本願発明は一般式(I)で表される化合物を提供し、併せて当該化合物を含有する組成物、当該組成物を重合させることにより得られる重合体及び当該重合体を用いた光学異方体を提供する。
本願発明において重合性基とは重合可能な基を意味し、スペーサー基とはPure and Applied Chemistry,Vol.73,No.5,pp.845−895,2001記載の「spacer」を意味する。
一般式(I)においてP1及びP2は重合性基を表すが、それぞれ独立して下記の式(P−1)から式(P−20)
から選ばれる基を表すことが好ましく、これらの重合性基はラジカル重合、ラジカル付加重合、カチオン重合及びアニオン重合により重合する。特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−4)、式(P−5)、式(P−7)、式(P−8)、式(P−11)、式(P−13)、式(P−15)又は式(P−18)が好ましく、式(P−1)、式(P−2)、式(P−3)、式(P−8)、式(P−11)又は式(P−13)がより好ましく、式(P−1)、式(P−2)又は式(P−3)がさらに好ましく、式(P−1)又は式(P−2)が特に好ましい。
S1及びS2は各々独立してスペーサー基を表すが、S1及び/又はS2が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。液晶性、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−、−OCO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数1から20のアルキレン基を表すことが好ましく、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−に置き換えられても良い炭素原子数1から10のアルキレン基を表すことがより好ましく、炭素原子数1から8のアルキレン基を表すことが特に好ましい。
X1及びX2は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、X1及び/又はX2が複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良い。ただし、P1−(S1−X1)n1−及び−(X2−S2)n2−P2には、−O−O−、−O−S−及び−S−O−基を含まない。原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から各々独立して−O−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−C≡C−又は単結合を表すことが好ましく、−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことがより好ましく、−O−を表すことがさらに好ましい。また、m1が0を表す場合、又はm2が0を表す場合、それぞれX1又はX2は、−O−を表すことが特に好ましい。
A1及びA2は各々独立して無置換又は1つ以上のLによって置換されても良い1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、A1及び/又はA2が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良い。液晶性、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から下記の式(a−1)から式(a−6)
及び下記の式(a−7)から式(a−14)
から選ばれる基を表すことが好ましく、各々独立して式(a−1)から式(a−6)又は式(a−7)から式(a−9)から選ばれる基を表すことがより好ましく、式(a−1)から式(a−6)又は式(a−7)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
Bは下記式(b−1)又は(b−2)
から選ばれる基を表すが、これらの基は無置換又は1つ以上のLによって置換されても良い。原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から下記の式(b−3)から式(b−14)
から選ばれる基を表すことが好ましく、式(b−3)から式(b−10)から選ばれる基を表すことがより好ましく、式(b−3)から式(b−6)、式(b−9)、式(b−10)から選ばれる基を表すことがさらに好ましく、式(b−3)から式(b−6)から選ばれる基を表すことが特に好ましい。
Z1及びZ2は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−N=N−、−CH=N−、−N=CH−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表すが、Z1及び/又はZ2が複数現れる場合は各々同一であっても異なっていても良い。液晶性、合成の容易さ、重合した際の変色によるムラの起こりにくさの観点から、−OCH2−、−CH2O−、−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことが好ましく、−COO−、−OCO−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−又は単結合を表すことがさらに好ましく、−COO−、−OCO−又は単結合を表すことが特に好ましい。また、基Bに直接連結するZ1及びZ2は−COO−又は−OCO−を表すことが特に好ましい。
置換基Lはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、ニトロ基、イソシアノ基、アミノ基、ヒドロキシル基、メルカプト基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、チオイソシアノ基、又は、炭素原子数1から12のアルキル基、若しくは、Lは−(X−S)n−Pで表される基(式中、Pは重合性基を表し、Sはスペーサー基を表し、XはX1及びX2と同様の意味を表すが、Sが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、Xが複数存在する場合それらは同一であっても異なっていても良く、nは0から8の整数を表す。)を表し、前記アルキル基は直鎖状であっても分岐状であっても良く、前記アルキル基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−から選択される基によって置換されても良いが、置換基Lは液晶性、合成の容易さ及び原料の入手容易さの観点からフッ素原子、塩素原子、又は、炭素原子数1から12のアルキル基を表すことが好ましく、前記アルキル基は直鎖状であっても分岐状であってもよく、前記アルキル基中の1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−によって置換されても良く、フッ素原子、塩素原子、炭素原子数1から7の直鎖アルコキシ基、炭素原子数1から8の直鎖アルキル基を表すことがより好ましい。そして、さらに重合した際の変色によるムラの生じにくさの観点から、フッ素原子、塩素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基を表すことがさらに好ましく、フッ素原子又はメチル基を表すことが特に好ましい。
n1及びn2はそれぞれ独立して0から8の整数を表すが、液晶性、重合した際の変色によるムラの生じにくさ、原料の入手容易さ及び合成の容易さの観点から0から3の整数を表すことが好ましく、0又は1を表すことがより好ましく、1を表すことが特に好ましい。
m1及びm2はそれぞれ独立して0、1又は2を表すが、m1+m2は2、3又は4を表す。合成の容易さ及び重合した際の変色によるムラの生じにくさの観点から、m1及びm2はそれぞれ独立して1又は2を表し、m1+m2は2又は3を表すことが好ましく、m1+m2は2を表すことがより好ましく、m1及びm2は1を表すことが特に好ましい。
一般式(I)で表される化合物として具体的には、下記の式(I−1)から式(I−106)で表される化合物が好ましい。
上記式(I−1)から式(I−106)で表される化合物のうち、液晶性、重合した際の変色によるムラの生じにくさ、原料の入手容易さ及び合成の容易さなどの観点から、一般式(I)において、P1及びP2がそれぞれ独立して上記式(P−1)又は式(P−2)を表し、n1及びn2がそれぞれ1を表し、S1及びS2がそれぞれ独立して炭素原子数1から8のアルキレン基を表し、X1及びX2がそれぞれ独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表し、m1及びm2がそれぞれ1を表し、A1及びA2がそれぞれ独立して上記式(a−1)から式(a−7)から選ばれる基を表し、Z1及びZ2がそれぞれ独立して−COO−、−OCO−又は単結合を表し、Bが上記式(b−3)から式(b−6)から選ばれる基を表し、置換基Lがフッ素原子、塩素原子、メチル基、エチル基、メトキシ基から選ばれる基を表す、式(I−1)〜式(I−4)、式(I−19)、式(I−23)、式(I−82)、式(I−87)で表される化合物が特に好ましい。
本願発明の化合物は以下の製法で製造することができる。
(製法1)下記式(S−10)で表される化合物の製造
(式中、P1、P2、S1、S2、X1、X2、L、n1、n2は各々独立して一般式(I)で定義されたものと同一のものを表し、rは各々独立して0から4の整数を表し、sは各々独立して0から3の整数を表し、halogenは各々独立してハロゲン原子又はハロゲン等価体を表し、PGは保護基を表す。)
一般式(S−1)で表される化合物のヒドロキシル基を保護基(PG)により保護する。保護基(PG)としては、脱保護工程に至るまで安定に保護しうるものであれば特に制限は無いが、例えば、GREENE’S PROTECTIVE GROUPS IN ORGANIC SYNTHESIS((Fourth Edition)、PETER G.M.WUTS、THEODORA W.GREENE共著、A John Wiley & Sons,Inc.,Publication)等に挙げられている保護基(PG)が好ましい。保護基の具体例としてはテトラヒドロピラニル基等が挙げられる。
一般式(S−2)で表される化合物をホウ酸化することにより一般式(S−3)で表される化合物を得る。ホウ酸化の方法としては一般式(S−2)で表される化合物をグリニャール試薬へと誘導し、ホウ酸エステルと反応させた後、加水分解する方法、又は一般式(S−2)で表される化合物をハロゲンリチウム交換反応によりリチオ化し、ホウ酸エステルと反応させた後、加水分解する方法が挙げられる。ホウ酸エステルの具体例としてはホウ酸トリメチル、ホウ酸トリイソプロピル等が挙げられる。リチオ化剤の具体例としてはブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等が挙げられる。
一般式(S−3)で表される化合物を一般式(S−4)で表される化合物と反応させることにより一般式(S−5)で表される化合物を得ることができる。反応例として例えば金属触媒及び塩基存在下、クロスカップリングさせる方法が挙げられる。金属触媒の具体例としては[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド、酢酸パラジウム(II)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等が挙げられる。塩基の具体例としては炭酸カリウム、リン酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられる。反応条件としては例えばMetal−Catalyzed Cross−Coupling Reactions(Armin de Meijere、Francois Diedrich共著、Wiley−VCH)、Palladium Reagents and Catalysts:New Perspectives for the 21st Century(Jiro Tsuji著、Wiley & Sons,Ltd.)、Cross−Coupling Reactions:A Practical Guide(Topics in Current Chemistry)(S.L.Buchwald、K.Fugami、T.Hiyama、M.Kosugi、M.Miura、N.Miyaura、A.R.Muci、M.Nomura、E.Shirakawa、K.Tamao著、Springer)等の文献に記載の方法が挙げられる。
一般式(S−5)で表される化合物を一般式(S−6)で表される化合物と反応させることにより一般式(S−7)で表される化合物を得る。反応条件としては例えば、縮合剤を用いる方法、又は一般式(S−6)で表される化合物を酸クロリド、混合酸無水物又はカルボン酸無水物とした後、一般式(S−5)で表される化合物と塩基存在下反応させる方法が挙げられる。縮合剤を用いる場合、縮合剤として例えばN,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩等が挙げられる。塩基としては例えばN,N−ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。
一般式(S−7)で表される化合物の保護基(PG)を脱保護する。脱保護の反応条件としては、一般式(S−8)で表される化合物を与えるものであれば特に制限は無いが、例えば前記文献に挙げられているものが好ましい。
一般式(S−8)で表される化合物を一般式(S−9)で表される化合物と反応させることにより一般式(S−10)で表される化合物を得る。反応条件としては前記の方法が挙げられる。
前記各工程において記載した以外の反応条件として、例えば実験化学講座(日本化学会編、丸善株式会社発行)、Organic Syntheses(A John Wiley & Sons,Inc.,Publication)、Beilstein Handbook of Organic Chemistry(Beilstein−Institut fuer Literatur der Organischen Chemie、Springer−Verlag Berlin and Heidelberg GmbH & Co.K)、Fiesers’ Reagents for Organic Synthesis(John Wiley & Sons,Inc.)等の文献に記載のもの又はSciFinder(Chemical Abstracts Service,American Chemical Society)、Reaxys(Elsevier Ltd.)等のデータベースに収載のものが挙げられる。
また、各工程において適宜反応溶媒を用いることができる。溶媒の具体例としてはエタノール、テトラヒドロフラン、トルエン、ジクロロメタン、水等が挙げられる。有機溶媒及び水の二相系で反応を行う場合、相間移動触媒を添加することも可能である。相間移動触媒の具体例としてはベンジルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラブチルアンモニウムブロミド等が挙げられる。
また、各工程において必要に応じて精製を行うことができる。精製方法としてはクロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華、再沈殿、吸着、分液処理等が挙げられる。精製剤の具体例としてはシリカゲル、アルミナ、活性炭等が挙げられる。
(製法2)下記式(S−26)で表される化合物の製造
(式中、P1、P2、S1、S2、Lは各々独立して一般式(I)で定義されたものと同一のものを表し、rは各々独立して0から4の整数を表し、sは各々独立して0から3の整数を表し、halogenは各々独立してハロゲン原子又はハロゲン等価体を表し、PGは保護基を表す。)
一般式(S−11)で表される化合物を例えば塩基存在下一般式(S−12)で表される化合物と反応させることにより一般式(S−13)で表される化合物を得る。塩基の具体例としては炭酸カリウム、炭酸セシウム等が挙げられる。
一般式(S−13)で表される化合物をホウ酸化することにより一般式(S−14)で表される化合物を得る。ホウ酸化の方法としては一般式(S−13)で表される化合物をグリニャール試薬へと誘導し、ホウ酸エステルと反応させた後、加水分解する方法、又は一般式(S−13)で表される化合物をハロゲンリチウム交換反応によりリチオ化し、ホウ酸エステルと反応させた後、加水分解する方法が挙げられる。ホウ酸エステルの具体例としてはホウ酸トリメチル、ホウ酸トリイソプロピル等が挙げられる。リチオ化剤の具体例としてはブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウム等が挙げられる。
一般式(S−14)で表される化合物を一般式(S−15)で表される化合物と反応させることにより一般式(S−16)で表される化合物を得ることができる。反応例として例えば金属触媒及び塩基存在下、クロスカップリングさせる方法が挙げられる。金属触媒、塩基、反応条件としては製法1記載のものが挙げられる。
同様の方法を繰り返すことによって一般式(S−23)で表される化合物を得る。一般式(S−23)で表される化合物に重合性基を導入することにより一般式(S−24)で表される化合物を得る。
一般式(S−24)で表される化合物の保護基(PG)を脱保護する。脱保護の反応条件としては、一般式(S−25)で表される化合物を与えるものであれば特に制限は無いが、例えば製法1記載の文献に挙げられているものが好ましい。
一般式(S−25)で表される化合物に重合性基を導入することにより一般式(S−26)で表される化合物を得る。
前記各工程において記載した以外の反応条件として、製法1記載の文献に記載のもの又はデータベースに収載のものが挙げられる。また、製法1同様に各工程において適宜反応溶媒を用いることができる。製法1同様に各工程において必要に応じて精製を行うことができる。
本願発明の化合物は、ネマチック液晶組成物、スメクチック液晶組成物、キラルスメクチック液晶組成物及びコレステリック液晶組成物に使用することが好ましい。本願発明の反応性化合物を用いる液晶組成物において本願発明以外の化合物を添加しても構わない。
本願発明の反応性化合物と混合して使用される他の反応性化合物としては、具体的には一般式(II−1)
及び/又は一般式(II−2)
(式中、P3、P4及びP5は各々独立して重合性基を表し、S3、S4及びS5は各々独立して単結合又は炭素原子数1〜20個のアルキレン基を表すが、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−に置き換えられても良く、X3、X4及びX5は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表し、Z3及びZ4は各々独立して−O−、−S−、−OCH2−、−CH2O−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−SCH2−、−CH2S−、−CF2O−、−OCF2−、−CF2S−、−SCF2−、−CH2CH2−、−CH2CF2−、−CF2CH2−、−CF2CF2−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH2CH2−、−OCO−CH2CH2−、−CH2CH2−COO−、−CH2CH2−OCO−、−COO−CH2−、−OCO−CH2−、−CH2−COO−、−CH2−OCO−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合を表し、A3、A4、A5及びA6は各々独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、A3、A4、A5及びA6は各々独立して無置換であるか又はアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、R1は水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ペンタフルオロスルフラニル基、シアノ基、ニトロ基、イソシアノ基、チオイソシアノ基、若しくは、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−によって置換されても良い炭素原子数1から20の直鎖又は分岐アルキル基を表し、m3及びm4は0、1、2又は3を表すが、m3及び/又はm4が2又は3を表す場合、2個あるいは3個存在するA3、A5、Z3及び/又はZ4は同一であっても異なっていても良いが、一般式(I)で表される化合物を除く。)で表される化合物が好ましく、P3、P4及びP5がアクリル基又はメタクリル基である場合が特に好ましい。一般式(II−1)で表される化合物として具体的には、一般式(II−1A)
(式中、W1及びW2は各々独立して水素又はメチル基を表し、S6及びS7は各々独立して炭素原子数2から18のアルキレン基、X6及びX7は各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表し、Z5及びZ6は各々独立して−COO−又は−OCO−を表し、A7、A8及びA9は各々独立して無置換或いはフッ素原子、塩素原子、炭素原子数1から4のアルキル基又は炭素原子数1から4のアルコキシ基によって置換された1,4−フェニレン基を表す。)で表される化合物が好ましく、下記式(II−1A−1)から式(II−1A−8)で表される化合物が特に好ましい。
(式中、W1及びW2は各々独立して水素又はメチル基を表し、S6は一般式(II−1A)におけるS6と同じ意味を表し、S7は一般式(II−1A)におけるS7と同じ意味を表す。)上記式(II−1A−1)から式(II−1A−8)において、S6及びS7が各々独立して炭素原子数2から8のアルキレン基である化合物がさらに好ましい。
また、一般式(II−1B)
(式中、W3及びW4は各々独立して水素又はメチル基を表し、S8及びS9は各々独立して炭素原子数2から18のアルキレン基、X8及びX9は各々独立して−O−、−COO−、−OCO−又は単結合を表し、Z7は−COO−又は−OCO−を表し、A10、A11及びA12は各々独立して無置換或いはフッ素原子、塩素原子、炭素原子数1から4のアルキル基又は炭素原子数1から4のアルコキシ基によって置換された1,4−フェニレン基を表す。)で表される化合物が好ましく、下記式(II−1B−1)から式(II−1B−8)で表される化合物が特に好ましい。
(式中、W3及びW4は各々独立して水素又はメチル基を表し、S8は一般式(II−1B)におけるS8と同じ意味を表し、S9は一般式(II−1B)におけるS9と同じ意味を表す。)上記式(II−1B−1)から式(II−1B−8)において、耐熱性及び耐久性の観点から、式(II−1B−2)、式(II−1B−5)、式(II−1B−6)、式(II−1B−7)及び式(II−1B−8)で表される化合物が好ましく、式(II−1B−2)で表される化合物がさらに好ましく、S8及びS9が各々独立して炭素原子数2から8のアルキレン基である化合物が特に好ましい。
この他、好ましい2官能重合性化合物としては下記一般式(II−1C−1)から式(II−1C−8)で表される化合物が挙げられる。
(式中、W5及びW6は各々独立して水素又はメチル基を表し、S10及びS11は各々独立して炭素原子数2から18のアルキレン基を表す。)上記式(II−1C−1)から式(II−1C−8)において、式(II−1C−2)、式(II−1C−3)、式(II−1C−4)、式(II−1C−6)、式(II−1C−7)及び式(II−1C−8)で表される化合物が好ましく、S10及びS11が各々独立して炭素原子数2から8のアルキレン基である化合物が特に好ましい。
また、一般式(II−2)で表される化合物として具体的には、下記一般式(II−2−1)から式(II−2−9)で表される化合物が挙げられる。
(式中、P6は一般式(I)におけるP1又はP2と同じ意味を表し、S12は単結合又は炭素原子数1から20個のアルキレン基を表すが、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−、−COO−、−OCO−、−OCOO−に置き換えられても良く、X10は単結合、−O−、−COO−、又は−OCO−を表し、Z8は単結合、−COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−を表し、A13は1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表すが、A13は無置換であるか又はアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基に置換されていても良く、L1はフッ素原子、塩素原子、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−COO−、−OCO−に置き換えられても良い炭素原子数1から10の直鎖状又は分岐状アルキル基を表し、rは0から4の整数を表し、R2は水素原子、フッ素原子、塩素原子、シアノ基、ニトロ基、1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−が各々独立して−O−、−S−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−又は−C≡C−に置き換えられても良い炭素原子数1から20の直鎖状又は分岐状アルキル基を表す。)
本願発明の化合物を含有する重合性液晶組成物には、当該組成物の液晶性を大きく損なわない程度に、液晶性を示さない重合性化合物を添加することも可能である。具体的には、この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識される化合物であれば特に制限なく使用可能である。具体例として例えば「光硬化技術データブック、材料編(モノマー,オリゴマー,光重合開始剤)」(市村國宏、加藤清視監修、テクノネット社)記載のものが挙げられる。
また、本願発明の化合物は光重合開始剤を使用しなくても重合させることが可能であるが、目的により光重合開始剤を添加しても構わない。その場合は光重合開始剤の濃度は、本願発明の化合物に対し0.1質量%から15質量%が好ましく、0.2質量%から10質量%がより好ましく、0.4質量%から8質量%がさらに好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。光重合開始剤の具体例としては2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン(IRGACURE 907)、安息香酸[1−[4−(フェニルチオ)ベンゾイル]ヘプチリデン]アミノ(IRGACURE OXE 01)等が挙げられる。熱重合開始剤としては、アゾ化合物、過酸化物等が挙げられる。熱重合開始剤の具体例としては2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)等が挙げられる。また、1種類の重合開始剤を用いても良く、2種類以上の重合開始剤を併用して用いても良い。
また、本発明の液晶組成物には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添加することもできる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン類、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、β−ナフチルアミン類、β−ナフトール類、ニトロソ化合物等が挙げられる。安定剤を使用する場合の添加量は、組成物に対して0.005質量%から1質量%の範囲が好ましく、0.02質量%から0.8質量%がより好ましく、0.03質量%から0.5質量%がさらに好ましい。また、1種類の安定剤を用いても良く、2種類以上の安定剤を併用して用いても良い。安定剤としては、具体的には式(III−1)から式(III−36)
(式中、nは0から20の整数を表す。)で表される化合物が好ましい。
また、本願発明の化合物を含有する重合性液晶組成物をフィルム類、光学素子類、機能性顔料類、医薬品類、化粧品類、コーティング剤類、合成樹脂類等の用途に利用する場合には、その目的に応じて金属、金属錯体、染料、顔料、色素、蛍光材料、燐光材料、界面活性剤、レベリング剤、チキソ剤、ゲル化剤、多糖類、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗酸化剤、イオン交換樹脂、酸化チタン等の金属酸化物等を添加することもできる。
本願発明の化合物を含有する重合性液晶組成物を重合することにより得られるポリマーは種々の用途に利用できる。例えば、本願発明の化合物を含有する重合性液晶組成物を、配向させずに重合することにより得られるポリマーは、光散乱板、偏光解消板、モアレ縞防止板として利用可能である。また、配向させた後に重合することにより得られるポリマーは、光学異方性を有しており有用である。このような光学異方体は、例えば、本願発明の化合物を含有する重合性液晶組成物を、布等でラビング処理した基板、有機薄膜を形成した基板又はSiO2を斜方蒸着した配向膜を有する基板に担持させるか、基板間に挟持させた後、当該重合性液晶組成物を重合することによって製造することができる。
重合性液晶組成物を基板上に担持させる際の方法としては、スピンコーティング、ダイコーティング、エクストルージョンコーティング、ロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティング、ディッピング、プリント法等を挙げることができる。またコーティングの際、重合性液晶組成物に有機溶媒を添加しても良い。有機溶媒としては、炭化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エステル系溶媒、非プロトン性溶媒等を使用することができるが、例えば炭化水素系溶媒としてはトルエン又はヘキサンを、ハロゲン化炭化水素系溶媒としては塩化メチレンを、エーテル系溶媒としてはテトラヒドロフラン、アセトキシ−2−エトキシエタン又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを、アルコール系溶媒としてはメタノール、エタノール又は2−プロパノールを、ケトン系溶媒としてはアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、γ−ブチルラクトン又はN−メチルピロリジノン類を、エステル系溶媒としては酢酸エチル又はセロソルブを、非プロトン性溶媒としてはジメチルホルムアミド又はアセトニトリルを挙げることができる。これらは単独でも、組み合わせて用いても良く、その蒸気圧と重合性液晶組成物の溶解性を考慮し、適宜選択すれば良い。添加した有機溶媒を揮発させる方法としては、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥、減圧加熱乾燥を用いることができる。重合性液晶材料の塗布性をさらに向上させるためには、基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設けることや、重合性液晶材料にレベリング剤を添加する事も有効である。基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設ける方法は、重合性液晶材料を重合することにより得られるポリマーと基板との密着性を向上させるために有効である。
上記以外の配向処理としては、液晶材料の流動配向の利用、電場又は磁場の利用を挙げることができる。これらの配向手段は単独で用いても、また組み合わせて用いても良い。さらに、ラビングに代わる配向処理方法として、光配向法を用いることもできる。基板の形状としては、平板の他に、曲面を構成部分として有していても良い。基板を構成する材料は、有機材料、無機材料を問わずに用いることができる。基板の材料となる有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリアリレート、ポリスルホン、トリアセチルセルロース、セルロース、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられ、また、無機材料としては、例えば、シリコン、ガラス、方解石等が挙げられる。
本願発明の化合物を含有する重合性液晶組成物を重合させる際、迅速に重合が進行することが望ましいため、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射することにより重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良く、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させて状態で重合を行う場合、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性を有していなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、さらに活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。また、照射時の温度は、本発明の重合性液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。特に、光重合によって光学異方体を製造しようとする場合には、意図しない熱重合の誘起を避ける意味からも可能な限り室温に近い温度、即ち、典型的には25℃での温度で重合させることが好ましい。活性エネルギー線の強度は、0.1mW/cm2〜2W/cm2が好ましい。強度が0.1mW/cm2以下の場合、光重合を完了させるのに多大な時間が必要になり生産性が悪化してしまい、2W/cm2以上の場合、重合性液晶化合物又は重合性液晶組成物が劣化してしまう危険がある。
重合によって得られた当該光学異方体は、初期の特性変化を軽減し、安定的な特性発現を図ることを目的として熱処理を施すこともできる。熱処理の温度は50〜250℃の範囲であることが好ましく、熱処理時間は30秒〜12時間の範囲であることが好ましい。
このような方法によって製造される当該光学異方体は、基板から剥離して単体で用いても、剥離せずに用いても良い。また、得られた光学異方体を積層しても、他の基板に貼り合わせて用いてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に記述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。
(実施例1)式(I−1)で表される化合物の製造
反応容器に式(I−1−1)で表される化合物2.50g(0.0112モル)、式(I−1−2)で表される化合物1.55g(0.0112モル)、炭酸カリウム2.32g(0.0168モル)、エタノール30mL、水20mLを加えた。系内を窒素置換した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.13g(0.112ミリモル)を加えた。加熱撹拌した後、酢酸エチルで希釈し塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−1−3)で表される化合物1.85g(0.00785モル)を得た。
反応容器に式(I−1−3)で表される化合物1.85g(0.00785モル)、式(I−1−4)で表される化合物4.59g(0.0157モル)、N,N−ジメチルアミノピリジン0.19g(1.57ミリモル)、ジクロロメタン30mLを加えた。氷冷しながらジイソプロピルカルボジイミド2.18g(0.0173モル)を滴下した。撹拌した後、析出物を濾過し、有機層を塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−1)で表される化合物3.69gを得た。
転移温度:C 113 S
1H NMR(CDCl3)δ 1.44−1.57(m,8H),1.74(quin,4H),1.86(quin,4H),4.07(td,4H),4.19(t,4H),5.83(dd,2H),6.14(dd,2H),6.42(dd,2H),6.99(dd,4H),7.33(d,2H),7.39(dd,1H),7.71(d,1H),7.77(d,3H),7.91(d,1H),7.96(d,1H),8.07(s,1H),8.19(t,4H)ppm.
13C NMR(CDCl3)δ 25.68,25.71,28.52,28.97,64.45,68.06,114.26,114.28,118.53,121.51,121.55,121.94,122.21,125.63,126.18,128.23,128.37,128.52,129.62,130.61,131.63,132.33,132.96,137.61,138.49,148.83,150.59,163.45,163.47,164.98,165.08,166.32ppm.
(実施例2)式(I−2)で表される化合物の製造
実施例1と同様の方法によって式(I−2)で表される化合物を得た。
転移温度:C 142 S
1H NMR(CDCl3)δ 2.23(quin,4H),4.18(td,4H),4.40(t,4H),5.87(dd,2H),6.15(dd,2H),6.44(2H),7.01(dd,4H),7.34(d,2H),7.39(dd,1H),7.71(d,1H),7.77(d,3H),7.91(d,1H),7.96(d,1H),8.07(s,1H),8.20(t,4H)ppm.
13C NMR(CDCl3)δ 28.49,61.15,64.63,114.28,114.30,118.55,121.85,121.89,121.94,122.23,125.66,126.21,128.24,128.41,129.67,131.08,131.66,132.38,132.97,137.63,138.54,148.82,150.58,163.11,163.12,164.94,165.04,166.16ppm.
(実施例3)式(I−3)で表される化合物の製造
実施例1と同様の方法によって式(I−3)で表される化合物を得た。
転移温度:C 107 N >230 I
1H NMR(CDCl3)δ 1.48−1.58(m,8H),1.74(quin,4H),1.86(quin,4H),4.07(t,4H),4.19(t,4H),5.84(dd,2H),6.14(dd,2H),6.42(dd,2H),7.00(dd,4H),7.38(m,2H),7.55(m,2H),7.73(m,2H),7.92(d,1H),7.96(d,1H),8.06(s,1H),8.20(m,4H)ppm.
(実施例4)式(I−4)で表される化合物の製造
反応容器に式(I−4−1)で表される化合物2.00g、式(I−4−2)で表される化合物2.08g(WO2012−133607A1号公報記載の方法によって製造した。)、炭酸カリウム1.56g、エタノール40mLを加えた。窒素置換した後、パラジウム触媒を加えた。加熱撹拌した後、トルエンで希釈し塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−4−3)で表される化合物1.51gを得た。
反応容器に式(I−4−3)で表される化合物1.51g、エタノール50mL、25%水酸化ナトリウム水溶液を加えた。加熱撹拌した後、中和し溶媒を留去した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−4−4)で表される化合物1.11gを得た。
反応容器に式(I−4−4)で表される化合物1.11g、式(I−4−5)で表される化合物1.71g(特開2010−024438号公報記載の方法によって製造した。)、N,N−ジメチルアミノピリジン0.09g、ジクロロメタン30mLを加えた。氷冷しながらジイソプロピルカルボジイミド1.01gを滴下した。撹拌した後、析出物を濾過し、有機層を塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−4)で表される化合物1.88gを得た。
IR:3060−3030,2975−2920,1725,1630,1200,1160,1130,750,690cm−1.
MS:742
(実施例5)式(I−5)で表される化合物の製造
反応容器に式(I−1−1)で表される化合物5.00g、3−クロロプロパノール2.75g、炭酸セシウム11.0g、ジメチルスルホキシド50mLを加えた。加熱撹拌した後、ジクロロメタンで希釈し塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−5−1)で表される化合物4.41gを得た。
反応容器に式(I−5−1)で表される化合物4.41g、ビス(ピナコラート)ジボロン4.38g、酢酸カリウム3.08g、ジメチルスルホキシド40mLを加えた。系内を窒素置換した後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド0.23gを加えた。加熱撹拌した後ジクロロメタンで希釈し、塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−5−2)で表される化合物3.60gを得た。
反応容器に式(I−5−2)で表される化合物3.60g、式(I−5−3)で表される化合物3.30g、炭酸カリウム2.28g、エタノール50mLを加えた。加熱撹拌した後、ジクロロメタンで希釈し、塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−5−4)で表される化合物2.88gを得た。
反応容器に式(I−5−4)で表される化合物2.88g、ビス(ピナコラート)ジボロン2.15g、酢酸カリウム1.51g、ジメチルスルホキシド30mLを加えた。系内を窒素置換した後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド0.11gを加えた。加熱撹拌した後ジクロロメタンで希釈し、塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−5−5)で表される化合物2.27gを得た。
反応容器に式(I−5−6)で表される化合物5.00g(特開2010−275244号公報記載の方法によって製造した。)、3−クロロプロパノール2.30g、炭酸セシウム9.15g、ジメチルスルホキシド30mLを加えた。加熱撹拌した後ジクロロメタンで希釈し塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−5−7)で表される化合物4.26gを得た。
反応容器に式(I−5−5)で表される化合物2.27g、式(I−5−7)で表される化合物1.75g、炭酸カリウム1.12g、エタノール50mLを加えた。加熱撹拌した後ジクロロメタンで希釈し、塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−5−8)で表される化合物2.03gを得た。
反応容器に式(I−5−8)で表される化合物2.03g、ジイソプロピルエチルアミン1.07g、ジクロロメタン20mLを加えた。氷冷しながら塩化アクリロイル0.75gを滴下した。撹拌した後、塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−5)で表される化合物1.71gを得た。
IR:3060−3030,2975−2920,1725,1630,1200,1160,1130,750,690cm−1.
MS:648
(実施例6)式(I−6)で表される化合物の製造
反応容器に式(I−5−1)で表される化合物2.50g、式(I−6−1)で表される化合物1.97g、炭酸カリウム1.84g、エタノール50mLを加えた。加熱撹拌した後、ジクロロメタンで希釈し食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−6−2)で表される化合物2.36gを得た。
反応容器に式(I−6−2)で表される化合物2.36g、2−(トリフルオロメチル)アクリル酸1.05g、N,N−ジメチルアミノピリジン0.08g、ジクロロメタン20mLを加えた。氷冷しながらジイソプロピルカルボジイミド0.94gを滴下した。撹拌した後、析出物を濾過し、有機層を塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−6−3)で表される化合物2.18gを得た。
反応容器に式(I−6−3)で表される化合物2.18g、メタノール50mL、塩酸1mLを加えた。撹拌した後、溶媒を留去し酢酸エチルに再溶解させ食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−6−4)で表される化合物1.45gを得た。
反応容器に式(I−5−6)で表される化合物5.00g、アクリル酸tert−ブチル2.96g、炭酸カリウム3.19g、N−メチルピロリドン50mLを加えた。系内を窒素置換した後、酢酸パラジウム(II)を加えた。加熱撹拌した後ジクロロメタンで希釈し塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−6−5)で表される化合物4.01gを得た。
オートクレーブに式(I−6−5)で表される化合物4.01g、5%パラジウム炭素0.40g、酢酸エチル40mLを加えた。水素圧0.5MPaで撹拌した後、触媒を濾過した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−6−6)で表される化合物3.62gを得た。
反応容器に式(I−6−6)で表される化合物3.62g、2−(トリフルオロメチル)アクリル酸1.63g、N,N−ジメチルアミノピリジン0.12g、ジクロロメタン30mLを加えた。氷冷しながらジイソプロピルカルボジイミド1.47gを滴下した。撹拌した後、析出物を濾過し、有機層を塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−6−7)で表される化合物3.37gを得た。
反応容器に式(I−6−7)で表される化合物3.37g、ジクロロメタン30mL、トリフルオロ酢酸20mLを加えた。撹拌した後、溶媒を留去した。ジイソプロピルエーテルを加え析出物を濾過した。分散洗浄することによって式(I−6−8)で表される化合物2.39gを得た。
反応容器に式(I−6−8)で表される化合物1.54g、式(I−6−4)で表される化合物1.45g、N,N−ジメチルアミノピリジン0.04g、ジクロロメタン20mLを加えた。氷冷しながらジイソプロピルカルボジイミド0.53gを滴下した。撹拌した後、析出物を濾過し有機層を塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−6)で表される化合物2.04gを得た。
MS:838
(実施例7)式(I−7)で表される化合物の製造
反応容器に式(I−1−1)で表される化合物5.00g、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム0.28g、ジクロロメタン20mLを加えた。氷冷しながら3,4−ジヒドロ−2H−ピラン2.45gを滴下した。撹拌した後、重曹水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−7−1)で表される化合物6.20gを得た。
反応容器に式(I−7−1)で表される化合物6.20g、ビス(ピナコラート)ジボロン5.64g、酢酸カリウム3.96g、ジメチルスルホキシド60mLを加えた。系内を窒素置換した後、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロリド0.74gを加えた。加熱撹拌した後ジクロロメタンで希釈し、塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−7−2)で表される化合物5.72gを得た。
反応容器に式(I−7−2)で表される化合物5.72g、式(I−7−3)で表される化合物5.12g、炭酸カリウム3.35g、エタノール50mLを加えた。系内を窒素置換した後、パラジウム触媒を加えた。加熱撹拌した後ジクロロメタンで希釈し塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−7−4)で表される化合物5.39gを得た。
反応容器に式(I−7−4)で表される化合物5.39g、式(I−1−2)で表される化合物1.78g、炭酸カリウム2.68g、エタノール60mL、水30mLを加えた。系内を窒素置換した後、パラジウム触媒を加えた。加熱撹拌した後、酢酸エチルで希釈し塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−7−5)で表される化合物3.89gを得た。
反応容器に式(I−7−5)で表される化合物3.89g、3−クロロプロパノール1.11g、炭酸セシウム4.42g、ジメチルスルホキシド40mLを加えた。加熱撹拌した後ジクロロメタンで希釈し、塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−7−6)で表される化合物3.54gを得た。
反応容器に式(I−7−6)で表される化合物3.54g、3−エチル−3−オキセタンメタノール1.01g、トリフェニルホスフィン2.28g、テトラヒドロフラン20mLを加えた。氷冷しながらアゾジカルボン酸ジイソプロピル1.75gを滴下した。撹拌した後、溶媒を留去しカラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−7−7)で表される化合物2.97gを得た。
反応容器に式(I−7−7)で表される化合物2.97g、テトラヒドロフラン20mL、メタノール20mL、塩酸1mLを加えた。撹拌した後、溶媒を留去し分散洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−7−8)で表される化合物2.55gを得た。
反応容器に式(I−7−8)で表される化合物2.55g、式(I−1−4)で表される化合物1.48g、N,N−ジメチルアミノピリジン0.06g、ジクロロメタン30mLを加えた。氷冷しながらジイソプロピルカルボジイミド0.77gを滴下した。撹拌した後、析出物を濾過した。有機層を塩酸、水、食塩水で洗浄し、カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−7)で表される化合物2.75gを得た。
IR:3060−3030,2975−2920,1725,1630,1200,1160,1130,750,690cm−1.
MS:776
(実施例8)式(I−8)で表される化合物の製造
反応容器に式(I−7−1)で表される化合物5.00g、式(I−6−1)で表される化合物4.98g、炭酸カリウム4.65g、エタノール50mL、水50mLを加えた。系内を窒素置換した後パラジウム触媒を加えた。加熱撹拌した後酢酸エチルで希釈し塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−8−1)で表される化合物5.03gを得た。
反応容器に式(I−8−1)で表される化合物5.03g、式(I−8−2)で表される化合物4.54g(Advanced Materials(Weinheim,Germany)(2009),21(43),4348−4352記載の方法によって製造した。)、炭酸セシウム7.67g、ジメチルスルホキシド50mLを加えた。加熱撹拌した後、ジクロロメタンで希釈し、塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−8−3)で表される化合物5.56gを得た。
反応容器に式(I−8−3)で表される化合物5.56g、テトラヒドロフラン40mL、メタノール40mL、塩酸1mLを加えた。撹拌した後、溶媒を留去し分散洗浄した。乾燥させることにより、式(I−8−4)で表される化合物4.18gを得た。
反応容器に式(I−2−1)で表される化合物5.00g、式(I−8−5)で表される化合物4.00g(WO2013−011932A1号公報記載の方法によって製造した。)、N,N−ジメチルアミノピリジン0.24g、ジクロロメタン50mLを加えた。氷冷しながらジイソプロピルカルボジイミド3.03gを滴下した。撹拌した後、析出物を濾過した。有機層を塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−8−6)で表される化合物6.91gを得た。
反応容器に式(I−8−6)で表される化合物6.91g、ジクロロメタンを加えた。トリフルオロ酢酸と反応させ、式(I−8−7)で表される化合物1.80gを得た。
反応容器に式(I−8−7)で表される化合物1.80g、式(I−8−4)で表される化合物2.03g、N,N−ジメチルアミノピリジン0.06g、ジクロロメタン20mLを加えた。氷冷しながらジイソプロピルカルボジイミド0.73gを滴下した。撹拌した後、析出物を濾過した。有機層を塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−8)で表される化合物2.62gを得た。
IR:3060−3030,2975−2920,1725,1630,1200,1160,1130,750,690cm−1.
MS:780
(実施例9)式(I−9)で表される化合物の製造
反応容器に式(I−9−1)で表される化合物5.00g、式(I−1−2)で表される化合物2.96g、炭酸カリウム4.45g、エタノール40mL、水30mLを加えた。加熱撹拌した後、酢酸エチルで希釈し塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−9−2)で表される化合物3.70gを得た。
反応容器に式(I−9−2)で表される化合物3.70g、式(I−9−3)で表される化合物3.02g、ジブチルすずオキシド0.19g、トルエンを加えた。加熱還流させながら溶媒を除去・追加し続けた。溶媒を留去しカラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−9−4)で表される化合物4.99gを得た。
実施例7と同様の方法によって式(I−9−8)で表される化合物を得た。反応容器に式(I−9−8)で表される化合物3.00g、ジイソプロピルエチルアミン0.85g、ジクロロメタン30mLを加えた。氷冷しながら塩化メタクリロイル0.69gを滴下した。撹拌した後、塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−9)で表される化合物2.34gを得た。
IR:3060−3030,2975−2920,1725,1630,1200,1160,1130,750,690cm−1.
MS:658
(実施例10)式(I−10)で表される化合物の製造
反応容器に式(I−7−1)で表される化合物5.00g、式(I−10−1)で表される化合物2.57g、炭酸カリウム3.37g、エタノール50mLを加えた。加熱撹拌した後トルエンで希釈し食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−10−2)で表される化合物3.88gを得た。
反応容器に式(I−10−2)で表される化合物3.88g、テトラヒドロフラン30mLを加えた。−70℃でブチルリチウム溶液を滴下した。撹拌した後、ヨウ素をテトラヒドロフランに溶解させた溶液を滴下した。撹拌した後、トルエンで希釈しチオ硫酸ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−10−3)で表される化合物3.19gを得た。
反応容器に式(I−10−3)で表される化合物3.19g、式(I−1−2)で表される化合物0.94g、炭酸カリウム1.42g、エタノール30mL、水15mLを加えた。系内を窒素置換した後、パラジウム触媒を加えた。加熱撹拌した後、酢酸エチルで希釈し、塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−10−4)で表される化合物1.77gを得た。
反応容器に式(I−10−4)で表される化合物1.77g、テトラヒドロフラン20mL、メタノール20mL、塩酸1mLを加えた。撹拌した後、溶媒を留去し分散洗浄することにより、式(I−10−5)で表される化合物1.29gを得た。
反応容器に式(I−10−6)で表される化合物5.00g、3−クロロプロパノール5.03g、炭酸セシウム20.0g、ジメチルスルホキシド50mLを加えた。加熱撹拌した後ジクロロメタンで希釈し、塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−10−7)で表される化合物5.16gを得た。
反応容器に式(I−10−7)で表される化合物5.16g、2,3−エポキシ−2−メチル−1−プロパノール2.78g、トリフェニルホスフィン9.02g、テトラヒドロフラン30mLを加えた。氷冷しながらアゾジカルボン酸ジイソプロピル6.95gを滴下した。撹拌した後、溶媒を留去しカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、式(I−10−8)で表される化合物5.02gを得た。
反応容器に式(I−10−8)で表される化合物5.02g、メタノール50mL、水20mL、過酸化水素水20mLを加えた。撹拌した後、溶媒を留去し、分散洗浄した。乾燥させることにより、式(I−10−9)で表される化合物4.27gを得た。
反応容器に式(I−10−5)で表される化合物1.29g、式(I−10−9)で表される化合物1.97g、N,N−ジメチルアミノピリジン0.09g、ジクロロメタン20mLを加えた。氷冷しながらジイソプロピルカルボジイミド1.03gを滴下した。撹拌した後、析出物を濾過した。有機層を塩酸、水、食塩水で洗浄した。カラムクロマトグラフィー及び再結晶により精製を行い、式(I−10)で表される化合物2.18gを得た。
MS:844
同様の方法及び公知の方法を用いて、下記式(I−11)から式(I−106)で表される化合物を製造した。
(実施例11〜20、比較例1〜3)
実施例1から実施例10記載の式(I−1)から式(I−10)で表される化合物及び、特許文献1記載の化合物(R−1)、特許文献2記載の化合物(R−2)並びに特許文献3記載の化合物(R−3)を評価対象の化合物とした。
下記化合物(X−1)から化合物(X−3)で表される化合物からなる液晶組成物を評価用の母体液晶(X)とした。母体液晶(X)の組成を表1に示す。
重合性組成物を加熱調製した際の、評価対象の化合物の変色の起こりにくさを評価した。母体液晶(X)に対して、評価対象の各化合物を25重量部添加した後、120℃で5分間加熱撹拌し均一な組成物を得た。得られた組成物の変色の度合いを目視観察によって評価した。変色が少ない場合は◎、変色がごくわずかに見られる場合は〇、変色がやや見られる場合は△、変色がかなり見られる場合は×とした。結果を表2に示す。
表2より、本願発明の式(I−1)から式(I−10)で表される化合物はいずれも比較化合物(R−1)から比較化合物(R−3)と比較して、変色が起こりにくいか、変色の起こりにくさが同程度であることがわかる。
(実施例21〜実施例30、比較例4〜比較例6)
配向膜用ポリイミド溶液を厚さ0.7mmのガラス基材にスピンコート法を用いて塗布し、100℃で10分乾燥した後、200℃で60分焼成することにより塗膜を得た。得られた塗膜をラビング処理した。ラビング処理は、市販のラビング装置を用いて行った。母体液晶(X)に評価対象となる化合物を20%添加することにより調製した組成物各々に対し、光重合開始剤Irgacure907(BASF社製)を0.5重量部及び4−メトキシフェノールを0.1重量部添加した。この組成物をラビングしたガラス基材に75℃でスピンコート法により塗布した。得られた塗布膜の上に配向処理が施された樹脂金型をラビングしたガラス基材の配向方向と樹脂金型の配向方向が並行になるように配置した後、室温まで冷却した。その後、高圧水銀ランプを用いて、紫外線を50mW/cm2の強度で40秒間照射した(図1参照)。得られた重合体の変色によるムラの度合いを目視観察によって評価した。ムラがほとんど見られない場合は◎、ムラが重合体の一部にごくわずかに見られる場合は〇、ムラがやや多く見られる場合は△、ムラが重合体の全体に見られる場合は×とした。結果を表3に示す。
表3より、本願発明の式(I−1)から式(I−10)で表される化合物は、いずれも比較化合物(R−1)から比較化合物(R−3)と比較して、変色によるムラが少ないことがわかる。
以上の結果から、実施例1から実施例10記載の本願発明である式(I−1)から式(I−10)で表される化合物は、屈折率異方性が大きく、重合性組成物を加熱調製した場合に変色が起こりにくく、本願発明の化合物を含有する組成物を用いた光学異方体は、樹脂金型を取り付け重合させた場合に変色によるムラが生じにくいことがわかる。