JP2005140334A - 磁気エンコーダ付き軸受 - Google Patents

磁気エンコーダ付き軸受 Download PDF

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Abstract

【課題】 多極磁石の錆の発生が防止できる磁気エンコーダ付き軸受を提供する。
【解決手段】 転がり軸受において、内輪と外輪のうちの回転側輪に磁気エンコーダ20を取付ける。この磁気エンコーダ20は、内輪と外輪間の空間における固定側輪の端面よりも内側に配置する。磁気エンコーダ20は、円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石14を有する。多極磁石14は、磁性粉が混入されて固形化されたものとする。この多極磁石14が防錆処理層30で覆われたものとする。
【選択図】 図9

Description

この発明は、回転検出用の磁気エンコーダを備えた磁気エンコーダ付き軸受に関し、例えば自動車等における車輪回転速度検出用の磁気エンコーダを備えた車輪用軸受等となる磁気エンコーダ付き軸受に関する。
従来、図10に示すように転動体103を介して転接する内方部材101および外方部材102間にシール装置105を設けた車輪用軸受において、シール装置105に磁気エンコーダ106を一体化させたものが提案されている(例えば、特許文献1)。シール装置105は、各々断面L字状とされた第1,第2のシール板107,108を内方部材101および外方部材102にそれぞれ嵌合させ、第2のシール板108にリップ109を設けたものである。第1のシール板107は、スリンガと呼ばれる。磁気エンコーダ106は、磁性体粉が混入された弾性部材111を第1のシール板107に加硫接着したものである。多極磁石111は、円周方向に交互に磁極が形成されたものであり、対面配置された磁気センサ110で検出される。
特開平6−281018号公報
しかし上記構成では、多極磁石111と磁気センサ110との間の隙間に石などの異物が噛み込んだ場合に、多極磁石111が損傷する恐れがある。
また、多極磁石111が希土類磁石である場合など、錆の発生の問題がある。
この発明の目的は、多極磁石の錆の発生が防止できる磁気エンコーダ付き軸受を提供することである。
この発明の他の目的は、錆の発生のために設けられる防錆処理層で磁気エンコーダの嵌合力が低下することが回避できるものとすることである。
この発明のさらに他の目的は、多極磁石と磁気センサとの間に噛み込む異物で多極磁石が損傷することが防止できるものとすることである。
この発明のさらに他の目的は、多極磁石の錆の発生が回避できる車輪用軸受となる磁気エンコーダ付き軸受を提供することである。
この発明の磁気エンコーダ付き軸受は、内方部材の外周と外方部材の内周の対向する軌道面間に転動体を介在させた転がり軸受において、前記内輪と外輪のうちの回転側輪に磁気エンコーダを取付け、この磁気エンコーダは、前記内輪と外輪間の空間における固定側輪の端面よりも内側に配置し、前記磁気エンコーダは、円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石を有し、この多極磁石は、磁性粉が混入されて固形化されたものであり、少なくともこの多極磁石が防錆処理層で覆われたものであることを特徴とする。
この構成によると、多極磁石が防錆処理層で覆われているため、磁性粉等で発生する錆の発生が防止される。
前記多極磁石の磁性粉は希土類であっても良い。希土類磁石の場合、錆が発生し易い。そのため、防錆処理層で覆ったことによる利点が効果的となる。
前記防錆処理層は、メッキやコーティングなど、各種のものが採用できる。このうち、金属メッキ層である場合は、磁気エンコーダを嵌合構造で取付ける場合に、防錆処理層の弾性変形で嵌合力が低下することが防止される。また、亜鉛やニッケルメッキとすると、安価に防錆性の高い防錆処理層とできる。
前記多極磁石は、磁性粉と他の材料とを混合させた粉体を焼結させた焼結磁石であっても良い。焼結磁石は、磁力が大きくできる利点がある。
前記磁気エンコーダは、芯金に多極磁石を取付けたものであっても良い。その場合に、防錆処理層は多極磁石を含む磁気エンコーダの全体を覆うものとしても、また多極磁石のみを覆うようにしても良い。
磁気エンコーダを、芯金に多極磁石を取付けたものとする場合に、前記磁気エンコーダは、前記芯金が、円筒部とその一端から外径側へ延びる立板部を有する円環状であって、前記多極磁石が前記立板部にその外向きの表面に沿って設けられたものであり、前記磁気エンコーダは、前記立板部が軸受の端部側に位置するように、前記内方部材の外周に前記芯金で嵌合して取付けられたものであっても良い。
このような形状の芯金を設ける場合に、前記外方部材の内径面に嵌合して前記磁気エンコーダの芯金に摺接するシール部材を設けても良い。
また、前記多極磁石が前記立板部の内向きの面に設けられたものであっても良い。この構成の場合、多極磁石と磁気センサとの間に噛み込む異物は立板部に接することになり、多極磁石が損傷することが防止できる。
この発明の磁気エンコーダ付き軸受は車輪用軸受であっても良い。例えば、複列の軌道面を内周面に形成した外方部材と、この外方部材の軌道面と対向する軌道面を外周面に形成した内方部材と、これら両軌道面間に介在された複列の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受であって、前記内方部材と外方部材のうちの回転側部材に磁気エンコーダを取付け、この磁気エンコーダは、前記内方部材と外方部材間の空間における固定側部材の端面よりも内側に配置し、前記磁気エンコーダは、円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石を有し、この多極磁石は、磁性粉が混入されて固形化されたものであり、少なくとも前記多極磁石が防錆処理層で覆われたものであっても良い。
この発明の磁気エンコーダ付き軸受は、内輪と外輪の対向する軌道面間に転動体を介在させた転がり軸受において、前記内輪と外輪のうちの回転側輪に磁気エンコーダを取付け、この磁気エンコーダは、前記内輪と外輪間の空間における固定側輪の端面よりも内側に配置し、前記磁気エンコーダは、円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石を有し、この多極磁石は、磁性粉が混入されて固形化されたものであり、この多極磁石が防錆処理層で覆われたものであるため、多極磁石の錆の発生が防止できるという効果が得られる。
この発明の基礎となる第1の提案例を図1〜図3と共に説明する。この提案例は、駆動輪の支持に用いる車輪用軸受に適用した例であって、磁気エンコーダがシールスリンガを兼用した例である。
図1に示すように、この車輪用軸受は、内方部材1および外方部材2と、これら内外の部材1,2間に収容される複数の転動体3と、内外の部材1,2間の端部環状空間を密封するシール装置5,13とを備える。一端のシール装置5は、磁気エンコーダ20(図3)付きのものである。内方部材1および外方部材2は、転動体3の軌道面1a,2aを有しており、各軌道面1a,2aは溝状に形成されている。内方部材1および外方部材2は、各々転動体3を介して互いに回転自在となった内周側および外周側の部材のことであり、軸受内輪および軸受外輪の単独であっても、これら軸受内輪や軸受外輪と別の部品とが組み合わさった組立部材であっても良い。また、内方部材1は、軸であっても良い。転動体3は、ボールまたはころからなり、この例ではボールが用いられる。
この車輪用軸受は、複列の転がり軸受、詳しくは複列のアンギュラ玉軸受とされていて、その軸受内輪は、各転動体列の軌道面1a,1aがそれぞれ形成された一対の分割型の内輪1A,1Bからなる。これら内輪1A,1Bは、ハブ輪6の軸部の外周に嵌合し、ハブ輪6と共に上記内方部材1を構成する。なお、内方部材1は、上記のようにハブ輪6および一対の分割型の内輪1A,1Bからなる3部品の組立部品とする代わりに、ハブ輪6および片方の内輪1Bが一体化された軌道面付きのハブ輪と、もう片方の内輪1Aとで構成される2部品からなるものとしても良い。
ハブ輪6には、等速自在継手7の一端(例えば外輪)が連結され、ハブ輪6のフランジ部6aに車輪(図示せず)がボルト8で取付けられる。等速自在継手7は、その他端(例えば内輪)が駆動軸(図示せず)に連結される。
外方部材2は、軸受外輪からなり、懸架装置におけるナックル等からなるハウジング(図示せず)に取付けられる。転動体3は各列毎に保持器4で保持されている。
図3は、磁気エンコーダ付きのシール装置5を拡大して示す。このシール装置5は、内方部材1と外方部材2に各々取付けられた第1および第2の環状のシール板11,12を有する。両シール板11,12は、各々円筒部11a,12aと立板部11b,12bとでなる断面L字状に形成されて互いに対向する。
第1のシール板11は、内方部材1および外方部材2のうちの回転側の部材である内方部材1に取付けられ、スリンガとなる。第1のシール板11の立板部11bは、軸受外方側に配され、その外方側の側面に多極磁石14が取付けられている。この多極磁石14は、第1のシール板11と共に磁気エンコーダ20を構成するものであり、周方向に交互に磁極N,S(図2)が形成されている。磁極N,Sは、ピッチ円直径(PCD)において、所定のピッチpとなるように形成されている。この磁気エンコーダ20の多極磁石14に対面して、図3のように磁気センサ15を配置することにより、車輪回転速度の検出用のロータリエンコーダが構成される。磁気エンコーダ20は、内方部材1と外方部材2間の空間における固定側輪の端面よりも内側に配置する。同図の例では、磁気エンコーダ20は、その全体が内方部材1と外方部材2間の空間における軌道面1a,2aと、内方部材1および外方部材2の端面1k,2kとの間に収容されている。
多極磁石14は、磁性体粉が混入された弾性部材またはプラスチックであってもよく、また焼結磁石からなるものであっても良い。多極磁石14は、ゴム磁石からなる場合、立板部11bに加硫接着等で取付けられる。多極磁石14の具体的な材質例は、後に説明する。
第2のシール板12は、その円筒部12aを外方部材2の内径に圧入状態に嵌合させることで外方部材2に取付けられている。この第2のシール板12は、第1のシール板11の立板部11bに摺接するサイドリップ16aと円筒部11aに摺接するラジアルリップ16b,16cとを一体に有する。これらリップ16a〜16cは、第2のシール板12に加硫接着された弾性部材16の一部として設けられている。また、第2のシール板12は、固定側部材である外方部材2との嵌合部に弾性部材16を抱持したものとしてある。第2のシール板12の円筒部12aと第1のシール板11の立板部11bの先端とは僅かな径方向隙間をもって対峙させ、その隙間でラビリンスシール17を構成している。
多極磁石14の軸受外方側は、非磁性体製の保護板18で被覆されている。保護板18を構成する非磁性体は、非磁性体の金属であっても、樹脂材であっても良い。保護板18は、円筒部18aと立板部18bとでなる断面L字状に形成され、その円筒部18aを回転側部材である内方部材1の外径に圧入状態に嵌合させることで内方部材1に取付けられる。この取付状態で、保護板18の立板部18bは多極磁石14の軸受外側面に密接する。なお、保護板18の立板部18bと多極磁石14とは離れていても良い。保護板18の立板部18bの外径側端部18bbは、多極磁石14の外径側端部を覆うように軸内方に折り曲げられている。したがって、前記ラビリンスシール17は、具体的には、前記第2のシール板12の円筒部12aを抱持する弾性部材16の抱持部16dと、保護板18の外径側端部18bbの間の径方向隙間によって構成される。
なお、保護板18の外径側端部18bbは、第1のシール板11の立板部11bの外径縁に係止させてもよい。また、例えば図8に示すように、第1のシール板11と保護板18との間に多極磁石14を密封しても良い。多極磁石14が焼結磁石からなる場合、このような密封構造が好ましい。
第1のシール板11は、その円筒部11aを保護板18の円筒部18aの外径面に圧入状態に嵌合させることで、保護板18を介して内方部材1に取付けられている。
なお、上記構成の車輪用軸受において、多極磁石14は、第1のシール板11の立板部11bに取付けるのに代えて、保護板18の立板部18bの軸受内方側面に取付けても良い。この場合も、多極磁石14がゴム磁石である場合、立板部18bへの取付けは、加硫接着により行っても良い。
この構成の車輪用軸受によると、第1のシール板11の立板部11bに、多極磁石14が取付けられ、周方向に交互に磁極N,Sが形成されているため、この多極磁石14および第1のシール板11により磁気エンコーダ20が構成され、多極磁石14に対面する磁気センサ15で回転検出を行うことができる。多極磁石14と磁気センサ15との間に保護カバー18が介在するが、保護カバー18は非磁性体であるため、磁束の流れ経路に影響せず、磁気センサ15による回転数検出の精度低下の問題がない。
内外の部材1,2間のシールについては、第2のシール板12に設けられた各シールリップ16a〜16cの摺接と、第2のシール板12の円筒部12aに第1のシール板11の立板部11bの先端が僅かな径方向隙間で対峙することで構成されるラビリンスシール17とで得られる。
また、この車輪用軸受では、多極磁石14の外方側が非磁性体製の保護板18で被覆されているので、多極磁石14と磁気センサ15との隙間に異物が噛み込んでも、異物が多極磁石14に直接に接触せず、多極磁石14が損傷することが防止される。
保護板18は、回転側の部材である内方部材1に取付けられているため、保護板18と多極磁石14との間に、回転を許すための隙間を設ける必要がなく、多極磁石14とセンサ15との間に保護板18を介在させながら、多極磁石14とセンサ15との距離を回転許容のために広げる必要がなく、回転数の検出出力の低下の問題がない。
保護板18は断面L字状をなし、多極磁石14を被覆する立板部18bと、回転側部材である内方部材1に嵌合する円筒部18aとからなり、またその円筒部18aに第1のシール板11を嵌合させているので、第1のシール板11と保護板18とを、限られた軸受空間内で、簡単にかつ堅固に、回転側部材である内方部材1に取付けることができる。
図4は、他の提案例を示す。この提案例は、第1のシール板11の円筒部11aを、回転側の部材である内方部材1の外径面に圧入状態に嵌合させることにより、第1のシール板11を内方部材1に直接に取付けている。第1のシール板11の円筒部11aのうち、軸受外方部11aaは、軸受内方部よりも内径が若干大きく形成され、内方部材1の外径面との間に僅かな径方向隙間が生じている。また、上記軸受外方部11aaは、軸受外方端で折り返した2重の折り重なり形状とされ、その折り重なり部分の外径側層の内側端から、立板部11bが外径側に延びている。
保護板18は、その円筒部18aを第1のシール板11の円筒部11aの軸受外方部11aaの内径面に圧入状態に嵌合させることで、第1のシール板11を介して内方部材1に取付けられている。保護板18の円筒部18aの内径面には、弾性部材からなるシールリップ21が加硫接着等により一体に設けられ、このシールリップ21で保護板18の円筒部18aと内方部材1との間が密封されている。この提案例におけるその他の構成は、図1〜図3と共に説明した第1の提案例と同じである。
この提案例の場合、第1のシール板11が内方部材1に直接に嵌合して取付けられ、この第1のシール板11に保護板18が取付けられているため、二重に嵌合させる場合に比べて第1のシール板11を内方部材1に堅固に固定することができる。保護板18は、軸受組立前に予め第1のシール11に取付けておくことにより、第1のシール板11と保護部材18とを、一体の組立部品として取り扱うこともできる。
保護板18と、回転側部材である内方部材1との嵌合部には、弾性部材からなるシールリップ21を介在させているので、保護板18と内方部材1との嵌合面から軸受内へ水やゴミなどが侵入することが防止できる。内方部材1と第1のシール板11との嵌合部は、圧入嵌合となっているため、この嵌合部によってもシール性が得られるが、保護板18に設けたシールリップ21により、密封性が一層高められる。
図5は、この発明のさらに他の提案例を示す。この提案例では、第1のシール板11の円筒部11aを、回転側の部材である内方部材1の外径面に圧入状態に嵌合させて、第1のシール板11を内方部材1に直接に取付けている。保護板18は、その立板部18bの外径側端部18bbを、第1のシール板11の立板部11bの外径縁に係止させることで、第1のシール板11を介して内方部材1に取付けられている。具体的には、シール板立板部11bの外径縁に、保護板18bの外径側端部18bbを加締めることにより係止している。その加締め構造は、全周加締めであっても、また保護板18の外径縁に部分的に舌片を形成し、その舌片をシール板立板部11bに加締めてもよい。保護板18は、第1のシール板11への係合により、多極磁石14の軸受外側面に密接する。
また、保護板18は、前記各提案例における円筒部18aを持たず、立板部18bの内径側端部と内方部材1の外径面との間にラビリンス隙間19が形成されている。なお、保護板立板部18bの内径側端部は、内方部材1の外径に接触させても良い。この提案例におけるその他の構成は、図1〜図3と共に説明した前記の提案例と同じである。
この提案例の場合、保護板18の外縁を第1のシール板11の立板部11bの外径縁に加締めて係止させているので、第1のシール板11を介して保護板18を回転側部材である内方部材1に簡単に取付けることができる。
図6は、さらに他の提案例を示す。この提案例は、図5に示す提案例において、第1のシール板11の立板部11bと保護板18とで多極磁石14を挟むようにして、多極磁石14を第1のシール板11および保護板18の両側に接着したものである。多極磁石14がゴム磁石である場合、上記接着は加硫接着としても良い。この接着により、第1のシール板11、多極磁石14、および保護板18を一体としている。これに限らず保護板18を別途多極磁石14に接着しても良い。したがって、保護板18は多極磁石14および第1のシール板11を介して内方部材1に取付けられる。保護板18の外径側端部18bbは、軸受内側へ延びる円筒状とされ、また保護板18の内径側端部18bcも、軸受内側へ延びる円筒状とされている。この内径側端部18bcと内方部材1の外径面との間にラビリンス隙間19が形成されている。なお、保護板18の第1のシール板11への係止は行われていない。この提案例におけるその他の構成は、図5の提案例と同じである。
この提案例の場合、多極磁石14の第1のシール板11への接着時に、保護板18を同時に接着することもできる。そのため、保護板18の回転側部材である内方部材1への取付けが簡単に行える。
図7は、この発明のさらに他の提案例を示す。この提案例は、この発明における第2の発明に対応する。この提案例では、保護板18の立板部18bの内側面に磁気エンコーダ20の多極磁石14を取付けている。多極磁石14の取付は、接着等により行われる。多極磁石14がゴム磁石である場合、加硫接着しても良い。第1のシール板11の立板部11bと多極磁石14との間には隙間があっても、また隙間が無くても良い。この構成の場合、多極磁石14と保護板18とで磁気エンコーダ20が構成される。なおこの提案例では、保護板立板部18bの外径側端部は、第1のシール板11の立板部11bや多極磁石14の外径端部を覆っていない。この提案例におけるその他の構成は、図1〜図3と共に説明した前記提案例と同じである。
この提案例の場合、磁気エンコーダ20を構成する多極磁石14は、保護板18の立板部18bの内側面に設けられるため、磁気センサ15との隙間に異物が噛み込まれる場合、異物は保護板18と磁気センサ15との間に噛み込まれることになり、多極磁石14に直接に接しない。そのため、異物の噛み込みで多極磁石14が損傷することがない。保護板18は非磁性体であるため、保護板18の存在が磁気センサ15の検出の妨げとならない。また、多極磁石14は、保護板18に設けられるため、シール装置5のシール板11,12とは別に磁気エンコーダを設けることができ、シール装置5の製造が簡単である。なお、多極磁石14とシール板11の立板部11bとを所定のエアギャップを設けて配した例を示したが、このエアギャップをなくし、両部材14,11bとを密着させても良い。
上記各提案例における多極磁石14の材質例を説明する。以下の各材質は、上記いずれの提案例においても適用できる。
多極磁石14を磁性体粉が混入された弾性部材とする場合、その弾性材料としてゴム材料を用いることができる。その場合、多極磁石14はゴム磁石となる。磁性体粉にはフェライト等が用いられる。
多極磁石14を磁性体粉が混入されたプラスチックとする場合、すなわちプラスチック磁石とする場合、磁性体粉としてフェライト磁石や希土類磁石の粉末をプラスチックに混ぜて成形した磁石とされる。プラスチック磁石は、成形したままで精度が高く、また薄肉品や複雑な形状のものが容易に製造できる。
多極磁石14を焼結磁石からなるものとする場合、例えば、原料合金を粉砕した磁性体粉を、磁界中プレスにより粒子の方向を揃えて圧粉成形し、焼結後に着磁したものとされる。焼結磁石は、磁力が大きくできる利点がある。磁性体粉としては、フェライト磁石やネオジウム系又はサマリウム系の希土類磁石を用いることができる。多極磁石14となる焼結磁石は、必ずしも磁性体粉のみを焼結したものでなくても良く、磁性体粉と他の材料を混合させた粉体を焼結させたものであっても良い。
この発明の一実施形態を説明する。この実施形態の磁気エンコーダ付き軸受は、図1ないし図8のいずれかの実施形態において、磁気エンコーダ14を、図9(A)または(B)に示す防錆処理層30を有する構成としたものである。
多極磁石14を焼結磁石とする場合、フェライト磁石とする場合は、フェライトが酸化鉄であって錆の問題がないが、ネオジウム(Nd)系又はサマリウム系(Sm)の希土類磁石を使用する場合は、防錆対策をする必要がある。
防錆対策としては、例えば図9(A)に示すように、多極磁石14を含む磁気エンコーダ20の全体を防錆処理層30で覆うようにしても、また同図(B)のように多極磁石14のみを防錆処理層30で覆うようにしても良い。多極磁石14を取付ける部材がシール板11である場合、および図7の例のような保護板18である場合のいずれであっても、これらの防錆処理層30が適用できる。防錆処理層30は、メッキやコーティングなど、各種のものが採用できる。金属メッキ層は、例えば亜鉛メッキ、ニッケルメッキ、または亜鉛−ニッケルメッキ等が採用できる。防錆処理層30を金属メッキ層とすると、防錆処理層30の弾性変形で第1のシール板11や保護板18の嵌合部における嵌合力が低下することが防止される。そのため、金属メッキ層とすることが好ましい。また、亜鉛やニッケルのメッキとすると、安価に防錆性の高いメッキが行える。
この発明の基礎となる提案例にかかる車輪用軸受を設置した車輪支持装置の断面図である。 その磁気エンコーダとなる多極磁石の部分正面図である。 同車輪用軸受の部分断面図である。 他の提案例にかかる車輪用軸受の部分断面図である。 さらに他の提案例にかかる車輪用軸受の部分断面図である。 さらに他の提案例にかかる車輪用軸受の部分断面図である。 さらに他の提案例にかかる車輪用軸受の部分断面図である。 さらに他の提案例にかかる車輪用軸受の部分断面図である。 (A),(B)はこの発明の実施形態にかかる磁気エンコーダ付き軸受における磁気エンコーダの各変形例を示す断面図である。 従来例の部分断面図である。
符号の説明
1…内方部材
2…外方部材
1k,2k…端面
3…転動体
5…シール装置
11…第1のシール装置
12…第2のシール装置
11a,12a…円筒部
11b,12b…立板部
14…多極磁石
16a…サイドリップ
16b,16c…ラジアルリップ
18…保護板
18a…円筒部
18b…立板部
21…シールリップ(弾性部材)

Claims (10)

  1. 内輪と外輪の対向する軌道面間に転動体を介在させた転がり軸受において、前記内輪と外輪のうちの回転側輪に磁気エンコーダを取付け、この磁気エンコーダは、前記内輪と外輪間の空間における固定側輪の端面よりも内側に配置し、前記磁気エンコーダは、円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石を有し、この多極磁石は、磁性粉が混入されて固形化されたものであり、少なくともこの多極磁石が防錆処理層で覆われたものであることを特徴とする磁気エンコーダ付き軸受。
  2. 請求項1において、前記多極磁石の磁性粉が希土類である磁気エンコーダ付き軸受。
  3. 請求項1または請求項2において、前記防錆処理層が金属メッキ層である磁気エンコーダ付き軸受。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、前記多極磁石は、磁性粉と他の材料とを混合させた粉体を焼結させた焼結磁石である磁気エンコーダ付き軸受。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、前記磁気エンコーダは、芯金に多極磁石を取付けたものである磁気エンコーダ付き軸受。
  6. 請求項5において、前記磁気エンコーダは、前記多極磁石および芯金が共に防錆処理層で覆われたものである磁気エンコーダ付き軸受。
  7. 請求項5または請求項6において、前記磁気エンコーダは、前記芯金が、円筒部とその一端から外径側へ延びる立板部を有する円環状であって、前記多極磁石が前記立板部に沿って設けられたものであり、前記磁気エンコーダは、前記立板部が軸受の端部側に位置するように前記内方部材の外周に芯金で嵌合して取付けられた磁気エンコーダ付き軸受。
  8. 請求項7において、前記外方部材の内径面に嵌合して前記磁気エンコーダの芯金に摺接するシール部材を設けた磁気エンコーダ付き軸受。
  9. 請求項7において、前記多極磁石が前記立板部の内向きの面に設けられたものである磁気エンコーダ付き軸受。
  10. 複列の軌道面を内周面に形成した外方部材と、この外方部材の軌道面と対向する軌道面を外周面に形成した内方部材と、これら両軌道面間に介在された複列の転動体とを備え、車体に対して車輪を回転自在に支持する車輪用軸受であって、
    前記内方部材と外方部材のうちの回転側部材に磁気エンコーダを取付け、この磁気エンコーダは、前記内方部材と外方部材間の空間における固定側部材の端面よりも内側に配置し、前記磁気エンコーダは、円周方向に交互に磁極を形成した多極磁石を有し、この多極磁石は、磁性粉が混入されて固形化されたものであり、少なくとも前記多極磁石が防錆処理層で覆われたものであることを特徴とする車輪用軸受。
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