JP4961795B2 - 重合性キラル化合物 - Google Patents

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本発明は重合性キラル化合物、および当該化合物を含有する重合性液晶組成物、さらに当該重合性液晶組成物の硬化物である光学異方体に関する。
近年、情報化社会の進展に伴い液晶ディスプレイに必須な偏向板、位相差板などに用いられる光学異方体の重要性は益々高まっている。光学異方体に必要な光学特性は目的により異なるので目的にあった特性を有する化合物が必要である。また、光学特性だけでなく化合物の重合速度、溶解性、融点、ガラス転移点、重合物の透明性、重合物の機械的強度なども重要な因子となる。
近年、重合性コレステリック液晶を用いた円偏光分離機能素子が、輝度向上フィルムとして活用されている。コレステリック液晶は通常、ネマチック液晶に光学活性化合物(以下、キラル化合物)を添加することにより調整できる。液晶デバイスの光学補償フィルムとして、紫外線領域から可視光領域までの円偏光分離機能を得るためには、非常にピッチの短いらせん構造を必要とする。そのためにはHTP(らせんねじれ力)の強いキラル化合物を用いた液晶組成物が望ましい。HTPの小さなキラル化合物を用いた場合は、その添加量を増やさなければならず、液晶性、溶解性、重合物の透明性などが低下し、光学特性に悪影響を及ぼす。また光学活性部位を有する化合物は一般的に高価であり多量に使用することは得策でない。このような高いHTPを示す化合物として環構造の光学活性部位を有するキラル化合物が提案されている(引用文献1および2参照)。これらの引用文献には1,4:3,6−ジアンヒドロ−D−マンニトール(イソマンニド)、ジアンヒドロ−D−グルシトール(イソソルビド)等の光学活性化合物に基づく高いHTPを有する重合性キラル化合物が開示されている。しかしながら、これらの光学活性化合物は何れも融点が高い、溶解性が悪い、一部の液晶化合物との相溶性が低い等の問題があった。また、溶解性を向上させるために構造を非対称とした化合物は、溶解性の点ではある程度の改善が見られるものの、製造が煩雑であることから、光学異方性体の高価格化の要因となる問題があった。
特表平9−506088号公報 特開2003−137887号公報
本発明が解決しようとする課題は、高いHTPと、他の液晶化合物との優れた溶解性を有する重合性キラル化合物を提供することである。
本願発明者らは重合性化合物における種々の置換基の検討を行った結果、特定の構造を有する重合性化合物が前述の課題を解決できることを見出し本願発明を完成するに至った。
本願発明は、一般式(I)
Figure 0004961795
(式中、RおよびRはお互い独立して重合性基を表し、SおよびSはお互い独立してスペーサー基又は単結合を表し、YおよびYはお互い独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、―COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−NR11−、−NR11−CO−、−SCH−、−CHS−、―CH=CH−COO−、−OOC−CH=CH−、―COOC−、−CCOO−又は単結合を表し、XおよびXはお互い独立して、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、―COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−NR11−、−NR11−CO−、−SCH−、−CHS−、―CH=CH−COO−、−OOC−CH=CH−、−NR11−CO−、−CO−CH=CH−、−CH−、−C−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CH=CH−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、―CCOO−、―COOC−又は単結合を表し、(Y、Y、XおよびXにおいて、R11はお互い独立して炭素原子1〜4のアルキル基を表す。)、AおよびAはお互い独立して、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、フルオレン2,7−ジイル基を表し、AおよびAは無置換であるか又は基中の水素原子がアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基またはニトロ基に置換されていても良く、mは1、2又は3を表し、nは0、1、2又は3を表す。)で表される重合性キラル化合物を提供し、当該化合物を構成部材とする液晶組成物、更に、当該液晶組成物を用いた光学異方体及び光学素子を提供する。
本願発明の重合性キラル化合物は、高いHTP及び他の液晶化合物との優れた溶解性を有することから液晶組成物の構成部材として有用である。又、本願発明の重合性キラル化合物を構成部材とする重合性液晶組成物は、重合性キラル化合物の含有量を多くできることから優れた光学特性を有する光学異方体を作製することができる。本願発明の光学異方体は、偏向板、位相差板等の用途に有用である。
一般式(1)において、RおよびRはお互い独立して重合性基を表すが、重合性基の具体的な例としては、下記に示す構造が挙げられる。
Figure 0004961795
これらの重合基はラジカル重合、ラジカル付加重合、カチオン重合、およびアニオン重合により硬化する。特に重合方法として紫外線重合を行う場合には、式(R−1)、式(R−2)、式(R−4)、式(R−5)、式(R−7)、式(R−11)、式(R−13)又は式(R−15)が好ましく、式(R−1)、式(R−2)、式(R−7)、式(R−11)又は式(R−13)がより好ましい。
およびSはお互い独立してスペーサー基又は単結合を表すが、スペーサー基としては、炭素数2〜10のアルキレン基が好ましく、該アルキレン基は酸素原子同士が直接結合しないものとして炭素原子が酸素原子に置き換えられても良く、液晶性および他の液晶化合物との相溶性の観点から炭素数3〜8のアルキレン基がより好ましい。
およびYはお互い独立して−O−、−CO−、―COO−、−OCO−、―COOC−、−CHCOO−又は単結合が好ましい。
およびXは結合基を表しお互い独立して、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、―COO−、−OCO−、―CCOO−又は―COOC−が好ましく、液晶性の観点から1つ以上―COO−、又は−OCO−であることがより好ましい。
およびAは環構造を有する二価基であり、1,4−シクロヘキシレン、1,4−フェニレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基が好ましく1,4−シクロヘキシレン基又は1,4−フェニレン基がより好ましい。
m及びnは、液晶性の観点、耐熱性からm+nが2〜5の整数であることが好ましく、3〜5の整数がより好ましい。
一般式(I)で表される化合物は、より具体的には、下記の一般式(I-10)〜一般式(I-11)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004961795
Figure 0004961795
Figure 0004961795
(式中、pおよびqはお互い独立して2〜18の整数を表す。)
本発明の化合物は通常の合成方法で合成することができる。
(製法1) 一般式(I-2)で表される化合物の製造
4-ヒドロキシ安息香酸と6-クロロヘキサノールを水酸化ナトリウムなど適当な塩基の存在下でエーテル化させた後、酸触媒を用いたアクリル酸とのエステル化反応で重合性基を有する安息香酸誘導体(S-3)を得る。
Figure 0004961795
一方、3-(p-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸とベンジルクロリドとを水酸化ナトリウムなど適当な塩基の存在下でエーテル化させてフェノールに保護基を結合させた後、ジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いてエステル化反応させ、更に生成物をパラジウム触媒を用いた水素添加による還元反応によりフェノール保護基を脱離させイソソルビド誘導体(S-7)を得る。
Figure 0004961795
得られた安息香酸誘導体(S-3)及びイソソルビド誘導体(S-7)をジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いてエステル化反応させ目的物の化合物(I-2)を得ることができる。
Figure 0004961795
(製法2) 一般式(I-10)で表される化合物の製造
製法1で合成した(S-2)と3-エチル-3-ヒドロキシメチルオキセタンとを水酸化ナトリウムなど適当な塩基の存在下でエーテル化させて重合性基を有する安息香酸誘導体(S-8)を得る。
Figure 0004961795
得られた安息香酸誘導体(S-8)及びイソソルビド誘導体(S-7)をジシクロヘキシルカルボジイミド等の脱水縮合剤を用いてエステル化反応させ目的物の化合物(I-10)を得ることができる。
Figure 0004961795
本願発明の化合物は、キラルネマチック、キラルスメクチック、およびコレステリック液晶組成物に好適に使用できる。本願発明の化合物を構成部材とする液晶組成物において、重合性キラル化合物の添加量は、0.1〜40質量%が好ましく、5〜25%がより好ましい。
本願発明の重合性キラル化合物を含有する液晶組成物の構成としては、一般式(I)で表される化合物を含有する以外に制限はないが、組み合わせて使用する重合性液晶化合物としては、化合物中にアクリロイルオキシ基(R-1)又はメタアクリロイルオキシ基(R-2)を有するものが好ましく、重合性官能基を分子内に2つ以上持つものがより好ましい。
組み合わせて使用する2官能性重合性液晶化合物として具体的には一般式(II)
Figure 0004961795
(式中、W1及びW2はお互い独立して単結合、−O−、−COO−又は−OCO−を表し、Y3及びY4はお互い独立して−COO−又は−OCO−を表し、r及びsはお互い独立して2〜18の整数を表し、式中に存在する1,4−フェニレン基は炭素原子数1〜7のアルキル基、炭素原子数1〜7のアルコキシ基、炭素原子数1〜7のアルカノイル基、シアノ基又はハロゲン原子で一つ以上置換されていても良い。)で表される化合物が好ましい。
一般式(II)で表される化合物は、具体的には、一般式(II-1)〜一般式(II-8)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004961795
(式中、r及びsは一般式(II)と意味と同じ意味を表す。)
一般式(II-1)〜一般式(II-8)において、r及びsはお互い独立して3〜6の整数が好ましい。
組み合わせて使用する2官能性重合性液晶化合物として具体的には、一般式(III)
Figure 0004961795
(式中、WおよびWはお互い独立して単結合、−O−、−COO−又は−OCO−を表し、Y5は−COO−又は−OCO−を表し、pおよびqはお互い独立して2〜18の整数を表し、式中に存在する3種の1,4−フェニレン基の水素原子はお互い独立して炭素原子数1〜7のアルキル基、アルコキシ基、アルカノイル基、シアノ基、又はハロゲン原子で一つ以上置換されていても良い。)で表される化合物も好ましい。
一般式(III)で表される化合物は、具体的には、一般式(III-1)〜一般式(III-8)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004961795
(式中、p及びqは一般式(III)と意味と同じ意味を表す。)
このような化合物の中でも耐熱性や耐久性の点から、一般式(III-2)、一般式(III-5)、一般式(III-6)、一般式(III-9)、一般式(III-10)の化合物が好ましく、一般式(III-2)の化合物がより好ましい。
ホスト液晶となる重合性官能基を分子内に2つ以上持つ化合物としては、一般式(a−1)〜一般式(a―10)で表される化合物を含有させることができる。
Figure 0004961795
(式中、u及びvはお互い独立して2〜18の整数を表す。)
これらの中でも、一般式(a-2)又は一般式(a-3)で表される化合物を添加が好ましい。u及びvは3〜18が好ましく、4〜16がより好ましく、6〜12が特にに好ましい。
本願発明の液晶組成物に使用する重合性液晶化合物としては、液晶温度範囲や複屈折率の調節、粘度低減を目的として一般式(IV)
Figure 0004961795
(式中、eは0〜18の整数を表し、eが0又は1のときfは0を表し、eが2〜18のとき、fは0又は1の整数を表し、iは0〜2の整数を表し、C、D及びEはお互い独立して、1,4-フェニレン基、1,4-シクロヘキシレン基、1,4-シクロヘキセニル基、テトラヒドロピラン-2,5-ジイル基、1,3-ジオキサン-2,5-ジイル基、テトラヒドロチオピラン-2,5-ジイル基、1,4-ビシクロ(2,2,2)オクチレン基、デカヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、ピリジン-2,5-ジイル基、ピリミジン-2,5-ジイル基、ピラジン-2,5-ジイル基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、2,6-ナフチレン基、フェナントレン-2,7-ジイル基、9,10-ジヒドロフェナントレン-2,7-ジイル基、1,2,3,4,4a,9,10a-オクタヒドロフェナントレン2,7-ジイル基又はフルオレン2,7-ジイル基を表すが、該1,4-フェニレン基、1,2,3,4-テトラヒドロナフタレン-2,6-ジイル基、2,6-ナフチレン基、フェナントレン-2,7-ジイル基、9,10-ジヒドロフェナントレン-2,7-ジイル基、1,2,3,4,4a,9,10a-オクタヒドロフェナントレン2,7-ジイル基又はフルオレン2,7-ジイル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のF、Cl、CF、OCF又はCHを有することができ、Y及びYはお互い独立して、単結合、−COO−-、−OCO−、−CH=N−、−N=CH−、−C≡C−、−CHCH−、−CHCHCHCH−、−CHCHCHO−、−OCHCHCH−、-−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CH=N−N=CH−、−CF=CF−、−CH=CH−、−CHCHCH=CH−、−CH=CHCH−、−CH=CHCOO−、−OCOCH=CH−、−CHCHOCO−又は−COOCHCH−を表し、Yは単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CH−、−OCH−、−CHO−、−CONH−、−NHCO−、−CHCOO−又は−CHOCO−を表し、Zは炭素原子数1〜18のアルキル基、炭素原子数2〜18のアルケニル基、ハロゲン原子、シアノ基又はNCSを表し、該アルキル基又はアルケニル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のF、Cl、シアノ、CH又はCFを有することができ、該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のCH基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、O、CO又はCOOで置換されていてもよい。)で表される単官能の重合性液晶化合物を添加することもできる。
一般式(IV)で表される化合物の添加量は50質量%以下が好ましく、30質量%以下がさらに好ましく、15質量%以下が特に好ましい。一般式(IV)で表される化合物は具体的には、一般式(IV-1)〜一般式(IV-11)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004961795
(式中、e及びfは一般式(IV)と同じ意味を表し、Rは炭素原子数1〜12のアルキル基又は炭素原子数2〜12のアルケニル基を表す。)
さらに本発明の重合性液晶組成物には、重合性官能基を有する化合物であって、液晶性を示さない化合物を添加することもできる。このような化合物としては、通常、この技術分野で高分子形成性モノマーあるいは高分子形成性オリゴマーとして認識されるものであれば特に制限なく使用することができるが、その添加量は組成物として液晶性を呈するように調整する必要がある。
本発明の重合性液晶組成物中における本発明の光開始剤の濃度は、0.1〜10質量%が好ましく、0.2〜5質量%がさらに好ましく、0.4〜3質量%が特に好ましい。また、本発明の光開始剤の他に、他の光開始剤を添加することができる。光開始剤としては、ベンゾインエーテル類、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、ベンジルケタール類、アシルフォスフィンオキサイド等が挙げられる。
また、本発明の重合性液晶組成物には、その保存安定性を向上させるために、安定剤を添加することもできる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、β−ナフチルアミン類、β−ナフトール類、ニトロソ化合物等が挙げられる。安定剤を使用する場合の添加量は、液晶組成物に対して0.005〜1質量%の範囲が好ましく、0.02〜0.5質量%がさらに好ましく、0.03〜0.1質量%が特に好ましい。
また、本発明の重合性液晶組成物を偏光フィルムや配向膜の原料、又は印刷インキ及び塗料、保護膜等の用途に利用する場合には、その目的に応じて金属、金属錯体、染料、顔料、色素、蛍光材料、燐光材料、界面活性剤、レベリング剤、チキソ剤、ゲル化剤、多糖類、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、抗酸化剤、イオン交換樹脂、酸化チタン等の金属酸化物等を添加することもできる。
次に本発明の光学異方体について説明する。本発明の重合性液晶組成物を重合させることによって製造される光学異方体は種々の用途に利用できる。例えば、本発明の重合性液晶組成物を、配向させない状態で重合させた場合、光散乱板、偏光解消板、モアレ縞防止板として利用可能である。また、本発明の重合性液晶組成物を配向させた状態において、重合させることにより製造された光学異方体は、物理的性質に光学異方性を有しており、有用である。このような光学異方体は、例えば、本発明の重合性液晶組成物表面を、布等でラビング処理した基板、もしくは有機薄膜を形成した基板表面を布等でラビング処理した基板、あるいはSiOを斜方蒸着した配向膜を有する基板上に担持させるか、基板間に挟持させた後、本発明の液晶を重合させることによって製造することができる。
重合性液晶組成物を基板上に担持させる際の方法としては、スピンコーティング、ダイコーティング、エクストルージョンコーティング、ロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、グラビアコーティング、スプレーコーティング、ディッピング、プリント法等を挙げることができる。またコーティングの際、重合性液晶組成物に有機溶媒を添加しても良い。有機溶媒としては、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、トルエン、ヘキサン、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、セロソルブ類を挙げることができる。これらは単独でも、組み合わせて用いても良く、その蒸気圧と重合性液晶組成物の溶解性を考慮し、適宜選択すれば良い。また、その添加量は90重量%以下が好ましい。添加した有機溶媒を揮発させる方法としては、自然乾燥、加熱乾燥、減圧乾燥、減圧加熱乾燥を用いることができる。重合性液晶材料の塗布性をさらに向上させるためには、基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設けることや、重合性液晶材料にレベリング剤を添加するのも有効である。基板上にポリイミド薄膜等の中間層を設けるのは、重合性液晶材料を重合させて得られる光学異方体と基板の密着性が良くない場合に、密着性を向上させる手段としても有効である。
重合性液晶組成物を基板間に挟持させる方法としては、毛細管現象を利用した注入法が挙げられる。基板間に形成された空間を減圧し、その後、重合性液晶材料を注入する手段も有効である。
ラビング処理、あるいはSiOの斜方蒸着以外の配向処理としては、液晶材料の流動配向の利用や、電場又は磁場の利用を挙げることができる。これらの配向手段は単独で用いても、また組み合わせて用いても良い。さらに、ラビングに代わる配向処理方法として、光配向法を用いることもできる。この方法は、例えば、ポリビニルシンナメート等の分子内に光二量化反応する官能基を有する有機薄膜、光で異性化する官能基を有する有機薄膜又はポリイミド等の有機薄膜に、偏光した光、好ましくは偏光した紫外線を照射することによって、配向膜を形成するものである。この光配向法に光マスクを適用することにより配向のパターン化が容易に達成できるので、光学異方体内部の分子配向も精密に制御することが可能となる。
基板の形状としては、平板の他に、曲面を構成部分として有していても良い。基板を構成する材料は、有機材料、無機材料を問わずに用いることができる。基板の材料となる有機材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリアリレート、ポリスルホン、トリアセチルセルロース、セルロース、ポリエーテルエーテルケトン等が挙げられ、また、無機材料としては、例えば、シリコン、ガラス、方解石等が挙げられる。
これらの基板を布等でラビングすることによって適当な配向性を得られない場合、公知の方法に従ってポリイミド薄膜又はポリビニルアルコール薄膜等の有機薄膜を基板表面に形成し、これを布等でラビングしても良い。また、通常のツイステッド・ネマチック(TN)素子又はスーパー・ツイステッド・ネマチック(STN)素子で使用されているプレチルト角を与えるポリイミド薄膜は、光学異方体内部の分子配向構造を更に精密に制御することができることから、特に好ましい。
また、電場によって配向状態を制御する場合には、電極層を有する基板を使用する。この場合、電極上に前述のポリイミド薄膜等の有機薄膜を形成するのが好ましい。
本発明の重合性キラル化合物を添加した組成物はらせん構造を示すので、これを配向させ液晶状態で重合することでらせん構造を有する位相差板を製造できる。らせんのピッチが光の波長の1/2程度〜同程度であれば、その波長を有する光をブラッグの法則に従い選択的に反射することができる。これは例えば、円偏光分離機能素子として使用できる。
本発明の重合性液晶組成物を重合させる方法としては、迅速な重合の進行が望ましいので、紫外線又は電子線等の活性エネルギー線を照射することによって重合させる方法が好ましい。紫外線を使用する場合、偏光光源を用いても良いし、非偏光光源を用いても良い。また、液晶組成物を2枚の基板間に挟持させて状態で重合を行う場合には、少なくとも照射面側の基板は活性エネルギー線に対して適当な透明性が与えられていなければならない。また、光照射時にマスクを用いて特定の部分のみを重合させた後、電場や磁場又は温度等の条件を変化させることにより、未重合部分の配向状態を変化させて、さらに活性エネルギー線を照射して重合させるという手段を用いても良い。また、照射時の温度は、本発明の重合性液晶組成物の液晶状態が保持される温度範囲内であることが好ましい。特に、光重合によって光学異方体を製造しようとする場合には、意図しない熱重合の誘起を避ける意味からも可能な限り室温に近い温度、即ち、典型的には25℃での温度で重合させることが好ましい。活性エネルギー線の強度は、0.1mW/cm〜2W/cmが好ましい。強度が0.1mW/cm以下の場合、光重合を完了させるのに多大な時間が必要になり生産性が悪化してしまい、2W/cm以上の場合、重合性液晶化合物又は重合性液晶組成物が劣化してしまう危険がある。
重合によって得られた本発明の光学異方体は、初期の特性変化を軽減し、安定的な特性発現を図ることを目的として熱処理を施すこともできる。熱処理の温度は50〜250℃の範囲で、また熱処理時間は30秒〜12時間の範囲が好ましい。
このような方法によって製造される本発明の光学異方体は、基板から剥離して単体で用いても、剥離せずに用いても良い。また、得られた光学異方体を積層しても、他の基板に貼り合わせて用いてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳述するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下の実施例及び比較例の組成物における「%」は『質量%』を意味する。
(実施例1)
撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に3-(p-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸 20g(120ミリモル)、ヨウ化カリウム 2g、テトラブチルアンモニウムブロミド 0.5g、エタノール 400mlを仕込み室温で攪拌した。水酸化ナトリウム 12gの25%水溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を50℃に保ち、ベンジルブロミド 25g(144ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を更に70℃に加温して更に3時間反応させた。反応終了後、10%塩酸で中和して酢酸エチルで抽出を行い、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を濃縮して式(1)に示す化合物(中間体1)を44g合成した。
Figure 0004961795
次いで、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記で合成した(中間体1)32g(123ミリモル)、イソソルビド 7.7g(55ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 1.8g、塩化メチレン 500mlを仕込こみ、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち。窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 19g(150ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン200mlを加え、10%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、5倍量(重量比)のシリカゲルカラムにより精製を行い式(2)に示す化合物(中間体2)27gを得た。
Figure 0004961795
次いで、撹拌装置備えたオートクレーブ容器に、上記で合成した(中間体2)11g(17.7ミリモル)、パラジウムカーボン 1g、エタノール150mlを仕込み、1気圧の水素にて還元反応(反応温度50℃、3時間)を行った。反応液をろ過した後、反応溶媒を留去して式(3)に示す化合物(中間体3)7.8gを得た。
Figure 0004961795
また、撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に4-ヒドロキシ安息香酸 13.8g(100ミリモル)、ヨウ化カリウム 2.5g、テトラブチルアンモニウムブロミド 0.7g、エタノール 400mlを仕込み室温で攪拌した。水酸化ナトリウム 12gの25%水溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を50℃に保ち、6-クロロヘキサノール 20g(150ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を更に70℃に加温して更に3時間反応させた。反応終了後、10%塩酸で中和して酢酸エチルで抽出を行い、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を濃縮して式(4)に示す化合物(中間体4)を17g合成した。
Figure 0004961795
次いで、撹拌装置、冷却器及びディーンスタックを備えた反応容器に、上記で合成した(中間体4)を17g(71ミリモル)、アクリル酸 10g(140ミリモル)、p−トルエンスルホン酸 1g、トルエン100mlを仕込んだ。反応容器を加熱してトルエン還流させそのまま4時間反応させた。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した後、10%塩酸水溶液で中和、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去して、式(5)に示す化合物(中間体5)22gを得た。
Figure 0004961795
更に、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記で合成した(中間体3)7g(16ミリモル)、(中間体5)9.2g(32ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 0.43g、塩化メチレン 100mlを仕込こみ、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち。窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 4.7g(38ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン100mlを加え、10%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムおよび再結晶により精製を行い式(6)に示す目的の化合物 13gを得た。
この化合物の融点は79℃であり、低い温度で溶解することができた。
Figure 0004961795
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:8.12(d,4H),7.25(m,4H),7.23(d,4H),6.96(d,4H),6.37(d,2H),6.15(q,2H),5.78(d,2H),5.18(d,2H),4.76(t,1H),4.29(t,1H),4.17(t,4H),4.03(t,4H),3.90(s,4H),3.76(m,2H),2.96(m,4H),2.66(m,4H),1.83(m,4H),1.71(m,4H),1.55−1.45(m,8H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:171.6,171.3,165.9,164.5,163.0,149.2,137.4,137.1,131.9,130.2,130.2,129.0,128.3,121.5,121.3,114.0,85.7,80.6,73.8,73.0,67.9,64.3,35.5,35.3,30.2,30.1,28.8,28.4,25.6,
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1760,1652−1622,809
(融点)79℃
(実施例2)撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に4-ヒドロキシ安息香酸 13.8g(100ミリモル)、ヨウ化カリウム 2。5g、テトラブチルアンモニウムブロミド 0.7g、エタノール 400mlを仕込み室温で攪拌した。水酸化ナトリウム 12gの25%水溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を50℃に保ち、3-クロロプロパノール 14.3g(150ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を更に70℃に加温して更に3時間反応させた。反応終了後、10%塩酸で中和して酢酸エチルで抽出を行い、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を濃縮して式(7)に示す化合物(中間体6)を13g合成した。
Figure 0004961795
次いで、撹拌装置、冷却器及びディーンスタックを備えた反応容器に、上記で合成した(中間体4)を14g(71ミリモル)、アクリル酸 10g(140ミリモル)、p−トルエンスルホン酸 1g、トルエン100mlを仕込んだ。反応容器を加熱してトルエン還流させそのまま4時間反応させた。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した後、10%塩酸水溶液で中和、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去して、式(8)に示す化合物(中間体7)18gを得た。
Figure 0004961795
更に、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記で合成した(中間体3)6g(13ミリモル)、中間体7 6.8g(26ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 0.4g、塩化メチレン 100mlを仕込こみ、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち。窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 4g(32ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン100mlを加え、10%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムおよび再結晶により精製を行い式(9)に示す目的の化合物 10gを得た。
この化合物の融点は85℃であり、低い温度で溶解することができた。
Figure 0004961795
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:8.13(d,4H),7.26(m,4H),7.24(m,4H),6.97(m,4H),6.39(d,2H),6.15(q,2H),5.85(d,2H),5.18(m,2H),4.76(t,1H),4.37(t,4H),4.30(t,1H),4.15(t,4H),4.03(s,4H),3.76(d,2H),2.96(m,4H),2.66(m,4H),2.2−2.21(m,8H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:171.8,171.4,165.8,164.6,162.8,149.3,149.2,137.5,137.2,132.0,130.7,129.1,128.3,121.5,121.3,114.1,85.7,80.7,73.9,73.1,70.3,64.6,61.1,35.6,35.4,30.3,30.2,28.5
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1760,1652−1622,809
(融点)85℃
(比較例1)
撹拌装置、冷却器、及び温度計を備えた反応容器に4-(4-ヒドロキシフェニル)安息香酸 21.4g(100ミリモル)、ヨウ化カリウム 2。5g、テトラブチルアンモニウムブロミド 0.7g、エタノール 400mlを仕込み室温で攪拌した。水酸化ナトリウム 12gの25%水溶液をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を50℃に保ち、6-クロロプロパノール 20g(150ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を更に70℃に加温して更に3時間反応させた。反応終了後、10%塩酸で中和して酢酸エチルで抽出を行い、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を濃縮して式(10)に示す化合物(中間体8)を22g合成した。
Figure 0004961795
次いで、撹拌装置、冷却器及びディーンスタックを備えた反応容器に、上記で合成した中間体8を22g(71ミリモル)、アクリル酸 10g(140ミリモル)、p−トルエンスルホン酸 1g、トルエン100mlを仕込んだ。反応容器を加熱してトルエン還流させそのまま4時間反応させた。反応終了後、反応液を飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した後、10%塩酸水溶液で中和、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去して、式(11)に示す化合物(中間体9)19gを得た。
Figure 0004961795
更に、撹拌装置、冷却器及び温度計を備えた反応容器に、上記で合成した中間体9 19g(51ミリモル)、イソソルビド 3.8g(27ミリモル)、ジメチルアミノピリジン 0.9g、塩化メチレン 200mlを仕込こみ、氷冷バスにて5℃以下に反応容器を保ち。窒素ガスの雰囲気下でジイソプロピルカルボジイミド 9g(6.3ミリモル)をゆっくり滴下した。滴下終了後、反応容器を室温に戻し5時間反応させた。反応液をろ過した後、ろ液に塩化メチレン100mlを加え、10%塩酸水溶液で洗浄し、更に飽和食塩水で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。溶媒を留去した後、シリカゲルカラムおよび再結晶により精製を行い式(12)に示す目的の化合物14gを得た。この化合物の融点は150℃以上であり測定できなかった。
Figure 0004961795
(物性値)
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:8.13(d,4H),8.12(d,4H),7.50(m,4H),7.1(d,4H),6.55(d,2H),6.15(q,2H),5.85(d,2H),5.65(dd,2H),5.35(s,2H),4.50(t,4H),4.30(t,4H),4.03(s,4H),3.98(m,2H),3.93(m,2H),2.96(m,4H),2.66(m,4H),1.83(m,4H),1.71(m,4H),1.55−1.45(m,8H)
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1760,1652−1622,809
(融点)>150℃
(実施例3) 重合性液晶組成物の調製
以下に示す組成の重合性液晶組成物(組成物1)を調製した。
Figure 0004961795
重合性液晶組成物は、良好な相溶安定性を有し、コレステリック液晶相を示した。この組成物に光重合開始剤 イルガキュアー651(チバスペシャリティーケミカル社製)を1%分添加して重合性液晶組成物(組成物2)を調製した。この組成物2を、真空注入法により、縦5cm、横5cm、ギャップ5μmのポリイミド付きセルに注入した。これに高圧水銀ランプを用いて4mW/cm2の紫外線を120秒間照射したところ、組成物2が均一な配向状態を保ったまま重合し、光学異方体が得られた。この光学異方体は良好な円偏光特性を有していた。

Claims (6)

  1. 一般式(I)
    Figure 0004961795
    (式中、RおよびRはお互い独立して式(R−1)〜(R−15)のいずれかを表し、
    Figure 0004961795
    およびSはお互い独立して単結合又は炭素数2〜10のアルキレン基を表し、該アルキレン基は酸素原子同士が直接結合しないものとして炭素原子が酸素原子に置き換えられても良く、およびYはお互い独立して−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、―COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−NR11−、−NR11−CO−、−SCH−、−CHS−、―CH=CH−COO−、−OOC−CH=CH−、―COOC−、−CCOO−又は単結合を表し、XおよびXはお互い独立して、−O−、−S−、−OCH−、−CHO−、−CO−、―COO−、−OCO−、−OCOO−、−CO−NR11−、−NR11−CO−、−SCH−、−CHS−、―CH=CH−COO−、−OOC−CH=CH−、−NR11−CO−、−CO−CH=CH−、−CH−、−C−、−CF−、−CFO−、−OCF−、−CFCH−、−CHCF−、−CFCF−、−CH=N−、−N=CH−、−N=N−、−CH=CH−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、―CCOO−、―COOC−又は単結合を表し、(Y、Y、XおよびXにおいて、R11はお互い独立して炭素原子1〜4のアルキル基を表す。)、AおよびAはお互い独立して、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、フルオレン2,7−ジイル基を表し、AおよびAは無置換であるか又は基中の水素原子がアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン、シアノ基またはニトロ基に置換されていても良く、mは1、2又は3を表し、nは0、1、2又は3を表す。)で表される重合性キラル化合物。
  2. およびAがお互い独立して、1,4−シクロヘキシレン基、1,4−フェニレン基、ナフタレン−2,6−ジイル基、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基、フルオレン−2,7−ジイル基を表し、AおよびAは無置換であるか又は基中の水素原子がアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ基、ハロゲンまたはシアノ基に置換されていても良く、mが1、2又は3を表し、nが1、2又は3を表す請求項1記載の重合性キラル化合物。
  3. およびYが−O−、−OCH−、−CHO−、−CO−、―COO−、−OCO−、−OCOO−、―CH=CH−COO−、−OOC−CH=CH−、―COOC−、−CCOO−又は単結合を表し、XおよびXがお互い独立して、−O−、−OCH−、−CHO−、―COO−、−OCO−、―CH=CH−COO−、−OOC−CH=CH−、−CO−CH=CH−、−CH−、−C−、−N=N−、−CH=CH−、−C≡C−、―CCOO−、―COOC−又は単結合を表す請求項1又は2記載の重合性キラル化合物。
  4. 請求項1から3の何れかに記載される重合性キラル化合物を含有する液晶組成物。
  5. 請求項4記載の液晶組成物を用いた光学異方体。
  6. 請求項4記載の液晶組成物を用いた光学素子。
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