JP5028878B2 - 多極磁石エンコーダ多極磁石エンコーダ付き密封装置該密封装置を備えた転がり軸受及び車輪支持用軸受ユニット - Google Patents

多極磁石エンコーダ多極磁石エンコーダ付き密封装置該密封装置を備えた転がり軸受及び車輪支持用軸受ユニット Download PDF

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Description

本発明は、各種車両の車輪を支持する転がり軸受に備えられ、車体側に備えた磁気センサにより車輪の回転速を検出するための多極磁石エンコーダ、多極磁石エンコーダを有した密封装置、その密封装置を備えた転がり軸受及び車輪支持用軸受ユニットに関する。なお、本明細書において車輪とは、自動車の車輪にかかわらず鉄道車両の車輪などの全てを総称するものとする。
例えば自動車には、車輪の回転速(車輪速)を検出する回転検出装置が備えられており、回転側(車輪軸受側)に配した多極磁石エンコーダ1のエンコーダ部100と、該エンコーダ部100に対向させるように車体側に配した磁気センサSとからなるものが知られている。このような回転検出装置は、例えば、トラクションコントロールシステム(Traction Control System、略称TCS)や、カーナビゲーションシステム(Satellite navigation system)や、アンチロックブレーキシステム(Anti-lock
brake system、略称ABS)などに利用されている。
従来、エンコーダ部100として、図7に示すように、ゴム材(結合材としてのゴム材、例えばニトリルゴム(NBR)や水素化ニトリルゴム(HNBR)など)にフェライト粉・希土類などを混合して円環状に形成したものに着磁して、周方向にS極とN極が交互に備えられたものが知られており、転がり軸受に組み込まれている密封装置を構成する断面視逆L字形状のシール部材(例えばスリンガ)における軸受外方に向いた側周面に、その磁極を軸受外方に向けた状態で一体に備えていた。すなわち、エンコーダ部100は軸受外方にて露呈状に備えていたものがある。
このようにゴム製のエンコーダ部100が軸受外方にて露呈状に配されていると、土砂などの塵埃、さらには路面状況によっては鉄屑(磁性体の塵埃)などがエンコーダ部100の表面(軸受外方に向いている外面100a)に付着し易い。このように異物が付着することでエンコーダ部100の表面の摩耗を進行させてしまうという不都合が生じていた。エンコーダ部100の表面が摩耗すると、磁束密度の低下や、磁束信号の精度低下を招くこととなる。
また、磁性体の塵埃が表面に付着してしまうと、信号精度が低下してしまうという問題もあった。
このような不都合を解消するため、エンコーダ部100の周辺は、周辺部品を取り込んだ形でラビリンスが形成されるよう配慮された設計となっているものもあるが、多極磁石エンコーダ付きの密封装置又はその密封装置を組み込んだ転がり軸受と、足回り周辺部品の供給業者は別である。従って、ラビリンスの性能が十分でない場合が起こり得る。
このような不都合を解決する技術的手段として、エンコーダ部100を密封装置の内側に密閉して軸受内方に位置させ、軸受外方からエンコーダ部100の磁気信号をセンシングしたり、同一製造業社のもとで厳密に寸法管理されたラビリンスにより防御された空間内に配置させ、その空間の外からエンコーダ部100の磁気信号をセンシングしたりすることが考えられる。
そこで昨今、多極磁石エンコーダ付きの密封装置を組み込んだ転がり軸受で、塵埃の付着を防止し得る先行技術の一例として、例えば特許文献1又は2に開示の技術が提供されている。
特許文献1は、例えば図5に示すように、多極磁石エンコーダ1を回転する内輪2の外径から径方向に一体に立ち上げて軸受内方に配置させるとともに、その多極磁石エンコーダ1のエンコーダ部100の外方に、所定の隙間(エアギャップ)G1を介して内外輪2,3間の端部領域Fを軸受外方から遮蔽するように固定の外輪3に一体に取り付けたシール部材200を備え、そのシール部材200の外方から磁気センサSによってセンシングする技術である。
特許文献2は、例えば図6に示すように、円筒部5と、該円筒部5の軸受外方端部から周方向に連続して立ち上げられた円板部6とからなる断面視逆L字形状にプレス成形されたスリンガ4と、該スリンガ4の円板部外表面6aに一体に配したエンコーダ部100と、スリンガ4の円筒部内径5aに嵌合可能な外径8aで軸受内輪2の外径2aに嵌合可能な内径8bを有する円筒部8と、該円筒部8の軸受外方端部から周方向に連続して立ち上げられた円板部9とからなる断面視逆L字形状にプレス成形されたカバー部材7とで構成され、そのエンコーダ部100の軸受外方に向いた面(外面)100aを、前記カバー部材7で被覆してなる技術が開示されている。すなわち、スリンガ4の円筒部5をカバー部材7の円筒部8に嵌合させるとともに、スリンガ4の円板部6とカバー部材7の円板部9によってエンコーダ部100を挟持するようにしてカバーし、このようにセットされた状態でカバー部材7の円筒部内径8bを内輪外径2aに嵌合させて軸受端部領域Fに配設していた。
しかし、特許文献1に開示の技術では、図5(b)に示すように、エンコーダ部100から磁気センサSまでの間に、1)エンコーダ部100とシール部材200との間の軸方向隙間(エアギャップ)G1と、2)シール部材(芯金)200の厚さWと、3)シール部材200と磁気センサSとの間の軸方向隙間(エアギャップ)G2が存在してしまう。
このように1)〜3)までの距離(G1+W+G2)が、エンコーダ部100と磁気センサSとの間にあることで、磁気信号が弱くなり、磁気信号精度の信頼性が劣ってしまう。
また、このような先行技術によると、次のような課題も抱えていた。
すなわち、磁束は均一ではなく、図5(b)に示すように、中心部領域A1が高めであることから、その高めの領域A1に磁気センサSを位置させてセンシングするのが精度上好ましいものである。このため精度を高めるためには検出領域を前記高めの領域A1とする必要があった。
しかし、特許文献1に開示の技術によると、図5(b)に示すように、エンコーダ部100とシール部材200のシールリップ領域が径方向に並んで配置されているものであるため、それぞれ径方向の制限を受けてしまい、狭い空間領域でエンコーダ部100を配設しなければならず、必然的に径方向幅の狭いエンコーダ部100しか配設し得ないのが現状である。
よって、精度の高い検出領域(中心部領域A1)は、図5(b)に示すように、さらに狭い領域となり、検出精度の信頼性が劣ってしまう虞もある。
さらに、シール部材200の領域も径方向の制限を受けてしまい、狭い領域でシール性能を満たさなければならないという問題も抱えている。
また特許文献2に開示の技術では、スリンガ4とカバー部材7の2つのプレス部品を嵌合させるという加工難易度の高い技術が要求される。
特開平10−160744号公報 特開2002−333033号公報
本発明は、このような課題を解決するためになされており、その目的は、簡易かつ安価な構造で信頼性及び耐久性に優れた多極磁石エンコーダ、その多極磁石エンコーダを備えた密封装置及びその密封装置を備えた転がり軸受、車輪支持用軸受ユニットを提供することにある。
このような目的を達成するために、本発明の第1の発明は、同心円に配された回転部材と固定部材と、該回転部材と固定部材との間に組み込まれる複数個の転動体とで構成される回転支持装置の回転部材側に備えられて、固定部材側に備えられる磁気センサとともに回転速度を検出する回転速度検出機構を構成し、少なくとも回転部材側に固定されて備えられる磁性体の環状の芯金と、ゴムに磁性材料を混合し、回転部材の軸方向で、芯金の外面に加硫成形して備えられる多極に着磁された環状のエンコーダ部とからなる多極磁石エンコーダであって、エンコーダ部は、円環の平板状をなし、該エンコーダ部の外表面に、ゴム製の保護層を備え、該保護層は、エンコーダ部と化学構造が同一種類のゴム製であり、エンコーダ部の外表面のみに対して、かつ、該エンコーダ部と同時に、芯金と一体に加硫成形されており、エンコーダ部は、芯金に対する保護層との一体成形後に着磁されることを特徴とする多極磁石エンコーダとしたことである。
第2の発明は、第1の発明において、多極磁石エンコーダを構成するエンコーダ部の保護層は、カーボンブラックと架橋材の混入量を調整することでエボナイト状に構成されていることを特徴とする多極磁石エンコーダとしたことである。
ことである。
第3の発明は、第1の発明において、多極磁石エンコーダを構成するエンコーダ部の保護層は、非磁性で硬質の顆粒材が混入されていることを特徴とする多極磁石エンコーダ付き密封装置としたことである。
第4の発明は、同心円に配された回転部材と固定部材との間の端部領域で、前記回転部材と固定部材との間に形成される環状の内部空間を密閉する密封装置であって、回転部材側に固定されて回転し、固定部材側との間で接触若しくは非接触のシール領域を形成する第一のシール部材と、固定部材側に固定され、回転部材側との間で接触若しくは非接触のシール領域を形成する第二のシール部材とで構成されており、第一のシール部材は、回転部材に固定される第一円筒部と、該第一円筒部から径方向に延設される第一円板部とで構成された磁性体からなる芯金と、第一円板部の外面に備えられるエンコーダ部とを備え、第二のシール部材は、固定部材に固定される第二円筒部と、該第二円筒部から径方向に延設される第二円板部とで構成され、該第二円板部の端部が、前記第一円筒部の周面と回転部材の周面とのいずれか一方若しくは双方と接触若しくは非接触のシール領域を形成しており、前記第一のシール部材が、第1乃至第3のいずれかの発明の多極磁石エンコーダを用いたことを特徴とする多極磁石エンコーダ付き密封装置としたことである。
第5の発明は、第4の発明において、第二のシール部材は、第二円筒部と第二円板部とで構成される断面視L字形状の芯金と、該芯金の一部若しくは全部を覆うゴム又は軟質樹脂材とを備え、該ゴム又は軟質樹脂材は、第二円板部の端部領域に一本又は複数本の円環状のシールリップを形成していることを特徴とする多極磁石エンコーダ付き密封装置としたことである。
第6の発明は、回転部材が内輪、固定部材が外輪で、該内輪と外輪との間の端部領域に密封装置を組み込み、該密封装置の外方近傍に備えられる磁気センサにより車輪速を検出する転がり軸受において、前記密封装置として、第4又は第5の発明の多極磁石エンコーダ付き密封装置を用いたことを特徴とする転がり軸受としたことである。
第7の発明は、一列若しくは複数列の軌道面を有したハブと、該ハブのインボード側外周に嵌め込まれ、前記軌道面と隣接する一列若しくは複数列の軌道面を有した内輪とで構成されるか、又はハブの外周に嵌め込まれ、複数列の軌道面を有した内輪とで構成される回転部材と、前記回転部材の複数列の軌道面と対向する複数列の軌道面を有した固定部材と、前記回転部材の軌道面と固定部材の軌道面との間に組み込まれる複数個の転動体と、前記回転部材と固定部材との間の端部領域に組み込んで軸受の内部空間を密閉する密封装置と、該密封装置の外方近傍に備えられる磁気センサにより車輪速を検出する車輪支持用軸受ユニットにおいて、前記密封装置として、第4又は第5の発明の多極磁石エンコーダ付き密封装置を用いたことを特徴とする車輪支持用軸受ユニットとしたことである。
第8の発明は、第7の発明において、少なくとも回転部材に、制動部材及びホイールが固定されるフランジを備えているか、固定部材に、車体側に固定されるフランジが備えられていることを特徴とする車輪支持用軸受ユニットとしたことである。
本発明によれば、簡易かつ安価な構造で信頼性及び耐久性に優れた多極磁石エンコーダ、その多極磁石エンコーダ付き密封装置及びその密封装置を備えた転がり軸受、車輪支持用軸受ユニットを提供できた。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照して説明する。なお、本実施形態は、本発明の一実施形態にすぎずなんらこれに限定解釈されるものではなく、本発明の範囲内で設計変更可能である。本実施例では、車輪の一例として自動車の車輪をもって説明するが、単なる一例であって鉄道車両の車輪などその他の車輪であってもよい。
「実施例1」
図1は、本発明の転がり軸受の一例として自動車の車輪支持用転がり軸受の一例を一部省略して示す縦断面図である。
本実施例の転がり軸受は、同心円に配して相対回転可能とした回転部材としての内輪2と固定部材としての外輪3と、内輪2の外径2aに備えた軌道面2bと、外輪3の内径3aに備えた軌道面3bとの間で保持器10を介して組み込まれた複数個の転動体(玉)11と、内輪2と外輪3の端部領域Fに組み込まれて内外輪2,3間の環状の軸受内空間を密封する密封装置Mとで構成されている。なお、本実施例では、転動体11として玉を採用しているが、ころを採用することも本発明の範囲内である。
また、図中破線は、多極磁石エンコーダ1のエンコーダ部100に向けて固定部材側(車体側)に配置され、エンコーダ部100の磁気信号をセンシングする磁気センサSであって、多極磁石エンコーダ1とともに、回転速度を検出する回転速度検出機構Kを構成する。
密封装置Mは、インボード側(車体側)とアウトボード側(ホイール側)に備えられ、インボード側の密封装置として本発明の多極磁石エンコーダ付き密封装置12が採用されている。アウトボード側の密封装置24は特に図示省略するが、軸受内に封入した潤滑剤(例えば、グリース、油)が軸受外部に漏洩したり、異物(例えば、水、塵埃)が軸受内部に侵入したりすることを防止可能な周知の密封装置、例えば接触シール、非接触シール(シールドを含む)が本発明の範囲内で適宜選択される。また、芯金やシールリップの有無なども設計変更可能である。
このように、本実施例の転がり軸受は、インボード側に組み込まれる多極磁石エンコーダ付き密封装置12に特徴的な構成を有し、それ以外の軸受構成にあっては周知形態であるため、以下、本発明の特有構成である多極磁石エンコーダ付き密封装置12について具体的に説明し、それ以外の軸受構成についての説明は上述の程度に留める。
なお、本実施例では、多極磁石エンコーダ1を第一のシール部材13とし、該第一のシール部材13と第二のシール部材17とで構成される多極磁石エンコーダ付き密封装置12で説明するが、インボード側の密封装置として、この多極磁石エンコーダ1からなる第一のシール部材13のみで構成されるものも採用可能である。
また、特に図示はしないが、背面組合せ軸受の外輪を一体化した複列アンギュラ玉軸受又は複列円すいころ軸受(第一世代)に本発明を適用することも可能である。
また、本実施例では、内輪回転の形態であるが、外輪回転の場合であっても適用可能である。
図2(a)は、本発明の多極磁石エンコーダ付き密封装置12の一例を示す部分拡大断面図である。
多極磁石エンコーダ付き密封装置12は、内輪2に固定される第一のシール部材13と、外輪3に固定される第二のシール部材17とで構成されており、この第一のシール部材13と第二のシール部材17とを組み合わせて断面視略矩形状に構成される、いわゆるパックシールとして提供されるものである。本実施例では、この第一のシール部材13として、多極磁石エンコーダ1を用いた実施の一例を採用する。
本実施例における第一のシール部材13(多極磁石エンコーダ1)は、磁性材料にて形成された芯金300と、該芯金300に備えられるエンコーダ部100と、該エンコーダ部100の外表面100aに備えられる保護層16で構成されている。
芯金300は、内輪2の外径端部領域に固定される第一円筒部14と、該第一円筒部14から径方向で外方に延設される第一円板(円環)部15とで断面視L字形状に形成されている、いわゆるスリンガが本実施例では採用されている。
この芯金(スリンガ)300は、磁性材で、かつ曲げ加工性の良い材料が採択され、例えば、低炭素鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼などからなり、第一円筒部14は内輪外径2aに嵌合可能な内径に形成され、第一円板部15はその径方向端部15bが、組み込み時において外輪内径3aに固定される第二のシール部材17との間に、所定のラビリンス隙間L1を形成する円板形状としている。
エンコーダ部100は、芯金300の第一円板部15の外面15aに対して、該第一円板部15の外面15a領域と同一領域の円板(円環)形状に加硫成形されている。エンコーダ部100は、図7に示す従来構造と同様である。
すなわち、エンコーダ部100の内径は第一円板部15の外面15aにて第一円筒部14の内径近傍まで延び、径方向端部100bは、第一円板部15の径方向端部15bと同一平面とし、第一円板部15と同様に第二のシール部材17との間に所定のラビリンス隙間L2が形成される。
また、エンコーダ部100は、前記軸受の端部領域Fにて、その磁極面(外表面100a)を軸受外方に向けた状態で備えられている。
保護層16は、エンコーダ部100の結合材として用いられるゴムと化学構造的に同じ種類のゴムからなり、エンコーダ部100の外表面100aに対して、該外表面100a領域と同一領域の円板(円環)形状に構成され、エンコーダ部100と同時に加硫成形される。例えば、保護層16を構成するゴム材として、ニトリルゴム(NBR)や水素化ニトリルゴム(HNBR)などを代表例として挙げることができる。
なお、保護層16の軸方向厚みは、強度面などに支障がない範囲内において可能な限り薄く形成されているものが好ましい。すなわち、エンコーダ部100の磁極面100aと磁気センサSとの間の距離(保護層16の厚さW+保護層16と磁気センサSとの間の隙間G2で構成されるエアギャップ)を極力少なくするためにも保護層16は厚過ぎないものがよい。
本実施例では、この保護層16の径方向端部16bが、第一円板部15の径方向端部15bと同一平面とし、第一円板部15・エンコーダ部100と同様に、第二のシール部材17との間に所定のラビリンス隙間L3を形成している。
すなわち、本実施例では、エンコーダ部100用のゴムと保護層16用のゴムをそれぞれ別々に練り、その後シート状に延ばして予備成形を行う。
その後、それぞれ一枚ずつ二枚重ねて加硫型に入れ、芯金300の第一円板部15と一体に圧縮成形する。
そして本実施例の場合、このように一体に加硫成形した後、保護層16の外面16a側から、該保護層16の内面16cと接するエンコーダ部100の外表面100aに着磁させるものとする。
第二のシール部材17は、外輪3の内径端部領域に固定される第二円筒部18と、該第二円筒部18から径方向で内方に延設される第二円板部19とで断面視L字形状に形成されている芯金20と、該芯金20の第二円板部19の内径端部19aに加硫成形したゴム製シールリップ21とで構成されている。また、本実施例は、芯金20の第二円板部19の外面領域と第二円筒部18の内径領域および端部領域をゴムなどの弾性部材25で被覆してなるノーズガスケットタイプを採用しているがこれに何等限定解釈されるものではない。
シールリップ21は本実施例によれば、ダストシールとして機能する第一リップ21aとオイルシールとして機能する第二リップ21bを円環状にそれぞれ備え、それぞれのリップ21a,21bは、第一シール部材13の第一円筒部14の外径に接触し、接触のシール領域22,23を形成している。また、本実施例では、第二円板部19の外面側を被覆している弾性部材25から第二円筒部18の内径方向に向けて傾斜状に延設された円すい状のサイドシールリップ21cが備えられており、該サイドシールリップ21cが、第一のシール部材13を構成する第一円板部15内面との間で接触のシール領域36を形成している。
なお、シールリップ21の本数は一本又は複数本いずれでもよく本数は制限されない。シールリップ21の形状は特に図示形態に限定解釈されるものではなく、周知の形態が適宜選択される。また本実施例では、シールリップ21がゴム材からなるもので説明したが軟質樹脂材からなるものであってもよい。なお、本実施例では、各シールリップ21a,21b,21cが接触のシール領域22,23,36を形成している形態で説明するが、これらシールリップ21a,21b,21cは、非接触のシール領域を形成するものであってもよく本発明の範囲内で設計変更可能である。
また本実施例では、それぞれのシールリップ21a,21bが第一円筒部14の外径に接触してシール領域22,23を形成しているが、第一円筒部14の軸方向長さを短く(又は第二円筒部18の軸方向長さを長く)して、一方又は双方のシールリップ21a,21bを内輪外径2aに接触させる形態を採用することも可能である。
本実施例によれば、磁性材であるエンコーダ部100の磁極面100a側に非磁性材の保護層16を備えたことにより、エンコーダ部100を芯金300の軸方向外側に配設してもエンコーダ部100の磁極面100aの保護、すなわちエンコーダ部100の磁極面100aに異物などが付着して、エンコーダ部100の磁極面100aの摩耗を進行させてしまう虞もなくなる。また、保護層16としてニトリルゴム(NBR)や水素化ニトリルゴム(HNBR)などの無垢のゴム材からなるものを用いているため、エンコーダ部100の磁性ゴムと比して強靭で耐久性に優れており、長期にわたってエンコーダ部100の磁極面100aを保護することができる。
また、磁気センサSに近接させることが出来るため、エンコーダ部100と磁気センサSとの間の距離(保護層16の厚さW+保護層16と磁気センサSとの間の隙間G2で構成されるエアギャップ)を短くでき、磁気信号を弱めることもないため、磁気信号精度の信頼性が得られる。
さらに本実施例によれば、エンコーダ部100と保護層16に化学構造的に同じ種類のゴムを用い、同時に加硫成形することで架橋により強固に一体化した点に特徴を有している。
なお、本実施例では、上述の通りエンコーダ部100と同時に加硫成形して一体化させているが、この保護層16とエンコーダ部100とを一体に加硫成形し、その後、エンコーダ部100に着磁させた後に、芯金300の第一円板部15の外面15aにその磁力を介して固着させてもよい。
また、本実施例によれば、上述したラビリンス隙間L1〜L3からなる1つの非接触のシール領域35と、3つの接触シールリップ21a,21b,21cによる3つの接触のシール領域22,23,36により軸受内方が密封されている。
本実施例によれば、エンコーダ部100とシール部材(シールリップ21a、21b,21c)とが、軸方向に並設できる。従って、エンコーダ部100の径方向幅を、軸受端部領域にてスリンガの第一円板部15外面領域で最大限確保できるため、径方向幅の広いエンコーダ部100が配設可能となる。よって、従来の中心部領域A1を示す図5(b)と比較して見れば、本実施例の場合、図2(a)に示すように精度の高い検出領域(中心部領域A2)が広い領域となるため、検出精度の信頼性が得られる。
また、シール領域も径方向の制限を受けないため、シール性能を十分かつ容易に満たすことができる。
「変形例1」
上述の実施例では、保護層16としてニトリルゴム(NBR)や水素化ニトリルゴム(HNBR)などのゴム材のみからなるものとしたが、本変形例では、添加物により加硫後の性質が大きく変わるゴムの性質を利用し、実施例1の保護層16をさらに強化させた実施の一例である。
すなわち、本実施例の保護層16は、カーボンブラックと架橋材の混入量を調整することでエボナイト状に構成するものとした。本変形例は、保護層16の構造に特徴を有し、その他の構造及び作用効果にあっては実施例1と同様であるため、同一箇所に同一符号を付してその説明は省略する。
本変形例を採用することによる特徴は、温度変化への耐性が、樹脂製エンコーダや焼結材など硬質のエンコーダと比して優れている点にあり、詳しくは次の通りである。
すなわち、この種の多極磁石エンコーダ1に用いられる芯金300は、上述した通り磁性材で曲げ加工性の良い材料である必要から、低炭素鋼やマルテンサイト系ステンレス鋼などの金属が多く使用されている。しかし、樹脂材や焼結材は金属と線膨張係数が大きく異なるため、温度変化を繰り返すと接着層の破壊やエンコーダ部自体の割れが発生してしまう虞がある。本実施例によれば、保護層16の外表面16aをエボナイト状として強化しつつ、温度変化による応力は、ゴム弾性を持つエンコーダ部100が吸収するため、エボナイト状の保護層16が割れてしまう虞もない。
「変形例2」
本変形例では、エンコーダ部100の外表面(磁極面)100aに備えた保護層16は、非磁性で硬質の顆粒材、例えばシリカなどが混入されている点に特徴を有し、実施例1の保護層16をさらに強化、特に耐摩耗性を強化させた他の実施の一例である。
なお、本変形例は、保護層16の構造に特徴を有し、その他の構造及び作用効果にあっては実施例1と同様であるため、同一箇所に同一符号を付してその説明は省略する。
「実施例2」
図2(b)は実施例2の多極磁石エンコーダ付き密封装置12の一例を示す概略断面図で、本実施例は、エンコーダ部100の外表面(磁極面)100aに別途保護層を備えることなく、エンコーダ部100の外表面100aを強化させた実施の一例である。
ゴム製エンコーダ部100の外表面100aを強化するには、一般的なシールやパッキンなどの表面硬化方法として知られている次の方法を採用することが考えられる。
例えば、(1)ゴム材に樹脂等の粉末を混ぜる、(2)ゴム材にオイルを混入する、(3)ゴムと相溶性のあるモノマーを含浸させ、重合させるなどが採用可能である。しかし、「(1)ゴム材に樹脂等の粉末を混ぜる」手法は、エンコーダ部のフェライト粉の混合量が減ることとなり好ましくなく、「(2)ゴム材にオイルを混入する」手法は、密封や摺動のための部材であるため有効ではない、「(3)ゴムと相溶性のあるモノマーを含浸させ、重合させる」手法は、モノマーとして適切なものがあれば有効な手段ともなり得るが、エンコーダの結合材として用いられるニトリルゴム(NBR)や水素化ニトリルゴム(HNBR)は、市場性のよいシリコン系モノマーやフッ素系モノマーとの相溶性が悪く、適切なモノマーの入手が困難である。
そこで本実施例では、加硫成形後のエンコーダ部100の外表面100aに、硫黄などの周知一般的な架橋材を含浸させて加熱し、外表面100a近傍での架橋を進行させることで、エンコーダ部100の外表面100a側の硬度を増加させた。具体的には、加硫成形されたエンコーダ部100の外表面100aは、フェライト粉とゴム材との混合物であるが故、粗な組織となっている。したがって、細かいパウダー状の硫黄の粉末を、加硫成形後のエンコーダ部100の外表面100aにすりこみ、又はペーストを用いて含浸させ、その後、再加熱をして外表面100a近傍での架橋を進行させることで、その外表面100aの硬度を増加させるものとした。図2(b)中で、エンコーダ部100の外表面(磁極面)100aで、×印で示した箇所が硬度増加を図った領域である。硬度増加を図る領域は特にその×印で示した箇所に限られることなく、少なくとも磁極面とされる外表面100aの領域の硬度を増加し得るものであれば本発明の範囲内で設計変更である。
本実施例によればエンコーダ部100の外表面(磁極面)100aに実施例1のような保護層16を備えなくともエンコーダ部100の磁極面100aの保護が図れる。
すなわち、本実施例によれば、エンコーダ部100の磁極面100aと磁気センサSとの間の距離(エンコーダ部100と磁気センサSとの間の隙間G2で構成されるエアギャップ)をさらに短くでき、磁気信号を弱めることもないため、磁気信号精度のさらなる信頼性が得られる。
また、その他の構造及び作用効果にあっては実施例1と同様であるため、同一箇所に同一符号を付してその説明は省略する。なお、本実施例によれば、当然ではあるが、実施例1と異なり、保護層16が備えられていないため、ラビリンス隙間L3は存在せず、かつ1つの非接触のシール領域35もラビリンス隙間L1とL2とからなっている。
「実施例3」
図3は、本発明の多極磁石エンコーダ付き密封装置を組み込んでなる本発明車輪支持用軸受ユニットの一例である。また、図中破線は、エンコーダ部1に向けて固定側(車体側)に配置され、エンコーダ部1の磁気信号をセンシングする磁気センサSを示す。
本発明の車輪支持用軸受ユニットは、例えば自動車や鉄道車両などの各種車両に用いることができるが、ここでは一例として自動車の駆動輪に組込まれる車輪支持用軸受ユニットを想定して説明する。なお、従動輪に組込まれる車輪支持用軸受ユニットも対象である。
本実施例の車輪支持用軸受ユニットは、図3に示すように、一列の軌道面32aを有したハブ31と、該ハブ31のインボード側外周に嵌め込まれ、前記軌道面32aと隣接する一列の軌道面2aを有した内輪(別体内輪)2とで構成される内方部材32と、前記内方部材32の複数列の軌道面2a,32aと対向する複数列の軌道面33a,33aを有した外方部材33と、前記内方部材32の軌道面2a,32aと外方部材33の軌道面33a,33aとの間に組み込まれる複数個の転動体(玉)11とで構成され、その内方部材32と外方部材33のインボード側の端部領域Fに本発明の多極磁石エンコーダ付き密封装置12が組み込まれる。
また、図示した本実施例の車輪支持用軸受ユニットは、内方部材32と外方部材33にそれぞれフランジ32b,33bが備えられているいわゆる第三世代(HUBIIIともいう。)として区別される形式である。
具体的には、例えば前記実施例1及び2に開示の多極磁石エンコーダ付き密封装置12が組み込まれる。
なお、アウトボード側の密封装置24にあっては、軸受内に封入した潤滑剤(例えば、グリース、油)が軸受外部に漏洩したり、異物(例えば、水、塵埃)が軸受内部に侵入したりすることを防止可能な周知の密封装置、例えば接触シール、非接触シール(シールドを含む)が本発明の範囲内で適宜選択される。また、芯金やシールリップの有無なども設計変更可能である。
また、車輪支持用軸受ユニットは、図示した本実施例形態に限定されるものではなく、本発明範囲内の全てのユニットが適用対象である。
なお、多極磁石エンコーダ付き密封装置12の構造及び作用効果にあっては、実施例1及び2で説明した通りであるため、ここでの説明は省略する。
なお、本実施例では、外方部材33を静止輪、内方部材32を回転輪とした実施の一例について説明するが、外方部材33を回転輪、内方部材32を静止輪とする形態であってもよく本発明の範囲内である。
「変形例1」
図4は、本発明車輪支持用軸受ユニットの他の実施例として、背面組合せ軸受の外輪34(軌道面34aを備える)のアウトボード側外周にフランジ34bを備えた複列円すいころ軸受(第二世代)を一例として挙げる。すなわち、本実施例におけるインボード側に組み込まれる密封装置にも、上述した実施例1及び2に開示の多極磁石エンコーダ付き密封装置12が適用可能である。なお、複列アンギュラ玉軸受の場合も同様である。
本発明転がり軸受の一実施例を一部省略して示す概略縦断面図である。 本発明多極磁石エンコーダ付き密封装置の実施の一例を一部省略して示す概略断面図で、(a)はエンコーダ部の外面に保護層を備えた一例、(b)はエンコーダ部の外表面の硬度を強化した一例である。 本発明車輪支持用軸受ユニットの実施例の一例を示す概略断面図である。 本発明車輪支持用軸受ユニットの他の実施の一例を示す概略断面図である。 多極磁石エンコーダへの塵埃付着を防止する従来構造の一例を示す概略断面図である。 多極磁石エンコーダへの塵埃付着を防止する従来構造の一例を示す概略断面図である。 多極磁石エンコーダの概略図である。
符号の説明
1 多極磁石エンコーダ
100 エンコーダ部
2 回転部材(内輪)
3 固定部材(外輪)
12 多極磁石エンコーダ付き密封装置
13 第一のシール部材
14 第一円筒部
15 第一円板部
16 保護層
17 第二のシール部材
18 第二円筒部
19 第二円板部
21a,21b,21c シールリップ
22,23,36 接触のシール領域
F 端部領域
S 磁気センサ

Claims (8)

  1. 同心円に配された回転部材と固定部材と、該回転部材と固定部材との間に組み込まれる複数個の転動体とで構成される回転支持装置の回転部材側に備えられて、固定部材側に備えられる磁気センサとともに回転速度を検出する回転速度検出機構を構成し、
    少なくとも回転部材側に固定されて備えられる磁性体の環状の芯金と、
    ゴムに磁性材料を混合し、回転部材の軸方向で、芯金の外面に加硫成形して備えられる多極に着磁された環状のエンコーダ部とからなる多極磁石エンコーダであって、
    エンコーダ部は、円環の平板状をなし、該エンコーダ部の外表面に、ゴム製の保護層を備え、
    該保護層は、エンコーダ部と化学構造が同一種類のゴム製であり、エンコーダ部の外表面のみに対して、かつ、該エンコーダ部と同時に、芯金と一体に加硫成形されており、
    エンコーダ部は、芯金に対する保護層との一体成形後に着磁されることを特徴とする多極磁石エンコーダ。
  2. 保護層は、カーボンブラックと架橋材の混入量を調整することでエボナイト状に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の多極磁石エンコーダ。
  3. 保護層は、非磁性で硬質の顆粒材が混入されていることを特徴とする請求項1に記載の多極磁石エンコーダ。
  4. 同心円に配された回転部材と固定部材との間の端部領域で、前記回転部材と固定部材との間に形成される環状の内部空間を密閉する密封装置であって、
    回転部材側に固定されて回転し、固定部材側との間で接触若しくは非接触のシール領域を形成する第一のシール部材と、固定部材側に固定され、回転部材側との間で接触若しくは非接触のシール領域を形成する第二のシール部材とで構成されており、
    第一のシール部材は、回転部材に固定される第一円筒部と、該第一円筒部から径方向に延設される第一円板部とで構成された磁性体からなる芯金と、第一円板部の外面に備えられるエンコーダ部とを備え、
    第二のシール部材は、固定部材に固定される第二円筒部と、該第二円筒部から径方向に延設される第二円板部とで構成され、該第二円板部の端部が、前記第一円筒部の周面と回転部材の周面とのいずれか一方若しくは双方と接触若しくは非接触のシール領域を形成しており、
    前記第一のシール部材が、請求項1乃至3のいずれかに記載の多極磁石エンコーダを用いたことを特徴とする多極磁石エンコーダ付き密封装置。
  5. 第二のシール部材は、第二円筒部と第二円板部とで構成される断面視L字形状の芯金と、該芯金の一部若しくは全部を覆うゴム又は軟質樹脂材とを備え、
    該ゴム又は軟質樹脂材は、第二円板部の端部領域に一本又は複数本の円環状のシールリップを形成していることを特徴とする請求項4に記載の多極磁石エンコーダ付き密封装置。
  6. 回転部材が内輪、固定部材が外輪で、該内輪と外輪との間の端部領域に密封装置を組み込み、該密封装置の外方近傍に備えられる磁気センサにより車輪速を検出する転がり軸受において、
    前記密封装置として、請求項4又は5に記載の多極磁石エンコーダ付き密封装置を用いたことを特徴とする転がり軸受。
  7. 一列若しくは複数列の軌道面を有したハブと、該ハブのインボード側外周に嵌め込まれ、前記軌道面と隣接する一列若しくは複数列の軌道面を有した内輪とで構成されるか、又はハブの外周に嵌め込まれ、複数列の軌道面を有した内輪とで構成される回転部材と、
    前記回転部材の複数列の軌道面と対向する複数列の軌道面を有した固定部材と、
    前記回転部材の軌道面と固定部材の軌道面との間に組み込まれる複数個の転動体と、
    前記回転部材と固定部材との間の端部領域に組み込んで軸受の内部空間を密閉する密封装置と、
    該密封装置の外方近傍に備えられる磁気センサにより車輪速を検出する車輪支持用軸受ユニットにおいて、
    前記密封装置として、請求項4又は5に記載の多極磁石エンコーダ付き密封装置を用いたことを特徴とする車輪支持用軸受ユニット。
  8. 少なくとも回転部材に、制動部材及びホイールが固定されるフランジを備えているか、
    固定部材に、車体側に固定されるフランジが備えられていることを特徴とする請求項7に記載の車輪支持用軸受ユニット。
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