JP4975683B2 - 吸音材取付方法、及び吸音材を取り付けた部材 - Google Patents

吸音材取付方法、及び吸音材を取り付けた部材 Download PDF

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Description

本発明は吸音材の取付け方法に関する。特に自動車のエンジンカバーやインストルメントパネルなどの取付対象物に凹面状に形成された部位に、樹脂発泡体からなるシート状の吸音材を取付ける方法に関する。
自動車のエンジンカバーやインストルメントパネルに沿うように、面状(シート状)の吸音材を取り付けて、騒音を低減する技術が広く使用されている。これら技術においては、しばしば、凹面状に形成された取付部位(以下、凹面部ともいう)に吸音材を取り付けることが行われるが、その実施に当たっては、吸音性能を高めることはもとより、周辺部材と吸音材が干渉しないように、吸音材を凹面に沿うような所定の形状に、しっかりと確実に取り付ける必要がある。
吸音材をこれら取付対象部材の凹面部に取り付けることに関して、特許文献1ないし特許文献3といったものが、従来技術として知られている。特許文献1には、ガラス繊維と合成樹脂からなる繊維多孔質膨張体(発泡体)を熱プレスにより所定の形状に成形して、エンジンカバーの内面に取り付ける技術が記載されている。また、特許文献2には、樹脂発泡体などの吸音材を、エンジンカバーに設けた貫通穴をふさぐように取り付けた吸音エンジンカバーが記載されている。
また、特許文献3には、インストルメントパネルの凹面部に吸音材を取り付ける方法に関し、パネル基材に孔を設けて、パネル表皮を形成するウレタン材料をパネル基材の裏面に漏出させ、漏出させたウレタン材料を吸音材に含浸固化させて、吸音材をインストルメントパネルにスポット的に固定する技術が開示されている。
実用新案登録第3028639号公報 特開2002−129974号公報 特開2001−105930号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術においては、吸音材の所定の形状が長期間にわたって保てるように、吸音材を熱プレスなどの手段によって予備成形しておく必要があり、そのため、個別の製品種別に対応した吸音材のプレス金型が必要になるなどするため、その開発及び製造の煩雑さ及びコストを改善することが強く望まれていた。また、吸音材そのものに所定の剛性を与える必要があるために、時には熱プレスによって吸音性が阻害されてしまうこともある。
また、特許文献2に記載された技術においては、一般に、粘着テープや接着剤、あるいはリブやピンなどの固定手段を利用して、エンジンカバーに吸音材を取り付けるが、広い凹面部に沿わせて吸音材を取り付けるには、以下のような問題が生ずることがあった。即ち、粘着テープや接着剤により吸音材を取り付けると、経年変化による接着剤の劣化などによって吸音材が凹面部から脱落して他の部材と干渉するといったおそれがあった。また、リブやピンなどの固定手段を利用して吸音材を取り付ける場合であっても、これら固定手段を多数エンジンカバーに設ける必要があり、取り付けが煩雑なものとなってしまうほか、エンジンカバーなどの外観意匠性が重視される部品においては、裏面にリブやピンを設けた部分が、意匠面(表側)で引けなどの外観不良を生ずる事があるため、これら固定手段を簡略化、節約、省略できるような取付方法が望まれていた。
また、特許文献3に記載された技術においても、吸音材をパネル基材と一緒に成形型内にセットして成形する必要があるなど、その製造方法は複雑なものであった。そのため、より簡便な方法で吸音材を取り付ける方法が望まれていた。
本発明は、吸音材を取付対象物の凹面部に沿うように確実に取り付けることができると共に、その取り付けを簡便なものとできるような、吸音材の取付方法を提供することを目的とする。
発明者は、鋭意検討の結果、弾力性を有するシート状の吸音材をシート面に沿う方向に圧縮し、吸音材の前記圧縮方向にかかる両端部を、取付対象物から突設されたリブに突き当てて圧縮状態が維持されるように固定し、取付対象物の凹面部に向かって吸音材が面外変形させるように取付けすると、吸音材の取付形状が自己保持される作用が生じ、上記課題が解決できることを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、取付対象物の凹面部に、弾力性を有する樹脂発泡体からなるシート状の吸音材を取付ける方法であって、吸音材をシート面に沿う方向に圧縮し、吸音材の前記圧縮方向にかかる両端部を、取付対象物から突設されたリブに突き当てて吸音材の圧縮状態が維持されるように固定し、取付対象物の凹面部に向かう方向に吸音材を面外変形させて、吸音材の弾力性によって、吸音材が凹面部に押し付けられるようにしたことを特徴とする吸音材取付方法である(請求項1)
本発明の吸音材取付け方法においては、取付対象物から突設されたリブに替えて、取付対象物の一部が凹面内側に向かって膨出するよう設けられた膨出部に対し、前記吸音材両端部を突き当てて圧縮状態が維持されるように固定するようにしても良い(請求項2)。
また、本発明は、弾力性を有する樹脂発泡体からなるシート状の吸音材が、エンジンカバーに設けられた凹面部に取り付けられた吸音材付きエンジンカバーであって、エンジンカバーを取付対象物として、吸音材が請求項1または請求項2に記載の吸音材取付方法によって取り付けられた吸音材付きエンジンカバーである(請求項3)。また、本発明は、弾力性を有する樹脂発泡体からなるシート状の吸音材が、インストルメントパネルに設けられた凹面部に取り付けられた吸音材付きインストルメントパネルであって、インストルメントパネルを取付対象物として、吸音材が請求項1または請求項2に記載の吸音材取付方法によって取り付けられた吸音材付きインストルメントパネルである(請求項4)。
また、本発明は、自動車のバッテリー冷却システムに用いられるバッテリー冷却ダクト内面に設けられた凹面部に、弾力性を有する樹脂発泡体からなるシート状の吸音材が取り付けられた吸音材付きバッテリー冷却ダクトであって、バッテリー冷却ダクトを取付対象物として、吸音材が請求項1または請求項2に記載の吸音材取付方法によって取り付けられた吸音材付きバッテリー冷却ダクトである(請求項5)。また、本発明は、自動車のエンジンに供給する空気を濾過するエアクリーナの内面に設けられた凹面部に、弾力性を有する樹脂発泡体からなるシート状の吸音材が取り付けられた吸音材付きエアクリーナであって、エアクリーナを取付対象物として、吸音材が請求項1または請求項2に記載の吸音材取付方法によって取り付けられた吸音材付きエアクリーナである(請求項6)。
本発明によれば、吸音材がシート面方向に圧縮されて吸音材の前記圧縮方向にかかる両端部を、取付対象物に設けられたリブや膨出部に突き当てて圧縮状態が維持されるように固定し、吸音材がその反発力によって凹面部の方向に面外変形しようとするので、吸音材を取付対象物の凹面部に沿うように確実に取り付けることができると共に、その取り付けを簡便なものとできるという効果が得られる。
さらに、本発明によれば、吸音材の弾力性によって、吸音材が凹面部に押し付けられるようにされているので、吸音材の保持固定をさらに確実なものとすることができるという効果得られる。
また、請求項3または請求項4、請求項5、請求項6の発明においては、レイアウトスペースの制約が特に厳しいこれら部材において、その外面または内面の凹面部に好適に吸音材が取付けられた部材を、効率的かつ簡便に提供することができる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。図1は、本発明の吸音材取付方法を自動車のエンジンカバーに適用し製造した、吸音材付きエンジンカバー1の断面図である。また、図7にはカバー本体2に吸音材3を取付ける前の状態を、図8には取り付け後の状態を、斜視図にて示す。エンジンカバー1は、合成樹脂製(本実施形態ではポリアミド樹脂)のカバー本体2にシート状の吸音材3を取り付けて構成される。カバー本体2は、湾曲した面を持つ部材であり、湾曲面の凸側が、意匠面としてエンジンと反対側になるように使用され、湾曲面の凹面側5が、エンジンに対向して使用される。シート状の吸音材3は、湾曲面の凹面側5に設けられ、エンジンから発生する騒音を消音する。
吸音材3は、図2に示すように無負荷状態で略平板状に形成されたシート状の吸音材であり、弾力性を有する樹脂発泡体により形成されている。ここで、シート状とは、エンジンカバーの凹面部に取り付けられるべく所定の平面的な広さと厚みを有することをいい、特に、吸音材の平面的な広さを決定する長さL1や幅が、厚みtよりも大きい、好ましくは厚みtの2〜3倍よりも大きいことを意味する。また、吸音材3の長さは、リブ4,4の間隔L0と、吸音材3の無負荷時の長さL1とが、L1>L0となるようにされている。
吸音材3は、カバー本体2に設けられたリブ4、4の間に、シート状の吸音材3がシート面に沿う方向に圧縮された状態で、かつ、カバー本体2の凹面部5に向かう方向に膨らむよう面外変形した状態で取り付けられている。さらに、本実施形態においては、吸音材3の弾力性による反発力によって、吸音材3が凹面部5に押し付けられるように付勢された状態で、カバー本体2の凹面部5に取り付けられており、吸音材3が凹面部5から浮き上がらないよう、その弾発力により吸音材3に自己保持性が生じている。
リブ4,4の先端部には、吸音材3の脱落を防止するための爪41、41が設けられており、爪41、41が吸音材3の端部に引っかかることによって、リブ4と吸音材3の端部が係止して、吸音材3がエンジンカバー本体2に取り付けられている。
吸音材3を構成する樹脂発泡体としては、例えば、連続気泡構造を有するポリウレタン系発泡体が使用できる。その他の好ましい吸音材としては、ポリオレフィン系発泡体(ポリエチレン発泡体、発泡エチレン−酢酸ビニル共重合体など)、ポリ塩化ビニル系発泡体などの合成樹脂発泡体が例示できる。
樹脂発泡体の気泡構造は、独立気泡構造、連続気泡構造、両者を組み合わせた構造のいずれであってもよいが、吸音性を向上できる点から、少なくとも連続気泡を含む構造が好ましい。また、樹脂発泡体の表面にスキン層がある場合には、スキン層を除去して使用することが好ましい。連続気泡の割合は、全気泡中60〜100%(例えば、65〜99.9%)、好ましくは70〜99%程度である。
また、吸音材の密度は、10〜100kg/m程度の範囲から選択でき、例えば、消音性を向上するためには、30〜70kg/m、好ましくは40〜48kg/m、さらに好ましくは42〜46kg/m程度である。吸音材の通気度(JIS K6400−7 A法に準拠した方法)は0.1〜5dm/秒程度の範囲から選択でき、例えば、消音性が向上するためには、0.3〜2dm/秒、好ましくは0.4〜1.4dm/秒、さらに好ましくは0.5〜1.3dm/秒(特に0.6〜1.2dm/秒)程度であってもよい。
吸音材の弾力性の程度は以下のとおりである。なお、弾力性の程度は、JIS K6400に準拠する硬さ測定試験による値で示し、具体的には、大きさ380mm×380mm厚み50mmの試験片を、5N荷重時の厚みを元厚として、75%圧縮後、再度、元厚の25%まで圧縮し、20秒後の荷重(N)を測定することにより行う。本発明に使用する吸音材として好ましい弾力性の程度は、上記硬さで、40〜500Nであり、好ましくは100〜350Nであり、より好ましくは180〜260Nである。硬さが小さすぎれば吸音材の保持力が不足することになり、硬さが大きすぎれば吸音材3を凹面部5に収容固定する作業が困難になる。
吸音材の厚みや大きさは、消音性能とレイアウトスペースの関係で決定すればよいが、代表的な実施形態における吸音材の好ましい厚みtは3mm〜100mm、より好ましくは、7mm〜50mm程度であり、長さL1や幅は、好ましくは30〜1000mm、より好ましくは50〜800mm程度である。
本発明においては、吸音材3がシート面に沿う方向に圧縮された状態で取り付けられるが、圧縮の程度は、吸音材の反発力により適度な自己保持性が生ずるように決定すればよい。代表的な実施形態においては、その圧縮率は1〜30%、より好ましくは2〜15%程度である。圧縮率は、使用する吸音材を構成する樹脂発泡体の永久圧縮ひずみを超えない範囲で設定することが好ましい。なお、ここでいう圧縮率とは、無負荷状態の長さをLf、圧縮状態の長さをLlとした際に、(Lf−Ll)/Lf*100 (%)で計算される圧縮率である。
本発明の吸音材取付け方法について、以下に説明する。まず、凹面部5を有するエンジンカバー本体2を射出成形法などの公知の樹脂成形法により製造する。次に、発泡・固化させた連続気泡構造を有するポリウレタン発泡体のブロックをスリッター加工して、略平板状のシート状吸音材を得て、それを、エンジンカバーの吸音材取付部の形状に対応した形状にカットして吸音材3を製造する。その際、前述したように、吸音材が取り付けられるリブ4、4の間隔L0が、吸音材3の無負荷時の長さL1よりも小さくなるように、即ち、L0<L1となるように、吸音材3の寸法を決定する。
次に、エンジンカバー本体2に吸音材3を取り付ける。図3に示すように、吸音材3の一端31を一方のリブ4の内側に突き当てた状態(3a:点線)から、矢印で示すように、吸音材3をシート面に沿う方向に圧縮しながら(3b:実線)、吸音材3の他端32が他方のリブ4の内側に突き当てられる状態となるように押し込む。その際、吸音材3が凹面5に向かう方向へ面外変形するようにしながら押し込んで、吸音材3を凹面部5に沿わせる(3c:一点鎖線)。
吸音材3の両端がリブ4,4の内側に突き当てられた状態となれば、リブ4,4の先端部に設けられた爪41,41によって吸音材3の端部31,32が引っ掛けられて、吸音材3の取り付けが完了する。
吸音材の取付は、別の取付方法(第2の取付方法)によることもできる。第2の取付方法では、図4に示すように、まず、吸音材3をエンジンカバー本体の凹面から離れる方向へと面外変形させた湾曲状態に曲げて、吸音材3の両端部31,32が共にリブ4,4の内側に突き当てられるように、吸音材3をエンジンカバー本体2に対して配置する(3d:点線)。次に、吸音材両端部31,32とリブ4,4の関係を保ったまま、吸音材が面外変形し湾曲してとび出した部分を凹面部5に向かって押し込んでいく。すると、吸音材3はシート面に沿う方向に圧縮されながら(3e:実線)、凹面部5に向かう側に面外変形して、結局、吸音材3が凹面部5に沿うように、かつ凹面部に向かって押し付けられるように、エンジンカバー本体2に取り付けられる(3f:一点鎖線)。
以上示した方法によって、吸音材をシート面に沿う方向に圧縮し、かつ取付対象物の凹面部に向かう方向に面外変形させながら、取付対象物の凹面部5に吸音材3を取り付けることができる。
本発明の作用効果を説明する。
本発明においては、弾力性を有する吸音材が、吸音材のシート面に沿う方向に圧縮されて取り付けられ、かつ、略平板状であった無負荷時の吸音材の形状に比べ、吸音材3が凹面部5に向かって面外変形するように湾曲して取り付けられるので、吸音材は自身の持つ反発力によって凹面側に向かって面外変形した形状を保つことができ、凹面側から遠ざかる方向に面外変形することが防止される。したがって、本発明においては、吸音材の取付形状を保つために数多くの取付部材を配置することなく、本実施形態に示したような、比較的簡便な取り付けによって、吸音材を取り付けることができる。
さらに、上記実施の形態に示したように、吸音材がその反発力によって凹面部に押し付けられるように配置された場合には、よりしっかりと吸音材が取り付けられる。したがって、激しい振動が加えられても、吸音材3が凹面部5から浮き上がったり、離脱したりすることが防止できる。
以上、本発明の吸音材取付方法や、該方法により製造される吸音材付エンジンカバーについて説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その性質を大きく変えない範囲で、以下のような改変を加えて実施することもできる。
上記実施形態においては、リブ4,4および爪41によって吸音材の端部を固定するようにしたが、本発明において吸音材を固定するための具体的な手段はこれらに限定されるものではなく、爪41の代わりに接着剤を使用して吸音材の端部をリブに固定するようにしても良いし、リブの上端部付近に折り返し部を設けて、吸音材の端部が係合するようにしても良い。また、凹面部5の部分に吸音材3を貫通するように設けられるピンやリブなどを利用して吸音材3の固定をより確実なものとしても良い。また、凹面部5と吸音材3が接触する部分に、粘着テープや接着剤を併用して、吸音材の固定をより確実にすることもできる。本発明においては、これら固定手段を適宜補助的に組み合わせて用いることもできる。
また、吸音材端部を固定する部分の形状を、図5に示すような形態とすることもできる。図5に示す実施形態においては、エンジンカバー6の一部が、カバー内側に向かって膨出した膨出部61,61が形成され、吸音材3はその両端部が膨出部61、61に固定されている。膨出部61,61は、カバー内側に向かって突き出した膨出部先端部61a、61aの間の距離L2が、膨出部根元部61b、61bの間の距離L3よりも小さくなるように設けられており、更に、吸音材3の長さL1は、L2<L1となるように決定されている。このようにすることにより、吸音材3が取付対象物の凹面部に向かって湾曲するようになり、上記実施形態と同じく、吸音材を確実に固定しつつ、固定部材を簡略化することができる。
また、上記実施形態においては、一方向に(図1、図3の略水平方向に)吸音材3を圧縮して取り付ける形態を示したが、本発明はこれに限定されず、吸音材3を、長さ方向と幅方向の両方の方向に(図1、図3の略水平方向及び紙面に対し垂直な方向に)圧縮されるように取り付けてもよい。このような形態とすることは、特に凹面部が球面や楕円体のような3次元的に湾曲した曲面から構成される場合に有効である。
また、樹脂発泡体からなる吸音材3は、図2に示したような平滑な表面を有する略平板状のものに限定されず、いわゆるプロファイル加工によって形成されるような、複数の山部や谷部が吸音材の表面に分布するように形成したものでも良いし、複数の凸条や凹条が交互に波状に配置されるように形成した物でも良い。このようなプロファイル加工を施した吸音材は、特に凹凸が存在する面の側が取付対象物の凹面部と対向するように取り付けることが好ましい。そのように取り付けることによって、吸音材と取付対象物との間に背後空気層を作ることができるので、吸音性能が向上する。
また、吸音材3の無負荷時の形状は、略平板状のものには限定されず、無負荷状態でやや湾曲した形状に形成された吸音材であっても良い。無負荷状態で湾曲した形状に形成された吸音材を使用する場合には、吸音材が湾曲してとび出した側が凹面部に向かう方向となるように取り付けることが好ましい。
また、図6に示すように、取付対象物の凹面部5と吸音材3とが前面にわたって密着するのではなく、それらの間に部分的に隙間7が生じていても良く、このようにすれば、複雑な意匠形状に対応した凹面部5にも、本発明の取り付け方法によって、簡便に吸音材を取り付けることができると共に、隙間7の部分が吸音材の背後空気層として働き、吸音材の効果を高めることができる。
また、本発明の適用対象は上に例示したエンジンカバーに限定されるものではなく、インストルメントパネルなどに対しても、取付対象物に設けられた凹面部へ吸音材を取り付ける場合に、広く応用できるものである。
また、本発明は、パネル状に形成された取付対象物にその対象を限定されるものではなく、空気が通流するダクトシステムの一部を構成する部材の内面に吸音材を取り付ける場合にも応用できる。そのようなダクト部材としては、例えば、自動車のバッテリーに冷却風を送風するためバッテリー冷却システムに用いられるバッテリー冷却ダクトや、自動車のエンジンに送る吸気を濾過するエアクリーナが例示できる。本発明は、これらバッテリー冷却ダクトや、エアクリーナにおいて、空気流路の内側から見て凹面状に形成された壁面に、樹脂発泡体からなる吸音材を取り付ける際に適用することができる。
本発明によれば、吸音材を取付対象物の凹面部に沿うように確実に取り付けることができると共に、その取り付けを簡便なものとできる。本発明の吸音材取付方法は、エンジンカバーの凹面部や、インストルメントパネルの凹面部、バッテリー冷却ダクトや、エアクリーナなどに吸音材を取付ける際に特に好適に使用でき、産業上の利用価値が高い。
本発明取付け方法により製造されるエンジンカバーの断面図である。 吸音材の無負荷時の形状を示す図である。 本発明取付け方法の吸音材取付け方法を説明する断面図である。 本発明取付け方法の別の吸音材取付け方法を説明する断面図である。 本発明取付け方法により製造されるエンジンカバーの別の実施形態の断面図である。 本発明取付け方法により製造されるエンジンカバーのさらに別の実施形態の断面図である。 本発明取付け方法により製造されるエンジンカバーの組立前の斜視図である。 本発明取付け方法により製造されるエンジンカバーの組立後の斜視図である。
符号の説明
1 吸音材付エンジンカバー
2,6 エンジンカバー本体
3 吸音材
4 リブ
41 爪部
5 凹面部
61 膨出部
7 隙間

Claims (6)

  1. 取付対象物の凹面部に、弾力性を有する樹脂発泡体からなるシート状の吸音材を取付ける方法であって、
    吸音材をシート面に沿う方向に圧縮し、吸音材の前記圧縮方向にかかる両端部を、取付対象物から突設されたリブに突き当てて吸音材の圧縮状態が維持されるように固定し、取付対象物の凹面部に向かう方向に吸音材を面外変形させて、吸音材の弾力性によって、吸音材が凹面部に押し付けられるようにしたことを特徴とする吸音材取付方法。
  2. 取付対象物から突設されたリブに替えて、取付対象物の一部が吸音材を取り付ける側に向かって膨出するよう設けられた膨出部に対し、前記吸音材両端部を突き当てて圧縮状態が維持されるように固定した請求項1に記載の吸音材取付方法。
  3. 弾力性を有する樹脂発泡体からなるシート状の吸音材が、エンジンカバーに設けられた凹面部に取り付けられた吸音材付きエンジンカバーであって、
    エンジンカバーを取付対象物として、吸音材が請求項1または請求項2に記載の吸音材取付方法によって取り付けられた吸音材付きエンジンカバー。
  4. 弾力性を有する樹脂発泡体からなるシート状の吸音材が、インストルメントパネルに設けられた凹面部に取り付けられた吸音材付きインストルメントパネルであって、
    インストルメントパネルを取付対象物として、吸音材が請求項1または請求項2に記載の吸音材取付方法によって取り付けられた吸音材付きインストルメントパネル。
  5. 自動車のバッテリー冷却システムに用いられるバッテリー冷却ダクト内面に設けられた凹面部に、弾力性を有する樹脂発泡体からなるシート状の吸音材が取り付けられた吸音材付きバッテリー冷却ダクトであって、
    バッテリー冷却ダクトを取付対象物として、吸音材が請求項1または請求項2に記載の吸音材取付方法によって取り付けられた吸音材付きバッテリー冷却ダクト。
  6. 自動車のエンジンに供給する空気を濾過するエアクリーナの内面に設けられた凹面部に、弾力性を有する樹脂発泡体からなるシート状の吸音材が取り付けられた吸音材付きエアクリーナであって、
    エアクリーナを取付対象物として、吸音材が請求項1または請求項2に記載の吸音材取付方法によって取り付けられた吸音材付きエアクリーナ。
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