JP2005016990A - 車輪回転速検出用エンコーダ - Google Patents

車輪回転速検出用エンコーダ Download PDF

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Abstract

【課題】ハブユニット軸受等に用いる車輪回転速度検出用エンコーダにおいて、特にゴム磁石を用いるものにおいては車輪が跳ね上げる小石等により損傷しやすいので、エンコーダの表面側をカバープレート等により保護していたが、部品点数が増加し、またエンコーダ表面とセンサ間にカバープレートが配置されるため、その分センサをエンコーダから遠ざけなければならず、センサ感度が低下する。
【解決手段】フランジ9で車輪の懸下装置に固定される外輪1に、複列の転動体2を介してハブ3を支持し、ハブ3に固定する車輪を懸架装置に対して回転自在に支持している。ハブ3の端部にかしめ止めされた内輪6の端部の外周に固定しているエンコーダ支持プレート8の表面にはフェライト粉末を混入したゴムからなるエンコーダ11を固定している。このエンコーダ11の表面に対して硬質コーティング17を施すことにより、エンコーダを保護する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車のABSやTCSの制御を行う際に車輪の回転速度を検出するため、車輪の転がり軸受ユニットに設けるエンコーダに関し、特にエンコーダとしてゴム磁石を用いる際、そのゴム磁石が容易に損傷することがないようにした車輪回転速検出用エンコーダ、及びそのエンコーダを組み付けたハブユニット軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在の自動車においては、アンチロックブレーキシステム(ABS)やトラクションコントロールシステム(TCS)を制御が広く行われており、その制御のためには車輪の回転速度を正確に検出する必要がある。そのため、車輪を懸架装置に対して回転自在に支持する転がり軸受を用いたハブユニット軸受の回転部分に磁石を多数形成したエンコーダを設置し、このエンコーダの磁束を車体側の固定部に設けたセンサにより検出することによって車輪の回転速度検出が行われている。
【0003】
このような転がり軸受ユニットに組み込むエンコーダとして、S極とN極とを円周方向に亙って交互に且つ等間隔で配置した、ゴム磁石等の永久磁石を使用するものが、車輪の回転速度に関係なくセンサの出力を安定させることができるため広く用いられるようになっている。
【0004】
ところで、従来より提案されているハブユニット軸受に用いる各種のエンコーダにおいては、特にこのエンコーダが車輪に適用されるため、車両走行時に小石等がエンコーダに衝突して損傷を与え易い。したがって、これを防止するために種々の提案がなされている。
【0005】
例えば図3(a)に示すような米国特許第5575568号明細書(特許文献1)で提案されているものにおいては、従来から広く用いられているハブユニット軸受と同様に、その外周面に内輪軌道41を有し、使用時に車輪と共に回転する内輪42と、その内周面に外輪軌道43を有し使用時に懸架装置に支持された状態で固定されている外輪44と、この外輪軌道43と上記内輪軌道41との間に転動自在に設けられた複数個の転動体45とを備え、上記内輪42の端部外周面と上記外輪44の端部内周面との間を塞ぐ組み合わせシールリング46に対して、エンコーダ47を組み込んでいる。
【0006】
このうちの組み合わせシールリング46は、上記内輪42の端部外周面に外嵌固定した非磁性金属板製のスリンガ48と、上記外輪44の内周面に内嵌固定したシールリング49とから成る。また、このシールリング49は、断面L字形で円環状の芯金50の内周縁部に弾性材製のシールリップ51を、全周に亙り添設している。そして、このシールリップ51の内周縁を上記スリンガ48の一部を形成する円筒部52の外周面に、このシールリップ51に外嵌したガータスプリング43の弾力によって押し付けている。一方、上記スリンガ48の一部を形成する円輪部54の軸方向両側面のうち、上記シールリング49に対向する側面には、上記エンコーダ47を全周に亙り添設している。このエンコーダ47は従来から用いられているようなリング状の永久磁石であり、S極とN極とを円周方向に交互に形成している。
【0007】
上述の様なハブユニット軸受は、上記内輪42を挿通した車軸の端部に車輪を支持固定すると共に、上記外輪44を懸架装置に支持固定することにより、この懸架装置に対して上記車輪を回転自在に支持する。また、この懸架装置に支持したセンサ55の検出部を、上記エンコーダ47の側面に対向させる。この状態で上記車輪と共に上記内輪42が回転すると、このエンコーダ47が上記スリンガ48と共に回転し、エンコーダ47の側面と対向した上記センサ55の出力が変化する。このセンサ55の出力が変化する周波数は、車輪の回転速度に比例する。従って、センサ55の出力信号を図示しない制御器に入力すれば、上記車輪の回転速度を求めることができ、ABSやTCSを適切に制御することができる。
【0008】
また、上述の様に構成し作用する従来のエンコーダ付ハブユニット軸受の場合には、永久磁石製のエンコーダ47が非磁性金属板製のスリンガ48により覆われて、外部空間に露出しないようにしている。この為、この外部空間に浮遊する磁性粉末が上記エンコーダ47に付着しにくく、仮に付着した場合でも、上記スリンガ48の回転に伴って周囲に振り飛ばされ、上記磁性粉末がそのまま上記エンコーダ47とセンサ55の検出部との間に残留しにくい。この為、このセンサ55による回転速度検出の精度確保が図れる。また、上記エンコーダ47に、小石等の異物が直接ぶつかる事もない為、このエンコーダ7に割れや欠け等の損傷が生じる事を防止して、このエンコーダ47を含んで構成する回転速度検出装置の信頼性確保を図れる。
【0009】
しかしながら、上記のようなエンコーダの保護手段は、設計の自由度が小さく、例えば組み合わせシールリングのシール性向上、小型・軽量化、エンコーダ及びセンサの取付位置の変更等に対応することができない。そのため本件出願人は、これらの問題点を解決することができるエンコーダとして、特開2001−241435号公報(特許文献2)に示されている自動車エンコーダ付き転がり軸受ユニットを提案している。
【0010】
この特許出願においては種々のエンコーダの実施例を提示しており、例えば図3(b)に示すようなエンコーダも提案している。即ち同図に示すエンコーダにおいては前記図3(a)に示す転がり軸受ユニットとほぼ同様に用いられるものであり、同様の軸受において外輪57と内輪58間で転動する転動体59のシールのために、L字型の芯金60に複数のシールリップ61を備えた弾性体からなるシールリング62を添着した組み合わせシールリング63を配置している。各シールリップ61は各々L字型のスリンガ64の円筒部65と円輪部66とに圧接し、それにより確実なシールを行い、前記図3(a)に示すようなガータースプリング53を不要としている。
【0011】
また、スリンガ64は強磁性ステンレス鋼板、鋼板等の、強磁性金属板製であり、その円輪部66の外周面にはゴム磁石、プラスチック磁石、フェライト磁石等の永久磁石からなるエンコーダ67を添着している。更に、上記エンコーダ67の外側面には、合成樹脂、アルミニウム、非磁性ステンレス等の非磁性材からなり、内外径を上記エンコーダ67と同寸の円輪状に形成したカバープレート68を、接着等により添着している。
【0012】
このように、永久磁石製のエンコーダ67が非磁性板製のカバープレート68により覆われて、外部空間に露出していないため、この外部空間に浮遊する磁性粉末が上記エンコーダ67の外側面に付着しにくく、仮に付着した場合でも、上記スリンガ64と共に回転する上記カバープレート68の回転に伴って周囲に振り飛ばされ、上記磁性粉末がそのまま上記エンコーダ67の外側面とセンサ69の検出部との間に残留しにくい。この為、このセンサ69による回転速度検出の精度確保が図れる。又、上記エンコーダ67に、小石等の異物が直接ぶつかる事もない為、このエンコーダ67に割れや欠け等の損傷が生じる事を防止して、このエンコーダ67を含んで構成する回転速度検出装置全体の信頼性確保を図ることができる。
【0013】
前記特許文献2には更に種々の自動車エンコーダ付き転がり軸受ユニットが提案されており、例えば図3(c)に示す装置も提案している。この自動車エンコーダ付き転がり軸受ユニットのエンコーダ部分については、エンコーダ71の表面を覆うカバープレート72を断面L字型の円環状に形成し、円筒部73を内輪74の外周面に外嵌固定する。この円筒部73の表面にスリンガー75の円筒部76を外嵌し固定している。
【0014】
そのほか、例えば特開2002−333033号公報(特許文献3)にも車輪用軸受にエンコーダを設けるに際して、エンコーダの損傷防止等のためにエンコーダを保護板で覆う技術が開示されている。ここにも種々の実施例が示されているが、例えば図3(d)に示すように、前記図3(b)に示す技術とほぼ同様の構成をなし、特にエンコーダ77の保護板78をその外周端部及び内周端部においてエンコーダ77を囲むようにして折り曲げて折曲カバー部79を形成しており、エンコーダ77をより確実に保護できるようにしている。
【0015】
【特許文献1】
米国特許第5575568号明細書
【特許文献2】
特開2001−241435号公報
【特許文献2】
特開2002−333033号公報
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような、特に車両のハブユニット軸受に用いるエンコーダにおいては、小石や塵の堆積等によって損傷を受ける機会が多く、その対策として上記のようにエンコーダを覆う種々の技術が提案されている。それに対してこのエンコーダの磁力が一定であるときには、センサはエンコーダからの距離の二乗に反比例する磁力を検出することとなる。また、センサで検出する磁力が弱いときには、エンコーダにおいて変化する磁極に対応した磁力変化が少なく、正確な検出が困難となる。また、検出する磁力が弱いときにはわずかな外乱でも誤信号を発生する問題もある。
【0017】
その為、センサはエンコーダにできうる限り近接して配置することが好ましいが、あまりにも近接するとわずかの振動によって、高速で回転するエンコーダと車体側に固定されているセンサとが接触して損傷する恐れがあり、所定の間隔をもって配置する必要がある。それに対して前記のようにエンコーダにカバープレートを設けると、センサはカバープレートと接触することがないように、このカバープレートの表面と前記所定の間隔をもって配置することとなる。そのため、カバープレートの厚さだけエンコーダとセンサの距離が増加し、センサに入力する磁力がその距離の二乗分だけ減少する。それにより、センサで検出することができる磁力の減少による上記のような問題が発生することとなる。
【0018】
特にエンコーダとしてゴム磁石を用いる場合には、小石等でゴムの表面が損傷しやすく、丈夫なカバープレートが必要であり、カバープレートを充分に厚くすることが好ましい。しかしながらカバープレートを厚くすると前記のような問題が更に顕著となり、しかもゴム磁石は金属の磁石と比較して発生磁力が少なく、できる限りゴム磁石からなるエンコーダとセンサの距離を近づける必要があるのに対して、上記のようなカバープレートによってかえって遠ざかってしまい、センサ感度が低下するためこれを解決することがゴム磁石を用いたエンコーダの課題となっていた。また、前記のようなカバープレートを設けるものにおいてはエンコーダのほかに別の部材を必要とし、部品点数が増加して部品管理を含めた全体としてのコストアップの原因となる。
【0019】
したがって本発明は、ゴム磁石を用いたエンコーダにおいて、そのエンコーダを外部からの小石等から充分に保護することができると共に、センサをエンコーダに充分に近接することができるようにし、また部品点数が増加することのないようにしたエンコーダ及びこのエンコーダを組み付けたハブユニット軸受を提供することを主たる目的としている。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するため、ゴム材に強磁性材料を混合し、磁性金属上に加硫させ、円周上に等間隔でN極とS極とを着磁させたリング状の車輪回転速度検出用エンコーダにおいて、前記エンコーダ表面に硬質コーティングを形成したことを特徴とする車輪回転速検出用エンコーダとしたものである。
【0021】
また、上記エンコーダをハブユニット軸受に組み込むことにより、前記エンコーダを組付けたハブユニット軸受を提供するものである。
【0022】
本発明に係るエンコーダにおいては上記のように構成することにより、エンコーダは硬質コーティングによって保護されるため、カバープレートのような部材を用いる必要が無くなり、部品点数を減少させることができるとともに、エンコーダとセンサとの間に前記のようなカバープレートを配置することが無くなるので、エンコーダの表面とこれに対向するセンサの表面との間を近接させることができ、回転数を正確に検出することができるようになる。
【0023】
また、前記のようなエンコーダをハブユニット軸受に組付けたものにおいては、車両走行時の車輪の回転によって跳ね上げられる小石等によってエンコーダが損傷することを確実に防止できると共に、ABSやTCSの制御を正確に行うことができるようになる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に沿って説明する。図1は本発明によるエンコーダを適用したエンコーダ付ハブユニット軸受の例を示し、フランジ9で車輪の懸下装置に固定される外輪1に、複列の転動体2を介してハブ3を支持しており、ハブ3の外側端部に設けたフランジ4に車輪を固定することによって、車輪の懸下装置に対してハブユニット軸受により車輪を回転自在に支持している。なお、このハブユニット軸受が車体に取り付けられた状態では、通常は車輪が取り付けられるフランジ4が車体の外側に位置するので、このハブユニット軸受の各部材においてフランジ側を外側、その反対側を内側と呼ぶ。
【0025】
図示の例においては、外側列の転動体2はハブ3に形成した転動溝5上を転動し、内側列の転動体2はハブ3の端部にかしめ止めされた内輪6の転動溝7上を転動する。この内輪6の端部の外周には、磁性金属板からなる断面略L字状のエンコーダ支持プレート8を固定しており、その内側の端壁10には、例えばフェライト粉末を混入したゴムからなるエンコーダ11を焼き付け等により固定しており、このエンコーダは従来のものと同様に、S極とN極を円周方向に交互に配置している。
【0026】
外輪1の内側端部12は樹脂製のカバー13により覆われており、このカバー13の通孔14にはセンサユニット15を挿通し、取付フランジ16を別途ボルト、或いは熱融着等によりカバー13に対して固定することにより、センサユニット15をカバー13に固定している。
【0027】
上記のようにしてカバー13にセンサユニット15を固定した状態で、カバー13の外側端部外周に設けた断面L字型の嵌合筒21における嵌合筒部22を、外輪1の内側端部12の外周に嵌合し固定する。この嵌合筒21において、中心側に延びる底板部23はカバー13にインサート成形により一体化し固定している。このときカバー13の外側端面と外輪1の内側端面が当接する部分のシールのため、Oリング24を介在させている。
【0028】
このような取り付け状態において、センサユニットの磁気センサ部25は、エンコーダ11に近接して配置され、車輪の回転に伴ってエンコーダ11が回転するとき、その状態をセンサユニット15の磁気センサ部25により検出し、ハーネス26により車輪回転信号として出力している。
【0029】
このハブユニット軸受に用いられているエンコーダ11はニトリル等のゴム材にフェライト等の強磁性材料粉末を混入し、円周上に等間隔でN極とS極を着磁させたリング状のものが用いられているが、従来のこのようなゴム製エンコーダにおいては前記のように特のその表面が小石等によって損傷を受けることを防止するため、図3に示すような種々のカバーを設けることが行われ、また提案されてきている。しかしながら、それらのカバーは金属素材であったためこれを薄くするには限界があり、前記のようにその厚さの分だけエンコーダ表面とこのエンコーダの磁気を検出するセンサとの間隔が遠くなってしまう欠点があったが、本発明においては図1の一部拡大図に示すように、エンコーダ11はその表面に硬質コーティング層17を形成している。
【0030】
ゴム製エンコーダの表面に形成する硬質コーティング層17としては種々のコーティング技術により形成される硬質コーティング層を採用することができるが、例えばエンコーダ表面をニッケルメッキすることによって、前記硬質コーティング層としてニッケルメッキ層を採用するようにしてもよい。このようなニッケルメッキをゴム表面に形成するに際しては従来より行われ、また提案されている種々の手法を用いることができるが、例えばエンコーダの成形金型表面に予めこの金型を所定温度に加熱した状態でニッケルメッキを施し、その後金型内に未加硫ゴム磁石素材を充填し、この金型を閉じて加熱加圧することによりゴム磁石表面にニッケルメッキを施す等の手段によってニッケルメッキの硬質コーティング層を形成することができる。
【0031】
上記のようなゴム磁石製エンコーダの表面に形成する硬質コーティングとしては前記のように種々のコーティングを行うことができるが、特に車輪用としてハブユニット軸受のエンコーダとして使用するためには、その硬さは、例えば硬度HV300以上が好ましく、またコーティングの膜厚は例えば0.1mm以下であることが前記のようなエンコーダとセンサ間のエアギャップの拡大防止のために好ましい。また、エンコーダ表面に硬質コーティングを施す際には、前記のようにエンコーダの表面全周をコーティングする以外に、エンコーダ支持プレート8に接着する表面以外の部分等、必要な部分を選択して硬質コーティング層を形成してもよい。
【0032】
ゴム磁石製エンコーダの表面に上記のような硬質コーティング層を施すことにより、前記従来のエンコーダ表面を覆う各種のカバーを設けるものと比較してエンコーダ表面とこれに対向するセンサ表面との間隔を狭めることができ、センサで検出することができるエンコーダの磁力が充分大きなものとなる。そのため磁石のN極とS極の磁極変化を確実に検出することができ、車輪の回転の変化を正確に検出することができるようになると共に、外乱信号の影響も受けにくくなる。
【0033】
本発明における上記のようなエンコーダは前記図1に示すようなエンコーダ支持プレートを設けてエンコーダを取り付けるハブユニット軸受のほか、例えば図2に示すように、組み合わせシールにエンコーダを取り付けたハブユニット軸受にも同様に使用することができる。即ち図2に示すハブユニット軸受においては、フランジ9で車輪の懸下装置に固定される外輪1に、複列の転動体2を介してハブ3を支持しており、ハブ3の外側端部に設けたフランジ4に車輪を固定することによって、車輪の懸下装置に対してハブユニット軸受を介して車輪を回転自在に支持している。また、外側列の転動体2はハブ3に形成した転動溝5上を転動し、内側列の転動体2はハブ3の端部にかしめ止めされた内輪6の転動溝7上を転動する点については前記図1に示すものど同様である。
【0034】
この内輪6の端部の外周面と、これに対向する外輪1の内周面間には従来と同様の組み合わせリング30を取り付けている。図2に示す組み合わせリングにおいては、外輪1側に固定した芯金31に設けた弾性リップを内輪6の外周に固定したスリンガ32に対して押しつけ、スリンガ32に設けた弾性リップを芯金31に対して押しつけ、外部からの塵埃や水の侵入の防止、及び内部のグリースの流出防止を行っている。
【0035】
図2に示す例においてはその一部拡大図に示すように、スリンガ32の側面にゴム磁石製エンコーダ33を貼り付けており、このエンコーダ33においてもその表面に硬質コーティング層34を形成している。このように、ハブユニット軸受の組み合わせシール部分に設けるエンコーダにおいても、その表面に硬質コーティング層34を形成することにより、前記図3に示す従来のエンコーダにおいて表面を覆う各種のカバーを設けるものと比較し部品点数を減らすことができるとともに、エンコーダ表面とこれに対向するセンサ表面との間隔を狭めることができ、センサで検出することができるエンコーダの磁力が充分大きなものとすることができ、図1に示すエンコーダと同様の効果を奏することができる。
【0036】
本発明は上記実施例以外にも、種々の形式のハブユニット軸受に上記エンコーダを適用することができ、更に屋外で使用する各種走行機械の車輪回転数検出用エンコーダ等にも広く利用することができる。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、上記のようにエンコーダを硬質コーティングによって保護することにより、従来のエンコーダのようにカバープレートのような保護部材を用いる必要が無くなり、部品点数を減少させることができる。また、エンコーダとセンサとの間に前記のようなカバープレートを配置することが無くなるので、エンコーダの表面とこれに対向するセンサの表面との間を近接させることができ、近接した距離の二乗分だけ検出するエンコーダの磁力が大きくなり、回転数を正確に検出することができると共に、外乱信号の影響を受けにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の断面図である。
【図2】本発明の他の実施例の断面図である。
【図3】従来の車輪回転数検出用エンコーダの例を示す図である。
【符号の説明】
1 外輪
2 転動体
3 ハブ
4 フランジ
5 転動溝
6 内輪
7 転動溝
8 エンコーダ支持プレート
9 フランジ
10 端壁
11 エンコーダ
12 内側端部
13 カバー
14 通孔
15 センサユニット
16 取付フランジ
17 硬質コーティング
21 嵌合筒
22 嵌合筒部
23 底板部
24 Oリング
25 磁気センサ部
26 ハーネス

Claims (1)

  1. ゴム材に強磁性材料を混合し、磁性金属上に加硫させ、円周上に等間隔でN極とS極とを着磁させたリング状の車輪回転速度検出用エンコーダにおいて、
    前記エンコーダ表面に硬質コーティングを形成したことを特徴とする車輪回転速検出用エンコーダ。
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