JP4586520B2 - 光重合性オキセタン誘導体およびそれらを含む液晶組成物 - Google Patents
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Description
1)特別な加熱装置を必要としない室温での重合。
2)窒素などの不活性ガスによる置換を必要としない空気開放下での重合。
3)比較的低い積算光量の紫外線照射による重合。
上記した製造方法により、従来のアクリル系重合性液晶材料を用いて光学異方性フィルムを製造した場合、以下の2つの問題がある。
1)空気開放下で紫外線重合させると、空気中の酸素により重合阻害がおこり、耐熱性などの信頼性を十分に満足する重合体フィルムが得られにくい。
2)フィルムの基板であるTACに対する密着性に劣るため重合して得られた光学異方性フィルムがTACから剥離してしまう。
式(1)において、R1は水素または炭素数1〜5のアルキルであり;R2は水素、−NCO、−NCS、−OCHF2、−CH2F、−OCF2CF2H、−OCF2CHFCF3、または−Y1−(CF2)s−CF3であり、ここで、Y1は−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−、または−C≡C−であり、sは0〜10の整数であり;A1は1,4−フェニレン、または任意の水素がハロゲン、シアノ、メチル、エチル、メトキシ、ヒドロキシ、ホルミル、アセトキシ、アセチル、カルボニルメチル、カルボニルトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;A2およびA3はそれぞれ独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素で置き換えられた1,4−シクロへキシレン、または任意の水素がハロゲン、シアノ、メチル、エチル、メトキシ、ヒドロキシ、ホルミル、アセトキシ、アセチル、カルボニルメチル、カルボニルトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;X1は単結合、−O−または−OCO−であり;X2およびX3はそれぞれ独立して、単結合、−CH=CH−COO−、−OOC−CH=CH−、−CH2CH2−COO−、−OOC−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−CH2CH2−、−C≡C−、−NHCO−、または−CONH−であり;mは0〜20の整数であり;nは1または0である。
式(1)において、R1は水素または炭素数1〜5のアルキルであり;R2は水素、−NCO、−NCS、−OCHF2、−CH2F、−OCF2CF2H、−OCF2CHFCF3、または−Y1−(CF2)s−CF3であり、ここで、Y1は−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−、または−C≡C−であり、sは0〜10の整数であり;A1は1,4−フェニレン、または任意の水素がハロゲン、シアノ、メチル、エチル、メトキシ、ヒドロキシ、ホルミル、アセトキシ、アセチル、カルボニルメチル、カルボニルトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;A2およびA3はそれぞれ独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素で置き換えられた1,4−シクロへキシレン、または任意の水素がハロゲン、シアノ、メチル、エチル、メトキシ、ヒドロキシ、ホルミル、アセトキシ、アセチル、カルボニルメチル、カルボニルトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;X1は単結合、−O−または−OCO−であり;X2およびX3はそれぞれ独立して、単結合、−CH=CH−COO−、−OOC−CH=CH−、−CH2CH2−COO−、−OOC−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−CH2CH2−、−C≡C−、−NHCO−、または−CONH−であり;mは0〜20の整数であり;nは1または0である。
[3] 式(1)において、R1がメチルまたはエチルであり;R2が−Y1−(CF2)s−CF3であり、ここで、Y1は−O−であり、sは0〜10の整数であり;A1が1,4−フェニレン、または任意の水素がハロゲン、メチル、アセチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;A2およびA3がそれぞれ独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、または任意の水素がハロゲン、メチル、アセチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;X1が単結合または−O−であり;X2およびX3がそれぞれ独立して、単結合、−CH=CH−COO−、−CH2CH2−COO−、−COO−、−C≡C−、または−CONH−である[1]項に記載の化合物。
[4] 式(1)において、R1がメチルまたはエチルであり;R2が−OCF3であり;A1が1,4−フェニレン、または任意の水素がハロゲン、メチル、アセチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;A2およびA3がそれぞれ独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、または任意の水素がハロゲン、メチル、アセチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;X1が単結合または−O−であり;X2およびX3がそれぞれ独立して、単結合、−CH=CH−COO−、−CH2CH2−COO−、−COO−、−C≡C−、または−CONH−である[1]項に記載の化合物。
[5] 式(1)において、R1がメチルまたはエチルであり;R2が−OCF3であり;A1が1,4−フェニレンであり;A2およびA3がそれぞれ独立して、1,4−フェニレンまたは3−フルオロ−1,4−フェニレンであり;X1が単結合または−O−であり;X2およびX3がそれぞれ独立して、単結合、−CH=CH−COO−、−CH2CH2−COO−、−COO−、−C≡C−、または−CONH−であり;mが0〜8の整数である[1]項に記載の化合物。
[7] 液晶組成物において、化合物の全てが重合性化合物である[6]項に記載の液晶組成物。
[8] 液晶組成物において、少なくとも1つの化合物が[1]項に記載の化合物であり、他の少なくとも1つの化合物が[1]項に記載の化合物とは異なる重合性化合物である[6]項に記載の液晶組成物。
[9] 液晶組成物において、化合物の全てが[1]項に記載の化合物である[6]項に記載の液晶組成物。
式(M1)、式(M2)、式(M3)、式(M4)、および式(M5)において、R5は独立して、水素、フッ素、塩素、−CN、または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−CO−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;R6は独立して、水素または炭素数1〜5のアルキルであり;A4、A5、A6およびA7はそれぞれ独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、または任意の水素がハロゲンもしくはシアノで置き換えられた1,4−フェニレンであり;B1は独立して、単結合、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、ビフェニル−4,4’−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、9−エチルフルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイル、9−クロロフルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジフルオロフルオレン−2,7−ジイル、または任意の水素がハロゲン、シアノ、メチルもしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Z1およびZ2はそれぞれ独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH2CH2−、または−C≡C−であり;X5およびX6はそれぞれ独立して、単結合または−O−であり;qは独立して、1または0であり;o、pおよびrはそれぞれ独立して、0〜20の整数である。
[12] [1]〜[5]項のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つと式(M3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物とを含有する[10]項に記載の液晶組成物。
[13] [1]〜[5]項のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つと、式(M4)および式(M5)のそれぞれで表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物とを含有する[10]項に記載の液晶組成物。
[14] [1]〜[5]項のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つと、式(M1)、式(M2)および式(M3)のそれぞれで表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物とを含有する[10]項に記載の液晶組成物。
[16] [6]〜[14]項のいずれか1項に記載の組成物を重合させて得られる重合体。
[18] 光学異方性を有する成形体の薄層における液晶骨格がハイブリッド配向を示す[17]項に記載の光学異方性を有する成形体。
[19] カイラルネマチック相またはコレステリック相を有する[6]〜[14]項のいずれか1項に記載の液晶組成物から得られる重合体からなる光学異方性を有する成形体であり、その成形体の薄層における液晶骨格が螺旋構造を呈する光学異方性を有する成形体。
[20] 波長350〜750nmのうち、一部またはすべての領域の光を選択的に反射する[19]項に記載の光学異方性を有する成形体。
[21] 波長100〜350nmの領域の光を反射する[19]項に記載の光学異方性を有する成形体。
[22] カイラルネマチック相またはコレステリック相で誘起された螺旋構造において、ピッチが光学異方性を有する成形体の厚さ方向に連続的に変化する[19]〜[21]項のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体。
[24] [19]〜[22]項のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体を使用した1/4波長機能板。
[25] [19]〜[22]項のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体を使用した1/2波長機能板。
[26] [17]〜[22]項のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体と偏光板との組み合わせから構成される光学素子。
[27] [17]〜[22]項のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体を含有する液晶表示素子。
化合物(1)は重合性基にオキセタニルを有する液晶化合物である。
化合物(1)は適切な光カチオン重合開始剤により光重合することができる。
(3)化合物(1)は、通常使用される条件下において物理的および化学的に極めて安定であり、他の化合物との相溶性がよい。
(4)化合物(1)を構成する環、結合基または側鎖を適切に選ぶことによって、大きい誘電率異方性、小さい誘電率異方性、大きい光学異方性、小さい光学異方性、小さい粘度などの物性値を調整することができる。
本発明のオキセタン誘導体は、式(1)で表される。
(1)オキセタニル、オキシラニルなどの重合反応性の大きい基を有する液晶性化合物により構成されているので、適切な光カチオン重合開始剤の添加により紫外線などの電子線により敏速な重合ができる。
(2)配向性に優れている。
(3)他の重合性液晶化合物との相溶性に優れる。
(MIX1): 化合物(1)+化合物(M1)
(MIX2): 化合物(1)+化合物(M2)
(MIX3): 化合物(1)+化合物(M1)+化合物(M2)
(MIX4): 化合物(1)+化合物(M3)
(MIX5): 化合物(1)+化合物(M4)
(MIX6): 化合物(1)+化合物(M5)
(MIX7): 化合物(1)+化合物(M4)+化合物(M5)
(MIX8): 化合物(1)+化合物(M1)+化合物(M2)+化合物(M3)
これら式(OP1)〜式(OP13)の式中:R6はメチルまたはエチルであり、W1およびW2はそれぞれ独立して、水素、塩素、フッ素、またはシアノであり、W3およびW4はそれぞれ独立して、水素、塩素、フッ素、シアノ、メチルまたはトリフルオロメチルであり、X6は独立して、単結合または−O−であり、o、pおよびrはそれぞれ独立して、0〜20の整数である。
化合物(1)は重合可能なオキセタニルを有する。化合物(1)を重合することで本発明の重合体を製造できる。重合体はカチオン重合などの反応によって得られる。化合物(1)の1つのみを重合させると、単独重合体が得られる。この重合体は1つの構成単位からなる。少なくとも2つの化合物(1)を含有する組成物を重合させると、共重合体が得られる。この共重合体は少なくとも2つの構成単位を有する。共重合体における構成単位の配列は、ランダム、ブロック、交互などのいずれであってもよい。本発明の目的とする光学異方性フィルムの製造には配向した液晶状態での重合が望ましいので、光カチオン重合がとくに好ましい重合法である。
接着剤、機械的異方性を有する合成高分子、化粧品、装飾品、非線形光学材料および情報記憶材料などには熱可塑性樹脂が利用できる。この熱可塑性樹脂は分岐の進んでいない線状の高分子であり、単官能性化合物を主体とする本発明の液晶組成物を重合することにより得られる。これらの好ましい重量平均分子量は500〜1000000であり、より好ましくは1000〜500000であり、特に好ましくは5000〜100000である。
液晶表示素子の構成要素である位相差板、偏光素子、液晶配向膜、反射防止膜、選択反射膜、視野角補償膜などには熱硬化性樹脂が利用できる。この熱硬化性樹脂は三次元の網目構造の高分子であり、本発明の液晶組成物を重合することにより、重合度の高い重合体として得られる。これらの重合体は分岐が進むと溶媒に溶けにくくなり、硬度が高くなる。これらの重合体の分子量は測定が困難で、規定するのが難しいが、無限大に近いことが好ましい。
例えば特開平6−281814公報などに開示された方法に従えば、螺旋ピッチが光学異方性を有する成形体の厚さ方向に連続的に変化する成形体が得られ、ピッチに応じた広い波長領域の光を反射することができる。
第1段階
4−[6−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシ)ヘキシルオキシ]安息香酸エチルの製造
3−[(6−ブロモヘキシルオキシ)メチル]−3−メチルオキセタン84g、4−ヒドロキシ安息香酸エチル50g、炭酸カリウム50g、およびジメチルホルムアミド600mlからなる反応混合物を90℃で4時間攪拌した。反応混合物に水を加え反応を終了させ、酢酸エチルで抽出、有機層を2N−水酸化ナトリウム水溶液、水の順に洗浄、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;トルエン/酢酸エチル=8/2)で精製を行い、85gの4−[6−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシ)ヘキシルオキシ]安息香酸エチルを得た。
4−[6−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシ)ヘキシルオキシ]安息香酸の製造
4−[6−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシ)ヘキシルオキシ]安息香酸エチル83g、水酸化ナトリウム12g、水50ml、およびソルミックス(登録商標)200mlからなる反応混合物を2時間還流した。塩酸で酸性にして、酢酸エチルで抽出、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して63gの4−[6−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシ)ヘキシルオキシ]安息香酸(OX1)を得た。
融点:58.5℃
4−[6−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシ)ヘキシルオキシ]安息香酸エチル83g、水酸化ナトリウム12g、水50ml、およびソルミックス(登録商標)200mlからなる反応混合物を2時間還流した。塩酸で酸性にして、酢酸エチルで抽出、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して63gの4−[6−(3−メチルオキセタン−3−イルメトキシ)ヘキシルオキシ]安息香酸(OX1)を得た。融点:58.5℃
第1段階
3−エチル3−ヒドロキシメチル−オキセタン(東亜合成(株)製:商品名OXT−101)116gをピリジン500mlに加え、撹拌しながら0℃に冷却した。そこへp−トルエンスルホニルクロリド190gを数回に分けて加えた。0℃を保ちながら5時間撹拌した後、氷水1Lに反応混合物を注いだ。ジエチルエーテル500mlで抽出し、3%の塩酸でpHが酸性になるまで、ジエチルエーテル層を洗浄、次に飽和炭酸ナトリウム溶液、水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して243gの3−[(トシルオキシ)メチル]−3−エチルオキセタンを得た。
ヒドロキシ安息香酸エチル50g、水酸化カリウム21gをジメチルホルムアミド400mlに加え70℃で1時間撹拌した。45℃まで温度を下げて、そこへ3−[(トシルオキシ)メチル]−3−エチルオキセタン100gを滴下した後、45℃に保ちながら3時間撹拌した。水とトルエンを加えて分液し、3%塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム、水でトルエン層を洗浄した後、トルエンを留去した。得られた残渣に水酸化ナトリウム50g、エタノール500ml、水200mlを加えて2時間還流した。エタノールを留去して得られた残渣を5%塩酸500mlに注ぎこむと結晶が得られた。ろ過して得られた結晶をエタノールと水の混合溶媒で再結晶して、60gの4−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)安息香酸(OX5)を得た。融点:127.5℃であった。
4−[6−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)ヘキシルオキシ]安息香酸6.9gおよび4−トリフルオロメトキシ−3−フルオロフェノール4gを塩化メチレン150mlに溶かし5℃まで冷やし、そこへジメチルアミノピリジン0.1gおよび1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩4.3gを加え室温で12時間攪拌した。水200mlを加え分液、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;トルエン/酢酸エチル=9/1)で精製を行い7.4gの化合物No.61を得た。
第1段階
4−ベンジルオキシ−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニルの製造
4−ベンジルオキシブロモベンゼン6.7g、4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンホウ素酸5.0g、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.3g、炭酸ナトリウム5.1g、エチレングリコールジメチルエーテル100ml、および純水20mlからなる反応混合物を5時間還流した。反応混合物をトルエンで抽出、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘプタン/トルエン=7/3)で精製、ヘプタンで再結晶を行い3.0gの4−ベンジルオキシ−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニルを得た。
融点:136〜137.2℃
4−ヒドロキシ−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニルの製造
4−ベンジルオキシ−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル3.0g、水酸化パラジウム0.1gおよび酢酸エチル30mlからなる反応混合物に水素ガスを充填し、室温で8時間攪拌した。反応混合物をろ過し、ろ液の溶媒を留去して得られた残渣をヘプタンで再結晶を行い1.5gの4−ヒドロキシ−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニルを得た。
融点:140〜140.5℃
4−[6−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)ヘキシルオキシ]安息香酸1.85gおよび4−ヒドロキシ−4'−(トリフルオロメトキシ)ビフェニル1.4gを塩化メチレン50mlに溶かし5℃まで冷やし、そこへジメチルアミノピリジン0.1gおよび1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩1.2gを加え室温で12時間攪拌した。水50mlを加え分液、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;トルエン/酢酸エチル=9/1)で精製、ヘプタン/酢酸エチル=1/1で再結晶を行い1.8gの化合物No.77を得た。
4−[6−(3−エチルオキセタン−3−イルメトキシ)ヘキシルオキシ]安息香酸5.0gおよび塩化チオニル50mlからなる反応混合物を2時間還流した。反応混合物から塩化チオニルを留去して得られた残渣をテトラヒドロフラン50mlに溶解し、5℃まで冷やした4−(トリフルオロメトキシ)アニリン2.7g、ピリジン1.3gおよびテトラヒドロフラン50mlからなる溶液に滴下した。室温で2時間攪拌した後、塩化メチレンで分液、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出溶媒;トルエン/酢酸エチル=95/5)で精製、ヘプタン/酢酸エチル=1/1で再結晶を行い1.8gの化合物No.111を得た。
((MIX4)の組成例)
化合物(No.12)50重量%および二官能のオキセタン(K1)50重量%の組成物(CL1)を調製した。この組成物は室温でネマチック液晶相を有し、NI点は108℃であった。化合物(No.12)は相分離することなく良好な相溶性を示した。また、組成物(CL1)は室温においても直ちに結晶化することはなく液晶状態を保持した。さらにラビングした鹸化処理TACフィルム上に塗膜して配向させた組成物(CL1)はハイブリッド配向を示した。
((MIX2)の組成例i)
化合物(No.54)30重量%および二官能のオキシラン(K2)70重量%の組成物(CL2)を調製した。この組成物は室温でネマチック液晶相を有し、NI点が95℃であった。化合物(No.54)は相分離することなく良好な相溶性を示した。また、組成物(CL2)は室温においても直ちに結晶化することはなく液晶状態を保持した。さらにラビングした鹸化処理TACフィルム上に塗膜して配向させた組成物(CL2)はハイブリッド配向を示した。
((MIX2)の組成例ii)
化合物(No.12)30重量%および二官能のオキシラン(K3)70重量%の組成物(CL3)を調製した。この組成物は室温でネマチック液晶相を有し、NI点が141℃であった。化合物(No.12)は相分離することなく良好な相溶性を示した。また、組成物(CL3)は室温においても直ちに結晶化することはなく液晶状態を保持した。さらにラビングした鹸化処理TACフィルム上に塗膜して配向させた組成物(CL3)はハイブリッド配向を示した。
((MIX2)の組成例iii)
化合物(No.56)35重量%および二官能のオキシラン(K3)65重量%の組成物(CL4)を調製した。この組成物は室温でネマチック液晶相を有し、NI点が131℃であった。化合物(No.56)は相分離することなく良好な相溶性を示した。また、組成物(CL4)は室温においても直ちに結晶化することはなく液晶状態を保持した。さらにラビングした鹸化処理TACフィルム上に塗膜して配向させた組成物(CL4)はハイブリッド配向を示した。
((MIX2)の組成例iv)
化合物(No.118)40重量%および二官能のオキシラン(K3)60重量%の組成物(CL5)を調製した。この組成物は室温でネマチック液晶相を有し、NI点が129℃であった。化合物(No.118)は相分離することなく良好な相溶性を示した。また、組成物(CL5)は室温においても直ちに結晶化することはなく液晶状態を保持した。さらにラビングした鹸化処理TACフィルム上に塗膜して配向させた組成物(CL5)はハイブリッド配向を示した。
((MIX2)の組成例v)
化合物(No.123)30重量%および二官能のオキシラン(K3)70重量%の組成物(CL6)を調製した。この組成物は室温でネマチック液晶相を有し、NI点が118℃であった。化合物(No.123)は相分離することなく良好な相溶性を示した。また、組成物(CL6)は室温においても直ちに結晶化することはなく液晶状態を保持した。さらにラビングした鹸化処理TACフィルム上に塗膜して配向させた組成物(CL6)はハイブリッド配向を示した。
((MIX3)の組成例)
化合物(No.77)30重量%と一官能のオキセタン(K4)20重量%、および二官能のオキシラン(K3)50重量%からなる組成物(CL7)を調製した。この組成物は室温でネマチック液晶相を有し、NI点が127℃であった。化合物(No.77)は相分離することなく良好な相溶性を示した。また、組成物(CL7)は室温においても直ちに結晶化することはなく液晶状態を保持した。さらにラビングした鹸化処理TACフィルム上に塗膜して配向させた組成物(CL7)はハイブリッド配向を示した。
組成物(CL1)100重量%、およびDTS−102(みどり化学(株)製)3重量%を混合溶媒(トルエン:シクロペンタノン=2:1)300重量%に溶解した溶液を、表面をレーヨン布によりラビングした鹸化処理TACに、バーコーターを用いて塗布した。塗布後、60℃に設定したオーブン中で5分間熱処理することにより、溶媒を除去して組成物(CL1)を配向させた。同温度を保ったまま、超高圧水銀灯(250W)を使って30mW/cm2(365nm)の紫外線を25℃で30秒間照射した。
組成物(CL1)は配向状態(ハイブリッド配向)を保持したまま重合しており、その表面硬度は鉛筆硬度にして2Hであった。100℃、500時間での耐熱性試験後のリタデーション変化はなく、耐熱性の高い液晶配向フィルム(F1)が得られた。
組成物(CL2)100重量%、およびDTS−102、3重量%を混合溶媒(トルエン:シクロペンタノン=2:1)300重量%に溶解した溶液を、表面をレーヨン布によりラビングした鹸化処理TACに、バーコーターを用いて塗布した。塗布後、60℃に設定したオーブン中で5分間熱処理することにより、溶媒を除去して組成物(CL2)を配向させた。同温度を保ったまま、超高圧水銀灯(250W)を使って30mW/cm2(365nm)の紫外線を25℃で30秒間照射した。照射後、組成物(CL2)は配向状態(ハイブリッド配向)を保持したまま重合しており、その表面硬度は鉛筆硬度にして2Hであった。100℃、500時間での耐熱性試験後のリタデーション変化はなく、耐熱性の高い液晶配向フィルム(F2)が得られた。
組成物(CL3)100重量%、およびDTS−102、3重量%を混合溶媒(トルエン:シクロペンタノン=2:1)300重量%に溶解した溶液を、表面をレーヨン布によりラビングした鹸化処理TACに、バーコーターを用いて塗布した。塗布後、70℃に設定したオーブン中で5分間熱処理することにより、溶媒を除去して組成物(CL3)を配向させた。同温度を保ったまま、超高圧水銀灯(250W)を使って30mW/cm2(365nm)の紫外線を25℃で30秒間照射した。照射後、組成物(CL3)は配向状態(ハイブリッド配向)を保持したまま重合しており、その表面硬度は鉛筆硬度にして2Hであった。100℃、500時間での耐熱性試験後のリタデーション変化はなく、耐熱性の高い液晶配向フィルム(F3)が得られた。
組成物(CL4)100重量%、およびDTS−102、3重量%を混合溶媒(トルエン:シクロペンタノン=2:1)300重量%に溶解した溶液を、表面をレーヨン布によりラビングした鹸化処理TACに、バーコーターを用いて塗布した。塗布後、70℃に設定したオーブン中で5分間熱処理することにより、溶媒を除去して組成物(CL4)を配向させた。同温度を保ったまま、超高圧水銀灯(250W)を使って30mW/cm2(365nm)の紫外線を25℃で30秒間照射した。照射後、組成物(CL4)は配向状態(ハイブリッド配向)を保持したまま重合しており、その表面硬度は鉛筆硬度にして2Hであった。100℃、500時間での耐熱性試験後のリタデーション変化はなく、耐熱性の高い液晶配向フィルム(F4)が得られた。
組成物(CL5)100重量%、およびDTS−102、3重量%を混合溶媒(トルエン:シクロペンタノン=2:1)300重量%に溶解した溶液を、表面をレーヨン布によりラビングした鹸化処理TACに、バーコーターを用いて塗布した。塗布後、70℃に設定したオーブン中で5分間熱処理することにより、溶媒を除去して組成物(CL5)を配向させた。同温度を保ったまま、超高圧水銀灯(250W)を使って30mW/cm2(365nm)の紫外線を25℃で30秒間照射した。照射後、組成物(CL5)は配向状態(ハイブリッド配向)を保持したまま重合しており、その表面硬度は鉛筆硬度にして2Hであった。100℃、500時間での耐熱性試験後のリタデーション変化はなく、耐熱性の高い液晶配向フィルム(F5)が得られた。
組成物(CL6)100重量%、およびDTS−102、3重量%を混合溶媒(トルエン:シクロペンタノン=2:1)300重量%に溶解した溶液を、表面をレーヨン布によりラビングした鹸化処理TACに、バーコーターを用いて塗布した。塗布後、70℃に設定したオーブン中で5分間熱処理することにより、溶媒を除去して組成物(CL6)を配向させた。同温度を保ったまま、超高圧水銀灯(250W)を使って30mW/cm2(365nm)の紫外線を25℃で30秒間照射した。照射後、組成物(CL6)は配向状態(ハイブリッド配向)を保持したまま重合しており、その表面硬度は鉛筆硬度にして2Hであった。100℃、500時間での耐熱性試験後のリタデーション変化はなく、耐熱性の高い液晶配向フィルム(F6)が得られた。
組成物(CL7)100重量%、およびDTS−102、3重量%を混合溶媒(トルエン:シクロペンタノン=2:1)300重量%に溶解した溶液を、表面をレーヨン布によりラビングした鹸化処理TACに、バーコーターを用いて塗布した。塗布後、85℃に設定したオーブン中で5分間熱処理することにより、溶媒を除去して組成物(CL7)を配向させた。同温度を保ったまま、超高圧水銀灯(250W)を使って30mW/cm2(365nm)の紫外線を25℃で30秒間照射した。照射後、組成物(CL7)は配向状態(ハイブリッド配向)を保持したまま重合しており、その表面硬度は鉛筆硬度にして2Hであった。100℃、500時間での耐熱性試験後のリタデーション変化はなく、耐熱性の高い液晶配向フィルム(F7)が得られた。
二官能のアクリレート化合物(AC1)100重量%、およびイルガキュアー907、3重量%を混合溶媒(トルエン:シクロペンタノン=2:1)300重量%に溶解した溶液を、表面をレーヨン布によりラビングした鹸化処理TACに、バーコーターを用いて塗布した。塗布後、85℃に設定したオーブン中で5分間熱処理することにより、溶媒を除去して化合物(AC1)を配向させた。同温度を保ったまま、超高圧水銀灯(250W)を使って30mW/cm2(365nm)の紫外線を、25℃窒素気流下で30秒間照射した。照射後、化合物(AC1)は重合しており、ホモジニアス配向を示す液晶配向フィルム(FK1)が得られた。
F1 100/100 2H ハイブリッド
F2 100/100 2H ハイブリッド
F3 100/100 2H ハイブリッド
F4 100/100 2H ハイブリッド
F5 100/100 2H ハイブリッド
F6 100/100 2H ハイブリッド
F7 100/100 2H ハイブリッド
FK1(比較例1) 0/100 H ホモジニアス
比較例1の二官能のアクリレートを重合して得た配向フィルム(FK1)の粘着テープ剥離試験では、全てのますがはがれて残存は0であったが、本発明の組成物を重合させて得られた配向フィルムは全く剥がれがなく、全てのますが残存した。
(鉛筆硬度試験)
配向フィルム(FK1)の鉛筆硬度はHであったのに対して、組成物(CL1)、(CL2)、(CL3)、(CL4)、(CL5)、(CL6)および(CL7)のそれぞれで得られた配向フィルム(F1)、(F2)、(F3)、(F4)、(F5)、(F6)および(F7)の鉛筆硬度は、すべて2Hを示した。
(耐熱性試験)
配向フィルム(F1)、(F2)、(F3)、(F4)、(F5)、(F6)および(F7)の100℃、500時間での耐熱性試験前後のリタデーション変化は3%以内であり、耐熱性の高いフィルムであった。
(配向性)
本発明の化合物を含有する組成物は界面活性剤などの非重合性化合物を添加しなくても、ラビング処理した鹸化処理TACフィルム上においてネマチックハイブリッド配向を示した(実施例4、実施例5、実施例6、実施例7、実施例8、実施例9および実施例10)。またその組成物中の化合物を光重合した重合体からなるフィルムもハイブリッド配向を保持していた(実施例11、実施例12、実施例13、実施例14、実施例15、実施例16および実施例17)。
Claims (26)
- 式(1)で表される化合物。
式(1)において、R1は水素または炭素数1〜5のアルキルであり;R2 は−Y1−(CF2)s−CF3であり、ここで、Y1は−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−、または−C≡C−であり、sは0〜10の整数であり;A1は1,4−フェニレン、または任意の水素がハロゲン、シアノ、メチル、エチル、メトキシ、ヒドロキシ、ホルミル、アセトキシ、アセチル、カルボニルメチル、カルボニルトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;A2およびA3はそれぞれ独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、任意の水素がフッ素で置き換えられた1,4−シクロへキシレン、または任意の水素がハロゲン、シアノ、メチル、エチル、メトキシ、ヒドロキシ、ホルミル、アセトキシ、アセチル、カルボニルメチル、カルボニルトリフルオロメチル、ジフルオロメチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;X1は単結合、−O−または−OCO−であり;X2およびX3はそれぞれ独立して、単結合、−CH=CH−COO−、−OOC−CH=CH−、−CH2CH2−COO−、−OOC−CH2CH2−、−COO−、−OCO−、−OCH2−、−CH2O−、−OCF2−、−CF2O−、−CH2CH2−、−C≡C−、−NHCO−、または−CONH−であり;mは0〜20の整数であり;nは1または0である。 - 式(1)において、R1がメチルまたはエチルであり;R2が−Y1−(CF2)s−CF3であり、ここで、Y1は−O−であり、sは0〜10の整数であり;A1が1,4−フェニレン、または任意の水素がハロゲン、メチル、アセチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;A2およびA3がそれぞれ独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、または任意の水素がハロゲン、メチル、アセチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;X1が単結合または−O−であり;X2およびX3がそれぞれ独立して、単結合、−CH=CH−COO−、−CH2CH2−COO−、−COO−、−C≡C−、または−CONH−である請求項1に記載の化合物。
- 式(1)において、R1がメチルまたはエチルであり;R2が−OCF3であり;A1が1,4−フェニレン、または任意の水素がハロゲン、メチル、アセチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;A2およびA3がそれぞれ独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリダジン−3,6−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル、または任意の水素がハロゲン、メチル、アセチル、もしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;X1が単結合または−O−であり;X2およびX3がそれぞれ独立して、単結合、−CH=CH−COO−、−CH2CH2−COO−、−COO−、−C≡C−、または−CONH−である請求項1に記載の化合物。
- 式(1)において、R1がメチルまたはエチルであり;R2が−OCF3であり;A1が1,4−フェニレンであり;A2およびA3がそれぞれ独立して、1,4−フェニレンまたは3−フルオロ−1,4−フェニレンであり;X1が単結合または−O−であり;X2およびX3がそれぞれ独立して、単結合、−CH=CH−COO−、−CH2CH2−COO−、−COO−、−C≡C−、または−CONH−であり;mが0〜8の整数である請求項1に記載の化合物。
- 少なくとも2つの化合物を含有し、少なくとも1つの化合物が請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物である液晶組成物。
- 液晶組成物において、化合物の全てが重合性化合物である請求項5に記載の液晶組成物。
- 液晶組成物において、少なくとも1つの化合物が請求項1に記載の化合物であり、他の少なくとも1つの化合物が請求項1に記載の化合物とは異なる重合性化合物である請求項5に記載の液晶組成物。
- 液晶組成物において、化合物の全てが請求項1に記載の化合物である請求項5に記載の液晶組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つと、式(M1)、式(M2)、式(M3)、式(M4)、および式(M5)のそれぞれで表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物とを含有する請求項5に記載の液晶組成物。
式(M1)、式(M2)、式(M3)、式(M4)、および式(M5)において、R5は独立して、水素、フッ素、塩素、−CN、または炭素数1〜20のアルキルであり、このアルキルにおいて、任意の−CH2−は、−O−、−S−、−COO−、−OCO−、または−CO−で置き換えられてもよく、そして任意の水素はハロゲンで置き換えられてもよく;R6は独立して、水素または炭素数1〜5のアルキルであり;A4、A5、A6およびA7はそれぞれ独立して、1,4−シクロへキシレン、1,4−フェニレン、ピリジン−2,5−ジイル、ピリミジン−2,5−ジイル、ナフタレン−2,6−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、または任意の水素がハロゲンもしくはシアノで置き換えられた1,4−フェニレンであり;B1は独立して、単結合、1,4−フェニレン、ナフタレン−2,6−ジイル、ビフェニル−4,4’−ジイル、フルオレン−2,7−ジイル、9−メチルフルオレン−2,7−ジイル、9−エチルフルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジメチルフルオレン−2,7−ジイル、9−クロロフルオレン−2,7−ジイル、9,9−ジフルオロフルオレン−2,7−ジイル、または任意の水素がハロゲン、シアノ、メチルもしくはトリフルオロメチルで置き換えられた1,4−フェニレンであり;Z1およびZ2はそれぞれ独立して、単結合、−COO−、−OCO−、−CH2CH2−、または−C≡C−であり;X5およびX6はそれぞれ独立して、単結合または−O−であり;qは独立して、1または0であり;o、pおよびrはそれぞれ独立して、0〜20の整数である。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つと、式(M1)および式(M2)のそれぞれで表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物とを含有する請求項9に記載の液晶組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つと式(M3)で表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物とを含有する請求項9に記載の液晶組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つと、式(M4)および式(M5)のそれぞれで表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物とを含有する請求項9に記載の液晶組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物の少なくとも1つと、式(M1)、式(M2)および式(M3)のそれぞれで表される化合物の群から選択された少なくとも1つの重合性化合物とを含有する請求項9に記載の液晶組成物。
- 請求項1に記載の化合物を重合させて得られる重合体。
- 請求項5〜13のいずれか1項に記載の組成物を重合させて得られる重合体。
- 請求項14または15に記載の重合体からなる光学異方性を有する成形体。
- 光学異方性を有する成形体の薄層における液晶骨格がハイブリッド配向を示す請求項16に記載の光学異方性を有する成形体。
- カイラルネマチック相またはコレステリック相を有する請求項5〜13のいずれか1項に記載の液晶組成物から得られる重合体からなる光学異方性を有する成形体であり、その成形体の薄層における液晶骨格が螺旋構造を呈する光学異方性を有する成形体。
- 波長350〜750nmのうち、一部またはすべての領域の光を選択的に反射する請求項18に記載の光学異方性を有する成形体。
- 波長100〜350nmの領域の光を反射する請求項18に記載の光学異方性を有する成形体。
- カイラルネマチック相またはコレステリック相で誘起された螺旋構造において、ピッチが光学異方性を有する成形体の厚さ方向に連続的に変化する請求項18〜20のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体。
- 請求項18〜21のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体から構成される光学素子。
- 請求項18〜21のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体を使用した1/4波長機能板。
- 請求項18〜21のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体を使用した1/2波長機能板。
- 請求項16〜21のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体と偏光板との組み合わせから構成される光学素子。
- 請求項16〜21のいずれか1項に記載の光学異方性を有する成形体を含有する液晶表示素子。
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