JP5053798B2 - 車両用サンバイザ - Google Patents
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Description
ところで、サンバイザ本体は、アームを介して車体に装着される。サンバイザ本体は、軸受部を介してアームに取り付けられ、格納位置と使用領域(射光位置)との間で回動可能とされている。また軸受部には、サンバイザ本体を格納位置、及び使用領域での任意の位置に保持するべく、アームに対し当該アームを挟み込むように付勢力を作用することによってサンバイザ本体のアームに対する回動動作に抵抗を与えるためのバネ部材が備えられている。
上記の異音対策として、例えば接合ピンとボス孔との接触面に潤滑剤を塗布するといったことが考えられるが、シェル構成体の組付け時に潤滑剤の塗布作業を実施することは、製造コストのアップを招くことになり、この点でなお改良の余地がある。
本発明のサンバイザ本体は、互いに接合されて当該サンバイザ本体を形成する二つのシェル構成体によって構成される。二つのシェル構成体の一方には、第1及び第2のピンが形成され、二つのシェル構成体の他方には、第1のピンに嵌合する孔、及び第2のピンに嵌合する孔が形成される。そして、第1及び第2のピンがそれぞれ対応する孔に嵌合することで二つのシェル構成体が固定状に接合され、これによってサンバイザ本体が構成される。
また、第1のピン及び当該第1のピンに嵌合する孔は、接続部に隣接して配置され、第2のピン及び当該第1のピンに嵌合する孔は、接続部から見て第1のピン及び当該第1のピンに嵌合する孔よりも離れて配置される。なお、本発明における「第1のピンと当該第1のピンに嵌合する孔」の組み合わせは、単一あるいは複数のいずれも好適に包含する。同様に、本発明における「第2のピンと当該第2のピンに嵌合する孔」の組み合わせは、単一あるいは複数のいずれも好適に包含する。
接続部には、サンバイザ本体がアームの長軸回りに回動する際に、当該回動動作に抵抗を与えるバネ部材が取り付けられる。
本発明によれば、サンバイザ本体の回動時におけるピンと孔との嵌合部に関する異音対策を合理的にかつ低コストで実現できる。
バネクリップ129は、左右の円環部127a,127bにおいて、挟持部129aが横軸部105bに径方向(上方)から被さるように嵌め込まれるとともに、当該挟持部129aから延びる脚部(下部側)129bがグリップ保持部128の角孔に弾発状に挿入される。そして、外側端部(板バネの一端)が角孔の段差に対し挿入方向と反対方向から係止することによって抜け止めされる。
。例えば、図6に示すように、格納位置に置かれたサンバイザ本体103が、当該格納位置から使用領域へと(図示矢印方向に)回動される際、上記のバネクリップ129の回動抵抗に基づき前側の本体構成部材103Aが横軸部105bを支点にして撓み(弾性変形し)、これにより前側の本体構成部材103Aと後側の本体構成部材103Bが互いに近づく方向へと相対的に移動する。この状態が図7に示される。そして乗員が回動動作を止めると、前側の本体構成部材103Aの撓みが復元して概ね図6に示す状態に戻る。すなわち、前側の本体構成部材103Aと後側の本体構成部材103Bが互いに近づく方向へと相対的に移動する。なお、サンバイザ本体103を使用領域から格納位置へと回動させる場合には、後側の本体構成部材103Bが横軸部105bを支点にして撓むことによって前側の本体構成部材103Aと後側の本体構成部材103Bとの間に相対移動が生ずることになる。
このような現象は、本体構成部材103A,103Bに設定される接合ピン113とボス孔115aのうち、バネクリップ129に隣接して配置される接合ピン113Aとボス孔115aAについて発生し、バネクリップ129から見て隣接する接合ピン113Aとボス孔115aAよりも離れた位置に配置される接合ピン113とボス孔115aについては発生しない。すなわち、バネクリップ129の回動抵抗に基づく前側の本体構成部材103Aあるいは後側の本体構成部材103Bの撓みによって前側と後側の本体構成部材103A,103B間の生ずる相対的な移動は、バネクリップ129の周辺に発生していると考えられる。
また、本実施の形態では、サンバイザ本体103が格納位置と使用領域間で回動される際に、当該回動動作に対して抵抗を与えるべく設けられるバネクリップ129につき、上下方向に長い略長円形状に曲げられた板バネからなり、横軸部105bを径方向外側から挟み付けることで付勢力を作用する挟持部129aを有する形式の場合で説明したが、この形式のバネクリップに限定しない。すなわち、横軸部105bの外面に径方向から当接して所定の弾発力を作用することによって回動抵抗を付与する形式のバネクリップであっても構わない。
103 サンバイザ本体
103A 前側の本体構成部材(シェル構成体)
103B 後側の本体構成部材(シェル構成体)
103a リブ
103b リブ
105 支軸
105a 縦軸部
105b 横軸部
105c 切欠部
109 サポート軸
113 接合ピン(第2のピン)
113A 接合ピン(第1のピン)
115 ボス部
115a ボス孔(孔)
115aA ボス孔(孔)
127 軸受部
127a 円環部
127b 円環部
128 クリップ保持部
129 バネクリップ(バネ部材)
129a 挟持部
129b 脚部
A1 凹部(凹状部)
A2 凸部(凸状部)
A3 リブ(凸状部)
Claims (4)
- サンバイザ本体と、
前記サンバイザ本体を車体に取り付けるアームと、
前記サンバイザ本体に設けられ、前記アームに対する前記サンバイザ本体の回動を許容する接続部と、を有し、
前記サンバイザ本体は、互いに接合されて当該サンバイザ本体を形成する二つのシェル構成体と、前記二つのシェル構成体の一方に形成された第1及び第2のピンと、前記二つのシェル構成体の他方に形成され、前記第1のピンに嵌合する孔、及び前記第2のピンに嵌合する孔と、を有し、前記第1及び第2のピンがそれぞれ対応する孔に嵌合することで2つのシェル構成体が固定状に接合される構成とされており、
前記第1のピン及び当該第1のピンに嵌合する孔は、前記接続部に隣接して配置され、前記第2のピン及び当該第2のピンに嵌合する孔は、前記接続部から見て前記第1のピン及び当該第1のピンに嵌合する孔よりも離れて配置されており、
前記接続部には、前記サンバイザ本体が前記アームの長軸回りに回動する際に、当該回動動作に抵抗を与えるバネ部材が取り付けられた車両用サンバイザであって、
前記第1のピンと当該第1のピンに嵌合する孔の接触面の少なくとも一方に複数の凹状部ないし凸状部を形成することで前記第1のピンと孔の接触面積を低減して接触部の抵抗を減らし、
前記サンバイザ本体が前記アームに対し回動する際に、前記接続部に作用する前記バネ部材の回動抵抗に基づく前記シェル構成部材の撓みによって、前記二つのシェル構成体が互いに離れる方向へ移動する際、及び互いに接近する方向に移動する際の、前記第1のピンと当該第1のピンに嵌合する孔との相対移動時の異音の発生を抑える構成としたことを特徴とする車両用サンバイザ。 - 請求項1に記載された車両用サンバイザであって、
前記複数の凹状部ないし凸状部は、ブラスト処理によって形成されていることを特徴とする車両用サンバイザ。 - 請求項1に記載の車両用サンバイザであって、
前記複数の凹状部ないし凸状部は、前記シェル構成体を成形型によって成形する際、当該成形型を用いてのシボ付け処理によって成形されていることを特徴とする車両用サンバイザ。 - 請求項1に記載された車両用サンバイザであって、
前記複数の凸状部は、前記第1のピン外表面と孔壁面との少なくとも一方に形成されたピン長軸方向に延びる周方向に複数のリブによって構成されることを特徴とする車両用サンバイザ。
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