JP2016169218A - 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物 - Google Patents

重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2016169218A
JP2016169218A JP2016084458A JP2016084458A JP2016169218A JP 2016169218 A JP2016169218 A JP 2016169218A JP 2016084458 A JP2016084458 A JP 2016084458A JP 2016084458 A JP2016084458 A JP 2016084458A JP 2016169218 A JP2016169218 A JP 2016169218A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
group
polymerizable
formula
crystal composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2016084458A
Other languages
English (en)
Inventor
林 正直
Masanao Hayashi
正直 林
雅弘 堀口
Masahiro Horiguchi
雅弘 堀口
楠本 哲生
Tetsuo Kusumoto
哲生 楠本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
DIC Corp
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DIC Corp, Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical DIC Corp
Priority to JP2016084458A priority Critical patent/JP2016169218A/ja
Publication of JP2016169218A publication Critical patent/JP2016169218A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

【課題】 本発明の課題は、トリアセチルセルロース(TAC)フイルム等のフイルム基板に重合性の液晶組成物を塗布し硬化させた場合の密着性改善及び、PSA表示素子に用いた場合の組成物の保存安定性、及び表示特性の改善した液晶表示素子を提供することである。
【解決手段】 一般式(I)
【化1】
Figure 2016169218

で表される重合性化合物を提供し、当該重合性化合物を使用した光学異方フィルム及び当該重合性化合物を用いた液晶表示素子を提供する。
【選択図】 なし

Description

本願発明は、重合性化合物、及び当該化合物を含有する液晶組成物、更に当該液晶組成物の硬化物である光学異方体又は該液晶分子の配向を制御する硬化物を含有する液晶表示素子に関する。
近年、情報化社会の進展に伴い液晶ディスプレイに必須な偏向板、位相差板などに用いられる光学補償フイルムの重要性は益々高まっており、耐久性が高く、高機能化が求められる光学補償フイルムには重合性の液晶組成物を重合させる例が報告されている(特許文献1〜3参照)。光学補償フイルム等に用いる光学異方体は光学特性だけでなく化合物の重合速度、溶解性、融点、ガラス転移点、重合物の透明性、機械的強度、表面硬度及び耐熱性なども重要な因子となる。特に近年の3Dディスプレイの位相差板として有用であり今後大きく普及するものと思われる。しかしながらよりトリアセチルセルロース(TAC)フイルム等のフイルム基板に重合性の液晶組成物を塗布し硬化させた場合は密着性が低く長期信頼性、生産性に問題がおきる懸念があった。
また近年、高速応答性や高いコントラストが得られる液晶表示素子としてPSA(Polymer Sustained Alignment)型液晶表示装置、PSVA(Polymer Stabilised Vertical Alignment)型液晶表示装置が開発されている。PSAやPSVA型液晶表示素子は、非重合性液晶性組成物及び重合性化合物からなる重合性液晶組成物を基板間に配した状態で、場合により基板間に電圧を印加して液晶分子を配向させ、配向した状態で紫外線等を照射することにより、重合性化合物を重合させて液晶の配向状態を硬化物に記憶させている。またIPS(インプレーンスイッチング)型液晶表示素子に適用する場合は、無印加状態で硬化させることにより作成できる。
このような液晶表示素子の課題として、同一の表示を長時間継続した場合に発生する「焼き付き」などの信頼性の問題や保存安定性、及び製造プロセスに起因する生産性に等の課題も残されている。信頼性の問題は、単純なものではなく、幾つかの複合的な要因によって引き起こされるものであるが特に、(1)残存した重合性化合物に起因するもの、(2)液晶分子の傾斜の変化(プレチルト角の変化)に起因するもの、及び(3)紫外線照射による液晶分子等の劣化に起因するものが挙げられる。
信頼性に関しては、使用する重合開始剤及びその分解物が、液晶表示素子の電圧保持率が低下や、焼き付けの原因となってしまう。従って、光重合開始剤を用いることなく、低紫外線量で重合が完結するような重合性化合物含有液晶組成物が求められる。また、焼き付きの発生には、重合性化合物を含有する液晶組成物における、液晶分子のプレチルト角の変化に起因するものも知られている。すなわち、重合性化合物の硬化物であるポリマーが柔軟であると、表示素子を構成した場合において同一のパターンを長時間表示し続けるとポリマーの構造が変化し、その結果としてプレチルト角が変化してしまう。プレチルト角の変化は、応答速度に大きく影響を与えるため焼き付きの原因となる。このことから(2)を解決するためには、ポリマー構造が変化しない剛直な構造を持つポリマーを形成する重合性化合物が有効であるが、液晶組成物の低温保存が悪化することから液晶との相溶性も向上させる必要がある。溶解性を向上させるため全ての環構造と重合性官能基の間にスペーサー基を挿入してしまうと分子の剛性が低下し液晶分子の傾斜を制御する能力が低下してしまう。以上のように、従来の重合性液晶組成物を使用した液晶表示素子では、焼き付き特性、溶解性及びプレチルト角の安定性に満足できるものではなかった。
特表平10−513457号公報 特開2002−145830公報 特許3948799公報 特開2003−307720号公報
本発明の課題は、トリアセチルセルロース(TAC)フイルム等のフイルム基板に重合性の液晶組成物を塗布し硬化させた場合の密着性改善及び、PSA表示素子に用いた場合の組成物の保存安定性、及び表示特性の改善した液晶表示素子を提供することである。
本願発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、特定の構造を有する重合性化合物が前述の課題を解決できることを見出し本願発明を完成するに至った。
本願発明は、一般式(I)
Figure 2016169218
(式中、Zは水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、又はニトロ基又は−S−Rを表し、Sは、酸素原子同士が直接結合しないものとして炭素原子が酸素原子、−COO−、−OCO−、−OCOO−に置き換えられても良い炭素数1〜12のアルキレン基、又は単結合を表し、R及びRはお互い独立して以下の式(R−1)から式(R−15)の何れか
Figure 2016169218
を表し、Lは単結合、−O−、−S−、−OCH−、−CH2O−、−CO−、−C−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH−、−CHOCOO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH=CH−、−CH=CH−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−CH=CH−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−又は−C≡C−を表し(式中、R11は炭素原子1〜4のアルキル基を表す。)、Lは−OCHCHO−、−OCOC−又は−COOC−を表し、M、M及びMはお互い独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、M、M及びMは、お互い独立して無置換であるか又は炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基又はニトロ基で置換されていても良く、更にMはRで置換されていてもよく、Rが複数存在する場合にはそれらは同一であっても異なっていてもよく、nは1,2及び3を表し、nが2又は3を表す場合、2個又は3個存在するL及びMは同一であっても異なっていても良いが、Lの少なくとも一つは単結合を表す。)で表される重合性化合物を提供し、併せて当該重合性化合物を含有する重合性組成物、当該重合性化合物を含有する重合性液晶組成物、当該重合性液晶組成物の重合体により構成される光学異方体、当該重合性化合物及び非重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物及び重合性液晶組成物を使用し、重合性液晶組成物中の重合性化合物を重合することにより液晶配向能を付与した液晶表示素子を提供する。
本願発明の重合性化合物を用いた重合性組成物を用いた光学異方体は、基板との密着性が良好で偏向板、位相差板等の用途に有用である。
また、重合性液晶組成物中の重合性化合物を重合することにより液晶配向能を付与した液晶表示素子に使用した場合は、重合開始剤を添加しないか、ごく少量の添加で当該重合性化合物は光又は熱による重合が可能であり、光開始剤由来の不純物の影響がないかあるいは極めて少ないため信頼性と生産性を両立させることが出来る。また当該重合性化合物を使用することにより、プレチルト角の安定性が従来と比較して大きく改善された液晶表示素子の提供が可能となった。
更に、本発明の重合性組成物及び重合性液晶組成物は保存時の結晶の析出や分離等によって評価される保存安定性も良好である。
一般式(I)において、R及びRはお互い独立して重合性基を表すが、重合性基の具体的な例としては、下記に示す構造が挙げられる。
Figure 2016169218
これらの重合基はラジカル重合、ラジカル付加重合、カチオン重合、及びアニオン重合により硬化する。特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(R−1)、式(R−2)、式(R−4)、式(R−5)、式(R−7)、式(R−11)、式(R−13)又は式(R−15)が好ましく、式(R−1)、式(R−2)、式(R−7)、式(R−11)又は式(R−13)がより好ましく、式(R−1)、式(R−2)がより好ましい。
Zは水素原子、アルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、又はニトロ基又は−S−Rを表し、Sは、酸素原子同士が直接結合しないものとして炭素原子が酸素原子、−COO−、−OCO−、−OCOO−に置き換えられても良い炭素数1〜12のアルキレン基、又は単結合を表すが、表示素子に使用する場合は、Zが−S−Rであることが好ましく、Sが炭素数1〜12のアルキレン基、又は単結合がより好ましい。
は単結合、−OCH−、−CHO−、−C−、―COO−、−OCO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH=CH−、−CH=CH−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−CFO−、−OCF−、−C≡C−が好ましく、安価に製造、液晶配向性の観点から、単結合、―COO−、−OCO−、又は−OCH−、−CHO−がより好ましいが、複数あるLの少なくとも一つは単結合を表す。Lは溶解性、紫外線吸収帯の長波長化の観点から−OCOC−、−COOC−が好ましい。M、M及びMは、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基が好ましい。M上にRは一般式(I)に明示したR以外に更に1個又は2個以上存在してもよいが、硬化物の強度を上げるためには1又は2個が好ましく、液晶性に関しては1個又は置換していないことが好ましい。M上にRが置換している場合には、一般式(I)におけるRのオルト位に置換していることが好ましい。nは1,2及び3を表すが、nは1又は2が好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、より具体的には、下記の一般式(I−1)〜一般式(I−45)で表される化合物が好ましい。
Figure 2016169218
Figure 2016169218
Figure 2016169218
Figure 2016169218
Figure 2016169218
(式中、pは0〜12の整数を表すが、pが0であり酸素原子同士が直接結合してしまう場合には一方の酸素原子を除去する。)
本発明の重合性化合物は以下に記載する合成方法で合成することができる。
(製法1) 一般式(I−1)で表される化合物の製造
4−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸エチルと4−(2−ヒドロキシエチル)フェノールとの錫触媒によるエステル交換反応によりビフェニル骨格を有するフェノール誘導体(S−1)を得る。更に塩化アクリロイルとのエステル化反応により目的物(I−1)を得ることができる。
Figure 2016169218
(製法2) 一般式(I−5)で表される化合物の製造
4,4’−ジヒドロキシビフェニルとエチレングリコールモノターシャリーブチルエーテルとのトリフェニルホスフィン、ジイソプロピルアゾジカルボン酸との光延反応により、ビフェノール誘導体(S−2)を得て、更に塩化メタクリロイルとのエステル化反応によりメタクリル酸誘導体(S−3)を得る。次いでトリフルオロ酢酸により、ターシャリーブチル基を脱離させてエタノールに変換したメタクリル酸誘導体(S−4)を得る。
Figure 2016169218
Figure 2016169218
メタクリル酸誘導体(S−4)と4−メタクリロイルオキシフェノールとのトリフェニルホスフィン、ジイソプロピルアゾジカルボン酸との光延反応により目的化合物(I−5)を得ることができる。
(製法3) 一般式(I−16)で表される化合物の製造
2−ブロモ−6−オキシテトラヒドロピラニルナフタレンとヒドロキシフェニルホウ酸との鈴木カップリング反応によりフェニルナフタレン誘導体(S−5)を得て、更に塩化メタクリロイルとのエステル化反応によりメタクリル酸誘導体(S−6)を得る。次いで塩酸によりフェノール性水酸基の保護基を脱離させてナフトール誘導体(S−7)を得る。
Figure 2016169218
次いで、1−(4−メタクリロイルオキシフェニルプロピオン酸ジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いたエステル化反応により目的化合物(I−12)を得ることができる。
Figure 2016169218
(製法4) 一般式(I−19)で表される化合物の製造
2,3−ジフルオロ−4−(4−ヒドロキシフェニル)フェニルホウ酸と1−ブロモ−4−オキシテトラヒドロピラニルベンゼンとの鈴木カップリング反応により水酸基を有するテルフェニル誘導体(S−8)を得る。次いでエチレングリコールモノターシャリーブチルエーテルとのトリフェニルホスフィン及びジイソプロピルアゾジカルボン酸を用いた光延のエーテル化反応により、テルフェニル誘導体(S−9)を得て、更に塩酸によりフェノール性水酸基の保護基を脱離させ(S−10)とした後、塩化アクリロイルを用いたエステル化反応により、アクリロイル基を有するテルフェニル誘導体(S−11)を得る。次いでトリフルオロ酢酸により、ターシャリーブチル基を脱離させてエチレングリコールモノエーテル誘導体(S−12)を得る。
Figure 2016169218
更にエチレングリコールモノエーテル誘導体(S−12)と4−(1−アクリロイルオキシエチル)フェノールをトリフェニルホスフィン及びジイソプロピルアゾジカルボン酸を用いた光延のエーテル化反応により目的化合物(S−19)を得ることができる。
Figure 2016169218
(製法5) 一般式(I−29)で表される化合物の製造
2−アクリロイルオキシ−6−ナフトエ酸と製法2で合成したビフェノール誘導体(S−2)とのジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いたエステル化反応によりナフトエ誘導体(S−13)得る。次いでトリフルオロ酢酸により、ターシャリーブチル基を脱離させてエタノールに変換したメタクリル酸誘導体(S−14)を得て、更に4−(6−メタクリロイルオキシヘキシル)−3−フルオロフェノールとのトリフェニルホスフィン及びジイソプロピルアゾジカルボン酸を用いた光延のエーテル化反応により目的化合物(I−29)を得ることができる。
Figure 2016169218
(製法6) 一般式(I−38)で表される化合物の製造
塩化ベンジルを用いて4−ブロモカテコールに保護基を導入した化合物(S−15)と4−ヒドロキシフェニルホウ酸との鈴木カップリング反応によりヒドロキシビフェニル誘導体(S−16)を得て、更にエチレングリコールモノターシャリーブチルエーテルとのトリフェニルホスフィン及びジイソプロピルアゾジカルボン酸を用いた光延のエーテル化反応により、ビフェニル誘導体(S−17)を得る。次いで、パラジウムカーボンを用いた接触水素還元によりベンジル保護基を脱離させてカテコール誘導体(S−18)を得る。
Figure 2016169218
カテコール誘導体(S−18)と塩化メタクリロイルとのエステル化反応によりメタクリル酸誘導体(S−19)を得て、更にトリフルオロ酢酸により、ターシャリーブチル基を脱離させてエタノールに変換したメタクリル酸誘導体(S−20)を得る。次いで4−(3−メタクリロイルオキプロピル)フェノールとのトリフェニルホスフィン及びジイソプロピルアゾジカルボン酸を用いた光延のエーテル化反応により目的化合物(I−38)を得ることができる。
Figure 2016169218
(製法7) 一般式(I−43)で表される化合物の製造
製法6で合成したカテコール誘導体(S−18)と3−エチル−3−オキセタンメタノールとのトリフェニルホスフィン及びジイソプロピルアゾジカルボン酸を用いた光延のエーテル化反応によりオキセタン酸誘導体(S−21)を得て、更にトリフルオロ酢酸により、ターシャリーブチル基を脱離させてエタノールに変換したオキセタン酸誘導体(S−22)を得る。
Figure 2016169218
次いで4−(3−メタクリロイルオキプロピル)フェノールとのトリフェニルホスフィン及びジイソプロピルアゾジカルボン酸を用いた光延のエーテル化反応により目的化合物(I−43)を得る。
Figure 2016169218
本願発明の重合性組成物及び重合性液晶組成物は、本願発明の重合性化合物を一種以上用いる以外に、任意の範囲で他の重合性化合物を添加しても構わない。本願発明以外の重合性化合物の具体例としては、特に制限はないが、組み合わせて使用する重合性液晶化合物としては、化合物中にアクリロイルオキシ基(R−1)又はメタアクリロイルオキシ基(R−2)を有するものが好ましく、重合性官能基を分子内に2つ以上持つものがより好ましい。
組み合わせて使用する重合性(液晶)化合物として具体的には一般式(II)
Figure 2016169218
(式中R11は重合性基であり、S11は、お互い独立して単結合、又は1〜12個の炭素原子を有するアルキレン基を表わし、ここで一つ以上の−CH−は、酸素原子同士が直接結合しないものとして炭素原子が酸素原子、−COO−、−OCO−、−OCOO−に置き換えられても良く、L11及びL12はお互い独立して、単結合、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、―COO−、−OCO−、−OCOOCH−、−CHOCOO−、−CO−NR13−、−NR13−CO−、−CH=N−、−SCH−、−CHS−、―CH=CH−COO−、−OOC−CH=CH−、―COOC−、―OCOC−、―COCO−、―CCOO−、−OCOCH−、―CHCOO−、−CH=CH−、−C−、−CF=CH−、−CH=CF−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−又は−C≡C−を表わすが(式中、R13は炭素原子1〜4のアルキル基を表わす。)、M11及びM12はお互い独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表わすが、M、及びMはお互い独立して無置換であるか又はアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン基、シアノ基、又はニトロ基に置換されていても良く、l11は0、1、2又は3を表わす。l11が2又は3を表す場合、2個あるいは3個存在するL12及びM12は同一であっても異なっていても良い。)で表される化合物を挙げることができる
一般式(II)で表される化合物について、L、L及びLはお互い独立して、単結合、−O−、−COO−又は−OCO−が好ましく、M11及びM12はお互い独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基又はナフタレン−2,6−ジイル基が好ましい。
一般式(II)で表される化合物は具体的には、一般式(II−1)〜一般式(II−43)で表される化合物が好ましい。
Figure 2016169218
Figure 2016169218
Figure 2016169218
Figure 2016169218
(式中、a及びbは、0〜12の整数を表わすが、a及び/又はbが0であり酸素原子同士が直接結合してしまう場合には一方の酸素原子を除去する。)
本願発明の重合性化合物は、偏向板、位相差板などに用いられる光学補償フイルムを作成する際の構成成分として有効であり、重合性化合物で液晶分子の配向を制御するPSA(Polymer Sustained Alignment)型液晶表示装置、PSVA(Polymer Stabilised Vertical Alignment)型液晶表示装置にも有効である。またOCB(Optically Compensated Birefringence)−LCD及びIPS−LCD(インプレーンスイッチング液晶表示素子)にも使用可能である。当該液晶表示装置の駆動方式としては、アクティブ駆動及びパッシブ駆動が可能であり、AM−LCD(アクティブマトリックス液晶表示素子)、TN(ネマチック液晶表示素子)及びSTN−LCD(超ねじれネマチック液晶表示素子)に有用であり、AM−LCDに特に有用である。
非重合性の液晶組成物としては、一般に知られている誘電率異方性が正又は負のフッ素系ネマチック液晶組成物、誘電率異方性が正又は負のトラン系ネマチック液晶組成物、誘電率異方性が正のシアノ系ネマチック液晶組成物、強誘電液晶組成物、ブルー相液晶組成物、コレステリック液晶組成物等を用いることができる。本願発明の液晶組成物がコレステリック液晶の場合は、通常キラル化合物を添加するが、具体的な化合物としては一般式(IV−1)〜一般式(IV−7)に示される。キラル化合物の配合量は、液晶組成物に対して、0.5〜30重量%が好ましく、2〜20重量%がより好ましい。
Figure 2016169218
(式中、m及びlは、0〜12の整数を表わすが、m及び/又はlが0であり酸素原子同士が直接結合してしまう場合には一方の酸素原子を除去する。)
本発明の重合性化合物を用いたPSA、PS−VA、PS−IPS及びPS−OCB液晶組成物の場合は、一般式(I)で表される重合性化合物を少なくとも1種を含有するが、1種〜5種含有することが好ましく、1種〜3種含有することが特に好ましい。また、一般式(I)で表される重合性化合物の含有率は、少ないと非重合性液晶化合物に対する配向規制力が弱くなり、多すぎると重合時の必要エネルギーが上昇し、重合せず残存してしまう重合性化合物の量が増してしまうため、下限値は0.01質量%であることが好ましく、0.03質量%であることがより好ましく、上限値は5.0質量%であることが好ましく、1.0質量%であることがより好ましい。
また、本発明の重合性(液晶)組成物には液晶性を示さない化合物を添加することもできる。このような化合物としては、通常、この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識されるものであれば特に制限なく使用することができるが、その添加量は重合性組成物が液晶相を呈することが求められる場合には、添加後の重合性液晶組成物が液晶性を呈するように調整する必要がある。
本発明の重合性(液晶)組成物は、π電子が広く共役したビフェニル及びフェニルナフタレン骨格を有するため重合開始剤を添加しなくても熱及び光による重合が可能であるが、光重合開始剤を添加してもよい。添加する光重合開始剤の濃度は、0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜10質量%がさらに好ましく、0.4〜5質量%が特に好ましい。光開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド類等が挙げられる。
また、本発明の重合性(液晶)組成物には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添加することもできる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン類、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、β−ナフチルアミン類、β−ナフトール類、ニトロソ化合物等が挙げられる。安定剤を使用する場合の添加量は、重合性組成物に対して0.005〜1質量%の範囲が好ましく、0.02〜0.5質量%がさらに好ましく、0.03〜0.1質量%が特に好ましい。
また、本発明の重合性(液晶)組成物を位相差フイルム、偏光フイルムや配向膜の原料、又は印刷インキ及び塗料、保護膜等の用途に利用する場合には、その目的に応じて金属、金属錯体、染料、顔料、溶剤、色素、蛍光材料、燐光材料、界面活性剤、レベリング剤、チキソ剤、ゲル化剤、多糖類、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗酸化剤、イオン交換樹脂、酸化チタン等の金属酸化物等を添加することもできる。
次に本発明の光学異方体について説明する。本発明の重合性(液晶)組成物を重合させることによって製造される光学異方体は種々の用途に利用できる。例えば、本発明の重合性液晶組成物を、配向させない状態で重合させた場合、光散乱板、偏光解消板、モアレ縞防止板として利用可能である。また、本発明の重合性液晶組成物を配向させた状態において、重合させることにより製造された光学異方体は、物理的性質に光学異方性を有しており、有用である。このような光学異方体は、例えば、本発明の重合性液晶組成物を担持した表面を、布等でラビング処理した基板、もしくは有機薄膜を形成した基板表面を布等でラビング処理した基板、あるいはSiOを斜方蒸着した配向膜を有する基板上に担持させるか、基板間に挟持させた後、本発明の液晶を重合させることによって製造することができる。
重合性液晶組成物を基板上に担持させる際の方法としては、スピンコーティング、ダイコーティング、エクストルージョンコーティング、ロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティング、ディッピング、プリント法等を挙げることができる。またコーティングの際、重合性液晶組成物をそのまま使用してもに有機溶媒を添加しても良い。有機溶媒としては、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、セロソルブ、シクロヘキサノン、γ−ブチルラクトン、アセトキシ−2−エトキシエタン、プロピレングリコールモノメチルアセタート、N−メチルピロリジノン類を挙げることができる。これらは単独でも、組み合わせて用いても良く、その蒸気圧と重合性液晶組成物の溶解性を考慮し、適宜選択すれば良い。また、その添加量は90重量%以下が好ましい。添加した有機溶媒を揮発させる方法としては、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥、減圧加熱乾燥を用いることができる。重合性液晶材料の塗布性をさらに向上させるためには、基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設けることや、重合性液晶材料にレベリング剤を添加するのも有効である。基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設けるのは、重合性液晶材料を重合させて得られる光学異方体と基板の密着性が良くない場合に、密着性を向上させる手段としても有効である。
重合性液晶組成物を基板間に挟持させる方法としては、毛細管現象を利用した注入法が挙げられる。基板間に形成された空間を減圧し、その後液晶材料を注入する手段や液晶滴下注入(ODF:One Drop Fill)も有効である。
ラビング処理、あるいはSiOの斜方蒸着以外の配向処理としては、液晶材料の流動配向の利用や、電場又は磁場の利用を挙げることができる。これらの配向手段は単独で用いても、また組み合わせて用いても良い。さらに、ラビングに代わる配向処理方法として、光配向法を用いることもできる。この方法は、例えば、ポリビニルシンナメート等の分子内に光二量化反応する官能基を有する有機薄膜、光で異性化する官能基を有する有機薄膜又はポリイミド等の有機薄膜に、偏光した光、好ましくは偏光した紫外線を照射することによって、配向膜を形成するものである。この光配向法に光マスクを適用することにより配向のパターン化が容易に達成できるので、光学異方体内部の分子配向も精密に制御することが可能となる。
基板の形状としては、平板の他に、曲面を構成部分として有していても良い。基板を構成する材料は、有機材料、無機材料を問わずに用いることができる。基板の材料となる有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリアリレート、ポリスルホン、トリアセチルセルロース、セルロース、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられ、また、無機材料としては、例えば、シリコン、ガラス、方解石等が挙げられる。
これらの基板を布等でラビングすることによって適当な配向性を得られない場合、公知の方法に従ってポリイミド薄膜又はポリビニルアルコール薄膜等の有機薄膜を基板表面に形成し、これを布等でラビングしても良い。また、通常のTN液晶デバイス又はSTN液晶デバイスで使用されているプレチルト角を与えるポリイミド薄膜は、光学異方体内部の分子配向構造を更に精密に制御することができることから、特に好ましい。
また、電場によって配向状態を制御する場合には、電極層を有する基板を使用する。この場合、電極上に前述のポリイミド薄膜等の有機薄膜を形成するのが好ましい。
本発明の液晶組成物を重合させる方法としては、迅速な重合の進行が望ましいので、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射することによって重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させて状態で重合を行う場合には、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性が与えられていなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、さらに活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。また、照射時の温度は、本発明の液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。特に、光重合によって光学異方体を製造しようとする場合には、意図しない熱重合の誘起を避ける意味からも可能な限り室温に近い温度、即ち、典型的には25℃での温度で重合させることが好ましい。活性エネルギー線の強度は、0.1mW/cm〜2W/cmが好ましい。強度が0.1mW/cm以下の場合、光重合を完了させるのに多大な時間が必要になり生産性が悪化してしまい、2W/cm以上の場合、重合性液晶化合物又は重合性液晶組成物が劣化してしまう危険がある。
重合によって得られた本発明の光学異方体は、初期の特性変化を軽減し、安定的な特性発現を図ることを目的として熱処理を施すこともできる。熱処理の温度は50〜250℃の範囲で、また熱処理時間は30秒〜12時間の範囲が好ましい。
このような方法によって製造される本発明の光学異方体は、基板から剥離して単体で用いても、剥離せずに用いても良い。また、得られた光学異方体を積層しても、他の基板に貼り合わせて用いてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。
(実施例1)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に6−ブロモ−2−ナフトール 20g(90ミリモル)、エチレングリコールモノターシャリーブチルエーテル 12g(107ミリモル)、トリフェニルホスフィン 35g(134ミリモル)、ジクロロメタン 300mlを仕込み、反応容器を5℃に冷却した。その後、ジアゾカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)22g(107ミリモル)を滴下した。滴下終了後、室温で5時間撹拌して反応を終了させた。反応終了後、ジクロロメタン 200mlを加え、純水、飽和食塩水で有機層を洗浄した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムによる精製により(1)で表される化合物18gを得た。
Figure 2016169218
次いで撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、式(1)で表される化合物10g、ヒドロキシフェニルホウ酸 4.5g(32ミリモル)、炭酸カリウム 6.4g(46ミリモル)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 400mg、テトラヒドロフラン200ml、純水100mlを仕込み、70℃で5時間反応させた。反応終了後、冷却し、10%塩酸を加えた後、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエンによる分散洗浄を行い式(2)で表される化合物 7gを得た。
Figure 2016169218
更に、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(2)で表される化合物5.5g(16ミリモル)、メタクリル酸 2.1g(24ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 118mg、ジクロロメタン 50mlを仕込み、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 2.4g(20ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液にジクロロメタン150mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、ジクロロメタンとヘキサンの混合溶液から再結晶により式(3)で表される化合物7.5gを得た。
Figure 2016169218
撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(3)で表される化合物7.5g、ジクロロメタン 20mlを仕込み、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、トリフルオロ酢酸50mlをゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し1時間反応させた。反応終了後、反応液を10℃以下に冷却し純水50mlをゆっくり加えた。更にジクロロメタン150mlを加え、有機層を純水、飽和炭酸水素ナトリウム5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去し、式(4)に示す目的の化合物5.5gを得た。
Figure 2016169218

撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に式(4)で表される化合物5g、4−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェノール 3.2g(16ミリモル)、トリフェニルホスフィン 5g(18ミリモル)、ジクロロメタン 50mlを仕込み、反応容器を5℃に冷却した。その後、DIAD 3.4g(17.2ミリモル)を滴下した。滴下終了後、室温で5時間撹拌して反応を終了させた。反応終了後、ジクロロメタン 200mlを加え、純水、飽和食塩水で有機層を洗浄した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により式(5)で表される化合物4gを得た。
Figure 2016169218
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 1.93(s,3H),2.11(s,3H),2.92(t,2H),4.30−4.33(m,6H),5.54−5.56(m,1H),5.83−5.84(m,1H),6.08(s,1H),6.43(s,1H),6.89−6.91(m,2H),7.00−7.04(m,2H),7.16−7.26(m,4H),7.36−7.38(m,1H),7.68−7.69(m,1H),7.89(d,1H),8.02(d,1H),8.19−8.22(m,1H),8.78(s,1H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:18.3,18.4,34.2,65.4,66.5,67.0,114.7,115.4,118.6,122.3,122.5,125.5,126.2,126.7,127.8,128.1,129.9,130.5,131.0,131.6,135.6,144.7,150.7,156.4,157.3,165.2,165.7
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):1760,1652−1622,809cm−1
融点:196℃
(実施例2)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に6−ベンジルオキシ−2−ナフトエ酸 6.5g(23.5ミリモル)、4−(2−ターシャリーブトキシエチルオキシ)フェノール4.5g(21.4ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 150mg、ジクロロメタン 50mlを仕込み、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 3.3g(26ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液にジクロロメタン150mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製を行い式(6)で表される化合物6.5gを得た。
Figure 2016169218
次いで撹拌器を備えたオートクレーブ容器に、式(6)で表される化合物6.5g、テトラヒドロフラン(THF) 100ml、パラジウムカーボン 100mgを仕込み、水素で反応容器を加圧し50℃で5時間反応させた。反応終了後、ろ過によりパラジウムカーボンをろ別したのち、アルミナカラムで精製を行い式(7)で表される化合物5gを得た。
Figure 2016169218
次いで撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に式(7)で表される化合物 5.0g(13ミリモル)、メタクリル酸1.7g(20ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 100mg、ジクロロメタン 50mlを仕込み、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 2.0g(16ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液にジクロロメタン150mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製を行い式(8)で表される化合物3.5gを得た。
Figure 2016169218
撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(8)で表される化合物3.5g、ジクロロメタン 20mlを仕込み、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、トリフルオロ酢酸 25mlをゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し1時間反応させた。反応終了後、反応液を10℃以下に冷却し純水50mlをゆっくり加えた。更にジクロロメタン150mlを加え、有機層を純水、飽和炭酸水素ナトリウム5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去し、式(4)で表される化合物3.2gを得た。
Figure 2016169218
次いで、撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に式(9)で表される化合物3.2g、4−(2−メタクリロイルオキシエチル)フェノール 1.8g(16ミリモル)、トリフェニルホスフィン 2.5g(10ミリモル)、ジクロロメタン 50mlを仕込み、反応容器を5℃に冷却した。その後、DIAD 2.0g(17.2ミリモル)を滴下した。滴下終了後、室温で5時間撹拌して反応を終了させた。反応終了後、ジクロロメタン 200mlを加え、純水、飽和食塩水で有機層を洗浄した。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製により式(10)で表される化合物4gを得た。
Figure 2016169218
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 1.77(s,3H),2.11(s,3H),2.92(t,2H),4.30−4.36(m,6H),5.54−5.56(m,1H),5.83−5.84(m,1H),6.09(s,1H),6.43(s,1H),6.89−6.93(m,2H),7.01−7.06(m,2H),7.12−7.21(m,4H),7.36−7.38(m,1H),7.68−7.69(m,1H),7.89(d,1H),8.02(d,1H),8.20−8.22(m,1H),8.78(s,1H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:18.3,18.4,34.2,65.4,66.4,66.9,114.6,115.4,118.6,122.3,122.5,125.5,126.2,126.6,127.8,128.0,129.9,130.4,131.0,131.6,135.6,136.3,144.7,150.7,156.4,157.3,165.2,165.7
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):1760,1652−1622,809cm−1
融点:140℃
(実施例3)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に2−(4−ブロモフェノキシ)テトラヒドロピラン 40g(155ミリモル)、4−ヒドロキシフェニルホウ酸 21g(155ミリモル)、炭酸カリウム 32g(232ミリモル)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム 1.8g、テトラヒドロフラン200ml、純水100mlを仕込み、70℃で5時間反応させた。反応終了後、冷却し、10%塩酸を加えた後、酢酸エチルにより目的物を抽出した。有機層を水、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を留去した。その後、トルエンによる分散洗浄、アルミナカラムによる精製を行い式(11)で表される化合物 27gを得た。
Figure 2016169218
次いで撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記式(11)で表される化合物15g(55ミリモル)、メタクリル酸 7g(83ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 400mg、ジクロロメタン 150mlを仕込み、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 8.3g(66ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液にジクロロメタン150mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のアルミナカラムにより精製を行い、ジクロロメタンとメタノールの混合溶液による分散洗浄により式(12)で表される化合物18gを得た。
Figure 2016169218
更に撹拌装置、温度計を備えた反応容器に、上記式(12)で表される化合物18g、THF 100mlを仕込み、メタノール溶液10mlと塩酸1mlの混合溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、更に2時間させた。反応終了後、反応液に酢酸エチル200mlを加え有機層を純水、飽和炭酸水素ナトリウム5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去し、式(13)で表される化合物11gを得た。
Figure 2016169218
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に式(13)で表される化合物3g、3−(4−(3−アクリロイルオキシプロピルオキシ)フェニル)プロピオン酸 3g(11ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 100mg、ジクロロメタン 50mlを仕込み、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 1.7g(13ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液にジクロロメタン150mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製を行い式(14)で表される化合物を2g得た。
Figure 2016169218
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.04(s,3H),2.08−2.17(m,2H),2.85(t,2H),3.03(t,2H),4.02−4.05(m,2H),4.35−4.38(m,2H),5.77−5.84(m,2H),6.09−6.17(m,1H),6.33−6.44(m,2H),6.82−6.91(d,2H),7.05−7.17(d,2H),7.19−7.28(m,4H),7.52−7.61(m,4H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:18.4,28.6,30.0,36.2,61.3,64.2,114.5,121.8,121.9,127.4,128.0,128.3,129.4,130.8,132.2,135.7,137.9,138.0,150.0,150.3,157.3,165.8,166.1,171.5
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):1760,1652−1622,809cm−1
融点:117℃
(実施例4)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に式(13)で表される化合物2.4g、3−(4−(2−アクリロイルオキシエチル)フェニル)プロピオン酸 2.3g(9ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 70mg、ジクロロメタン 50mlを仕込み、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 1.4g(11ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液にジクロロメタン150mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーにより精製を行い式(15)で表される化合物を1.8g得た。
Figure 2016169218
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.04(s,3H),2.84−3.07(m,6H),4.31(t,2H),5.76−5.81(m,2H),6.07−6.16(m,1H),6.31−6.42(m,2H),7.03−7.10(m,2H),7.12−7.26(m,6H),7.52−7.62(m,4H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:18.3,30.4,34.5,35.8,64.9,121.7,121.8,127.3,128.0,128.3,128.4,129.0,130.7,135.7,135.8,137.8,138.0,138.3,149.9,150.3,165.7,166.0,171.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):1760,1652−1622,809cm−1
融点:101℃
(実施例5)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に式(13)で表される化合物3.8g、3−(4−アクリロイルオキシメチルフェニル)プロピオン酸 3.5g(15ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 100mg、ジクロロメタン 50mlを仕込み、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち、窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 2.3g(18ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液にジクロロメタン150mlを加え、5%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、2倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い式(16)で表される化合物を4g得た。
Figure 2016169218
(物性値)
H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ: 2.06(s,3H),2.93(t,2H),4.34−4.47(m,4H),5.78−5.85(m,2H),6.08−6.15(m,1H),6.37−6.42(m,2H),6.92−6.95(m,2H),7.15−7.32(m,6H),7.68−7.79(m,4H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:18.4,34.2,65.2,66.4,66.5,106.6,114.7,119.4,121.9,125.5,125.9,127.3,128.1,128.4,129.2,130.3,130.7,133.6,156.7,157.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):1760,1652−1622,809cm−1
融点:112℃
(実施例6)
以下に示す組成の重合性液晶組成物(組成物1)を調製した。
Figure 2016169218
重合性液晶組成物は、良好な保存安定性を有し、広い温度範囲でネマチック液晶相を示した。この重合性液晶組成物に光重合開始剤 イルガキュアー907(チバスペシャリティーケミカル社製)を3%添加して重合性液晶組成物(組成物2)を調製した。この組成物2のシクロヘキサノン溶液を、ポリイミド付きガラスにスピンコートし、100℃で5分乾燥させた後に室温で放冷し、これに高圧水銀ランプを用いて4mW/cmの紫外線を120秒間照射したところ、組成物2が均一な配向状態を保ったまま重合し、光学異方体が得られた。この光学異方体の表面硬度(JIS−S−K−5400による)はHであった。得られた光学異方体の加熱前の位相差を100%としたとき、240℃、1時間加熱後の位相差は90%であり、位相差減少率は10%だった。
(比較例1)
以下に示す組成の重合性液晶組成物(組成物3)を調製した。
Figure 2016169218
重合性液晶組成物は、ネマチック液晶相を示したが、保存安定性が悪く室温1時間で結晶が析出した。
(比較例2)
以下に示す組成の重合性液晶組成物(組成物4)を調製した。
Figure 2016169218
重合性液晶組成物は、良好な保存安定性を有し、ネマチック液晶相を示した。この組成物に光重合開始剤 イルガキュアー907(チバスペシャリティーケミカル社製)を3%添加して重合性液晶組成物(組成物5)を調製した。この組成物5を用い実施例6と同様な方法により光学異方体を得た。得られた光学異方体は、組成物5が均一な配向状態を保ったまま重合していることが確認できた。この光学異方体の表面硬度(JIS−S−K−5400による)は2Bであった。得られた光学異方体の加熱前の位相差を100%としたとき、240℃、1時間加熱後の位相差は75%であり、位相差減少率は25%だった。
このように、比較例2の組成物5は、本願発明の組成物2と比較して、作製できる光学異方体の位相差減少率が大きく、耐熱性に劣ることが明らかである。又、表面硬度も2Bと不十分なものであった。
(実施例7)
下記に示す化合物を含有した液晶組成物LC−1を調製した。構成する化合物及び含有する比率は以下の通りである。
Figure 2016169218
99.7%の上記液晶組成物LC−1及び実施例5で合成した式(16)で表される化合物0.3%からなる重合性液晶組成物を調製した。この重合性液晶組成物は−10℃で1週間保管しても析出は見られず、保存安定性に優れていた。この組成物を3.5μmのポリイミド付きガラスセル注入し、紫外線を照射後垂直配向性液晶表示素子を得た。得られた垂直配向性液晶表示素子は、液晶分子が垂直方向から傾いた上体でプレチルト角を固定化されていることが確認できた。この垂直配向性液晶表示素子から液晶組成物を抽出し、高速液体クロマトグラフィーでモノマー残留量の測定を行ったが、検出限界以下であった。
(垂直配向性液晶表示素子の作成方法)
CLC−Aをセルギャップ3.5μmでホメオトロピック配向を誘起するポリイミド配向膜を塗布したITO付きセルに真空注入法で注入した。このセルのプレチルト角を測定した後、周波数1kHzで1.8Vの矩形波を印加しながら、300nm以下の紫外線をカットするフィルターを介して、高圧水銀灯により液晶セルに紫外線を照射した。セル表面の照射強度が10mW/cmとなるように調整して600秒間照射して、重合性液晶組成物中の重合性化合物を重合させた垂直配向性液晶表示素子を得た。
(UV硬化後のモノマー残存量の測定方法)
液晶セルに液晶組成物を注入後、UVを照射し重合性化合物を重合させる。その後、液晶セルを分解し、液晶材料、重合物、未重合の重合性化合物を含む溶出成分のアセトニトリル溶液を得る。これを高速液体クロマトグラフィー(検出器:UV、カラム:逆相非極性カラム、展開溶媒:アセトニトリル)により、各成分のピーク面積を測定する。指標とする液晶材料のピーク面積と未重合の重合性化合物のピーク面積比から、残存する重合性化合物の量を決定した。この値と当初添加した重合性化合物の量からモノマー残存量を決定した。なお、重合性化合物の残存量の検出限界は100ppmであった。(比較例3)
実施例7において式(16)で表される化合物に換えて一般式(A)
Figure 2016169218
で示される化合物を使用する以外は同様にして重合性液晶組成物を調製し、更に垂直配向性液晶表示素子を作成した後にモノマー残存量の測定を行った。この重合性液晶組成物は−10℃で1週間保管することにより結晶の析出が起こった。垂直配向性液晶表示素子のプレチルト角は、傾きは小さいが液晶分子が垂直方向から傾いた状態でプレチルト角を固定化されていた。また、モノマー残存量、検出限界以下にはなっていないことが分かり、一般式(A)で表される重合性化合物は重合速度が遅いことがわかった。

Claims (10)

  1. 一般式(I)
    Figure 2016169218
    (式中、Zは水素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基、又はニトロ基又は−S−Rを表し、Sは、酸素原子同士が直接結合しないものとして炭素原子が酸素原子、−COO−、−OCO−、−OCOO−に置き換えられても良い炭素数1〜12のアルキレン基、又は単結合を表し、R及びRはお互い独立して以下の式(R−1)から式(R−15)の何れか
    Figure 2016169218
    を表し、Lは単結合、−O−、−S−、−OCH−、−CH2O−、−CO−、−C−、−COO−、−OCO−、−OCOOCH−、−CHOCOO−、−CH=CH−COO−、−OCO−CH=CH−、−COO−CH=CH−、−CH=CH−OCO−、−COOC−、−OCOC−、−COCO−、−CCOO−、−CH=CH−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−又は−C≡C−を表し(式中、R11は炭素原子1〜4のアルキル基を表す。)、Lは−OCHCHO−、−OCOC−又は−COOC−を表し、M、M及びMはお互い独立して、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、ナフタレン−1,4−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表すが、M、M及びMは、お互い独立して無置換であるか又は炭素原子数1〜8のアルキル基、炭素原子数1〜8のハロゲン化アルキル基、炭素原子数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン、シアノ基又はニトロ基で置換されていても良く、更にMはRで置換されていてもよく、Rが複数存在する場合にはそれらは同一であっても異なっていてもよく、nは1,2及び3を表し、nが2又は3を表す場合、2個又は3個存在するL及びMは同一であっても異なっていても良いが、Lの少なくとも一つは単結合を表す。)で表される重合性化合物。
  2. 一般式(I)において、Lが−OCH−、−CHO−、−COO−、−OCO−、−C−、−C≡C−、−OCF−、−CFO−又は単結合を表し、M、M及びMがお互い独立して1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基を表し、M、M及びMはお互い独立してアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン化アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基又はニトロ基により置換されていても良く、nが1及び2を表す請求項1記載の重合性化合物。
  3. 一般式(I)において、Zが−S−Rを表す請求項1及び2記載の重合性化合物。
  4. 一般式(I)において、Rが式(R−2)であり、Rが式(R−1)を表す請求項1、2及び3記載の重合性化合物。
  5. は−OCHCHO−、−OCOC−を表し、nが1である請求項1、2、3及び4記載の重合性化合物。
  6. 請求項1、2、3、4及び5のいずれか1項に記載の重合性化合物を含有する重合性組成物。
  7. 液晶相を呈する請求項6記載の重合性液晶組成物。
  8. 請求項6及び7記載の重合性液晶組成物の重合体により構成される光学異方体。
  9. 請求項1、2、3、4及び5のいずれか1項に記載の重合性化合物及び非重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物。
  10. 請求項9記載の重合性液晶組成物を使用し、重合性液晶組成物中の重合性化合物を重合することにより液晶配向能を付与した液晶表示素子。
JP2016084458A 2016-04-20 2016-04-20 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物 Pending JP2016169218A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016084458A JP2016169218A (ja) 2016-04-20 2016-04-20 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016084458A JP2016169218A (ja) 2016-04-20 2016-04-20 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012045324A Division JP6031781B2 (ja) 2012-03-01 2012-03-01 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016169218A true JP2016169218A (ja) 2016-09-23

Family

ID=56983173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016084458A Pending JP2016169218A (ja) 2016-04-20 2016-04-20 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016169218A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010189615A (ja) * 2009-01-23 2010-09-02 Dic Corp 重合性ビフェニル化合物
JP2011162571A (ja) * 2010-02-04 2011-08-25 Dic Corp 重合性化合物を含有する液晶組成物及びそれを使用した液晶表示素子

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010189615A (ja) * 2009-01-23 2010-09-02 Dic Corp 重合性ビフェニル化合物
JP2011162571A (ja) * 2010-02-04 2011-08-25 Dic Corp 重合性化合物を含有する液晶組成物及びそれを使用した液晶表示素子

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6031781B2 (ja) 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物
JP5880992B2 (ja) 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物
JP5103774B2 (ja) 重合性キラル化合物
JP5834489B2 (ja) 重合性ナフタレン化合物
JP5549174B2 (ja) 重合性ナフタレン化合物
JP4961795B2 (ja) 重合性キラル化合物
JP5531475B2 (ja) 重合性キラル化合物
JP5505686B2 (ja) 重合性ビフェニル化合物
JP5962945B2 (ja) 重合性キラル化合物
JP5509678B2 (ja) 重合性化合物及び該化合物を用いた重合性組成物
JP6308415B2 (ja) 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物
JP5545519B2 (ja) 重合性化合物
JP5288156B2 (ja) 重合性キラル化合物
JP2011184417A (ja) 重合性アセチレン化合物
JP5493416B2 (ja) 重合性ビフェニル化合物
JP5545516B2 (ja) 重合性化合物
KR101563574B1 (ko) 중합성 비페닐 화합물
JP5787466B2 (ja) 多官能重合性化合物
JP6270016B2 (ja) 重合性化合物
KR101649178B1 (ko) 중합성 나프탈렌 화합물
JP2016169218A (ja) 重合性化合物及びそれを用いた液晶組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170221

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170421

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170616

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20171116