JP5055720B2 - 高分子分散型液晶表示素子用組成物及び高分子分散型液晶表示素子 - Google Patents

高分子分散型液晶表示素子用組成物及び高分子分散型液晶表示素子 Download PDF

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Description

本発明はアクティブ素子にて駆動可能な高分子分散型液晶表示素子に有用な組成物、及びこれを用いた高分子分散型液晶表示素子に関し、特に低温下で使用される可能性のある高分子分散型液晶表示素子に有用な組成物、及びこれを用いた高分子分散型液晶表示素子に関する。
高分子分散型液晶表示素子は、偏光板を必要としないため、従来の偏光板を用いた、TN、STN、IPS又はVAモードの液晶表示素子に比べ、明るい表示が実現できるメリットがあり、素子の構成も単純であることから、非特許文献1に見られるような調光ガラス等の光シャッター用途、時計等セグメント表示用途に応用されている。また、高精細表示を実現する為、非特許文献2及び非特許文献3に見られるように、アクティブ駆動素子と組み合わせて、プロジェクター用途、反射型ディスプレイ用途等への応用も検討されている。
高分子分散型液晶表示素子をアクティブ駆動で動作させる為には、低い電圧により駆動できると共に、高い電圧保持率を有することが必要となり、さらに実用的な表示素子においてはこれらの特性が幅広い温度範囲で達成されなければならない。低電圧駆動の技術として、特許文献1に液晶の連続相中に透明性固体物質を3次元網目状構造に形成した技術が開示されており、特許文献2、特許文献3、及び特許文献4には側鎖型ラジカル重合性化合物を用いて、低駆動電圧を達成する技術が開示されているが、これらの発明においては液晶材料としてシアノ系化合物を用いているため高い電圧保持率を達成することは困難であり、アクティブ駆動素子への応用はできないものであった。
また、特許文献5にはフッ素系の液晶組成物を用いて高電圧保持率及び低駆動電圧を達成した例が開示されている。しかし、当該引用文献記載の液晶組成物は結晶化温度が−10℃程度であるため、事実上の低電圧可能な動作下限温度は0℃程度である。
今日、携帯電話、携帯ゲーム機、PDAなどのモバイル機器は年間6億台を超える売上を達成しており、今後も益々増加傾向にある(非特許文献4)。これらモバイル機器に搭載されるディスプレイにおいてもアクティブ駆動を用いたものが主流を占めつつあり、今後その比率は益々増加傾向にある(同じく非特許文献4)。高分子分散型液晶表示素子が広く実用化されるためにはこのモバイル機器への応用が不可欠であるが、このような用途では屋外仕様となるため、幅広い温度帯域において良好な表示特性を維持することが重要である。しかしながら従来の高分子分散型液晶表示素子は低温での表示特性に課題を大きな有していた。特に低温での駆動電圧、光学ヒステリシス、応答速度が室温と比べて著しく悪化する傾向があり、アクティブ駆動での表示には不向きであった。モバイル機器など屋外で使用されるディスプレイでは0℃から−20℃程度まで、室温に近い表示特性の維持が求められる。−20℃での表示は高分子分散型液晶表示素子のみならず、通常の液晶表示素子においても簡単な課題ではないが、少なくともある程度の表示ができる必要がある。
このような要請を満足させるため、例えば特許文献6では特定のポリエーテル構造を有するモノマーを使用することによって低温での駆動電圧を改善している。しかしここでは0℃の特性を向上させることには成功しているが、それより低温での改善は達成されていなかった。また、特許文献7では側鎖型の二官能アクリレートであって、該側鎖のうち一つが分岐構造を有するモノマーを用いることによって低温での駆動電圧を改善している。しかしここでも改善されているのは0℃の特性値であって、それより低温域での改良には至っていなかった。さらに、特許文献8では分岐型の側鎖を有するモノマーと分岐のない側鎖を有するモノマーを共重合させることによって低温での駆動電圧を低減している。しかしここでも議論されているのは0℃における特性値までであり、それより低温域での改善は達成されていなかった。
また、これまでに引用した文献では、いずれも0℃における駆動電圧の改善は報告されているが、光学ヒステリシスや応答速度に関しては改善できたとの報告が全くなかった。階調表示や、画面スクロール時等動きのある状態での表示を良好に保つためには、低温におけるこれら特性の改善も推進する必要がある。
このように、アクティブ駆動の高分子分散型液晶表示素子において、0℃以下の低温域での駆動電圧、光学ヒステリシス、応答速度の改善が求められていたが、従来の技術ではこの課題を解決できていなかった。
特開平1−198725号公報(請求項1) 特開平6−32761号公報(9から12頁) 特開平11−29527号公報(19から22頁) 特開2002−293827号公報(17から18頁) 特開平9−255954号公報(16から24頁) 特開2000−296510(8から16頁) 特開2002−293827(10から21頁) 特開2004−2771(21から27頁) ディスプレイ国際ワークショップ(IDW)’97ダイジェスト、1997年 (156ページ) 1991年 ソサイエティー・フォオ・インフォメーション・ディスプレイ (SID) インターナショナル・シンポジウム ダイジェスト・オブ・ テクニカル・ペーパー (251頁) 2001年 ソサイエティー・フォオ・インフォメーション・ディスプレイ (SID) インターナショナル・シンポジウム ダイジェスト・オブ・ テクニカル・ペーパー (264頁) テクノ・システム・リサーチ 2003−04年 LCD全体市場調査プロジェクトA.サマリー−総合分析編 (11から12頁)
本発明の課題は、低温域での駆動電圧特性、光学ヒステリシス特性、応答速度特性に優れ、温度依存性が小さく、かつ電圧保持率が高い、アクティブ素子にて駆動可能な高分子分散型液晶表示素子用組成物、及び高分子分散型液晶表示素子を提供することにある。特に、モバイル用途において好適に使用可能な低温域での駆動電圧特性、光学ヒステリシス特性、応答速度特性、これらの温度依存性、高い電圧保持率を備えアクティブ素子にて駆動可能な高分子分散型液晶表示素子用組成物、及び高分子分散型液晶表示素子を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下に説明する手段にて課題を解決するに至った。
すなわち、
一般式(I−a)
Figure 0005055720
(式中、A及びAはそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、A及びAはそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1からのアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子、メチル基、エチル基で置換されていても良く、A及びAはそれぞれ独立して炭素原子数2から18のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子又は炭素原子数1から17のアルキル基で置換されていても良く、A及びAはそれぞれ独立して炭素原子数からのアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子又は炭素原子数1から9のアルキル基で置換されていても良く、Aは炭素原子数14から35のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個以上5個以下のメチレン基の水素原子の一つはそれぞれ独立に炭素原子数1から10のアルキル基で置換されており、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い。)
で表される化合物を少なくとも1種類含有し、
一般式(II−a)
Figure 0005055720
(式中、Bは水素原子又はメチル基を表し、Bは単結合又は炭素原子数1から3のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子で置換されていても良く、BとBはそれぞれ独立して炭素原子数3から11のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子で置換されていても良い。)
で表される化合物を少なくとも1種類含有し、
一般式(III−a)
Figure 0005055720
(式中、Rは炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
、は1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
及びCはそれぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、又はインダン−2,5−ジイル基、を表し、該1,4−フェニレン基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、インダン−2,5−ジイル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基トリフルオロメチル基トリフルオロメトキシ基、メトキシ基又はエチル基を有することができ、
及びZはそれぞれ独立して、単結合、−CHCH−、−C≡C−、又は−CFO−、−COO−、−OCO−を表し、
はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメチル基、イソシアネート基、炭素原子数1から10のアルキル基若しくは炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基若しくはアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、ジフルオロメトキシ基又は一般式(IV−b)を表し、
Figure 0005055720
(式中、C 12 は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
18 は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、又はジフルオロメトキシ基基を表す。)
は、0、1又は2を表す。ただし、n=2の場合、各C及び各Zは同じでなくて良い。)
で表される化合物を少なくとも1種類以上含有することを特徴とする高分子分散型液晶表示素子用組成物を提供し、併せて当該組成物を構成部材とする高分子分散型液晶表示素子を提供する。

本発明の高分子分散型液晶表示素子用組成物は、その中に含まれるラジカル重合性化合物が熱、又は紫外線等の活性エネルギー線により重合し、それに伴い液晶組成物と相分離を引き起こし、透明性高分子物質と液晶組成物からなる高分子分散型液晶表示素子を得るのに使用される。
このようにして形成された高分子分散型液晶表示素子は、前述したように低温下では表示特性が著しく悪化する傾向がある。その度合いは一般的に、高分子分散型液晶表示素子の構成要素の一つである液晶組成物を単独で評価した場合よりもはるかに大きい。すなわち同じ液晶組成物を用いた場合であっても、透明性高分子物質が存在しないツイストネマチック等の表示方式で動作させた場合と、透明性高分子物質と組み合わせて高分子分散型液晶表示素子として動作させた場合とでは、圧倒的に後者の低温特性の方が悪くなるのである。このことは透明性高分子物質と液晶化合物の相互作用が、低温において大きく変化することに起因している。
例えば高分子分散型液晶表示素子の駆動電圧に関する記述として、特開平6−222320号公報において次式の関係が示されている。
Figure 0005055720
(Vthはしきい値電圧を表わし、1Kii及び2Kiiは弾性定数を表わし、iは1、2又は3を表わし、Δεは誘電率異方性を表わし、<r>は透明性高分子物質界面の平均空隙間隔を表わし、Aは液晶組成物に対する透明性高分子物質のアンカリングエネルギーを表わし、dは透明性電極を有する基板間の距離を表わす。)
これによると、高分子分散型液晶表示素子の駆動電圧は、透明性高分子物質界面の平均空隙間隔、基板間の距離、液晶組成物の弾性定数・誘電率異方性、及び液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーによって決定される。この中で温度により変化をするパラメーターは、液晶組成物の弾性定数・誘電率異方性、及び液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーであるが、低温域では誘電率異方性は増加する為、低温域で駆動電圧を上昇させる要因となるのは、液晶組成物の弾性定数と液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーとなる。このうち高分子分散型液晶表示素子に特有の要因であるのが液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーである。そのため、高分子分散型液晶表示素子において駆動電圧の温度依存性を低減し、低温においても低い駆動電圧を維持させるためには、低温における液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーを室温に近いレベルになるよう制御する必要がある。
従来、液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーが室温と低温とで大きく異なっていた理由として、高分子物質の分子鎖運動が温度によって大きく異なっていた点が挙げられる。この様子を図1と図2に模式的に示した。すなわち、室温では高分子鎖が活発に運動しており、その運動性は大である。このため液晶分子の高分子鎖への接近が阻害されることにより、両者間のアンカリングエネルギーは小さく抑えられている。一方低温下では高分子鎖の運動性が低下する。このため液晶分子は容易に高分子鎖に接近し、結果として両者間のアンカリングエネルギーが大きくなる。かくして室温と低温における液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーに大きな差異が生ずることとなる。
以上は駆動電圧の温度依存性が生じるしくみについての説明であるが、同様に光学ヒステリシスや応答速度についても低温における高分子鎖の運動性低下が低温での特性悪化に大きく寄与しているものと考えられる。
そこで、高分子分散型液晶表示素子において低温での表示特性を改善するには、低温での高分子鎖の運動性を高めることが有力な方策となる。本願発明者らはこの点に着目し、低温での高分子鎖の運動性を高める手法について鋭意検討した結果以下の二つの手法が有効であることを見出した。
1)透明性高分子物質中の架橋点間の距離を増やすこと
透明性高分子物質の主鎖を固定している架橋点と架橋点の間隔が拡がるため、主鎖に対する固定が弱くなる。これにより低温における主鎖の運動性が向上する。
2)透明性高分子物質中に含まれる側鎖部位を増やすこと
側鎖部位の増大により透明性高分子物質中に一端が固定されておらず運動性の高い側鎖が多く導入される。このため透明性高分子物質全体として、低温での運動性が向上する。
以上の二つの点について具体的な方策を検討した結果、次の点が明らかとなった。
1)架橋点間の距離の増大には、二つ以上の重合性官能基を有するモノマーにおいて、該重合性官能基間の距離を長くすれば良く、特定構造を有する側鎖型の二官能モノマーにおいて、主鎖長を制御することが特に有効である。
2)側鎖部位の増大には一分子中に一つの重合性官能基を持った単官能モノマーを用いれば良く、単官能モノマーの導入によって透明性高分子物質中に自由に運動することのできる側鎖を導入することができる。
以上の点を踏まえて、架橋点間の距離を増大するためには前述の一般式(I−a)で表される化合物を用いることが有効であり、さらに側鎖部位を増大させるために一般式(I−a)の化合物と組み合わせて用いる単官能モノマーとして、前述の一般式(II−a)で表される化合物を用いることが有効であることを見出した。
すなわち本願発明者らは、一般式(I−a)で表される化合物及び一般式(II−a)で表される化合物を組み合わせて用いることにより、高分子分散型液晶表示素子の低温での表示特性を大幅に改善することに成功し前述の本願発明の完成に至った。
本発明の高分子分散型液晶表示素子用組成物、及び高分子分散型液晶表示素子により、0℃から−20℃という従来低温域での駆動電圧特性、光学ヒステリシス特性、応答速度特性に優れ、これらの温度依存性が小さく、且つ高い電圧保持率を有する液晶表示素子を得ることができる。本発明によれば、モバイル用途であってアクティブ駆動方式に好適に使用可能な高分子分散型液晶表示素子用組成物ならびに高分子分散型液晶表示素子を提供することができる。
以下に本発明の一例について説明する。 以下、一般式(I−a)で表される化合物について詳細に説明し、次いで一般式(II−a)で表される化合物について詳細に説明する。
一般式(I−a)で表される化合物の好ましい構造として、A及びAはいずれも水素原子であることが好ましい。これらの置換基がメチル基である化合物においても本願発明の効果は発現するが、水素原子である化合物は重合速度がより速くなる点で有利である。A、及びAはそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1〜3のアルキレン基であることが好ましい。二つの重合性官能基間距離が同じである場合、A、及びAが長くなればなるほど、相対的にAの長さが短くなる。一般式(I−a)で表される化合物の特徴は、重合性官能基間の距離(架橋点間の距離)が長いことであるが、この距離があまりに長いと重合速度が極端に遅くなって相分離に悪い影響が出てくるため、重合性官能基間距離には上限がある。一方、A及びAの二つの側鎖間距離も低温特性に影響がある。すなわちA及びAの間の距離が短いと側鎖A及びAがお互いに干渉するようになり、運動性の低下をきたす。従って、一般式(I−a)で表される化合物において重合性官能基間距離はA、A、及びAの和で決まるが、このうちAとAを長くするよりはAを長くした方が好ましい。
一方側鎖であるA及びA、又はA及びAの長さの関係については次のような態様が好ましい。これらの置換基においてA≧A、及びA≧Aが成り立っていることが好ましい。この関係が成り立っている場合長い方の側鎖であるA及びAはそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い炭素原子数2から18のアルキル基であることが好ましいが、酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い炭素原子数3から14のアルキル基であることがさらに好ましい。側鎖は主鎖に比べて運動性が高いので、これが存在することは低温での高分子鎖の運動性向上に寄与するが、前述したように二つの側鎖間で空間的な干渉が起こる状況では逆に運動性が低下する。このような側鎖間での空間的な干渉を防ぐためには側鎖間距離を長くすること、及び、側鎖長を必要な範囲内で短くすることが有効である。さらにA及びAついてはそれぞれ独立に水素原子、及び酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い炭素原子数1から10のアルキル基であることが好ましく、酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い炭素原子数1から7のアルキル基である場合がより好ましく、酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い炭素原子数1から5のアルキル基である場合がさらに一層好ましく、炭素原子数1から3のアルキル基である場合が最も好ましい。このA及びAについても、その長さが長すぎることは側鎖間の空間的な干渉を誘起するため好ましくない。この一方でA及びAが短い長さを持ったアルキル鎖である場合、高い運動性を持った側鎖になり得ること、及び隣接する主鎖同士の接近を阻害する働きを有することが考えられ、高分子分散型液晶表示素子の低温域における表示特性を改善する上で有効である。
二つの側鎖間に位置するAは、側鎖間距離を広げる意味からも、架橋点間距離を広げる意味からも、長い方が好ましい。しかしながらAが長すぎる場合は一般式(I−a)で表される化合物の分子量が大きくなりすぎ液晶組成物との相溶性が低下してくること、及び重合速度が遅くなりすぎて相分離に悪影響が出ること等の理由から自ずとその長さには上限が設定される。よって、本願においてAのアルキレン鎖長は、炭素原子数14から40であるが、炭素原子数18から35が好ましく、炭素原子数20から32がより好ましい。Aは構造上の特徴として、アルキレン基中の水素原子が炭素原子数1から10のアルキル基で置換された構造を有する。アルキル基の置換数は1個以上5個以下であるが、1個から3個が好ましく、2個又は3個置換されていることがより好ましい。置換するアルキル基の炭素原子数は、1から5が好ましく、1から3がより好ましい。
以上より、Aは、炭素原子数18から35のアルキレン基であって、該アルキレン基中に存在する1個以上5個以下のメチレン基の水素原子の一つがそれぞれ独立に炭素原子数1から10のアルキル基で置換されており、
該アルキレン基中に含まれるメチレン基が酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良いことが好ましく、
炭素原子数18から35のアルキレン基であって、該アルキレン基中に含まれる1個以上3個以下のメチレン基の水素原子の一つがそれぞれ独立に炭素原子数1から3のアルキル基で置換されており、該アルキレン基中に含まれるメチレン基が酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良いことがより好ましく、
炭素原子数20から32のアルキレン基であって、該アルキレン基中に含まれる1個以上3個以下のメチレン基の水素原子の一つがそれぞれ独立に炭素原子数1から3のアルキル基で置換されており、該アルキレン基中に含まれるメチレン基が酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良いことがさらに好ましく、
が炭素原子数20から32のアルキレン基であって、該アルキレン基中に含まれる1個又は2個のメチレン基の水素原子の一つがそれぞれ独立に炭素原子数1から3のアルキル基で置換されていることが特に好ましい。
以上、一般式(I−a)で表される化合物について、好ましい構造の具体例として下記一般式(I−b)を示す。
Figure 0005055720
(式中、A10及びA16はそれぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1から3のアルキレン基を表し、A11及びA14はそれぞれ独立して炭素原子数3から14のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、A12及びA15はそれぞれ独立して炭素原子数1から5のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、A13は炭素原子数18から35のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個以上3個以下のメチレン基の水素原子の一つはそれぞれ独立に炭素原子数1から5のアルキル基で置換されており、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い。)
一般式(I−a)で表される化合物は、Tetrahedoron Letters,Vol.30,pp4985、Tetrahedoron Letters,Vol.23,No6,pp681−684、及び、Journal of Polymer Science:PartA:Polymer Chemistry,Vol.34,pp217−225等の公知の方法で合成することができる。
例えば、一般式(I−a)において、A、及びAが水素である化合物は、エポキシ基を複数有する化合物と、エポキシ基と反応し得る活性水素を有するアクリル酸やメタクリル酸等の重合性化合物とを反応させ、水酸基を有する重合性化合物を合成し、次に、飽和脂肪酸とを反応させることにより得ることができる。
更に、複数のエポキシ基を有する化合物と飽和脂肪酸とを反応させ、水酸基を有する化合物を合成し、次に水酸基と反応し得る基を有するアクリル酸塩化物等の重合性化合物とを反応させることにより得ることができる。
またラジカル重合性化合物が、例えば、一般式(I−a)のA、及びAがアルキル基であり、A、及びAが炭素原子数1であるメチレン基である場合は、オキセタン基を複数有する化合物と、オキセタン基と反応し得る脂肪酸塩化物や脂肪酸とを反応させ、更に、アクリル酸などの活性水素を有する重合性化合物とを反応させる方法や、オキセタン基を一つ有する化合物と、オキセタン基と反応し得る多価の脂肪酸塩化物や脂肪酸とを反応させ、更に、アクリル酸などの活性水素を有する重合性化合物とを反応させる方法等により得ることができる。
また、一般式(I−a)のA、及びAが炭素原子数3であるプロピレン基の場合は、オキセタン基の代わりにフラン基を複数有する化合物を用いることにより得ることができる。更に、一般式(I−a)のA、及びAが炭素原子数4であるブチレン基の場合は、オキセタン基の代わりにピラン基を複数有する化合物を用いることにより得ることができる。
次に一般式(II−a)で表される化合物の好ましい構造について説明する。一般式(II−a)で表される化合物において、Bは水素原子であることが好ましい。メチル基である化合物においても本願発明の効果は発現するが、水素原子である化合物は重合速度がより速くなる点で有利である。またBは単結合又は炭素原子数1から3のアルキレン基であることが好ましい。さらにBとBはそれぞれ独立して炭素原子数3から11のアルキル基であることが好ましい。
一般式(II−a)の化合物に見られるような単官能モノマーの場合、分子量が低すぎると真空注入時に揮発するという問題が起こる。このため、分子量として280以上であることが好ましい。この条件があるためB、B及びBの関係は完全に独立ではない。例えばBが水素原子であり、Bがメチレン基、Bがオクチル基である場合、Bはペンチル基以上の長さを持ったアルキル基が好ましいということになる。
一般式(II−a)で表される化合物は、二分岐構造であることが好ましい。二分岐構造とはB及びBが同じ構造か、若しくは近い構造という意味である。従ってB及びBの長さが極端に違いすぎるのは好ましくない。B及びBの長さの差は原子数にして8以内とする必要があるが、好ましくは6以内であり、4以内であればより好ましい。B及びBの長さの差が原子数で2以内であればさらに好ましい。最も好ましくはB及びBの長さが同じ場合である。さらにB及びBは炭素原子数4から10のアルキル基であるとより好ましく、炭素原子数5から9のアルキル基である場合が最も好ましい。
一方、B及びB上にアルキル基やアルキルエーテル基、エステル基などが分岐した構造とするのは好ましくない。
以上、一般式(II−a)で表される化合物について、好ましい構造の具体例として下記一般式(II−b)を示す。
Figure 0005055720
(式中、Bは単結合又は炭素原子数1から3のアルキレン基を表し、B及びBはそれぞれ独立して炭素原子数4から10のアルキル基を表す。)
一般式(II−a)で表される化合物は市販品を容易に入手することができる。合成する場合にはエポキシ基を有する化合物と、アクリル酸等エポキシ基と反応しうる重合性化合物とを反応させるなど既に述べた方法を応用することができる。
一般式(II−a)で表される化合物として好ましい構造をさらに具体的に列記する。
Figure 0005055720
Figure 0005055720
Figure 0005055720
Figure 0005055720
一般式(I−a)で表される化合物と一般式(II−a)で表される化合物は混合して用いられる。その混合比率は用いる組み合わせによって最適値が異なるため単純には決められない。このため一般式(I−a)で表される化合物と一般式(II−a)で表される化合物の混合比を変えて表示特性の変化を調べ、最適な混合比を決定するのが好ましい。一般式(I−a)で表される化合物のモル数をM、一般式(II−a)で表される化合物のモル数をNとすると多くの場合、好ましいM:Nの比率は3:1から1:9の間になる。さらに好ましくは2:1から1:7の間である。
また、一般式(I−a)の化合物及び一般式(II−a)の化合物を含む重合性組成物を硬化させた透明性高分子物質の表面エネルギーが20から40mN/m2となることが好ましく、27から37mN/m2となることがより好ましい。
これら一般式(I−a)の化合物、一般式(II−a)の化合物、あるいは重合性組成物は不純物等を除去する、又は比抵抗値を大きくする目的で、シリカ、アルミナ等による精製処理を施しても良い。比抵抗値としては1011Ω・cm以上が好ましく、1012Ω・cm以上がより好ましく、1013Ω・cm以上が最も好ましい。
一般式(III−a)で表される化合物は、幅広い液晶温度範囲、低温域でのネマティック安定性及び相溶性、且つ高誘電率、高い比抵抗値の点で具体的には次に記載する一般式(IV−a)、一般式(V−a)、一般式(V−b)、一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)で表される化合物が好ましい。
一般式(IV−a)
Figure 0005055720
(式中、R11は炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
11は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
11は単結合又は−CHCH−を表し、
11は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基又は一般式(IV−b)を表し、
Figure 0005055720
(式中、C12は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
18は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、又はジフルオロメトキシ基基を表す。)
12からX17はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、メチル基、メトキシ基又はエチル基を表し、
11は0又は1を表す。)
一般式(IV−a)においてR11としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数1から5のアルコキシ基がより好ましい。
11としては、単結合が好ましく、
11としては、炭素原子数1から5のアルキル基、炭素原子数1から5のアルコキシ基又はフッ素原子が好ましく、
12からX17は、水素原子、フッ素原子又はメチル基が好ましく、X12からX17の中で1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基であるものがより好ましい。
具体的には、一般式(IV-c)から一般式(IV-i)
Figure 0005055720
(式中R31、R32、及びR33はそれぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、炭素原子数1から5のアルコキシ基を表し、
X61からX66はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、又はメチル基を表し、
X71からX76はそれぞれ独立して、水素原子、又はフッ素原子を表す。)
で表される化合物が好ましく、これらの中でも、X61からX66の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基であるもの、及びX71からX76の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子であるものがより好ましく。具体的には一般式(IV-j)から一般式(I-59)
Figure 0005055720
(式中、R35、R36及びR37はそれぞれ独立して、炭素原子数1から5のアルキル基、炭素原子数1から5のアルコキシ基基を表し、
X81、X84、X85及びX86はそれぞれ独立して水素原子、又はフッ素原子を表し、X82及びX83はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、又はメチル基を表すが、式(I-55)及び式(I-56)中のX82からX86の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基を表し、
X87及びX88はそれぞれ独立して、水素原子、又はフッ素原子を表す。)
で表される化合物が更により好ましい。
一般式(V−a)及び一般式(V−b)
Figure 0005055720
Figure 0005055720
(式中、R21及びR31はそれぞれ独立して、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
21及びC31はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
21フェニル基又はシクロヘキシル基を表し、
31は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、
21及びX31はそれぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はジフルオロメトキシ基を表し、
22からX26及びX32からX36はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を表し、
21及びZ31はそれぞれ独立して、単結合又は−CHCH−を表し、
22及びZ32はそれぞれ独立して、単結合、−CHCH−又は−CFO−を表し、
21及びn31は0又は1を表す。)
一般式(V−a)及び一般式(V−b)においてR21及びR31としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-c)
Figure 0005055720
(構造式は右端で直接もしくは酸素原子を介して環に連結しているものとする。)で表されるものが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基がより好ましい。
21及びC31としては、1,4-シクロヘキシレン基が好ましく、
21及びZ31としては、単結合が好ましく、
21及びX31としては、フッ素原子もしくはトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
具体的には一般式(V-1)から一般式(V-33)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005055720
Figure 0005055720
(式中、R11は炭素原子数1から5のアルキル基を表す。)
一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)
Figure 0005055720
Figure 0005055720
(式中、R41及びR51はそれぞれ独立して、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
41及びC51はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
41はフェニル基又は、シクロヘキシル基を表し、
51は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、
41及びX51はそれぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はジフルオロメトキシ基を表し、
42からX45及びX52からX55はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を表し、
41及びZ51はそれぞれ独立して、単結合又は−CHCH−を表し、
42及びZ52はそれぞれ独立して、単結合、−CHCH−又は−CFO−を表し、
41及びn51は0又は1を表す。)
一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)においてR41及びR51としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(VI-c)
Figure 0005055720
(構造式は右端で直接もしくは酸素原子を介して環に連結しているものとする。)で表されるものが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基がより好ましい。
41及びC51としては、1,4-シクロヘキシレン基が好ましく、
41 及びZ51としては、単結合が好ましく、
41及びX51としては、フッ素原子もしくはトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
具体的には一般式(VI-1)から一般式(VI-42)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005055720
Figure 0005055720
(式中、R11は炭素原子数1から5のアルキル基を表す。)
また、更なる液晶温度領域の拡大、高誘電率、又は低粘性を得るため、一般式(IV−a)、一般式(V−a)、一般式(V−b)、一般式(VI−a)、一般式(VI−b)の化合物に加えて、一般式(VIII−a)、又は一般式(IX−a)で表される化合物を含有することも好ましい。
一般式(VIII−a)
Figure 0005055720
(式中、R61及びR62はそれぞれ独立して、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
61、C62及びC63はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
61及びZ62はそれぞれ独立して、単結合又は−CHCH−を表し、
61は、0、1又は2を表す。ただし、n61=2の場合、複数存在するC61及びZ61はそれぞれ同じあっても、異なっていても良い。)
一般式(VIII−a)においてR61及びR62としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-c)で表されるものが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又はアルコキシ基が更により好ましい。
また、特に低粘性を得たい場合は、n61が0であり、C62及びC63が、1,4-シクロへキシレン基であり、Z62が単結合であることが好ましく、
特に液晶温度範囲を拡大するには、n61が0又は1であり、C61及びC62が、1,4-シクロへキシレン基であり、C63が1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、Z61が単結合又は−CHCH−であり、Z62が単結合であることが好ましく、
特に高屈折率を得るためには、n61が1でありC61が1,4-シクロへキシレン基、又は1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、C62及びC63が、1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子又はメチル基を有することができる。)であることが好ましい。
具体的には一般式(VIII-1)から一般式(VIII-5)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005055720
(式中、R12及びR13はそれぞれ独立して炭素原子数1から5のアルキル基、(該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のCH2基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)を表し、X21からX26はそれぞれ独立して水素原子、フッ素原子又はメチル基を表す。)
一般式(IX−a)
Figure 0005055720
(式中、R71は炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
71、C72及びC73はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基又はインダン−2,5−ジイル基、を表し、該1,4−フェニレン基、インダンー2,5−ジイル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
71及びZ72はそれぞれ独立して、単結合、−CHCH−又は−CFO−を表し、
71はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基、ジフルオロメチル基、イソシアネート基を表し、
71は、0、1又は2を表す。ただし、n71=2の場合、複数存在するC71及びZ71はそれぞれ同じあっても、異なっていても良い。)
一般式(IX−a)のR71としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-c)で表されるものが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数1から5のアルコキシ基が更により好ましい。
71としては、フッ素原子又はトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
また、特に高誘電率を得たい場合は、n71が0又は1であり、C71が1,4-シクロへキシレン基であり、C72が1,4-シクロへキシレン基、又は1,4-フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、C73が2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、2,6-ジフルオロ-1,4-フェニレン基又は3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基であり、Z71及びZ72が単結合であることが好ましい。
特に液晶温度範囲を拡大するには、n71が2であり、C71が1,4-シクロへキシレン基であり、C72が、1,4-シクロへキシレン基又は1,4-フェニレン基であり、C73が2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、2,6-ジフルオロ-1,4-フェニレン基又は3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基であり、Z71及びZ72が単結合又は−CHCH−であることが好ましい。
具体的には一般式(IX-1)から一般式(IX-4)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005055720
(式中、R14は炭素原子数1から5のアルキル基又はアルコキシ基を表し、X31からX34は水素原子又はフッ素原子を表し、Z11は単結合、又は−CHCH−を表す。)
これら一般式(IX-1)から一般式(IX-4)の中でも一般式(IX-5)から一般式(IX-8)で表される化合物がより好ましい。
Figure 0005055720
(式中、R15は炭素原子数1から5のアルキル基を表し、X35からX37はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表す。)
これらの液晶組成物は不純物等を除去する、又は比抵抗値を更に高くする目的で、シリカ、アルミナ等による精製処理を施しても良い。比抵抗値としては1012Ω・cm以上が好ましく、1013Ω・cm以上がより好ましい。
更に、目的に応じて液晶組成物中に、キラル化合物、染料等のドーパントを添加することもできる。
本発明の高分子分散型液晶表示素子用組成物を重合させる場合の重合方法としては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等を用いることが可能であるが、ラジカル重合により重合することが好ましい。
ラジカル重合開始剤としては、熱重合開始剤、光重合開始剤を用いることができるが、光重合開始剤が好ましい。具体的には以下の化合物が好ましい。
ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系;
ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル系;
ベンゾフェノン、ο−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;
2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系;
ミヒラーケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系;
10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が好ましい。
この中でも、ベンジルジメチルケタールが最も好ましい。
一般式(IV−a)、一般式(V−a)及び一般式(V−b)、一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)、一般式(VIII−a)、一般式(IX−a)、で表される化合物を含む液晶組成物を59から89質量%含有し、一般式(I−a)、一般式(II−a)、で表される化合物を含む重合性組成物を10から40量%含有し、重合開始剤を0.1から2質量%含有することが好ましく、該液晶組成物を63から77質量%含有し、該重合性組成物を22から36質量%含有し、重合開始剤を0.1から2質量%含有することが更に好ましい。液晶組成物としては、一般式(IV−a)で表される化合物の含有率が5から90%、一般式(V−a)及び一般式(V−b)、一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)、で表される化合物群の含有率が5から70%であるものが好ましく、一般式(IV−a)で表される化合物の含有率が10から80%、一般式(V−a)及び一般式(V−b)、一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)、で表される化合物群の含有率が10から50%であるものがより好ましい。
その他、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、非反応性のオリゴマーや無機充填剤、有機充填剤、重合禁止剤、消泡剤、レベリング剤、可塑剤、シランカップリング剤等を適宜添加しても良い。
高分子分散型液晶表示素子の作製方法について説明する。本発明の高分子分散型液晶表示素子は、電極を有する2枚の基板であって、少なくとも一方が透明電極を有する透明基板である2枚の基板間に、アイソトロピック相である本発明の高分子分散型液晶表示素子用組成物を狭持した後、熱、又は活性エネルギー線を照射することによって重合性化合物を重合させ、液晶組成物との相分離を誘発させることにより、液晶組成物と透明性高分子物質からなる調光層が形成されることによって得られる。
2枚の基板はガラス、プラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、一方はシリコン等の不透明な材料でも良い。透明電極層を有する透明基板は、例えば、ガラス板等の透明基板上にインジウムチンオキシド(ITO)をスパッタリングすることにより得ることができる。また、低波長分散の透明性基板を用いることにより本発明のデバイスの光散乱能が高まり反射率やコントラストが向上してより好ましい。低波長分散の透明性基板としては、ホウケイ酸硝子や、ポリエチレンテレフタレートまたはポリカーボネート等のプラスチック透明フィルム、1/4λの光干渉条件を使用した誘電体多層膜をコートした透明性基板が挙げられる。
また、該基板上には、必要に応じて、高分子膜や、配向膜やカラーフィルターを配置することもできる。配向膜としては、例えば、ポリイミド配向膜、光配向膜等が使用できる。配向膜の形成方法としては、例えばポリイミド配向膜の場合、ポリイミド樹脂組成物を該透明基板上に塗布し、180℃以上の温度で熱硬化させ、更に綿布やレーヨン布でラビング処理することで得ることができる。また、ラビング処理を施していないポリイミド膜等の高分子膜も用いることもできる。
カラーフィルターは、例えば、顔料分散法、印刷法、電着法、又は、染色法等によって作成することができる。顔料分散法によるカラーフィルターの作成方法を一例に説明すると、カラーフィルター用の硬化性着色組成物を、該透明基板上に塗布し、パターニング処理を施し、そして加熱又は光照射により硬化させる。この工程を、赤、緑、青の3色についてそれぞれ行うことで、カラーフィルター用の画素部を作成することができる。その他、該基板上に、TFT、薄膜ダイオード、金属絶縁体金属比抵抗素子等の能動素子を設けた画素電極を設置してもよい。
前記基板を、透明電極層が内側となるように対向させる。その際、スペーサーを介して、基板の間隔を調整してもよい。このときは、得られる調光層の厚さが1〜100μmとなるように調整するのが好ましい。中でも2〜50μmが好ましく、2から30μmがより好ましく、2から10μmが更に好ましく、3から6μmが最も好ましい。スペーサーとしては、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子、フォトレジスト材料等が挙げられる。その後、エポキシ系熱硬化性組成物等のシール剤を、液晶注入口を設けた形で該基板にスクリーン印刷し、該基板同士を貼り合わせ、加熱しシール剤を熱硬化させる。
2枚の基板間に高分子分散型液晶表示素子用組成物を狭持させるに方法は、通常の真空注入法、又はODF法などを用いることができる。この時、高分子分散型液晶表示素子用組成物は均一なアイソトロピック状態であることが好ましい。
ラジカル重合性化合物を重合させる方法としては、紫外線照射が好適である。紫外線を発生させるランプとしては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を用いることができる。また、照射する紫外線の波長としては、高分子分散型液晶表示素子用組成物に含有されている光重合開始剤の吸収波長領域であり、且つ含有されている液晶組成物の吸収波長域でない波長領域の紫外線を照射することが好ましく、具体的には、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプを使用して330nm以下の紫外線をカットして使用することが好ましく、350nm以下の紫外線をカットして使用することがより好ましい。
照射する紫外線の強度は、目的とする調光層を得るため適宜調整することができるが、1から200mw/cm2が好ましく、2から100mw/cm2がより好ましい。紫外線を照射する時間は照射する紫外線強度により適宜選択されるが、10から600秒が好ましい。
また、紫外線照射の時の温度は、調光層の特性を決める重要な要素となるが、高分子分散型液晶表示素子用組成物のアイソトロピック−ネマティック転移点よりわずかに高い温度が好ましく、具体的には転移点+0.1から10℃が好ましく、転移点+0.1℃から3℃がより好ましい。
上述の手法、又はそれ以外の手法で作製された、高分子分散型液晶表示素子内の調光層は、液晶組成物が透明性高分子物質でカプセル状に閉じ込められた構造、液晶組成物の連続相中に透明性高分子物質の3次元ネットワーク構造が形成された構造、又は両者が混在した構造等を有しているが、液晶組成物の連続相中に透明性高分子物質の3次元ネットワーク構造が形成された構造であることが好ましく、紫外線照射によって、液晶組成物の連続相中に透明性高分子物質の3次元ネットワーク構造が形成された構造がより好ましい。
ネットワーク構造の平均空隙間隔は高分子分散型液晶表示素子の特性に大きく影響し、平均空隙間隔としては、0.2から2μmが好ましく、0.2から1μmがより好ましく、0.3から0.7μmが最も好ましい。
本発明の高分子分散型液晶表示素子は低温における駆動電圧が小さいことを特徴とするが、セル厚5μmにおけるV90が7.5v以下であることが好ましく、6.5v以下であることがより好ましい。
また、本発明の液晶デバイスの裏面側に光吸収層や、拡散反射板等を配置することもでき、反射率とコントラストの高い反射型高分子分散型液晶表示素子が得られる。また、シアン・マゼンタ・イエロー等の光吸収波長の異なる光吸収層を各色別に分割した画素電極の位置に一致するように配置すると、カラー表示が可能である。鏡面反射、拡散反射、再帰性反射、ホログラム反射等の機能を付加することもできる。
以下、合成例及び製造例、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、以下の合成例及び製造例、実施例及び比較例における「%」は特に断りのない限り『質量%』を意味する。
(製造例1)
撹拌装置、及び温度計を備えた反応容器に、7,12−ジメチルオクタデカンジカルボン酸(商品名:IPS−22、岡村製油社製)44.5g(0.12モル)、ドータイトWSC(同仁化学社製)46g(0.24モル)、N,N−ジメチルアミノピリジン 2.9g(0.024モル)、ジクロロメタン500mlを加える。フラスコ内を窒素雰囲気にして氷水バスで5℃以下に冷却して、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亜合成社製:OXT−101)28g(0.24モル)をゆっくり滴下した。滴下終了後に反応容器を室温に戻し、更に5時間撹拌して反応を終了した。反応液に10%塩酸500mlを加えた後に純水、飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機溶媒を減圧留去して、式(a)で表されるオキセタン誘導体を50g得た。
Figure 0005055720
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:4.45−4.36(dd,8H),3.56(s,4H),2.32(t、4H),1.62(m,4H),1.58(m,2H),1.38−1.26(m,24H),0.92−0.80(m,12H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.4,165.7,73.4,71.5,64.0,63.7,43.4,40.6,34.1,31.8,29.3,29.2,29.1,26.0,24.9,23.0,22.6,14.1,7.3
(製造例2)
撹拌装置、及び温度計を備えた反応容器に、7−エチルヘキサデカンジカルボン酸(商品名:SB−20、岡村製油社製)41.1g(0.12モル)、ドータイトWSC(同仁化学社製)46g(0.24モル)、N,N−ジメチルアミノピリジン 2.9g(0.024モル)、ジクロロメタン500mlを加える。フラスコ内を窒素雰囲気にして氷水バスで5℃以下に冷却して、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亜合成社製:OXT−101)28g(0.24モル)をゆっくり滴下した。滴下終了後に反応容器を室温に戻し、更に5時間撹拌して反応を終了した。反応液に10%塩酸500mlを加えた後に純水、飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機溶媒を減圧留去して、式(b)で表されるオキセタン誘導体を48g得た。
Figure 0005055720
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:4.45−4.36(dd,8H),3.56(s,4H),2.32(t、4H),1.62(m,4H),1.58(m,1H),1.38−1.26(m,24H),0.92−0.80(m,9H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.4,165.7,73.4,71.5,64.0,63.7,43.4,40.6,34.1,31.8,29.3,29.2,29.1,26.0,24.9,23.0,22.6,14.1,7.3
(合成例1)
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、上記の製造例1で合成した3,3−(7,12−ジメチルオクタデカンジイルビス(カルボニルオキシメチレン))ビス(3−エチルオキセタン)36.3g(0.064モル)、ヨウ化ナトリウム22.9g(0.152モル)、およびアセトニトリルを300ml入れ、5℃以下になるように氷水バスで冷却しながら撹拌した。デカノイルクロリド25.6(0.134モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌した後に、更に室温で3時間撹拌して反応を終了した。反応容器に少量の水を加えた後に酢酸エチルを加え、10%亜硫酸水素ナトリウムでヨウ素を分解した。更に純水、飽和食塩水の順で有機層を洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に、有機溶媒を減圧留去し中間体1を65g合成した。
次いで、撹拌装置、温度計を備えた反応容器に、上記の方法で合成した中間体1を62g(0.055モル)、アクリル酸15.7g(0.218モル)、p−メトキシフェノール 80mg、およびジメチルスルオキシド300gを入れ、室温で撹拌しながら1,8―ジアザビシクロ[5,4,0]7−ウンデセン(以下DBUと略す)を33.2g(0.218モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を90℃に加熱し、12時間撹拌して反応を終了した。反応容器に酢酸エチルを加え、1/10Nの塩酸溶液、5%水酸化ナトリウム溶液、純水、飽和食塩水の順で有機層を洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機層の溶媒を減圧留去した後、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、ノニル基(X:―CHOCO−、X:―CHOCO−、R=エチル基)を2個有する重合性化合物「M−1」を約35g得た。
Figure 0005055720
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.42(d,2H),6.12(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H)4.04(s,8H),2.32(t,8H),1.62(m,8H),1.58(m,4H),1.38−1.25(m,48H),0.91−80(m,18H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.5,165.7,131.1,127.9,64.0,63.7,40.6,34.2,31.8,29.7−29.0,26.8,24.9,23.0,22.6,14.0,10.7,7.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
(合成例2)
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、上記の製造例2で合成した3,3−(7−エチルヘキサデカンジイルビス(カルボニルオキシメチレン))ビス(3−エチルオキセタン)34.5g(0.064モル)、ヨウ化ナトリウム22.9g(0.152モル)、およびアセトニトリルを300ml入れ、5℃以下になるように氷水バスで冷却しながら撹拌した。ウンデカノイルクロリド27.4(0.134モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌した後に、更に室温で3時間撹拌して反応を終了した。反応容器に少量の水を加えた後に酢酸エチルを加え、10%亜硫酸水素ナトリウムでヨウ素を分解した。更に純水、飽和食塩水の順で有機層を洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に、有機溶媒を減圧留去し中間体2を63g合成した。
次いで、実施例1と同様に撹拌装置、温度計を備えた反応容器に、上記の方法で合成した中間体2を63g(0.055モル)、アクリル酸15.7g(0.218モル)、p−メトキシフェノール 80mg、およびジメチルスルオキシド300gを入れ、室温で撹拌しながらDBUを33.2g(0.218モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を90℃に加熱し、12時間撹拌して反応を終了した。反応容器に酢酸エチルを加え、1/10Nの塩酸溶液、5%水酸化ナトリウム溶液、純水、飽和食塩水の順で有機層を洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機層の溶媒を減圧留去した後、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、デシル基を2個有する重合性化合物「M−2」を約36g得た。
Figure 0005055720
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.42(d,2H),6.12(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H)4.05(s,4H),3.34(t,4H),3.29(s,4H),2.32(t,4H),1.62(m,4H),1.6−1.47(m,7H),1.25(m,52H),0.92−0.8(m,15H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.6,165.9,130.6,128.3,71.6,70.4,64.7,64.4,41.5,34.3,32.7,31.9,29.6−29.2,26.9,26.1,25.0,23.0,22.6,14.0,7.4
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
(合成例3)
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、上記の製造例2で合成した3,3−(7−エチルヘキサデカンジイルビス(カルボニルオキシメチレン))ビス(3−エチルオキセタン)34.5g(0.064モル)、ヨウ化ナトリウム22.9g(0.152モル)、およびアセトニトリルを300ml入れ、5℃以下になるように氷水バスで冷却しながら撹拌した。デカノイルクロリド25.5(0.134モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌した後に、更に室温で3時間撹拌して反応を終了した。反応容器に少量の水を加えた後に酢酸エチルを加え、10%亜硫酸水素ナトリウムでヨウ素を分解した。更に純水、飽和食塩水の順で有機層を洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に、有機溶媒を減圧留去し中間体3を60g合成した。
次いで、実施例1と同様に撹拌装置、温度計を備えた反応容器に、上記の方法で合成した中間体3を59g(0.055モル)、アクリル酸15.7g(0.218モル)、p−メトキシフェノール 80mg、およびジメチルスルオキシド300gを入れ、室温で撹拌しながらDBUを33.2g(0.218モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を90℃に加熱し、12時間撹拌して反応を終了した。反応容器に酢酸エチルを加え、1/10Nの塩酸溶液、5%水酸化ナトリウム溶液、純水、飽和食塩水の順で有機層を洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機層の溶媒を減圧留去した後、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、ノニル基を2個有する重合性化合物「M−3」を約33g得た。
Figure 0005055720
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.42(d,2H),6.12(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H)4.05(s,4H),3.34(t,4H),3.29(s,4H),2.32(t,4H),1.62(m,4H),1.6−1.47(m,7H),1.25(m,48H),0.92−0.8(m,15H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.6,165.9,130.6,128.3,71.6,70.4,64.7,64.4,41.5,34.3,32.7,31.9,29.6−29.2,26.9,26.1,25.0,23.0,22.6,14.0,7.4
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
(合成例4)
撹拌装置、温度計を備えた反応容器に、1−ブロモウンデカン85g(0.36モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド2.6g、ジメチルスルオキシド 150ml、および3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン 28g(0.24モル)を加え、50℃で溶解させた後に、粒状の水酸化ナトリウム 12.8g(0.32モル)を5回に分けて1時間添加した。添加終了後に反応容器を80℃に加熱して3時間撹拌して反応を終了した。反応液に酢酸エチルを1L加えた後に5%炭酸ナトリウム、純水、飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機溶媒を減圧留去して、3−オキセタニル−5−オキソヘキサデカンを37g得た。
実施例1と同様な反応容器に、上記中間体の3−オキセタニル−5−オキソヘキサデカン17.3g(0.064モル)、ヨウ化ナトリウム22.9g(0.152モル)、およびアセトニトリルを300ml入れ、5℃以下になるように氷水バスで冷却しながら撹拌した。7,12−ジメチルオクタデカンジカルボン酸ジクロリド13.1g(0.032モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌した後に、更に室温で3時間撹拌して反応を終了した。反応終了後は、実施例1と同様の操作を行い中間体4を36g合成した。
次いで、実施例1と同様な反応容器に、上記の方法で合成した中間体4を33g(0.029モル)、アクリル酸8.3g(0.116モル)、p−メトキシフェノール 40mg、およびジメチルスルオキシド300gを入れ、室温で撹拌しながらDBUを17.7g(0.116モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を90℃に加熱し、12時間撹拌して反応を終了した。反応終了後は、実施例1と同様な操作を行い、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、ウンデシル基を2個有する重合性化合物「M−4」を約13.3g得た。
Figure 0005055720
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.42(d,2H),6.12(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H)4.05(s,4H),3.34(t,4H),3.29(s,4H),2.32(t,4H),1.62(m,4H),1.6−1.47(m,8H),1.25(m,58H),0.92−0.8(m,18H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.6,165.9,130.6,128.3,71.6,70.4,64.7,64.4,41.5,34.3,32.7,31.9,29.6−29.2,26.9,26.1,25.0,23.0,22.6,14.0,7.4
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
(合成例5)
撹拌装置、温度計を備えた反応容器に、1−ブロモオクタン69g(0.36モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド2.6g、ジメチルスルオキシド 150ml、および3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン 28g(0.24モル)を加え、50℃で溶解させた後に、粒状の水酸化ナトリウム 12.8g(0.32モル)を5回に分けて1時間添加した。添加終了後に反応容器を80℃に加熱して3時間撹拌して反応を終了した。反応液に酢酸エチルを1L加えた後に5%炭酸ナトリウム、純水、飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機溶媒を減圧留去して、3−オキセタニル−5−オキソヘキサデカンを26g得た。
実施例1と同様な反応容器に、上記中間体の3−オキセタニル−5−オキソトリデカン14.6g(0.064モル)、ヨウ化ナトリウム22.9g(0.152モル)、およびアセトニトリルを300ml入れ、5℃以下になるように氷水バスで冷却しながら撹拌した。7,12−ジメチルオクタデカンジカルボン酸ジクロリド13.1g(0.032モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌した後に、更に室温で3時間撹拌して反応を終了した。反応終了後は、実施例1と同様の操作を行い中間体5を30g合成した。
次いで、実施例1と同様な反応容器に、上記の方法で合成した中間体5を30g(0.029モル)、アクリル酸8.3g(0.116モル)、p−メトキシフェノール 40mg、およびジメチルスルオキシド300gを入れ、室温で撹拌しながらDBUを17.7g(0.116モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を90℃に加熱し、12時間撹拌して反応を終了した。反応終了後は、実施例1と同様な操作を行い、濃縮液をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製し、オクチル基を2個有する重合性化合物「M−5」を約15.0g得た。
Figure 0005055720
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.42(d,2H),6.12(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H)4.05(s,4H),3.34(t,4H),3.29(s,4H),2.32(t,4H),1.62(m,4H),1.6−1.47(m,8H),1.25(m,46H),0.92−0.8(m,18H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.6,165.9,130.6,128.3,71.6,70.4,64.7,64.4,41.5,34.3,32.7,31.9,29.6−29.2,26.9,26.1,25.0,23.0,22.6,14.0,7.4
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
(高分子分散型液晶表示素子の作製と評価)
実施例中の高分子分散型液晶表示素子は以下の方法で作製した。
液晶組成物、ラジカル重合性組成物、光重合開始剤及び微量の重合禁止剤からなる調光層形成材料を真空注入法でセルギャップ4μmのITO付きガラスセル内に注入した。この時、調光層形成材料が常に均一状態となるよう、真空注入装置内の温度をコントロールした。また真空度は2パスカルとなるよう設定した。注入後ガラスセルを取り出し、注入口を封口剤3026E(スリーボンド社製)で封止した後、調光層形成材料のアイソトロピック−ネマチック転移点より1から2℃高い温度にコントロールし、紫外線カットフィルターL−37(ホーヤ カンデオ オプトロニクス社製)を介して、サンプル表面の照射強度が18mW/cmとなるように調整されたメタルハライドランプを100秒間照射して、高分子分散型液晶表示素子を得た。なお、この照射条件は作製された高分子分散型液晶表示素子の特性バラつき及び経時安定性を見て決定したものである。一例として照射強度10mW、露光時間60秒の条件では作製された素子の駆動電圧がバラつきやすい上に、素子の駆動電圧が経時的に変化する。これは照度と露光時間が少ない場合、小さな露光条件のふれが素子の特性に大きく影響するからであり、またこの照射条件では高分子分散型液晶表示素子中に無視できない量の未重合モノマーが残るからである。
実施例中に示される高分子分散型液晶表示素子の特性の略号、及び意味は以下に示す通りである。
25℃の室内環境、あるいは−20℃の低温環境において、高分子分散型液晶表示素子に60Hzの交流電圧を印加する。印加電圧を無印加から0.2V/ステップ、かつ3秒/ステップの条件で15Vまで段階的に上昇させる。印加電圧が15Vに到達したら今度は印加電圧を0.2Vステップ、かつ3秒/ステップの条件で無印加まで下降させる。この操作を行った時の印加電圧と光透過率の関係から、以下の特性値が定義される。
T0:電圧無印加時の光透過率(%)。
T100:印加電圧上昇に伴う光透過率変化が飽和に達し、光透過率が変化しなくなった時の光透過率(%)。
T50:T0+0.5×(T100−T0)で定義される、T0とT100の中間の光透過率(%)。
T90:T0+0.9×(T100−T0)で定義される光透過率(%)。
V100:T100における印加電圧(V)。
Vr50:高分子分散型液晶表示素子に対する印加電圧を無印加から上昇させていった時、T50の透過率における印加電圧(V)。
Vd50:高分子分散型液晶表示素子に対する印加電圧をV100から下降させていった時、T50の透過率における印加電圧(V)。
HS50:Vr50−Vd50で定義される光学ヒステリシス(V)。図3にこの定義を図解した。
Vr90:高分子分散型液晶表示素子に対する印加電圧を無印加から上昇させていった時、T90の透過率における印加電圧(V)。
さらに、上記とは別に以下の特性値が定義される。
T100(Vr90):高分子分散型液晶表示素子にVr90の電圧を印加し続けた時、光透過率が飽和に達して変化しなくなった時の透過率(%)。
T10(Vr90):T0+0.1×(T100(Vr90)−T0)で定義される光透過率(%)。
T90(Vr90):T0+0.9×(T100(Vr90)−T0)で定義される光透過率(%)。
τr:電圧無印加状態で光透過率がT0になっている高分子分散型液晶表示素子に即座にVr90の電圧を印加した時、光透過率がT0からT90(Vr90)に変化するまでに要する時間(ms)。
τd:Vr90の電圧を印加し続け、光透過率がT100(Vr90)になっている状態の高分子分散型液晶表示素子を即座に電圧無印加状態にした時、光透過率がT100(Vr90)からT10(Vr90)に変化するまでに要する時間(ms)。
τr+d:τr+τdで定義される応答時間(ms)。
電圧保持率(VHR):液晶電圧保持率測定システムVHR-A1(東陽テクニカ社製)を用いて測定した、パルス幅64μsec、フレーム周期200msec、印加電圧5Vにおける、電圧低下がない場合の理想的波形との面積比(%)。
(実施例1)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(A)の液晶温度範囲は-37から81℃である。ラジカル重合性化合物M−1とNKエステルISAの混合比率を70:30、65:35、60:40、55:45、50:50、45:55、としてそれぞれ高分子分散型液晶表示素子の25℃におけるVr90とHS50を評価した。その評価結果を表1に示す。なお表1中のM-1 (%)とは、ラジカル重合性化合物M−1とラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物中に占める、ラジカル重合性化合物M−1の含有量を質量%で示した数値である。
一般的に本発明における一般式(I−a)の化合物と一般式(II−a)の化合物の混合比は、Vr90、HS50といった特性値と表1に示すような相関関係を示す。すなわちある混合比においてVr90、HS50が最低値を示し、その混合比に対してどちらかの化合物が多くなっても、少なくなってもVr90、HS50は大きくなる。Vr90もHS50も小さい値であることが好ましい。従って表1から、本実施例においてはラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が60%であり、NKエステルISAの含有量が40%であるモノマー組成が最適な組成であることが分かる。
以下に示す実施例、比較例は全てこのような検討を行い、得られた最適モノマー組成における特性値を比較したものである。
本実施例における最適組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が60%であり、NKエステルISAの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
<液晶組成物(A)>
Figure 0005055720
Figure 0005055720
Figure 0005055720
(実施例2)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である東亞合成(株)製アロニックスTO-1336からなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本実施例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が60%であり、アロニックスTO-1336の含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
Figure 0005055720
(実施例3)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である東亞合成(株)製アロニックスTO-1338からなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本実施例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が60%であり、アロニックスTO-1338の含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
Figure 0005055720
(実施例4)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−2と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本実施例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−2の含有量が60%であり、NKエステルISAの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
(実施例5)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−3と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本実施例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−3の含有量が60%であり、NKエステルISAの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
(実施例6)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−4と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本実施例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−4の含有量が60%であり、NKエステルISAの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
(実施例7)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−5と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本実施例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−5の含有量が60%であり、NKエステルISAの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
(実施例8)
液晶組成物(B)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(B)の液晶温度範囲は-34から82.2℃である。
本実施例における最適組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が60%であり、NKエステルISAの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
<液晶組成物(B)>
Figure 0005055720
(比較例1)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
(比較例2)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−2が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
(比較例3)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−3が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
(比較例4)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−4が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
(比較例5)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−5が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
(比較例6)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−6と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−6の含有量が40%であり、NKエステルISAの含有量が60%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
Figure 0005055720
(比較例7)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−7と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である東亞合成(株)製アロニックスTO-1336からなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−7の含有量が55%であり、アロニックスTO-1336の含有量が45%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
Figure 0005055720
(比較例8)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と直鎖単官能タイプのラジカル重合性化合物である共栄社化学(株)製ライトアクリレートL−Aからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得ようとしたが、ライトアクリレートL−Aの分子量が低いため真空注入時に揮発してしまい、真空注入することができなかった。そこで、本比較例のみセルギャップ4μmの二穴式セルに高分子分散型液晶表示素子用組成物を常圧で注入し、以下は実施例1と同様にして高分子分散型液晶表示素子を作製した。
本比較例における最適組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が60%であり、ライトアクリレートL−Aの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
本比較例は-20℃ではメモリー現象が発生し、電圧を印加した後、無印加状態に戻しても透過率がT0に戻らなかった。
Figure 0005055720
(比較例9)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と直鎖単官能タイプのラジカル重合性化合物である共栄社化学(株)製ライトアクリレートS−Aからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、実施例1と同じ方法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における最適組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が60%であり、ライトアクリレートS−Aの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
Figure 0005055720
(比較例10)
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と多分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である共栄社化学(株)製ライトアクリレートIS−Aからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、実施例1と同じ方法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における最適組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が60%であり、ライトアクリレートIS−Aの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
Figure 0005055720
Figure 0005055720
表2に示すように、実施例1から実施例8までの高分子分散型液晶表示素子は、いずれも25℃と-20℃のVr90の差が0.7V以内であり、Vr90が温度によらず4.7V以内であり、25℃のHS50が0.05V以内であり、-20℃のHS50が0.1V以内であり、25℃のτr+dが60ms以内であり、-20℃のτr+dが3000ms以内であり、25℃のVHRが99%以上であった。すなわち実施例1から実施例8までの高分子分散型液晶表示素子はいずれもアクティブ駆動で、モバイル用(屋外で使用する)ディスプレイに充分に使用可能な特性を有している。
一方、比較例の評価結果を見ると、比較例1から5はVr90とHS50が高すぎ、比較例8は25℃と-20℃のVr90の差が1.8V以上ある上にメモリーが発生しており、比較例9は-20℃のVr90が高すぎ、比較例10は-20℃のVr90と-20℃のHS50及び-20℃のτr+dの値が大きすぎ、いずれもアクティブ駆動のモバイル用途ディスプレイには使用できない特性であった。又、比較例6と7は他の比較例よりは良い特性を示したが、25℃と-20℃のVr90の差が1V以上であり-20℃のHS50が0.15V以上と実施例1から8には及ばない特性であった。
本発明の高分子分散型液晶表示素子用組成物から得られる高分子分散型液晶表示素子は、室温はもとより-20℃までの低温領域においても充分に使用可能な駆動電圧、ヒステリシス、応答速度特性を有しており、なおかつ高い電圧保持率を有している。このため、屋外環境等の、低温下で使用される用途においても好適に使用でき、低い駆動電圧で再現性の高い階調表示を行うことができ、アクティブ駆動で良好な表示を行うことができる。
このため、光散乱モードの高表示品位ディスプレイはもとより、モバイル機器用の高表示品位ディスプレイとして好適に使用することができる。具体的には携帯電話、PDA、携帯ゲーム機などの携帯情報端末の表示素子や光散乱型の直視・反射型ペーパーライクディスプレイに使用することができる。またデジタルペーパー、電子ブックや、ICカードの情報表示、光シャッターや視野角調整板などの光学素子としても有用である。
室温におけるポリマー分子鎖の高い運動性が液晶分子とのアンカリングエネルギーを小さくすることについて示した模式図である。 低温におけるポリマー分子鎖の低い運動性が液晶分子とのアンカリングエネルギーを大きくすることについて示した模式図である。 本発明の高分子分散型液晶表示素子の評価項目の一つである光学ヒステリシスHS50の定義について示した図である。

Claims (12)

  1. 一般式(I−a)
    Figure 0005055720
    (式中、A及びAはそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を表し、
    及びAはそれぞれ独立して単結合又は炭素原子数1からのアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子、メチル基、エチル基で置換されていても良く、
    及びAはそれぞれ独立して炭素原子数から18のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にハロゲン原子又は炭素原子数1から17のアルキル基で置換されていても良く、
    及びAはそれぞれ独立して炭素原子数からのアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にハロゲン原子又は炭素原子数1から9のアルキル基で置換されていても良く、
    は炭素原子数14から35のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する少なくとも1個以上5個以下のメチレン基の水素原子の一つはそれぞれ独立に炭素原子数1から10の直鎖又は分岐のアルキル基で置換されており、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い。)
    で表される化合物を少なくとも1種類含有し、
    一般式(II−a)
    Figure 0005055720
    (式中、Bは水素原子又はメチル基を表し、
    は単結合又は炭素原子数1から3のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子で置換されていても良く、
    及びBはそれぞれ独立して炭素原子数3から11のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はそれぞれ独立にフッ素原子で置換されていても良い。)
    で表される化合物を少なくとも1種類含有し、
    一般式(III−a)
    Figure 0005055720
    (式中、Rは炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
    、は1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
    及びCはそれぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、又はインダン−2,5−ジイル基、を表し、該1,4−フェニレン基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、インダン−2,5−ジイル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基トリフルオロメチル基トリフルオロメトキシ基、メトキシ基又はエチル基を有することができ、
    及びZはそれぞれ独立して、単結合、−CHCH−、−C≡C−、−CFO−、−COO−、又は−OCO−を表し、
    はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメチル基、イソシアネート基、炭素原子数1から10のアルキル基若しくは炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基若しくはアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、ジフルオロメトキシ基又は一般式(IV−b)を表し、
    Figure 0005055720
    (式中、C 12 は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
    18 は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、又はジフルオロメトキシ基基を表す。)
    は、0、1又は2を表す。ただし、n=2の場合、複数存在するC及びZはそれぞれ同じであっても異なっていても良い。)
    で表される化合物を少なくとも1種類以上含有することを特徴とする高分子分散型液晶表示素子用組成物。
  2. 一般式(III−a)で表される化合物のうち、少なくとも1種類以上が一般式(IV−a)
    Figure 0005055720
    (式中、R11は炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
    11は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
    11は単結合又は−CHCH−を表し、
    11は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基又は一般式(IV−b)を表し、
    Figure 0005055720
    (式中、C12は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
    18は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、又はジフルオロメトキシ基基を表す。)
    12からX17はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、メチル基、メトキシ基又はエチル基を表し、
    11は0又は1を表す。)
    で表される化合物である請求項1記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。
  3. 一般式(III−a)で表される化合物のうち、少なくとも1種類以上が一般式(V−a)及び一般式(V−b)
    Figure 0005055720
    Figure 0005055720
    (式中、R21及びR31はそれぞれ独立して、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
    21及びC31はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
    21フェニル基又はシクロヘキシル基を表し、
    31は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、
    21及びX31はそれぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はジフルオロメトキシ基を表し、
    22からX26及びX32からX36はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を表し、
    21及びZ31はそれぞれ独立して、単結合又は−CHCH−を表し、
    22及びZ32はそれぞれ独立して、単結合、−CHCH−又は−CFO−を表し、
    21及びn31は0又は1を表す。)
    で表される化合物群から選ばれた化合物である請求項1又は2に記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。
  4. 一般式(III−a)で表される化合物のうち、少なくとも1種類以上が一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)
    Figure 0005055720
    Figure 0005055720
    (式中、R41及びR51はそれぞれ独立して、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
    41及びC51はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
    41はフェニル基又は、シクロヘキシル基を表し、
    51は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、
    41及びX51はそれぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はジフルオロメトキシ基を表し、
    42からX45及びX52からX55はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を表し、
    41及びZ51はそれぞれ独立して、単結合又は−CHCH−を表し、
    42及びZ52はそれぞれ独立して、単結合、−CHCH−又は−CFO−を表し、
    41及びn51は0又は1を表す。)
    で表される化合物群から選ばれた化合物である請求項1、2又は3の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。
  5. 一般式(I−a)で表される化合物が一般式(I−b)
    Figure 0005055720
    (式中、A10及びA16はそれぞれ独立して、単結合又は炭素原子数1から3のアルキレン基を表し、A11及びA14はそれぞれ独立して炭素原子数3から14のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、A12及びA15はそれぞれ独立して炭素原子数1から5のアルキル基を表し、該アルキル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良く、A13は炭素原子数18から35のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個以上3個以下のメチレン基の水素原子の一つはそれぞれ独立に炭素原子数1から5のアルキル基で置換されており、該アルキレン基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとしてそれぞれ独立に酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良い。)
    で表される化合物であり、
    一般式(II−a)で表される化合物が一般式(II−b)
    Figure 0005055720
    (式中、Bは単結合又は炭素原子数1から3のアルキレン基を表し、B及びBはそれぞれ独立して炭素原子数4から10のアルキル基を表す。)
    で表される化合物である請求項1、2、3又は4の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。
  6. 一般式(VIII−a)
    Figure 0005055720
    (式中、R61及びR62はそれぞれ独立して、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
    61、C62及びC63はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
    61及びZ62はそれぞれ独立して、単結合又は−CHCH−を表し、
    61は、0、1又は2を表す。ただし、n61=2の場合、複数存在するC61及びZ61はそれぞれ同じあっても、異なっていても良い。)
    で表される化合物を含有する、請求項1、2、3、4又は5の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。
  7. 一般式(IX−a)
    Figure 0005055720
    (式中、R71は炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよく、
    71、C72及びC73はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基又はインダン−2,5−ジイル基、を表し、該1,4−フェニレン基、インダンー2,5−ジイル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
    71及びZ72はそれぞれ独立して、単結合、−CHCH−又は−CFO−を表し、
    71はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基、ジフルオロメチル基、イソシアネート基を表し、
    71は、0、1又は2を表す。ただし、n71=2の場合、複数存在するC71及びZ71はそれぞれ同じあっても、異なっていても良い。)
    で表される化合物を含有する請求項1、2、3、4、5又は6の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。
  8. 一般式(IV−a)で表される化合物の、X12からX17のうち少なくとも1つ以上、4つ以下が、フッ素原子又はメチル基である請求項2、3、4、5、6又は7の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。
  9. 重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物を用いたアクティブ駆動高分子分散型液晶表示素子。
  11. 電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板と、この基板間に支持された調光層を有し、該調光層が請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の何れかに記載の組成物に紫外線を照射することによって得られたアクティブ駆動高分子分散型液晶表示素子。
  12. 調光層が液晶の連続層中に透明性高分子物質の3次元網目構造を形成して成る、請求項10又は11に記載の高分子分散型液晶表示素子。

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