付ける送信元アドレス入力欄382、作成する返信メールの本文の入力を受け付ける本文入力領域383、作成が完了した返信メールを送信するときにユーザが操作する送信ボタン384が設けられている。
また、一覧表示領域373には、状況管理情報(図9参照)に基づいて、代表アドレスで受信した電子メールを開封した人数を示す“開封数”およびその電子メールに対していずれかのユーザによって返信を行われたか否かを示す“状態”が、各電子メールについて表示される。
ここで、“状態”は、状況管理情報を参照して、その電子メールについて返信したユーザの論理和によって表示が決定される。すなわち、その電子メールを閲覧可能なユーザのうち、いずれか一人でも既に返信していれば、状態は“回答済”となる。また、いずれか一人でも既に返信メールの作成中であれば、“回答中”となる。これらに対し、いずれのユーザも回答しておらず、返信メールの作成中でもなければ、“未回答”となる。なお、これに限らず、“状態”には、その受信メール表示画面370が表示されているアカウントのユーザの返信履歴を表示してもよい。
図15において、本文表示領域374に表示されている電子メールを読んだユーザが、その電子メールについて返信メールを作成しようとする場合には、返信ボタン375を操作することにより、端末装置31のブラウザ上において返信メール作成画面380が起動する。ユーザはこの返信メール作成画面380の本文入力領域383にメール本文を入力することで、その電子メールに対する返信メールを作成することができる。
ここで、送信元アドレス入力欄382には、返信メールが作成される電子メールが閲覧された時のアカウントのメールアドレスが予め入力されている。具体的には、例えば図15のように、ユーザにより代表アカウントで閲覧された電子メールに対して返信メールが作成される場合、図16に示すように、電子メールが閲覧されている代表アカウントのメールアドレスである代表アドレスが送信元アドレスに入力される。また、ユーザにより個人アカウントで閲覧された電子メールに対して返信メールが作成される場合、電子メールが閲覧されている個人アカウントのメールアドレスである個人アドレスが送信元アドレスに入力される。
以下に、送信元アドレスの設定時の処理について説明する。
端末装置31は、ユーザによるブラウザの操作によって操作可能なアカウントの電子メールに対する返信メールの作成が指示された場合、返信メールの作成要求を、LAN10を介してメールサーバ100に送信する。
これに対して、メールサーバ100は、端末装置31から送信された返信メールの作成要求を受信すると、作成される電子メールの送信元アドレスとして、返信メールの元となる電子メールを受信しユーザが返信メールの作成を指示したアカウントのメールアドレスを設定する。これに基づいて、ユーザは端末装置31上のブラウザにおいて、送信元アドレスに元の電子メールを受信したアドレスが設定された返信メールを作成することとなる。
これにより、メールシステムで作成した返信メールに適切な送信元を設定することができる。その結果、ユーザによる他のアカウントを送信元(送信者)として電子メールを送信してしまうミスを防止できる。このため、個人アドレスの外部漏洩が防止でき、例えば、組織30内におけるどのユーザがその電子メールを送信したのかが外部に過って伝わってしまうことを防ぐことにより、個人情報を保護することができる。
なお、本実施の形態では、ユーザが返信メールを作成する前にメールサーバ100が返信アドレスを設定するが、これに限らず、ユーザが返信メールを作成して送信指示を行った後に、メールサーバ100が自動的に、返信アドレスを対応するアカウントのメールアドレスに修正してから送信先に送信してもよい。また、メールサーバ100は、自動的な修正は行わずに、受信した電子メールの送信先アドレスと、ユーザが作成した電子メールの返信アドレスとが一致しない場合に、ユーザに警告表示または確認表示を行ってもよいし、第三者に警告通知または確認通知を行ってもよい。さらに、これらを組み合わせてもよい。
また、ユーザは、終了ボタン381を操作することにより、返信メール作成画面380による返信メールの作成を中断して、返信メール作成画面380の表示を終了することができる。
図17は、コメント作成画面を示す図である。図17に示したコメント作成画面410は、組織30内のユーザによって操作される端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)において、ユーザが閲覧した代表アドレスで受信した電子メールに対してコメントを作成する場合に、端末装置31に接続されたモニタ(図示省略)のブラウザ上に表示されるコメント作成画面の一例である。
コメント作成画面410には、終了ボタン411、受信メールに対して返信した返信メールに関する情報を表示する返信メール情報表示領域412、返信した返信メールの本文を表示する返信メール本文表示領域413、作成するコメントの入力を受け付けるコメント入力領域414、コメントの作成が完了したときにユーザが操作する完了ボタン415が設けられている。
図16に示す返信メール作成画面380において、ユーザにより代表アドレスで受信した電子メールについて返信メールが送信されると、端末装置31のブラウザ上においてコメント作成画面410が起動する。ユーザはこのコメント作成画面410のコメント入力領域414にコメントを入力することで、その電子メールに対するコメントを作成することができる。このコメントの作成に基づいてコメント情報が更新される。
また、ユーザは、終了ボタン411を操作することにより、コメント作成画面410によるコメントの作成を中断して、コメント作成画面410の表示を終了することができる。
図18は、開封状況表示画面を示す図である。図18に示した開封状況表示画面420は、組織30内のユーザによって操作される端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)において、代表アドレスで受信した電子メールの開封状況が、端末装置31に接続されたモニタ(図示省略)のブラウザ上に表示される開封状況表示画面の一例である。
開封状況表示画面420には、終了ボタン421、ユーザの操作により開封状況の表示が選択された電子メールの開封状況を表示する開封状況表示領域422、開封状況表示画面420において開封状況が表示されている電子メールの返信履歴を表示させるときにユーザが操作する返信履歴ボタン427が設けられている。
開封状況表示領域422には、状況管理情報(図9参照)に基づいて、電子メールの開封状況を示す表示が表示される。開封状況表示領域422には、開封状況が表示されている電子メールを開封した“ユーザ名”、ユーザ名が示すユーザがその電子メールを開封した日時である“開封日時”およびユーザ名が示すユーザがその電子メールに返信した日時である“返信日時”が表示される。なお、返信日時は、そのユーザがその電子メールに対して返信している場合のみ日時が表示され、返信していない場合には、空白のまま表示される。
ユーザは、終了ボタン421を操作することにより、開封状況表示画面420による開封状況の表示を終了することができる。
開封状況表示画面420に表示されている電子メールの開封状況を見たユーザが、その電子メールの返信履歴を確認しようとする場合には、返信履歴ボタン427を操作して、詳しくは図19において後述する返信履歴表示画面430を表示させることにより、開封状況が表示されている電子メールの返信履歴を確認することができる。
図19は、返信履歴表示画面を示す図である。図19に示した返信履歴表示画面430は、組織30内のユーザによって操作される端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)において、代表アドレスで受信した電子メールの返信履歴が、端末装置31に接続されたモニタ(図示省略)のブラウザ上に表示される返信履歴表示画面の一例である。
返信履歴表示画面430には、終了ボタン431、ユーザの操作により返信履歴の表示が選択された電子メールの返信履歴を表示する返信履歴表示領域432、返信履歴表示画面430において返信履歴が表示されている電子メールの開封状況を表示させるときにユーザが操作する開封状況ボタン436、返信履歴表示画面430において返信履歴が表示されている電子メールに対するコメントを表示させるときにユーザが操作するコメント表示ボタン438が設けられている。
返信履歴表示領域432には、状況管理情報(図9参照)およびコメント管理情報(図10参照)に基づいて、電子メールの返信履歴およびコメントを示す表示が表示される。返信履歴表示領域432には、返信履歴が表示されている電子メールに返信した“ユーザ名”、ユーザ名が示すユーザがその電子メールに対して返信した“返信日時”およびユーザ名が示すユーザがその電子メールに対して作成したコメントである“コメント”が表示される。なお、コメントは、そのユーザがその電子メールに対してコメントを作成している場合のみ作成されたコメントが表示され、コメントを作成していない場合には、空白のまま表示される。
ユーザは、終了ボタン431を操作することにより、返信履歴表示画面430による返信履歴の表示を終了することができる。
返信履歴表示画面430に表示されている電子メールの返信履歴を見たユーザが、その電子メールの開封状況を確認しようとする場合には、開封状況ボタン436を操作して、上記の開封状況表示画面420を表示させることにより、返信履歴が表示されている電子メールの開封状況を確認することができる。
また、返信履歴表示画面430に表示されている電子メールの返信履歴を見たユーザが、その電子メールに対するコメントの詳細を確認しようとする場合には、コメント表示ボタン438を操作して、詳しくは図20において後述するコメント表示画面440を表示させることにより、返信履歴が表示されている電子メールに対するコメントの詳細を確認することができる。
図20は、コメント表示画面を示す図である。図20に示したコメント表示画面440は、組織30内のユーザによって操作される端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)において、ユーザが閲覧した代表アドレスで受信した電子メールに対するコメントが、端末装置31に接続されたモニタ(図示省略)のブラウザ上に表示されるコメント表示画面の一例である。
コメント表示画面440には、終了ボタン441、コメントが作成された受信メールに関する情報を表示する受信メール情報表示領域442、受信した電子メールに関する情報を表示する受信メール表示領域443a、受信した電子メールに対する返信メールに関する情報を表示する返信メール表示領域443b、受信した電子メールに対するコメントを表示するコメント表示領域444が設けられている。
図19に示す返信履歴表示画面430において、コメント表示ボタン438が操作されると、端末装置31のブラウザ上においてコメント表示画面440が起動する。ユーザはこのコメント表示画面440のコメント表示領域444により、コメント管理情報(図10参照)に含まれている、受信した電子メールに対するコメントの詳細を確認することができる。
次に、本実施の形態の別の表示画面の一例について説明する。
図21は、メール状況表示画面を示す図である。図21に示したメール状況表示画面510は、組織30内のユーザによって操作される端末装置31,32,・・・(例えば、端末装置31)において、代表アドレスで受信した電子メールの返信履歴が、端末装置31に接続されたモニタ(図示省略)のブラウザ上に表示されるメール状況表示画面の一例である。
この図21に示したメール状況表示画面510には、代表アドレスで受信した電子メールの各ユーザにおける開封状況および返信履歴が、一覧表示される。
メール状況表示画面510には、終了ボタン511、代表アドレスで受信した電子メールの開封状況および返信履歴を表示するメール状況表示領域512が設けられている。
メール状況表示領域512には、状況管理情報に基づいて、電子メールの開封状況および返信履歴を示す表示が表示される。メール状況表示領域512には、氏名で示されるユーザにより、受信した電子メールに対して返信された日を示す“返信日”、氏名で示されるユーザにより、受信した電子メールが開封された日を示す“開封日”、氏名で示されたユーザが所属するグループを示す“所属”、受信した電子メールを閲覧可能なユーザを示す“氏名”が表示される。
なお、氏名には、その電子メールを閲覧可能なすべてのユーザが表示される。また、返信日には、そのユーザがその電子メールに対して返信している場合のみ返信日が表示され、返信していない場合には、空白のまま表示される。また、開封日には、そのユーザがその電子メールを開封している場合のみ開封日が表示され、開封していない場合には、空白のまま表示される。
また、メール状況表示領域512の下部には、その電子メールを閲覧可能なユーザのうちその電子メールを開封した人数を示す“開封数”、その電子メールを閲覧可能なユーザの人数を示す“全体数”が表示される。これにより、グループ全体の開封状況の概要を把握することができる。
本実施の形態のメールシステムは、図15に示す受信メール表示画面370において、図示しない状況表示ボタンを設けて、ユーザにより状況表示ボタンが操作された場合には、端末装置31,32,・・・のブラウザ上に、このメール状況表示画面510を表示してもよい。これにより、メールシステムのユーザに対して、代表アドレスで受信した電子メールの開封状況および返信履歴の概要を、グループ内の各ユーザごとについて容易に把握させることが可能となる。
また、ユーザは、終了ボタン511を操作することにより、メール状況表示画面510による開封状況および返信履歴の表示を終了することができる。
ここで、メール状況表示画面510では、返信日および開封日のみを表示するが、それぞれの時刻、分、秒などまで表示してもよい。また、複数の電子メールについて同時に表示してもよい。また、例えば、グループの長、新人など、特定のユーザに関する状況のみを抽出して表示してもよい。さらに、例えば、未開封のユーザのみ、返信したユーザのみなど、特定の状況のユーザのみを抽出して表示したり、マーカなどによって強調して表示したりしてもよい。
以上のようにして、本実施の形態のメールサーバ100は、代表アドレスで受信した電子メールについて、代表アドレスの電子メールを閲覧可能なユーザについての未読/既読状況が把握できるので、代表アドレスの既読管理が容易に可能である。
また、受信メール表示画面370に、代表アドレスで受信した電子メールを開封した人数を示す開封数を表示する一覧表示領域373とともに、操作により開封状況が表示される開封状況ボタン376を設けたので、代表アドレスで受信した電子メールのグループ全体における開封状況の概要を容易に把握できるとともに、その電子メールの開封状況の詳細の確認を容易にすることができる。
また、既存のメールシステムでは、代表アドレスのアカウントに再ログインして送信済みボックスを参照することで返信メールの把握が可能であったが、グループ内の誰が返信したかがわからなかった。これに対して本実施の形態のメールサーバ100では、代表アドレスで受信した電子メールに対して、グループ内の誰が、いつ返信したかが容易に把握できるとともに、返信履歴が再ログインせずに一覧で表示されるので、対外的なメールのやりとりに無駄および混乱を減少させ、業務の効率化が図れる。
また、ユーザに操作させる電子メールのアカウントを、ユーザの切替指示に基づいてログインし直すことなく複数のアカウントの間で切り替えることができるので、組織30内の端末装置においてユーザの切替指示に基づいて複数のアカウントの電子メールの表示を切り替えることが可能になり、ユーザによる複数のメールアカウントの電子メールの操作を容易にすることができる。
また、ログイン後画面360および受信メール表示画面370において、メール情報が表示されていないアカウントについても未開封メールの有無および件数が表示されるので、すべてのアカウントを一々選択しなくても、他のアカウントについて表示させる必要があるか否かを判断することができるので、ユーザのメール管理の手間を省略できる。
また、従来のウェブメールでは共有できなかった代表アドレス宛の電子メールについて、メールサーバ100に登録されたユーザが容易に情報を共有することができる。
また、従来の個人アカウントにおけるログイン状態での表示状態に加え、代表アドレスの電子メールの受信状況を視覚的に把握できる。
また、アカウント選択ボタン361a〜371cのボタン操作により、ログインされているアカウントのユーザが所属しているグループのメールボックスが表示される。これにより、他のアカウントの電子メールを見るためにアカウントを切り替える際に、再度ログインし直す必要がなくなるので、ユーザによる複数のアカウントの電子メールの管理が容易になる。
以上、本発明のメール送受信プログラム、メール送受信装置およびメール送受信方法を、図示の実施の形態に基づいて説明したが、上記については単に本発明の原理を示すものである。本発明は上記に示し、説明した正確な構成および応用例に限定されるものではなく、さらに、多数の変形、変更が当業者にとって可能であり、対応するすべての変形例および均等物は、添付の請求項およびその均等物による本発明の範囲とみなされ、各部の構成は同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に他の任意の構成物や行程が付加されてもよい。また、本発明は前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
なお、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、メールサーバ100が有すべき機能の処理内容を記述したプログラムが提供される。そのプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理機能がコンピュータ上で実現される。
処理内容を記述したプログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体には、磁気記録装置、光ディスク、光磁気記録媒体、半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、HDD、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ(MT)などがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc - Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto - Optical disk)などがある。
上記プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体が販売される。また、プログラムをサーバコンピュータに格納しておき、ネットワークを通じて、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。
上記プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムまたはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。