JP5648352B2 - 重合性ナフタレン化合物 - Google Patents

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本願発明は、重合性ナフタレン化合物、及び当該化合物を含有する液晶組成物、更に当該液晶組成物の硬化物である光学異方体又は該液晶分子の配向を制御する硬化物を含有する液晶表示素子に関する。
PSA(Polymer Sustained Alignment)型液晶表示装置、PSVA(Polymer Stabilised Vertical Alignment)型液晶表示装置は、液晶分子の傾斜を制御するために液晶セル内に重合性化合物を重合した硬化物を有するものであり、高速応答性や高いコントラストから次世代の液晶表示素子として期待されている。この硬化物は液晶セルに対し一定の角度を持たせた状態で形成され、液晶分子の配向を制御している。
PSAやPSVA型液晶表示素子は、液晶性化合物及び重合性化合物からなる重合性液晶組成物を基板間に配した状態で、場合により基板間に電圧を印加して液晶分子を配向させ、配向した状態で紫外線等を照射することにより、重合性化合物を重合させて液晶の配向状態を硬化物に記憶させている。
このような液晶表示素子の課題として、同一の表示を長時間継続した場合に発生する「焼き付き」などの信頼性の問題や、製造プロセスに起因する生産性に問題がある。信頼性の問題は、単純なものではなく、幾つかの複合的な要因によって引き起こされるものであるが特に、(1)残存した重合性化合物に起因するもの、(2)液晶分子の傾斜の変化(プレチルト角の変化)に起因するもの、及び(3)紫外線照射による液晶の劣化に起因するものが挙げられる。
一方、生産性の面では、従来用いられている重合性化合物の場合は300nm以上の紫外線領域の吸収が少ないため重合が完全に進行せず、残存モノマー量を低減するために長時間紫外線を照射しなければならなかった。その結果、ラインスピードの低下及び消費電力の増加により製造コストが上昇する。これらの問題を解決するために光重合開始剤を使用し低照射量で重合を促進させる方法があるが、多量に液晶表示素子内に存在する重合開始剤及びその分解物により、液晶表示素子の電圧保持率が低下や、焼き付けの原因となってしまう。従って、従来の重合性化合物含有液晶組成物においては、残存する未重合の重合性化合物の低減及び生産性の向上を同時に解決することは困難であり、光重合開始剤を用いることなく、低紫外線量で重合が完結するような重合性化合物含有液晶組成物が求められていた。また、焼き付きの発生には、重合性化合物を含有する液晶組成物における、液晶分子のプレチルト角の変化に起因するものも知られている。すなわち、重合性化合物の硬化物であるポリマーが柔軟であると、表示素子を構成した場合において同一のパターンを長時間表示し続けるとポリマーの構造が変化し、その結果としてプレチルト角が変化してしまう。プレチルト角の変化は、応答速度に大きく影響を与えるため焼き付きの原因となる。このことから(2)を解決するためには、ポリマー構造が変化しない剛直な構造を持つポリマーを形成する重合性化合物が有効である。
PSA型液晶表示素子用の重合性化合物として、ビフェニル骨格のアクリレートが知られている(特許文献1参照)。しかしながらビフェニル骨格のため、300nmの紫外域にほとんど吸収がなく長時間紫外線照射しなくてはならなかった。また、溶解性を向上させるために分子構造を非対称とした重合性化合物が開示されている(特許文献2参照)。この化合物は溶解性の点で改善がなされているものの、環構造と重合性官能基の間にスペーサー基を挿入しているため、分子の剛性が低下し、液晶分子の傾斜を制御する能力が低下している。以上のように、従来の重合性液晶組成物を使用した液晶表示素子では、焼き付き特性、溶解性及びプレチルト角の安定性を充足することが困難であった。
特開2003−307720号公報 WO2009/030329号公報
本発明の課題は、重合性液晶組成物の硬化性の改善による生産性及び信頼性の向上、プレチルト角の安定性向上等の表示特性を改善した液晶表示素子を提供することである。
本願発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構造を有する重合性化合物が前述の課題を解決できることを見出し本願発明を完成するに至った。
本願発明は、一般式(I)
Figure 0005648352
(式中、R及びRはそれぞれ独立して、以下の式(R−1)から式(R−15)
Figure 0005648352
の何れかを表し、X、X、X、X、X及びXは、お互い独立して水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、又はニトロ基を表し、L及びLはお互い独立して、単結合、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−C−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH−、−CHOCOO−、−CO−NR11−、−NR11−CO−、−SCH−、−CHS−、−CH=CR12−COO−、−OCO−CR12=CH−、−COO−CR12=CH−、−CH=CR12−OCO−、―COOC−、−OCOC−、―COCO−、−CCOO−、−OCOCH−、−CHCOO−、−COOCH−、−CHOCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−又は−C≡C−を表し(式中、R11は炭素原子1〜4のアルキル基を表し、R12は水素原子又は炭素原子1〜4のアルキル基を表す。)、Lは−CH=CR13−COO−又は−CCOO−を表し(式中、R13は水素原子又は炭素原子1〜4のアルキル基を表す。)、M、M及びMはお互い独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、を表し、M、M及びMは、お互い独立して無置換であるか又はアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、又はニトロ基で置換されていても良く、mは0、1及び2を表し、nは0、1及び2を表すが、m+nは0、1、2又は3を表し、m及び/又はnが2を表す場合、2個あるいは3個存在するL、L、M及び/又はMは同一であっても異なっていても良い。)で表される重合性化合物を提供し、当該化合物を構成部材とする重合性液晶組成物、更に、当該重合性液晶組成物を用いた液晶表示素子を提供する。
本願発明の化合物は、紫外線吸収域が広いため重合開始剤を添加しなくても光又は熱による重合が可能であり、光開始剤由来の不純物がないため信頼性と生産性を両立させることが出来る。また、本発明の液晶組成物による液晶表示素子は、焼き付き特性やプレチルト角の安定性が従来の液晶表示素子と比較して大きく向上し、表示特性が改善された液晶表示素子の提供が可能となった。
一般式(I)において、R及びRはお互い独立して重合性基を表すが、重合性基の具体的な例としては、下記に示す構造が挙げられる。
Figure 0005648352
これらの重合基はラジカル重合、ラジカル付加重合、カチオン重合、及びアニオン重合により硬化する。特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(R−1)、式(R−2)、式(R−4)、式(R−5)、式(R−7)、式(R−11)、式(R−13)又は式(R−15)が好ましく、式(R−1)、式(R−2)、式(R−7)、式(R−11)又は式(R−13)がより好ましく、式(R−1)、式(R−2)がより好ましい。また、製造の容易さからはRとRが同一の重合性基を表すことが好ましく、溶解度を高めるためや重合速度を調節するためにはRとRが異なる基を表すことが好ましい。
及びLはお互い独立して、単結合、−OCH−、−C−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH−、−CHOCOO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−CFO−が好ましく、安価に製造、液晶配向性の観点から、単結合、−COO−、−OCO−、−OCH−又は−CHO−がより好ましい。Lは−CH=CH−COO−又は−CCOO−を表すが、より剛直なポリマーにするため及びπ電子の共役系を広げ重合速度を速めるには、−CH=CH−COO−が好ましい。
、X、X、X、X及びXは、お互い独立して水素原子、アルキル基、アルコキシ基、フッ素、塩素などのハロゲンが好ましいが、水素原子及びフッ素がより好ましい。
、M及びMは、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基及びナフタレン−2,6−ジイル基が好ましく、1,4−フェニレン基及び1,4−シクロヘキシレン基が更に好ましい。mは0、1及び2を表し、nは0、1及び2を表すが、特にmが0又は1、nが0又は1が好ましく、mが0及びnが0が更に好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、より具体的には、下記の一般式(I-1)〜一般式(I−27)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005648352
Figure 0005648352
Figure 0005648352
本発明の化合物は以下に記載する合成方法で合成することができる。
(製法1) 一般式(I−1)で表される化合物の製造
6−ブロモ−2−ナフトールとアクリル酸ターシャリーブチルとのパラジウム触媒による溝呂木−ヘック反応により、ナフタレン誘導体(S−1)を得て、更にアクリル酸クロリドを用いたエステル化反応により、アクリロイル基を有するナフタレン誘導体(S−2)を得る。更にトリフルオロ酢酸により、ターシャリーブチル基を脱離させてカルボン酸基に変換したナフタレン誘導体(S−3)を得る。
Figure 0005648352
次いで4−アクリロイルオキシフェノールとジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いたエステル化反応により目的化合物(I−1)を得ることができる。
Figure 0005648352
(製法2) 一般式(I−10)で表される化合物の製造
6−ブロモ−2−ナフトエ酸とアクリル酸ターシャリーブチルとのパラジウム触媒による溝呂木−ヘック反応により、ナフタレン誘導体(S−4)を得て、更に3−メトキシ−4−メタクリロイルオキシフェノールとジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いたエステル化反応によりメタクリル酸誘導体(S−5)を得る。更にトリフルオロ酢酸により、ターシャリーブチル基を脱離させてカルボン酸基に変換したナフタレン誘導体(S−6)を得る。
Figure 0005648352
次いで4−メタクリロイルオキシフェノールとジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いたエステル化反応により目的化合物(I−9)を得ることができる。
Figure 0005648352
(製法3) 一般式(I−12)で表される化合物の製造
製法1で合成したナフタレン誘導体(S−1)と4−メタクリロイルオキシベンジルアルコールとのトリフェニルホスフィン、ジイソプロピルアゾジカルボン酸との光延反応によりアクリロイル基を有するナフタレン誘導体(S−7)を得る。更にトリフルオロ酢酸により、ターシャリーブチル基を脱離させてカルボン酸基に変換したナフタレン誘導体(S−8)を得る。
Figure 0005648352
次いで4−メタクリロイルオキシフェノールとジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いたエステル化反応により目的化合物(I−12)を得ることができる。
Figure 0005648352
(製法4) 一般式(I−18)で表される化合物の製造
製法1で合成したナフタレン誘導体(S−1)と無水トリフルオロメタンスルホン酸により、トリフラート基を導入したナフタレン誘導体(S−9)を得る。次いでパラヒドロキシフェニルホウ酸との鈴木カップリング反応によりナフタレン誘導体(S−10)を得る。更にアクリル酸クロリドを用いたエステル化反応により、アクリロイル基を有するナフタレン誘導体(S−11)を得た後、トリフルオロ酢酸により、ターシャリーブチル基を脱離させてカルボン酸基に変換したナフタレン誘導体(S−12)を得る。
Figure 0005648352
次いで4−ヒドロキシ−4’−メタクリロイルオキシビフェニルとジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いたエステル化反応により目的化合物(I−18)を得ることができる。
Figure 0005648352
(製法5) 一般式(I−20)で表される化合物の製造
製法1で合成したナフタレン誘導体(S−1)をパラジウムカーボンを触媒とする水素添加反応によりナフタレン誘導体(S−13)を得る。次いでアクリル酸クロリドを用いたエステル化反応により、アクリロイル基を有するナフタレン誘導体(S−14)を得た後、トリフルオロ酢酸により、ターシャリーブチル基を脱離させてカルボン酸基に変換したナフタレン誘導体(S−15)を得る。
Figure 0005648352
次いで4−アクリロイルオキシフェノールとジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いたエステル化反応により目的化合物(I−20)を得ることができる。
Figure 0005648352
(製法6) 一般式(I−27)で表される化合物の製造
製法1で合成したナフタレン誘導体(S−1)とヒドロキノンモノテトラヒドロピラニルエーテルとをジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いたエステル化反応後に、塩酸を用いてテトラヒドロピラニル基を脱離させてナフタレン誘導体(S−16)を得る。
Figure 0005648352
次いでマレイミド酢酸とジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いたエステル化反応により目的化合物(I−27)を得ることができる。
Figure 0005648352
本願発明の液晶組成物は、本願発明の一般式(I)で表される重合性化合物を一種以上用いる以外に、任意の範囲で他の重合性化合物を添加しても構わない。一般式(I)で表される重合性化合物以外の重合性化合物としては、化合物中にアクリロイルオキシ基(R−1)又はメタアクリロイルオキシ基(R−2)を有するものが好ましく、重合性官能基を分子内に2つ以上持つものがより好ましい。
組み合わせて使用する重合性液晶化合物として具体的には一般式(II)
Figure 0005648352
(式中、R11は一般式(I)におけるRと同じ意味を表し、S11は、単結合又は1〜12個の炭素原子を有するアルキレン基を表すが、1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は酸素原子、−COO−、−OCO−、−OCOO−に置き換えられても良く、L11及びL12はお互い独立して、単結合、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH−、−CHOCOO−、−CO−NR13−、−NR13−CO−、−CH=N−、−SCH−、−CHS−、−CH=CH−COO−、−OOC−CH=CH−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−OCOCH−、−CHCOO−、−CH=CH−、−C−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−又は−C≡C−を表し(式中、R13は炭素原子1〜4のアルキル基を表す。)、M11及びM12はお互い独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、M11及びM12はお互い独立して無置換であるか又はアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲノ基、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、l11は0、1、2又は3を表し、l11が2又は3を表す場合、2個あるいは3個存在するL12及び/又はM12は同一であっても異なっていても良く、A11は、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、チオシアネート基(−SCN)、トリフルオロメトキシ基、1〜12個の炭素原子を有するアルキル基を表し、1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は酸素原子、硫黄原子、−CO−、−COO−、−OCO−、−OCOO、−CH=CH−、−C≡C−で置換されて良く、又はA11は−L13−S12−R12(式中、L13、S12及びR12はL11、S11及びR11と同じ意味を表す。)で表す化合物が好ましく、L11、L12及びL13がお互い独立して、単結合、−O−、−COO−又は−OCO−を表し、M11、及びM12がお互い独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基で表される化合物が特に好ましい。
一般式(II)で表される化合物は具体的には、一般式(II−1)〜一般式(II−43)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005648352
Figure 0005648352
Figure 0005648352
Figure 0005648352
(式中、a及びbはお互い独立して、0〜12の整数を表すが、a及び/又はbが0の場合であって−O−O−という結合が形成される場合には、酸素原子を1個除去する。)
本願発明の一般式(I)で表される重合性化合物は、非重合性の液晶組成物に添加し使用することができる。重合性化合物を含有する液晶組成物中において重合性化合物が重合することにより非重合性の液晶組成物の配向能を規制する液晶表示素子に使用される。特に液晶分子の傾斜を制御するPSA(Polymer Sustained Alignment)型液晶表示装置、PSVA(Polymer Stabilised Vertical Alignment)型液晶表示装置に有効であり、駆動方式としては、AM−LCD(アクティブマトリックス液晶表示素子)、TN(ネマチック液晶表示素子)及びSTN−LCD(超ねじれネマチック液晶表示素子)に有用であり、AM−LCDに特に有用である。また、OCB(Optically Compensated Birefringence)−LCD及びIPS−LCD(インプレーンスイッチング液晶表示素子)に使用しても構わなく、透過型あるいは反射型の液晶表示素子に用いることができる。本発明の液晶組成物は、一般式(I)で表される重合性化合物を少なくとも1種を含有するが、1種〜5種含有することが好ましく、1種〜3種含有することが特に好ましい。また、一般式(I)で表される重合性化合物の含有率は、少ないと非重合性液晶化合物に対する配向規制力が弱くなり好ましくなく、多すぎると重合時の必要エネルギーが上昇するとともに、重合せず残存してしまう重合性化合物の量が増してしまうため好ましくない。このため、下限値は0.01質量%であることが好ましく、0.03質量%であることがより好ましく、上限値は2.0質量%であることが好ましく、1.0質量%であることがより好ましい。
非重合性の液晶組成物は単独の化合物のみであってもよく、2以上の化合物の混合物であってよい。また、液晶組成物が2以上の化合物の混合物である場合、これぞれの化合物は単独で液晶相を示してもよいが、組成物とした際に液晶相を示すのであれば液晶相を示さない化合物を添加してもよい。
非重合性の液晶組成物は、一般式(III)
Figure 0005648352
(式中、R21及びR22はお互い独立して、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、これらの基中に存在する1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は−O−又は−S−に置換されても良く、またこれらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、
21、M22及びM23はお互い独立して、
(a) トランス−1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)、
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよい。)、3−フルオロ−1,4−フェニレン基及び3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基並びに
(c) 1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ(2.2.2)オクチレン基、ピペリジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基及び1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基
からなる群より選ばれる基を表し、oは0、1又は2を表し、L21及びL22はお互い独立して単結合、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−、−COO−、−OCO−、−CH=CH−、−CH=N−N=CH−又は−C≡C−を表し、L22及び/又はM23が複数存在する場合は、それらは同一でも良く異なっていても良い。)で表される化合物、
一般式(IVa)、一般式(IVb)及び一般式(IVc)
Figure 0005648352
(式中R31、R32及びR33はお互い独立して、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、これらの基中に存在する1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は−O−又は−S−に置換されても良く、またこれらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、
31、M32、M33、M34、M35、M36、M37、及びM38はお互い独立して、
(d) トランス−1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は−O−又は−S−に置き換えられてもよい)、
(e) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は窒素原子に置き換えられてもよい)、3−フルオロ−1,4−フェニレン基及び3,5−ジフルオロ−1,4−フェニレン基並びに
(f) 1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ(2.2.2)オクチレン基、ピペリジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基及びデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(d)、基(e)又は基(f)に含まれる水素原子はそれぞれシアノ基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又は塩素原子で置換されていても良く、
31、L32、L33、L34、L35、L36、L37及びL38はお互い独立して単結合、−COO−、−OCO−、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−又は−C≡C−を表し、
32、M34、M35、M37、M38、L31、L33、L35、L36及び/又はL38が複数存在する場合は、それらは同一でも良く異なっていても良く、
31、X32、X33、X34、X35、X36、及びX37はお互い独立して水素原子又はフッ素原子を表し、
31、Y32及びY33はお互い独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、チオシアナト基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基又はジフルオロメトキシ基を表し、
31、X32又はY31のうち少なくともひとつはフッ素原子、塩素原子、シアノ基、チオシアナト基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基又はジフルオロメトキシ基を表すか、M31又はM32に含まれる水素原子のうち少なくともひとつはシアノ基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又は塩素原子を表し、
33、X34、X35又はY32のうち少なくともひとつはフッ素原子、塩素原子、シアノ基、チオシアナト基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基又はジフルオロメトキシ基を表すか、M33、M34又はM35に含まれる水素原子のうち少なくともひとつはシアノ基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又は塩素原子を表し、
36、X37又はY33のうち少なくともひとつはフッ素原子、塩素原子、シアノ基、チオシアナト基、トリフルオロメトキシ基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基又はジフルオロメトキシ基を表すか、M36、M37又はM38に含まれる水素原子のうち少なくともひとつはシアノ基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又は塩素原子を表し、
c、d、e、f及びgはお互い独立して、0、1又は2を表すが、d+e及びf+gは2以下である。)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物、
一般式(Va)、一般式(Vb)及び一般式(Vc)
Figure 0005648352
(式中R41、R42、R43、R44、R45及びR46はお互い独立して、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基を表し、これらの基中に存在する1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は−O−又は−S−に置換されていても良く、またこれらの基中に存在する1個又は2個以上の水素原子はフッ素原子又は塩素原子に置換されても良く、
41、M42、M43、M44、M45、M46、M47、M48及びM49はお互い独立して、
(g) トランス−1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1個のメチレン基又は隣接していない2個以上のメチレン基は−O−又は−S−に置き換えられてもよい)、
(h) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は窒素原子に置き換えられてもよい)並びに
(i) 1,4−シクロヘキセニレン基、1,4−ビシクロ(2.2.2)オクチレン基、ピペリジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基及びデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(g)、基(h)又は基(i)に含まれる水素原子はそれぞれシアノ基、フッ素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又は塩素原子で置換されていても良く、
41、L42、L43、L44、L45、L46、L47、L48、及びL49はお互い独立して単結合、−COO−、−OCO−、−CHCH−、−(CH−、−OCH−、−CHO−、−OCF−、−CFO−又は−C≡C−を表し、
42、M43、M45、M46、M48、M49、L41、L43、L44、L46、L47及び/又はL49が複数存在する場合は、それらは同一でも良く異なっていても良く、
41及びX42はお互い独立してトリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はフッ素原子を表し、X43、X44、X45、X46、X47及びX48はお互い独立して水素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はフッ素原子を表すが、X41及びX42の何れか一つはフッ素原子を表し、X43、X44及びX45の何れか一つはフッ素原子を表し、X46、X47及びX48の何れか一つはフッ素原子を表すが、X46及びX47、は同時にフッ素原子を表すことはなく、X46及びX48は同時にフッ素原子を表すことはなく、Gはメチレン基又は−O−を表し、h、i、j、r、s、及びtはお互い独立して、0、1又は2を表すが、h+i、j+r及びs+tは2以下である。)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物から適宜選択し、調整することが出来る。
液晶組成物は一般式(III)で表される化合物、一般式(IVa)、一般式(IVb)及び一般式(IVc)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物又は一般式(Va)、一般式(Vb)及び一般式(Vc)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物を少なくとも1つ含有しているものが好ましく、一般式(III)で表される化合物を一種又は二種以上を含有し、更に一般式(IVa)、一般式(IVb)及び一般式(IVc)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物を一種又は二種以上を含有する液晶組成物及び一般式(III)で表される化合物を一種又は二種以上を含有し、更に一般式(Va)、一般式(Vb)及び一般式(Vc)で表される化合物からなる群から選ばれる化合物を一種又は二種以上を含有する液晶組成物が好ましい。
液晶表示素子に使用される液晶セルの2枚の基板はガラス、又はプラスチックの如き柔軟性をもつ透明な材料を用いることができ、一方はシリコン等の不透明な材料でも良い。透明電極層を有する透明基板は、例えば、ガラス板等の透明基板上にインジウムスズオキシド(ITO)をスパッタリングすることにより得ることができる。
カラーフィルターは、例えば、顔料分散法、印刷法、電着法、又は、染色法等によって作成することができる。顔料分散法によるカラーフィルターの作成方法を一例に説明すると、カラーフィルター用の硬化性着色組成物を、該透明基板上に塗布し、パターニング処理を施し、そして加熱又は光照射により硬化させる。この工程を、赤、緑、青の3色についてそれぞれ行うことで、カラーフィルター用の画素部を作成することができる。その他、該基板上に、TFT、薄膜ダイオード、金属絶縁体金属比抵抗素子等の能動素子を設けた画素電極を設置してもよい。
前記基板を、透明電極層が内側となるように対向させる。その際、スペーサーを介して、基板の間隔を調整してもよい。このときは、得られる調光層の厚さが1〜100μmとなるように調整するのが好ましい。1.5から10μmが更に好ましく、偏光板を使用する場合は、コントラストが最大になるように液晶の屈折率異方性Δnとセル厚dとの積を調整することが好ましい。又、二枚の偏光板がある場合は、各偏光板の偏光軸を調整して視野角やコントラトが良好になるように調整することもできる。更に、視野角を広げるための位相差フィルムも使用することもできる。スペーサーとしては、例えば、ガラス粒子、プラスチック粒子、アルミナ粒子、フォトレジスト材料等が挙げられる。その後、エポキシ系熱硬化性組成物等のシール剤を、液晶注入口を設けた形で該基板にスクリーン印刷し、該基板同士を貼り合わせ、加熱しシール剤を熱硬化させる。2枚の基板間に高分子安定化液晶組成物を狭持させるに方法は、通常の真空注入法、又はODF法などを用いることができる。
重合性化合物を重合させる方法としては、迅速な重合の進行が望ましいので、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射することによって重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させて状態で重合を行う場合には、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性が与えられていなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、更に活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。特に紫外線露光する際には、重合性化合物含有液晶組成物に交流を印加しながら紫外線露光することが好ましい。印加する交流は、周波数10Hzから10kHzの交流が好ましく、周波数60Hzから10kHzがより好ましく、電圧は液晶表示素子の所望のプレチルト角に依存して選ばれる。つまり、印加する電圧により液晶表示素子のプレチルト角を制御することができる。MVAモードの液晶表示素子においては、配向安定性およびコントラストの観点からプレチルト角を80度から89度に制御することが好ましい。
照射時の温度は、本願発明の液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。室温に近い温度、即ち、典型的には15〜60℃での温度で重合させることが最も好ましい。紫外線を発生させるランプとしては、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ等を用いることができる。また、照射する紫外線の波長としては、液晶組成物の吸収波長域でない波長領域の紫外線を照射することが好ましく、必要に応じて、紫外線をカットして使用することが好ましい。照射する紫外線の強度は、0.1mW/cm〜100W/cmが好ましく、2mW/cm〜80W/cmがより好ましい。照射する紫外線のエネルギー量は、適宜調整することができるが、10から10000mJ/cmが好ましく、100から7000mJ/cmがより好ましい。紫外線を照射する際に、強度を変化させても良い。紫外線を照射する時間は照射する紫外線強度により適宜選択されるが、10から600秒が好ましい。
また重合によって得られた本発明の液晶表示素子は、初期の特性変化を軽減し、安定的な特性発現を図ることを目的として熱処理を施すこともできる。熱処理の温度は50〜250℃の範囲で、また熱処理時間は30秒〜12時間の範囲が好ましい。
本願発明に使用される重合性化合物は、重合後に液晶材料の配向性を制御し、その配向状態を長期に渡って保持する必要がある。このため、液晶の配向規制力と硬化物の機械強度が要求される。また、硬化後に重合性化合物が残っていたり、多量の重合開始剤が残っていると表示不良を惹き起こすことから、少量の重合開始剤若しくは重合開始剤を使用しなくとも重合が進行することが求められる。
重合性官能基を有する化合物であって、液晶性を示さない化合物を添加することもできる。このような化合物としては、通常、この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識されるものであれば特に制限なく使用することができる。しかし、重合性化合物を硬化した後に液晶層は液晶相を示さなければならない。このため非重合性液晶組成物を添加する場合、その添加量は液晶性を呈するように調整する必要がある。重合性化合物は少なくとも1種を含有するが、1種〜5種含有することが好ましく、1種〜3種含有することが特に好ましい。また、重合性化合物の含有率は、少ないと液晶分子に対する配向規制力が弱くなり、多すぎると重合時の必要エネルギーが上昇し、重合せず残存してしまう重合性化合物の量が増してしまうため、下限値は0.01質量%であることが好ましく、0.03質量%であることがより好ましく、上限値は2.0質量%であることが好ましく、1.0質量%であることがより好ましい。
また、一般式(I)で表される重合性化合物は光重合開始剤を使用しなくても重合させることが可能であるが、目的により光重合開始剤を添加しても構わない。その場合は光重合開始剤の濃度は、一般式(I)で表される化合物に対し0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜10質量%が更に好ましく、0.4〜5質量%が特に好ましい。光開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。熱重合開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキシド等が挙げられる。
また、本発明の液晶組成物には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添加することもできる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン類、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、β−ナフチルアミン類、β−ナフトール類、ニトロソ化合物等が挙げられる。安定剤を使用する場合の添加量は、液晶組成物に対して0.005〜1質量%の範囲が好ましく、0.02〜0.5質量%が更に好ましく、0.03〜0.1質量%が特に好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。化合物の構造は、核磁気共鳴スペクトル(NMR)及び赤外吸収スペクトル(IR)等により確認した。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。
(実施例1)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に6−ブロモ−2−ナフトール 20g(90ミリモル)、ターシャリーブチルアクリレート 17g(134ミリモル)、トリエチルアミン 13.5g(134ミリモル)、酢酸パラジウム 1g、ジメチルホルムアミド 300mlを仕込み、窒素ガス雰囲気下で反応器を100℃に加熱し反応させた。反応終了後、酢酸エチル及びTHFを加え、10%塩酸水溶液、純水、飽和食塩水で順次有機層を洗浄した。得られた有機層から溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い式(1)で表される化合物13.5gを得た。
Figure 0005648352
次いで撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、式(1)で表される化合物4g(15ミリモル)、アクリル酸クロリド 1.5g(17ミリモル)、ジクロロメタン 50mlを仕込み、攪拌しながら窒素ガス雰囲気下で反応器を5℃以下に冷却した。次いでトリエチルアミン 1.8g(18ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、更に20℃以下で3時間反応させた。反応終了後、ジクロロメタンを加え、10%塩酸水溶液、純水、飽和食塩水で順次有機層を洗浄した。得られた有機層から溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い式(2)で表される化合物 4.0gを得た。
Figure 0005648352
次いで撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、式(2)で表される化合物 4gをジクロロメタン 15mlに溶解させた後、攪拌しながらトリフルオロ酢酸10mlを滴下し、室温で更に30分攪拌した。その後、純水を加えて固体を析出させた。その固体を酢酸エチル 150ml及びテトラヒドロフラン 150mlの混合溶媒に溶解させ、飽和食塩水で有機層を洗浄した。得られた有機層から溶媒を留去し式(3)で表される化合物 2.9gを得た。
Figure 0005648352
更に撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(3)で表される化合物 2.5g(9ミリモル)、p−ヒドロキシフェニルメタクリレート 1.8g(10ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 122mg、ジクロロメタン 50mlを仕込み、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ちながら、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 1.4g(11ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し更に5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液にジクロロメタン 100mlを加え、5%塩酸水溶液及び飽和食塩水で順次洗浄し、その後有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。得られた有機層から溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、ジクロロメタン/ヘキサンの混合溶媒から再結晶により式(4)で表される目的の重合性化合物 2.2gを得た。この重合性化合物は、169℃から220℃以上までという広い温度範囲でネマチック液晶相を示した。
Figure 0005648352
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.07(s,3H),5.77(m,1H),6.06(dd,1H),6.35−6.42(m,2H),6.62−6.71(m,2H),7.15−7.25(m,4H),7.34(dd,1H),7.64(d,1H),7.75(dd,1H),7.83(m,1H),7.90(d,1H),8.00−8.06(m,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:18.3,117.3,118.6,122.0,124.2,127.4,128.5,130.1,131.2,131.5,134.8,135.7,146.5,148.1,148.2,149.9,164.4,165.2,165.7
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1760,1652−1622,809 cm−1
融点:169℃
(実施例2)
実施例1のアクリル酸クロリド 1.5g(17ミリモル)をメタクリル酸クロリド 1.8gに変更した以外は同様な手法により、式(5)に示す目的の化合物2.4gを得た。この化合物は、160℃から220℃以上まで幅広い範囲でネマチック液晶相を示した。
Figure 0005648352
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.06(s,3H),2.10(s,3H),5.76−5.83(m,2H),6.35−6.42(m,2H),6.71(d,1H),7.15−7.25(m,4H),7.34(dd,1H),7.64(d,1H),7.75(dd,1H),7.83(m,1H),7.90(d,1H),8.00−8.06(m,2H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:18.3,117.3,118.7,122.2,124.2,127.3,128.5,130.1,131.2,131.5,134.9,135.7,146.5,148.1,148.2,149.9,165.2,165.7,165.8
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1760,1652−1622,809 cm−1
融点:160℃
(実施例3)
一般式(III)で表される化合物、一般式(Vb)及び(Vc)で表される化合物を含有した液晶組成物LC−1を調製した。構成する化合物及び含有する比率は以下の通りである。
Figure 0005648352
上記液晶組成物LC−1の物性を表4に示す。
Figure 0005648352
液晶組成物LC−1 99.7%に対して、実施例(1)で示される重合性化合物を0.3%添加し均一溶解することにより重合性液晶組成物CLC−1を調製した。CLC−1の物性は上記のLC−1の物性とほとんど違いはなかった。CLC−1をセルギャップ10μmでホメオトロピック配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布したITO付きセルに真空注入法で注入した。周波数1KHzで1.8Vの矩形波を印加しながら、310nm以下の紫外線をカットするフィルターを介して、高圧水銀灯により液晶セルに紫外線を照射した。セル表面の照射強度が10mW/cmとなるように調整して600秒間照射して、重合性液晶組成物中の重合性化合物を重合させた垂直配向性液晶表示素子を得た。その後素子を分解し、液晶組成物を高速液体クロマトグラフィー(HPLC:溶媒アセトニトリル)にて残存モノマー量を測定した結果を表2に示す。また得られた垂直配向性液晶表示素子を5Vの電圧を印加させながら70℃で24時間加熱した前後のプレチルト角の変化を表3の示す。
Figure 0005648352
上記の結果から、実施例(1)の重合性化合物は、光重合開始剤がなくても重合が十分進行していることがわかった。また、上記液晶素子の紫外線照射前後及び、70℃ 24時間加熱後のプレチルト角(クリスタルローテーション法)及び素子の電気光学特性の測定結果を表3に示す。
Figure 0005648352
上記のプレチルト角の結果から、重合性化合物が重合することにより、プレチルト角は変化しており、液晶分子にプレチルトが付与された垂直配向性液晶表示素子を得ることがわかった。更に加熱試験(70℃、24時間)後でプレチルトの変化が僅かであった。これにより本願発明の重合性化合物を使用した液晶表示素子は優れた安定性を有することがわかった。
(比較例1)
液晶組成物LC−1 99.7%に対して、式(6)で示される重合性化合物を0.3%添加し均一溶解することにより重合性液晶組成物CLC−2を調製した。CLC−2の物性は上記のLC−1の物性とほとんど違いはなかった。CLC−2をセルギャップ10μmでホメオトロピック配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布したITO付きセルに真空注入法で注入した。周波数1KHzで1.8Vの矩形波を印加しながら、310nm以下の紫外線をカットするフィルターを介して、高圧水銀灯により液晶セルに紫外線を照射した。セル表面の照射強度が10mW/cmとなるように調整して600秒間照射して、重合性液晶組成物中の重合性化合物を重合させた垂直配向性液晶表示素子を得た。その後素子を分解し、液晶組成物を高速液体クロマトグラフィー(HPLC:溶媒アセトニトリル)にて残存モノマー量を測定した結果を表4に示す。
Figure 0005648352
Figure 0005648352
上記の結果から、比較例(1)の重合性化合物は、液晶組成物中に残存モノマーが多いことがわかった。また、上記液晶素子の紫外線照射前後のプレチルト角(クリスタルローテーション法)及び素子の電気光学特性の測定結果を表5に示す。
Figure 0005648352
上記のプレチルト角の結果から、紫外線の照射前後でプレチルト角がほとんど変化していない。これにより式(6)で表される重合性化合物の重合は重合開始剤が存在しないと十分進行しないため、液晶分子に対するプレチルトの規制力が弱いことがわかった。更に加熱試験後では、プレチルトが大きく変化していた。
(比較例2)
液晶組成物LC−1 99.7%に対して、式(6)で示される重合性化合物を0.3%、光重合開始剤としてイルガキュアー651を0.015%添加し均一溶解することにより重合性液晶組成物CLC−3を調製した。CLC−3の物性は上記のLC−1の物性とほとんど違いはなかった。CLC−3をセルギャップ10μmでホメオトロピック配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布したITO付きセルに真空注入法で注入した。周波数1KHzで1.8Vの矩形波を印加しながら、310nm以下の紫外線をカットするフィルターを介して、高圧水銀灯により液晶セルに紫外線を照射した。セル表面の照射強度が10mW/cmとなるように調整して600秒間照射して、重合性液晶組成物中の重合性化合物を重合させた垂直配向性液晶表示素子を得た。その後素子を分解し、液晶組成物を高速液体クロマトグラフィー(HPLC:溶媒アセトニトリル)にて残存モノマー量を測定した結果を表6に示す。
Figure 0005648352
上記の結果から、比較例(2)の重合性化合物は、光重合開始剤を添加することにより重合が進行していることがわかった。また、上記液晶素子の紫外線照射前後のプレチルト角(クリスタルローテーション法)及び素子の電気光学特性の測定結果を表7に示す。
Figure 0005648352
上記の結果から、光重合開始剤を用いた系では、電圧保持率が低下してしまうことがわかった。これにより光重合開始剤を添加すると信頼性に問題があることが分かり、一般式(I)で表される化合物のように重合開始剤を使用しなくとも重合か進行し、液晶材料の配向を制御できる化合物の有用性が示された。

Claims (5)

  1. 一般式(I)
    Figure 0005648352
    (式中、R及びRはそれぞれ独立して、以下の式(R−1)から式(R−15)
    Figure 0005648352
    の何れかを表し、X、X、X、X、X及びXは、お互い独立して水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、又はニトロ基を表し、L及びLはお互い独立して、単結合、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、−C−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH−、−CHOCOO−、−CO−NR11−、−NR11−CO−、−SCH−、−CHS−、−CH=CR12−COO−、−OCO−CR12=CH−、−COO−CR12=CH−、−CH=CR12−OCO−、―COOC−、−OCOC−、―COCO−、−CCOO−、−OCOCH−、−CHCOO−、−COOCH−、−CHOCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−又は−C≡C−を表し(式中、R11は炭素原子1〜4のアルキル基を表し、R12は水素原子又は炭素原子1〜4のアルキル基を表す。)、Lは−CH=CR13−COO−又は−CCOO−を表し(式中、R13は水素原子又は炭素原子1〜4のアルキル基を表す。)、M、M及びMはお互い独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、を表し、M、M及びMは、お互い独立して無置換であるか又はアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、又はニトロ基で置換されていても良く、mは0、1及び2を表し、nは0、1及び2を表すが、m+nは0、1、2又は3を表し、m及び/又はnが2を表す場合、2個あるいは3個存在するL、L、M及び/又はMは同一であっても異なっていても良い。)で表される重合性化合物。
  2. 一般式(I)において、L及びLがお互い独立して、−O−、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−C−、−C≡C−、又は単結合を表し、M、M及びMがお互い独立して、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基又は、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基を表し、M、M及びMがお互い独立して、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基又はニトロ基により置換されていても良く、mが0又は1を表し、nが0又は1を表す請求項1記載の重合性化合物。
  3. 一般式(I)において、R及びRがお互い独立して、式(R−1)又は式(R−2)を表す請求項1又は2のいずれかに記載の重合性化合物。
  4. nが0を表す請求項1、2又は3のいずれかに記載の重合性化合物。
  5. 及びLがお互い独立して、−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、又は単結合を表す請求項1、2、3又は4のいずれかに記載の重合性化合物。
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