JP5025947B2 - 回転ダンパー - Google Patents

回転ダンパー Download PDF

Info

Publication number
JP5025947B2
JP5025947B2 JP2005350491A JP2005350491A JP5025947B2 JP 5025947 B2 JP5025947 B2 JP 5025947B2 JP 2005350491 A JP2005350491 A JP 2005350491A JP 2005350491 A JP2005350491 A JP 2005350491A JP 5025947 B2 JP5025947 B2 JP 5025947B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
housing
ring
contact
sliding
shaft body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005350491A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007154990A (ja
Inventor
清 近重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advanex Inc
Original Assignee
Advanex Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advanex Inc filed Critical Advanex Inc
Priority to JP2005350491A priority Critical patent/JP5025947B2/ja
Priority to PCT/JP2006/323570 priority patent/WO2007066527A1/ja
Publication of JP2007154990A publication Critical patent/JP2007154990A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5025947B2 publication Critical patent/JP5025947B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、回転ダンパーに関する。
従来、例えば各種の開閉機構などに用いられて、開閉部材の開閉動作に対してトルクを付与するダンパーとして、回転ダンパーが知られている。このような回転ダンパーとしては、トーションバネなどの付勢部材を用いる機構のものと、オイル等の粘性流体を用いる機構のものとが知られている。
トーションバネなどの付勢部材を用いる機構のものは、付勢部材の変位の時期、すなわち付勢の初期、中期、後期などでその付勢力が除々に変化するため、そのようなダンパー機能が要求され、あるいはこのような変化が問題とならない構造において主に用いられている。
一方、粘性流体を用いる機構のものは、基本的にトルクの付与によるダンパー機能が一定であり、したがって、開閉部材の開閉動作などを、一定の力で制動する構造に好適に用いられている。
ところで、このような粘性流体を用いる機構の回転ダンパーは、例えば粘性流体としてシリコーンオイルを用いたものが知られている。そして、このように粘性流体を用いた回転ダンパーでは、そのオイル漏れ(流体漏れ)を防止するため、Oリング等からなるシール部材が設けられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−114154号公報
しかしながら、前記のシリコーンオイル等の粘性流体を用いた回転ダンパーでは、粘性流体の粘度が温度に依存するため、そのダンパー機能も温度によって大きく変化してしまう。すると、特に一定の力、すなわち一定のダンパー機能で制動したい構造に適用する場合には、このような粘性流体を用いた回転ダンパーでも問題となることがある。
また、粘性流体を用いた回転ダンパーでは、前述したようにオイル漏れ(流体漏れ)を防止するためのシール部材が必要となることから、その構造が複雑になり、また粘性流体の注入工程が必要となることなどから、組立性が悪く生産性に劣るものとなっている。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、一定のダンパー機能を発揮させることができ、しかもシール部材を不要として構造を簡易化し、生産性を向上した回転ダンパーを提供することにある。
前記目的を達成するため本発明の回転ダンパーは、ハウジングと、前記ハウジング内に設けられた円環状のリング部と、前記ハウジング内に回動可能に収容され、前記ハウジングから一部が突出する軸体と、前記軸体に設けられ、かつ前記ハウジング内にて前記リング部に対しその円周方向に沿って摺動可能に当接する摺動部と、を備えてなり、
前記リング部は、少なくとも前記摺動部に当接する当接部がエラストマー又は軟質ゴムからなり、その内部に気体が封入されてなることを特徴としている。
この回転ダンパーによれば、ハウジングに対して軸体を回動させると、その摺動部がリング部の当接部に対して摺動することで摩擦を生じ、これによって軸体にトルクを発生し、ダンパー機能を発揮する。その際、リング部はその内部に気体が封入されているため、弾性変形に伴う弾性復帰力と、内部の気体により生じる一定な内圧とからなる反発力が、当接部に対して一定に付与されることにより、前記摺動部と当接部との間の摺動による摩擦力がリング部の全周に亘って一定となり、したがって一定のダンパー機能を発揮するようになる。
また、エラストマー又は軟質ゴムからなるリング部の当接部は、その弾性変形の度合いが温度に影響されることはなく、空気等の気体も粘性流体に比べ温度依存性が低いため、前記の弾性復帰力と気体による内圧とからなる前記反発力は、温度変化にほとんど影響を受けることなくほぼ一定となる。したがって、発揮されるダンパー機能が、温度に依存することなく一定となる。
また、リング部内には空気等の気体を封入しているので、たとえこれが漏れても他の部材を汚すなどといった不都合がなく、したがってシール部材が不要となる。また、オイル等の粘性流体の注入工程も不要となる。
また、前記回転ダンパーにおいて、前記リング部は、円環状でエラストマー又は軟質ゴムからなり前記当接部を形成するリング部材と、前記ハウジングの内面とが、内部に気体を封入した状態で気密に密着して構成されているのが好ましい。
このようにすれば、単に大気中でリング部材をハウジングの内面に当接させ密着させるだけで、内部に気体としての空気を封入することができ、したがって構造が簡易になるとともにその組立性が極めて容易になり、従来に比べ生産性が大幅に向上する。
また、前記回転ダンパーにおいて、前記摺動部は、前記リング部の当接部の全周に当接するよう、円環状又は円盤状に形成されているのが好ましい。
このようにすれば、摺動部がリング部の当接部の全周に当接することにより、これらの間に生じる摩擦力が大きくなってダンパー機能が高まる。また、摺動部とリング部の当接部との間の接触面積が常に一定となり、さらに摺動が当接部の全周において連続していることから、軸体の回転によるダンパー機能がより安定して一定に発揮されるようになる。
また、前記回転ダンパーにおいて、前記摺動部は、前記軸体と一体に形成されているのが好ましい。
このようにすれば、構成部品の数が少なくなるため、組立性がより良好になり、生産性が向上する。
また、前記回転ダンパーにおいて、前記摺動部は、前記リング部の当接部の全周に当接するように円盤状に形成され、かつ前記軸体と一体に形成されてなるとともに、前記リング部の当接部に当接する側と反対の側が、前記ハウジングの内面に摺動可能で、かつ気密に当接し、これによって前記ハウジング内における、前記摺動部とハウジングの内面との当接箇所の外側が、該摺動部とハウジングとによって気密に構成されているのが好ましい。
このようにすれば、前記リング部の内部に封入された気体が、リング部の外側に洩れようとしても、このリング部を含むハウジング内の空間が、前記摺動部とハウジングの内面とが気密に当接していることで気密に構成されているため、前記気体のリング部外への洩れが抑制される。
本発明の回転ダンパーによれば、前述したように一定のダンパー機能が発揮されるようになることから、特に一定の力、すなわち一定のダンパー機能で制動したい構造に好適となる。
また、オイルなどの粘性流体を用いることなく、流体としては、単に空気等の気体を用いているだけであるので、前述したようにシール部材が不要となり、粘性流体の注入工程も不要となる。したがって、従来に比べ生産性が大幅に向上する。
さらに、リング部の当接部の弾性復帰力と、気体による内圧と、からなる前記反発力は、温度変化にほとんど影響を受けることなくほぼ一定となるため、環境温度の変化にも影響されることなく、ダンパー機能を一定に発揮させることができる。
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の回転ダンパーの一実施形態を示す図であり、図1中符号1は回転ダンパーである。この回転ダンパー1は、各種ドアーの開閉機構や、各種カバーの開閉機構、オーディオ機器における開閉扉の開閉機構などに用いられて、開閉部材の開閉動作に対して一定のトルクを付与し、ダンパー機能を発揮するよう構成されたものである。
この回転ダンパー1は、ハウジング2と、このハウジング2内に回動可能に収容されて、該ハウジング2内から軸体3の一部を外に突出させる軸部材4と、を備えたものである。ハウジング2は、例えば前記開閉機構における固定部(本体側)に設けられるようになっており、軸部材4は、その軸体3の、ハウジング2から突出した部分に、前記開閉機構の可動部(従動部)を制動するためのギアーやカムなどが取り付けられるようになっている。すなわち、可動部となる扉等の開閉部材には、通常ラックやギアーなどが設けられており、前記軸体3に設けられるギアーやカムなどは、開閉部材のラックやギアーなどと歯合することなどで、開閉部材の開閉動作を制御するようになっているのである。
また、このハウジング2内には、図2の側断面図に示すように、円環状のリング部5が形成されている。ここで、ハウジング2は、図2、及び図3の分解斜視図に示すように、ハウジング本体6とこのハウジング本体6に一体に係止するカバー7とからなるもので、硬質の合成樹脂等によって形成されたものである。ハウジング本体6は、略円盤状の底板6aと、この底板6aの一方の面(内面)に一体に形成された円筒状の係合筒部6bと、この係合筒部6bの中心部において前記底板6aに一体に形成された円柱状の係合凸部6cと、底板6aの側部に張り出した状態で形成された一対の取付部6d、6dと、からなるものである。
底板6aには、図2に示すようにその一方の面(内面)に係合突起6eが複数設けられている。この係合突起6eは、後述するリング部材に係合することにより、このリング部材が回動してしまうのを防止するためのものである。
係合筒部6bには、その外周側に係合環8が外挿され、溶着又は接着等によって係合筒部6bに一体に取り付けられている。この係合環8には、前記底板6a側に係合凹部8aが形成されている。なお、この係合環8については、前記係合筒部6bの一部、すなわち一体成型品としてのハウジング本体6の一部として形成してもよい。また、係合凹部8aに代えて、螺子部を形成してもよい。
取付部6dは、図3に示すように隣り合って形成された一対の取付片6f、6fからなるもので、これら取付片6f、6fの間に螺子等が嵌め込まれることにより、ハウジング本体2は、前記開閉機構における固定部などに取り付け固定されるようになっている。
カバー7は、有蓋円筒状のもので、図2に示すようにその円筒部7aの内周面に形成された係合部7bが、前記ハウジング本体6の係合環8、さらにその係合凹部8aに係合することにより、ハウジング本体6に一体に係止したものである。なお、係合環8に係合凹部8aではなく螺子部を形成した場合には、カバー7にも前記係合部7bに螺子部を形成しておき、カバー7と前記係合環8(ハウジング本体6)とを螺合によって一体化する。また、このカバー7には、図3に示すようにその蓋部7cの中心部に、円形の開口部7dが形成されている。このような構成のもとにハウジング2は、その内部に収容空間を形成したものとなっている。
このハウジング2内、すなわちその収容空間には、円環状のリング部材9が設けられており、これによって前記のリング部5(図2参照)が形成されている。リング部材9は、シリコンゴムなどの、軟質の合成樹脂(エラストマー)又は軟質ゴムからなるもので、弾性変形可能に形成されたものであり、本発明における当接部となるものである。ここで、このリング部材9としては、その内面及び/又は外面にフッ素樹脂や金属等のコーティングがなされ、該リング部材9自体を気体(空気)が透過してしまうのが抑えられた構造であってもよい。
このリング部材9は、タイヤ形状や浮き袋形状に似た円環状のもので、図2に示すように内部に空洞部9aを有し、その一方の側(前記底板6a側)を円周方向に沿って開口したものである。また、このリング部材9は、図3に示すように未使用状態では、その他方の側(前記底板6aと反対の側)が、側断面視した状態で半円状(半球面状)に湾曲して形成されている。また、リング部材9には、図2に示すように前記開口部9bの両側(外側及び内側)にそれぞれフランジ部9cが形成されている。
そして、リング部材の内部孔9d、すなわちフランジ部9cの内側に形成された内部孔9dが、前記底板6の係合凸部6cに外挿し係合している。ここで、内部孔9dを形成する内側のフランジ部9cの側端面は、係合凸部6cに密着した状態で当接させられており、外側のフランジ部9cの側端面も、前記係合筒部6bの内面に密着した状態で当接させられている。さらに、これら両側のフランジ部9cは、その底面が底板6aの内面に当接し密着させられている。
このような構成のもとにリング部材9は、その内部に空気(気体)を封入した状態で、ハウジング本体6の底板6aなどに対して気密に接合されたものとなっている。そして、これによりリング部材9は、ハウジング本体6の底板6aなどとともに、本発明におけるリング部5を構成している。なお、リング部材9のフランジ部9c側には複数の係合凹部(図示せず)が形成されており、これら係合凹部が前記底面6aの係合突起6eと係合することにより、前述したようにリング部材9は、ハウジング本体6に対してその円周方向に回動することなく固定されたものとなっている。
また、ハウジング2内、すなわちその収容空間には、前述したように軸部材4が設けられている。この軸部材4は、合成樹脂や合成ゴム等によって形成されたもので、前記軸体3と、前記リング部5のリング部材9に対して摺動可能に当接する摺動部10とが、一体に形成されたものである。摺動部10は、図3に示すように円盤状のもので、その中央部に前記軸体3を一体に形成したものである。また、この摺動部10において、軸体3を形成した側と反対の側の面は、図2に示すように前記リング部5のリング部材9に摺動可能に当接する摺動面10aとなっている。
一方、この摺動面10aと反対の側の面には、その外周部に、円環状の膨出部10bが形成されている。この膨出部10bは、その側断面形状が略半円状となるように形成されたもので、前記カバー7の内面に摺動可能で、かつ気密に当接している。このような構成によって膨出部10bは、カバー7とは面で接触することなく、ほとんど線に近い状態で接触したものとなっている。したがって、後述するようにハウジング2に対して軸部材4が回動させられた際、膨出部10bはカバー7の内面に摺動することで摩擦を生じるものの、ここで生じる摩擦抵抗は小さくなるようになっている。また、膨出部10bとカバー7の内面とが気密に当接していることにより、ハウジング2内における、前記膨出部10bとカバー7の内面との当接箇所の外側の空間が、摺動部10とハウジング2とによって気密に構成されたものとなっている。したがって、この気密に構成された空間からは、空気が抜けないようになっていると同時に、この気密空間に、前記カバー7の開口部7dから例えば異物などが入り込まないようになっている。
前記軸体3は、円柱状のもので、その先端側が前記カバー7の開口部7dから外側に突出させられたものであり、前述したようにこの突出した部分に、扉等の開閉部材を制動するためのギアーやカムなどが取り付けられるようになっている。すなわち、軸体3の突出部分にはその周方向に沿って係合溝3aが形成されており、この係合溝3aに前記のギアーやカムなどが係合させられ、固定されるようになっている。また、この軸体3には、ギアーやカムなどを介することなく、直接扉等の開閉部材が設けられるようになっている。すなわち、軸体3の先端部形状が、Dカット形状(またはIカット形状でも可)の回り止めがなされた形状となっており、これによって開閉部材を直接取り付けた場合にも、回り止めがなされるようになっている。なお、軸体3に貫通孔を設け、ピン等の部材をこの貫通孔に挿し込むことにより、開閉部材の回り止めをなすように構成してもよい。
このような構成の回転ダンパー1を作製するには、まず、ハウジング本体6の底板6aの係合筒部6bに係合環8を外挿して被着し、溶着又は接着等によって係合筒部6bに固定する。ただし、係合環8をハウジング本体6の一部として一体成型してもよいのは、前述した通りである。
次に、ハウジング本体6の底板6aの内面にリング部材9を当接させ密着させる。すなわち、リング部材9の内部孔を係合凸部6cに係合させ、かつ、リング部材9の係合凹部(図示せず)を底面6aの係合突起6eに係合させ、その状態でフランジ部9cを底板6aや係合凸部6c、係合筒6bにそれぞれ密着させ、リング部5を形成する。このとき、組立時の環境としては、一般の大気雰囲気とすればよく、これにより、リング部材9と底板6aとの間に形成される空間には、自然に空気が封入されることになる。ただし、封入される空気中の水分を少なくする目的で、環境中の水分(湿度)を低く調整しておいてもよい。また、封入後の空気(気体)による内圧を大きくする目的で、リング部材9と底板6aとの間に発泡剤を設けておき、リング部材9を底板6aに密着させた後、例えば最終工程で加熱等により発泡剤を発泡させ、内圧を高めるようにしてもよい。なお、必要に応じて接着剤を用い、フランジ部9cを底板6aに接着するようにしてもよい。
次いで、リング部材9の上に軸部材4の摺動部10を載せ、その摺動面10aをリング部材9に当接させる。その際、これら摺動面10aとリング部材9との間に、必要に応じてうすくグリースを塗布し、その摺動を滑らかにしてもよい。そして、その状態でカバー7を被せ、その開口部7dに軸体3の先端側を通す。その際にも、摺動部10の膨出部10bとカバー7の内面との間に、必要に応じてうすくグリースを塗布し、その摺動を滑らかにしてもよい。
さらに、カバー7をハウジング本体6側に押圧し、その係合部7bを前記係合環8に無理嵌めや螺合によって係合させる。そして、ハウジング本体6とカバー7とを溶着や接着等によって気密に固定する。
このようにして、ハウジング本体6とカバー7とからなるハウジング2内にリング部材9と軸部材4とを収容すると、リング部材9は軸部材4の摺動部10を介してカバー7に押圧され、弾性変形することによってその内圧を高め、相対的に摺動部10を押圧するようになる。
また、膨出部10bとカバー7の内面とが気密に当接するようになる。これにより、ハウジング2内における、前記膨出部10bとカバー7の内面との当接箇所の外側の空間、すなわちリング部5を形成した側の収納空間が、摺動部10とハウジング2とによって気密な閉空間に形成される。
次に、このような構成の回転ダンパー1の作用について説明する。
この回転ダンパー1を使用するには、まず、ハウジング本体6の取り付け部6d、6dを利用してこれを例えば開閉装置(開閉機構)の本体側(固定部側)に取り付ける。そして、ハウジング2から突出した軸体3にギアーやカムを取り付け、さらにこれらギアーやカムを扉等の開閉部材に設けられたギアー等に歯合させる。
このようにしてセットしたら、扉等の開閉部材を開閉動作させる。すると、この開閉動作に伴い、回転ダンパー1は、その軸体3が正方向あるいは逆方向に回動する。すなわち、軸体3は、ハウジング2に対して正方向あるいは逆方向に回動する。
そして、このようにして軸体3を回動させると、その摺動部10がリング部5の当接部、すなわちリング部材9の上面部に対して摺動することで摩擦を生じ、これによって軸体3にトルクを発生し、前記の開閉部材に対してダンパー機能を発揮する。その際、リング部5はその内部に空気が封入されていることから、リング部材9の弾性変形に伴う弾性復帰力と、内部の気体により生じる一定な内圧とからなる反発力が、前記当接部に対して一定に付与されることにより、前記摺動部10とリング部材9との間の摺動による摩擦力がリング部5の全周に亘って一定となる。
したがって、この回転ダンパー1にあっては、一定のダンパー機能を発揮することができるため、特に開閉部材等を一定の力、すなわち一定のダンパー機能で制動したい場合に、好適なものとなる。
また、リング部5内には空気(気体)を封入しているので、たとえこれが漏れても他の部材を汚すなどといった不都合がなく、したがってシール部材が不要となり、さらにはオイル等の粘性流体の注入工程も不要となる。したがって、従来に比べ生産性を大幅に向上することができる。
さらに、エラストマー又は軟質ゴムからなるリング部材9は、その弾性変形の度合いが温度に影響されることはなく、空気等の気体も粘性流体に比べ温度依存性が低いため、前記の弾性復帰力と気体による内圧とからなる前記反発力は、温度変化にほとんど影響を受けることなくほぼ一定となる。したがって、発揮されるダンパー機能が、温度に依存することなく一定となるため、環境温度の変化にも影響されることなく、ダンパー機能を一定に発揮させることができる。
また、膨出部10bとカバー7の内面とを気密に当接させていることにより、ハウジング2内における、前記膨出部10bとカバー7の内面との当接箇所の外側の空間を、摺動部10とハウジング2とによって気密に構成しているので、前記リング部5の内部に封入した空気の、リング部5の外側への洩れを良好に抑制し、これによりリング部5による摩擦力を長期に亘って安定して生じさせることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変更が可能である。例えば、前記実施形態では、リング部5をリング部材9とハウジング本体6の底板6aとの間に空気(気体)を封入することで構成したが、本発明はこれに限定されることなく、独立した、気体を封入してなる浮き袋状のものによってリング部を構成し、これをハウジング2内に保持固定するようにしてもよい。
また、摺動部10についても、前記実施形態では円盤状に形成したが、リング部に対してその円周方向に沿って摺動可能に当接すれば、円盤状、さらには円環状でなく、例えば扇状の羽を複数備えたプロペラ状のものであってもよい。
さらに、このような摺動部と軸体とを別体とし、これらを組み立てることで軸部材を形成するようにしてもよい。
本発明の回転ダンパーの一実施形態の、概略構成を示す斜視図である。 図1に示した回転ダンパーの側断面図である。 図1に示した回転ダンパーの分解斜視図である。
符号の説明
1…回転ダンパー、2…ハウジング、3…軸体、4…軸部材、5…リング部、9…リング部材(当接部)、10…摺動部、10a、摺動面、10b…膨出部

Claims (1)

  1. ハウジングと、
    前記ハウジング内に設けられた円環状のリング部と、
    前記ハウジング内に回動可能に収容され、前記ハウジングから一部が突出する軸体と、
    前記軸体に設けられ、かつ前記ハウジング内にて前記リング部に対しその円周方向に沿って摺動可能に当接する摺動部と、を備えてなり、
    前記リング部は、円環状でエラストマー又は軟質ゴムからなり、かつ前記摺動部に当接する当接部を形成するリング部材と、前記ハウジングの内面とが、内部に気体を封入した状態で気密に密着して構成され、
    前記摺動部は、前記リング部の当接部の全周に当接するように円盤状に形成され、かつ前記軸体と一体に形成されてなるとともに、前記リング部の当接部に当接する側と反対の側が、前記ハウジングの内面に摺動可能で、かつ気密に当接し、これによって前記ハウジング内における、前記摺動部とハウジングの内面との当接箇所の外側が、該摺動部とハウジングとによって気密に構成されていることを特徴とする回転ダンパー。
JP2005350491A 2005-12-05 2005-12-05 回転ダンパー Expired - Fee Related JP5025947B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005350491A JP5025947B2 (ja) 2005-12-05 2005-12-05 回転ダンパー
PCT/JP2006/323570 WO2007066527A1 (ja) 2005-12-05 2006-11-27 回転ダンパー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005350491A JP5025947B2 (ja) 2005-12-05 2005-12-05 回転ダンパー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007154990A JP2007154990A (ja) 2007-06-21
JP5025947B2 true JP5025947B2 (ja) 2012-09-12

Family

ID=38239625

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005350491A Expired - Fee Related JP5025947B2 (ja) 2005-12-05 2005-12-05 回転ダンパー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5025947B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4848350B2 (ja) * 2007-11-29 2011-12-28 株式会社アドバネクス 回転ダンパー
KR101370158B1 (ko) 2009-11-05 2014-03-04 현대중공업 주식회사 정밀 간격 조정이 가능한 엔진 축계 비틀림 점성 댐퍼

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0137236Y2 (ja) * 1985-02-08 1989-11-10
JPH04337133A (ja) * 1991-05-13 1992-11-25 Nippon Plast Co Ltd 回転ダンパー
JPH04337131A (ja) * 1991-05-13 1992-11-25 Nippon Plast Co Ltd 回転ダンパー
JPH0674269A (ja) * 1992-08-25 1994-03-15 Aisin Takaoka Ltd ベンチレーテッドディスク
JP3466810B2 (ja) * 1996-02-15 2003-11-17 松下電工株式会社 ダンパ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007154990A (ja) 2007-06-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5605208A (en) Rotary damper
EP1202873B1 (en) Oil cylindrical rotational damper
US4574423A (en) Rotary damper having a clutch spring and viscous fluid
JPS6243154Y2 (ja)
JP4848350B2 (ja) 回転ダンパー
JP6520379B2 (ja) 抵抗発生装置
US4513473A (en) Sealed rotary motion damper
JP5025947B2 (ja) 回転ダンパー
US7934709B2 (en) Viscous fluid-sealed damper
JPH0633966A (ja) ダンパー
JP2007232126A (ja) 回転ダンパー
JP2007298089A (ja) 回転ダンパー
JP2007270900A (ja) 回転ダンパー
JP2002021901A (ja) 回転ダンパおよびアシストグリップ装置
JP2006523811A (ja) ダンパ
JP2000161505A (ja) 偏芯回転弁
JP3128787U (ja) 開閉ユニット
JP2008095948A (ja) 回転ダンパー
JP2007085469A (ja) ヒンジ機構
JP2009263964A (ja) ドアクローザ
JPH044365A (ja) メカニカルシール
JP2003240039A (ja) ダンパ
JP4107744B2 (ja) 回転ダンパ
JPWO2018174024A1 (ja) エアダンパー
JP4523737B2 (ja) ダンパ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111011

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120612

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120620

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150629

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees