JP5598150B2 - エンコーダ付転がり軸受ユニット - Google Patents
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Description
このうちの外輪は、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しない。
又、前記回転体は、前記外輪の内径側に配置されている。そして、外周面のうちで、この外輪の内径側から軸方向外側に突出した部分に車輪を支持する為のフランジを、同じく前記両外輪軌道と対向する部分に複列の内輪軌道を、それぞれ有し、使用時に前記車輪と共に回転する。
又、前記各転動体は、前記両外輪軌道と前記両内輪軌道との間に、両列毎に複数個ずつ、転動自在に設けられている。
又、前記エンコーダは、磁性金属材製で円環状のエンコーダ用芯金と、このエンコーダ用芯金の外周面に固定された、永久磁石製で円筒状のエンコーダ本体とを備えると共に、被検出面であるこのエンコーダ本体の外周面に、S極とN極とを円周方向に関して交互に配置している。そして、前記エンコーダ用芯金を、前記回転体の一部で軸方向内側の内輪軌道の軸方向内側に隣接する部分に外嵌固定している。
又、前記密封部材は、前記各転動体及び前記エンコーダ本体を設置した内部空間の軸方向内端開口を塞ぐものである。
又、前記密封部材は、密封用芯金と、シール材とを備える。そして、このうちの密封用芯金は、非磁性金属材により円環状に造られており、前記エンコーダの被検出面の周囲を取り囲むと共に、一部をこの被検出面に近接対向させた状態で、前記外輪の軸方向内端部に支持固定されている。又、前記シール材は、弾性材により円環状に造られると共に、前記密封用芯金の内径側部分に固定されており、且つ、その先端縁を前記エンコーダ用芯金の表面に全周に亙り摺接させたシールリップを備えている。
又、前記等速ジョイント用外輪の軸方向外端寄り部分に、円環状のスリンガを外嵌固定する。これと共に、前記シール材に、その先端縁をこのスリンガの表面に全周に亙り摺接させたシールリップを備えさせる。
又、この様な請求項1に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項2に記載した発明の様に、前記シール材に、その先端縁を前記等速ジョイント用外輪の外周面のうちで前記スリンガを外嵌固定した部分よりも軸方向外側部分に全周に亙り摺接させたシールリップを備えさせる。
又、これら請求項1〜2に記載した発明を実施する場合に、好ましくは、請求項3に記載した発明の様に、前記スリンガを、このスリンガの表面に摺接させた前記シールリップの周囲を覆う状態で配置し、且つ、このスリンガの基端部を前記等速ジョイント用外輪に外嵌すると共に、このスリンガの先端部を前記密封用芯金の表面に近接対向させる。
即ち、前記エンコーダの被検出面に配置する磁極の数を一定とする場合には、この被検出面の直径が大きくなる程、これら各磁極の周方向幅(着磁面積)が大きくなり、これに伴う磁気強化によって、センサの検出性能が向上する。例えば、信号電圧を高くする事による信頼性向上を図れる。又、前記各磁極の周方向幅を一定とする場合には、前記被検出面の直径が大きくなる程、この被検出面に配置する磁極の数が増え、これによって、回転速度検出に関する精度が向上する。これに対して、本発明の場合には、前記エンコーダの被検出面の直径寸法が、外輪の軸方向内端部の内径寸法よりも大きくなっている。この為、本発明の場合には、前述の図6〜8に示した各従来構造の様に、エンコーダの被検出面の直径寸法が、外輪の軸方向内端部の内径寸法よりも小さくなっている構造に比べて、回転速度や荷重の測定性能を向上させる事ができる。
又、本発明の場合、前記密封用芯金には、センサを挿通支持する為の取付孔を形成する必要がない。この為、この取付孔の存在に基づいて前記内部空間の軸方向内端開口の密封性が低下すると言った不具合が生じる事はない。従って、前記内部空間の軸方向内端開口の密封性を十分に確保できる。
更に、本発明の場合には、前記センサの取付孔の加工コストが不要になる分、低コストで造れる。
即ち、本発明を実施する場合には、前記エンコーダの被検出面から出入りする磁束が、前記外輪の軸方向内端面に多く引き込まれた状態になる(磁束がこの外輪に漏洩する)事を防止する為に、この外輪の軸方向内端面と前記エンコーダ本体の軸方向外端面との間には、互いの接触を避ける為に必要な最小限の隙間よりも或る程度大きな隙間を介在させる(前記外輪の軸方向内端面に対して前記被検出面を軸方向に遠ざける)のが好ましい。但し、この隙間を大きくする程、この隙間を通じて、前記各転動体を設置した空間内の潤滑用グリースが、前記エンコーダ本体を設置した空間内に漏れ出し易くなる。これに対して、上述の様な凸部を設ければ、前記外輪の軸方向内端面に対して前記被検出面を軸方向に遠ざけると共に、前記隙間を通じて前記潤滑用グリースが漏れ出す事を抑制できる。
尚、前記凸部は、着磁されていない為、この凸部の存在に基づいて、前記被検出面から出入りする磁束の形状が歪むと言った不具合が生じる事はない。
図1〜2は、請求項4に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。尚、本例の特徴は、エンコーダ5b及び密封部材4dの構造と、これらエンコーダ5b及び密封部材4dを組み付ける箇所の構造とにある。その他の部分の構造及び作用は、一部を除き、基本的には、前述の図6〜7に示した従来構造の第1例の場合と同様である。この為、同等部分に関する図示並びに説明は省略若しくは簡略にし、以下、本例の特徴部分、並びに、前記従来構造の第1例と異なる部分を中心に説明する。
即ち、本例の場合には、前記エンコーダ5bの被検出面の直径寸法が、前記外輪1bの軸方向内端部の内径寸法よりも大きくなっている。この為、前述の図6〜8に示した各従来構造の様に、エンコーダ5、5aの被検出面の直径寸法が、外輪1、1aの軸方向内端部の内径寸法よりも小さくなっている構造に比べて、前記被検出面に存在する各磁極の周方向幅(着磁面積)を大きくしたり、この被検出面に存在する磁極の数を増やしたりする事ができる。この結果、本例の場合には、前記エンコーダ5bと前記センサ6bとの組み合わせによる回転速度検出の性能を向上させる事ができる。
又、本例の場合、前記エンコーダ5bは、外周面を寸法精度の良い研削面とした、前記内輪11bの内端部に外嵌される。この為、この研削面との嵌め合い面である、前記エンコーダ用芯金16aを構成する内径側円筒部29の内周面と、被検出面である、前記エンコーダ本体17bの外周面とが同心となる様に、このエンコーダ本体17bの加硫又は射出成形を行えば、使用時に於ける、前記被検出面の径方向の振れを十分に抑える事ができる。従って、本例の場合、前記密封用芯金18bを構成する平坦部34の寸法管理さえ厳密に行えば、前記エンコーダ5bの被検出面と前記センサ6bの検出部とのエアギャップ(対向間隔)を十分に小さく設定する事ができる。この結果、上述の様に被検出面の直径寸法が大きい事と相まって、回転速度検出の性能を十分に確保できる。
更に、本例の場合には、前記センサ6bの取付孔の加工コストが不要になる分、製造コストの低減を図れる。
図3は、請求項1〜3、6に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例の場合、外輪1cの軸方向内端部外周面に、小径段部36を形成している。そして、この小径段部36に、密封部材4eを構成する密封用芯金18bのうち、周壁部32の軸方向外端部を締り嵌めで外嵌している。又、この状態で、前記小径段部36の基端部に存在する段差面に、前記周壁部32の軸方向外端縁を突き当てる事により、前記密封部材4eの軸方向の位置決めを図っている。更に、本例の場合、前記小径段部36の軸方向中間部に係止溝37を、全周に亙り形成すると共に、この係止溝37内にOリング38を装着している。そして、このOリング38を、この係止溝37の底面と前記周壁部32の軸方向外端部内周面との間で圧縮する事により、この周壁部32の軸方向外端部と前記小径段部36との嵌合部をシールしている。
そして、本例の場合には、前記間座部39を備えたエンコーダ用芯金16bの材質、熱処理、表面処理等の選定を適切に行う事により、前記内輪11bの軸方向内端面と前記等速ジョイント用外輪22aの軸方向外端面との間でフレッチング摩耗が発生する事を防止している。
図4は、請求項1〜3、6に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例の場合には、スリンガ41aを構成する外径側円筒部42aの直径を、上述した実施の形態の第2例の場合よりも小さくする事により、この外径側円筒部42aの軸方向外端縁を、密封用芯金18bを構成する側壁部33の軸方向内側面の外周寄り部分に、全周に亙り近接対向させている。これにより、前記スリンガ41aと前記密封用芯金18bとの間に全周に亙るラビリンス隙間を形成する事で、このスリンガ41aの存在に基づく異物侵入防止効果を、上述した実施の形態の第2例の場合よりも高めている。その他の構成及び作用は、上述の図3に示した実施の形態の第2例の場合と同様である。
図5は、請求項1、5に対応する、本発明の実施の形態の第4例を示している。本例の場合、密封用芯金18cを構成する周壁部32aの一部に、平坦部34(図1〜2参照)を設けず、この周壁部32aの全体を単なる円筒状としている。これにより、本例の場合には、エンコーダ5dの被検出面の直径寸法を、前記周壁部32aの内径寸法(外輪1bの軸方向内端部の外径寸法)に近づけて大きくする事により、前記被検出面を前記周壁部32aの内周面に対して、全周に亙り近接対向させている。本例の場合には、この様にして前記被検出面の直径寸法を更に大きくする事により、回転速度検出に関する性能を更に向上させている。これと共に、前記被検出面から出入りする磁束が存在する空間と、前記外輪1bの内端面とが軸方向に対向する面積を狭くする事で、この被検出面から出入りする磁束が前記外輪1bに漏洩しにくくしている。更に、エンコーダ用芯金16cを構成する円輪部30aの外径寸法を大きくすると共に、この円輪部30aの軸方向外側面の径方向中間部に固定した第二シール材45を構成するシールリップ20kの先端縁を、前記外輪1bの内端面に全周に亙り摺接させている。これにより、各転動体3を設置した空間とエンコーダ本体17dを設置した空間との間を遮断している。尚、図示の例の場合、前記第二シール材45を構成するシールリップ20kの傾斜方向は、前記各転動体3、3を設置した空間内への水の浸入防止を図り易い方向としているが、本発明を実施する場合には、逆方向、即ち、前記エンコーダ本体17dを設置した空間に潤滑用グリースが漏洩するのを防止し易い方向とする事もできる。
又、本例の場合、密封部材4fを構成するシール材19cは、外径側部分に、先端部が二股に分かれたシールリップ20mを備え、このシールリップ20mの二股の先端縁を、前記スリンガ41bを構成する円輪部44の外側面に、全周に亙り摺接させている。
その他の構成及び作用は、上述した各実施の形態の場合と同様である。
又、本発明のうち請求項4及び請求項5に係る発明は、駆動輪用のエンコーダ付転がり軸受ユニットに限らず、従動輪用のエンコーダ付転がり軸受ユニットに適用して実施する事もできる。従動輪用のエンコーダ付転がり軸受ユニットの場合には、車輪と共に回転するハブに結合固定する駆動軸部材が存在しない為、このハブのみが回転体に相当する。
2、2a〜2b ハブ
3 転動体
4a〜4f 密封部材
5、5a〜5d エンコーダ
6、6a〜6b センサ
7、7a 駆動軸部材
8a、8b 外輪軌道
9 静止側フランジ
10、10a ハブ本体
11、11a、11b 内輪
12 かしめ部
13 回転側フランジ
14a、14b 内輪軌道
15 スプライン孔
16、16a〜16c エンコーダ用芯金
17、17a〜17d エンコーダ本体
18、18a〜18c 密封用芯金
19、19a〜19c シール材
20a〜20m シールリップ
21 取付孔
22、22a 等速ジョイント用外輪
23 スプライン軸
24 ナット
25 支持部材
26 取付孔
27 樹脂部材
28 外径側円筒部
29 内径側円筒部
30、30a 円輪部
31 凸部
32、32a 周壁部
33 側壁部
34 平坦部
35 傾斜部
36 小径段部
37 係止溝
38 Oリング
39 間座部
40 ゴム層
41、41a スリンガ
42、42a 外径側円筒部
43 内径側円筒部
44 円輪部
45 第二シール材
Claims (6)
- 外輪と、回転体と、複数個の転動体と、エンコーダと、密封部材とを備え、
このうちの外輪は、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しないものであり、
前記回転体は、前記外輪の内径側に配置されていて、外周面のうちで、この外輪の内径側から軸方向外側に突出した部分に駆動輪である車輪を支持する為のフランジを、同じく前記両外輪軌道と対向する部分に複列の内輪軌道を、それぞれ有し、使用時に前記車輪と共に回転するものであり、
前記各転動体は、前記両外輪軌道と前記両内輪軌道との間に、両列毎に複数個ずつ、転動自在に設けられており、
前記エンコーダは、磁性金属材製で円環状のエンコーダ用芯金と、このエンコーダ用芯金の外周面に固定された、永久磁石製で円筒状のエンコーダ本体とを備えると共に、被検出面であるこのエンコーダ本体の外周面に、S極とN極とを円周方向に関して交互に配置したものであって、前記エンコーダ用芯金を、前記回転体の一部で軸方向内側の内輪軌道の軸方向内側に隣接する部分に外嵌固定しており、
前記密封部材は、前記各転動体及び前記エンコーダ本体を設置した内部空間の軸方向内端開口を塞ぐものである、
エンコーダ付転がり軸受ユニットに於いて、
前記外輪の軸方向内端面は、前記エンコーダ本体よりも軸方向外側に配置されており、前記エンコーダの被検出面の直径寸法は、前記外輪の軸方向内端部の内径寸法よりも大きく、且つ、この外輪の軸方向内端部の外径寸法よりも小さくなっており、
前記回転体は、ハブと駆動軸部材とを互いに結合して成るものであり、このうちのハブは、外周面に前記フランジ及び前記1対の内輪軌道を、径方向中心部に軸方向に亙るスプライン孔を、それぞれ有するものであり、前記駆動軸部材は、前記ハブの軸方向内側に隣接配置される等速ジョイント用外輪と、この等速ジョイント用外輪の軸方向外端面に固設されて前記スプライン孔とスプライン係合するスプライン軸とを備えたものであり、
前記等速ジョイント用外輪の軸方向外端寄り部分には、円環状のスリンガが外嵌固定されており、
前記エンコーダは、前記ハブの軸方向内端部に外嵌固定されており、
前記密封部材は、密封用芯金と、シール材とを備え、このうちの密封用芯金は、非磁性金属材により円環状に造られており、前記エンコーダの被検出面の周囲を取り囲むと共に、一部をこの被検出面に近接対向させた状態で、前記外輪の軸方向内端部に支持固定されており、前記シール材は、弾性材により円環状に造られると共に、前記密封用芯金の内径側部分に固定されており、且つ、その先端縁を前記エンコーダ用芯金の表面に全周に亙り摺接させたシールリップ及びその先端縁を前記スリンガの表面に全周に亙り摺接させたシールリップを備えている事を特徴とする、
エンコーダ付転がり軸受ユニット。 - 前記シール材は、その先端縁を前記等速ジョイント用外輪の外周面のうちで前記スリンガを外嵌固定した部分よりも軸方向外側部分に全周に亙り摺接させたシールリップを備えている、請求項1に記載したエンコーダ付転がり軸受ユニット。
- 前記スリンガは、このスリンガの表面に摺接させた前記シールリップの周囲を覆う状態で配置されていて、基端部を前記等速ジョイント用外輪に外嵌すると共に、先端部を前記密封用芯金の表面に近接対向させている、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したエンコーダ付転がり軸受ユニット。
- 外輪と、回転体と、複数個の転動体と、エンコーダと、密封部材とを備え、
このうちの外輪は、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しないものであり、
前記回転体は、前記外輪の内径側に配置されていて、外周面のうちで、この外輪の内径側から軸方向外側に突出した部分に車輪を支持する為のフランジを、同じく前記両外輪軌道と対向する部分に複列の内輪軌道を、それぞれ有し、使用時に前記車輪と共に回転するものであり、
前記各転動体は、前記両外輪軌道と前記両内輪軌道との間に、両列毎に複数個ずつ、転動自在に設けられており、
前記エンコーダは、磁性金属材製で円環状のエンコーダ用芯金と、このエンコーダ用芯金の外周面に固定された、永久磁石製で円筒状のエンコーダ本体とを備えると共に、被検出面であるこのエンコーダ本体の外周面に、S極とN極とを円周方向に関して交互に配置したものであって、前記エンコーダ用芯金を、前記回転体の一部で軸方向内側の内輪軌道の軸方向内側に隣接する部分に外嵌固定しており、
前記密封部材は、前記各転動体及び前記エンコーダ本体を設置した内部空間の軸方向内端開口を塞ぐものである、
エンコーダ付転がり軸受ユニットに於いて、
前記外輪の軸方向内端面は、前記エンコーダ本体よりも軸方向外側に配置されており、前記エンコーダの被検出面の直径寸法は、前記外輪の軸方向内端部の内径寸法よりも大きく、且つ、この外輪の軸方向内端部の外径寸法よりも小さくなっており、
前記エンコーダ本体の軸方向外端面の径方向一部分に、軸方向外方に突出し且つ着磁されていない凸部を、全周に亙り形成すると共に、この凸部の先端縁を前記外輪の軸方向内端面に全周に亙り近接対向させており、
前記密封部材は、密封用芯金と、シール材とを備え、このうちの密封用芯金は、非磁性金属材により円環状に造られており、前記エンコーダの被検出面の周囲を取り囲むと共に、一部をこの被検出面に近接対向させた状態で、前記外輪の軸方向内端部に支持固定されており、前記シール材は、弾性材により円環状に造られると共に、前記密封用芯金の内径側部分に固定されており、且つ、その先端縁を前記エンコーダ用芯金の表面に全周に亙り摺接させたシールリップを備えている事を特徴とする、
エンコーダ付転がり軸受ユニット。 - 外輪と、回転体と、複数個の転動体と、エンコーダと、密封部材とを備え、
このうちの外輪は、内周面に複列の外輪軌道を有し、使用時に懸架装置に支持された状態で回転しないものであり、
前記回転体は、前記外輪の内径側に配置されていて、外周面のうちで、この外輪の内径側から軸方向外側に突出した部分に車輪を支持する為のフランジを、同じく前記両外輪軌道と対向する部分に複列の内輪軌道を、それぞれ有し、使用時に前記車輪と共に回転するものであり、
前記各転動体は、前記両外輪軌道と前記両内輪軌道との間に、両列毎に複数個ずつ、転動自在に設けられており、
前記エンコーダは、磁性金属材製で円環状のエンコーダ用芯金と、このエンコーダ用芯金の外周面に固定された、永久磁石製で円筒状のエンコーダ本体とを備えると共に、被検出面であるこのエンコーダ本体の外周面に、S極とN極とを円周方向に関して交互に配置したものであって、前記エンコーダ用芯金を、前記回転体の一部で軸方向内側の内輪軌道の軸方向内側に隣接する部分に外嵌固定しており、
前記密封部材は、前記各転動体及び前記エンコーダ本体を設置した内部空間の軸方向内端開口を塞ぐものである、
エンコーダ付転がり軸受ユニットに於いて、
前記外輪の軸方向内端面は、前記エンコーダ本体よりも軸方向外側に配置されており、前記エンコーダの被検出面の直径寸法は、前記外輪の軸方向内端部の内径寸法よりも大きく、且つ、この外輪の軸方向内端部の外径寸法よりも小さくなっており、
前記密封部材は、密封用芯金と、シール材とを備え、このうちの密封用芯金は、非磁性金属材により円環状に造られており、前記エンコーダの被検出面の周囲を取り囲むと共に、一部をこの被検出面に近接対向させた状態で、前記外輪の軸方向内端部に支持固定されており、前記シール材は、弾性材により円環状に造られると共に、前記密封用芯金の内径側部分に固定されており、且つ、その先端縁を前記エンコーダ用芯金の表面に全周に亙り摺接させたシールリップを備えており、
前記エンコーダ用芯金の一部で、前記エンコーダ本体と前記各転動体とを配置した内部空間内に存在する部分に、円環状の第二シール材を固定しており、この第二シール材は、その先端縁を前記外輪の軸方向内端面に摺接させたシールリップを備えている事を特徴とする、
エンコーダ付転がり軸受ユニット。 - 前記密封用芯金の一部で前記エンコーダの被検出面に近接対向させた部分の外周面のうち、使用時にセンサの先端面を当接させる部分に、ゴム層を設けている、請求項1〜5のうちの何れか1項に記載したエンコーダ付転がり軸受ユニット。
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