JP5051410B2 - 密閉形電池用リード、そのリードを用いた密閉形電池及びその電池の製造方法 - Google Patents

密閉形電池用リード、そのリードを用いた密閉形電池及びその電池の製造方法 Download PDF

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本発明は、密閉形電池用リード、そのリードを用いた密閉形電池及びその電池の製造方法に関し、特に、集電板と蓋とをリードを介して接続する密閉形電池の改善に関する。
一般に、ニッケル−水素化物電池、ニッケル−カドミウム電池などのアルカリ電池は、発電要素を電池ケース内に収容し、電池ケースを一方極の端子として構成される。例えば図31に一例を示すように、集電体として、集電体101と集電リード板103を同一厚みで伸長させ、一体成形したものが提案されている。
このような電池では、図32に示すように、正極板8および負極板9の間にセパレータ10を介在させ、これらを渦巻状に巻回して形成された発電要素を外装容器6としての金属製電池ケースに収納して集電リード板103を封口体に1箇所溶接した後、封口体11を電池ケース6の開口部に絶縁ガスケットを介在させて装着することにより密閉して構成されている。
特に、このようなアルカリ電池が、電動工具や電気自動車などの高率で充放電を行う用途に使用される場合、電池構成の中でも特に、発電要素と封口体の間を接続する集電体の電気抵抗が電池特性に大きな影響を与える。これらの用途ではしばしば大電流での充放電が要求されるので、極力内部抵抗を低減する必要がある。
上述の内部抵抗を低減させた電池としては以下のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−63272号公報(図1〜4、10、11、段落[0022]〜[0038])
特許文献1に記載の内部抵抗を低減させた電池をニッケル−カドミウム電池に適用した場合について説明する。
図33は、打ち抜き加工により一体形成された集電体を装着したニッケル−カドミウム電池の要部を示す斜視図、図34(a)および(b)は、この集電体1の平面図および断面図である。この集電体は、ニッケルめっきのなされた厚み0.3mmの鉄板からなり、平坦部2と、打ち抜き加工により高さ2.0mm程度に突出せしめられた突起部3とで構成されている。
この集電体は、ほぼ円板状をなすように形成され、突起部3を具備し、前記突起部の頂面が溶接領域となり得る肉薄領域4を構成したことを特徴とする。
また、この平坦部には孔5が形成されている。そしてこの孔の周縁に裏面側に突出するようにばり5Bが形成され、このばりが正極板との溶接点を形成している。図35は電極体を外装容器としての電池ケース6に挿入して前記集電体1を介して封口体と溶接するときの状態を示す断面図である。
このニッケル−カドミウム電池は、図35に示すように、鉄にニッケルめっきを施した有底筒状体の電池ケース6内に、ニッケル正極板8とカドミウム負極板9がセパレータ10を介して巻回された電池要素が収容され、この上に上述の集電体1が載置され、封口体11がこの集電体1の突起部3と直接溶接法によって溶接接続せしめられてなるものである。
この封口体11は底面に円形の下方突出部を形成した蓋体12と、正極キャップ13と、これら蓋体12と正極キャップ13との間に介在せしめられるスプリング15と弁板14とからなる弁体とで構成されており、この蓋体の中央にはガス抜き孔16が形成されている。
ここでニッケル正極板と集電体1との間は、封口体との溶接に先立ち、平坦部2に形成された孔5の周縁に裏面側に突出するようにばり5Bが形成され、このばりが正極板8との溶接点を形成している。一方電池ケース6の底部には円板状の負極集電体7が配設され、負極板9と溶接接続されている。またこの電池ケース6の開口部17はかしめ加工によって封止がなされている。
かかる構成によれば、1枚の円形金属板を打ち抜き加工により形成するのみで、容易に確実な溶接領域を形成することが可能となり、確実で信頼性の高い接続が可能となる。
また、平坦部2が電極と接続される集電体本体部、突起部3が封口体である正極側端子と接続される集電リードの役割を果たすことができ、一体形成が可能であるため、接続抵抗の低減を図ることが可能となる。
また、図34(b)に示すように、突起部3の頂面4が肉薄となっているため、溶接電流を集中させることができ、さらに弾性をもち溶接領域に圧力が確実にかかるため、より確実な接続が可能となる。
しかしながら、この電池は、リードの長さを短くすることができるが、1枚の円形金属板を打ち抜き加工により形成するのみであるため、リードの厚みを厚くすることが出来ず、リード部そのものを低抵抗にすることが出来ず内部抵抗低減の効果は十分とはいえない。
また、製造上、蓋と上部集電板との距離の吸収がしにくく、製造不良が出来やすい欠点があった。
さらに、肉厚な蓋との溶接を電池内通電によって行うため、溶接が確実なものとならず、溶接不良が発生しやすいと言う問題もあった。
その他、内部抵抗を低減させた電池としては以下のものが知られている(例えば、特許文献2、3参照)。
特開2001−345088号公報(図2、本願添付図面の図36) 特開2001−155710号公報(図3、図4、本願添付図面の図37、図37)
特許文献2に記載の内部抵抗を低減させた電池は、図36に示すような構造を有し、「ニッケル正極板1と水素吸蔵合金負極板2との間にセパレータ3を介在させて渦巻状に巻回して渦巻状電極群を作製した後、この渦巻状電極群の上端面に露出する極板芯体に正極集電体4を溶接するとともに、下端面に露出する極板芯体に負極集電体(図示せず)を溶接した。ついで、正極集電体4の上部に中央部が円筒状になるように折り曲げ加工された正極用リード5を溶接した後、これらを鉄にニッケルメッキを施した有底筒状の外装缶(底面の外面は負極外部端子となる)6内に収納し、水素吸蔵合金負極板2に溶接された負極集電体を外装缶6の内底面に溶接する。」(段落[0026])という溶接方法が採用されている。
特許文献2に記載の電池は、リードを厚肉とすることなく集電板から2重のリードを伸ばすことができるため、より低抵抗にすることができるが、集電板の厚みより厚くすることができないために低抵抗化に限界がある。
また、肉厚な蓋に溶接する必要があるため溶接時の電流を大きくする必要があり、厚みが薄いと熱によってリードが軟化し、溶接箇所の密着性を維持しにくく、溶接の確実性が低下し溶接のばらつきが大きいと言う問題があるため、多数の溶接点を形成することができず、内部抵抗低減の効果は十分とはいえない。
さらに、丸状の集電板ではリード距離が長くなり、内部抵抗低減の効果は十分とはいえない。
特許文献3に記載の内部抵抗を低減させた電池は、図37、図38に示すように、一方極の端子を兼ねる開口部を備えた電池ケース16と、この開口部を密封する他方極の端子を兼ねる封口体17(蓋体17a、正極キャップ17b、スプリング17c、弁体17d)と、電池ケース16内に収容される正極板11、負極板12の少なくとも一方の端部に集電体14が接続された電極体10とを備え、封口体17と集電体14とは長さ方向の中央部が凹んだ鼓状筒体20から構成されるリード部により固着接続されている。鼓状筒体20の上下端部に幅広部22a,23aと幅狭部22b,23bとが交互に形成された鍔部22,23を備えている。幅広部22aと幅狭部23bは空間を隔てて互に重なり合い、幅狭部22bと幅広部23aは空間を隔てて互に重なり合うように配置されている。
そして、封口前と封口後に溶接して、公称容量6.5Ahの円筒形ニッケル−水素蓄電池を作製する方法として、以下の方法が示されている。
まず、上述した鼓状筒体20を正極集電体14の上に載置した後、上端鍔部22の幅狭部22bの外周部に溶接電極(図示せず)を配置して、下端鍔部23の幅広部23aと集電体14とをスポット溶接した。この後、鼓状筒体20を正極集電体14に溶接した電極体10を鉄にニッケルメッキを施した有底筒状の電池ケース(底面の外面は負極外部端子となる)16内に収納した。(段落[0029])
ついで、封口体17の周縁に絶縁ガスケット19を嵌着させ、プレス機を用いて封口体17に加圧力を加えて、絶縁ガスケット19の下端が凹部16aの位置になるまで封口体17を電池ケース16内に押し込んだ。この後、電池ケース16の開口端縁を内方にかしめて電池を封口した。なお、この封口時の加圧力により、鼓状筒体20の本体部21は凹んだ中央部を中心にして押しつぶされた。ついで、正極キャップ(正極外部端子)17aの上面に一方の溶接電極W1を配置するとともに、電池ケース16の底面(負極外部端子)の下面に他方の溶接電極W2を配置した。(段落[0031])
この後、これらの一対の溶接電極W1,W2間に2×106N/m2の圧力を加えながら、これらの溶接電極W1,W2間に電池の放電方向に24Vの電圧を印加し、3KAの電流を約15msecの時間流す通電処理を施した。この通電処理により、封口体17の底面と鼓状筒体20の上端鍔部22の幅広部22aに形成された小突起22cとの接触部に電流が集中して、この小突起22cと封口体17の底面とが溶接されて、溶接部が形成された。これと同時に負極集電体15の下面と電池ケース16の底面(負極外部端子)の上面との接触部が溶接されて溶接部が形成された。(段落[0032])
しかし、この電池は、鼓状筒体(リード)を厚肉な封口体(蓋)に溶接するために溶接時の電流を大きくすると、正極集電体(上部集電板)の溶接点が大電流により破損し、溶接の確実性が低下しリード部の抵抗ばらつきが大きくなると言う問題や、熱によってリードが軟化し、溶接箇所への当接点の接触圧力を維持しにくく、溶接の確実性が低下し溶接のばらつきが大きいと言う問題がある。これらのことから、内部抵抗低減の効果は十分とはいえない。
また、短縮された導電路を形成して、内部抵抗を低減させた電池としては以下のものが知られている(例えば、特許文献4〜6参照)。
特開2004−259624号公報(図1、本願添付図面の図39) 特開2004−235036号公報(図6、図14、図15、本願添付図面の図40、図41、図42) 特開平10−261397号公報(図1、本願添付図面の図43)
特許文献4〜6に記載の電池によれば、例えば、端子と電極との間に集電リードを溶接したのち、封口し、かしめ部を形成すべき領域をプレスによって押し込み圧着する際、集電リードに形成された突出部が、相対向する面に接触して、短縮された導電路を形成しているため、集電抵抗を低減することができる。
しかしながら、これらの集電リードは、加圧によって変形せしめられて前記内部空間内で短縮された導電路を形成するものの、短縮する導通路となる接点への溶接時にそれ以外の経路を通る無効電流が流れやすく溶接が確実なものとならず、抵抗のばらつきが大きいという欠点があった。
また、正極の電位にさらされているため、使用条件によっては、短縮された流通路に酸化によってされた被膜が形成し、仕様に際して徐々に抵抗が増大する恐れもある。
そして、特許文献5に記載の電池では、短縮された流通路は外装容器16の開口端縁16bを内方にかしめて電池を封口する前に溶接するため、形成される導通経路は十分に短い距離とはならず抵抗は高くなるという欠点を有する。
なお、特許文献6に記載の電池では、電池ケースの開口部を前記封口体で密閉する工程と、封口後、前記電池ケースと前記封口体との間に電流を流すことにより、前記集電リード板と封口体との接触部分を溶接して溶接部を形成する工程とを備えたことにより、集電リードが短くても容易に外装容器の開口部に封口体を装着することが可能となり、集電距離を短縮して電池内部抵抗を低減することが可能となる。また、封口時に集電リードを折曲する必要がないため、厚みの厚い集電リードを用いることが可能となり、電池内部抵抗の低減を図ることができる。
しかしながら、上述の溶接方法にあっては前記正・負極のいずれか一方から導出した集電リード板の一部を前記封口体下面に接触させ、ついで前記集電リード板と封口体との接触部分を溶接して溶接部を形成するため、溶接が確実には行いにくく、また、実施例の集電の構造が高さのばらつきを吸収するためには不十分であり、外装容器内に収容される電極体の高さにばらつきがあった場合に、封口体と集電リードとの接触部が確実に形成できない状態も存在し、溶接部を確実に形成することができないという問題を生じていた。
上記のように、上部集電板の上面と封口体(蓋)の内面をリードを介して溶接した電池においては、溶接後に蓋を閉めるために、リードの長さを長くしておく必要があり、抵抗が大きくなるという問題があった。
また、リードの長さの短い電池もあったが、集電板打ち抜き加工形のリードであるため、厚みを集電板より厚く出来ないために、抵抗が大きくなるという問題があった。
さらに、リードを丸状にすると溶接点間の距離が長くなり抵抗が大きくなるという問題があった。
また、密閉後に通電溶接をして、同通路を短くする電池もあったが、電池内通電によって肉厚な蓋とリードを溶接しようとするものであったり、溶接電流の流通経路が溶接使用しようとする接点以外にも存在して無効電流が流れるために、溶接しにくく抵抗ばらつきを生じやすいという問題があった。
本発明の課題は、上部集電板と封口体(蓋)とを接続するに際して、確実に低抵抗な溶接を可能とし、低抵抗で出力特性に優れた密閉形電池を得るための特定の形状の密閉形電池用リード、そのリードを用いた密閉形電池及び特定の溶接工程を採用したその電池の製造方法を提供することにある。
本発明者らは鋭意検討の結果、リードの形状を特定のものとすることにより、上記の課題が解決でき、電圧損失を最小限にとどめることができることを見いだし、本発明を完成した。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の手段を採用するものである。
(1)密閉形電池の蓋の内面と上部集電板の上面に溶接して使用される密閉形電池用リードにおいて、前記リードが、板状の頭頂部と、前記頭頂部の外周から斜め下方に広がるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされていることを特徴とする密閉形電池用リード。
(1−1)前記側壁部の下端の外周に鍔部を有し、前記側壁部及び前記鍔部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されていることを特徴とする前記(1)の密閉形電池用リード。
(1−2)前記蓋と前記上部集電板との加圧時に、前記側壁部又は前記側壁部及び前記鍔部のスリットとスリットに挟まれたリード部が外側に広がるように屈曲する構造のものであることを特徴とする前記(1)又は(1−1)の密閉形電池用リード。
(1−3)前記頭頂部に、2個以上の溶接用突起を有することを特徴とする前記(1)〜(1−2)のいずれか一項の密閉形電池用リード。
(1−4)前記スリットが、周方向に等間隔に2個以上形成され、前記側壁部の下端部又は前記鍔部のスリットとスリットに挟まれた部分に、それぞれ、溶接用突起を有することを特徴とする前記(1)〜(1−3)のいずれか一項の密閉形電池用リード。
(2)密閉形電池の蓋の内面と上部集電板の上面に溶接して使用される密閉形電池用リードにおいて、前記リードが、板状の枠状部と、前記枠状部の内周から斜め下方に狭まるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされていることを特徴とする密閉形電池用リード。
(2−1)前記側壁部の下端の内周から突き出た底部を有し、前記側壁部及び前記底部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されていることを特徴とする前記(2)の密閉形電池用リード。
(2−2)前記蓋と前記上部集電板との加圧時に、前記側壁部又は前記側壁部及び前記底部のスリットとスリットに挟まれたリード部が内側に狭まるように屈曲する構造のものであることを特徴とする前記(2)又は(2−1)の密閉形電池用リード。
(2−3)前記枠状部に、2個以上の溶接用突起を有することを特徴とする前記(2)(2−2)のいずれか一項の密閉形電池用リード。
(2−4)前記スリットが、周方向に等間隔に2個以上形成され、前記側壁部の下端部又は前記底部のスリットとスリットに挟まれた部分に、それぞれ、溶接用突起を有することを特徴とする前記(2)(2−3)のいずれか一項の密閉形電池用リード。
(3)電槽内に正極板および負極板を備えた極群を収容し、前記極群上に上部集電板を配置して、前記極群の一方の極と電気的に接続された前記上部集電板の上面と蓋の内面をリードを介して溶接した密閉形電池において、前記リードが、板状の頭頂部と、前記頭頂部の外周から斜め下方に広がるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされているものであり、第1の溶接工程で前記蓋の内面に前記リードの頭頂部が溶接され、次に第2の溶接工程で前記上部集電板の上面に前記リードの側壁部の下端部が溶接されていることを特徴とする密閉形電池。
(3−1)前記リードが、前記側壁部の下端の外周に鍔部を有し、前記側壁部及び前記鍔部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されているものであり、前記上部集電板の上面に前記リードの鍔部が溶接されていることを特徴とする前記(3)の密閉形電池。
(3−2)前記側壁部又は前記側壁部及び前記鍔部のスリットとスリットに挟まれたリード部が外側に広がるように屈曲していることを特徴とする前記(3)又は(3−1)の密閉形電池。
(3−3)前記蓋の内面と前記リードの頭頂部との溶接点が2点以上であることを特徴とする前記(3)(3−2)のいずれか一項の密閉形電池。
(3−4)前記リードのスリットが、周方向に等間隔に2個以上形成され、前記リードの側壁部の下端部又は鍔部のスリットとスリットに挟まれた部分に、それぞれ、前記上部集電板の上面との溶接点があることを特徴とする前記(3)(3−3)のいずれか一項の密閉形電池。
(4)電槽内に正極板および負極板を備えた極群を収容し、前記極群上に上部集電板を配置して、前記極群の一方の極と電気的に接続された前記上部集電板の上面と蓋の内面をリードを介して溶接した密閉形電池において、前記リードが、板状の枠状部と、前記枠状部の内周から斜め下方に狭まるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされているものであり、第1の溶接工程で前記蓋の内面に前記リードの枠状部が溶接され、次に第2の溶接工程で前記上部集電板の上面に前記リードの側壁部の下端部が溶接されていることを特徴とする密閉形電池。
(4−1)前記リードが、前記側壁部の下端の内周から突き出た底部を有し、前記側壁部及び前記底部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されているものであり、前記上部集電板の上面に前記リードの底部が溶接されていることを特徴とする前記(4)の密閉形電池。
(4−2)前記側壁部又は前記側壁部及び前記底部のスリットとスリットに挟まれたリード部が内側に狭まるように屈曲していることを特徴とする前記(4)又は(4−1)の密閉形電池。
(4−3)前記蓋の内面と前記リードの枠状部との溶接点が2点以上であることを特徴とする前記(4)(4−2)のいずれか一項の密閉形電池。
(4−4)前記リードのスリットが、周方向に等間隔に2個以上形成され、前記リードの側壁部の下端部又は底部のスリットとスリットに挟まれた部分に、それぞれ、前記上部集電板の上面との溶接点があることを特徴とする前記(4)(4−3)のいずれか一項の密閉形電池。
(5)前記(3)〜(3−4)のいずれか一項又は(4)〜(4−4)のいずれか一項の密閉形電池を用い、複数個で構成したことを特徴とする組電池。
(6)密閉形電池の電槽を閉鎖する蓋の内面と上部集電板の上面とをリードを介して接続する密閉形電池の製造方法において、前記リードとして、板状の頭頂部と、前記頭頂部の外周から斜め下方に広がるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされているものを用い、前記蓋の内面に前記リードの頭頂部を溶接する第1の溶接工程を行い、次に、前記上部集電板が前記電槽の開放端側に位置するように、前記上部集電板を接合した極群を前記電槽内に収容し、電解液を注液し、前記リードの側壁部の下端部が前記上部集電板の上面に当接するように前記蓋を載置し、前記電槽を密閉して、加圧した後、密閉形電池の正負極両端子間に溶接のための電流を電池を介して通電することにより前記上部集電板の上面に前記リードの側壁部の下端部を溶接する第2の溶接工程を行うことを特徴とする密閉形電池の製造方法。
(6−1)前記リードとして、前記側壁部の下端の外周に鍔部を有し、前記側壁部及び前記鍔部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されているものを用い、前記上部集電板の上面に前記リードの鍔部を溶接することを特徴とする前記(6)の密閉形電池の製造方法。
(6−2)前記蓋と前記上部集電板との加圧時に、前記側壁部又は前記側壁部及び前記鍔部のスリットとスリットに挟まれたリード部を外側に広がるように屈曲させて変形を吸収させることを特徴とする前記(6)又は(6−1)の密閉形電池の製造方法。
(7)密閉形電池の電槽を閉鎖する蓋の内面と上部集電板の上面とをリードを介して接続する密閉形電池の製造方法において、前記リードとして、板状の枠状部と、前記枠状部の内周から斜め下方に狭まるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされているものを用い、前記蓋の内面に前記リードの枠状部を溶接する第1の溶接工程を行い、次に、前記上部集電板が前記電槽の開放端側に位置するように、前記上部集電板を接合した極群を前記電槽内に収容し、電解液を注液し、前記リードの側壁部の下端部が前記上部集電板の上面に当接するように前記蓋を載置し、前記電槽を密閉して、加圧した後、密閉形電池の正負極両端子間に溶接のための電流を電池を介して通電することにより前記上部集電板の上面に前記リードの側壁部の下端部を溶接する第2の溶接工程を行うことを特徴とする密閉形電池の製造方法。
(7−1)前記リードとして、前記側壁部の下端の内周から突き出た底部を有し、前記側壁部及び前記底部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されているものを用い、前記上部集電板の上面に前記リードの底部を溶接することを特徴とする前記(7)の密閉形電池の製造方法。
(7−2)前記蓋と前記上部集電板との加圧時に、前記側壁部又は前記側壁部及び前記底部のスリットとスリットに挟まれたリード部を内側に狭まるように屈曲させて変形を吸収させることを特徴とする前記(7)又は(7−1)の密閉形電池の製造方法。
なお、本発明でいうスリットとは、側壁部、鍔部、底部を分割するものであって、形状は限定されない。
本発明においては、リードを、板状の頭頂部と、前記頭頂部の外周から斜め下方に広がるように延びた側壁部を有するリード、若しくは、板状の枠状部と、前記枠状部の内周から斜め下方に狭まるように延びた側壁部を有するリードとし、前記側壁部に、スリットを形成し、屈曲する構造としたことにより、従来、特殊な構造で高価な角形のニッケル水素電池や特殊な構造で高価なリードでしか達成し得なかった極めて優れた出力特性を、円筒形電池で達成できる。
本発明者らは、密閉形電池の抵抗成分解析を行うことによって、密閉形電池内部の抵抗の大きな部分をリードの抵抗が占めることを確認した。そこで、本発明者らは、リードの抵抗を低減させるために、蓋と上部集電板とを接続するリードの距離を短縮すべく検討した結果、図34、37、42に示すような構造のリードと比較して、図1〜29に示すようなリードを用いることによって、極めて低い抵抗で蓋と上部集電板との接続が可能となることを見いだした。
本発明の密閉形電池において使用するリードの形状を図1〜22に示す。
先ず、本発明の密閉形電池において使用する「板状の頭頂部と、前記頭頂部の外周から斜め下方に広がるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されている」リードについて図1〜12(図2は、図1を逆さにした図である。)を用いて説明する。
図1〜12において、リード(20)は、厚さ0.2〜0.4mmのNiまたはFeNi(ニッケルメッキ鋼板)をプレス加工したものである。図の例では、厚さ0.3mmのニッケル板を打ち抜き又はワイヤカットでスリット(20−4)及び穴(20−5)を設けた板状体に加工後に、プレス加工されており、リード(20)の最大の直径はsubC形は約17mm、D形は約24mm、その最大高さはsubC形は約2〜3mm、D形は約3mmである。
図1〜12において、リードの頭頂部(20−1)は、ほぼ円板状にプレス加工されているが、頭頂部の外周は必ずしも円形である必要はなく、例えば多角形など他の形状でも良い。
図1〜11に示すリード(20)は、側壁部(20−2)の下端の外周に鍔部(30)を有し、側壁部(20−2)及び鍔部(30)には、スリット(20−4)が、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されている。
図12に示すように、鍔部を設けずに、側壁部(20−2)にスリット(20−4)を設けてもよい。
スリット(20−4)は、周方向に等間隔に2個以上形成するのが好ましい。
これにより、蓋と上部集電板との加圧時に、側壁部(20−2)又は、鍔部がある場合には、側壁部(20−2)及び鍔部(30)のスリット(20−4)とスリット(20−4)に挟まれたリード部が外側に広がるように屈曲することによって高さを吸収しつつ、適度な接点圧力(接触点の圧力)を保持することができる。
リードの頭頂部(20−1)は、第一の溶接工程によってあらかじめ蓋と抵抗溶接で溶接を行う。抵抗溶接の溶接方法としては、シリーズ方式、ダイレクト方式のいずれれでも良いが、シリーズ溶接の場合は、無効電流を小さくして溶接を確実なものとするため、図6、図11のごとく頭頂部(20−1)にスリット(20−6)を入れるのが好ましい。
リードと上部集電板の接点を溶接するには、溶接電流に応じた適度な接点圧力が必要である。電流値が大きい場合は、高い接点圧力がないと接触抵抗が高いため通電時に発熱が大きくなり溶接接点ははじけ飛ぶ。しかしながら、接点圧力が高すぎる場合、元々の接点抵抗が小さすぎるため、大きな電流の通電によっても発生する熱が不足し、強固な溶接状態が得られない。
電流値が小さすぎる場合、接点圧力を小さくして接触抵抗を大きくしないと発熱が小さく接点が溶接されない。このため、電流値が小さいと制御が難しく、溶接時のばらつきが大きくなってしまう。
したがって、接点圧力を一定の範囲に保持して、溶接接点の抵抗を一定の範囲とし、さらに一定の範囲の電流値を通電することは溶接にとって極めて重要である。
リードと上部集電板との溶接点の溶接用突起としては、図1〜11のように、鍔部(30)のスリット(20−4)とスリット(20−4)に挟まれた部分に突起(30−1)を有していてもよく、また、図12のように、鍔部がない場合には、側壁部(20−2)の下端部のスリット(20−4)とスリット(20−4)に挟まれた部分に突起(20−7)を設けても良い。
頭頂部(20−1)の突起(20−3)は、直径0.5〜1.0mm、高さが0.5mm以上であると、プロジェクション溶接が良好となるために好ましく、その数は2点以上が溶接部抵抗が小さくなるため好ましい。
また、側壁部(20−2)の下端部又は鍔部(30)の突起(20−7)又は(30−1)は、直径0.5〜1.0mm、高さが0.5mm以上のような突起をプレス加工によって形成すると溶接部が側壁部より薄肉となり、プロジェクション溶接が良好となるために好ましく、その数は図1〜12に示すように、2点以上であれば溶接が確実なものとなるため好ましく、4点以上では溶接部抵抗が小さくできるために好ましい。実施例に用いたDサイス゛電池では、図1〜4、11、12に示すように、8個〜16個の溶接点が形成できる面積を有する。subC形の電池を用いた場合、電池直径の制約から、リードの最大径が小さいため、溶接点となる突起を4点程度形成できるが、溶接点は多いほど総溶接点抵抗が小さいくなるため好ましい。
本発明における図1〜12に示すリード(20)を用いた蓋と上部集電板との溶接の手順を以下に詳細に説明する。
以下に記載の手順と構成によれば、確実に溶接ができ、且つ、電気抵抗を低減できるのでより好ましい。
・密閉形電池の電槽を閉鎖する蓋の内面側にリードの頭頂部(20−1)を予め溶接する(第1の溶接工程)。
・次に、上部集電板が電槽の開放端側に位置するように、上部集電板を接合した極群を電槽内に収容し、電解液を注液後、該極群の上部集電板上に、リードの側壁部(20−2)の下端部が上部集電板に当接するように蓋を載置し、電槽を気密に密閉した後、一定の圧力をリードの下端部(突起)と上部集電板とに加えて高さを調整し、密閉形電池の正負極両端子間に溶接のための電流を通電することにより蓋に溶接済みのリードと上部集電板を溶接する(第2の溶接工程)。
第2の溶接工程で、蓋に溶接済みのリードを上部集電板に載せて、リード(20)を上部集電板(2)に溶接するに際して、極群の高さ方向の位置ずれを吸収する実例を図23〜25を用いて説明する。
図23〜25は、極群の高さが高い場合が図23、極群の高さが標準的な場合が図24、極群の高さが低い場合が図25であり、上部集電板(2)の高さがずれていることを示している。
これらの図から明らかなように、極群の高さ寸法にばらつきがあっても、側壁部(20−2)及び鍔部(30)のスリット(20−4)とスリット(20−4)に挟まれたリード部が外側に広がるように屈曲する側壁部(20−2)及び鍔部(30)の可撓性によるバネ作用で、弾力性が高められ、高さ方向の位置ずれも吸収し得ることになり、適度な加圧力によって上部集電板(2)とリード(20)との溶接が容易で確実なものとなる。
なお、従来の解放状態(圧縮による高さ調整前)での溶接では、圧縮の余裕を有する長さや幅のリードが必要となることから、好ましくない。
次に、本発明の密閉形電池において使用する「板状の枠状部と、前記枠状部の内周から斜め下方に狭まるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されている」リードについて図13〜22(図14は、図13を逆さにした図である。)を用いて説明する。
図13〜22において、リード(21)は、厚さ0.2〜0.4mmのNiまたはFeNi(ニッケルメッキ鋼板)をプレス加工したものである。図の例では、厚さ0.3mmのニッケル板を打ち抜き又はワイヤカットでスリット(21−4)を設けた板状体に加工後に、プレス加工されており、その最大の直径はsubC形は約17mm、D形は約24mm、リード部の最大高さはsubC形は約2〜3mm、D形は約3mmである。
図13〜22において、枠状部(21−1)は、ほぼ円形のリング状にプレス加工されているが、枠状部の内周及び外周の形状は必ずしも円形である必要はなく、例えば多角形など他の形状でも良い。
リードの枠状部(21−1)は、第一の工程によってあらかじめ蓋と抵抗溶接で溶接を行う。抵抗溶接の溶接方法としては、シリーズ方式、ダイレクト方式のいずれれでも良いが、シリーズ溶接の場合は、無効電流を小さくして溶接を確実なものとするため、図21のごとく枠状部(21−1)にスリット(21−5)を入れるのが好ましい。
しかし、本方式のリードは最大直径が小さくできやすいことから、A形等の直径の小さい電池に好適に用いることができ、この場合、シリーズ溶接を行う際の溶接ヘッドを接触させる面積も小さくなるために、シリーズ溶接は行いにくく、ダイレクト方式の溶接を用いる必要がある。この場合には、図13〜20、22に示すように、枠状部(21−1)にスリットが形成されていないことすることが好ましい。
図13〜21に示すリードは、側壁部(21−2)の下端の内周からに突き出た底部(31−1)を有し、側壁部(21−2)及び底部(31)には、スリット(21−4)が、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されている。
図22に示すように、底部(31)を設けずに、側壁部(21−2)にスリット(21−4)を設けてもよい。
スリット(21−4)は、周方向に等間隔に2個以上形成するのが好ましい。
これにより、蓋と上部集電板との加圧時に、側壁部(21−2)又は、底部がある場合には、側壁部(21−2)及び底部(31)のスリット(21−4)とスリット(21−4)に挟まれたリード部が内側に狭まるように屈曲することによって高さを吸収しつつ、適度な接点圧力(接触点の圧力)を保持することができる。
図13〜21に示すリード(21)の場合も、リード(21)と上部集電板(2)の接点を溶接する条件は、図1〜12に示すリード(20)の場合と同様である。
リードと上部集電板との溶接点の溶接用突起としては、図13〜21のように、底部(31)のスリット(21−4)とスリット(21−4)に挟まれた部分に突起(31−1)を有していてもよく、また、図22のように、底部がない場合には、側壁部(21−2)のスリット(21−4)とスリット(21−4)に挟まれた部分に突起(21−5)を設けても良い。
枠状部(21−1)の突起(21−3)は、直径0.5〜1.0mm、高さが0.5mm以上であると、プロジェクション溶接が良好となるために好ましく、その数は2点以上が溶接部抵抗が小さくなるため好ましい。
また、側壁部(21−2)又は底部(31)の突起(21−5)又は(31−1)は直径0.5〜1.0mm以上、高さが0.5mm以上な突起を形成すると、プロジェクション溶接が良好となるために好ましく、その数は、図13〜22に示すように、2点以上であれば溶接が確実なものとなるため好ましく、4点以上では溶接部抵抗が小さくできるために好ましい。実施例に用いたDサイス゛電池では、図15及び16に示すように8個〜16個の溶接点が形成できる面積を有する。subC形の電池を用いた場合、電池直径の制約から、リードの最大径が小さいため、溶接点となる突起を4点程度形成できるが、溶接点は多いほど総溶接点抵抗が小さいくなるため好ましい。
図26に、図13〜21に示すリード(21)を溶接した密閉形電池の組立て図を示す。
図26において、(a)は蓋(50)の構造の1例を示す断面図であって、素蓋の中央上部には安全弁ゴム(弁体)(90)を介してキャップ(80)が被せられている。
また、(b)は、蓋(50)にリード(21)が予め溶接された状態を示している。
さらに、(c)は、(b)の蓋(50)に予め溶接されたリード(21)を密閉形電池の集電板(2)に溶接した状態を示している。
このとき、本発明においては、図26及び27のように、蓋(50)の内面におけるリード(21)の溶接点が、キャップ(80)の端部に対応する蓋の内面の位置(51)より外側の範囲にあることが好ましい。その場合、電池外部への電流取り出し接点が、蓋の上面におけるキャップの端部より外側の範囲にすると、電流の流通経路が極めて短くなるため、内部抵抗が低くなり、出力密度も大きくなるため、より好ましい。
しかしながら、D形電池よりも小さい直径の電池、たとえばAやAA形電池においては十分なリードの長さが取れないため、図28及び29のように、リード(21)又は(20)の溶接点をキャップ(80)の端部に対応する蓋の内面の位置(51)より内側にする必要がある場合がある。
このような場合でも、本発明のリードは蓋の内面における溶接点と上部集電板の溶接点との電流経路が短く、低抵抗に溶接できるため極めて優れた低抵抗で高出力な電池を提供できる。
本発明における図13〜22に示すリード(21)を用いた蓋と上部集電板(2)との溶接の手順を、図26を用いて以下に詳細に説明する。
以下に記載の手順と構成によれば、確実に溶接ができ、且つ、電気抵抗を低減できるのでより好ましい。
・密閉形電池の電槽を閉鎖する蓋(50)の内面側にリード(21)の枠状部(21−1)を予め溶接する(第1の溶接工程)。
・次に、上部集電板(2)が電槽の開放端側に位置するように、上部集電板(2)を接合した極群(70)を電槽(60)内に収容し、電解液を注液後、該極群(70)の上部集電板(2)上に、リード(21)の側壁部(21−2)の下端部が集電板に当接するように蓋を載置し、電槽(60)を気密に密閉した後、一定の圧力をリード(21)の下端部(突起)と上部集電板(2)とに加えて高さを調整し、密閉形電池の正負極両端子間に溶接のための電流を通電することにより蓋(50)に溶接済みのリード(21)と上部集電板(2)を溶接する(第2の溶接工程)。
第2の溶接工程で、蓋に溶接済みのリード(21)を上部集電板(2)に載せて、リード(21)を上部集電板(2)に溶接するに際して、極群(70)の高さ方向の位置ずれを吸収することができる。
図13〜21に示すリード(21)の場合には、図1〜12に示すリード(20)の場合とは逆に、極群の高さ寸法にばらつきがあると、側壁部(21−2)及び底部(31)のスリット(21−4)とスリット(21−4)に挟まれたリード部が内側に狭まるように屈曲する側壁部(21−2)及び底部(31)の可撓性によるバネ作用で、弾力性が高められ、高さ方向の位置ずれも吸収し得ることになり、適度な加圧力によって上部集電板(2)とリード(21)との溶接が容易で確実なものとなる。
なお、従来の解放状態(圧縮による高さ調整前)での溶接では、圧縮の余裕を有する長さや幅のリードが必要となることから、好ましくない。
また、前記の本発明の実施形態によれば、2回の溶接工程を要するが、第1回目の溶接では蓋とリードを予め溶接しておき、注液して密閉化した後、密閉形電池を介して溶接電流を流すのは第2回目の溶接時のみであると共に、図1〜22に示す如き構成のリード(20)又は(21)を使用することが可能になるので、極めて低い抵抗の集電構造を備えた密閉形電池を実現することができるので好ましい。
なお、密閉形電池内部の上部集電板(正極集電板)とリードとの溶接接点は、酸化被膜などに覆われると溶接しにくくなるため、酸化されにくい金属そのものやこれらの金属のメッキなどによる被膜を形成することが好ましい。ニッケルはアルカリ電解液中で腐食しにくく、優れた溶接性を有しているため、電流経路の各部品接点は金属ニッケルであることが好ましい。
また、注液後の充電や放電を行うと、その充放電の条件によっては、正極電位によって正極集電板やリードの表面が酸化される場合があり溶接が安定しないため、注液後でかつ正極の電位変動を伴う初充電前であることが好ましい。
本発明においては、正極集電板とリードを溶接する際に、正負極間に極短時間ではあるが交流パルスであって、大きな電流を通電する。該通電された電気は正極板および負極板の静電容量に貯えられるために電解液が電気分解によって分解されガス発生して電池外へ漏れるを防止することができる。静電容量の大きさが大きいと、電池に損傷を与えることなく通電可能な電流の大きさ及び電気量が大きくできる。
なお、ここでいう静電容量とは、電池が電解液を分解しガスを発生し、電池内部の圧力が電池の開弁圧を超えない範囲で受電可能な電気容量を指し、厳密には正極板および負極板の電気二重層容量以外に電池の充放電反応に伴う電気容量とガス発生反応による電気容量を含んでいる。
正極板と負極板の静電容量は、極板の放電容量と密接な関係があると考えられるので、通電する電流値の大きさや1回の通電で一方向に流す通電量(電流値が一定とすると通電時間に置き換えることができる)は極板の容量との関係で適切な値に設定することが好ましいと考えられる。本発明では、単位放電容量当たりに対して通電する電流の範囲を定め、その上で通電時間の範囲を定めることによって、正負極間で通電しても電池を損傷させることなく、正極集電板とリードを溶接して良好に接合するものである。
具体的には、溶接が4〜16点を有する場合、単位放電容量当たりの単位放電容量当たりの通電電流の大きさを0.4〜0.8kA/Ahとし、そのときの通電時間を3〜7msecとする。2点以下の場合は、この1/2の電流値が好ましい。なお、電池の正極と負極の放電容量は、必ずしも等しくなく、ニッケル水素蓄電池やニッケルカドミウム電池等のアルカリ蓄電池においては、負極に比べて正極の放電容量が小さい。このような場合には、放電容量の小さい正極の放電容量を基準にして単位放電容量当たりの通電電流の大きさを設定する。また、通電電流の大きさは時間に対して一定であるとは限らない。ここでいう、通電電流の大きさは、通電電流値の通電時間に対する平均値をいう。
前記のように、本発明においては静電容量が大きければ、正負極間に大きな電流を通電しても電気分解が生ぜず良好な溶接が可能となる。
前記のように、本発明においては静電容量に含まれる電気二重層の容量が大きければ、正負極間に大きな電流を通電しても電気分解が生ぜず良好な溶接が可能となる。ニッケル水素蓄電池を例に採ると、負極を構成する水素吸蔵合金粉末の比表面積が小さいためか、正極板に比べて負極板の電気二重層容量が小さい傾向がある。このような点から、電池に組み込む前に水素吸蔵合金粉末を高温のNaOH水溶液や酢酸−酢酸ナトリウム水溶液などの弱酸性の水溶液に浸漬処理を施して負極板の電気二重層容量を大きくすることが好ましい。
また、本発明に係る密閉形蓄電池は電池内部の抵抗が小さく、急速充電に対する適応性も高めることができるものである。従って、正極および負極も充電受け入れ特性が高い構成となるように配慮することが好ましい。
ニッケル水素蓄電池を例に採れば、正極のニッケル電極には、水酸化ニッケルに水酸化亜鉛、水酸化コバルトを混合したものが用いられるが、水酸化ニッケルと水酸化亜鉛、水酸化コバルトを共沈させて得られる水酸化ニッケルを主成分とする複合水酸化物が好ましく、さらに、ニッケル電極中にY、Er、Yb等の希土類元素の単体またはその化合物を添加することによりニッケル電極の酸素過電圧を高めて急速充電を行ったときにニッケル電極で酸素が発生するのを抑制する構成とするのが好ましい。
以下に、円筒形ニッケル水素電池を例の採り上げて本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明の実施の形態は、以下に例示する実施例に限定されるものではない。
(正極板の作製)
硫酸ニッケルと硫酸亜鉛および硫酸コバルトを所定比で溶解した水溶液に硫酸アンモニウムと苛性ソーダ水溶液を添加してアンミン錯体を生成させた。反応系を激しく撹拌しながら更に苛性ソーダを滴下し、反応系のpHを11〜12に制御して芯層母材となる球状高密度水酸化ニッケル粒子を水酸化ニッケル:水酸化亜鉛:水酸化コバルト=88.45:5.12:1.1の比となるように合成した。
前記高密度水酸化ニッケル粒子を、苛性ソーダでpH10〜13に制御したアルカリ水溶液に投入した。該溶液を撹拌しながら、所定濃度の硫酸コバルト、アンモニアを含む水溶液を滴下した。この間、苛性ソーダ水溶液を適宜滴下して反応浴のpHを11〜12の範囲に維持した。約1時間pHを11〜12の範囲に保持し、水酸化ニッケル粒子表面にCoを含む混合水酸化物から成る表面層を形成させた。該混合水酸化物の表面層の比率は芯層母粒子(以下単に芯層と記述する)に対して、4.0wt%であった。
前記混合水酸化物から成る表面層を有する水酸化ニッケル粒子50gを、温度110℃の30wt%(10N)の苛性ソーダ水溶液に投入し、充分に攪拌した。続いて表面層に含まれるコバルトの水酸化物の当量に対して過剰のK228を添加し、粒子表面から酸素ガスが発生するのを確認した。活物質粒子をろ過し、水洗、乾燥した。
前記活物質粒子にカルボキシメチルセルローズ(CMC)水溶液を添加して前記活物質粒子:CMC溶質=99.5:0.5のペースト状とし、該ペーストを450g/m2のニッケル多孔体(住友電工(株)社製ニッケルセルメット#8)に充填した。その後80℃で乾燥した後、所定の厚みにプレスし、表面にポリテトラフロロエチレンコーテイングを行い幅47.5mm(内、無塗工部1mm)長さ1150mmの容量6500mAh(6.5Ah)のニッケル正極板とした。
(負極板の作製)
粒径30μmのAB5型希土類系のMmNi3.6Co0.6Al0.3Mn0.35の組成を有する水素吸蔵合金を水素吸蔵処理後の水素吸蔵合金粉末を20℃の比重で48重量%のNaOH水溶液に浸漬し、100℃の水溶液に浸漬し4時間の処理を行った。
その後、加圧濾過して処理液と合金を分離した後、純水を合金重量と同重量添加して28KHzの超音波を10分間かけた。その後、緩やかに攪拌しつつ純水を攪拌層下部より注入し、排水をフローさせて合金より遊離する希土類水酸化物を除去した。その後、PH10以下になるまで水洗した後、加圧濾過した。この後、80℃温水に暴露して水素脱離を行った。温水を加圧濾過して、再度の水洗を行い合金を25℃に冷却し、攪拌下4%過酸化水素を合金重量と同量加え、水素脱離を行って、電極用水素吸蔵合金を得た。
得られた合金とスチレンブタジエン共重合体とを99.35:0.65の固形分重量比で混合し、水で分散してペースト状にし、ブレードコーターを用いて、鉄にニッケルメッキを施したパンチング鋼板に塗布した後、80℃で乾燥した後、所定の厚みにプレスして幅47.5mm長さ1175mmの容量11000mAh(11.0Ah)の水素吸蔵合金負極板とした。
(密閉形ニッケル水素蓄電池の作製)
前記負極板とスルフォン化処理を施した厚み120μmのポリプロピレンの不織布状セパレータと前記正極板とを組み合わせてロール状に巻回して極板群とした。該極板群の一方の捲回端面に突出させた正極基板の端面に、図44に示すようなニッケルメッキを施した鋼板からなる厚さ0.4mm、中央に円形の透孔と8カ所(4スリット(2−2))の0.5mmの下駄(電極へのかみ込み部)(2−3)を設けた半径14.5mmの円板状の上部集電板(正極集電板)(2)を抵抗溶接により接合した。捲回式極板群の他方の捲回端面に突出させた負極基板の端面にニッケルメッキを施した鋼板からなる厚さ0.4mmの円板状の下部集電板(負極集電板)を抵抗溶接により接合した。ニッケルメッキを施した鋼板からなる有底円筒状の電槽缶を用意し、前記集電板を取り付けた極板群を、正極集電板が電槽缶の開放端側、負極集電板が電槽缶の底に当接するように電槽缶内に収容し、負極集電板の中央部分を電槽缶の壁面に抵抗溶接により接合した。次いで6.8NのKOHと0.8NのLiOHを含む水溶液からなる電解液を所定量注液した。
厚さ0.4mmのニッケル板をプレス加工し、半径が12mm、リード(20)の最大高さ3mm、頭頂部(20−1)の突起(20−3)を4個備え、鍔部(30)の突起(30−1)を4個備えた図5のようなリードを用意した。
その後、リードの頭頂部(20−1)の突起(20−3)を当接して蓋の内面にダイレクト方式でスポット溶接して取り付けた。
蓋の外面には、ゴム弁(排気弁)およびキャップ状の端子を取り付けた。蓋の周縁をつつみ込むように蓋にリング状のガスケットを装着した。
該蓋を、蓋に取り付けたリードの鍔部(30)の突起(30−1)が正極集電板に当接するように極群の上に載置し、電槽の開放端をかしめて気密に密閉した後、圧縮して電池の総高さを調整した。なお、電池の総高さ調整後の蓋と正極端子間の高さが、鍔部(30)の突起(30−1)と正極集電板(2)の当接面1個当たり200gfの押圧力が加わる高さになるように、鍔部(30)の角度を調整した。
なお、蓋の半径は14.5mm、キャップの半径は6.5mm、ガスケットのカシメ半径は12.5mmである。
キャップ(80)(正極端子)、電槽(60)の底面(負極端子)に抵抗溶接機の溶接用出力端子を当接させ、充電方向および放電方向に同じ電流値で同じ通電時間となるように通電条件を設定した。具体的には、電流値を正極板の容量(6.5Ah)1Ah当たり0.46kA/Ah(3.0kA)、通電時間を充電方向に4.0msec、放電方向に4.0msecに設定し、該交流パルス通電を1サイクルとして2サイクル通電ができるようにセットし、矩形波からなる交流パルスを通電し、正極集電板(2)の上面にリード(20)の鍔部(30)の接触点を溶接する溶接を実施した。このとき開弁圧を超えてガス発生していないことを確認した。このようにして蓋(50)と正極集電板(2)がリードで接続された図29に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
なお、この発明の実施例および比較例に用いた電池の重量はすべて約176gであった。
(化成、内部抵抗および出力密度の測定)
前記密閉形蓄電池を周囲温度25℃において12時間の放置後、130mA(0.02ItA)にて1200mAh充電し、引き続き650mA(0.1ItA)で10時間充電した後、1300mA(0.2ItA)でカット電圧1Vまで放電した。さらに、650mA(0.1ItA)で16時間充電後、1300mA(0.2ItA)でカット電圧1.0Vまで放電し、該充放電を1サイクルとして4サイクル充放電を行った。4サイクル目の放電終了後、1kHzの交流を用いて内部抵抗を測定した。
出力密度の測定方法は、電池1個用いて25℃雰囲気下において、放電末より650mA(0.1ItA)で5時間充電後、60Aで12秒間流した時の10秒目電圧を60A放電時10秒目電圧とし、放電分の電気容量を6Aで充電した後、90Aで12秒流した時の10秒目電圧を90A放電時10秒目電圧とし、放電分の電気容量を6Aで充電した後、120Aで12秒流した時の10秒目電圧を120A放電時10秒目電圧とし、放電分の電気容量を6Aで充電した後、150Aで12秒流した時の10秒目電圧を150A放電時10秒目電圧とし、放電分の電気容量を6Aで充電した後、180Aで12秒流した時の10秒目電圧を180A放電時10秒目電圧とした。
この各10秒目電圧を電流値と電圧値を最小自乗法で直線近似し、電流値0Aの時の電圧値をE0とし、傾きをRDCとした。その後、
出力密度(W/kg)=(E0−0.8)÷RDC×0.8÷電池重量(kg)
の計算式に当てはめ、0.8Vカット時の25℃電池における出力密度とした。
(比較例1)
実施例1の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、図30に示されるような従来のリボン状リードとし、あらかじめリードを蓋と上部集電板に溶接して組み立てた以外は実施例1と同様にして密閉形ニッケル水素蓄電池を得た。
実施例1の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、頭頂部(20−1)の突起(20−3)を16個備え、鍔部(30)の突起(30−1)を8個備えた図3に示されるようなリード(20)としたこと及び溶接電流を3.6KAとしたこと以外は実施例1と同様にして、図29に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
実施例1の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、頭頂部(20−1)の突起(20−3)を8個備え、鍔部(30)の突起(30−1)を8個備えた図1に示されるようなリード(20)としたこと及び溶接電流を3.6KAとしたこと以外は実施例1と同様にして、図29に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
実施例1の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、頭頂部(20−1)の突起(20−3)を2個備え、鍔部(30)の突起(30−1)を2個備えた図10に示されるようなリード(20)としたこと及び溶接電流を1.5KAとしたこと以外は実施例1と同様にして、図29に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
(比較例2)
実施例1の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、頭頂部(20−1)の突起(20−3)を1個備え、鍔部(30)の突起(30−1)を1個備えたものとしたこと及び溶接電流を0.7KAとしたこと以外は実施例1と同様にして、図29に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
実施例3の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、図11に示されるような頭頂部(20−1)にスリット(20−6)がある構造のリード(20)に代えて用い、蓋(50)とリード(20)との溶接をシリーズ方式のスポット溶接を実施したこと及び溶接電流を3.6KAとしたこと以外は実施例1と同様にして、図29に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
実施例1の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、枠状部(21−1)の突起(21−3)を4個備え、底部(31)の突起(31−1)を4個そなえた図13に示されるようなリード(21)としたこと以外は実施例1と同様にして、図28に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
実施例6の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、枠状部(21−1)の突起(21−3)を16個備え、底部(31)の突起(31−1)を8個備えた図15に示されるようなリード(21)としたこと及び溶接電流を3.6KAとしたこと以外は実施例6と同様にして、図28に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
実施例6の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、枠状部(21−1)の突起(21−3)を8個備え、底部(31)の突起(31−1)を8個備えた図16に示されるようなリード(21)としたこと及び溶接電流を3.6KAとしたこと以外は実施例6と同様にして、図28に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
実施例6の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、枠状部(21−1)の突起(21−3)を2個備え、底部(31)の突起(31−1)を2個備えた図20に示されるようなリード(21)としたこと及び溶接電流を1.5KAとしたこと以外は実施例6と同様にして、図28に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
(比較例3)
実施例6の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、枠状部(21−1)の突起(21−3)を1個備え、底部(31)の突起(31−1)を1個備えたものとしたこと及び溶接電流を0.7KAとしたこと以外は実施例6と同様にして、図28に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
実施例8の蓋(50)の内面と上部集電板(2)の上面を溶接するリードを、図21に示されるような枠状部(21−1)にスリット(21−5)がある構造のリード(21)に代えて用い、蓋(50)とリード(21)との溶接をシリーズ方式のスポット溶接を実施したこと以外は実施例6と同様にして、図28に示されるような密閉形ニッケル水素蓄電池を作製した。
実施例1〜10、比較例1〜3で作製した電池について内部抵抗と出力密度を測定した結果を表1に示す。
Figure 0005051410
表1の実施例1〜5、及び比較例1を比較すると、リード(20)が、板状の頭頂部(20−1)と、頭頂部(20−1)の外周から斜め下方に広がるように延びた側壁部(20−2)を有し、側壁部(20−2)及び鍔部(30)には、スリット(20−4)が、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されていると、極めて抵抗が低く、優れた出力の電池が得られることが分かる。
これは、比較例1の従来のリボン状リードに比較して、溶接点間距離が短いこと、及び、流通路の断面積が大きく、リード抵抗が小さいためであると考えられる。
また、リード(20)と蓋(50)の溶接点数は2点以上である場合、優れた出力を実現でき、多いほど抵抗は小さく、出力密度も大きくなる。、。
同じく、リード(20)と上部集電板(2)の溶接点数は2点以上である場合、優れた出力を実現でき、多いほど抵抗は小さく、出力密度も大きくなる。
溶接点数が1点である場合、比較例2のように抵抗が大きくなるので好ましくない。
これは、電流の流通路が1点となったため、極板反応が不均一となったため、高抵抗になったものと考えられる。
なお、側壁部にスリットが形成されていないものを用いて、実施例1と同様にして上部集電板とリードの溶接を試みたものの、極群高さが高い場合、高さ変動を均一な接点圧力で吸収できずリードが変形した。このためと考えられるが、リードと上部集電板との溶接に不均一を発生し、低い出力を示す電池となった。
したがって、側壁部(20−2)及び鍔部(30)のスリット(20−4)が、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されていることが好ましく、側壁部(20−2)及び鍔部(30)のスリット(20−4)とスリット(20−4)に挟まれたリード部が外側に広がるように屈曲する構造のものであることが好ましい。
表1の実施例6〜10、及び比較例1を比較すると、リード(21)が、板状の枠状部(21−1)と、枠状部(21−1)の内周から斜め下方に狭まるように延びた側壁部(21−2)を有し、側壁部(21−2)及び底部(31)には、スリット(21−4)が、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されていると、極めて抵抗が低く、優れた出力の電池が得られることが分かる。
これは、比較例1の従来のリボン状リードに比較して、溶接点間距離が短いこと、及び、流通路の断面積が大きく、リード抵抗が小さいためであると考えられる。
また、リード(21)と蓋(50)の溶接点数は2点以上である場合、優れた出力を実現でき、多いほど抵抗は小さく、出力密度も大きくなる。
同じく、リード(21)と上部集電板(2)の溶接点数は2点以上である場合、優れた出力を実現でき、多いほど抵抗は小さく、出力密度も大きくなる。
溶接点数が1点である場合、比較例3のように抵抗が大きくなるので好ましくない。
これは電流の流通路が1点となったため、極板反応が不均一となったため、高抵抗になったものと考えられる。
なお、側壁部にスリットが形成されていないものを用いて、実施例6と同様にして上部集電板とリードの溶接を試みたものの、極群高さが高い場合、高さ変動を均一な接点圧力で吸収できずリードが変形した。このためと考えられるが、リードと上部集電板との溶接に不均一を発生し、低い出力を示す電池となった。
したがって、側壁部(21−2)及び底部(31)には、スリット(21−4)が、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成されていることが好ましく、側壁部(21−2)及び底部(31)のスリット(21−4)とスリット(21−4)に挟まれたリード部が内側に狭まるように屈曲する構造のものであることが好ましい。
実施例1〜10からり明らかなように、リード(20)又は(21)は、上部集電板(2)からの電流を均等に取り出すために、側壁部(20−2)又は(21−2)がリング状で有ることが好ましく、その円周上に設けたスリット(20−4)又は(21−4)の間隔は均等である方が、均等に力が加わるためより好ましい。
リード(20)又は(21)が、側壁部(20−2)又は(21−2)の下端から縦方向にスリット加工されて周方向に完全に分断されたり、リードそのものがパーツ状に分断されると、第1の溶接工程の溶接時の無効電流が少なくなり溶接がより強固になり低抵抗化するが、分断による抵抗の増加により相殺されるため、全体としては大きな抵抗低減とはならない。また、パーツの取り扱いや加工がし難いため、周方向に間隔をおいて形成されるスリットは完全に分断されていないことが好ましい。
そして、リード(20)又は(21)の溶接面には、それぞれ突起(20−3)、(20−7)、(30−1)又は(21−3)、(21−6)、(31−1)が形成されていないと、リードの接触抵抗が不均一となってしまい、それぞれのリードに不均一な電流が流れてしまう。突起が形成されていた場合、個々の溶接が均一で確実となるので好ましい。
また、請求項に記載の第1の溶接工程と第2の溶接工程を逆にし、あらかじめリード(20)の鍔部(30)と上部集電板(2)を溶接し、蓋(50)をかしめて密閉した後、蓋(50)とリード(20)の頭頂部(20−1)を溶接した場合、リード(20)と上部集電板(2)との溶接に不均一を発生し、低い出力を示す電池となった。
これは、圧力を吸収するスリット(20−4)が固定されてしまっているために、極群(70)高さが高い場合や低い場合の高さ変動を均一な接点圧力で吸収できずリードが変形したためと考えられる
以上のとおり、本発明の方法で作製した密閉形電池は、内部抵抗が1.02mΩ以下と低く、出力密度も1400W/kg以上の優れた高出力を有するものであることがわかった。
また、電池サイズや形によらず、AA形A形subC形の電池でにも好適に利用できる。
頭頂部(溶接用突起8個)とスリットが形成されている側壁部及び鍔部(溶接用突起8個)を有するリードの例(実施例3)を示す斜視図である。 頭頂部(溶接用突起8個)とスリットが形成されている側壁部及び鍔部(溶接用突起8個)を有するリードの例を示す斜視図(裏側)である。 頭頂部(溶接用突起16個)とスリットが形成されている側壁部及び鍔部(溶接用突起8個)を有するリードの例(実施例2)を示す斜視図である。 頭頂部(溶接用突起4個)とスリットが形成されている側壁部及び鍔部(溶接用突起8個)を有するリードの例を示す斜視図である。 頭頂部(溶接用突起4個)とスリットが形成されている側壁部及び鍔部(溶接用突起4個)を有するリードの例(実施例1)を示す斜視図である。 頭頂部(溶接用突起4個、スリットあり)とスリットが形成されている側壁部及び鍔部(溶接用突起4個)を有するリードの例を示す斜視図である。 頭頂部(溶接用突起4個)とスリット(幅が広い)が形成されている側壁部及び鍔部(溶接用突起4個)を有するリードの例を示す斜視図である。 頭頂部(溶接用突起4個)とスリット(幅が狭い)が形成されている側壁部及び鍔部(溶接用突起4個)を有するリードの例を示す斜視図である。 頭頂部(溶接用突起2個)とスリットが形成されている側壁部及び鍔部(溶接用突起4個)を有するリードの例を示す斜視図である。 頭頂部(溶接用突起2個)とスリットが形成されている側壁部及び鍔部(溶接用突起2個)を有するリードの例(実施例4)を示す斜視図である。 頭頂部(溶接用突起8個、スリットあり)とスリットが形成されている側壁部及び鍔部(溶接用突起8個)を有するリードの例(実施例5)を示す斜視図である。 頭頂部(溶接用突起8個)とスリットが形成されている側壁部(溶接用突起8個)を有するリードの例を示す斜視図である。 枠状部(溶接用突起4個)とスリットが形成されている側壁部及び底部(溶接用突起4個)を有するリードの例(実施例6)を示す斜視図である。 枠状部(溶接用突起4個)とスリットが形成されている側壁部及び底部(溶接用突起4個)を有するリードの例を示す斜視図(裏側)である。 枠状部(溶接用突起16個)とスリットが形成されている側壁部及び底部(溶接用突起8個)を有するリードの例(実施例7)を示す斜視図である。 枠状部(溶接用突起8個)とスリットが形成されている側壁部及び底部(溶接用突起8個)を有するリードの例(実施例8)を示す斜視図である。 枠状部(溶接用突起8個)とスリットが形成されている側壁部及び底部(溶接用突起4個)を有するリードの例を示す斜視図である。 枠状部(溶接用突起4個)とスリットが形成されている側壁部及び底部(溶接用突起4個)を有するリードの例を示す斜視図である。 枠状部(溶接用突起4個)とスリットが形成されている側壁部及び底部(溶接用突起2個)を有するリードの例を示す斜視図である。 枠状部(溶接用突起2個)とスリットが形成されている側壁部及び底部(溶接用突起2個)を有するリードの例(実施例9)を示す斜視図である。 枠状部(溶接用突起8個、スリットあり)とスリットが形成されている側壁部及び底部(溶接用突起8個)を有するリードの例(実施例10)を示す斜視図である。 枠状部(溶接用突起4個)とスリットが形成されている側壁部(溶接用突起4個)を有するリードの例を示す斜視図である。 蓋に溶接されたリードを上部集電板に溶接するに際して、高さ方向の位置ずれ(極群の高さが高い場合)を側壁部及び鍔部のスリットとスリットに挟まれたリード部の屈曲で吸収する例を示す図である。 蓋に溶接されたリードを上部集電板に溶接するに際して、高さ方向の位置ずれ(極群の高さが標準的な場合)を側壁部及び鍔部のスリットとスリットに挟まれたリード部の屈曲で吸収する例を示す図である。 蓋に溶接されたリードを上部集電板に溶接するに際して、高さ方向の位置ずれ(極群の高さが低い場合)を側壁部及び鍔部のスリットとスリットに挟まれたリード部の屈曲で吸収する例を示す図である。 蓋に溶接されたリード(枠状部とスリットが形成されている側壁部を有するもの)を上部集電板に溶接した密閉形電池の例を示す図である。 枠状部とスリットが形成されている側壁部及び底部を有するリードを蓋と上部集電板に溶接(溶接位置がキャップの端部よりも外側)した密閉形電池の例を示す図である。 枠状部とスリットが形成されている側壁部及び底部を有するリードを蓋と上部集電板に溶接(溶接位置がキャップの端部よりも内側)した密閉形電池の例(実施例6〜10、比較例3)を示す図である。 頭頂部とスリットが形成されている側壁部及び鍔部を有するリードを蓋と上部集電板に溶接(溶接位置がキャップの端部よりも内側)した密閉形電池の例(実施例1〜5、比較例2)を示す図である。 従来のリボン状リードの一例(比較例1)を示す図である。 集電体と集電リードを同一厚みで伸長させ一体成形した従来の集電構造の一例を示す斜視図である。 図31の集電リードが封口体に溶接されて完成した従来の密閉形電池を示す断面図である。 従来の打ち抜き加工により一体形成された集電体を装着したニッケル−カドミウム電池の要部を示す斜視図である。 従来の打ち抜き加工により一体形成された集電体を示す平面図及び断面図である。 電極体を電池ケースに挿入して図34の集電体を介して封口体と溶接するときの状態を示す断面図である。 従来の円筒状のリードを正極集電体に溶接したときの状態を示す断面図である。 従来の鼓状筒体から構成されるリード部を示す平面図、側面図及び断面図である。 電極体を電池ケースに収納して図37のリード部を介して封口体と溶接するときの状態を示す断面図である。 従来の折曲された集電リードを有する密閉形電池を示す断面図である。 従来の短縮導電路が形成された集電リードを有する密閉形電池の封口部をプレスする状態を示す断面図である。 従来の短縮導電路が形成された集電リードを電極体に溶接した状態を示す斜視図である。 従来の短縮導電路が形成された集電リードを示す上面図及び側面図である。 従来の封口後に集電リード板と封口体との接触部分を溶接して溶接部を形成したニッケル−カドミウム蓄電池の要部を示す断面図である。 本発明で用いる上部集電板(正極集電板)の例(実施例1等)を示す図である。
符号の説明
20 頭頂部とスリットが形成されている側壁部を有するリード
20−1 頭頂部
20−2 20のリードの側壁部
20−3 頭頂部の溶接用突起
20−4 側壁部及び鍔部のスリット
20−5 頭頂部の穴
20−6 頭頂部のスリット
20−7 20のリードの側壁部の溶接用突起
30 鍔部
30−1 鍔部の溶接用突起
21 枠状部とスリットが形成されている側壁部を有するリード
21−1 枠状部
21−2 21のリードの側壁部
21−3 枠状部の溶接用突起
21−4 側壁部及び底部のスリット
21−5 枠状部のスリット
21−6 21のリードの側壁部の溶接用突起
31 底部
31−1 底部の溶接用突起
2 上部集電板(正極集電板)
2−1 上部集電板におけるリードの溶接点
2−2 上部集電板におけるスリット
2−3 上部集電板における下駄(電極へのかみ込み部)
50 蓋
51 キャップ端部に対応する蓋の内面の位置
60 電槽
70 極群
90 弁体
80 キャップ
100 下部集電板(負極集電板)

Claims (7)

  1. 密閉形電池の蓋の内面と上部集電板の上面に溶接して使用される密閉形電池用リードにおいて、前記リードが、板状の頭頂部と、前記頭頂部の外周から斜め下方に広がるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされていることを特徴とする密閉形電池用リード。
  2. 密閉形電池の蓋の内面と上部集電板の上面に溶接して使用される密閉形電池用リードにおいて、前記リードが、板状の枠状部と、前記枠状部の内周から斜め下方に狭まるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされていることを特徴とする密閉形電池用リード。
  3. 電槽内に正極板および負極板を備えた極群を収容し、前記極群上に上部集電板を配置して、前記極群の一方の極と電気的に接続された前記上部集電板の上面と蓋の内面をリードを介して溶接した密閉形電池において、前記リードが、板状の頭頂部と、前記頭頂部の外周から斜め下方に広がるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされているものであり、第1の溶接工程で前記蓋の内面に前記リードの頭頂部が溶接され、次に第2の溶接工程で前記上部集電板の上面に前記リードの側壁部の下端部が溶接されていることを特徴とする密閉形電池。
  4. 電槽内に正極板および負極板を備えた極群を収容し、前記極群上に上部集電板を配置して、前記極群の一方の極と電気的に接続された前記上部集電板の上面と蓋の内面をリードを介して溶接した密閉形電池において、前記リードが、板状の枠状部と、前記枠状部の内周から斜め下方に狭まるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされているものであり、第1の溶接工程で前記蓋の内面に前記リードの枠状部が溶接され、次に第2の溶接工程で前記上部集電板の上面に前記リードの側壁部の下端部が溶接されていることを特徴とする密閉形電池。
  5. 請求項3又は4に記載の密閉形電池を用い、複数個で構成したことを特徴とする組電池。
  6. 密閉形電池の電槽を閉鎖する蓋の内面と上部集電板の上面とをリードを介して接続する密閉形電池の製造方法において、前記リードとして、板状の頭頂部と、前記頭頂部の外周から斜め下方に広がるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされているものを用い、前記蓋の内面に前記リードの頭頂部を溶接する第1の溶接工程を行い、次に、前記上部集電板が前記電槽の開放端側に位置するように、前記上部集電板を接合した極群を前記電槽内に収容し、電解液を注液し、前記リードの側壁部の下端部が前記上部集電板の上面に当接するように前記蓋を載置し、前記電槽を密閉して、加圧した後、密閉形電池の正負極両端子間に溶接のための電流を電池を介して通電することにより前記上部集電板の上面に前記リードの側壁部の下端部を溶接する第2の溶接工程を行うことを特徴とする密閉形電池の製造方法。
  7. 密閉形電池の電槽を閉鎖する蓋の内面と上部集電板の上面とをリードを介して接続する密閉形電池の製造方法において、前記リードとして、板状の枠状部と、前記枠状部の内周から斜め下方に狭まるように延びた側壁部を有し、前記側壁部には、スリットが、周方向に間隔をおいて下端から縦方向に形成され、屈曲する構造とされているものを用い、前記蓋の内面に前記リードの枠状部を溶接する第1の溶接工程を行い、次に、前記上部集電板が前記電槽の開放端側に位置するように、前記上部集電板を接合した極群を前記電槽内に収容し、電解液を注液し、前記リードの側壁部の下端部が前記上部集電板の上面に当接するように前記蓋を載置し、前記電槽を密閉して、加圧した後、密閉形電池の正負極両端子間に溶接のための電流を電池を介して通電することにより前記上部集電板の上面に前記リードの側壁部の下端部を溶接する第2の溶接工程を行うことを特徴とする密閉形電池の製造方法。
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