JP2005200475A - 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体 - Google Patents

架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体 Download PDF

Info

Publication number
JP2005200475A
JP2005200475A JP2004005646A JP2004005646A JP2005200475A JP 2005200475 A JP2005200475 A JP 2005200475A JP 2004005646 A JP2004005646 A JP 2004005646A JP 2004005646 A JP2004005646 A JP 2004005646A JP 2005200475 A JP2005200475 A JP 2005200475A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin resin
resin foam
weight
crosslinked polyolefin
ethylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004005646A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Takahashi
克典 高橋
Kenji Iuchi
謙治 居内
Nobuhiko Inui
延彦 乾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2004005646A priority Critical patent/JP2005200475A/ja
Publication of JP2005200475A publication Critical patent/JP2005200475A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】 本発明は、耐熱性及び力学特性に優れており、外観性に優れた所望形状の成形
品を得ることができる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体を提供する。
【解決手段】 本発明の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、ホモポリプロピレン及びプ
ロピレン−α−オレフィンランダム共重合体からなる群から選ばれた一以上のポリプロピ
レン系樹脂40〜80重量%及びJIS K7112に準拠して測定された密度が0.9
30g/cm3 以上であるポリエチレン系樹脂20〜60重量%からなるポリオレフィン
系樹脂組成物100重量部に、エチレン含有量が5〜30重量%であるエチレン−プロピ
レンブロック共重合体1〜20重量部を添加してなるものを架橋発泡させてなる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、伸びや引張強さなどの力学特性に優れた架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体に
関する。
従来から、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、優れた柔軟性及び耐熱性を有している
ことから、各種断熱材や雑貨として広く用いられており、最近では車両用内装材としても
用いられている。
そして、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体を車両用内装材として用いるにあたっては、
真空成形やスタンピング成形などの汎用の成形方法を用いて成形されるが、近年、車両の
内装が複雑化してきている。
従って、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体を汎用の成形方法を用いて所望形状に成形す
るにあたり、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、大きく延伸或いは圧縮され、その結果
、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体に破れや皺が発生するといった問題点が発生していた
そこで、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の力学特性を改善して架橋ポリオレフィン系
樹脂発泡体に破れや皺が発生するのを防止するために、特許文献1には、結晶化度が60
〜80%の範囲内にあるエチレン又はブテンが共重合されたポリプロピレン樹脂、炭素原
子数が4以上のα−オレフィンが共重合されたポリエチレン樹脂、結晶純度が95%以上
のホモポリプロピレン樹脂を上記ポリプロピレン樹脂及びポリエチレン樹脂に対して1〜
7重量%よりなることを特徴とするポリオレフィン樹脂組成物を発泡させてなる架橋ポリ
オレフィン系樹脂発泡体が提案されている。
しかしながら、上記架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、高結晶化度を有するポリプロ
ピレン樹脂の添加量が増加するに伴って、発泡体の伸びや柔軟性、特に、常温域での伸び
や柔軟性が著しく低下するために、ポリプロピレン樹脂の添加量には制限があり、架橋ポ
リオレフィン系樹脂発泡体に充分な力学特性を付与することができないといった問題点が
あった。
特開平10−45975号公報(特許請求の範囲)
本発明は、耐熱性及び力学特性に優れており、外観性に優れた所望形状の成形品を得る
ことができる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体を提供する。
本発明の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、ホモポリプロピレン及びプロピレン−α
−オレフィンランダム共重合体からなる群から選ばれた一以上のポリプロピレン系樹脂4
0〜80重量%及びJIS K7112に準拠して測定された密度が0.930g/cm
3 以上であるポリエチレン系樹脂20〜60重量%からなるポリオレフィン系樹脂組成物
100重量部に、エチレン含有量が5〜30重量%であるエチレン−プロピレンブロック
共重合体1〜20重量部を添加してなるものを架橋発泡させてなることを特徴とする。
上記ポリオレフィン系樹脂組成物を構成するポリプロピレン系樹脂は、ホモポリプロピ
レン及びプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体からなる群から選ばれた一以上の
ポリプロピレン系樹脂である。
そして、上記プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体としては、プロピレンを5
0重量%以上含有しておればよく、又、α−オレフィンとしては、例えば、エチレン、1
−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1
−オクテンなどが挙げられ、エチレンが好ましい。なお、プロピレン−α−オレフィンラ
ンダム共重合体は、単独で用いられても二種類以上が併用されてもよい。
更に、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体のエチレン含有量は、多いと、架
橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の引張強さが低下することがあるので、30重量%以下が
好ましく、15重量%以下がより好ましい。
そして、ポリプロピレン系樹脂のメルトインデックスは、小さいと、押出機からの押出
が困難となることがある一方、大きいと、樹脂の架橋が不充分となることがあるので、0
.1〜20g/10分が好ましい。なお、ポリプロピレン系樹脂のメルトインデックスは
、JIS K7210に準拠して温度230℃、荷重2.12Nの条件下にて測定された
ものをいう。
又、上記ポリオレフィン系樹脂組成物を構成するポリエチレン系樹脂は、JIS K7
112に準拠して測定された密度が0.930g/cm3 以上であれば、特に限定されず
、例えば、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密
度ポリエチレンなどが挙げられ、単独で用いても二種以上が併用されてもよい。
そして、ポリエチレン系樹脂の密度は、小さいと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の
引張強度が低下するので、0.930g/cm3 以上に限定され、0.935g/cm3
以上が好ましく、0.935〜0.980g/cm3 がより好ましい。なお、ポリエチレ
ン系樹脂は単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
更に、ポリエチレン系樹脂のメルトインデックスは、小さいと、押出機からの押出が困
難となることがある一方、大きいと、樹脂の架橋が不充分となることがあるので、0.1
〜20g/10分が好ましい。なお、ポリエチレン系樹脂のメルトインデックスは、JI
S K7210に準拠して温度190℃、荷重2.12Nの条件下にて測定されたものを
いう。
又、ポリオレフィン系樹脂組成物中におけるポリプロピレン系樹脂の含有量は、少ない
と、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の耐熱性や力学特性が低下する一方、多いと、架橋
ポリオレフィン系樹脂発泡体の柔軟性が低下するので、40〜80重量%に限定され、5
0〜70重量%が好ましい。同様に、ポリオレフィン系樹脂組成物中におけるポリエチレ
ン系樹脂の含有量は、20〜60重量%に限定され、30〜50重量%が好ましい。
又、上記ポリオレフィン系樹脂組成物には、エチレン含有量が5〜30重量%であるエ
チレン−プロピレンブロック共重合体(以下、単に「エチレン−プロピレンブロック共重
合体」と略することがある)が添加される。
そして、エチレン−プロピレンブロック共重合体のエチレン含有量は、少ないと、ポリ
エチレン系樹脂との相溶性が低下する一方、多いと、ポリプロピレン系樹脂の相溶性が低
下するので、5〜30重量%に限定され、10〜25重量%が好ましい。
更に、エチレン−プロピレンブロック共重合体の添加量は、少ないと、エチレン−プロ
ピレンブロック共重合体を添加した効果が発現しない一方、多いと、架橋ポリオレフィン
系樹脂発泡体の耐熱性や力学特性が却って低下するので、ポリオレフィン系樹脂組成物1
00重量部に対して1〜20重量部に限定され、4〜15重量部が好ましい。
このように、本発明では、特定のエチレン含有量を有するエチレン−プロピレンブロッ
ク共重合体をポリオレフィン系樹脂組成物に対して特定量だけ添加することによって、得
られる架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の耐熱性及び力学特性を向上させている。この架
橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の耐熱性及び力学特性の向上の原因は明確には解明されて
いないものの以下のことが考えられる。
即ち、上述したエチレン−プロピレンブロック共重合体は、ポリプロピレン系樹脂とポ
リエチレン系樹脂の双方に対して優れた親和性を有していることから、ポリプロピレン系
樹脂とポリエチレン系樹脂とのアロイ構造を微細化させて、架橋ポリオレフィン系樹脂発
泡体に優れた耐熱性及び力学特性を付与することができ、汎用の成形方法、特に、スタン
ピング成形により成形した場合にあっても、破れたり皺を生じたりすることはなく、複雑
にして美麗な成形品を確実に得ることができる。
又、上記架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体におけるJIS K7222に準拠した見掛
け密度は、低いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の機械的強度が低下して成形時に破
断する虞れがある一方、高いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の柔軟性が低下するこ
とがあるので、0.033〜0.055g/cm3 が好ましく、0.035〜0.055
g/cm3 がより好ましく、0.040〜0.055g/cm3 特に好ましく、0.04
5〜0.055g/cm3 が最も好ましい。
更に、23℃にて一軸引張試験を行なった際における架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
の破断点伸度は、低いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体をスタンピング成形などによ
って成形した際に架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体が破断する虞れがある一方、高いと、
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の引張強さが低下することがあるので、200〜400
%が好ましく、250〜350%がより好ましい。
又、23℃にて一軸引張試験を行なった際における架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の
引張強さは、低いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体をスタンピング成形などによって
成形した際に架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体が破断する虞れがある一方、高いと、架橋
ポリオレフィン系樹脂発泡体の成形性が低下することがあるので、1.50〜2.80M
Paが好ましく、1.60〜2.60MPaがより好ましい。
更に、175℃にて一軸引張試験を行なった際における架橋ポリオレフィン系樹脂発泡
体の破断点伸度は、低いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体をスタンピング成形などに
よって成形した際に架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体が破断する虞れがある一方、高いと
、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の引張強さが低下することがあるので、200〜40
0%が好ましく、250〜350%がより好ましい。
そして、175℃にて一軸引張試験を行なった際における架橋ポリオレフィン系樹脂発
泡体の引張強さは、低いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体をスタンピング成形などに
よって成形した際に架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体が破断する虞れがある一方、高いと
、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の成形性が低下することがあるので、0.1〜0.2
MPaが好ましい。
なお、23℃及び175℃にて一軸引張試験を行なった際における架橋ポリオレフィン
系樹脂発泡体の破断点伸度は、JIS K6767(A法)に準拠して測定されたものを
いい、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体を所定温度に調整されたオーブン内に放置し、架
橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の表面温度をサーモラベルにより測定して、23℃での破
断点伸度を測定する場合には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の表面温度が23℃にな
った時に、175℃での破断点伸度を測定する場合には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡
体の表面温度が175℃となった時に測定する。
又、23℃及び175℃にて一軸引張試験を行なった際における架橋ポリオレフィン系
樹脂発泡体の引張強さは、JIS K6767(A法)に準拠して測定されたものをいい
、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体を所定温度に調整されたオーブン内に放置し、架橋ポ
リオレフィン系樹脂発泡体の表面温度をサーモラベルにより測定して、23℃での引張強
さを測定する場合には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の表面温度が23℃になった時
に、175℃での引張強さを測定する場合には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の表面
温度が175℃となった時に測定する。
又、本発明の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
の物性を損なわない範囲内において、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化マグネシウ
ムなどの気泡形成剤;2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールなどのフェノール系、リ
ン系、アミン系、ジラウリルチオプロピオネートなどのイオウ系などの酸化防止剤;メチ
ルベンゾトリアゾールなどの金属害防止剤;ヘキサブロモビフェニルエーテル、デカブロ
モジフェニルエーテルなどのハロゲン化難燃剤、ポリリン酸アンモニウム、トリメチルフ
ォスフェートなどのリン系難燃剤などの難燃剤の他、充填剤、帯電防止剤、安定剤、顔料
などの添加剤が添加されてもよい。
次に、上記架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法について説明する。先ず、上記
ポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂からなるポリオレフィン系樹脂組成物、エ
チレン−プロピレンブロック共重合体及び熱分解型発泡剤、必要に応じて架橋助剤及びそ
の他の添加剤を添加してなる発泡性樹脂組成物を汎用の混練装置に供給して熱分解型発泡
剤の分解温度未満の温度にて溶融、混練して所望形状の発泡性樹脂成形品に成形する。
なお、上記混練装置としては、例えば、単軸押出機、二軸押出機などの押出機、バンバ
リーミキサー、ロールなどの汎用混練装置などが挙げられ、押出機が好ましい。
ここで、上記熱分解型発泡剤としては、従来から発泡体の製造に用いられているもので
あれば、特に限定されず、例えば、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オ
キシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)などが挙げられ、これらは単独で用いられて
も二種類以上が併用されてもよい。
そして、上記熱分解型発泡剤の添加量は、少ないと、発泡性樹脂成形品が発泡しないこ
とがある一方、多いと、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の気泡が破裂することがあるの
で、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して1〜50重量部が好ましく、4〜25重
量部がより好ましい。
更に、上記架橋助剤としては、従来から発泡体の製造に用いられているものであれば、
特に限定されず、例えば、ジビニルベンゼン、トリメチロールプロパントリメタクリレー
ト、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレ
ート、トリメリット酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアヌレート、エチルビニル
ベンゼン、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、1,2,4−ベンゼントリカルボ
ン酸トリアリルエステル、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ラウリルメタク
リレート、ステアリルメタクリレート、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソ
フタル酸ジアリルなどが挙げられ、これらは単独で用いられても二種類以上が併用されて
もよい。
そして、上記架橋助剤の添加量は、少ないと、発泡性樹脂組成物が発泡時に必要な架橋
度、即ち、剪断粘度を得ることができないことがある一方、多いと、発泡性樹脂組成物に
付与する架橋度の制御が困難となることがあるので、ポリオレフィン系樹脂組成物100
重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、0.2〜8重量部がより好ましく、0.
3〜6重量部が特に好ましく、0.5〜5重量部が最も好ましい。
次に、上記発泡性樹脂成形品に電離性放射線を照射して架橋構造を付与する。この際、
上述した架橋助剤を発泡性樹脂組成物に添加することによって、発泡性樹脂成形品に照射
する電離性放射線量を低減して、電離性放射線の照射に伴うポリオレフィン系樹脂分子の
切断、劣化を防止することができる。
なお、上記電離性放射線としては、特に限定されず、例えば、α線、β線、γ線、電子
線などを挙げることができ、電子線が好ましい。又、発泡性樹脂成形品に対する電離性放
射線の照射量は、少ないと、発泡性樹脂成形品の発泡に必要な剪断粘度を付与することが
できないことがある一方、多いと、発泡性樹脂成形品の剪断粘度が高くなりすぎて発泡性
が低下し、発泡倍率の高い架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体を得ることができなくなると
共に架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の外観性も低下することがあるので、0.1〜10
Mradが好ましく、0.2〜5Mradがより好ましく、0.5〜3Mradが特に好
ましい。
そして、上記のようにして架橋された発泡性樹脂成形品を熱分解型発泡剤の分解温度以
上に加熱し発泡させて架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体を得ることができる。
本発明の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、ホモポリプロピレン及びプロピレン−α
−オレフィンランダム共重合体からなる群から選ばれた一以上のポリプロピレン系樹脂4
0〜80重量%及びJIS K7112に準拠して測定された密度が0.930g/cm
3 以上であるポリエチレン系樹脂20〜60重量%からなるポリオレフィン系樹脂組成物
100重量部に、エチレン含有量が5〜30重量%であるエチレン−プロピレンブロック
共重合体1〜20重量部を添加してなるものを架橋発泡させてなることを特徴とするので
、ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂とのアロイ構造を特定のエチレン含有量を
有するエチレン−プロピレンブロック共重合体によって微細化することができ、よって、
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、優れた耐熱性及び力学特性を有しており、汎用の成
形方法、特にスタンピング成形によって複雑にして美麗な成形品に成形加工することがで
きる。
(実施例1〜2、比較例1〜4)
表1に示した所定量のエチレン−プロピレンランダム共重合体(エチレン成分:2重量
%、メルトインデックス:0.5g/10分、密度:0.910g/cm3 )、直鎖状低
密度ポリエチレン(a)(メルトインデックス=2.1g/10分、密度:0.940g
/cm3 )、直鎖状低密度ポリエチレン(b)(メルトインデックス=2.1g/10分
、密度:0.920g/cm3 )、エチレン−プロピレンブロック共重合体(メルトイン
デックス=1.5g/10分、エチレン含有量=14重量%)、ジビニルベンゼン3重量
部、アゾジカルボンアミド13重量部、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール0.3
重量部、ジラウリルチオプロピオネート0.3重量部及びメチルベンゾトリアゾール0.
5重量部を単軸押出機に供給して樹脂温度185℃にて溶融混練して厚さ1mmの発泡性
ポリオレフィン系樹脂シートを得た。
得られた発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの両面に加速電圧700kVで電子線を1
.5Mrad照射して発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを架橋させた後、この発泡性ポ
リオレフィン系樹脂シートを250℃に加熱して発泡させて架橋ポリオレフィン系樹脂発
泡シートを得た。
得られた架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートのゲル分率、見掛け密度、23℃におけ
る破断点伸度及び引張強さ、175℃における破断点伸度及び引張強さを下記に示した要
領で測定し、その結果を表2に示した。
(ゲル分率)
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートをAg秤量し、これを120℃のキシレン中に2
4時間浸漬して不溶解分を200メッシュの金網で濾過し、金網上の残渣を真空乾燥して
乾燥残渣の重量を測定し(Bg)、下記式により算出した。
ゲル分率(重量%)=(B/A)×100
(見掛け密度)
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの見掛け密度をJIS K7222に準拠して測
定した。
(破断点伸度)
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの破断点伸度は、設定温度を変更した以外は、J
IS K6767(A法)に準拠して測定された伸びをいい、具体的には、架橋ポリオレ
フィン系樹脂発泡シートを所定温度に調整されたオーブン内に放置し、架橋ポリオレフィ
ン系樹脂発泡シートの表面温度をサーモラベルにより測定して、23℃での破断点伸度を
測定する場合には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面温度が23℃となった時
に、175℃での破断点伸度を測定する場合には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート
の表面温度が175℃となった時に測定した。
(引張強さ)
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの引張強さは、設定温度を変更した以外はJIS
K6767(A法)に準拠して測定された引張強さをいい、具体的には、架橋ポリオレ
フィン系樹脂発泡シートを所定温度に調整されたオーブン内に放置し、架橋ポリオレフィ
ン系樹脂発泡シートの表面温度をサーモラベルにより測定して、23℃での引張強さを測
定する場合には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面温度が23℃となった時に
、175℃での引張強さを測定する場合には、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表
面温度が175℃となった時に測定した。
Figure 2005200475
Figure 2005200475

Claims (2)

  1. ホモポリプロピレン及びプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体からなる群から選
    ばれた一以上のポリプロピレン系樹脂40〜80重量%及びJIS K7112に準拠し
    て測定された密度が0.930g/cm3 以上であるポリエチレン系樹脂20〜60重量
    %からなるポリオレフィン系樹脂組成物100重量部に、エチレン含有量が5〜30重量
    %であるエチレン−プロピレンブロック共重合体1〜20重量部を添加してなるものを架
    橋発泡させてなることを特徴とする架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体。
  2. JIS K7222に準拠して測定された見掛け密度が0.033〜0.055g/cm
    3 であり、23℃にて一軸引張試験を行なった際における破断点伸度が200〜400%
    で且つ引張強さが1.50〜2.80MPaであると共に、175℃にて一軸引張試験を
    行なった際における破断点伸度が200〜400%で且つ引張強さが0.1〜0.2MP
    aであることを特徴とする請求項1に記載の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体。
JP2004005646A 2004-01-13 2004-01-13 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体 Pending JP2005200475A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004005646A JP2005200475A (ja) 2004-01-13 2004-01-13 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004005646A JP2005200475A (ja) 2004-01-13 2004-01-13 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005200475A true JP2005200475A (ja) 2005-07-28

Family

ID=34819896

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004005646A Pending JP2005200475A (ja) 2004-01-13 2004-01-13 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005200475A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011008845A1 (en) * 2009-07-14 2011-01-20 Toray Plastics (America), Inc. Crosslinked polyolefin foam sheet with exceptional softness, haptics, moldability, thermal stability and shear strength
KR101166390B1 (ko) 2005-08-08 2012-08-09 세키스이케미칼가부시키가이샤 높은 내열성을 가지는 연질의 폴리올레핀 발포체
US11912842B2 (en) 2018-06-29 2024-02-27 Dow Global Technologies Llc Foam bead and sintered foam structure

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05214144A (ja) * 1992-02-04 1993-08-24 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05214144A (ja) * 1992-02-04 1993-08-24 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101166390B1 (ko) 2005-08-08 2012-08-09 세키스이케미칼가부시키가이샤 높은 내열성을 가지는 연질의 폴리올레핀 발포체
WO2011008845A1 (en) * 2009-07-14 2011-01-20 Toray Plastics (America), Inc. Crosslinked polyolefin foam sheet with exceptional softness, haptics, moldability, thermal stability and shear strength
US9260577B2 (en) 2009-07-14 2016-02-16 Toray Plastics (America), Inc. Crosslinked polyolefin foam sheet with exceptional softness, haptics, moldability, thermal stability and shear strength
US10301447B2 (en) 2009-07-14 2019-05-28 Toray Plastics (America), Inc. Crosslinked polyolefin foam sheet with exceptional softness, haptics, moldability, thermal stability and shear strength
US11912842B2 (en) 2018-06-29 2024-02-27 Dow Global Technologies Llc Foam bead and sintered foam structure

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2918412B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡体
WO2016158701A1 (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
KR20170049517A (ko) 발포체, 적층체 및 성형체
JP2019059819A (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡シート及びそれを用いた粘着テープ
JP2005200475A (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
JPH05214144A (ja) ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体
JP3492131B2 (ja) オレフィン系樹脂発泡体
JP4313637B2 (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
WO2020067382A1 (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
JP2003105117A (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
JP2007332177A (ja) ポリオレフィン系樹脂連続気泡発泡シート
JPH08151467A (ja) ポリオレフィン架橋発泡体用樹脂組成物
JP4291613B2 (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
JP2004339361A (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
JP3257897B2 (ja) 発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物及び架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
JP2004182897A (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
JP3454739B2 (ja) 架橋オレフィン系樹脂発泡体及びその製造方法
JP2004161902A (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
JP2004149665A (ja) 架橋オレフィン系樹脂発泡体
JP3492132B2 (ja) 発泡性樹脂組成物
JP2004075976A (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体及びその製造方法
JP2851507B2 (ja) 発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物
JP2004026899A (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
JP2000246850A (ja) 積層シート
JP3315620B2 (ja) オレフィン系樹脂発泡体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061124

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090610

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090617

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090804

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100901