JPH08169974A - 導電性ローラの製造方法 - Google Patents

導電性ローラの製造方法

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JPH08169974A
JPH08169974A JP31526594A JP31526594A JPH08169974A JP H08169974 A JPH08169974 A JP H08169974A JP 31526594 A JP31526594 A JP 31526594A JP 31526594 A JP31526594 A JP 31526594A JP H08169974 A JPH08169974 A JP H08169974A
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roller body
roller
conductive
foaming
rubber
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JP31526594A
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English (en)
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Yuji Yamazaki
裕司 山崎
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 その表面が柔軟で、しかもブリードを発生し
ないローラ本体を備えた導電性ローラを製造する方法を
提供する。 【構成】 発泡剤が配合された未加硫の導電性ゴム組成
物をローラ本体の形状に成形し、電子線を照射して、そ
の表層部を予備加硫した後、加熱して、発泡とともに本
加硫する。 【効果】 予備加硫された表層部によって発泡時の気体
の逃げが防止されるので、発泡剤の配合量を少なくして
も、十分な柔軟性を有するローラ本体が得られる。ま
た、発泡剤の残渣が少なくなるので、ブリードも発生し
ない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば静電式複写
機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真装置におい
て、接触帯電法用のローラ等に使用される導電性ローラ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記電子写真装置においては、導電性基
材上に絶縁性光導電体を成膜した感光体が使用される。
そして、上記感光体の表面を暗所にて均一に帯電させた
後、画像を露光すると、露光画像に対応した静電荷の像
状分布、いわゆる静電潜像が、感光体の表面に形成され
る。
【0003】つぎに、上記静電潜像が形成された感光体
の表面に着色粉体(トナー)を接触させると、静電潜像
の静電荷に応じてトナーが感光体の表面に静電付着し
て、静電潜像がトナー像に顕像化される。つぎに、上記
トナー像に紙等の被転写物を接触させつつ、当該被転写
物の裏面から電場を印加すると、トナー像が被転写物の
表面に転写される。
【0004】この後、感光体表面の残留電荷を除去し、
表面に残留したトナーを除去すれば、画像形成の1サイ
クルが終了する。また、トナー像が転写された被転写物
は搬送され、熱ローラ等によって熱処理されて、トナー
像が定着処理される。上記電子写真装置においては、従
来、感光体表面の帯電、トナー像の被転写物への転写、
感光体表面の除電のために、感光体の表面近傍に張り渡
した放電ワイヤによるコロナ放電が用いられてきた。
【0005】しかし放電ワイヤによるコロナ放電は、オ
ゾンの大量発生による空気の汚染や感光体の劣化等を生
じるという問題があった。そこでこの問題を解決すべ
く、近時、感光体に接触させた導電性ローラを、上記帯
電、転写および除電の各工程に使用する接触帯電法が実
用化されつつある。上記接触帯電法に使用される導電性
ローラは、導電性ゴム製のローラ本体と、このローラ本
体の中心の穴に挿通、固定された、帯電、転写、除電等
のための電圧が印加される導電性の軸(金属軸等)とに
よって構成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記導電性ローラは、
感光体との接触面積を大きくするために、また感光体を
傷つけないようにするために、ローラ本体の表面が柔軟
であることが要求される。ゴムの表面を柔軟にするに
は、一般に、オイルや可塑剤を配合することが行われる
が、この方法で柔軟化したゴムは、上記オイルや可塑剤
が表面に滲み出す、いわゆるブリードを発生しやすい。
このため、上記ゴムを導電性ローラのローラ本体に使用
した場合は、その表面にブリードしたオイル等が感光体
の表面を汚染して、形成画像に悪影響を及ぼすという問
題がある。
【0007】そこで、加硫前の導電性ゴムに発泡剤を配
合し、ゴムの加硫と同時に発泡させることでローラ本体
を多孔質状にして、柔軟性を付与することが検討されて
いる。しかしこの発泡方法では、加硫時に、発泡剤の発
泡により発生した気体の一部が、加熱によって柔らかく
なったローラ本体の表面から外部へ逃げるため、ローラ
本体の発泡倍率が予定値よりも低くなってしまい、十分
な柔軟性を付与できないという問題があった。
【0008】ローラ本体の表面を十分に柔軟にすべく、
その発泡倍率を高くするには、上記気体の逃げを考慮し
て多量の発泡剤を配合すればよいが、この場合には、発
泡剤の発泡後の残渣が、前記オイル等と同様にローラ本
体の表面にブリードして、やはり形成画像に悪影響を及
ぼすおそれがある。以上のごとく、発泡方法を利用した
導電性ローラの製造方法は種々の問題を有している。
【0009】この発明の目的は、上記発泡方法を利用し
て、なおかつその表面が柔軟で、しかもブリードを発生
しないローラ本体を備えた導電性ローラを製造し得る、
新規な製造方法を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、発明者らは、加硫前のローラ本体の表層部
のみを予備加硫しておいて、加硫時に、発泡剤の発泡に
より発生した気体が外部へ逃げるのを防止することを検
討した。このようにすれば、ローラ本体の発泡倍率を高
くするために、従来のように多量の発泡剤を配合する必
要がなくなり、より少量の発泡剤の配合で、より高い発
泡倍率を得ることができるとともに、発泡後の発泡剤の
残渣によるブリードを抑制できると考えたのである。
【0011】そこで発明者らは、発泡前のローラ本体の
表層部のみを予備加硫する方法について検討した結果、
上記の方法として電子線の照射が有効であることを見出
した。そしてローラ本体の表層部を、発泡剤の発泡によ
り発生した気体が外部へ逃げるのを有効に防止でき、か
つローラ本体の表面を必要以上に硬くしない程度に加硫
し得る、電子線の照射量の範囲についてさらに検討を行
った結果、この発明を完成するに至った。
【0012】すなわちこの発明の導電性ローラの製造方
法は、熱により発泡する発泡剤が配合された導電性ゴム
組成物をローラ本体の形状に成形し、ローラ本体側の吸
収線量で表して1〜50Mradの電子線を照射して、
当該ローラ本体の表層部を予備加硫した後、上記発泡剤
の発泡温度以上の温度に加熱して、発泡とともに本加硫
することを特徴とするものである。
【0013】かかるこの発明の導電性ローラの製造方法
によれば、ローラ本体の表層部を、あらかじめ、電子線
の照射によって予備加硫したのち、本加硫するので、当
該本加硫時に、発泡剤の発泡により発生した気体が外部
へ逃げることが抑制される。また、上記電子線の照射に
よる表層部の予備加硫は、電子線の吸収線量が上記範囲
内に制限されることによって、ローラ本体の表面を必要
以上に硬くしない程度に抑制される。よってこの発明の
製造方法によれば、従来に比べてより少量の発泡剤の配
合で、より高い発泡倍率を得ることができ、柔軟で、し
かもブリートを発生しないローラ本体を備えた導電性ロ
ーラを製造することが可能となる。
【0014】以下にこの発明を説明する。この発明の導
電性ローラの製造方法においては、まず従来と同様に、
未加硫の基材ゴムと、導電性付与剤、発泡剤、加硫剤等
の添加剤とを所定の割合で配合し、それを発泡剤の発泡
温度以下で、かつ加硫剤による加硫開始温度以下の温度
にて溶融混練して導電性ゴム組成物を製造する。
【0015】つぎに、上記導電性ゴム組成物を、押出成
形等によってローラ本体の形状に成形した後、このロー
ラ本体に電子線を照射して、その表層部を予備加硫す
る。ローラ本体に電子線を照射する際には、たとえば図
1に示すように、当該ローラ本体Rを、その穴に挿通し
た仮の軸Sを中心として、図中黒矢印で示す方向に一定
速度で回転させながら、ベルトコンベヤ(図示せず)等
で、軸Sの支持装置Cごと全体を、図中白矢印で示す方
向に一定速度で搬送して、電子線照射装置(図示せず)
のスキャナEの下を通過させればよい。
【0016】この処理により、ローラ本体の表層部がほ
ぼ均一に予備加硫される。電子線の照射量は、前述した
ように、ローラ本体側の吸収線量で表して1〜50Mr
adに限定される。電子線の吸収線量が上記範囲未満で
は、ローラ本体の表層部の加硫が不十分で、本加硫時
に、発泡剤の発泡により発生した気体が外部へ逃げるの
を防止することができない。このため、上記電子線の照
射による予備加硫の効果を見越して、発泡剤の配合量を
少なめに設定した場合には、ローラ本体の発泡倍率が低
くなって、その表面の柔軟性が低下してしまう。また発
泡剤を多めに配合した場合には、発泡後の発泡剤の残渣
によるブリードが生じる。
【0017】一方、電子線の吸収線量が上記範囲を超え
た場合には、表層部の加硫が過剰に進行するため、気体
の抜けは生じなくなるものの、ローラ本体の表面が必要
以上に硬くなって、やはり柔軟性が低下してしまう。な
お電子線の吸収線量は、ローラ本体表面の柔軟性を考慮
すると、上記範囲内でもとくに5〜10Mrad程度で
あるのが好ましい。
【0018】つぎに、電子線を照射したローラ本体を、
加硫缶等を使用して、常法により加圧、加熱すると、ロ
ーラ本体中の発泡剤が発泡するとともに、基材ゴムが加
硫剤の作用によって加硫される。また必要に応じて二次
加硫を行ってもよい。発泡倍率(体積%)は140〜4
00体積%、好ましくは200〜350体積%の範囲が
適当である。
【0019】加硫条件は、使用するゴム材料や配合量に
応じて変化するが、通常140〜170℃で0.5〜6
時間行うのがよい。また二次加硫は、たとえば熱風オー
ブン中で、約140〜200℃で0.5〜4時間行うの
がよい。この後、金属軸等の導電性の軸をローラ本体の
穴に挿通し、さらに発泡して膨脹したローラ本体の幅
を所定の寸法にカットする、発泡して膨脹したローラ
本体の直径が所定の寸法になるように、その表面を研磨
仕上げする、等の後処理を行うことで、導電性ローラが
完成する。
【0020】この発明によって製造される導電性ローラ
は、導電性の軸からローラ本体の外表面までの電気抵抗
が103 〜1010Ωの範囲であるのが好ましい。電気抵
抗がこの範囲を下回ると、たとえば転写ローラとして使
用した場合に、リーク、紙汚れなどの画像上の問題が発
生する。一方、電気抵抗が上記範囲を超えると、転写効
率が悪く、実用に適さなくなる。
【0021】また、ローラ本体の表面の硬度は、アスカ
ーC(高分子計器(株)製のゴム硬度計DD2型 形式
C)で20〜45の範囲にあり、比重が0.25〜0.
55、吸水率が10〜60%、ローラ本体の外表面のセ
ル径が800μm以下であるのが好ましい。これらの特
性値はいずれも電子写真装置の帯電、転写および除電ロ
ーラとして導電性ローラを使用したときに最適な画像を
得るうえで好適な範囲を示している。
【0022】すなわち、硬度が前記範囲を下回るとロー
ラ本体のへたりが生じやすくなり、耐久性に欠け、逆に
硬度が前記範囲を超えると、たとえば転写ローラとして
使用した場合に、画像中の文字抜けが生じやすくなる。
また、外表面のセル径が前記範囲を超えると、たとえば
転写ローラとして使用した場合に、形成された画像にピ
ンホールが生じやすくなる。
【0023】さらに、吸水率が前記範囲を下回るとロー
ラ本体のへたりが生じやすくなり、逆に吸水率が前記範
囲を超えると硬度が上昇するために、たとえば転写ロー
ラとして使用した場合に、画像中の文字抜けが生じやす
くなる。ただし、最適な画像を得るための条件は、使用
する電子写真装置の種類や稼働条件などにより変動する
ため、必ずしもこれらの範囲に限定されるものではな
い。
【0024】上記この発明の導電性ローラの製造方法に
おいて使用される、未加硫の導電性ゴム組成物のうち基
材ゴムとしては、帯電、除電を繰り返す感光体の近傍で
使用するために、耐オゾン性を有するものが好適に使用
される。耐オゾン性の基材ゴムとしては、これに限定さ
れないが、たとえばブチルゴム(IIR)、ハロゲン化
IIR、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(E
PDM)、クロロプレンゴム(CR)、クロロスルホン
化ポリエチレンゴム(CSM)、エピクロルヒドリン−
エチレンオキシド共重合ゴム(CHC)、エピクロルヒ
ドリン単独重合ゴム(CHR)、ニトリルゴム(NB
R)の水素化物、塩素化ポリエチレン、およびポリ塩化
ビニル(PVC)−NBRブレンド物等があげられる。
【0025】これらはそれぞれ単独で使用できる他、2
種以上を併用することもできる。また、製品の耐オゾン
性に影響のない範囲であれば、これ以外の、通常のゴム
を、上記耐オゾン性の基材ゴム中に配合することもでき
る。耐オゾン性の基材ゴムに配合される通常のゴムとし
ては、たとえば天然ゴムや、通常グレードのニトリルゴ
ム等があげられる。
【0026】導電付与剤としては、従来公知の種々の導
電性物質がいずれも使用可能であるが、とくにゴム用の
導電性付与剤として汎用されているカーボンブラック
が、この発明においても好適に採用される。カーボンブ
ラックとしては、たとえばチャンネルブラック、ファー
ネスブラック、アセチレンブラック等があげられる。中
でもとくにゴム用ファーネスブラックとして、たとえば
SAF、ISAF、LS−ISAF、HS−IISA
F、HAF、HS−HAF、LS−HAF、FEF、H
MF、GPF、SRF等の分類記号により分類された種
々のグレードの市販品が、好適に使用される。これらは
それぞれ単独で使用される他、2種以上を併用すること
もできる。中でも、電気抵抗の安定性を考慮すると、高
耐摩耗性のHAFと、汎用性のGPF等、特性の違う2
種以上のカーボンブラックを併用するのが好ましい。
【0027】カーボンブラックの粒径はとくに限定され
ないが、たとえば電子顕微鏡撮影法で測定される平均粒
径が18〜120nmであるのが好ましく、22〜90
nmであるのがさらに好ましい。カーボンブラックの平
均粒径が上記範囲未満では、凝集しやすくなって、基材
ゴム中に均一に分散するのが困難になり、ローラ本体の
抵抗値がばらついたり、経時的に不安定化したりするお
それがある。一方、カーボンブラックの平均粒径が上記
範囲を超えた場合には、基材ゴムに導電性を付与する効
果が小さいため、小粒径のものよりも多量に配合しなけ
ればならず、導電性ゴム組成物の硬度が高くなって、加
工性や発泡性が悪化するおそれがある。また、かかる導
電性ゴム組成物からなるローラ本体は、たとえこの発明
の製造方法で製造したとしても、表面の柔軟性が低下し
てしまい、これを感光体と直接に接触する帯電、転写等
のローラ本体に使用した場合には、当該感光体の表面を
傷つけるおそれもある。
【0028】カーボンブラックの配合量は、基材ゴム1
00重量部に対して20〜60重量部であるのが好まし
い。カーボンブラックの配合量が上記範囲未満では、ロ
ーラ本体の導電性が不十分になるおそれがある。一方、
カーボンブラックの配合量が上記範囲を超えた場合に
は、導電性ゴム組成物の硬度が高くなって、前述したよ
うに加工性や発泡性が悪化したり、あるいは感光体の表
面を傷つけたりするおそれがある。
【0029】なおカーボンブラックの配合量は、導電性
ゴム組成物の加工性を考慮すると、上記範囲内でもとく
に20〜45重量部の範囲内であるのがさらに好まし
い。発泡剤としては、たとえばジアミノベンゼン、ジニ
トロソペンタメチレンテトラミン、ベンゼンスルホニル
ヒドラジド、アゾジカルボンアミド等があげられる。
【0030】発泡剤の配合量は、基材ゴム100重量部
に対して2〜30重量部であるのが好ましく、3〜20
重量部であるのがさらに好ましい。発泡剤の配合量が上
記範囲未満では、発泡倍率が低すぎて、ローラ本体表面
の柔軟性が低下してしまい、これを感光体と直接に接触
する帯電、転写等のローラ本体に使用した場合には、当
該感光体の表面を傷つけるおそれがある。一方、発泡剤
の配合量が上記範囲を超えた場合には、発泡後の発泡剤
の残渣によるブリードが生じるおそれがある。また、過
剰に発泡する結果、予備加硫されたローラ本体の表層部
に亀裂等が生じたり、ローラ本体が変形したりするおそ
れもある。
【0031】なおこの発明においては、前述したように
発泡剤の発泡により発生した気体の、ローラ本体外部へ
の逃げが防止されるので、発泡剤の配合量は、従来のよ
うに気体の逃げを考慮して多めに設定する必要はなく、
上記範囲内でもより少なめ、とくに目的とするローラ本
体の発泡倍率を達成するのに必要な最低限の配合量に設
定するのが、発泡剤の残渣によるブリードの発生をより
確実に防止するために好ましい。
【0032】導電性ゴム組成物には、上記各成分の他
に、たとえば加硫剤、加硫促進剤、軟化剤、可塑剤、老
化防止剤、補強剤、充填剤、離型剤(成形潤滑剤)等
の、従来公知の種々の添加剤を、所定の割合で配合する
こともできる。加硫剤としては、たとえばイオウ、有機
含イオウ化合物のほか、有機過酸化物なども使用可能で
ある。有機含イオウ化合物としては、たとえばテトラメ
チルチウラムジスルフィド、N,N’−ジチオビスモル
ホリンがあげられる。また、有機過酸化物としては、た
とえばベンゾイルペルオキシドなどがあげられる。加硫
剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して0.3〜
4重量部、好ましくは0.5〜3重量部であるのが適当
である。
【0033】加硫促進剤としては、たとえば消石灰、マ
グネシアMgO、リサージPbOなどの無機促進剤、テ
トラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラ
ムジスルフィドなどのチウラム類、ジブチルジチオカル
バミン酸亜鉛、ジエチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジメ
チルジチオカルバミン酸ナトリウム、テルリウムジエチ
ルジチオカーバメートなどのジチオカーバメート類、2
−メルカプトベンゾチアゾール、N−シクロヘキシル−
2−ベンゾチアゾールスルフェンアミドなどのチアゾー
ル類、トリメチルチオ尿素、N,N’−ジエチルチオ尿
素などのチオウレア類などの有機促進剤があげられる。
【0034】加硫促進助剤としては、たとえば亜鉛華な
どの金属酸化物、ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪
酸などの脂肪酸その他の従来公知の加硫促進助剤があげ
られる。老化防止剤としては、たとえば2−メルカプト
ベンゾイミダゾールなどのイミダゾール類、フェニル−
α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p
−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロ
ピル−p−フェニレンジアミンなどのアミン類、ジ−te
rt−ブチル−p−クレゾール、スチレン化フェノールな
どのフェノール類などがあげられる。
【0035】軟化剤としては、たとえばステアリン酸、
ラウリン酸などの脂肪酸、綿実油、トール油、アスファ
ルト物質、パラフィンワックスなどがあげられる。可塑
剤としては、たとえばジブチルフタレート、ジオクチル
フタレート、トリクレジルフォスフェートなどがあげら
れる。補強剤としては、導電性粒子としてのカーボンブ
ラックが兼用される。
【0036】充填剤としては、たとえば炭酸カルシウ
ム、クレー、硫酸バリウム、ケイ藻土などがあげられ
る。離型剤としてはたとえば平均分子量1000〜60
00程度の、ワックス状のポリエチレングリコールなど
があげられる。上記各成分からなるローラ本体とともに
導電性ローラを構成する、導電性の軸としては、導電性
ローラの軸として通常使用されるものがいずれも使用可
能であり、たとえば銅、アルミニウム等の金属製の軸が
好適なものとしてあげられる。
【0037】
【実施例】以下にこの発明を、実施例、比較例に基づい
て説明する。 実施例1〜10、比較例1,2 基材ゴムであるEPDM(三井石油化学(株)製の商品
名EPT4010)100重量部に、表1〜3に示す量
のカーボンブラックHAF(三菱化成(株)製の商品名
ダイヤブラックH)と、下記の各添加剤とを配合し、ロ
ールを用いて溶融、混練して導電性ゴム組成物を作製し
た。
【0038】 (添加剤) (重量部) ・カーボンブラックGPF 10 (新日鉄化学(株)製の商品名ニテロン#55) ・酸化マグネシウム 30 (協和化学(株)製の商品名パイロキスマ3320K) ・酸化亜鉛1号 5 ・ステアリン酸 2 ・ポリエチレングリコール(#4000) 1 ・加硫剤(イオウ) 1.5 ・加硫促進剤:2−メルカプトベンゾチアゾール 2 (大内新興化学工業(株)製の商品名ノクセラーM) ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛 2 (大内新興化学工業(株)製の商品名ノクセラーBZ) テトラメチルチウラムジスルフィド 0.7 (大内新興化学工業(株)製の商品名ノクセラーTT) テルリウムジエチルジチオカーバメート 0.5 (大内新興化学工業(株)製の商品名ノクセラーTTTE) ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム 2 (大内新興化学工業(株)製の商品名ノクセラーS) ・発泡剤:ビニホールAC#3 4 (永和化成(株)製の商品名) ネオセルボーンN#5000 12 (永和化成(株)製の商品名) ・発泡助剤 4 (永和化成(株)製の商品名セルペースト101) つぎにこの導電性ゴム組成物を、外径14mmφ、軸が
挿通される穴の内径2.5mmφ、幅200mmの筒状
に成形した後、このローラ本体の穴に、その後の工程で
ローラ本体を支持するための仮の軸を挿通して固定し
た。
【0039】つぎにこのローラ本体Rを、図1に示すよ
うに仮の軸Sを中心として回転速度60r.p.m.で
回転させながら、電子線照射装置(日新ハイボルテージ
(株)製のEPS750kV)のスキャナEの20cm
下を一定速度で通過させることで、表1〜3に示す吸収
線量の電子線を照射して、その表層部を予備加硫した。
なお電子線照射装置による電子線の照射条件は、加速電
圧750kV、電流値6.7mAであった。
【0040】つぎに、仮の軸を抜いた上記ローラ本体
を、加硫缶を用いて、160℃で60分間、加圧、加熱
して発泡と同時に本加硫させた後、熱風オーブンを用い
て、200℃で30分間、加熱して二次加硫させた。そ
して発泡後のローラ本体の穴に、金属軸を挿入して固定
した後、発泡して膨脹したローラ本体の幅を216mm
にカットし、さらにローラ本体の外径が17mmになる
ように表面を研磨仕上げして導電性ローラを得た。 比較例3 電子線の照射によるローラ本体の表層部の予備加硫を行
わなかったこと以外は、上記各実施例、比較例と同様に
して導電性ローラを得た。なお、カーボンブラックHA
Fの配合量は、表4に示すとおり21重量部とした。 比較例4 発泡剤および発泡助剤の配合量を、下記のようにそれぞ
れ増加させるとともに、電子線の照射によるローラ本体
の表層部の予備加硫を行わなかったこと以外は、上記各
実施例、比較例と同様にして導電性ローラを得た。な
お、カーボンブラックHAFの配合量は、表4に示すと
おり23重量部とした。
【0041】 (添加剤) (重量部) ・発泡剤:ビニホールAC#3 6 ネオセルボーンN#5000 18 ・発泡助剤 6 上記各実施例、比較例で製造した導電性ローラについ
て、以下の各試験を行い、その特性を評価した。 表面硬度測定 実施例、比較例で製造した導電性ローラの、ローラ本体
の表面の硬度を、アスカーC(高分子計器(株)製のゴ
ム硬度計DD2型 形式C)を用いて測定した。 電気抵抗値測定 実施例、比較例で製造した導電性ローラの、金属軸から
ローラ本体の表面までの電気抵抗値(logΩ)を、印
加電圧1000V、温度23.5℃、湿度55%RHの
条件下測定した。なお電気抵抗値の測定には、アドバン
テストコーポレーション社製のデジタル超高抵抗微小電
流計R−8340/8340−Aを用いた。 感光体汚染性試験 実施例、比較例で製造した導電性ローラをレーザープリ
ンタの感光体に圧着させて、温度23.5℃、湿度55
%RHの条件下で72時間放置した後、黒べた画像を絵
だしし、導電性ローラが圧着していた部分とそうでない
部分との画像濃度の差を目視にて判断して、殆ど差が見
られなかったものを感光体の汚染無、差が見られたもの
を感光体の汚染有として評価した。
【0042】以上の結果を表1〜4に示す。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】
【表4】
【0047】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明の導電性
ローラの製造方法によれば、その表面が柔軟で、しかも
ブリードを発生しないローラ本体を備えた導電性ローラ
を製造することができる。よってこの発明によれば、導
電性ローラを用いた接触帯電法における、形成画像の画
質のさらなる向上と安定化が可能性となるという特有の
作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の導電性ローラの製造方法のうち、ロ
ーラ本体に電子線を照射する工程を示す斜視図である。
【符号の説明】
R ローラ本体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G03G 21/06 C08L 21:00

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質状でかつ導電性を有するローラ本体
    を備えた導電性ローラの製造方法において、熱により発
    泡する発泡剤が配合された未加硫の導電性ゴム組成物
    を、上記ローラ本体の形状に成形し、吸収線量1〜50
    Mradの電子線を照射して、当該ローラ本体の表層部
    を予備加硫した後、上記発泡剤の発泡温度以上の温度に
    加熱して、発泡とともに本加硫することを特徴とする導
    電性ローラの製造方法。
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