以下、添付図面を参照しながら実施例について詳細に説明する。
<第1実施例:システム構成例>
図1は、第1実施例におけるメールシステムの一構成例を示す図である。図1に示すメールシステム10は、メールサーバ11と、クライアント端末12−1〜12−nとを有する。また、メールサーバ11とクライアント端末12−1〜12−nは、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等に代表される通信ネットワーク13によりデータの送受信が可能な状態で接続されている。
メールサーバ11は、各クライアント端末12−1〜12−nに対する個々のメールの送受信を管理するメール装置である。したがって、メールサーバ11は、各クライアント端末12−1〜12−n毎の送信メールや受信メールを集約して管理する。また、メールサーバ11には、データベース(以下、「DB」と略称する)として、例えば返信管理DB(第1の記憶部)、メールDB(第2の記憶部)、利用者認証DB、設定DB、振分条件DB等の各DBを有する。なお、各DBは、自らが記憶すべき情報を取得し、幾つかの項目同士を関連づけて記憶する機能を有する。メールサーバ11は、上述した各DBを用いてクライアント端末12の利用者を管理する。
また、メールサーバ11は、第1実施例におけるメール処理等を実現するためにメールサーバ11にインストールされたメールプログラム等を有する。
クライアント端末12は、メールサーバ11から送られるメールの内容を表示するためにクライアント端末12にインストールされた表示プログラム(例えば、ブラウザ表示用のプログラム等)を有する。また、クライアント端末12は、表示プログラムにより、メールサーバ11により振分けられたメールから適切なメールを確認したり、表示されたメール内容に記述された内容に対する返信等を行う。なお、クライアント端末12には、差出人(送信者ともいう)や受取人(宛先人、受信者ともいう)であるクライアントが使用する端末が含まれる。
なお、図1では、メールサーバ11とクライアント端末12との関係を1:nとしているが、これに限定されるものではなく、例えば、m:n(m、nは1以上)の関係でもよい。
<第1実施例:メールサーバ11の機能構成例>
図2は、第1実施例におけるメールサーバの機能構成の一例を示す図である。なお、図2では、説明の便宜上、差出人であるクライアントが使用するクライアント端末12−1と、受取人であるクライアントが使用するクライアント端末12−2とが、メールサーバ11に対してデータの送受信が可能な状態で接続されているものとする。したがって、以下の説明において「利用者」とは、第1実施例におけるメールシステム10を利用するメールの差出人及び受取人の意味を含むものとする。また、第1実施例では、差出人は受取人にも成り得るものであり、逆に受取人は差出人にも成り得る。また、図2の例では、説明の便宜上、クライアント端末12を簡略的に示しているが、クライアント端末12の構成については、後述する。
図2に示すメールサーバ11は、メールプログラム20Aを有する。メールプログラム20Aは、メール受信部21と、メール振分け部22と、メール送信要求受信部23と、メール送信部24と、表示要求受信部25と、利用者認証部26と、表示画面送信部27と、フォルダ情報受信部28と、フォルダ別メール一覧画面送信部29とを有する。また、メールサーバ11は、DBとして、振分条件DB31と、メールDB(第2の記憶部)32と、利用者認証DB33と、返信管理DB(第1の記憶部)34と、設定DB35とを有する。
メール受信部21は、差出人のクライアント端末12−1から送信されたメールを受信する。メール受信部21は、受信したメールをメール振分け部22に出力する。
メール振分け部22は、メール受信部21から得られるメールの差出人(送信者)や宛先(受取人)等の情報と、振分条件DB31に予め設定されたフォルダへの振分条件等に基づいて、受信したメールを、宛先のクライアントが設定した所定のフォルダに振分ける。なお、上述した宛先には、例えば、CC(Carbon Copy)、BCC(Blind Carbon Copy)等に示された宛先も含む。また、メール振分け部22は、振分けたメールをメールDB32に格納して管理させる。
メール送信要求受信部23は、受取人であるクライアント端末12−2から、電子メールの送信要求を受信する。このとき、メール送信要求受信部23は、メール自体を受信してもよい。なお、第1実施例では、例えばクライアント端末12の表示プログラム40Aにより、ブラウザ表示によるWebメールが用いられている。その場合には、送信要求のみを受信することになる。また、メール送信要求受信部23は、受信したメールの送信要求をメール送信部24に出力する。
メール送信部24は、メール送信要求受信部23から送信要求を取得すると、クライアント端末12のブラウザ上に表示されたメール内容を、利用者(クライアント)毎に管理されるメールDB32に蓄積させる。つまり、第1実施例では、受取人のクライアント端末12−2に対し、受信フォルダは振分けが行われ、送信フォルダは振分けが行われていないが、これに限定されるものではなく、送信フォルダについても例えば宛先等に応じて振分けが行われてもよい。
表示要求受信部25は、受取人が使用するクライアント端末12−2からの表示要求を受信する。なお、表示要求とは、例えばクライアント端末12−2のブラウザ機能を用いてメールサーバ11が作成したメールの一覧画面を表示させるための要求を意味するが、これに限定されるものではない。表示要求受信部25は、クライアント端末12−2からの表示要求を利用者認証部26に出力する。
利用者認証部26は、例えば表示要求受信部25により得られるクライアント端末12−2からの表示要求に対して利用者情報(例えば、利用者ID、パスワード等)の入力画面を表示させ、クライアント端末12−2から利用者情報を入力させる。また、利用者認証部26は、入力された利用者情報が利用者認証DB33に存在するか否かを判断して利用者認証を行う。利用者認証部26は、認証がOK(利用可能)であれば、表示画面送信部27に利用者情報及び表示要求を出力する。また、利用者認証部26は、認証エラーであった場合には、その旨のメッセージ画面を作成し、クライアント端末12−2の表示部に表示させるように制御する。
表示画面送信部27は、利用者認証部26により得られる認証OKの利用者情報に対するメール一覧の表示画面を作成する画面作成部である。なお、表示画面送信部27は、メールDB32を参照し、利用者情報の利用者に対応する受信メール、送信メール、アドレス帳、その他の各種設定情報等を取得し、取得した各種情報をブラウザ表示させるための画面を作成する。また、表示画面送信部27は、作成した表示画面に関する情報をフォルダ情報受信部28に出力する。
フォルダ情報受信部28は、クライアント端末12−2からフォルダの選択があった場合に、その選択されたフォルダ情報を受信する。なお、フォルダ情報には、例えばサブフォルダ等の1又は複数の階層を有するフォルダ情報を含む。フォルダ情報受信部28は、取得したフォルダ情報をフォルダ別メール一覧画面送信部29に出力する。
フォルダ別メール一覧画面送信部29は、フォルダ情報受信部28により得られたフォルダ情報や、返信管理DB34から得られる条件に基づいて、メールDB32に含まれるメールに対してフォルダ別メール一覧画面を作成する画面作成部である。
なお、メールDB32に含まれるメールは、上述したメール振分け部22により既に所定のフォルダに振分けられて格納されている。そのため、フォルダ別メール一覧画面送信部29は、フォルダ情報等に基づき、対象のフォルダを特定し、特定したフォルタのメールを取得して、メール一覧画面を作成する。また、フォルダ別メール一覧画面送信部29は、一連の関連した電子メールのうち閲覧すべきメールを特定し、特定したメールを分かり易く表示させるために、例えば設定DB35に格納された設定情報に基づいてメール一覧画面を作成する。また、メールを特定する場合には、例えば、利用者が選択した電子メールよりも後に受信した1又は複数の電子メールに対して、その選択した電子メールに関連する電子メールを特定してもよい。なお、表示される画面の内容については後述する。
フォルダ別メール一覧画面送信部29は、フォルダ別メール一覧画面を、対象のクライアント端末12−2の表示部の画面から閲覧するための情報を送信する。これにより、クライアント端末12−2は、フォルダ別メール一覧画面を表示部に表示させることができる。
ここで、上述した振分条件DB31は、メールサーバ11に送られてきたメール(新着メール)の内容から、予め設定された振分け先フォルダ(例えば、サブフォルダ等)に振分けるための振分条件が格納されている。つまり、第1実施例では、振分条件DB31に格納された振分条件に基づいて、複数の電子メールが複数のフォルダに各々振分けられる。
メールDB32は、メールを利用する利用者毎にメール情報等が格納されている。また、メールDB32は、上述した振分条件により振分けられた受信メール又は送信メールが格納されている。
利用者認証DB33は、例えば、利用者IDとパスワードとが対応づけられて記憶されており、クライアント端末12の認証をする際に用いられる。
返信管理DB34は、利用者宛ての複数の電子メールに対する関連性が記憶されている。具体的には、返信管理DB34は、例えば、現在のメールのメッセージIDと、元の記事のメッセージIDとが対応づけられて格納される。つまり、返信管理DB34では、メールに返信元がある場合に、そのメール情報(例えば、メールID(メール識別情報))と返信元メール情報(例えば、返信元メール情報ID)とを対応づけて管理する。したがって、返信管理DB34には、複数の電子メールの関連性として、例えば返信前と返信後の送信者を関連づけるための情報が格納される。なお、返信管理DB34に格納される情報は、これに限定されるものではなく、複数の電子メールの間で何らかの関連づけが可能な情報であればよい。
設定DB35は、クライアント端末12において、メールを表示する場合に、どのような表示にするか等の設定情報が格納されている。つまり、第1実施例では、例えばフォルダ別のメール一覧画面を表示する際に、一連の関連した電子メールのうち閲覧すべきメールを利用者に分かり易く表示するための設定条件等が格納される。
なお、クライアント端末12−1,12−2では、それぞれが表示プログラム40Aを有し、必要に応じてメールサーバ11から送信されるメールの内容を参照することができる。つまり、第1実施例では、ブラウザ等を用いたWebメール等により、上述した内容等を実現することができる。
上述したように、第1実施例では、例えばメールシステム10における受信フォルダ(振分けられた先のフォルダ)のメール一覧表示を実現する。第1実施例では、例えば受信フォルダの下に複数の振分け先フォルダ(サブフォルダ)が構成され、そのサブフォルダを選択したときに、サブフォルダ内に振分けされたメールの一覧を表示する。また、第1実施例では、メールの一覧を表示する際に、例えば一覧表示されるメールが返信元となっている未開封メールが他のフォルダにある場合に、そのメールの表示を他のメールと異ならせるようにする。これにより、第1実施例では、時系列に繋がっている関連性のある複数のメールを効率よく読むことが可能となる。
<第1実施例:クライアント端末12の機能構成例>
図3は、第1実施例におけるクライアント端末の機能構成の一例を示す図である。図3では、説明の便宜上、メールサーバ11を簡略的に示しているが、メールサーバ11は実際には図2に示す構成等を有するものである。
図3に示すクライアント端末12は、表示プログラム40Aを有する。表示プログラム40Aは、メール表示要求部41と、認証情報送信部42と、メール表示部43と、メール送受信要求部44と、フォルダ別一覧画面受信部45と、フォルダ別一覧画面表示部46と、フォルダ選択情報送信部47とを有する。
メール表示要求部41は、クライアント端末12を使用する利用者に対するメール情報を表示するための要求を作成する。また、メール表示要求部41は、作成した要求情報を認証情報送信部42に出力する。
認証情報送信部42は、メール表示要求部41によりメール表示要求を取得すると、クライアント端末12からメールサーバ11にアクセスしてメール情報を表示するために、メールサーバ11に対する認証情報を取得する。また、認証情報送信部42は、取得した認証情報とメール表示要求をメール表示部43に出力する。
なお、上述した認証情報とは、例えば利用者情報(例えば、利用者IDやパスワード等)である。また、認証情報は、認証情報送信部42が有するメモリ(記憶部)に記憶されていてもよく、利用者がキーボード等の入力部等を用いてメール表示要求をする度に入力してもよい。
メール表示部43は、認証情報送信部42により得られる認証情報とメール表示要求に基づいて、メールサーバ11から得られたメール表示要求に対応するメール情報をディスプレイ等の表示部の画面に表示する。なお、メールを閲覧する画面(例えば、メール表示画面、フォルダ別メール一覧画面)等については、メールサーバ11で作成される。
メール送受信要求部44は、メールサーバ11に対してメールの送信及び受信(閲覧)を要求する。なお、メール送受信要求部44におけるメールの送受信要求は、例えば、メール表示部43から得られる表示要求等に基づいて行われる。
また、フォルダ別一覧画面受信部45は、メールサーバ11で作成されたフォルダ別一覧画面の情報を受信する。フォルダ別一覧画面受信部45は、受信したフォルダ別一覧画面の情報をフォルダ別一覧画面表示部46に出力する。
フォルダ別一覧画面表示部46は、フォルダ別一覧画面受信部45により得られたフォルダ別一覧画面をディスプレイ等の表示部の画面に表示する。また、フォルダ別一覧画面表示部46は、画面に表示されている利用者が予め設定した複数のサブフォルダ(振分け先フォルダ)対して、利用者が選択したフォルダの選択情報をフォルダ選択情報送信部47に出力する。なお、フォルダの選択は、例えばフォルダ別一覧画面を閲覧した利用者が、例えばキーボードやタッチパネル等の入力部を介して指示された内容に基づいて選択される。
フォルダ選択情報送信部47は、フォルダ別一覧画面表示部46から得られるフォルダ選択情報をメールサーバ11に送信する。これにより、フォルダ別一覧画面受信部45には、フォルダ選択情報に対応してメールサーバ11が作成したフォルダ別一覧画面を受信することができる。したがって、フォルダ別一覧画面受信部45は、その受信したフォルダ選択情報に基づくフォルダ別一覧画面をフォルダ別一覧画面表示部46により出力することで、フォルダ別一覧画面表示部46で目的のフォルダ別一覧画面を表示させることができる。なお、上述した各構成は、クライアント端末12−1,12−2の両方に設けられている。
<ハードウェア構成例>
ここで、上述したメールサーバ(メール装置)11及びクライアント端末12においては、各機能をコンピュータに実行させることができる実行プログラム(例えば、メールプログラム、表示プログラム)を作成し、例えば汎用のパーソナルコンピュータ、サーバ、携帯端末、ゲーム機器等にその実行プログラムをインストールすることにより、メール処理等を実現することができる。
ここで、第1実施例におけるメール処理が実現可能なコンピュータのハードウェア構成例について図を用いて説明する。図4は、第1実施例におけるメール処理が実現可能なハードウェア構成の一例を示す図である。
図4におけるコンピュータ本体には、入力装置51と、出力装置52と、ドライブ装置53と、補助記憶装置54と、メモリ装置55と、各種制御を行うCentral Processing Unit(CPU)56と、ネットワーク接続装置57とを有するよう構成されており、これらはシステムバスBで相互に接続されている。
入力装置51は、利用者等が操作するキーボード及びマウス等のポインティングデバイスを有しており、利用者等からのプログラムの実行等、各種操作信号を入力する。
出力装置52は、第1実施例における各処理を行うためのコンピュータ本体を操作するのに必要な各種ウィンドウやデータ等を表示するディスプレイを有し、CPU56が有する制御プログラムによりプログラムの実行経過や結果等を表示することができる。
ここで、コンピュータ本体にインストールされる実行プログラムは、例えばUniversal Serial Bus(USB)メモリやCD−ROM等の可搬型の記録媒体58等により提供される。プログラムを記録した記録媒体58は、ドライブ装置53にセット可能であり、記録媒体58に含まれる実行プログラムが、記録媒体58からドライブ装置53を介して補助記憶装置54にインストールされる。
補助記憶装置54は、ハードディスク等のストレージ手段であり、第1実施例における実行プログラムやコンピュータに設けられた制御プログラム等を蓄積し、必要に応じて入出力を行うことができる。
メモリ装置55は、CPU56により補助記憶装置54から読み出された実行プログラム等を格納する。なお、メモリ装置55は、Read Only Memory(ROM)やRandom Access Memory(RAM)等からなる。
CPU56は、Operating System(OS)等の制御プログラム、及びメモリ装置55に格納されている実行プログラムに基づいて、各種演算や各ハードウェア構成部とのデータの入出力等、コンピュータ全体の処理を制御して、メール処理における各処理を実現することができる。なお、プログラムの実行中に必要な各種情報等は、補助記憶装置54から取得することができ、また実行結果等を格納することもできる。
ネットワーク接続装置57は、通信ネットワーク等と接続することにより、実行プログラムを通信ネットワークに接続されている他の端末等から取得したり、プログラムを実行することで得られた実行結果又は第1実施例における実行プログラム自体を他の端末等に提供することができる。
上述したようなハードウェア構成により、メール処理を実行することができる。また、プログラムをインストールすることにより、汎用のパーソナルコンピュータ等でメール処理を容易に実現することができる。なお、メール処理における各処理については、後述する。
<データベース例>
以下の説明では、第1実施例に示すデータベース例について、図5〜図9を用いて説明する。図5は、振分条件DBのデータ例を示す図である。また、図6は、メールDBのデータ例を示す図である。また、図7は、利用者認証DBのデータ例を示す図である。また、図8は、返信管理DBのデータ例を示す図である。また、図9は、設定DBのデータ例を示す図である。
図5に示す振分条件DB31のデータ項目としては、例えば、「条件」、「振分け先フォルダ」等からなるが、これに限定されるものではない。条件とは、例えばメールの差出人(送信者)のアドレス、受取人(宛先)のアドレス、タイトル(件名)、メール本文、日時情報(例えば、送信日時)等の情報のうち、少なくとも1つの情報に基づき、複数の振分け先フォルダの何れかに、対象のメールを振分けるための条件である。
例えば、図5の例では、受信メールの差出人アドレスが「yamada@xxx.ww」である場合に「山田フォルダ」に振分けるよう設定されている。また図5の例では、同様に、「tanaka@xxx.ww」、「satou@xxx.ww」、「suzuki@xxx.ww」である場合に、それぞれ「田中フォルダ」、「佐藤フォルダ」、「鈴木フォルダ」に振分けるための条件が設定されている。なお、上記の条件にない差出人アドレスの場合には、通常の受信フォルダに振分けられる。
なお、図5に示す条件については、差出人アドレスに限定されるものではなく、上述したように、受取人アドレスやタイトル、メール本文等に対する条件、又はそれらの条件を組み合わせた条件等に基づいて、所定の振分け先フォルダに振分けることができる。更に、図5に示す条件については、受信メールに限定されるものではなく、送信メールに対しても振分条件を設定することができる。
図6に示すメールDB32の項目としては、例えば、「利用者ID」、「フォルダ名」、「メッセージID」、「開封状況」、「差出人」、「宛先」、「送信日時」、「メール情報」等からなるが、これに限定されるものではない。また、「メール情報」は、更に細分化して、例えば、「タイトル」、「本文」等の項目を有していてもよい。
メールDB32は、利用者ID毎に、各フォルダの何れかに蓄積されているメールの開封状況、差出人、宛先、送信日時、メール情報(タイトル、本文等)を管理する。なお、図7の例では、利用者IDが「honda@xxx.ww」のみのメール情報が蓄積されているが、これに限定されずに、メールサーバ11に登録される複数のクライアント(利用者)毎にメールが管理される。図6に示すメールDB32の構成では、各フォルダ毎にどのようなメールが格納されているかが管理でき、各メールの開封状況も管理できる。
図7に示す利用者認証DB33のデータ項目としては、例えば、「利用者ID」、「パスワード」等からなるが、これに限定されるものではない。利用者IDは、上述するクライアント端末12を利用する利用者の識別情報に相当し、図7の例ではメールアドレスを用いている。つまり、利用者認証DB33は、クライアント端末12からのアクセスに対して、利用者IDとパスワードとにより、その利用者を特定すると共に認証を行い、メールシステム10(又はメールサーバ11)の利用権限があるか否かを判断するためのDBである。
図8に示す返信管理DB34の項目としては、例えば、「現メッセージID」、「元記事メッセージID(返信元メッセージID)」等からなるが、これに限定されるものではない。返信管理DB34は、一連の関連した電子メールを対応づけるために、現在のメールに対するメッセージIDと、返信元のメッセージIDとが関連づけられて登録されている。
つまり、返信管理DB34では、電子メールの関連性として、複数の電子メールのそれぞれの送信者と宛先とを組みにし、送信者又は宛先の何れかが同一のメールを関連づける。これにより、返信管理DB34では、そのメールがどのような返信ルートを辿って現在に至るのかを容易に把握することができる。
図9に示す設定DB35の項目としては、例えば、「通常」、「最新メール」、「返信未開封有り」等からなるが、これに限定されるものではない。設定DB35は、例えばフォルダ別メールの一覧画面を表示する際に、一連の関連した電子メールのうち閲覧すべきメールを強調表示するための設定が格納される。なお、図9では、一例として背景色に対する強調表示の例が設定されており、例えば、通常のメールの場合には背景色を白色にし、最新メールの場合は背景色を赤色とし、返信未開封のメールがある場合にはグレー色で表示する。なお、設定DB35に格納される条件は、上述した背景色に限定されるものではなく、例えば文字の色に対する強調表示であってもよい。なお、強調表示は、文字や背景色の点滅等をさせてもよく、また文字を太字にしたり、フォントの大きさを大きくしたり、所定の文字や記号、注意を促すマーク等を表示させてもよい。また、第1実施例では、上述した強調表示と共に又は強調表示とは別に、ブザー等の警告音を出力してもよい。上述した設定は、設定DB35に格納しておくことができる。
<第1実施例のメールサーバ11におけるメールプログラム20Aの処理手順例>
次の説明では、上述した第1実施例のメールサーバ11におけるメールプログラム20Aの処理手順例について、フローチャートを用いて説明する。
図10は、第1実施例におけるメールプログラムの処理手順の一例を示すフローチャートである。図10の例において、メールプログラム20Aは、メール利用要求をクライアント端末12から受信したか否かを判断し(S01)、受信していない場合(S01において、NO)、S01に戻り、受信があるまで待機する。なお、以下の説明において、受信したか否かとは、例えば所定時間内に受信したか否かが判断されるものとする。
また、メールプログラム20Aは、受信があった場合(S01において、YES)、認証済みか否かを判断する(S02)。
ここで、メールプログラム20Aは、認証済みでなかった場合(S02において、NO)、利用者ID、パスワード入力画面をクライアント端末12に送信する(S03)。
次に、メールプログラム20Aは、利用者情報として利用者ID、パスワードを受信したか否かを判断し(S04)、受信していない場合(S04において、NO)、S04に戻り、受信があるまで待機する。また、メールプログラム20Aは、受信があった場合(S04において、YES)、利用者認証DB33を用いて、認証を行う(S05)。
次に、メールプログラム20Aは、認証OKか否かを判断し(S06)、認証OKである場合(S06において、YES)、利用者IDのメールDB32から受信フォルダ内のメールと、フォルダ名とを取得する(S07)。なお、メールプログラム20Aは、S02の処理において、認証済みである場合(S02において、YES)、同様にS07の処理を行う。
次に、メールプログラム20Aは、新着メールがフォルダ内に存在するか否かを判断し(S08)、新着メールがフォルダ内に存在する場合(S08において、YES)、振分条件DB31に格納された振分条件に基づいて、新着メールを振分け、メールDB32に記録する(S09)。
また、メールプログラム20Aは、S09の処理の終了後、又はS08の処理において、新着メールがフォルダ内に存在しない場合(S08において、NO)、メールDB32から取得したメールを日付順にソートする。更に、メールプログラム20Aは、取得したフォルダ名をフォルダ選択情報送信要求ボタンとして記載したメール表示画面(例えば、受信フォルダ)を作成する(S10)。
次に、メールプログラム20Aは、利用者IDのメール表示画面をクライアントに送信する(S11)。ここで、メールプログラム20Aは、フォルダ選択情報をクライアント端末12から受信したか否かを判断し(S12)、フォルダ選択情報受信した場合(S12において、YES)、そのフォルダのメールをメールDB32から取得する(S13)。また、メールプログラム20Aは、フォルダ別メール一覧画面の作成を行う(S14)。なお、フォルダ別メール一覧画面の作成処理については、後述する。
また、メールプログラム20Aは、S14の処理の終了後、又はS12の処理において、フォルダ選択情報受信しなかった場合(S12において、NO)、次に、メール送信処理をクライアント端末12から受信したか否かを判断する(S15)。メールプログラム20Aは、メール送信処理を受信した場合(S15において、YES)、メッセージ作成画面の作成処理を行う(S16)。なお、メッセージ作成画面の作成処理については、後述する。
また、メールプログラム20Aは、S16の処理後、又は上述したS15の処理において、メール送信処理をクライアント端末12から受信しなかった場合(S15において、NO)、所定情報をクライアント端末から受信したか否かを判断する(S17)。なお、S17の処理における所定情報とは、例えば宛先、タイトル、本文、メッセージID、ヘッダ情報等であるが、これに限定されるものではない。
メールプログラム20Aは、所定情報を受信していない場合(S17において、NO)、S17に戻り、受信するまで待機する。また、メールプログラム20Aは、S17の処理において、所定情報を受信した場合(S17において、YES)、宛先、タイトル、本文、メッセージIDを、宛先に対応するメールDB32に登録する(送信する)。
なお、メールプログラム20Aは、S15の処理において、メール送信処理をクライアント端末12から受信していない場合(S15において、NO)、そのまま処理を終了する。また、メールプログラム20Aは、上述したS06の処理において、認証OKでなかった場合(S06において、NO)、認証エラー画面を作成し、クライアント端末12に送信し(S19)、処理を終了する。
<S14:フォルダ別メール一覧画面の作成処理手順>
図11は、第1実施例におけるフォルダ別メール一覧画面の作成処理手順の一例を示すフローチャートである。図11の例において、メールプログラム20Aは、フォルダ内のメールのメッセージ情報として、例えばメッセージIDが返信管理DB34の元記事メッセージ情報として、元記事メッセージID欄に含まれるか否かを判断する(S21)。
ここで、メールプログラム20Aは、フォルダ内のメールのメッセージIDが元記事メッセージID欄に含まれる場合(S21において、YES)、返信管理DB34から元記事メッセージIDに対応する現メッセージIDを取得する(S22)。次に、メールプログラム20Aは、そのメールのメッセージIDが、返信管理DB34の元記事メッセージIDに存在するか否かを判断する(S23)。
メールプログラム20Aは、返信管理DB34の元記事メッセージIDに存在する場合(S23において、YES)、S22に戻る。また、メールプログラム20Aは、返信管理DB34の元記事メッセージIDに存在しない場合(S23において、NO)、取得した最も新しいメッセージIDが格納されているフォルダ名をメールDB32から取得する(S24)。
次に、メールプログラム20Aは、取得したフォルダと現在表示中のフォルダが同じか否かを判断する(S25)。メールプログラム20Aは、取得したフォルダと現在表示中のフォルダが同じ場合(S25において、YES)、設定DB35から、例えば最新メールに対応するデータを取得する(S26)。また、メールプログラム20Aは、そのメールの表示を、設定DB35から取得した最新メールのデータ(設定条件)を使い、例えば最も新しいメールの行の横に、例えば「最新」という文字を記載した形で、メール一覧表示画面を作成する(S27)。
また、メールプログラム20Aは、上述したS25の処理において、取得したフォルダと現在表示中のフォルダが同じでない場合(S25において、NO)、設定DB35から、返信未開封有りメールに対応するデータ(設定条件)を取得する(S28)。また、メールプログラム20Aは、そのメールの表示を、設定DB35から返信未開封有りのデータ(設定条件)を使い、例えば最も新しいメールがあるフォルダの名称をフォルダ選択情報送信要求ボタンとして記載した記載した形で、メール一覧表示画面を作成する(S29)。
また、メールプログラム20Aは、上述したS21の処理において、フォルダ内のメールのメッセージIDが元記事メッセージID欄に含まれていない場合(S21において、NO)、設定DB35から、通常メールのデータ(設定条件)を取得する(S30)。また、メールプログラム20Aは、全てのメールの表示を、設定DB35から取得したデータ(設定条件)に合わせて、メール一覧表示画面を作成する(S31)。なお、この場合には、行にフォルダ名を表示しない。
なお、上述した処理では、未開封の最新メールを取得することがより好ましい。その場合は、返信管理DB34と、メールDB32の開封状況とを用いて、取得した最新のメールから逆に一つ古いメールを取得し、未開封か否かを判別することで、未開封の最新メールを取得することができる。また、上述した処理では、設定DB35に対応する設定条件が存在しない場合に、例えば強調表示等の特別な処理を行わず、そのままメール一覧表示画面を作成してもよい。
<S16:メッセージ作成画面の作成処理手順>
図12は、第1実施例におけるメッセージ作成画面の作成処理手順の一例を示すフローチャートである。図12の例において、メールプログラム20Aは、メッセージID、ヘッダ情報を作成し(S41)、本メールが他のメールを返信するものか否かを判断する(S42)。ここで、メールプログラム20Aは、他のメールを返信するものである場合(S42において、YES)、返信管理DB34に、本メールのメッセージIDを現記事メッセージID欄に、元記事(返信元記事)のメッセージIDを元記事メッセージID欄に記録する(S43)。また、メールプログラム20Aは、返信先を宛先とし、メッセージ作成画面を作成する(S44)。
また、メールプログラム20Aは、上述したS42の処理において、他のメールを返信するものでない場合(S42において、NO)、宛先を空欄としたメッセージ作成画面を作成する(S45)。また、メールプログラム20Aは、S44及びS45の処理が終了後、メッセージ作成画面をクライアント端末に送信する(S46)。
<クライアント端末12における表示プログラム40Aの処理手順例>
次の説明では、クライアント端末12における表示プログラム40Aの処理手順例について、フローチャートを用いて説明する。図13は、第1実施例における表示プログラムの処理手順の一例を示すフローチャートである。
図13において、表示プログラム40Aは、まずメール利用要求を利用者から受け付けたか否かを判断する(S51)。表示プログラム40Aは、メール利用要求を受け付けていない場合(S51において、NO)、S51に戻り、メール利用要求を受け付けるまで待機する。
また、表示プログラム40Aは、メール利用要求を受け付けた場合(S51において、YES)、メールサーバ11に、メール利用要求を送信する(S52)。次に、表示プログラム40Aは、メールサーバ11から、利用者情報を入力する画面として利用者ID、パスワード入力画面を受信したか否かを判断する(S53)。ここで、表示プログラム40Aは、上記画面を受信していない場合(S53において、NO)、S53に戻り、上記画面を受信するまで待機する。また、表示プログラム40Aは、上記画面を受信した場合(S53において、YES)、利用者ID、パスワード入力画面を表示する(S54)。
ここで、表示プログラム40Aは、利用者ID、パスワードの入力を受け付けたか否かを判断し(S55)、上記入力を受け付けていない場合(S55において、NO)、S55に戻り、上記入力があるまで待機する。また、表示プログラム40Aは、上記入力を受け付けた場合(S55において、YES)、利用者情報である利用者ID、パスワードをメールサーバ11に送信する(S56)。なお、利用者ID、パスワード等の利用者情報は、クライアント端末12が備える入力部等により入力されてもよく、予めメモリ等の記憶部に記憶されていてもよい。
次に、表示プログラム40Aは、認証エラー画面を受信したか否かを判断し(S57)、認証エラー画面を受信していない場合(S57において、NO)、メール表示画面をメールサーバ11から受信したか否かを判断する(S58)。表示プログラム40Aは、メール表示画面をメールサーバ11から受信していない場合(S58において、NO)、S58に戻り、メール表示画面をメールサーバ11から受信するまで待機する。また、表示プログラム40Aは、メール表示画面をメールサーバ11から受信した場合(S58において、YES)、メール表示画面を表示部(メール表示部43)に表示する(S59)。
次に、表示プログラム40Aは、フォルダ名の選択を受け付けたか否かを判断し(S60)、フォルダ名の選択を受け付けた場合(S60において、YES)、メールサーバ11にフォルダ選択情報を送信する(S61)。また、表示プログラム40Aは、フォルダ別メール一覧画面をメールサーバ11から受信したか否かを判断する(S62)。
表示プログラム40Aは、フォルダ別メール一覧画面をメールサーバ11から受信していない場合(S62において、NO)、S62に戻り、フォルダ別メール一覧画面をメールサーバ11から受信するまで待機する。また、表示プログラム40Aは、フォルダ別メール一覧画面をメールサーバ11から受信した場合(S62において、NO)、フォルダ別メール一覧画面を表示部(フォルダ別一覧画面表示部46)に表示する(S63)。
S63の処理後、又は上述したS60の処理において、フォルダ名の選択を受け付けていない場合(S60において、NO)、表示プログラム40Aは、メールの送信要求を受け付けたか否かを判断する(S64)。表示プログラム40Aは、メールの送信要求を受け付けた場合(S64において、YES)、メール送信処理を行う(S65)。なお、メール送信処理については、後述する。
S65の処理後、又は上述したS64の処理において、メールの送信要求を受け付けていない場合(S64において、NO)、処理を終了する。
また、表示プログラム40Aは、上述したS57の処理において、認証エラー画面を受信した場合(S57において、YES)、認証エラー画面を表示部に表示し(S66)、処理を終了する。
<S65:送信処理手順>
図14は、第1実施例における送信処理手順の一例を示すフローチャートである。図14の例において、表示プログラム40Aは、メールサーバ11にメッセージ作成要求を送信し(S71)、メッセージ作成画面をメールサーバ11から受信したか否かを判断する(S72)。
表示プログラム40Aは、メッセージ作成画面を受信していない場合(S72において、NO)、S72に戻り、メッセージ作成画面を受信するまで待機する。また、表示プログラム40Aは、メッセージ作成画面を受信した場合(S72において、YES)、メッセージ作成画面を表示する(S73)。また、表示プログラム40Aは、例えば宛先、タイトル、記事本文等の入力を受け付ける(S74)。
ここで、表示プログラム40Aは、メッセージ送信要求を受け付けたか否かを判断し(S75)、メッセージ送信要求を受け付けていない場合(S75において、NO)、S75に戻り、メッセージ送信要求を受け付けるまで待機する。また、表示プログラム40Aは、メッセージ送信要求を受け付けた場合(S75において、YES)、例えば宛先、タイトル、記事本文をメールサーバ11に送信する(S76)。
なお、第1実施例では、上述した図10〜図14に示した各処理が、第1実施例におけるメール処理に相当する。第1実施例では、上述した各処理手順により、例えば、メールを振分条件により一連の関連するメールが複数のフォルダに振分けられても、その一連のメールのやりとりを考慮して、やりとりの最新のメールの在処が表示される。したがって、第1実施例では、最も新しいメールを迅速に見つけて読むことができる。また、言い換えれば、第1実施例では、古いメールを読み飛ばすことができる。これにより、第1実施例では、一連の関連メールを読み易くすることが可能となるという効果がある。
<第1実施例における画面例>
以下の説明では、第1実施例における画面例について図を用いて説明する。図15は、第1実施例におけるメッセージ表示画面の一例を示す図である。なお、図15に示すメッセージ表示画面60は、受信フォルダ内のメールの表示を行う例を示している。図15に示すメッセージ表示画面60は、受信箱表示領域61と、ボタン領域62と、フォルダ内一覧表示領域63とを有するが、これに限定されるものではない。
図15に示すメッセージ表示画面60は、受信フォルダのフォルダ内容がフォルダ内一覧表示領域63に表示されている。受信箱表示領域61は、受信フォルダと、その下位の階層であるサブフォルダ名が表示されており、更に各フォルダ別の未開封の件数が表示されている。図15の例では、受信フォルダには1件、山田フォルダには2件、田中フォルダには3件、鈴木フォルダには2件の未開封の受信メールがあることがわかり、佐藤フォルダには未開封の受信メールが存在しないことがわかる。
これらのフォルダ情報とフォルダ内のメール情報等については、メールDB32により取得することができる。更に、受信箱表示領域61は、表示するフォルダ名を「フォルダ選択情報送信要求ボタン」として表示している。これにより、図15の例では、フォルダを選択することで、そのフォルダに含まれる受信メールをフォルダ内一覧表示領域63に表示させることができる。なお、図15の例では、受信した全てのメールのうち、宛先人によりフォルダが振分けられて格納されているが、振分け手法については、これに限定されるものではなく、振分条件DB32に基づいて任意に設定することができる。
また、図15の例では、ボタン領域62に、メッセージ作成ボタンと、ログアウトボタンとを有する。また、図15の例では、フォルダ内一覧表示領域63に差出人と、送信日時と、件名とが表示されている。表示される項目や順序、表示形式等については、これに限定されるものではない。
また、図16は、第1実施例におけるフォルダ別メール一覧画面の一例を示す図(その1)である。図16では、サブフォルダ「田中」にあるメールが表示されている例を示している。図16におけるフォルダ別メール一覧画面70では、上述したメッセージ表示画面60と同様に、受信箱表示領域71と、ボタン領域72と、フォルダ内一覧表示領域73とを有する。
図16におけるフォルダ別メール一覧画面70では、フォルダ内一覧表示領域73に複数の受信メールが表示されている。このとき、未開封メールを太字で表示し開封メールと区別できるようにしている。更に、第1実施例では、未開封メールのうち、一連の関連した電子メールから特に閲覧すべきメールを選択して、そのフォルダ先をフォルダ内一覧表示領域73に表示する。図16の例では、最も新しい関連メールがあるフォルダとして鈴木フォルダが示されている。つまり、件名が「新年会のお知らせ」に関するメールの最新メールは、「鈴木」フォルダに格納されているのを容易に把握することができる。また、最新メールの所在場所(例えば、フォルダ名)等を表示する場合には、その行の背景色や文字の一方又は両方を強調表示することで、利用者に対して、一連の関連した電子メールから特に閲覧すべきメールの存在を容易に分からせることができる。
なお、第1の実施例では、フォルダ別メール一覧画面70に利用者宛ての電子メールを一覧表示する際、閲覧すべき電子メールが存在する電子メール及び所在場所の何れか又は両方を強調表示させることができる。また、図16の例では、例えばボタン領域72等に、「このメールの返信元の未開封メールが他フォルダにあります。」と示されている。このように、第1実施例では、強調表示されているメールの意味を利用者が明確に分かるように通知することもできる。なお、上述した表示内容は、例えば設定DB35等に格納されている設定条件に基づいて作成される。
更に、図16の例では、利用者がフォルダ内一覧表示領域73の「鈴木」の文字を選択することで、鈴木フォルダを表示させることができる。なお、第1実施例では、「鈴木」を選択すると、直接メッセージを表示することもできる。その場合には、例えばメッセージIDに基づいてメール本文が取得され、その取得された内容が画面に表示される。
また、図17は、第1実施例におけるフォルダ別メール一覧画面の一例を示す図(その2)である。図17では、サブフォルダ「鈴木」にあるメール一覧が表示されている例を示している。図17におけるフォルダ別メール一覧画面80では、上述したメッセージ表示画面60と同様に、受信箱表示領域81と、ボタン領域82と、フォルダ内一覧表示領域83とを有する。
図17では、上述した図16のフォルダ内一覧表示領域73に示されている「鈴木」の文字に対応するメールがフォルダ内一覧表示領域83に表示されている。つまり、図17に示すフォルダ内一覧表示領域83の最初の行に表示されたメールが、一連の関連した電子メールのうち、利用者が特に閲覧すべきメールとなる。なお、図17の例では、対象のメールの右側に「最新」の文字が表示されている。これにより、第1実施例では、最新メール(閲覧すべきメール)であることを利用者に容易に把握させることができる。なお、表示される文字については、上述した「最新」に限定されるものではない。
また、第1実施例では、図17のフォルダ内一覧表示領域83に示すように、最新メール等を表示する場合には、その行の背景色や文字の一方又は両方を強調表示することができる。また、第1実施例では、フォルダに格納された1又は複数の電子メールの一覧を表示部に表示させる際、閲覧させる電子メールに対して所定の文字、記号、マーク、及び強調表示のうち、少なくとも1つを付加して表示させることができる。これにより、第1実施例では、利用者に対して一連の関連した電子メールから特に閲覧すべきメールの存在を容易に理解できるように通知することができる。
なお、第1の実施例では、フォルダ別メール一覧画面80に、所定のフォルダ内の利用者宛ての電子メールを一覧表示する際、閲覧すべき電子メール及び閲覧すべきメールであることを通知するための情報(例えば、「最新」等)の何れか又は両方を強調表示させることができる。また、図17の例では、例えばボタン領域82等に、「このメールはやりとりの最新メールを示します。」と示されている。
このように、第1実施例では、強調表示されているメールの意味を利用者が明確に分かるように通知することもできる。また、上述した表示内容は、例えば設定DB35等に格納されている設定条件に基づいて作成される。
上述した第1実施例では、利用者宛ての複数の電子メールのうち、その利用者が選択した電子メールに関連する1又は複数の電子メールを、返信管理DB34に基づいて特定する。また、上述した第1実施例では、特定した1又は複数の電子メールが振分けられたフォルダをメールDB32から取得し、その取得したフォルダの情報を利用者の端末の画面に表示させる。
したがって、第1実施例では、例えば、メールAに関する複数のメールが異なるフォルダに存在し、未読メールに関連する最新の未読メールが他のフォルダに存在する場合に、その情報を通知することで、利用者はメールAに関する最新状況を把握することができる。なお、利用者に通知される閲覧すべきメールの情報は、最新の未読メールに限定されるものではなく、例えば既読も含めたうちの最新のメールでもよく、また自分の上司や部長、社長等の予め設定された重要人物に対するメールであってもよい。また、第1実施例では、例えば利用者が選択した電子メールよりも後に受信した1又は複数の電子メールに対してその選択した電子メールに関連する電子メールを特定してもよい。
上述したように、第1実施例では、一連の関連した電子メールのうち閲覧すべきメールを利用者に分かり易く表示することができる。なお、第1実施例では、例えば同一のメールに対して、複数の返信が行われる場合がある。この場合には、返信管理DB32の元記事メッセージIDが同一のものが複数行記載されることになる。したがって、第1実施例では、複数の現メッセージIDについてそれぞれ最新のメールを検出し、検出された最新のメールのうちで、最も時間が新しいメールのフォルダを表示するのが好ましい。
また、第1実施例では、最も時間が新しいメールのフォルダのみを表示しているが、これに限定されず、例えば、最も時間が新しいメールから順番に番号を表示してもよい。これにより、第1実施例では、例えば関連するメールが複数のフォルダに振分けられている場合に、それらのメールを受信した時間の新しい順にユーザに確認することができる。
<第2実施例>
上述した第1実施例では、例えばクライアント端末12がいわゆるWebメール等を用いてメール閲覧等を行う構成について説明した。他の実施例としては、例えばOUTLOOK(登録商標)等のいわゆるPOP(Post Office Protocol)型のメールソフトウェア(メーラー)を備えたクライアント端末に対しても上述したメール処理を適用することができる。以下の説明では、上述した内容に対応する実施形態を第2実施例として説明する。なお、第2実施例におけるメールシステムのシステム構成については、第1実施例と同様の構成を適用できるため、ここでの具体的な説明は省略する。
<第2実施例:メールサーバ11の機能構成例>
図18は、第2実施例におけるメールサーバの機能構成の一例を示す図である。なお、図18の例では、説明の便宜上、受取人であるクライアント(利用者)が使用するクライアント端末12がメールサーバ11に対してデータの送受信が可能な状態で接続されているものとする。また、図18の例では、説明の便宜上、クライアント端末12を簡略的に示しているが、第2実施例におけるクライアント端末12の構成については、後述する。
図18に示すメールサーバ11は、メールプログラム20Bを有する。メールプログラム20Bは、メール送信要求受信部23と、メール送信部24と、新着メール要求受信部91と、利用者認証部26と、新着メール送信部92と、フォルダ内メール情報受信部93と、最新メール情報送信部94とを有する。また、メールサーバ11は、DBとして、メールDB32と、利用者認証DB33と、返信管理DB34とを有する。
メール送信要求受信部23は、上述した第1実施例と同様に、受取人であるクライアント端末12−2から、メールの送信要求を受信する。このとき、メール送信要求受信部23は、メール自体を受信してもよい。また、メール送信要求受信部23は、受信したメールの送信要求をメール送信部24に出力する。
メール送信部24は、メール送信要求受信部23からの送信要求を取得すると、クライアント端末12のメーラー上に表示された送信メールのメール内容を、利用者(クライアント)毎に管理されるメールDB32に蓄積させる。第2実施例に示すような、いわゆるPOP型のメーラーでは、未受信のメールがメールサーバ11側に保存され、受信されたものが開封/未開封に関わらずクライアント端末12側のメールDBに保存される。
新着メール要求受信部91は、クライアント端末12から新着メール要求を受信する。なお、新着メール要求とは、例えばクライアント端末12のメーラー機能を用いてメールサーバ11に格納された未送信メールをクライアント端末12に送信させるための要求を意味するが、これに限定されるものではない。新着メール要求受信部91は、受信した新着メール要求を利用者認証部26に出力する。
利用者認証部26は、新着メール要求受信部91から新着メール要求を取得すると、クライアント端末12−2から送られた利用者情報(例えば、利用者ID、パスワード等)が、利用者認証DB33に存在するか否かを判断して利用者認証を行う。利用者認証部26は、認証がOK(利用可能)であれば、新着メール送信部92に利用者情報及び新着メール要求を出力する。なお、利用者認証部26は、認証エラーであった場合には、その旨のメッセージ画面を作成し、クライアント端末12の表示部に表示させるように制御する。
新着メール送信部92は、利用者認証部26により得られる認証OKの利用者情報に基づいて、メールDB32を参照し、その利用者に対応する新着メールの内容を取得する。具体的には、新着メール送信部92は、メールDB32を参照して利用者情報の利用者に対応する受信メール等を取得し、取得した情報を新着メール要求のあったクライアント端末12に送信するための情報を作成する。また、新着メール送信部92は、作成した新着メール情報をフォルダ内メール情報受信部93に出力する。
フォルダ内メール情報受信部93は、新着メール送信部92により得られる新着メールに対して利用者により選択された所定のフォルダ内のメール情報を取得する。なお、メール情報としては、例えばメール識別情報(メールID)等があるがこれに限定されるものではない。また、フォルダ内メール情報受信部93は、受信したフォルダ内のメール情報を最新メール情報送信部94に出力する。
最新メール情報送信部94は、フォルダ内メール情報受信部93から得られるメール情報に基づき、メールDB32及び返信管理DB34を参照して、一連の関連した電子メールのうち閲覧すべきメールとして、例えば利用者から選択されたフォルダに対応する最新のメール情報を検出する。また、最新メール情報送信部94は、検出された最新のメール情報をクライアント端末12に送信する。これにより、クライアント端末12では、表示プログラム40Bによるメーラー機能等を用いてメールサーバ11から送信されるメールの内容を表示部の画面に表示させることができる。
<第2実施例:クライアント端末12の機能構成例>
図19は、第2実施例におけるクライアント端末の機能構成の一例を示す図である。図19では、説明の便宜上、メールサーバ11を簡略的に示しているが、メールサーバ11は図18に示す構成等を有するものである。以下の説明において、上述した第1実施例と略同一の処理を行う構成部分については、同一の符号を付するものとし、ここでの説明は省略する。
更に、第2実施例では、上述した第1実施例と同様に、一連の関連した電子メールのうち閲覧すべきメールの一例として、関連メールのうちの最新メールを利用者に閲覧させる処理について説明する。なお、第2実施例では、閲覧すべきメールの種類や数についてはこれに限定されるものではない。
図19に示すクライアント端末12は、表示プログラム40Bを有する。表示プログラム40Bは、新着メール要求部101と、認証情報送信部42と、新着メール受信部102と、メール振分け部103と、メール表示部43と、メール送信部104と、フォルダ内メール情報送信部105と、最新メール情報受信部106と、フォルダ内メール取得部107と、フォルダ別メール一覧画面作成部108と、フォルダ別一覧画面表示部46とを有する。また、クライアント端末12は、DBとして、振分条件DB111と、メールDB112と、設定DB113とを有する。
新着メール要求部101は、利用者からの新着メールの要求を受け付ける。なお、新着メールの要求は、利用者がキーボード等の入力部等により指示してもよく、予め所定時間毎に定期的に要求するように設定しておいてもよい。新着メール要求部101は、新着メール要求を認証情報送信部42に出力する。
認証情報送信部42は、新着メール要求部101により新着メール要求を取得すると、メールサーバ11にアクセスして新着メール情報を取得するために、メールサーバ11に対する認証情報を取得する。また、認証情報送信部42は、取得した認証情報とメール表示要求を新着メール受信部102に出力する。
新着メール受信部102は、認証情報送信部42により得られる認証情報に基づいて新着メールを受信する。新着メール受信部102は、受信した新着メールをメール振分け部103に出力する。
メール振分け部103は、新着メール受信部102から得られた新着メールに対して、上述した第1実施例のメールサーバ11と同様に、振分条件DB111を参照して、メールを所定のフォルダに振分けを行う。また、メール振分け部103は、メーラーにメールを表示するため、メールDB112を参照し、利用者に対応するメールを取得する。なお、取得するメールには、未開封(未読)メールのみではなく、開封(既読)メールも含まれていてもよく、更に受信メール、送信メール、下書きメール等も含まれていてもよい。
メール表示部43は、メール振分け部103により得られるメール情報をディスプレイ等の表示部の画面に表示する。なお、メールを閲覧する画面は、クライアント端末12のメーラー等により表示される。第2実施例におけるメーラーは、表示プログラム40Bで作成される。なお、メール表示部43に表示されるメール表示画面は、例えば上述した第1実施例のメール画面(例えば、図15)を適用できるため、ここでの具体的な説明は省略する。
メール送信部104は、メールサーバ11に対してメールの送信を行う。なお、メール送信部104におけるメールの送信は、例えば、メール表示部43に表示される画面等を用いて利用者等が作成したメールの内容をメールサーバ11に送信する。
フォルダ内メール情報送信部105は、メール表示部43により表示された内容と、メールDB112により得られるメール情報とに基づいて、利用者が設定したフォルダ内のメール情報を送信する。なお、メール情報とは、例えばメール識別情報(メールID)等であるがこれに限定されるものではない。また、フォルダ内メール情報送信部105は、フォルダ別一覧画面表示部46から利用者等の指示により得られるメール情報もメールサーバ11に送信することができる。
最新メール情報受信部106は、メールサーバ11から送信された最新メール情報を受信する。また、最新メール情報受信部106は、受信した最新メール情報をフォルダ内メール取得部107に出力する。
フォルダ内メール取得部107は、最新メールに相当するメールをメールDB112から取得する。また、フォルダ内メール取得部107は、取得したメール情報をフォルダ別メール一覧画面作成部108に出力する。
フォルダ別メール一覧画面作成部108は、フォルダ内メール取得部107から得られるメール情報に基づいて、上述した第1実施例と同様にフォルダ別一覧画面を作成する画面作成部である。また、フォルダ別メール一覧画面作成部108は、作成したフォルダ別一覧画面をフォルダ別一覧画面表示部46に出力する。
フォルダ別一覧画面表示部46は、フォルダ別メール一覧画面作成部108から得られるフォルダ別一覧画面を、例えばディスプレイ等の表示部に表示する。なお、フォルダ別一覧画面表示部46に表示されるフォルダ別一覧画面は、上述した第1実施例のフォルダ別一覧画面(例えば、図16、図17)と同様の画面を適用できるため、ここでの具体的な説明は省略する。
なお、フォルダ別一覧画面表示部46は、表示内容から利用者等がキーボードやタッチパネル等の入力部により入力されたフォルダ内メールの内容をフォルダ内メール情報送信部105に出力する。これにより、フォルダ別のメール情報に基づく最新メールを取得することができる。
第2実施例におけるメールサーバ(メール装置)11及びクライアント端末12においては、第1実施例と同様に、各機能をコンピュータに実行させることができる実行プログラム(例えば、メールプログラム)を作成し、例えば汎用のパーソナルコンピュータ、サーバ、携帯端末、ゲーム機器等にその実行プログラムをインストールすることにより、メール処理等を実現することができる。
ここで、本実施例におけるメール処理が実現可能なコンピュータのハードウェア構成例については、上述した第1実施例におけるハードウェア構成と同様であるため、ここでの具体的な説明は省略する。
<データベース例>
ここで、第2実施例に示すデータベース例について説明する。第2実施例では、第1実施例においてメールサーバ11側に設けられていた振分条件DB111及び設定DB113がクライアント端末12側に設けられている。なお、振分条件DB111及び設定DB113は、第1実施例における振分条件DB31及び設定DB35をそのまま適用できる。また、第2実施例における利用者認証DB33及び返信管理DB34についても第1実施例の内容をそのまま適用することができる。
更に、第2実施例では、メールサーバ11側及びクライアント端末12側の両方にメールDBが設けられている。そのため、実施例2におけるデータベース例としては、主にメールDBについて説明する。
図20は、第2実施例におけるメールサーバ側のメールDBのデータ例を示す図である。また、図21は、第2実施例におけるクライアント端末側のメールDBのデータ例を示す図である。
図20に示すメールDB32の項目としては、例えば、「利用者ID」、「フォルダ名」、「メッセージID」、「回答要求」、「差出人」、「宛先」、「送信日時」、「メール情報」等からなるが、これに限定されるものではない。また、図21に示すメールDB112の項目としては、例えば、「利用者ID」、「フォルダ名」、「メッセージID」、「開封状況」、「回答要求」、「差出人」、「宛先」、「送信日時」、「メール情報」等からなるが、これに限定されるものではない。また、図20、21に示す「メール情報」は、更に細分化して、例えば、「タイトル」、「本文」等の項目を有していてもよい。
第2実施例において、メールサーバ11のメールDB32に蓄積されるメール情報は、クライアント端末12に送信されていない未送信のメール情報であり、送信後は即時又は所定期間経過後に削除されるものである。
また、メールサーバ11のメールDB32は、利用者ID毎に、上述した情報が管理されており、クライアント端末12には、その端末の利用者(ユーザ)のメール情報のみが管理される。
つまり、第2実施例におけるいわゆるPOP型のメーラーでは、例えば未受信のメールがメールサーバ11側のメールDB32に保存される。また、第2実施例では、クライアント端末12により受信されたものが開封/未開封に関わらずクライアント端末12側のメールDB112に保存される。したがって、第2実施例では、クライアント端末12側のメールDB112に「開封状況」の項目が含まれている。
<第2実施例のメールサーバ11におけるメールプログラム20Bの処理手順例>
次の説明では、第2実施例のメールサーバ11におけるメールプログラム20Bの処理手順例について、フローチャートを用いて説明する。図22は、第2実施例におけるメールプログラムの処理手順の一例を示すフローチャートである。図22の例において、メールプログラム20Bは、新着メール要求をクライアント端末12から受信したか否かを判断し(S81)、新着メール要求を受信していない場合(S81において、NO)、S81に戻り、受信があるまで待機する。また、メールプログラム20Bは、新着メール要求の受信があった場合(S81において、YES)、利用者ID、パスワード入力要求をクライアント端末12に送信する(S82)。
次に、メールプログラム20Bは、利用者情報として、例えば利用者ID、パスワードをクライアント端末12から受信したか否かを判断し(S83)、受信していない場合(S83において、NO)、S83に戻り、受信があるまで待機する。また、メールプログラム20Bは、利用者ID、パスワード等の受信があった場合(S83において、YES)、利用者認証DB33を用いて、認証を行う(S84)。
次に、メールプログラム20Bは、認証OKか否かを判断し(S85)、認証OKである場合(S85において、YES)、利用者情報としての利用者IDのメールDB(メールサーバ11側)から利用者IDに対応する新着メール情報を取得する(S86)。次に、メールプログラム20Bは、取得した新着メール情報をクライアント端末12に送信する(S87)。
次に、メールプログラム20Bは、フォルダ内メール情報(例えば、フォルダ内メールID)をクライアント端末12から受信したか否かを判断する(S88)。メールプログラム20Bは、フォルダ内メールIDをクライアント端末12から受信した場合(S88において、YES)、最新メッセージ情報(例えば、最新メッセージID)検出処理を行う(S89)。なお、最新メッセージ情報検出処理については後述する。
また、メールプログラム20Bは、S89の処理後、又は上述したS88の処理において、フォルダ内メールIDをクライアント端末12から受信しなかった場合(S88において、NO)、所定情報をクライアント端末から受信したか否かを判断する(S90)。なお、S90の処理における所定情報とは、例えば宛先、タイトル、本文、メッセージID、ヘッダ情報等であるが、これに限定されるものではない。
メールプログラム20Bは、所定情報を受信した場合(S90において、YES)、メール送信処理を行う(S91)。なお、メール送信処理については後述する。また、メールプログラム20Bは、所定情報を受信しなかった場合(S90において、NO)、そのまま処理を終了する。なお、メールプログラム20Bは、上述したS85の処理において、認証OKでなかった場合(S85において、NO)、認証エラー画面を作成し、クライアント端末12に送信し(S92)、処理を終了する。
<S89:最新メッセージ情報検出処理手順>
図23は、第2実施例における最新メッセージ情報検出処理手順の一例を示すフローチャートである。図23の例において、メールプログラム20Bは、受信したメッセージIDが返信管理DB34の元記事メッセージID欄に含まれるか否かを判断する(S101)。メールプログラム20Bは、受信したメッセージIDが返信管理DB34の元記事メッセージID欄に含まれる場合(S101において、YES)、返信管理DB34から元記事メッセージIDに対応する現メッセージIDを取得する(S102)。
次に、メールプログラム20Bは、そのメールのメッセージIDが、返信管理DB34の元記事メッセージIDに存在するか否かを判断する(S103)。メールプログラム20Bは、そのメールのメッセージIDが、返信管理DB34の元記事メッセージIDに存在しない場合(S103において、NO)、例えば最も新しいメッセージIDをクライアント端末12に送信する(S104)。また、メールプログラム20Bは、そのメールのメッセージIDが、返信管理DB34の元記事メッセージIDに存在する場合(S103において、YES)、S102に戻る。
また、メールプログラム20Bは、上述したS101の処理において、受信したメッセージIDが返信管理DB34の元記事メッセージID欄に含まれない場合(S101において、NO)、受信したメッセージIDをクライアント端末12に送信する(S105)。
<S91:送信処理手順>
図24は、第2実施例のメールサーバにおける送信処理手順の一例を示すフローチャートである。図24の例において、メールプログラム20Bは、受信したヘッダ情報より、本メールは他のメールを返信するものか否かを判断する(S111)。メールプログラム20Bは、受信したヘッダ情報より、本メールは他のメールを返信するものである場合(S111において、YES)、以下の処理を行う。具体的には、メールプログラム20Bは、返信管理DB34に、本メールのメッセージIDを現記事メッセージID欄に、元記事(返信元記事)のメッセージIDを元記事メッセージID欄に記録する(S112)。
また、メールプログラム20Bは、S112の処理後、又は上述したS111の処理において、本メールは他のメールを返信するものでない場合(S111において、NO)、以下の処理を行う。具体的には、メールプログラム20Bは、宛先、タイトル、本文、メッセージIDを、宛先に対応するメールDB32に登録する(送信する)(S113)。
<第2実施例のクライアント端末12における表示プログラム40Bの処理手順例>
次の説明では、第2実施例のクライアント端末12における表示プログラム40Bの処理手順例について、フローチャートを用いて説明する。図25は、第2実施例における表示プログラムの処理手順の一例を示すフローチャートである。
図25の例において、表示プログラム40Bは、新着メールの受信要求を利用者から受け付けたか否かを判断する(S121)。表示プログラム40Bは、新着メールの受信要求を受け付けていない場合(S121において、NO)、S121に戻り、新着メールの受信要求を受け付けるまで待機する。
また、表示プログラム40Bは、新着メールの受信要求を受け付ける場合(S121において、YES)、メールサーバ11に、新着メールの受信要求を送信する(S122)。次に、表示プログラム40Bは、メールサーバ11から、利用者ID、パスワード入力要求を受信したか否かを判断する(S123)。ここで、表示プログラム40Bは、上記要求を受信していない場合(S123において、NO)、S123に戻り、受信するまで待機する。また、表示プログラム40Bは、上記要求を受信した場合(S123において、YES)、利用者ID、パスワード入力画面を表示する(S124)。
ここで、表示プログラム40Bは、利用者情報として、利用者ID、パスワードの入力を受け付けたか否かを判断し(S125)、上記入力を受け付けていない場合(S125において、NO)、S125に戻り、上記入力があるまで待機する。また、表示プログラム40Bは、上記入力を受け付けた場合(S125において、YES)、利用者ID、パスワードをメールサーバ11に送信する(S126)。なお、利用者ID、パスワードは、クライアント端末12が備える入力部等により入力されてもよく、予めメモリ等の記憶部に記憶されていてもよい。
次に、表示プログラム40Bは、認証エラー画面を受信したか否かを判断し(S127)、認証エラー画面を受信していない場合(S127において、NO)、表示プログラム40Bは、新着メール情報をメールサーバ11から受信したか否かを判断する(S128)。
表示プログラム40Bは、新着メール情報をメールサーバ11から受信していない場合(S128において、NO)、S128に戻り、新着メール情報をメールサーバ11から受信するまで待機する。また、表示プログラム40Bは、新着メール情報をメールサーバ11から受信した場合(S128において、YES)、振分条件DB111の振分条件に基づいて、メールをメールDB112(クライアント端末12側)のフォルダに振分ける(S129)。また、表示プログラム40Bは、例えばメールDB112から取得したメールを日付順にソートし、取得したフォルダ名をフォルダ選択情報送信要求ボタンとして記載したメール表示画面(受信フォルダ)を作成する(S130)。その後、表示プログラム40Bは、メール表示画面を表示部(メール表示部43)に表示する(S131)。
次に、表示プログラム40Bは、フォルダ名の選択を受け付けた否かを判断し(S132)、フォルダ名の選択を受け付けた場合(S132において、YES)、メールDB112(クライアント端末12側)から、そのフォルダ内にあるメールを取得する(S133)。また、表示プログラム40Bは、フォルダ内メッセージIDをメールサーバ11に送信する(S134)。
次に、表示プログラム40Bは、最新メッセージIDを受信したか否かを判断する(S135)。表示プログラム40Bは、最新メッセージIDを受信していない場合(S135において、NO)、S135に戻り、最新メッセージIDを受信するまで待機する。
また、表示プログラム40Bは、最新メッセージIDを受信した場合(S135において、YES)、そのメールを利用して、フォルダ別メール一覧画面の作成を行う(S136)。なお、表示プログラム40Bは、上述した132の処理において、フォルダ名の選択を受け付けなかった場合(S132において、NO)、そのままフォルダ別メール一覧画面を作成する。なお、フォルダ別メール一覧画面の作成処理ついては後述する。
次に、表示プログラム40Bは、S136の処理で得られるフォルダ別メール一覧画面を表示部(フォルダ別一覧画面表示部46)に表示する(S137)。また、表示プログラム40Bは、メールの送信要求を受け付けたか否かを判断し(S138)、送信要求を受け付けた場合(S138において、YES)、メール送信処理を行う(S139)。なお、メール送信処理については後述する。
また、表示プログラム40Bは、S139の処理後、又はS138の処理において、メールの送信要求を受け付けなかった場合(S138において、NO)、処理を終了する。なお、表示プログラム40Bは、S127の処理において、認証エラー画面を受信した場合(S127において、YES)、認証エラー画面を表示し(S140)、処理を終了する。
<S136:フォルダ別メール一覧画面の作成処理手順>
図26は、第2実施例におけるフォルダ別メール一覧画面の作成処理手順の一例を示すフローチャートである。図26の例では、表示プログラム40Bは、取得したメッセージIDと、現在のメッセージIDが同じか否かを判断する(S151)。表示プログラム40Bは、取得したメッセージIDと、現在のメッセージIDが同じでない場合(S151において、NO)、取得した最も新しいメッセージIDが格納されているフォルダ名をメールDB112から取得する(S152)。
次に、表示プログラム40Bは、取得したフォルダと現在表示中のフォルダが同じか否かを判断する(S153)。表示プログラム40Bは、取得したフォルダと現在表示中のフォルダが同じ場合(S153において、YES)、設定DBから、最新メールに対応するデータを取得する(S154)。また、表示プログラム40Bは、そのメールの表示を、設定DB113から取得した最新メールのデータ(設定条件)を使い、最も新しいメールの行の横に「最新」という文字を記載した形で、メール一覧表示画面を作成する(S155)。なお、上述の例では、最新のメールにその旨の文字を表示する例を示したが、これに限定されるものではなく、一連の関連した電子メールから特に閲覧すべきメールが利用者に分かり易く表示できればよい。
また、表示プログラム40Bは、上述したS153の処理において、取得したフォルダと現在表示中のフォルダが同じでない場合(S153において、NO)、設定DB113から、返信未開封有りメールに対応するデータ(設定条件)を取得する(S156)。また、表示プログラム40Bは、そのメールの表示を、設定DB113から返信未開封有りのデータ(設定条件)を使い、最も新しいメールがあるフォルダの名称をフォルダ選択情報送信要求ボタンとして記載した記載した形で、メール一覧表示画面を作成する(S157)。
また、表示プログラム40Bは、上述したS151の処理において、取得したメッセージIDと、現在のメッセージIDが同じである場合(S151において、YES)、設定DB113から、通常メールのデータ(設定条件)を取得する(S158)。また、表示プログラム40Bは、全てのメールの表示を、設定DB113から取得したデータ(設定条件)にあわせて、メール一覧表示画面を作成する(行にフォルダ名を表示しない)(S159)。
なお、上述した処理では、未開封の最新メールを取得することがより好ましい。また、上述の処理では、設定DB113に対応する設定条件が存在しない場合には、例えば強調表示等の特別な処理を行わず、そのままメール一覧表示画面を作成する。
<S139:送信処理手順>
図27は、第2実施例のクライアント端末における送信処理手順の一例を示すフローチャートである。図27の例において、表示プログラム40Bは、メッセージ作成画面を表示部(メール表示部43)に表示する(S161)。次に、表示プログラム40Bは、宛先、タイトル、記事本文の入力を受け付ける(S162)。また、表示プログラム40Bは、メッセージID、ヘッダ情報を作成する(S163)。
ここで、表示プログラム40Bは、メッセージ送信要求を受け付けたか否かを判断する(S164)。表示プログラム40Bは、メッセージ送信要求を受け付けていない場合(S164において、NO)、S164に戻り、メッセージ送信要求を受け付けるまで待機する。また、表示プログラム40Bは、メッセージ送信要求を受け付けた場合(S164において、YES)、宛先、タイトル、記事本文、メッセージID、ヘッダ情報をメールサーバ11に送信する(S165)。
なお、第2実施例では、上述した図22〜図27に示した各処理が、第2実施例におけるメール処理に相当するが、部分的に上述した第1実施例と同様の処理を行う。
また、第2実施例における画面例については、上述した第1実施例における画面例と同一の画面を適用できるため、ここでの具体的な説明は省略する。なお、第1実施例では、表示プログラム40Aによりブラウザ表示させているが、第2実施例では、表示プログラム40Bを適用したメールソフトウェア(メーラー)により、クライアント端末12の表示部に表示される。
第2実施例では、上述した各処理手順により、第1実施例と同様に、一連の関連した電子メールのうち閲覧すべきメールを利用者に分かり易く画面に表示して通知することができる。例えば、上述した実施例では、振分けされたメールが含まれるサブフォルダを選択し、一覧画面が表示された際に、表示対象となる複数のメールが返信元となるメールを検索し、それが他フォルダに存在して、かつ、未開封メールである場合を想定する。そのような場合には、対象となるメールが返信元となるメールのフォルダ名を示すように、メールの一覧表示を異ならせて表示することで、一連の関連した電子メールのうち閲覧すべきメールを利用者に分かり易く画面に表示して通知することができる。
したがって、上述した実施例を適用することで、例えばメールAに関する複数メールが異なるフォルダに存在する場合に、未読メールに関連する最新の未読メールが他のフォルダに存在するときにその旨の通知をすることができる。これにより、利用者は、メールAに関する最新状況を容易に把握することができる。なお、上述した実施例では、関連メールであって、更に未読メールの中で最新のメールの場所を利用者に通知してもよく、未読(未開封)や既読(開封済み)を含めて関連メールのうち最新のメールの場所を利用者に通知してもよい。また、上述した実施例では、受信メールについて説明したが、送信メールについても同様に一連の関連した電子メールのうち閲覧すべきメールを利用者に分かり易く画面に表示して通知することができる。
なお、上述した第1及び第2実施例については、組み合わせて適用することもできる。したがって、上述した図1に示すメールシステム10のクライアント端末12−1〜12−nには、第1実施例のクライアント端末及び第1実施例のクライアント端末の一方又は両方を含めることができる。その場合には、メールサーバ11のメールプログラム20A,20B等において、アクセスしてきたクライアント端末12がどちらの形態の端末であるかを、利用者情報(例えば、利用者IDやパスワード)等に基づいて管理し、端末の形態に対応させて、上述した処理を実行させる。
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
なお、以上の実施例に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
利用者宛ての複数の電子メールの関連性を第1の記憶部に記憶し、
前記複数の電子メールを複数のフォルダに各々振分ける際の振分条件に基づき、1又は複数のフォルダに振分けられた前記複数の電子メールを第2の記憶部に記憶し、
前記利用者宛ての前記複数の電子メールのうち、該利用者が選択した電子メールに関連する1又は複数の電子メールを、前記第1の記憶部に基づいて特定し、
特定した前記1又は複数の電子メールが振分けられたフォルダを前記第2の記憶部から取得して、該フォルダの情報を前記利用者の端末に表示させる画面を作成する、処理をコンピュータに実行させるためのメールプログラム。
(付記2)
前記特定する処理において、前記利用者が選択した電子メールよりも後に受信した前記1又は複数の電子メールであって、該選択した電子メールに関連する電子メールを特定することを特徴とする付記1に記載のメールプログラム。
(付記3)
前記1又は複数の電子メールは、未読メールを含むことを特徴とする付記1又は2に記載のメールプログラム。
(付記4)
前記画面に前記利用者宛ての電子メールを一覧表示する際、前記選択された電子メールが存在する電子メール及び前記フォルダの何れか又は両方を強調表示させることを特徴とする付記1乃至3の何れか1項に記載のメールプログラム。
(付記5)
前記画面に前記利用者宛ての電子メールを一覧表示する際、前記選択された電子メール及び閲覧すべき電子メールであることを通知するための情報の何れか又は両方を強調表示させることを特徴とする付記1乃至4の何れか1項に記載のメールプログラム。
(付記6)
前記閲覧すべき電子メールであることを通知するための情報は、所定の文字、記号、マーク、及び強調表示のうち、少なくとも1つを付加して表示させることを特徴とする付記5に記載のメールプログラム。
(付記7)
前記電子メールの関連性として、前記複数の電子メールのそれぞれの送信者と宛先とを組みにし、前記送信者又は前記宛先の何れかが同一のメールを関連づけて、前記第1の記憶部に記憶することを特徴とする付記1乃至6の何れか1項に記載のメールプログラム。
(付記8)
利用者宛ての複数の電子メールの関連性を記憶する第1の記憶部と、
前記複数の電子メールを複数のフォルダに各々振分ける際の振分条件に基づき、1又は複数のフォルダに振分けられた前記複数の電子メールを記憶する第2の記憶部と、
前記利用者宛ての前記複数の電子メールのうち、該利用者が選択した電子メールに関連する1又は複数の電子メールを、前記第1の記憶部に基づいて特定し、
特定した前記1又は複数の電子メールが振分けられたフォルダを前記第2の記憶部から取得して、該フォルダの情報を前記利用者の端末に表示させる画面を作成する画面作成部とを有することを特徴とするメール装置。
(付記9)
利用者宛ての複数の電子メールの関連性を第1の記憶部に記憶し、
前記複数の電子メールを複数のフォルダに各々振分ける際の振分条件に基づき、1又は複数のフォルダに振分けられた前記複数の電子メールを第2の記憶部に記憶し、
前記利用者宛ての前記複数の電子メールのうち、該利用者が選択した電子メールに関連する1又は複数の電子メールを、前記第1の記憶部に基づいて特定し、
特定した前記1又は複数の電子メールが振分けられたフォルダを前記第2の記憶部から取得して、該フォルダの情報を前記利用者の端末に表示させる画面を作成する、処理を有することを特徴とするメール表示方法。