JP2007009070A - 高分子分散型液晶表示素子用組成物及び高分子分散型液晶表示素子 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、
一般式(I−a)
で表される化合物を少なくとも1種類含有し、
一般式(II−a)
で表される化合物を少なくとも1種類含有し、
一般式(III−a)
C1、は1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
C2及びC3はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、又はインダン−2,5−ジイル基、を表し、該1,4−フェニレン基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、インダン−2,5−ジイル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z1及びZ2はそれぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−、−C≡C−、又は−CF2O−、−COO−、−OCO−を表し、
X1はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基、ジフルオロメチル基、イソシアネート基を表し、
n1は、0、1又は2を表す。ただし、n1=2の場合、各C1及び各Z1は同じでなくて良い。)
で表される化合物を少なくとも1種類以上含有することを特徴とする高分子分散型液晶表示素子用組成物を提供し、併せて当該組成物を構成部材とする高分子分散型液晶表示素子を提供する。
これによると、高分子分散型液晶表示素子の駆動電圧は、透明性高分子物質界面の平均空隙間隔、基板間の距離、液晶組成物の弾性定数・誘電率異方性、及び液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーによって決定される。この中で温度により変化をするパラメーターは、液晶組成物の弾性定数・誘電率異方性、及び液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーであるが、低温域では誘電率異方性は増加する為、低温域で駆動電圧を上昇させる要因となるのは、液晶組成物の弾性定数と液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーとなる。このうち高分子分散型液晶表示素子に特有の要因であるのが液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーである。そのため、高分子分散型液晶表示素子において駆動電圧の温度依存性を低減し、低温においても低い駆動電圧を維持させるためには、低温における液晶組成物と透明性高分子物質間のアンカリングエネルギーを室温に近いレベルになるよう制御する必要がある。
そこで、高分子分散型液晶表示素子において低温での表示特性を改善するには、低温での高分子鎖の運動性を高めることが有力な方策となる。本願発明者らはこの点に着目し、低温での高分子鎖の運動性を高める手法について鋭意検討した結果以下の二つの手法が有効であることを見出した。
透明性高分子物質の主鎖を固定している架橋点と架橋点の間隔が拡がるため、主鎖に対する固定が弱くなる。これにより低温における主鎖の運動性が向上する。
2)透明性高分子物質中に含まれる側鎖部位を増やすこと
側鎖部位の増大により透明性高分子物質中に一端が固定されておらず運動性の高い側鎖が多く導入される。このため透明性高分子物質全体として、低温での運動性が向上する。
1)架橋点間の距離の増大には、二つ以上の重合性官能基を有するモノマーにおいて、該重合性官能基間の距離を長くすれば良く、特定構造を有する側鎖型の二官能モノマーにおいて、主鎖長を制御することが特に有効である。
2)側鎖部位の増大には一分子中に一つの重合性官能基を持った単官能モノマーを用いれば良く、単官能モノマーの導入によって透明性高分子物質中に自由に運動することのできる側鎖を導入することができる。
該アルキレン基中に含まれるメチレン基が酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良いことが好ましく、
炭素原子数18から35のアルキレン基であって、該アルキレン基中に含まれる1個以上3個以下のメチレン基の水素原子の一つがそれぞれ独立に炭素原子数1から3のアルキル基で置換されており、該アルキレン基中に含まれるメチレン基が酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良いことがより好ましく、
炭素原子数20から32のアルキレン基であって、該アルキレン基中に含まれる1個以上3個以下のメチレン基の水素原子の一つがそれぞれ独立に炭素原子数1から3のアルキル基で置換されており、該アルキレン基中に含まれるメチレン基が酸素原子、−CO−、−COO−又は−OCO−で置換されていても良いことがさらに好ましく、
A5が炭素原子数20から32のアルキレン基であって、該アルキレン基中に含まれる1個又は2個のメチレン基の水素原子の一つがそれぞれ独立に炭素原子数1から3のアルキル基で置換されていることが特に好ましい。
一般式(II−a)で表される化合物は市販品を容易に入手することができる。合成する場合にはエポキシ基を有する化合物と、アクリル酸等エポキシ基と反応しうる重合性化合物とを反応させるなど既に述べた方法を応用することができる。
一般式(II−a)で表される化合物として好ましい構造をさらに具体的に列記する。
一般式(IV−a)
C11は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z11は単結合又は−CH2CH2−を表し、
X11は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基又は一般式(IV−b)を表し、
X18は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、又はジフルオロメトキシ基基を表す。)
X12からX17はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、メチル基、メトキシ基又はエチル基を表し、
n11は0又は1を表す。)
一般式(IV−a)においてR11としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数1から5のアルコキシ基がより好ましい。
Z11としては、単結合が好ましく、
X11としては、炭素原子数1から5のアルキル基、炭素原子数1から5のアルコキシ基又はフッ素原子が好ましく、
X12からX17は、水素原子、フッ素原子又はメチル基が好ましく、X12からX17の中で1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基であるものがより好ましい。
X61からX66はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、又はメチル基を表し、
X71からX76はそれぞれ独立して、水素原子、又はフッ素原子を表す。)
で表される化合物が好ましく、これらの中でも、X61からX66の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基であるもの、及びX71からX76の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子であるものがより好ましく。具体的には一般式(IV-j)から一般式(I-59)
X81、X84、X85及びX86はそれぞれ独立して水素原子、又はフッ素原子を表し、X82及びX83はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、又はメチル基を表すが、式(I-55)及び式(I-56)中のX82からX86の少なくとも1つ以上、3つ以下がフッ素原子、又はメチル基を表し、
X87及びX88はそれぞれ独立して、水素原子、又はフッ素原子を表す。)
で表される化合物が更により好ましい。
C21及びC31はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Y21フェニル基又はシクロヘキシル基を表し、
Y31は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、
X21及びX31はそれぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はジフルオロメトキシ基を表し、
X22からX26及びX32からX36はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を表し、
Z21及びZ31はそれぞれ独立して、単結合又は−CH2CH2−を表し、
Z22及びZ32はそれぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−又は−CF2O−を表し、
n21及びn31は0又は1を表す。)
一般式(V−a)及び一般式(V−b)においてR21及びR31としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-c)
C21及びC31としては、1,4-シクロヘキシレン基が好ましく、
Z21及びZ31としては、単結合が好ましく、
X21及びX31としては、フッ素原子もしくはトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
具体的には一般式(V-1)から一般式(V-33)で表される化合物が好ましい。
一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)
C41及びC51はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Y41はフェニル基又は、シクロヘキシル基を表し、
Y51は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、
X41及びX51はそれぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はジフルオロメトキシ基を表し、
X42からX45及びX52からX55はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を表し、
Z41及びZ51はそれぞれ独立して、単結合又は−CH2CH2−を表し、
Z42及びZ52はそれぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−又は−CF2O−を表し、
n41及びn51は0又は1を表す。)
一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)においてR41及びR51としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(VI-c)
C41及びC51としては、1,4-シクロヘキシレン基が好ましく、
Z41 及びZ51としては、単結合が好ましく、
X41及びX51としては、フッ素原子もしくはトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
具体的には一般式(VI-1)から一般式(VI-42)で表される化合物が好ましい。
また、更なる液晶温度領域の拡大、高誘電率、又は低粘性を得るため、一般式(IV−a)、一般式(V−a)、一般式(V−b)、一般式(VI−a)、一般式(VI−b)の化合物に加えて、一般式(VIII−a)、又は一般式(IX−a)で表される化合物を含有することも好ましい。
一般式(VIII−a)
C61、C62及びC63はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z61及びZ62はそれぞれ独立して、単結合又は−CH2CH2−を表し、
n61は、0、1又は2を表す。ただし、n61=2の場合、複数存在するC61及びZ61はそれぞれ同じあっても、異なっていても良い。)
一般式(VIII−a)においてR61及びR62としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-c)で表されるものが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又はアルコキシ基が更により好ましい。
また、特に低粘性を得たい場合は、n61が0であり、C62及びC63が、1,4-シクロへキシレン基であり、Z62が単結合であることが好ましく、
特に液晶温度範囲を拡大するには、n61が0又は1であり、C61及びC62が、1,4-シクロへキシレン基であり、C63が1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、Z61が単結合又は−CH2CH2−であり、Z62が単結合であることが好ましく、
特に高屈折率を得るためには、n61が1でありC61が1,4-シクロへキシレン基、又は1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、C62及びC63が、1,4フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子又はメチル基を有することができる。)であることが好ましい。
具体的には一般式(VIII-1)から一般式(VIII-5)で表される化合物が好ましい。
一般式(IX−a)
C71、C72及びC73はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基又はインダン−2,5−ジイル基、を表し、該1,4−フェニレン基、インダンー2,5−ジイル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z71及びZ72はそれぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−又は−CF2O−を表し、
X71はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基、ジフルオロメチル基、イソシアネート基を表し、
n71は、0、1又は2を表す。ただし、n71=2の場合、複数存在するC71及びZ71はそれぞれ同じあっても、異なっていても良い。)
一般式(IX−a)のR71としては、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数2から6のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)が好ましく、該アルケニル基は式(V-c)で表されるものが好ましく、炭素原子数1から5のアルキル基又は炭素原子数1から5のアルコキシ基が更により好ましい。
X71としては、フッ素原子又はトリフルオロメトキシ基が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
また、特に高誘電率を得たい場合は、n71が0又は1であり、C71が1,4-シクロへキシレン基であり、C72が1,4-シクロへキシレン基、又は1,4-フェニレン基(該1,4-フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、メチル基を有することができる。)であり、C73が2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、2,6-ジフルオロ-1,4-フェニレン基又は3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基であり、Z71及びZ72が単結合であることが好ましい。
特に液晶温度範囲を拡大するには、n71が2であり、C71が1,4-シクロへキシレン基であり、C72が、1,4-シクロへキシレン基又は1,4-フェニレン基であり、C73が2-フルオロ-1,4-フェニレン基、3-フルオロ-1,4-フェニレン基、2,6-ジフルオロ-1,4-フェニレン基又は3,5-ジフルオロ-1,4-フェニレン基であり、Z71及びZ72が単結合又は−CH2CH2−であることが好ましい。
具体的には一般式(IX-1)から一般式(IX-4)で表される化合物が好ましい。
これら一般式(IX-1)から一般式(IX-4)の中でも一般式(IX-5)から一般式(IX-8)で表される化合物がより好ましい。
これらの液晶組成物は不純物等を除去する、又は比抵抗値を更に高くする目的で、シリカ、アルミナ等による精製処理を施しても良い。比抵抗値としては1012Ω・cm以上が好ましく、1013Ω・cm以上がより好ましい。
更に、目的に応じて液晶組成物中に、キラル化合物、染料等のドーパントを添加することもできる。
ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン系;
ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾイン系;2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系;ベンジル、メチルフェニルグリオキシエステル系;
ベンゾフェノン、ο−ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;
2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系;
ミヒラーケトン、4,4’−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系;
10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノン等が好ましい。
この中でも、ベンジルジメチルケタールが最も好ましい。
一般式(IV−a)、一般式(V−a)及び一般式(V−b)、一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)、一般式(VIII−a)、一般式(IX−a)、で表される化合物を含む液晶組成物を59から89質量%含有し、一般式(I−a)、一般式(II−a)、で表される化合物を含む重合性組成物を10から40量%含有し、重合開始剤を0.1から2質量%含有することが好ましく、該液晶組成物を63から77質量%含有し、該重合性組成物を22から36質量%含有し、重合開始剤を0.1から2質量%含有することが更に好ましい。液晶組成物としては、一般式(IV−a)で表される化合物の含有率が5から90%、一般式(V−a)及び一般式(V−b)、一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)、で表される化合物群の含有率が5から70%であるものが好ましく、一般式(IV−a)で表される化合物の含有率が10から80%、一般式(V−a)及び一般式(V−b)、一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)、で表される化合物群の含有率が10から50%であるものがより好ましい。
ネットワーク構造の平均空隙間隔は高分子分散型液晶表示素子の特性に大きく影響し、平均空隙間隔としては、0.2から2μmが好ましく、0.2から1μmがより好ましく、0.3から0.7μmが最も好ましい。
(製造例1)
撹拌装置、及び温度計を備えた反応容器に、7,12−ジメチルオクタデカンジカルボン酸(商品名:IPS−22、岡村製油社製)44.5g(0.12モル)、ドータイトWSC(同仁化学社製)46g(0.24モル)、N,N−ジメチルアミノピリジン 2.9g(0.024モル)、ジクロロメタン500mlを加える。フラスコ内を窒素雰囲気にして氷水バスで5℃以下に冷却して、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亜合成社製:OXT−101)28g(0.24モル)をゆっくり滴下した。滴下終了後に反応容器を室温に戻し、更に5時間撹拌して反応を終了した。反応液に10%塩酸500mlを加えた後に純水、飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機溶媒を減圧留去して、式(a)で表されるオキセタン誘導体を50g得た。
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:4.45−4.36(dd,8H),3.56(s,4H),2.32(t、4H),1.62(m,4H),1.58(m,2H),1.38−1.26(m,24H),0.92−0.80(m,12H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.4,165.7,73.4,71.5,64.0,63.7,43.4,40.6,34.1,31.8,29.3,29.2,29.1,26.0,24.9,23.0,22.6,14.1,7.3
撹拌装置、及び温度計を備えた反応容器に、7−エチルヘキサデカンジカルボン酸(商品名:SB−20、岡村製油社製)41.1g(0.12モル)、ドータイトWSC(同仁化学社製)46g(0.24モル)、N,N−ジメチルアミノピリジン 2.9g(0.024モル)、ジクロロメタン500mlを加える。フラスコ内を窒素雰囲気にして氷水バスで5℃以下に冷却して、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン(東亜合成社製:OXT−101)28g(0.24モル)をゆっくり滴下した。滴下終了後に反応容器を室温に戻し、更に5時間撹拌して反応を終了した。反応液に10%塩酸500mlを加えた後に純水、飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機溶媒を減圧留去して、式(b)で表されるオキセタン誘導体を48g得た。
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:4.45−4.36(dd,8H),3.56(s,4H),2.32(t、4H),1.62(m,4H),1.58(m,1H),1.38−1.26(m,24H),0.92−0.80(m,9H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.4,165.7,73.4,71.5,64.0,63.7,43.4,40.6,34.1,31.8,29.3,29.2,29.1,26.0,24.9,23.0,22.6,14.1,7.3
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、上記の製造例1で合成した3,3−(7,12−ジメチルオクタデカンジイルビス(カルボニルオキシメチレン))ビス(3−エチルオキセタン)36.3g(0.064モル)、ヨウ化ナトリウム22.9g(0.152モル)、およびアセトニトリルを300ml入れ、5℃以下になるように氷水バスで冷却しながら撹拌した。デカノイルクロリド25.6(0.134モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌した後に、更に室温で3時間撹拌して反応を終了した。反応容器に少量の水を加えた後に酢酸エチルを加え、10%亜硫酸水素ナトリウムでヨウ素を分解した。更に純水、飽和食塩水の順で有機層を洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に、有機溶媒を減圧留去し中間体1を65g合成した。
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.42(d,2H),6.12(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H)4.04(s,8H),2.32(t,8H),1.62(m,8H),1.58(m,4H),1.38−1.25(m,48H),0.91−80(m,18H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.5,165.7,131.1,127.9,64.0,63.7,40.6,34.2,31.8,29.7−29.0,26.8,24.9,23.0,22.6,14.0,10.7,7.3
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、上記の製造例2で合成した3,3−(7−エチルヘキサデカンジイルビス(カルボニルオキシメチレン))ビス(3−エチルオキセタン)34.5g(0.064モル)、ヨウ化ナトリウム22.9g(0.152モル)、およびアセトニトリルを300ml入れ、5℃以下になるように氷水バスで冷却しながら撹拌した。ウンデカノイルクロリド27.4(0.134モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌した後に、更に室温で3時間撹拌して反応を終了した。反応容器に少量の水を加えた後に酢酸エチルを加え、10%亜硫酸水素ナトリウムでヨウ素を分解した。更に純水、飽和食塩水の順で有機層を洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に、有機溶媒を減圧留去し中間体2を63g合成した。
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.42(d,2H),6.12(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H)4.05(s,4H),3.34(t,4H),3.29(s,4H),2.32(t,4H),1.62(m,4H),1.6−1.47(m,7H),1.25(m,52H),0.92−0.8(m,15H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.6,165.9,130.6,128.3,71.6,70.4,64.7,64.4,41.5,34.3,32.7,31.9,29.6−29.2,26.9,26.1,25.0,23.0,22.6,14.0,7.4
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
(合成例3)
撹拌装置、窒素導入管、冷却管及び温度計を備えた反応容器に、上記の製造例2で合成した3,3−(7−エチルヘキサデカンジイルビス(カルボニルオキシメチレン))ビス(3−エチルオキセタン)34.5g(0.064モル)、ヨウ化ナトリウム22.9g(0.152モル)、およびアセトニトリルを300ml入れ、5℃以下になるように氷水バスで冷却しながら撹拌した。デカノイルクロリド25.5(0.134モル)を30分かけてゆっくり滴下した。滴下終了後、5℃で1時間撹拌した後に、更に室温で3時間撹拌して反応を終了した。反応容器に少量の水を加えた後に酢酸エチルを加え、10%亜硫酸水素ナトリウムでヨウ素を分解した。更に純水、飽和食塩水の順で有機層を洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に、有機溶媒を減圧留去し中間体3を60g合成した。
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.42(d,2H),6.12(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H)4.05(s,4H),3.34(t,4H),3.29(s,4H),2.32(t,4H),1.62(m,4H),1.6−1.47(m,7H),1.25(m,48H),0.92−0.8(m,15H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.6,165.9,130.6,128.3,71.6,70.4,64.7,64.4,41.5,34.3,32.7,31.9,29.6−29.2,26.9,26.1,25.0,23.0,22.6,14.0,7.4
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
撹拌装置、温度計を備えた反応容器に、1−ブロモウンデカン85g(0.36モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド2.6g、ジメチルスルオキシド 150ml、および3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン 28g(0.24モル)を加え、50℃で溶解させた後に、粒状の水酸化ナトリウム 12.8g(0.32モル)を5回に分けて1時間添加した。添加終了後に反応容器を80℃に加熱して3時間撹拌して反応を終了した。反応液に酢酸エチルを1L加えた後に5%炭酸ナトリウム、純水、飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機溶媒を減圧留去して、3−オキセタニル−5−オキソヘキサデカンを37g得た。
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.42(d,2H),6.12(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H)4.05(s,4H),3.34(t,4H),3.29(s,4H),2.32(t,4H),1.62(m,4H),1.6−1.47(m,8H),1.25(m,58H),0.92−0.8(m,18H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.6,165.9,130.6,128.3,71.6,70.4,64.7,64.4,41.5,34.3,32.7,31.9,29.6−29.2,26.9,26.1,25.0,23.0,22.6,14.0,7.4
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
撹拌装置、温度計を備えた反応容器に、1−ブロモオクタン69g(0.36モル)、テトラブチルアンモニウムブロミド2.6g、ジメチルスルオキシド 150ml、および3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン 28g(0.24モル)を加え、50℃で溶解させた後に、粒状の水酸化ナトリウム 12.8g(0.32モル)を5回に分けて1時間添加した。添加終了後に反応容器を80℃に加熱して3時間撹拌して反応を終了した。反応液に酢酸エチルを1L加えた後に5%炭酸ナトリウム、純水、飽和食塩水の順で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、有機溶媒を減圧留去して、3−オキセタニル−5−オキソヘキサデカンを26g得た。
1H−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:6.42(d,2H),6.12(q,2H),5.84(d,2H),4.12(s,4H)4.05(s,4H),3.34(t,4H),3.29(s,4H),2.32(t,4H),1.62(m,4H),1.6−1.47(m,8H),1.25(m,46H),0.92−0.8(m,18H)
13C−NMR(溶媒:重クロロホルム):δ:173.6,165.9,130.6,128.3,71.6,70.4,64.7,64.4,41.5,34.3,32.7,31.9,29.6−29.2,26.9,26.1,25.0,23.0,22.6,14.0,7.4
赤外吸収スペクトル(IR)(KBr):2925,2855,1733,1652−1622,1190,808.9
実施例中の高分子分散型液晶表示素子は以下の方法で作製した。
液晶組成物、ラジカル重合性組成物、光重合開始剤及び微量の重合禁止剤からなる調光層形成材料を真空注入法でセルギャップ4μmのITO付きガラスセル内に注入した。この時、調光層形成材料が常に均一状態となるよう、真空注入装置内の温度をコントロールした。また真空度は2パスカルとなるよう設定した。注入後ガラスセルを取り出し、注入口を封口剤3026E(スリーボンド社製)で封止した後、調光層形成材料のアイソトロピック−ネマチック転移点より1から2℃高い温度にコントロールし、紫外線カットフィルターL−37(ホーヤ カンデオ オプトロニクス社製)を介して、サンプル表面の照射強度が18mW/cm2となるように調整されたメタルハライドランプを100秒間照射して、高分子分散型液晶表示素子を得た。なお、この照射条件は作製された高分子分散型液晶表示素子の特性バラつき及び経時安定性を見て決定したものである。一例として照射強度10mW、露光時間60秒の条件では作製された素子の駆動電圧がバラつきやすい上に、素子の駆動電圧が経時的に変化する。これは照度と露光時間が少ない場合、小さな露光条件のふれが素子の特性に大きく影響するからであり、またこの照射条件では高分子分散型液晶表示素子中に無視できない量の未重合モノマーが残るからである。
25℃の室内環境、あるいは−20℃の低温環境において、高分子分散型液晶表示素子に60Hzの交流電圧を印加する。印加電圧を無印加から0.2V/ステップ、かつ3秒/ステップの条件で15Vまで段階的に上昇させる。印加電圧が15Vに到達したら今度は印加電圧を0.2Vステップ、かつ3秒/ステップの条件で無印加まで下降させる。この操作を行った時の印加電圧と光透過率の関係から、以下の特性値が定義される。
T0:電圧無印加時の光透過率(%)。
T100:印加電圧上昇に伴う光透過率変化が飽和に達し、光透過率が変化しなくなった時の光透過率(%)。
T50:T0+0.5×(T100−T0)で定義される、T0とT100の中間の光透過率(%)。
T90:T0+0.9×(T100−T0)で定義される光透過率(%)。
V100:T100における印加電圧(V)。
Vr50:高分子分散型液晶表示素子に対する印加電圧を無印加から上昇させていった時、T50の透過率における印加電圧(V)。
Vd50:高分子分散型液晶表示素子に対する印加電圧をV100から下降させていった時、T50の透過率における印加電圧(V)。
HS50:Vr50−Vd50で定義される光学ヒステリシス(V)。図3にこの定義を図解した。
Vr90:高分子分散型液晶表示素子に対する印加電圧を無印加から上昇させていった時、T90の透過率における印加電圧(V)。
さらに、上記とは別に以下の特性値が定義される。
T100(Vr90):高分子分散型液晶表示素子にVr90の電圧を印加し続けた時、光透過率が飽和に達して変化しなくなった時の透過率(%)。
T10(Vr90):T0+0.1×(T100(Vr90)−T0)で定義される光透過率(%)。
T90(Vr90):T0+0.9×(T100(Vr90)−T0)で定義される光透過率(%)。
τr:電圧無印加状態で光透過率がT0になっている高分子分散型液晶表示素子に即座にVr90の電圧を印加した時、光透過率がT0からT90(Vr90)に変化するまでに要する時間(ms)。
τd:Vr90の電圧を印加し続け、光透過率がT100(Vr90)になっている状態の高分子分散型液晶表示素子を即座に電圧無印加状態にした時、光透過率がT100(Vr90)からT10(Vr90)に変化するまでに要する時間(ms)。
τr+d:τr+τdで定義される応答時間(ms)。
電圧保持率(VHR):液晶電圧保持率測定システムVHR-A1(東陽テクニカ社製)を用いて測定した、パルス幅64μsec、フレーム周期200msec、印加電圧5Vにおける、電圧低下がない場合の理想的波形との面積比(%)。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(A)の液晶温度範囲は-37から81℃である。ラジカル重合性化合物M−1とNKエステルISAの混合比率を70:30、65:35、60:40、55:45、50:50、45:55、としてそれぞれ高分子分散型液晶表示素子の25℃におけるVr90とHS50を評価した。その評価結果を表1に示す。なお表1中のM-1 (%)とは、ラジカル重合性化合物M−1とラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物中に占める、ラジカル重合性化合物M−1の含有量を質量%で示した数値である。
<液晶組成物(A)>
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である東亞合成(株)製アロニックスTO-1336からなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である東亞合成(株)製アロニックスTO-1338からなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−2と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本実施例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−2の含有量が60%であり、NKエステルISAの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−3と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本実施例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−3の含有量が60%であり、NKエステルISAの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−4と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本実施例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−4の含有量が60%であり、NKエステルISAの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−5と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本実施例における最適モノマー組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−5の含有量が60%であり、NKエステルISAの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
液晶組成物(B)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。液晶組成物(B)の液晶温度範囲は-34から82.2℃である。
<液晶組成物(B)>
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−2が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−3が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−4が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−5が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−6と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である新中村化学(株)製NKエステルISAからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−7と二分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である東亞合成(株)製アロニックスTO-1336からなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と直鎖単官能タイプのラジカル重合性化合物である共栄社化学(株)製ライトアクリレートL−Aからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、前述の手法で高分子分散型液晶表示素子を得ようとしたが、ライトアクリレートL−Aの分子量が低いため真空注入時に揮発してしまい、真空注入することができなかった。そこで、本比較例のみセルギャップ4μmの二穴式セルに高分子分散型液晶表示素子用組成物を常圧で注入し、以下は実施例1と同様にして高分子分散型液晶表示素子を作製した。
本比較例は-20℃ではメモリー現象が発生し、電圧を印加した後、無印加状態に戻しても透過率がT0に戻らなかった。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と直鎖単官能タイプのラジカル重合性化合物である共栄社化学(株)製ライトアクリレートS−Aからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、実施例1と同じ方法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における最適組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が60%であり、ライトアクリレートS−Aの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
液晶組成物(A)が70%、ラジカル重合性化合物M−1と多分岐単官能タイプのラジカル重合性化合物である共栄社化学(株)製ライトアクリレートIS−Aからなるラジカル重合性組成物が29.4%、光重合開始剤イルガキュア651(チバスペシャリティーケミカルズ社製)が0.6%からなる高分子分散型液晶表示素子用組成物を調合し、実施例1と同じ方法で高分子分散型液晶表示素子を得た。
本比較例における最適組成(ラジカル重合性組成物中のラジカル重合性化合物M−1の含有量が60%であり、ライトアクリレートIS−Aの含有量が40%である組成)の25℃と-20℃におけるVr90、HS50、τr+d、及び25℃におけるVHRを測定した結果を表2に示す。
Claims (12)
- 一般式(I−a)
で表される化合物を少なくとも1種類含有し、
一般式(II−a)
で表される化合物を少なくとも1種類含有し、
一般式(III−a)
C1、は1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基又は1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
C2及びC3はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、又はインダン−2,5−ジイル基、を表し、該1,4−フェニレン基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基、2,6−ナフチレン基、インダン−2,5−ジイル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z1及びZ2はそれぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−、−C≡C−、−CF2O−、−COO−、又は−OCO−を表し、
X1はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメチル基、又はイソシアネート基を表し、
n1は、0、1又は2を表す。ただし、n1=2の場合、複数存在するC1及びZ1はそれぞれ同じであっても異なっていても良い。)
で表される化合物を少なくとも1種類以上含有することを特徴とする高分子分散型液晶表示素子用組成物。 - 一般式(III−a)で表される化合物のうち、少なくとも1種類以上が一般式(IV−a)
C11は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z11は単結合又は−CH2CH2−を表し、
X11は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、ジフルオロメトキシ基又は一般式(IV−b)を表し、
X18は、炭素原子数1から10のアルキル基又は炭素原子数2から10のアルケニル基(該アルキル基又はアルケニル基中に存在する1個又は2個以上のメチレン基は、酸素原子が相互に直接結合しないものとして、酸素原子で置換されていてもよい。)、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、又はジフルオロメトキシ基基を表す。)
X12からX17はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基、メチル基、メトキシ基又はエチル基を表し、
n11は0又は1を表す。)
で表される化合物である請求項1記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。 - 一般式(III−a)で表される化合物のうち、少なくとも1種類以上が一般式(V−a)及び一般式(V−b)
C21及びC31はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Y21フェニル基又はシクロヘキシル基を表し、
Y31は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、
X21及びX31はそれぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はジフルオロメトキシ基を表し、
X22からX26及びX32からX36はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を表し、
Z21及びZ31はそれぞれ独立して、単結合又は−CH2CH2−を表し、
Z22及びZ32はそれぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−又は−CF2O−を表し、
n21及びn31は0又は1を表す。)
で表される化合物群から選ばれた化合物である請求項1又は2に記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。 - 一般式(III−a)で表される化合物のうち、少なくとも1種類以上が一般式(VI−a)及び一般式(VI−b)
C41及びC51はそれぞれ独立して、1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Y41はフェニル基又は、シクロヘキシル基を表し、
Y51は1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、
X41及びX51はそれぞれ独立して、フッ素原子、塩素原子、イソシアネート基、トリフルオロメチル基、トリフルオロメトキシ基又はジフルオロメトキシ基を表し、
X42からX45及びX52からX55はそれぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を表し、
Z41及びZ51はそれぞれ独立して、単結合又は−CH2CH2−を表し、
Z42及びZ52はそれぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−又は−CF2O−を表し、
n41及びn51は0又は1を表す。)
で表される化合物群から選ばれた化合物である請求項1、2又は3の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。 - 一般式(I−a)で表される化合物が一般式(I−b)
で表される化合物であり、
一般式(II−a)で表される化合物が一般式(II−b)
で表される化合物である請求項1、2、3又は4の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。 - 一般式(VIII−a)
C61、C62及びC63はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基又は1,4−シクロヘキシレン基を表し、該1,4−フェニレン基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z61及びZ62はそれぞれ独立して、単結合又は−CH2CH2−を表し、
n61は、0、1又は2を表す。ただし、n61=2の場合、複数存在するC61及びZ61はそれぞれ同じあっても、異なっていても良い。)
で表される化合物を含有する、請求項1、2、3、4又は5の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。 - 一般式(IX−a)
C71、C72及びC73はそれぞれ独立して1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基又はインダン−2,5−ジイル基、を表し、該1,4−フェニレン基、インダンー2,5−ジイル基は非置換であるか又は置換基として1個又は2個以上のフッ素原子、塩素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基を有することができ、
Z71及びZ72はそれぞれ独立して、単結合、−CH2CH2−又は−CF2O−を表し、
X71はフッ素原子、塩素原子、トリフルオロメチル基又はトリフルオロメトキシ基、ジフルオロメチル基、イソシアネート基を表し、
n71は、0、1又は2を表す。ただし、n71=2の場合、複数存在するC71及びZ71はそれぞれ同じあっても、異なっていても良い。)
で表される化合物を含有する請求項1、2、3、4、5又は6の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。 - 一般式(IV−a)で表される化合物の、X12からX17のうち少なくとも1つ以上、4つ以下が、フッ素原子又はメチル基である請求項2、3、4、5、6又は7の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。
- 重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の何れかに記載の高分子分散型液晶表示素子用組成物を用いたアクティブ駆動高分子分散型液晶表示素子。
- 電極層を有する少なくとも一方が透明な2枚の基板と、この基板間に支持された調光層を有し、該調光層が請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9の何れかに記載の組成物に紫外線を照射することによって得られたアクティブ駆動高分子分散型液晶表示素子。
- 調光層が液晶の連続層中に透明性高分子物質の3次元網目構造を形成して成る、請求項10又は11に記載の高分子分散型液晶表示素子。
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