JP5026232B2 - 架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法 - Google Patents

架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法に関する。
ブチルゴムは、イソブチレンとイソプレンとを共重合させてなる不飽和度が低く化学的に安定したゴムであり、耐候性、柔軟性、断熱性、衝撃吸収性に優れ、気体透過性が小さいといった特性を有している。又、ハロゲン化ブチルゴムは、ブチルゴムを塩素又は臭素などでハロゲン化したゴムであり、ブチルゴムの特性を保持すると共に、架橋性、耐熱性、接着性などが向上されている。
上記ブチルゴム及びハロゲン化ブチルゴムのようなブチル系ゴムは、上述のような特性を有していることから、接着剤、粘着剤、シール材、コーク材、タイヤのインナーライナー、断熱材、緩衝材などの用途に広く使用されている。
このようなブチル系ゴムからなる発泡体を製造するにあたっては、ブチル系ゴムを架橋させる必要がある。従来、ブチル系ゴムの架橋には、硫黄、キノンオキシム、変性フェノール樹脂、有機過酸化物などの架橋剤が用いられており、このようなブチル系ゴムの架橋方法としては、例えば、特許文献1に、少なくともキノイド、有機過酸化物、アクリルモノマーの三者を共存させて架橋反応をおこなわせることを特徴とするブチル系ゴムの架橋方法が開示されている。
しかしながら、上記架橋方法では、ブチル系ゴムを有機過酸化物を含有する架橋剤を用いて架橋させており、ブチル系ゴムを高温にする必要があった。そのため、ブチル系ゴムの主鎖の分解反応が架橋反応よりも優先して起こり、ブチル系ゴムが劣化して架橋ブチル系ゴムの耐熱性が不十分になるといった問題が生じた。従って、このような架橋ブチル系ゴムを発泡させた場合、異常発泡のない高発泡倍率の発泡体を得ることができなかった。
特開昭62−74934号公報
本発明は、異常発泡のない高発泡倍率の架橋ブチル系ゴム発泡体を効率よく製造することのできる架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法を提供する。
本発明の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法は、ハロゲン化ブチルゴムを70重量%以上含有するブチル系ゴムと熱分解型発泡剤とを含有してなる組成物を溶融、混練した後、成形して発泡性成形体を作製し、この発泡性成形体に電離性放射線を照射することにより上記発泡性成形体を架橋させて発泡性架橋成形体を作製し、この発泡性架橋成形体を加熱、発泡させて、密度が0.05〜0.2g/cm3の架橋ブチル系ゴム発泡体を製造することを特徴とする。
上記ブチル系ゴムとは、イソブチレンを主成分とするゴムであればよく、例えば、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、イソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体、イソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体のハロゲン化物などが挙げられる。
そして、本発明で用いられるブチル系ゴムとしては、架橋速度が速いハロゲン化ブチルゴムを含有したものに限定され、ハロゲン化ブチルゴムのみからなるもの、ハロゲン化ブチルゴムとブチルゴムとの混合物が好ましく、ハロゲン化ブチルゴムのみからなるものがより好ましい。
上記ハロゲン化ブチルゴムとしては、クロロブチルゴム、ブロモブチルゴムなどが挙げられ、架橋速度が速い点からブロモブチルゴムが好ましい。上記ハロゲン化ブチルゴムは単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なお、上記ハロゲン化ブチルゴムの製造方法としては、ブチルゴムをハロゲン化炭化水素中で塩素、臭素などと反応させる方法が挙げられる。
又、上記ハロゲン化ブチルゴム中におけるハロゲンの含有量は、少ないと、発泡性成形体の架橋速度が遅くなって架橋ブチル系ゴム発泡体の生産効率が低下したり、発泡性成形体が十分に架橋されず発泡性架橋成形体を発泡させることが困難になることがある一方、多いと、発泡性架橋成形体の架橋度の制御が困難となって、得られる架橋ブチル系ゴム発泡体の外観が悪化することがあるので、0.5〜5.0重量%が好ましく、1.0〜3.0重量%がより好ましい。
そして、上記ブチル系ゴムに含有されるハロゲン化ブチルゴムの量は、少ないと、発泡性成形体の架橋速度が遅くなって架橋ブチル系ゴム発泡体の生産効率が低下したり、発泡性成形体が十分に架橋されず発泡性架橋成形体を発泡させるのが困難になるので、70重量%以上に限定され、80〜100重量%が好ましく、100重量%がより好ましい。
更に、上記ブチル系ゴムに含有されるブチルゴムの量は、多いと、発泡性成形体の架橋速度が遅くなって架橋ブチル系ゴム発泡体の生産効率が低下したり、発泡性成形体が十分に架橋されず発泡性架橋成形体を発泡させるのが困難になるので、30重量%以下が好ましく、0〜20重量%がより好ましく、0重量%が特に好ましい。
そして、上記組成物に含有される熱分解型発泡剤とは、加熱により分解ガスを発生させる発泡剤であり、例えば、アゾジカルボンアミド(195〜210℃)、オキシベンゼンスルホニルヒドラジド(157〜162℃)、アゾビスイソブチロニトリル(98〜102℃)、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン(200〜205℃)などが挙げられ、分解時の発生ガス量が多いことから、アゾジカルボンアミドが好ましい。これらの熱分解型発泡剤は単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なお、上記括弧内の温度は、技術情報協会から発行されている「各種高分子の発泡成形技術」の第98〜99頁に記載された熱分解型発泡剤の分解温度である。
そして、上記組成物中における熱分解型発泡剤の含有量は、所望の架橋ブチル系ゴム発泡体の発泡倍率に応じて適宜調節すればよいが、少ないと、発泡性架橋成形体が十分に発泡しないことがある一方、多いと、発泡性架橋成形体を発泡させた際に破泡してしまうことがあるので、ブチル系ゴム100重量部に対して、1〜50重量部が好ましく、4〜25重量部がより好ましい。
本発明の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法では、先ず、上記ハロゲン化ブチルゴムを含有するブチル系ゴムと熱分解型発泡剤とを含有してなる組成物を汎用の混練装置に供給して、溶融、混練した後、成形して発泡性成形体を作製する。
ここで、上記組成物の溶融、混練は、上記組成物中の熱分解型発泡剤が実質的に分解しない温度、即ち、上記熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で行う。なお、上記組成物中に複数の熱分解型発泡剤が含有されている場合、組成物中に含有されている熱分解型発泡剤のうちの最も分解温度の低い熱分解型発泡剤の分解温度未満で溶融、混練する。
上記組成物の混練装置としては、特に限定されず、例えば、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、単軸押出機、多軸押出機などが挙げられる。
本発明の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法では、上述のようにして得られた発泡性成形体に電離性放射線を照射することにより、発泡性成形体中のハロゲン化ブチルゴムをラジカル架橋反応させて発泡性架橋成形体を作製する。なお、上記電離性放射線としては、例えば、α線、β線、γ線、電子線などが挙げられ、これらの中でも電子線が好ましい。
又、上記発泡性成形体に照射する電離性放射線の線量は、少ないと、発泡性成形体を十分に架橋できないことがある一方、多いと、ブチル系ゴムの分子鎖が切断されてブチル系ゴムが劣化することがあるので、0.5〜10Mradが好ましく、1.0〜3.0Mradがより好ましい。
このように発泡性成形体の架橋を電離性放射線の照射によって行なうことにより、略均一に架橋された発泡性架橋成形体を得ることができると共に、有機過酸化物を用いて架橋を行った場合のようにブチル系ゴムの主鎖の分解反応がブチル系ゴムの架橋反応よりも優先して発生し、ブチル系ゴムが劣化することはないので、耐熱性に優れた発泡性架橋成形体が得られる。
更に、上記組成物には、発泡性成形体の架橋を促進させるための架橋助剤を含有させるのが好ましい。これは、上記組成物に架橋助剤を含有させることにより、組成物に照射する電離性放射線の量を低減させることができるため、ブチル系ゴムの劣化を更に少なくすることができるからである。
このような架橋助剤としては、特に限定されず、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリロイル基を含有する化合物や、ジビニルベンゼン、トリメリット酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアヌレート、エチルビニルベンゼン、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリアリルエステル、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、イソプレンゴムなどが挙げられ、(メタ)アクリロイル基を含有する化合物、イソプレンゴムが好ましい。これらの架橋助剤は単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。なお、本発明において(メタ)アクリロイル基とは、メタクリロイル基又はアクリロイル基を意味する。
ここで、(メタ)アクリロイル基を含有する化合物が好ましい理由としては、上記発泡性成形体に電離性放射線を照射した際に、ハロゲン化ブチルゴムからラジカルが発生し、ハロゲン化ブチルゴムの主鎖に(メタ)アクリロイル基を含有してなる化合物が結合して架橋が促進されるからである。
又、上記イソプレンゴムが好ましい理由としては、組成物を混練する際に可塑剤としても作用し、架橋時には架橋助剤として作用するため、架橋が促進されるからである。
そして、上記組成物中における架橋助剤の含有量は、少ないと、発泡性成形体が十分に架橋されず、発泡性架橋成形体を発泡させるのが困難になることがある一方、多いと、発泡性架橋成形体の架橋度の制御が困難となって、得られる架橋ブチル系ゴム発泡体の外観が悪化することがあるので、ブチル系ゴム100重量部に対して、0.1〜10重量部が好ましく、1.0〜5.0重量部がより好ましい。
なお、上記組成物中には、本発明の効果を損なわない範囲内であれば、滑剤、難燃剤、帯電防止剤、抗酸化剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、無機充填剤、有機充填剤、着色剤などの添加剤を添加してもよい。
そして、本発明の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法では、上記発泡性架橋成形体を加熱して熱分解型発泡剤を分解させることにより発泡性架橋成形体を発泡させて架橋ブチル系ゴム発泡体を製造する。
上記発泡性架橋成形体を加熱して発泡させる装置としては、特に限定されず、汎用の発泡装置を用いることができ、例えば、発泡オーブンなどが挙げられる。
そして、上記のような架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法により製造された架橋ブチル系ゴム発泡体の密度は、小さいと、架橋ブチル系ゴム発泡体の寸法安定性や加工性が悪くなる一方、大きいと、架橋ブチル系ゴム発泡体の柔軟性が損なわれるので、0.05〜0.2g/cm3に限定され、0.08〜0.15g/cm3が好ましい。
本発明の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法は、ハロゲン化ブチルゴムを70重量%以上含有するブチル系ゴムと熱分解型発泡剤とを含有してなる組成物からなる発泡性成形体に電離性放射線を照射することにより発泡性成形体を架橋させており、発泡性成形体の架橋の際にブチル系ゴムはほとんど劣化されないので、異常発泡のない高発泡倍率の架橋ブチル系ゴム発泡体を製造することができる。
又、本発明の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法では、上記発泡性成形体に電離性放射線を照射することにより発泡性成形体を架橋させているので、発泡性成形体を略均一に架橋させることができる。従って、このようにして得られた発泡性架橋成形体は、発泡工程において均一に発泡するため、気泡径のばらつきが少ない優れた品質の架橋ブチル系ゴム発泡体を製造することができる。
そして、上記架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法は、ハロゲン化ブチルゴムを70重量%以上含有するブチル系ゴムを用いていることから、架橋速度が速く生産効率が良好である。
更に、本発明の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法によって得られる架橋ブチル系ゴム発泡体は、異常発泡のない高発泡倍率のものであることから、様々な用途に好適に使用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
ブロモブチルゴム(JSR社製 商品名「JSR BROMOBUTYL 2255」、臭素含有量:2重量%、密度:0.93g/cm3、ムーニー粘度ML1+8(125℃):46)100重量部、アゾジカルボンアミド(分解温度:195〜210℃)8重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート3重量部からなる組成物を押出機に供給し、130℃にて溶融、混練した後、押出機の先端に配設されたTダイから押出すことにより、厚み1mmの発泡性シートを製膜した。
次に、この発泡性シートに電子線照射機によって電子線を加速電圧500kVで2.0Mradの線量で照射して発泡性架橋シートを得た。
そして、上記発泡性架橋シートを230℃の発泡オーブン内に供給し、発泡性架橋シートを発泡させることにより密度が0.087g/cm3の架橋ブチル系ゴム発泡シートを製造した。
(実施例2)
ブロモブチルゴム100重量部の代わりに、ブロモブチルゴム(JSR社製 商品名「JSR BROMOBUTYL 2255」、臭素含有量:2重量%、密度:0.93g/cm3、ムーニー粘度ML1+8(125℃):46)85重量部及びブチルゴム(JSR社製 商品名「JSR BUTYL 268」、密度:0.92g/cm3、不飽和度:1.5mol%、ムーニー粘度ML1+8(125℃):51)15重量部からなるブチル系ゴム100重量部を用いたこと以外は実施例1と同様の要領で密度が0.120g/cm3の架橋ブチル系ゴム発泡シートを得た。
(実施例3)
ブロモブチルゴム100重量部の代わりに、ブロモブチルゴム(JSR社製 商品名「JSR BROMOBUTYL 2255」、臭素含有量:2重量%、密度0.93g/cm3、ムーニー粘度ML1+8(125℃):46)70重量部及びブチルゴム(JSR社製 商品名「JSR BUTYL 268」、密度:0.92g/cm3、不飽和度:1.5mol%、ムーニー粘度ML1+8(125℃):51)30重量部からなるブチル系ゴム100重量部を用いたこと以外は実施例1と同様の要領で密度が0.190g/cm3の架橋ブチル系ゴム発泡シートを得た。
(実施例4)
トリメチロールプロパントリメタクリレート3重量部の代わりに、イソプレンゴム(クラレ社製 商品名「クラプレン LIR-30」、重量平均分子量(Mw):28000)3重量部を用いたこと以外は、実施例1と同様の要領で密度が0.130g/cm3の架橋ブチル系ゴム発泡シートを得た。
(実施例5)
組成物中にトリメチロールプロパントリメタクリレートを添加しなかったこと以外は実施例1と同様の要領で密度が0.138g/cm3の架橋ブチル系ゴム発泡シートを得た。
(実施例6)
組成物中にトリメチロールプロパントリメタクリレートを添加しなかったこと以外は実施例2と同様の要領で密度が0.155g/cm3の架橋ブチル系ゴム発泡シートを得た。
(実施例7)
トリメチロールプロパントリメタクリレート3重量部の代わりに、イソプレンゴム(クラレ社製 商品名「クラプレン LIR-30」、重量平均分子量(Mw):28000)3重量部を用いたこと以外は、実施例2と同様の要領で密度が0.139g/cm3の架橋ブチル系ゴム発泡シートを得た。
(比較例1)
ブロモブチルゴム100重量部の代わりに、ブロモブチルゴム(JSR社製 商品名「JSR BROMOBUTYL 2255」、臭素含有量:2重量%、密度0.93g/cm3、ムーニー粘度ML1+8(125℃):46)60重量部及びブチルゴム(JSR社製 商品名「JSR BUTYL 268」、密度:0.92g/cm3、不飽和度:1.5mol%、ムーニー粘度ML1+8(125℃):51)40重量部からなるブチル系ゴム100重量部を用いたこと以外は実施例1と同様の要領で架橋ブチル系ゴム発泡シートを製造しようとしたが、発泡オーブン内で発泡性架橋シートが自重で垂れてしまって、良好な架橋ブチル系ゴム発泡シートを得ることができなかった。
(比較例2)
ブロモブチルゴム(JSR社製 商品名「JSR BROMOBUTYL 2255」、臭素含有量:2重量%、密度:0.93g/cm3、ムーニー粘度ML1+8(125℃):46)100重量部、アゾジカルボンアミド(分解温度:195〜210℃)8重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート3重量部及び架橋剤であるジクミルパーオキサイド1重量部からなる組成物を混練した後、170℃で420秒間熱プレスすることにより発泡性架橋シートを得た。
この発泡性架橋シートを230℃の発泡オーブンに供給し、発泡性架橋シートを発泡させることにより、密度が0.072g/cm3の架橋ブチル系ゴム発泡シートを得た。但し、得られた架橋ブチル系ゴム発泡シートには異常発泡が発生していた。これは、上記組成物の架橋を高温で行なったことによりブロモブチルゴムが劣化したためであると思われる。
(比較例3)
ブロモブチルゴム(JSR社製 商品名「JSR BROMOBUTYL 2255」、臭素含有量:2重量%、密度:0.93g/cm3、ムーニー粘度ML1+8(125℃):46)100重量部、アゾジカルボンアミド(分解温度:195〜210℃)8重量部、トリメチロールプロパントリメタクリレート3重量部及び架橋剤であるジクミルパーオキサイド5重量部からなる組成物を混練した後、170℃で420秒間熱プレスすることにより発泡性架橋シートを得た。
この発泡性架橋シートを230℃の発泡オーブンに供給し、発泡性架橋シートを発泡させることにより、密度が0.407g/cm3の架橋ブチル系ゴム発泡シートを得た。このように得られる架橋ブチル系ゴム発泡シートが低発泡倍率となったのは、組成物の架橋が進行しすぎて発泡性架橋シートが発泡しにくくなったためであると思われる。
Figure 0005026232
なお、表1の「発泡性」は、下記の基準にて評価した。
○・・密度が0.05〜0.2g/cm3で且つ異常発泡のない架橋ブチル系ゴム発泡シートを得ることができた。
△・・架橋ブチル系ゴム発泡シートの密度が0.2g/cm3を超えたか又は架橋ブチル系ゴム発泡シートに異常発泡を生じていた。
×・・良好な架橋ブチル系ゴム発泡シートを得ることができなかった。

Claims (7)

  1. ハロゲン化ブチルゴムを70重量%以上含有するブチル系ゴムと熱分解型発泡剤とを含有してなる組成物を溶融、混練した後、成形して発泡性成形体を作製し、この発泡性成形体に電離性放射線を照射することにより上記発泡性成形体を架橋させて発泡性架橋成形体を作製し、この発泡性架橋成形体を加熱、発泡させて、密度が0.05〜0.2g/cm3の架橋ブチル系ゴム発泡体を製造することを特徴とする架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法。
  2. ブチル系ゴムがハロゲン化ブチルゴムのみからなることを特徴とする請求項1に記載の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法。
  3. ブチル系ゴムがハロゲン化ブチルゴムとブチルゴムとの混合物であることを特徴とする請求項1に記載の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法。
  4. ハロゲン化ブチルゴムがブロモブチルゴムであることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法。
  5. 熱分解型発泡剤がアゾジカルボンアミドであることを特徴とする請求項1に記載の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法。
  6. 組成物中に(メタ)アクリロイル基を有する化合物が含有されていることを特徴とする請求項1に記載の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法。
  7. 組成物中にイソプレンゴムが含有されていることを特徴とする請求項1に記載の架橋ブチル系ゴム発泡体の製造方法。
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