JP5056980B2 - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5056980B2
JP5056980B2 JP2011504647A JP2011504647A JP5056980B2 JP 5056980 B2 JP5056980 B2 JP 5056980B2 JP 2011504647 A JP2011504647 A JP 2011504647A JP 2011504647 A JP2011504647 A JP 2011504647A JP 5056980 B2 JP5056980 B2 JP 5056980B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust valve
cylinder
fuel
ignition
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2011504647A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010106640A1 (ja
Inventor
衛 ▲吉▼岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Publication of JPWO2010106640A1 publication Critical patent/JPWO2010106640A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5056980B2 publication Critical patent/JP5056980B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/06Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up
    • F02D41/062Introducing corrections for particular operating conditions for engine starting or warming up for starting
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/008Controlling each cylinder individually
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/0002Controlling intake air
    • F02D2041/001Controlling intake air for engines with variable valve actuation

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Ignition Installations For Internal Combustion Engines (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

本発明は内燃機関の制御装置に関し、詳しくは、燃料を吸気ポートに噴射するポート噴射式の内燃機関において始動時におけるHCの排出を抑制する機能を備えた制御装置に関する。
ポート噴射式の内燃機関の始動時におけるHCの排出を抑制するための技術としては、例えば、特開2008−291686号公報に記載された技術が知られている。この公報に記載の技術は、可変バルブタイミング機構を操作して排気弁の閉じタイミングを吸気TDCよりも進角側とし、排気弁が閉じた後の吸気TDCの近傍で吸気弁を開くとともに、それに先立って吸気非同期噴射を行うものである。排気弁を吸気TDCよりも進角側の早いタイミングで閉じることで、燃焼ガスの一部を燃焼室内に閉じ込めることができる。そして、吸気非同期噴射によってポート内に燃料を噴射した後、吸気TDCの近傍で吸気弁を開くことで、燃焼室内から吸気ポートへ吹き返される燃焼ガスによって燃料の気化を促進することができる。
しかしながら、特開2008−291686号公報に記載の技術にも未だ改良の余地は残っている。各気筒の始動1サイクル目、すなわち、初爆前は、吸気ポートへ吹き返されるガス中には燃焼ガスが含まれていない。また、内燃機関の始動時における吸気ポートの負圧は小さく、特に、初爆前の場合にはほぼ大気圧になっている。このため、吸気弁が開いたときの吸気ポートと燃焼室との間の圧力差は小さく、吹き返されるガス量自体も多くはない。したがって、始動1サイクル目に関しては吸気ポートに噴射された初爆用の燃料が十分に気化しない可能性がある。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、内燃機関の始動時、初爆用の燃料の気化或いは微粒化を促進し、それによりHCの排出を抑制できるようにした内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
本発明にかかる制御装置は、燃料を吸気ポート内に噴射する燃料噴射弁と、気筒毎に閉じた状態で停止可能な排気弁とを有する内燃機関の制御装置である。本発明にかかる制御装置の特徴は、前記のアクチュエータ、すなわち、燃料噴射弁と排気弁の始動時における制御の内容にある。
排気弁を制御する手段は、初爆前の気筒が排気行程にある場合、当該気筒の排気弁を閉じた状態で停止させる。排気弁を停止させるタイミングとしては、遅くとも初爆前の排気行程までに停止していればよいのであって、クランキングの開始前から排気弁を停止させてもよいし、クランキングの開始から初爆までに数サイクルがある場合には初爆の直前になって排気弁を停止させるのでもよい。当該気筒の排気弁を開弁させるのは、好ましくは初爆の直後の排気行程である。なお、排気弁を停止させるための手段には限定はない。例えば、カムと排気弁とを切り離す、カムをモータ駆動式にしてカムの回転を停止させる、排気弁そのものを電磁駆動式にするといった手段を用いることができる。
燃料噴射弁を制御する手段は、噴射時期が吸気弁の開タイミングよりも前になるか或いはそれに重なるように、燃料噴射弁に燃料を噴射させる。ただし、燃料噴射を開始するには条件があって、排気弁が閉じた状態で排気行程を経ること、つまり、排気行程で排気弁が閉じた状態で停止されている気筒であることが燃料噴射の開始の条件である。なお、燃料噴射弁によって噴射される燃料の種類には限定はないが、本発明は低温下で気化しにくい燃料、例えば重質のガソリンやアルコール燃料が用いられる内燃機関に用いて好適である。
本発明にかかる制御装置によれば、排気行程において排気弁が閉じた状態で停止されることで、燃焼室内のガスはピストンによって圧縮され、燃焼室内の圧力が高まったときに吸気弁が開かれることになる。このため、吸気弁が開いたときには、初爆前で燃焼ガスが存在しないにもかかわらず、吸気ポートと燃焼室との間の圧力差によって燃焼室から吸気ポートへガスの吹き返しが発生する。一方、初爆用の燃料は、その噴射期間が吸気弁の開タイミングよりも前になるか或いはそれに重なるように噴射されるので、吸気弁が開くタイミングでは、燃料は吸気弁に向って霧状になっているか、或いは、吸気弁の近傍に液滴になって溜まっている。したがって、吸気弁が開いたときには、燃焼室から吸気ポートへ吹き返されるガスによって吸気ポート内の燃料は吹き飛ばされて攪拌され、より気化が進んだ燃料蒸気或いはより微粒化が進んだ霧状燃料となる。本発明が有する燃料の気化或いは微粒化の促進効果は、燃料が気化しにくいものであるほど、特に、アルコールを含む燃料において特に顕著なものとなる。
また、本発明にかかる制御装置において、ある条件が満たされる場合にのみ、初爆前の気筒の排気弁を閉じた状態で停止させるようにしてもよい。条件が満たされないのであれば、通常のように排気弁を動作させるようにする。その条件の一つは、アルコールを含む燃料が用いられる場合の条件であって、燃料のアルコール濃度が所定の基準濃度以上であることである。アルコール濃度が高いほど燃料は気化し難いので、アルコール濃度が基準濃度以上であれば、初爆前の気筒の排気弁を閉じた状態で停止させて筒内ガスの吹き返しを発生させる。また、条件のもう一つは、燃料の性状にはよらない条件であって、内燃機関の水温が所定の基準温度以下であることである。水温が低いほど吸気ポート壁面の温度も低く燃料は気化し難いので、水温が基準温度以下であれば、初爆前の気筒の排気弁を閉じた状態で停止させて筒内ガスの吹き返しを発生させる。
本発明のより好ましい態様では、点火を制御する手段によって、初爆前の各気筒において、初爆用の燃料が噴射されてから1又は複数のサイクル数が経過するまでの間、当該気筒の点火を停止させる。また、排気弁を制御する手段によって、前記の点火を停止させるサイクル数が経過するまでの間、当該気筒の排気弁を閉じた状態で停止させる。つまり、初爆用の燃料を噴射した後も点火することなく、排気弁を閉じたままでのクランキングを1又は複数サイクル行うようにする。このような動作を内燃機関に行なわせることで、筒内で圧縮されたガスの吸気ポートへの吹き返しが繰り返されることになって、初爆用の燃料の気化或いは微粒化は促進される。
なお、何らかの理由により点火制御や排気弁制御の何れかに不具合が生じることが考えられる。また、点火制御と排気弁制御との間の協調が上手くいかなかいことも考えられる。例えば、前記の点火を停止させるサイクル数が経過していないにもかかわらず、排気弁が開弁してしまうこともありうる。また、前記の点火を停止させるサイクル数が経過したにもかかわらず、点火が実行されないこともありうる。前者のような事態が発生した場合には、排気弁が誤って開弁してしまった直後の点火タイミングにおいて当該気筒の点火を実行する。後者のような事態が発生した場合には、点火が実行されるまで継続して当該気筒の排気弁を閉じた状態で停止させる。これらの対策を実施することで、未燃ガスがそのまま内燃機関から排気されてしまうことを防止することができる。
本発明のさらに好ましい態様では、燃料噴射弁を制御する手段によって、前記の点火を停止させるサイクル数に応じた回数に初爆用燃料の噴射を分割する。そして、各噴射における噴射時期が吸気弁の開タイミングに重なるように、当該気筒の燃料噴射弁に燃料を噴射させる。つまり、筒内で圧縮されたガスの吸気ポートへの吹き返しが繰り返されるのに合わせて、吹き返されるガスと噴射された燃料とがぶつかるように燃料噴射を実施する。このような動作を内燃機関に行なわせることで、吹き返される高圧のガスから燃料に与えられるエネルギーは大きくなり、初爆用の燃料の気化或いは微粒化はさらに促進される。
また、本発明のさらに好ましい態様として、燃料噴射弁から噴射される燃料がアルコールを含む燃料であるならば、点火を停止させるサイクル数を燃料のアルコール濃度に応じて変更するのでもよい。さらに、燃料のアルコール濃度が所定の基準濃度より低い場合には、各気筒の最初のサイクルから点火を開始するのでもよい。その場合、排気弁を制御する手段によって、各気筒の最初のサイクルから排気弁を開弁させる。このような動作を内燃機関に行なわせることで、アルコールを含む燃料が使用される場合において、燃料の気化或いは微粒化の促進によるHCの排出の抑制と、内燃機関の始動性とをうまく両立させることができる。
また、本発明の別のさらに好ましい態様として、点火を停止させるサイクル数を内燃機関の水温に応じて変更するのでもよい。さらに、内燃機関の水温が所定の基準濃度より高い場合には、各気筒の最初のサイクルから点火を開始するのでもよい。その場合、排気弁を制御する手段によって、各気筒の最初のサイクルから排気弁を開弁させる。このような動作を内燃機関に行なわせることで、内燃機関の冷間始動時において、燃料の気化或いは微粒化の促進によるHCの排出の抑制と、内燃機関の始動性とをうまく両立させることができる。
本発明の実施の形態1としての制御装置が適用された内燃機関の構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態1にかかる排気弁停止機構の構成を示す断面図である。 図2に示す排気弁停止機構の第1ロッカーアームの側面図である。 図2に示す排気弁停止機構の第2ロッカーアームの側面図である。 図2に示す排気弁停止機構における排気弁停止時の状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態1において実行される始動制御をフローチャートで示す図である。 本発明の実施の形態1にかかる吸気弁及び排気弁の開閉タイミングと燃料噴射時期とを示す図である。 本発明の実施の形態1において実行される始動制御の内容を示すクランク角度線図である。 エタノール濃度及び始動時水温に対する排気弁停止制御の実施/禁止の判定方法について説明する図である。 本発明の実施の形態2において実行される始動制御をフローチャートで示す図である。 本発明の実施の形態3において実行される始動制御の内容を示すクランク角度線図である。 エタノール濃度及び始動時水温に対する排気弁停止サイクル数の設定について説明する図である。 本発明の実施の形態3において実行される始動制御をフローチャートで示す図である。 本発明の実施の形態4において実行される始動制御の内容を示すクランク角度線図である。 本発明の実施の形態4において実行される始動制御をフローチャートで示す図である。 本発明の実施の形態5において実行される始動制御の内容を示すクランク角度線図である。 本発明の実施の形態5において実行される始動制御をフローチャートで示す図である。 始動時水温に対する始動時燃料増量の設定について説明する図である。 本発明の実施の形態6において実行される始動制御をフローチャートで示す図である。 本発明の実施の形態7において実行される始動制御の内容を示すクランク角度線図である。 本発明の実施の形態7において実行される始動制御をフローチャートで示す図である。 本発明の実施の形態8において実行される排気弁制御の異常診断をフローチャートで示す図である。 本発明の実施の形態8において実行される点火制御の異常診断をフローチャートで示す図である。 本発明の実施の形態9において実行される始動制御をフローチャートで示す図である。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1について図1乃至図8の各図を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態1としての制御装置が適用された内燃機関(以下、単にエンジンという)の構成を示す概略図である。本実施形態にかかるエンジンは自動車等の車両に搭載される火花点火式の4ストローク1サイクルエンジンである。また、図には示されていないが、本実施の形態にかかるエンジンは4つのシリンダを備えた4気筒エンジンでもある。エンジンのシリンダブロック6の内部には気筒毎にピストン8が配置されている。ピストン8の上面からシリンダヘッド4までの空間は燃焼室10を形成している。燃焼室10の頂部には、点火プラグ16が取り付けられている。また、シリンダヘッド4には、燃焼室10に連通する吸気ポート36と排気ポート40が形成されている。
吸気ポート36と燃焼室10との接続部には、吸気ポート36と燃焼室10との連通状態を制御する吸気弁12が設けられている。吸気弁12は各気筒に2個設けられている。吸気弁12の駆動系には、クランクシャフトに対する吸気側カムシャフトの位相を変化させることによって吸気弁12の開閉タイミングを変更する吸気弁タイミング可変機構22が備えられている。そのようなバルブタイミング可変機構(VVT)の構造や動作に関しては広く知られているので、本明細書での詳細な説明は省略する。
吸気ポート36には吸気管30が接続されている。吸気管30にはスロットル32が配置されている。吸気管30はスロットル32の下流において気筒毎に分岐し、各気筒の吸気ポート36に接続されている。吸気管30の吸気ポート36との接続部の近傍には、燃料を吸気ポート36から吸気弁12に向けて噴射する燃料噴射弁34が取り付けられている。燃料としては、ガソリンの他、エタノール等のアルコールや、アルコールとガソリンの混合燃料を使用することができる。
排気ポート40と燃焼室10との接続部には、排気ポート40と燃焼室10との連通状態を制御する排気弁14が設けられている。排気弁14は各気筒に2個設けられている。排気弁14の駆動系には、排気弁14を閉状態で停止させることができる排気弁停止機構24が備えられている。この排気弁停止機構24は気筒毎に備えられていて、本実施の形態にかかるエンジンは排気弁14を気筒毎に停止させることができる。排気弁停止機構24の構成や動作に関しては、追って図面を用いて詳細に説明する。
本実施の形態にかかるエンジンは、その制御装置としてECU(Electronic Control Unit)50を備えている。ECU50の出力側には前述の吸気弁タイミング可変機構22、排気弁停止機構24、燃料噴射弁34、スロットル32、点火プラグ16の他、スタータ20等の種々の機器が接続されている。ECU50の入力側には、クランク角センサ52、水温センサ54、アルコール濃度センサ56等の種々のセンサや、スタートスイッチ58等の種々のスイッチが接続されている。クランク角センサ52は、クランク軸18の回転角度に応じた信号を出力するセンサである。水温センサ54はエンジンの冷却水温に応じた信号を出力するセンサである。アルコール濃度センサ56は、燃料に含まれるアルコールの濃度に応じた信号を出力するセンサである。そして、スタートスイッチ58は運転者からエンジンへの始動要求を受け付けるスイッチである。ECU50は、これらセンサ及びスイッチの各出力に基づき、所定の制御プログラムにしたがって各機器を操作するようになっている。
ここで、図2及び図5は、それぞれ、本実施の形態にかかる排気弁停止機構24の構成を示す断面図である。図2或いは図5に示すように、排気弁停止機構24は、第1ロッカーアーム341と、その両側に配置された一対の第2ロッカーアーム342,343とを備えている。これらのロッカーアーム341,342,343は、共通のロッカーシャフト344を中心として揺動可能になっている。ロッカーシャフト344は、一対の油圧ラッシュアジャスタ345を介してシリンダヘッドに支持されている。
図3は第1ロッカーアーム341の側面図である。この図に示すように、排気弁停止機構24はカムシャフト346を有している。カムシャフト346は、タイミングチェーン等を介してクランクシャフトと連結され、クランクシャフトの2分の1の速度で回転する。カムシャフト346はカム347を備えている。一方、第1ロッカーアーム341にはローラ348が設けられている。第1ロッカーアーム341は捩じりコイルばね349によって図3中で反時計回りに付勢されている。この付勢力によりローラ348はカム347に押し当てられている。このような構成により、カム347の回転に伴って第1ロッカーアーム341は揺動する。
図4は第2ロッカーアーム342,343の側面図である。この図に示すように、第2ロッカーアーム342,343の可動端は、2つの排気弁14のバルブステムの端部にそれぞれ当接している。排気弁14はバルブスプリング350により閉じ方向に付勢されている。カムシャフト346は前述のカム347の両側に一対のゼロリフトカム351を備えている。ゼロリフトカム351はカム347のベース円と等しい半径を有する真円をなしている。第2ロッカーアーム342,343には、それぞれ、ローラ352が設けられている。このローラ352の外径は、第1ロッカーアーム341に設けられたローラ348(図3に示す)の外径に等しい。また、ロッカーシャフト344の中心とローラ352の中心との距離は、ロッカーシャフト344の中心とローラ348の中心との距離に等しい。排気弁14が閉じているときには、ローラ352はゼロリフトカム351に当接している。
排気弁停止機構24は、第1ロッカーアーム341と第2ロッカーアーム342,343とが分離された状態と、第1ロッカーアーム341と第2ロッカーアーム342,343とが連結された状態とを切り替えることによって、排気弁14の作動状態と停止状態とを切り替えることができる。以下、この切り替えの仕組みについて説明する。
図2或いは図5に示すように、第1ロッカーアーム341はローラ348と同心的に設置されたスリーブ353を有している。第2ロッカーアーム342,343は、それぞれ、ローラ352と同心的に設置されたスリーブ354,355を有している。各スリーブ353,354,355の中には、それぞれピン357,356,358が挿入されている。ピン358の外側の先端は、第2ロッカーアーム343の側面を超えて突出している。この突出したピン358の先端は、アクチュエータ359の変位部材360に当接している。アクチュエータ359は、ECU50の指令に従って変位部材360を図2,図5中の左右方向に変位させることができる。一方、第2ロッカーアーム342のスリーブ354の外側は閉じられており、その中にはばね361が設置されている。このばね361は、ピン356を図2,図5中で右方向へ押圧している。これにより、ピン356,357,358は、図2,図5中で右方向へ付勢されている。
図2は第1ロッカーアーム341と第2ロッカーアーム342,343とが分離された状態を示している。この分離状態では、ピン356は第2ロッカーアーム342のスリーブ354にのみ係合していて、隣接するスリーブ353からは外れている。また、ピン357は第1ロッカーアーム341のスリーブ353にのみ係合していて、隣接するスリーブ354,355からは外れている。そして、ピン358は第2ロッカーアーム343のスリーブ355にのみ係合していて、隣接するスリーブ353から外れている。このため、カム347(図3を参照)の回転によって第1ロッカーアーム341が揺動しても、その揺動は第2ロッカーアーム342,343へは伝達されない。そして、第2ロッカーアーム342,343のローラ352は、カム山を有しないゼロリフトカム351(図4を参照)と接触している。このため、カムシャフト346(図3,図4を参照)が回転しても、第2ロッカーアーム342,343は揺動せず、排気弁14(図4を参照)は閉じた状態で停止したままになる。
第1ロッカーアーム341と、第2ロッカーアーム342,343とが分離された状態において、第1ロッカーアーム341のローラ348がカム347のベース円に接触しているときには、ピン356,357,358の中心が一致する。このときに、アクチュエータ359を作動させ、ピン356,357,358を図2中で左方向に移動させることにより、図5に示す連結状態に切り替えることができる。
図5に示す状態では、ピン357の一部が第2ロッカーアーム342のスリーブ354に挿入され、ピン358の一部が第1ロッカーアーム341のスリーブ353に挿入されている。これにより、第1ロッカーアーム341と第2ロッカーアーム342とがピン357を介して連結され、第1ロッカーアーム341と第2ロッカーアーム343とがピン358を介して連結される。したがって、カム347(図3を参照)の回転によって第1ロッカーアーム341が揺動すると、これに伴って第2ロッカーアーム342,343も揺動するので、排気弁14(図4を参照)はカムシャフト346(図3,図4を参照)の回転に同期して開閉動作を行うようになる。
第1ロッカーアーム341と、第2ロッカーアーム342,343との連結を解除する際には、アクチュエータ359により、変位部材360を図5中の右方向に変位させる。そうすると、ピン356,357,358は、ばね361の付勢力によって、図5中の右方向に変位する。その結果、図2に示す分離状態、すなわち排気弁停止状態に切り替えることができる。このように、排気弁停止機構24は、第1ロッカーアーム341と第2ロッカーアーム342,343とが連結された状態(図5に示す状態)と、分離された状態(図2に示す状態)とを切り替えることによって、排気弁14を作動させる状態と排気弁14を閉じて停止させる状態とを瞬時に切り替えることができる機構である。
以上説明した排気弁停止機構24は、エンジンの始動制御において用いられる。図6は、本実施の形態においてECU50により実行される始動制御の内容をフローチャートで示したものである。エンジンの始動制御は、スタートスイッチ58がオンにされてスタータ20によりエンジンのクランキングが開始されると同時に実行される。
図6のフローチャートによれば、最初のステップS100では、クランク角センサ52から発せられる信号に基づいて最初に爆発行程となる気筒が判定される。ここでは、第1気筒が最初爆発行程気筒として判定されたものとする。
次のステップS102では、最初爆発行程気筒から点火順に排気弁停止制御が行われる。排気弁停止制御では、ECU50によるアクチュエータ359の操作によって第1ロッカーアーム341と第2ロッカーアーム342,343とが分離された状態(図2に示す状態)に切り替えられる。この操作は、対象気筒が排気行程に入る前に、つまり、排気弁14が開き始める前に行われる。その結果、排気弁14は排気行程になっても開かず、閉状態のまま停止される。4気筒エンジンにおける点火順序は、第1気筒、第3気筒、第4気筒そして第2気筒の順であるので、排気弁停止制御もその順序で気筒毎に行われる。
次のステップS104では、最初爆発行程気筒から点火順に、すなわち、第1気筒、第3気筒、第4気筒そして第2気筒の順に初爆用燃料の吸気非同期噴射が行われる。吸気非同期噴射とは、公知のように、吸気弁12が開く前に実施される燃料噴射である。本実施の形態では、燃料噴射期間の終了時期が吸気弁12の開タイミングに重なるように、初爆用燃料の吸気非同期噴射が行われるものとする。燃料噴射弁32から噴射された燃料は、吸気弁12に向けて飛散し、吸気ポート36の壁面や吸気弁12の傘部に液滴となって付着するか、霧状となって吸気ポート36内に漂う。
以上のステップS102,S104の処理の内容を図で表したのが図7である。図7には吸気弁12及び排気弁14の開閉タイミングと燃料噴射期間とが併せて示されている。左側の(A)は排気弁停止制御時の各タイミングを示し、右側の(B)は通常の排気弁制御時の各タイミングを示している。通常の排気弁制御とは、排気弁停止制御を実施しないこと、すなわち、クランクシャフト18に同期させて排気弁14を開閉させることを意味する。図7中、IVOは吸気弁12の開タイミング、IVCは吸気弁12の閉タイミング、EVOは排気弁14の開タイミング、EVCは排気弁14の閉タイミングをそれぞれ表している。また、図中に黒い円弧で示すクランク角の範囲が、吸気非同期噴射による燃料噴射期間である。
次のステップS106では、最初爆発行程気筒から点火順に、すなわち、第1気筒、第3気筒、第4気筒そして第2気筒の順に点火が行われる。点火時期は圧縮上死点近傍とされている。
そして、ステップS108では、点火の実施後、第1気筒、第3気筒、第4気筒そして第2気筒の順に排気弁停止制御が解除される。排気弁停止制御が解除されると、自動的に通常の排気弁制御が行われることになる。通常の排気弁制御では、ECU50によるアクチュエータ359の操作によって第1ロッカーアーム341と第2ロッカーアーム342,343とが連結された状態(図5に示す状態)に切り替えられる。この操作は、点火後、対象気筒が排気行程に入る前、すなわち、爆発行程にある間に行われる。
図8は、本実施の形態にかかる始動制御の内容をクランク角度線図で示したものである。この図では、クランキングの開始時点からの第1気筒における吸気弁12及び排気弁14の各リフト量と筒内圧力の各変化と、初爆用燃料の噴射期間及び点火時期とを横軸を共通にして示している。また、排気弁14のリフト量と筒内圧力に関しては、排気弁停止制御を実施しなかった場合、すなわち、最初から通常の排気弁制御を実施した場合を比較例として破線で示している。
図8からも分かるように、本実施の形態にかかる始動制御によれば、排気行程において排気弁14が閉じた状態で停止されることで、燃焼室10内のガスはピストン8によって圧縮され、燃焼室10内の圧力(筒内圧力)が高まったときに吸気弁12が開かれることになる。このため、吸気弁12が開いたときには、吸気ポート36と燃焼室10との間の圧力差によって燃焼室10から吸気ポート36へのガスの吹き返しが発生する。このとき吹き返されるガスは高速であると同時に、筒内でのポリトロープ圧縮によって高温になってもいる。排気弁停止制御が実施されない場合には、破線で示すように排気行程での筒内圧力の上昇はないことから、このような吹き返しを生じさせることはできない。
また、本実施の形態にかかる始動制御によれば、初爆用の燃料は吸気非同期噴射によって噴射されるので、吸気弁12が開くタイミングでは、燃料の多くは吸気ポート36の吸気弁12の近傍に液滴になって溜まり、一部の燃料は吸気弁12に向かって霧状になっている。そして、吸気弁12が開いたときには、前述のように、燃焼室10から吸気ポート36へのガスの吹き返しが発生する。このとき吹き返された高速高温のガスによって吹き飛ばされて攪拌されることで、吸気ポート36内の初爆用燃料はより気化が進んだ燃料蒸気、或いは、より微粒化が進んだ霧状燃料となる。
以上に説明したように、本実施の形態にかかる制御装置によれば、初爆用燃料の気化或いは微粒化を促進することができる。したがって、始動時、特に冷間始動時における未燃HCの排出を抑制することができる。また、燃料として気化しにくい重質ガソリンが用いられている場合や、アルコール或いはアルコール混合ガソリンが用いられている場合には、燃料の気化或いは微粒化の促進による未燃HCの抑制という点において、より顕著な効果を得ることができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について図9及び図10を参照して説明する。
本発明の実施の形態2としての制御装置は、実施の形態1と同様に図1に示す構成のエンジンに適用される。したがって、以下の説明では、実施の形態1と同じく図1に示すエンジンを前提にして説明を行うものとする。
本実施の形態はECU50により実行されるエンジンの始動制御に特徴がある。本実施の形態にかかる始動制御の特徴は、ある条件が満たされた場合にのみ、前述の排気弁停止制御を実施し、その条件が満たされない場合には最初から通常の排気弁制御を実施することにある。その条件とは、燃料に含まれるアルコール(ここではエタノールとする)の濃度と始動時のエンジン水温とに関する条件である。具体的には、図9に示す判定図にしたがって排気弁停止制御の実施/禁止が判定される。図9において、エタノール濃度と始動時水温との関係が排気弁停止制御の実施領域にあるならば、実施の形態1と同様に排気弁停止制御が実施される。しかし、エタノール濃度と始動時水温との関係が排気弁停止制御の禁止領域にあるならば、通常の排気弁制御が実施される。
図9に示すように、本実施の形態では、始動時水温を一定とした場合、エタノール濃度がそのときの水温から決まる基準濃度以上であれば排気弁停止制御を実施する。エタノール濃度が高いほど燃料は気化し難いからである。また、エタノール濃度を一定とした場合、始動時水温がそのときのエタノール濃度から決まる基準温度以下であれば排気弁停止制御を実施する。水温が低いほど吸気ポート36の壁面の温度も低く燃料は気化し難くなるからである。本実施の形態では、燃料の気化或いは微粒化の促進のための排気弁停止制御は燃料が気化し難い環境下でのみ実施し、燃料が比較的気化し易い環境下では、始動性を優先して通常の排気弁制御を選択する。
本実施の形態にかかる始動制御は、実施の形態1に係る始動制御がベースとなっている。図10は、本実施形態においてECU50により実行される始動制御の内容をフローチャートで示したものである。図10のフローチャートに示す各処理のうち実施の形態1と共通する処理については、それぞれ実施の形態1のものと同一のステップ番号を付している。以下では、実施の形態1と共通する処理についてはその説明を省略或いは簡略し、実施の形態1とは異なる処理について重点的に説明するものとする。
図10のフローチャートによれば、最初のステップS200では、アルコール濃度センサ56によって燃料のエタノール濃度が取得される。また、水温センサ54によって始動時のエンジン水温が取得される。なお、ステップS200の処理は初回のみ実施され、次回以降はスキップされる。
次のステップS202では、ステップS200で取得されたエタノール濃度と始動時水温とを図10に示す判定図に照らすことによって排気弁停止制御の実施/禁止が判定される。判定の結果、排気弁停止制御が実施される場合には、そのままステップS206に進む。一方、排気弁停止制御が禁止される場合には、ステップS204の処理を経てステップS206に進む。ステップS204では、排気弁停止制御が禁止されていることを示す排気弁作動フラグが1にセットされる。排気弁作動の初期値は0であって、そのままステップS206に進む場合には排気弁作動フラグは0になっている。
次のステップS206では、排気弁作動フラグが0かどうか判定される。この判定は、気筒毎に行われる。ある気筒における排気弁作動フラグが0の場合には、当該気筒に関しては実施の形態1と同様にステップS100乃至S108の処理が行われる。この一連の処理によって初爆用燃料の気化或いは微粒化が促進され、エタノール濃度が高い或いは始動時水温が低い状況での未燃HCの排出が抑制される。そして、ステップS100乃至S108の処理が完了した気筒から順に、最後のステップS210にて排気弁作動フラグが1にセットされる。
一方、ある気筒における排気弁作動フラグが1の場合には、当該気筒に関してはステップS208の処理が行われる。ステップS208では、通常の排気弁制御が行われるとともに、通常の燃料噴射時期制御と点火制御とが行われる。つまり、エタノール濃度が比較的低いときや、始動時水温が比較的高いときには、初爆の段階から通常のエンジン制御が行われる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について図11乃至図13の各図を参照して説明する。
本発明の実施の形態3としての制御装置は、実施の形態1と同様に図1に示す構成のエンジンに適用される。したがって、以下の説明では、実施の形態1と同じく図1に示すエンジンを前提にして説明を行うものとする。
本実施の形態はECU50により実行されるエンジンの始動制御に特徴がある。本実施の形態にかかる始動制御の特徴は、初爆用の燃料の噴射後、そのサイクルでは点火を実施せず、排気弁14を停止させたままでのクランキングを1又は複数サイクル行ってから点火を実施することにある。排気弁停止制御から通常の排気弁制御への移行は、点火の実施後、点火が済んだ気筒から順次行うようにする。
図11は、本実施の形態にかかる始動制御の内容をクランク角度線図で示したものである。この図では、排気弁14を閉じたままでのクランキングを2サイクル行ってから点火を実施している。このような動作をエンジンに行なわせることで、筒内で圧縮されたガスの吸気ポート36への吹き返しが繰り返されることになって、初爆用の燃料の気化或いは微粒化はさらに促進される。具体的には、吸気ポート36に噴射された燃料は、燃焼室10からの最初の吹き返しによって吹き飛ばされて攪拌される。攪拌によって気化或いは微粒化が促進された燃料は、吸気行程にて吸気ポート36内のガスとともに燃焼室10に吸入され、次に吸気弁12が開いたときには、高温高圧の筒内ガスとともに燃焼室10から吸気ポート36へ吹き返される。これにより、筒内ガス中の燃料のさらなる気化或いは微粒化が進むと同時に、吸気ポート36内に残留していた燃料の気化或いは微粒化も促進される。
排気弁14を停止させたままクランキングを行うサイクル数(以下、停止サイクル数という)は、一定のサイクル数に固定してもよい。しかし、本実施の形態にかかる始動制御では、燃料に含まれるアルコール(ここではエタノールとする)の濃度と始動時のエンジン水温とに応じて停止サイクル数を変更する。具体的には、図12に示す判定図にしたがって停止サイクル数が決定される。図12においてエタノール濃度と始動時水温との関係がNサイクル実施領域にあるならば、停止サイクル数はNとなる。その場合、排気弁14を停止させたままでのクランキングはNサイクル行われ、燃焼室10から吸気ポート36への吹き返しはN回発生する。エタノール濃度と始動時水温との関係が排気弁停止制御の禁止領域にあるならば、排気弁14を停止させたままでのクランキングは行われず、通常の排気弁制御が実施される。
図12に示すように、本実施の形態では、始動時水温を一定とした場合、エタノール濃度が高くなるにしたがって停止サイクル数も多くする。また、エタノール濃度を一定とした場合、始動時水温が低くなるにしたがって停止サイクル数も多くする。このようにエタノール濃度や始動時水温に応じて停止サイクル数を変更するのは、停止サイクル数を単に多くしたのでは、燃料の気化或いは微粒化の促進に関しては有利であるものの、エンジンの速やかな始動という点では不利になってしまうからである。図12に示す判定図にしたがって停止サイクル数を決定することで、冷間始動時における燃料の気化或いは微粒化の促進によるHCの排出の抑制と、エンジンの始動性とをうまく両立させることが可能になる。
本実施の形態にかかる始動制御は、実施の形態2に係る始動制御がベースとなっている。図13は、本実施形態においてECU50により実行される始動制御の内容をフローチャートで示したものである。図13のフローチャートに示す各処理のうち実施の形態2と共通する処理については、それぞれ実施の形態2のものと同一のステップ番号を付している。以下では、実施の形態2と共通する処理についてはその説明を省略或いは簡略し、実施の形態2とは異なる処理について重点的に説明するものとする。
図13のフローチャートによれば、ステップS202における判定の結果、排気弁停止制御が実施される場合、ステップS300の処理を経てステップS206に進む。ステップS300では、ステップS200で取得されたエタノール濃度と始動時水温とを図12に示す判定図に照らすことによって停止サイクル数が決定される。なお、ステップS300の処理は初回のみ実施され、次回以降はスキップされる。
ステップS206の判定の結果、排気弁作動フラグが0であれば、ステップS100に進んでステップS100乃至S104の処理が行われる。そして、本実施の形態では、ステップS104において吸気非同期噴射が実施された後、ステップS302及びS304の処理を経てからステップS106に進む。ステップS302では、ステップS300で決定された停止サイクル数が経過したかどうか判定される。未だ停止サイクル数が経過していないのであれば、ステップS304を経てから再びステップS300に戻って判定が行われる。ステップS304では、点火を停止したままクランキングが継続される。
ステップS302及びステップS304の処理は停止サイクル数が経過するまで繰り返し行われる。その間、筒内で圧縮されたガスの吸気ポート36への吹き返しが繰り返され、ステップS104で噴射された燃料の気化或いは微粒化が促進される。そして、停止サイクル数が経過したところでステップS106に進み、点火が行われる。その直ぐ後、ステップS108において排気弁停止制御が解除される。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4について図14及び図15を参照して説明する。
本発明の実施の形態4としての制御装置は、実施の形態1と同様に図1に示す構成のエンジンに適用される。したがって、以下の説明では、実施の形態1と同じく図1に示すエンジンを前提にして説明を行うものとする。
本実施の形態はECU50により実行されるエンジンの始動制御に特徴がある。本実施の形態にかかる始動制御の特徴は、排気弁14を停止させたままでのクランキングを1又は複数サイクル行ってから点火を実施するとともに、排気弁14を停止させるサイクル数に合わせて初爆用の燃料を分割して噴射することにある。各分割噴射における燃料の噴射タイミングは、燃料噴射期間の終了時期が吸気弁12の開タイミングと重なるタイミングとする。つまり、筒内で圧縮されたガスの吸気ポート36への吹き返しが繰り返されるのに合わせて、吹き返されるガスと噴射された燃料とがぶつかるように燃料噴射を実施する。排気弁停止制御から通常の排気弁制御への移行は、点火の実施後、点火が済んだ気筒から順次行うようにする。
図14は、本実施の形態にかかる始動制御の内容をクランク角度線図で示したものである。この図では、排気弁14を閉じたままでのクランキングを2サイクル行ってから点火を実施している。また、各サイクルにおいて発生する筒内ガスの吹き返しと燃料噴射弁34から噴射された燃料とがぶつかるように、各サイクルにおける吸気弁12の開タイミングに合わせて燃料を分割噴射している。このような動作をエンジンに行なわせることで、全ての燃料を最初のサイクルで噴射する場合に比較して、吹き返される高圧のガスから燃料に与えられるエネルギーを大きくすることができ、初爆用の燃料の気化或いは微粒化をさらに促進することが可能になる。
排気弁14を停止させたままクランキングを行う停止サイクル数は、一定のサイクル数に固定してもよい。しかし、本実施の形態にかかる始動制御では、実施の形態2と同様に、前掲の図12に示す判定図にしたがって停止サイクル数が決定される。そして、決定された停止サイクル数に合わせて初爆用の燃料が分割される。例えば、停止サイクル数がNであれば、燃料もN分割されて噴射される。
総燃料噴射量に対する噴射毎の燃料噴射割合は、各噴射間で均等にすることができる。図14に示す例では、1サイクル目の燃料噴射割合と2サイクル目の燃料噴射割合とは等しくされている。ただし、噴射順位によって噴射毎の燃料噴射割合に差をつけることも可能である。例えば、1サイクル目の燃料噴射割合を大きくして、後のサイクルほど燃料噴射割合を小さくするようにしてもよい。そうすることで、燃料を吹き返しに直接ぶつけることで得られる気化の促進効果と、燃料を繰り返して吹き返しに巻き込ませることで得られる気化の促進効果とを両立させることができる。
本実施の形態にかかる始動制御は、実施の形態3に係る始動制御がベースとなっている。図15は、本実施形態においてECU50により実行される始動制御の内容をフローチャートで示したものである。図15のフローチャートに示す各処理のうち実施の形態3と共通する処理については、それぞれ実施の形態3のものと同一のステップ番号を付している。以下では、実施の形態3と共通する処理についてはその説明を省略或いは簡略し、実施の形態3とは異なる処理について重点的に説明するものとする。
図15のフローチャートによれば、ステップS102において排気弁停止制御が実施された後、まず、ステップS400の処理が行われる。ステップS400では、ステップS300で決定された停止サイクル数に合わせてサイクル毎の燃料噴射量が計算される。なお、ステップS400の処理は初回のみ実施され、次回以降はスキップされる。
次のステップS402では、最初爆発行程気筒から点火順に、ステップS400で計算された燃料噴射量に従って燃料噴射が行われる。各気筒における燃料噴射のタイミングは、当該気筒の吸気弁12の開タイミングに燃料噴射期間の終了時期が重なるように設定される。
そして、ステップS302及びS304の処理を経てから再びステップS402の処理が行われる。この一連の処理は停止サイクル数が経過するまで繰り返し行われる。その間、吸気弁12が開くたびに発生する筒内ガスの吹き返しに向けて燃料が噴射され、燃料の気化或いは微粒化が促進される。そして、停止サイクル数が経過したところでステップS106に進み、点火が行われる。その直ぐ後、ステップS108において排気弁停止制御が解除される。
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5について図16及び図17を参照して説明する。
本発明の実施の形態5としての制御装置は、実施の形態1と同様に図1に示す構成のエンジンに適用される。したがって、以下の説明では、実施の形態1と同じく図1に示すエンジンを前提にして説明を行うものとする。
実施の形態3では、ECU50によって排気弁制御と点火制御とを協調させることで、排気弁14を停止させたままでのクランキングを1又は複数サイクル行ってから点火を実施している。しかし、排気弁制御と点火制御との間に連携がないと、一方の制御において異常が発生した場合に、エンジン全体としての制御に不具合が発生してしまうおそれがある。例えば、排気弁制御の異常によって排気弁14が停止せずに開いてしまった場合、点火は停止されているので、次の排気行程において未燃ガスが燃焼室10から排気ポート40へ排出されてしまう。
本実施の形態はECU50により実行されるエンジンの始動制御に特徴がある。本実施の形態にかかる始動制御の特徴は、排気弁14を停止させたままでのクランキングを1又は複数サイクル行ってから点火を実施する場合のフェイルセーフである。点火を停止させるサイクル数が経過していないにもかかわらず、ある気筒において排気弁14が開弁したときには、その直後の点火タイミングにおいて当該気筒の点火を実行する。また、排気弁停止制御は即刻中止し、排気弁停止制御から通常の排気弁制御へ移行する。このようなフェイルセーフ機能を始動制御に組み込むことで、排気弁14の誤制御によって未燃ガスが排出されることを防止することができる。
図16は、本実施の形態にかかる始動制御の内容をクランク角度線図で示したものである。この図では、破線で示すように排気弁14を閉じたままでのクランキングを2サイクル行ってから点火を実施する予定のところ、1サイクル目から排気弁14が開いてしまった場合を示している。この場合は、すぐさま通常の制御へ切り替えて1サイクル目の点火タイミングにおいて点火を実行する。ここでいう通常の制御へ切り替えには、排気弁停止制御から通常の排気弁制御への切り替えも含まれる。排気弁停止制御自体が有効になっている場合には、1サイクル目は排気弁14が開いたとしても、2サイクル目で排気弁14が閉じる可能性があるからである。点火を実行したにもかかわらず排気弁14が開かなかった場合、内部EGRの増大を招き次回の燃焼に悪影響を及ぼしてしまう。排気弁制御も含めて通常の制御へ切り替えることで、排気弁制御の異常がエンジン全体としての不具合に波及するのを防止することができる。
なお、排気弁14が停止しているかどうかは、アクチュエータ359の動作状態から判定することができる。その判定のタイミングは、点火を実行するのに間に合うタイミングよりも前であればよい。排気弁14を閉じたままでのクランキングをNサイクル行ってから点火を実施する場合には、1サイクル目から(N−1)サイクル目までの毎回、点火タイミングに先立って排気弁14が停止しているかどうか判定する。
本実施の形態にかかる始動制御は、実施の形態3に係る始動制御がベースとなっている。図17は、本実施形態においてECU50により実行される始動制御の内容をフローチャートで示したものである。図17のフローチャートに示す各処理のうち実施の形態3と共通する処理については、それぞれ実施の形態3のものと同一のステップ番号を付している。また、ステップS104よりも前の処理やステップS106よりも後の処理については実施の形態3と共通であるので、それらに関してはフローチャートにおける表示も省略している。以下では、実施の形態3と共通する処理についてはその説明を省略或いは簡略し、実施の形態3とは異なる処理について重点的に説明するものとする。
図17のフローチャートによれば、ステップS104において吸気非同期噴射が実施された後、ステップS500の処理を経てからステップS302に進む。ステップS500では、排気行程において実際に排気弁14が停止したかどうか気筒毎に判定される。排気弁14が間違いなく停止していれば、ステップS302に進み、停止サイクル数が経過するまで点火を停止したままクランキングが継続される。
ステップS500の判定の結果、排気弁14が停止していなかった場合には、ステップS502及びステップS504の処理が実施される。ステップS502では、排気弁停止制御が中止されて排気弁作動フラグが1にセットされる。排気弁停止制御を中止するのは、排気弁14が停止しなかった気筒のみでもよいし、全ての気筒について一律に中止するのでもよい。前者によれば、排気弁14が停止した他の気筒では、クランキングの継続によって燃料の気化或いは微粒化を促進することができる。後者によれば、気筒間での燃焼開始タイミングのばらつきを防止し、良好な始動性を担保することができる。
次のステップS504では、排気弁停止制御が中止された気筒において通常の排気弁制御が行われるとともに、通常の燃料噴射時期制御と点火制御とが行われる。
実施の形態6.
次に、本発明の実施の形態6について図18及び図19を参照して説明する。
本発明の実施の形態6としての制御装置は、実施の形態1と同様に図1に示す構成のエンジンに適用される。したがって、以下の説明では、実施の形態1と同じく図1に示すエンジンを前提にして説明を行うものとする。
本実施の形態はECU50により実行されるエンジンの始動制御に特徴がある。図18は、始動時の水温と必要な燃料増量との関係を示すグラフである。エンジンの始動時には、燃料の気化が不十分なために、目標空燃比から定まる燃料量よりも多くの燃料の供給が必要となる。必要な燃料増量は水温が低いほど多くなる。ただし、通常の排気弁制御を行う場合と排気弁停止制御を行う場合とでは差があり、燃料の気化或いは微粒化を促進できる後者の場合には燃料増量を少なくすることができる。このため、排気弁停止制御が実施される前提のもとでは、初爆用燃料の噴射量は通常よりも低く抑えられている。
実施の形態5によれば、誤制御によって排気弁14が停止しなかった場合、すぐさま通常の制御へ移行して点火が実行される。この場合、未燃ガスの排出は防止されるが、燃料の気化或いは微粒化が不十分なために燃焼に寄与する燃料は不足する。つまり、排気弁停止制御が実施されたのであれば図18中に白丸で示す燃料増量で足りるはずであったのが、通常制御に変更されたために黒丸で示す燃料増量が必要となり、その差分だけ燃料供給量が不足してしまうのである。
本実施の形態にかかる始動制御は、実施の形態5にかかる始動制御のさらなる改良にあたる。本実施の形態では、点火を停止させるサイクル数が経過していないにもかかわらず、ある気筒において排気弁14が開弁したときには、その直後の吸気行程の間に追加の燃料噴射を実行してから当該気筒の点火を実行する。追加噴射する燃料の量は、通常の排気弁制御時の始動時燃料増量と排気弁停止制御時の始動時燃料増量との差分(図18中に矢印で示す)であって、始動時水温から計算する。このような機能をフェイルセーフ機能と併せて始動制御に組み込むことで、燃料の供給不足による始動性の悪化を防止することができる。
本実施の形態にかかる始動制御は、実施の形態5に係る始動制御がベースとなっている。図19は、本実施形態においてECU50により実行される始動制御の内容をフローチャートで示したものである。図19のフローチャートに示す各処理のうち実施の形態5と共通する処理については、それぞれ実施の形態5のものと同一のステップ番号を付している。以下では、実施の形態5と共通する処理についてはその説明を省略或いは簡略し、実施の形態3とは異なる処理について重点的に説明するものとする。
図19のフローチャートによれば、ステップS500の判定の結果、ある気筒において排気弁14が停止していなかった場合、ステップS502の処理に続いてステップS600の処理が実施される。ただし、本実施の形態は始動性を課題にしているので、一部の気筒において排気弁14が停止しなかった場合でも、全ての気筒について一律に排気弁停止制御が中止される。
ステップS600では、排気弁14が停止しなかった気筒において追加の燃料噴射が実施される。排気弁停止制御が正しく実施された気筒についてはこの限りではない。追加の燃料噴射のタイミングは、当該気筒の吸気弁12が閉じるまでの間である。つまり、追加の燃料噴射は吸気同期噴射でよい。ステップS600の処理の実施タイミングがステップS104で実施される吸気非同期噴射の終了時期に間に合うならば、吸気非同期噴射の噴射期間を追加の燃料量の分だけ延長することで対応してもよい。ステップS600の処理の後、続いてステップS504の処理が実施される。
実施の形態7.
次に、本発明の実施の形態7について図20及び図21を参照して説明する。
本発明の実施の形態7としての制御装置は、実施の形態1と同様に図1に示す構成のエンジンに適用される。したがって、以下の説明では、実施の形態1と同じく図1に示すエンジンを前提にして説明を行うものとする。
前述のとおり、排気弁制御と点火制御との間に連携がないと、一方の制御において異常が発生した場合に、エンジン全体としての制御に不具合が発生してしまうおそれがある。排気弁制御の異常に関しては実施の形態5にて述べたが、異常は点火制御にも発生する可能性がある。例えば、排気弁14を停止させたままでのクランキングを1又は複数サイクル行ってから点火を実施する際、最後のクランキングが完了したにもかかわらず、点火制御の異常によって点火が実行されない場合が考えられる。その場合、次回の排気行程では排気弁14が開弁するので、未燃ガスがそのままエンジンから排出されてしまう。
本実施の形態はECU50により実行されるエンジンの始動制御に特徴がある。本実施の形態にかかる始動制御の特徴は、排気弁停止制御を実施する場合のフェイルセーフ、より詳しくは点火制御の異常に対するフェイルセーフである。点火を停止させる最後のサイクルが完了したにもかかわらず、ある気筒において点火が実行されなかったときには、当該気筒に関しては排気弁停止制御を継続する。排気弁停止制御が継続されるのは当該気筒において点火が実行されるまでの間であり、その間は燃料噴射も中止される。このようなフェイルセーフ機能を始動制御に組み込むことで、点火制御の異常によって未燃ガスが排出されることを防止することができる。
図21は、本実施の形態にかかる始動制御の内容をクランク角度線図で示したものである。この図では、破線で示すように排気弁停止制御を1サイクルのみ実施して2サイクル目では排気弁14を開弁する予定のところ、1サイクル目の点火タイミングにおいて点火が実行されなかった場合を示している。この場合は、実線で示すように排気弁停止制御を延長するとともに、次サイクルの燃料噴射も中止する。排気弁停止制御から通常の排気弁制御への切り替えは、点火が間違いなく実行されてからとする。また、点火が間違いなく実行されてから、燃料噴射を開始する。点火が実行されたかどうかは、点火プラグ16に供給される電流から判定することができる。また、クランク角センサの信号の変化から判定することもできる。
本実施の形態にかかる始動制御は、実施の形態1に係る始動制御がベースとなっている。図21は、本実施形態においてECU50により実行される始動制御の内容をフローチャートで示したものである。図21のフローチャートに示す各処理のうち実施の形態1と共通する処理については、それぞれ実施の形態1のものと同一のステップ番号を付している。また、ステップS106よりも前の処理については実施の形態1と共通であるので、それらに関してはフローチャートにおける表示も省略している。以下では、実施の形態1と共通する処理についてはその説明を省略或いは簡略し、実施の形態1とは異なる処理について重点的に説明するものとする。なお、詳細な説明は省略するが、本実施の形態にかかる始動制御の特徴、すなわち、点火制御の異常に対するフェイルセーフは、実施の形態2乃至6の何れの始動制御とも組み合わせることができる。
図21のフローチャートによれば、ステップS106において点火が行われた後、ステップS700の処理を経てからステップS108に進む。ステップS700では、実際に点火が実行されたかどうか気筒毎に判定される。点火が実際には実行されていなかった場合には、ステップS702を経てから再びステップS700に戻って判定が行われる。ステップS702では、排気弁14を閉じた状態で停止し、且つ、燃料噴射を中止したままクランキングが継続される。
ステップS700の判定の結果、点火が間違いなく実行されていれば、ステップS108に進み、当該気筒における排気弁停止制御が解除される。また、ステップS108において燃料噴射の中止も解除される。
実施の形態8.
次に、本発明の実施の形態8について図22及び図23を参照して説明する。
本発明の実施の形態8としての制御装置は、実施の形態1と同様に図1に示す構成のエンジンに適用される。したがって、以下の説明では、実施の形態1と同じく図1に示すエンジンを前提にして説明を行うものとする。
本実施の形態はECU50により実行されるエンジンの異常診断に特徴がある。前述のように、エンジンの始動時、排気弁制御や点火制御に何らかの異常が生じる場合がある。実施の形態5や実施の形態7にかかる始動制御にはフェイルセーフ機能が組み込まれているので、異常が一時的な場合にはそれによって対処することができる。しかし、異常が恒常的な場合にはエンジンのメンテナンス等の一時的ではない何らかの処置を施す必要がある。本実施の形態にかかる異常診断は、排気弁制御や点火制御の異常を早期に発見し、車両の運転者に対してメンテナンス等の適切な処置を促すために実施される。
図22は、本実施の形態においてECU50により実行される排気弁制御の異常診断の内容をフローチャートで示したものである。排気弁制御の異常診断は、エンジンの始動時、実施の形態5或いは実施形態6の始動制御と並行して実行される。また、排気弁制御の異常診断は気筒毎に行われる。
図22のフローチャートによれば、最初のステップS800では、排気弁停止制御の実施中かどうか判定される。排気弁停止制御が実施されていない場合(例えば、始動時水温やエタノール濃度の関係で排気弁停止制御が禁止された場合)には、本ルーチンは終了する。
排気弁停止制御が実施中であれば、ステップS802に進んで次の判定が行われる。ステップS802では、排気弁NGフラグが0かどうか判定される。排気弁NGフラグは、排気弁停止制御を実施したにもかかわらず排気弁14が停止しなかった場合に1にセットされるフラグである。排気弁NGフラグの値はエンジンの停止後(イグニッションオフ後)も保持され、エンジンの始動時にはメモリに保持されている値が読み出されるようになっている。
排気弁NGフラグが0であるということは、少なくとも前回の始動までは排気弁14が正常に停止していたことを意味する。その場合には、ステップS804に進んで次の判定が行われる。ステップS804では、今回の始動において排気弁14が正常に停止しなかったかどうか判定される。
ステップS804の判定の結果、今回、排気弁14が正常に停止しなかったのであれば、ステップS806の処理が行われる。ステップS806では、排気弁NGフラグが1にセットされる。この値はエンジンの停止後も保持される。
前回の始動において排気弁NGフラグが1にセットされた場合、今回のステップS802の判定結果は否定判定(No)となる。その場合には、ステップS808に進んで次の判定が行われる。ステップS808では、今回の始動において再び排気弁14が正常に停止しなかったかどうか判定される。つまり、排気弁14が正常に停止しない事態が複数回発生したかどうか判定される。
ステップS808の判定の結果、今回も排気弁14が正常に停止しなかったのであれば、ステップS810の処理が行われる。ステップS810では、排気弁制御に異常が生じているとの診断結果が下される。その診断結果は、メンテナンス用のフラグの値に反映されるとともに、インパネ内の警報ランプ等の手段を介して運転者に知らされるようになっている。ステップS808の判定の結果、今回は排気弁14が正常に停止している場合には、診断は次回に持ち越される。
また、過去に排気弁14が停止しなかったことがなく、且つ、今回も排気弁14が正常に停止した場合、すなわち、ステップS804の判定結果が否定判定の場合には、ステップS812に進んで次の判定が行われる。ステップS812では、排気弁14が正常に停止している状態が一定トリップ継続したかどうか判定される。
ステップS812の判定の結果、排気弁14が一定トリップ継続して正常に停止したのであれば、ステップS814の処理が行われる。ステップS814では、排気弁制御は正常との診断結果が下される。その診断結果は、メンテナンス用のフラグの値に反映されるようになっている。ステップS812の判定の結果、一定トリップ数に達していない場合には、診断は次回に持ち越される。
図23は、本実施の形態においてECU50により実行される点火制御の異常診断の内容をフローチャートで示したものである。点火制御の異常診断は、エンジンの始動時、実施の形態7の始動制御と並行して実行される。また、点火制御の異常診断は気筒毎に行われる。
図23のフローチャートによれば、最初のステップS820では、排気弁停止制御の実施中かどうか判定される。排気弁停止制御が実施されていない場合(例えば、始動時水温やエタノール濃度の関係で排気弁停止制御が禁止された場合)には、本ルーチンは終了する。
排気弁停止制御が実施中であれば、ステップS822に進んで次の判定が行われる。ステップS822では、点火NGフラグが0かどうか判定される。点火NGフラグは、点火の停止期間が終了したにもかかわらず点火が実行されなかった場合に1にセットされるフラグである。点火NGフラグの値はエンジンの停止後も保持され、エンジンの始動時にはメモリに保持されている値が読み出されるようになっている。
点火NGフラグが0であるということは、少なくとも前回の始動までは点火が正常に実行されていたことを意味する。その場合には、ステップS824に進んで次の判定が行われる。ステップS824では、今回の始動において点火が正常に実行されなかったかどうか判定される。
ステップS824の判定の結果、今回、点火が正常に実行されなかったのであれば、ステップS826の処理が行われる。ステップS826では、点火NGフラグが1にセットされる。この値はエンジンの停止後も保持される。
前回の始動において点火NGフラグが1にセットされた場合、今回のステップS822の判定結果は否定判定となる。その場合には、ステップS828に進んで次の判定が行われる。ステップS828では、点火が正常に実行されない事態が一定のサイクル数発生したかどうか判定される。
ステップS828の判定の結果、点火が正常に実行されなかったサイクル数が一定サイクル数に達した場合には、ステップS830の処理が行われる。ステップS830では、点火制御に異常が生じているとの診断結果が下される。その診断結果は、メンテナンス用のフラグの値に反映されるとともに、インパネ内の警報ランプ等の手段を介して運転者に知らされるようになっている。ステップS828の判定の結果、一定サイクル数に達していない場合には、診断は次回に持ち越される。
また、過去に点火が実行されなかったことがなく、且つ、今回も点火が正常に実行された場合、すなわち、ステップS824の判定結果が否定判定の場合には、ステップS832に進んで次の判定が行われる。ステップS832では、点火が正常に実行されている状態が一定トリップ継続したかどうか判定される。
ステップS832の判定の結果、点火が一定トリップ継続して正常に実行されたのであれば、ステップS834の処理が行われる。ステップS834では、点火制御は正常との診断結果が下される。その診断結果は、メンテナンス用のフラグの値に反映されるようになっている。ステップS832の判定の結果、一定トリップ数に達していない場合には、診断は次回に持ち越される。
実施の形態9.
最後に、本発明の実施の形態9について図24を参照して説明する。
本発明の実施の形態9としての制御装置は、実施の形態1と同様に図1に示す構成のエンジンに適用される。したがって、以下の説明では、実施の形態1と同じく図1に示すエンジンを前提にして説明を行うものとする。
本実施の形態はECU50により実行されるエンジンの始動制御に特徴がある。実施の形態1乃至7では最初爆発行程気筒から順次排気弁14を停止させ、最初爆発行程気筒を基準にしてその後の制御を実施している。しかし、排気弁停止機構24の応答性能によっては必ずしも最初爆発行程気筒で排気弁14が停止できるとは限らない。本実施の形態にかかる始動制御では、実際に排気弁14を停止できたかどうか最初爆発行程気筒から順に確認し、最初に排気弁14を停止できた気筒を基準にしてその後の制御を実施する。
本実施の形態にかかる始動制御は、実施の形態1に係る始動制御がベースとなっている。図24は、本実施形態においてECU50により実行される始動制御の内容をフローチャートで示したものである。図24のフローチャートに示す各処理のうち実施の形態1と共通する処理については、それぞれ実施の形態1のものと同一のステップ番号を付している。以下では、実施の形態1と共通する処理についてはその説明を省略或いは簡略し、実施の形態1とは異なる処理について重点的に説明するものとする。なお、詳細な説明は省略するが、本実施の形態の特徴、すなわち、最初に排気弁14を停止できた気筒を基準にした始動制御は、実施の形態2乃至7の何れの始動制御とも組み合わせることができる。
図24のフローチャートによれば、ステップS102において最初爆発行程気筒から点火順に排気弁停止制御が行われた後、まず、ステップS900の判定が行われる。ステップS900では、最初爆発行程気筒の排気弁14の停止が当該気筒の排気行程に間に合ったかどうか判定される。ここでは、最初爆発行程気筒を第1気筒(図では#1と表記する)とし、第3気筒(#3)、第4気筒(#4)そして第2気筒(#2)の順に点火が行われるものとする。
第1気筒において排気弁14の停止が間に合ったのであれば、ステップS104乃至S108の処理が順次行なわれる。すなわち、ステップS104において第1気筒から順に吸気非同期噴射が実施され、ステップS106において第1気筒から順に圧縮上死点近傍での点火が実施され、ステップS108において第1気筒から順に排気弁停止制御の解除が実施される。
ステップS900の判定の結果、第1気筒の排気弁14の停止が間に合わなかった場合には、ステップS902の処理が行われる。ステップS902では、第1気筒における燃料噴射が禁止される。そして、次のステップS904では、第3気筒の排気弁14の停止が当該気筒の排気行程に間に合ったかどうか判定される。
第3気筒において排気弁14の停止が間に合ったのであれば、ステップS906乃至S910の処理が順次行なわれる。すなわち、ステップS906において第3気筒から順に吸気非同期噴射が実施され、ステップS908において第3気筒から順に圧縮上死点近傍での点火が実施され、ステップS910において第3気筒から順に排気弁停止制御の解除が実施される。
ステップS904の判定の結果、第3気筒の排気弁14の停止が間に合わなかった場合には、ステップS912の処理が行われる。ステップS912では、第3気筒における燃料噴射が禁止される。そして、次のステップS914では、第4気筒の排気弁14の停止が当該気筒の排気行程に間に合ったかどうか判定される。
第4気筒において排気弁14の停止が間に合ったのであれば、ステップS916乃至S920の処理が順次行なわれる。すなわち、ステップS916において第4気筒から順に吸気非同期噴射が実施され、ステップS918において第4気筒から順に圧縮上死点近傍での点火が実施され、ステップS920において第4気筒から順に排気弁停止制御の解除が実施される。
ステップS914の判定の結果、第4気筒の排気弁14の停止が間に合わなかった場合には、ステップS922の処理が行われる。ステップS922では、第4気筒における燃料噴射が禁止される。そして、次のステップS924では、第2気筒の排気弁14の停止が当該気筒の排気行程に間に合ったかどうか判定される。
第2気筒において排気弁14の停止が間に合ったのであれば、ステップS926乃至S930の処理が順次行なわれる。すなわち、ステップS926において第2気筒から順に吸気非同期噴射が実施され、ステップS928において第2気筒から順に圧縮上死点近傍での点火が実施され、ステップS930において第2気筒から順に排気弁停止制御の解除が実施される。
ステップS924の判定の結果、第2気筒の排気弁14の停止も間に合わなかった場合には、ステップS932及びステップS934の処理が行われる。ステップS932では、排気弁停止制御が中止され、ステップS934では、通常の排気弁制御が行われるとともに、通常の燃料噴射時期制御と点火制御とが行われる。つまり、何れの気筒においても排気弁14の停止が最初の排気行程に間に合わなかった場合には、エンジンの始動性を優先して通常の制御に切り替えられる。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、次のように変形して実施してもよい。
上述の実施の形態では、クランキングが開始されてから排気弁停止機構24を操作して排気弁14を停止させているが、クランキングの開始前から排気弁14を停止させておいてもよい。つまり、エンジンを停止させるときに排気弁停止機構24を操作して排気弁14を停止させるようにしてもよい。
上述の実施の形態では、図2乃至図5に示す構造の排気弁停止機構24を用いているが、カムと排気弁14とを切り離すことができる機構であれば、排気弁14を閉じた状態で停止させることができる。つまり、排気弁停止機構の構造は図2乃至図5に示されるものには限定されない。また、排気弁14を閉じた状態で停止させるための手段としては、カムをモータ駆動式にし、カムの回転を停止させることで排気弁14を停止させるのでもよい。或いは、排気弁14を電磁駆動式にして、ソレノイドの操作によって排気弁14を停止させるのでもよい。
符号の説明
10 燃焼室
12 吸気弁
14 排気弁
16 点火プラグ
18 クランク軸
20 スタータ
22 吸気弁タイミング可変機構
24 排気弁停止機構
30 吸気管
32 スロットル
34 燃料噴射弁
36 吸気ポート
40 排気ポート
50 ECU
52 クランク角センサ
54 水温センサ
56 アルコール濃度センサ
58 スタートスイッチ

Claims (12)

  1. 燃料を吸気ポート内に噴射する燃料噴射弁と、気筒毎に閉じた状態で停止可能な排気弁とを有する内燃機関の制御装置において、
    初爆前の気筒が排気行程にある場合、当該気筒の排気弁を閉じた状態で停止させる排気弁制御手段と、
    排気行程で排気弁が閉じた状態で停止されている気筒の燃料噴射弁に、噴射時期が吸気弁の開タイミングよりも前になるか或いはそれに重なるように初爆用の燃料を噴射させる燃料噴射弁制御手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 初爆前の各気筒において、初爆用の燃料が噴射されてから1又は複数のサイクル数が経過するまでの間、当該気筒の点火を停止させる点火制御手段
    をさらに備え、
    前記排気弁制御手段は、前記の点火を停止させるサイクル数が経過するまでの間、当該気筒の排気弁を閉じた状態で停止させる
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の内燃機関の制御装置。
  3. 前記点火制御手段は、前記の点火を停止させるサイクル数が経過していないにもかかわらず当該気筒の排気弁が開弁したときには、その直後の点火タイミングにおいて当該気筒の点火を実行する
    ことを特徴とする請求の範囲2記載の内燃機関の制御装置。
  4. 前記燃料噴射弁制御手段は、前記の点火を停止させるサイクル数に応じた回数に初爆用燃料の噴射を分割し、各噴射における噴射時期が吸気弁の開タイミングに重なるように当該気筒の燃料噴射弁に燃料を噴射させる
    ことを特徴とする請求の範囲2又は3記載の内燃機関の制御装置。
  5. 前記燃料噴射弁から噴射される燃料はアルコールを含む燃料である
    ことを特徴とする請求の範囲1乃至4の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  6. 前記排気弁制御手段は、燃料のアルコール濃度が所定の基準濃度以上の場合に、初爆前の気筒の排気弁を閉じた状態で停止させる
    ことを特徴とする請求の範囲5記載の内燃機関の制御装置。
  7. 前記燃料噴射弁から噴射される燃料はアルコールを含む燃料であって、
    前記点火制御手段は、前記の点火を停止させるサイクル数を燃料のアルコール濃度に応じて変更する
    ことを特徴とする請求の範囲2乃至4の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  8. 前記点火制御手段は、燃料のアルコール濃度が所定の基準濃度より低い場合、各気筒の最初のサイクルから点火を開始し、
    前記排気弁制御手段は、燃料のアルコール濃度が所定の基準濃度以下の場合、各気筒の最初のサイクルから排気弁を開弁させる
    ことを特徴とする請求の範囲7記載の内燃機関の制御装置。
  9. 前記排気弁制御手段は、内燃機関の水温が所定の基準温度以下の場合に、初爆前の気筒の排気弁を閉じた状態で停止させる
    ことを特徴とする請求の範囲1乃至4の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  10. 前記点火制御手段は、前記の点火を停止させるサイクル数を内燃機関の水温に応じて変更する
    ことを特徴とする請求の範囲2乃至4の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
  11. 前記点火制御手段は、内燃機関の水温が所定の基準温度より高い場合、各気筒の最初のサイクルから点火を開始し、
    前記排気弁制御手段は、内燃機関の水温が所定の基準温度より高い場合、各気筒の最初のサイクルから当該気筒の排気弁を開弁させる
    ことを特徴とする請求の範囲10記載の内燃機関の制御装置。
  12. 前記排気弁制御手段は、初爆の直後の排気行程において当該気筒の排気弁を開弁させる
    ことを特徴とする請求の範囲1乃至11の何れか1項に記載の内燃機関の制御装置。
JP2011504647A 2009-03-17 2009-03-17 内燃機関の制御装置 Expired - Fee Related JP5056980B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2009/055175 WO2010106640A1 (ja) 2009-03-17 2009-03-17 内燃機関の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010106640A1 JPWO2010106640A1 (ja) 2012-09-20
JP5056980B2 true JP5056980B2 (ja) 2012-10-24

Family

ID=42739311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011504647A Expired - Fee Related JP5056980B2 (ja) 2009-03-17 2009-03-17 内燃機関の制御装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8875680B2 (ja)
JP (1) JP5056980B2 (ja)
CN (1) CN102301116B (ja)
WO (1) WO2010106640A1 (ja)

Families Citing this family (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5168233B2 (ja) * 2009-05-28 2013-03-21 日産自動車株式会社 エンジンの燃料噴射制御装置
US20110186011A1 (en) * 2010-02-03 2011-08-04 Honda Motor Co., Ltd. Internal combustion engine
US9441570B2 (en) 2012-12-07 2016-09-13 Ethanol Boosting Systems, Llc Gasoline particulate reduction using optimized port and direct injection
WO2014089304A1 (en) 2012-12-07 2014-06-12 Ethanol Boosting Systems, Llc Port injection system for reduction of particulates from turbocharged direct injection gasoline engines
EP2943127A4 (en) 2013-01-08 2016-09-14 Volcano Corp PROCESS FOR FOCUSED ACOUSTIC COMPUTER TOMOGRAPHY (FACT)
JP6044457B2 (ja) * 2013-05-30 2016-12-14 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の燃料噴射制御装置
US9988997B2 (en) * 2014-10-22 2018-06-05 Ford Global Technologies, Llc Method and system for engine temperature control
JP2017078344A (ja) * 2015-10-19 2017-04-27 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
WO2018058015A1 (en) 2016-09-26 2018-03-29 Ethanol Boosting Systems, Llc Gasoline particulate reduction using optimized port fuel injection plus direct injection
CN106555682A (zh) * 2016-11-16 2017-04-05 中国北方发动机研究所(天津) 一种降低柴油机启动工况有害排放的可变气门控制方法
JP6658594B2 (ja) * 2017-02-14 2020-03-04 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
US10215114B2 (en) * 2017-03-01 2019-02-26 GM Global Technology Operations LLC Method and system for vehicle propulsion system control
CN112483270B (zh) * 2020-11-25 2022-11-29 潍柴动力股份有限公司 发动机气缸的控制方法、装置和发动机

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61164014A (ja) * 1985-01-14 1986-07-24 Nissan Motor Co Ltd デイ−ゼル機関の排気浄化装置
JPH0347434A (ja) * 1989-07-15 1991-02-28 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関の燃料供給制御装置
JP2005240559A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Hitachi Ltd 内燃機関の制御装置
JP2007321712A (ja) * 2006-06-02 2007-12-13 Hitachi Ltd 可変動弁機構の診断装置

Family Cites Families (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10009180C2 (de) * 2000-02-26 2002-04-25 Daimler Chrysler Ag Verfahren zur Erzeugung eines homogenen Gemischs für selbstzündende Brennkraftmaschinen und zur Steuerung des Verbrennungsprozesses
JP4168766B2 (ja) * 2003-01-31 2008-10-22 トヨタ自動車株式会社 圧縮自着火運転が可能なエンジン
JP4325492B2 (ja) * 2003-06-17 2009-09-02 トヨタ自動車株式会社 可変動弁の制御装置及び方法
JP2005042564A (ja) * 2003-07-23 2005-02-17 Daihatsu Motor Co Ltd 筒内燃料噴射式内燃機関の始動方法
JP4049108B2 (ja) * 2004-03-02 2008-02-20 トヨタ自動車株式会社 バルブタイミング制御装置
US7194993B2 (en) * 2004-03-19 2007-03-27 Ford Global Technologies, Llc Starting an engine with valves that may be deactivated
JP4315068B2 (ja) * 2004-06-30 2009-08-19 トヨタ自動車株式会社 可動弁機構を備えた内燃機関の制御装置
US8763582B2 (en) * 2005-05-12 2014-07-01 Ford Global Technologies, Llc Engine starting for engine having adjustable valve operation and port fuel injection
JP2007016710A (ja) * 2005-07-08 2007-01-25 Hitachi Ltd 内燃機関の動弁制御システム
JP4483759B2 (ja) * 2005-10-12 2010-06-16 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP4289364B2 (ja) * 2005-12-05 2009-07-01 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP4742939B2 (ja) * 2006-03-29 2011-08-10 いすゞ自動車株式会社 エンジンの動弁装置
JP2007303348A (ja) * 2006-05-10 2007-11-22 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
JP4811160B2 (ja) * 2006-07-13 2011-11-09 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の始動装置
JP4697183B2 (ja) 2007-05-23 2011-06-08 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置
JP2009041529A (ja) * 2007-08-10 2009-02-26 Toyota Motor Corp 内燃機関の制御装置
BRPI0705394B1 (pt) * 2007-11-08 2018-11-13 Delphi Tech Inc método para partida a frio de motores abastecidos com álcool e sistema para partida a frio de motores abastecidos com álcool
EP2247841A1 (en) * 2008-01-29 2010-11-10 Mack Trucks, Inc. Method for starting an engine, and an engine

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61164014A (ja) * 1985-01-14 1986-07-24 Nissan Motor Co Ltd デイ−ゼル機関の排気浄化装置
JPH0347434A (ja) * 1989-07-15 1991-02-28 Mitsubishi Motors Corp 内燃機関の燃料供給制御装置
JP2005240559A (ja) * 2004-02-24 2005-09-08 Hitachi Ltd 内燃機関の制御装置
JP2007321712A (ja) * 2006-06-02 2007-12-13 Hitachi Ltd 可変動弁機構の診断装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2010106640A1 (ja) 2010-09-23
US20110232607A1 (en) 2011-09-29
US8875680B2 (en) 2014-11-04
CN102301116B (zh) 2014-09-03
JPWO2010106640A1 (ja) 2012-09-20
CN102301116A (zh) 2011-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5056980B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP5928354B2 (ja) 火花点火式多気筒エンジンの始動装置
EP2634397B1 (en) Control apparatus for internal combustion engine
WO2010052775A1 (ja) 内燃機関の制御装置
JP6135580B2 (ja) エンジンの制御装置
US7853399B2 (en) Internal combustion engine control apparatus and method
JP2010048194A (ja) 内燃機関の始動制御装置
JP2007056798A (ja) 内燃機関の制御装置
US20170107922A1 (en) Control system of internal combustion engine
JP2008019809A (ja) 内燃機関の始動装置
JP5994653B2 (ja) 火花点火式多気筒エンジンの始動装置
JP6197806B2 (ja) エンジンの制御装置
JP3873809B2 (ja) 内燃機関のバルブタイミング可変制御装置
JP4232601B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP4835622B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP5257400B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2019135386A (ja) 内燃エンジン
JP2019148257A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2013119827A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009228545A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2006070767A (ja) 内燃機関の始動制御装置
JP2010203262A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2007100655A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2006170171A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009013821A (ja) 内燃機関の始動制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120703

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120716

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5056980

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150810

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees