JP5024373B2 - 弾性波素子 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば共振子や帯域フィルタなどに用いられる弾性波素子に関し、特に、複数本の電極指を有するIDT電極の構造が改良された弾性波素子に関する。
従来、共振子や帯域フィルタなどに、弾性波素子が広く用いられている。弾性波素子としては、弾性表面波を利用した弾性表面波素子や、弾性境界波を利用した弾性境界波素子などが知られている。
弾性境界波素子や弾性表面波素子などの弾性波素子では、弾性波を励振するために、複数本の電極指を有するIDT電極が用いられている。このIDT電極に、交叉幅重み付け等を施こすことにより、フィルタ特性や共振特性の改善が図られている。しかしながら、重み付けが施されたIDT電極を用いたとしても、十分な共振特性やフィルタ特性を得ることが困難であった。
そこで、下記の特許文献1には、共振特性やフィルタ特性をより一層改善するために、IDT電極の形状が改善された弾性波素子が開示されている。
図28は、特許文献1に記載の弾性波素子のIDT電極の要部を示す模式的部分平面図である。図28に示すように、IDT電極1000では、一方の電位に接続される複数本の電極指1001と、他方電位に接続される複数本の電極指1002とが弾性波伝搬方向において交互に配置されている。
図28に示されている部分では、第1の電極指1001の先端において、電極指長さ方向にギャップ1003を介してダミー電極指1004が配置されている。第2の電極指1002の側縁には、凸部1005が形成されている。凸部1005は、第2の電極指1002の一方の側縁において、上記ギャップ1003の電極指長さ方向に沿う位置と略等しい位置に配置されている。上記凸部1005が設けられている分だけ、ギャップ1003が存在する部分において、電極が存在しない領域の弾性波伝搬方向に沿う幅方向寸法が小さくされている。そのため、ギャップ1003を通る弾性波と、ギャップ1003が存在しない部分を伝搬する弾性波の挙動の差が小さくされ、それによって、共振特性やフィルタ特性の改善が図られている。
また、上記IDT電極1000では、第1の電極指1001の先端すなわちギャップ1003側端部と、ダミー電極指1004の先端すなわちギャップ1003側の端部は、先端にいく程幅が細くされるように、テーパー部1001a,1004aを有する。このテーパー部1001a,1004aを設けることにより、テーパー部1001a,1004aが設けられている部分において、ギャップ1003側からギャップ1003と反対側に向って弾性波の伝搬環境が緩やかに変化されている。それによっても、共振特性やフィルタ特性の改善が図られるとされている。
WO2006/109591
上記のように、特許文献1に記載のIDT電極1000を用いた弾性波素子では、従来の弾性波素子に比べて、IDT電極の形状を工夫することにより、共振特性やフィルタ特性の改善が一応図られているが、なお十分ではなかった。すなわち、共振特性やフィルタ特性などをより一層改善することが強く求められている。
また、特許文献1に記載の構造では、上記凸部1005を大きくしたり、テーパー部1001a,1004aを大きくしたりした場合、隣接する他の電位に接続される電極指部分と接触し、短絡したり、絶縁性が劣化するという問題が生じた。
さらに、共振点付近における特性は、IDT電極の形状に大きく依存する。従って、このような形状では、生産時の電極指の形状ばらつきにより、共振特性やフィルタ特性がばらつきがちであるという問題もあった。加えて、共振特性やフィルタ特性を高めるために、上記凸部1005を大きくした場合、ストップバンドが狭くなるという問題も生じた。
本発明の目的は、上述した従来技術の現状に鑑み、IDT電極の形状を工夫することにより、共振特性やフィルタ特性をより一層改善することができ、しかも短絡や絶縁性の劣化が生じ難く、特性のばらつきも生じ難い、弾性波素子を提供することにある。
本発明によれば圧電体と、前記圧電体に接するように形成されたIDT電極とを備える弾性波素子であって、前記IDT電極が、複数本の電極指を有し、該複数本の電極指が、弾性波伝搬方向において隣り合っておりかつ異なる電位に接続される第1,第2の電極指と、前記第1の電極指先端の電極指長さ方向外側に配置されたギャップを介して対向されておりかつ前記第2の電極指と同電位に接続されている第1のダミー電極指とを含み、前記ギャップ近傍において、前記第1の電極指及び前記第1のダミー電極指の内少なくとも一方において、少なくとも一方の側縁から弾性波伝搬方向に突出するように第1の凸部が、前記第1,第2の電極指が弾性波伝搬方向において重なり合っている幅を交叉幅としたときに、交叉幅がもっとも大きい最大交叉幅部分を前記IDT電極の一端側より他端側まで移動することにより構成される領域である交叉領域内において、該第1の凸部と第1の凸部に連なる電極指部分との幅が異なるように形成されていることを特徴とする、弾性波素子が提供される。
本発明に係る弾性波素子のある特定の局面では、前記第1の凸部が前記ギャップに接するように配置されている。この場合には、電極指先端外側に設けられた前記ギャップ付近において音響インピーダンスの不整合による弾性波の反射や散乱が抑制される。従って、フィルタ特性や共振特性を改善することができる。
もっとも、第1の凸部は上記ギャップから離れていてもよく、本発明の他の特定の局面では、前記第1の凸部が前記ギャップから離れており、前記第1の凸部と前記ギャップとの間に、該第1の凸部が設けられている電極指またはダミー電極指の幅が、先端にいくに連れて徐々に細くされているテーパー部を有する。この場合には、ギャップにおける回折による特性の劣化を補償することができ、それによってフィルタ特性や共振特性をより一層改善することができる。
本発明に係る弾性波素子では、上記第1の凸部及び第1のテーパー部が設けられている場合、第1の凸部からテーパー部に連なる側縁部分は凹状の形状を有していてもよく、あるいは凸状の形状を有していてもよい。
本発明に係る弾性波素子では、好ましくは、上記電極指先端の第1の凸部からテーパー部に連なる側縁部分が凹状または凹状の形状を有する場合には、上記側縁部分が湾曲しているので、電極指の製造に際しての形状ばらつきが生じ難い。すなわち、形状ばらつきによる特性のばらつきが生じ難い。加えて、上記ギャップの大きさ、すなわち電極指の延びる方向に沿うギャップの寸法を小さくしたとしても、短絡不良が生じ難い。前記第1,第2の電極指の少なくとも一方の側縁に、前記弾性波伝搬方向に突出する第2の凸部が形成されており、該第2の凸部が、電極指長さ方向において、前記ギャップが設けられている範囲内に位置するように形成されている。この場合には、第2の凸部が設けられているので、ギャップにおける弾性波の位相と、ギャップ以外の部分の伝搬する弾性波の位相との位相ずれを補償することができ、それによってフィルタ特性や共振特性をより一層改善することができる。
特に、第1の凸部も設けられているので、第1の凸部の効果と第2の凸部の作用効果とにより、ストップバンドを狭めることなく、フィルタ特性や共振特性をより一層高めることができる。
本発明に係る弾性波素子では、好ましくは、前記第1,第2の電極指が配置されている部分において、前記ギャップを通って表面波が伝搬する場合の実効伝搬距離と、前記第1,第2の電極指が設けられている部分において、前記ギャップ及び前記第1の凸部以外の部分において弾性波が伝搬する場合の実効伝搬距離とが略等しくなるように前記第2の凸部が形成されている。
本発明においては、好ましくは、前記第2の凸部が、前記第1,第2の電極指の一方の電極指において、他方の電極指の先端に設けられたギャップに対向している側の側縁から該ギャップに向って突出するように形成されている。この場合には、第2の凸部が設けられていることにより、ギャップが設けられている部分と、ギャップとは電極指長さ方向において、隔てられた位置とで、弾性境界波伝搬路における電極が存在しない部分の長さの差が小さくされる。従って、共振特性やフィルタ特性をより一層改善することができる。
好ましくは、前記第1,第2の凸部が台形の平面形状を有し、前記台形の下底が該凸部が形成されている電極指の側縁の一部であり、台形の上底と下底とを結ぶ側辺と、下底とのなす内角が90°未満の角度である。この場合には、音響インピーダンスを緩やかに変化させることができるため、弾性波の所望でない反射や散乱をより一層抑制することができるため、共振特性やフィルタ特性をより一層改善することができる。
より好ましくは、前記第2の凸部の前記下底の中点の電極指長さ方向に沿う位置が、前記他方の電極指の先端のギャップの電極指長さ方向中心位置と電極指長さ方向において略等しい位置にあり、前記下底の長さが、前記ギャップの電極指の長さ方向に沿う寸法であるギャップ幅よりも大きくされており、前記上底の長さが該ギャップ幅よりも小さくされている。それによって、凸部の側縁で屈折する弾性波がギャップ先端の電極の影響をあまり受けずにギャップを通過するために、回折損をより効果的に抑制することが可能となり、それによって共振特性やフィルタ特性をより一層効果的に改善することができる。
本発明においては、上記第1,第2の凸部の形状は特に限定されないが、本発明のある特定の局面では、前記第1,第2の凸部が、等角台形の平面形状を有する。
また、第1,第2の凸部が、複数の角部を有し、該複数の角部が丸められていてもよい。この場合でも、同様に弾性波の反射や散乱を抑制することができる。
本発明に係る弾性波素子の他の特定の局面では、前記第2の凸部が、前記第1,第2の電極指の他方にも形成されている。
本発明に係る弾性波素子では、IDT電極は、交叉幅重み付けが施されていてもよい。交叉幅重み付けを用いた場合、横モードスプリアスを抑制できるが、IDTの弾性波伝搬領域内にギャップが生じ、このギャップによる共振特性やフィルタ特性の性能劣化が生じやすかった。本発明を用いた場合には、交叉幅重み付けが施されていても、同様に弾性波の反射や散乱を抑制することができるため、共振特性やフィルタ特性をより一層改善したり、調整したりすることができる。
本発明において、弾性波としては、弾性表面波または弾性境界波などを用いることができ、特に限定されるものではない。
本発明に係る弾性波素子では、好ましくは、前記圧電基板上に設けられた少なくとも1つの前記IDT電極を被覆するように設けられた媒質層をさらに備え、前記IDT電極の密度が、前記圧電基板の密度及び前記媒質層の密度以上とされており、かつ前記IDT電極の密度と、前記媒質層の密度との比が、1.22よりも大きくされている。
また、本発明に係る弾性波素子の他の特定の局面では、前記圧電基板上に設けられた少なくとも1つのIDT電極を被覆するように媒質層が積層されており、前記IDT電極の密度が、前記圧電基板の密度及び前記媒質層の密度以上であり、かつIDT電極の密度と、圧電基板の密度及び媒質層の密度の内の高い方の密度との密度比が1.22よりも大きくされている。
(発明の効果)
本発明に係る弾性波素子では、IDT電極が、異なる電位に接続される第1,第2の電極指を含む複数の電極指を有しており、第1の電極指の電極指長さ方向外側にギャップが配置されており、ギャップ近傍において、第1の電極指の少なくとも一方の側縁から弾性波伝搬方向に突出するように第1の凸部が形成されている。従って、該第1の凸部の形成により、ギャップが設けられている領域及びギャップ近傍の領域における弾性波の所望でない反射や散乱が抑制され、それによって、共振特性やフィルタ特性を効果的に改善することが可能となる。
また、上記第1の凸部が形成されている電極指では、電極指先端の形状の変化による特性の変化が少なく、従って電極指の形状の製造ばらつきによる特性の変化が生じ難い。加えて、電極指先端のギャップが大きい場合であっても、共振特性やフィルタ特性を改善し得るので、上記ギャップを広くすることができ、それによって、異なる電位に接続される電極指間の短絡不良を抑制することも可能となる。
よって、本発明によれば、IDT電極の形状を工夫するだけで、特に、第1の電極指の側縁に第1の凸部を設けるだけで、フィルタ特性や共振特性を効果的に改善することができる。この場合、第1の凸部の形成により特性の改善を図るに際し、第1の凸部は以下の実施形態の説明から明らかなように、さほど大きくする必要はないため、所望でない短絡や絶縁抵抗の劣化も生じ難い。
図1(a)は、本発明の第1の実施形態に係る弾性表面波素子の電極構造を示す模式的平面図、(b)は、その要部を拡大して示す部分切欠平面図、(c)は、第1の実施形態において、第1,第2の凸部の外縁が丸みを帯びた形状に変形されている構造を示す模式的平面図である。 図2は、本発明の第1の実施形態に係る弾性表面波素子の正面断面図である。 図3(a)は、本発明の第1の実施形態弾性表面波素子のインピーダンス特性及び位相特性を示す図であり、(b)はインピーダンスを示すインピーダンススミスチャート図である。 図4は、比較のために用意した第1の従来例の弾性表面波素子の電極構造の要部を示す部分切欠平面図である。 図5は、比較のために用意した第1の比較例としての弾性表面波素子の電極構造の要部を示す部分切欠平面図である。 図6は、第1の実施形態、第1の従来例及び第1の比較例の弾性表面波素子の反射の位相θと、反射の絶対値│Γ│との関係を示す図である。 図7は、第1の実施形態の弾性表面波素子を用いた送信フィルタ装置の電極構造を示す模式的平面図である。 図8は、図7に示した送信フィルタの減衰量周波数特性を示す図である。 図9は、図7に示した送信フィルタ及び比較のために用意した第1の従来例及び第1の比較例の弾性表面波素子を用いた各送信フィルタの減衰量周波数特性を示す図である。 図10は、第1の実施形態の弾性表面波素子の電極構造の先端部の実際の形状を示す走査型電子顕微鏡写真である。 図11は、第1の実施形態の電極構造における第1の電極指先端のギャップ周辺の状態を示す模式的平面断面図である。 図12(a)は、比較のために用意した第1の従来例の弾性表面波素子のギャップ周辺の電極構造を示す部分切欠平面図であり、(b)は第1の比較例の弾性表面波素子におけるギャップ周辺の電極構造を模式的に示す部分切欠平面図である。 図13は、第1の実施形態、第1の従来例及び第2の比較例の各弾性表面波素子におけるギャップ幅Gと、反射の絶対値│Γ│との関係を示す図である。 図14は、第1の実施形態の弾性表面波素子における第2の凸部の面積を変化させた構造を説明するための模式的部分切欠平面図である。 図15は、第1の比較例の弾性表面波素子における第2の凸部の面積を変化させた構造を説明するための模式的部分切欠平面図である。 図16は、第1の実施形態、第1の従来例及び第1の比較例の弾性表面波素子における第2の凸部の面積と、反射の絶対値│Γ│との関係を示す図である。 図17は、第1の実施形態の弾性表面波素子における第1の凸部の面積を変化させた構造を説明するための模式的部分切欠平面図である。 図18は、第1の比較例の弾性表面波素子において電極指及びダミー電極指先端の電極形状を変化させた構造を説明するための模式的部分切欠平面図である。 図19は、第1の実施形態及び第1の比較例の弾性表面波素子における電極指先端部分の面積と、反射の絶対値│Γ│との関係を示す図である。 図20は、第1の実施形態の弾性表面波素子における共振点、反共振点及びストップバンドの関係を説明するためのインピーダンス特性及び位相特性を示す図である。 図21は、第1の実施形態、第1の従来例及び第1の比較例における反射の絶対値│Γ│と共振周波数−ストップバンド上端周波数間隔との関係を示す図である。 図22(a),(b)は、それぞれ、第1,第2の凸部に加えて、電極指先端にテーパー部が設けられている変形例の弾性表面波素子を説明するための部分切欠平面図である。 図23は、第2の実施形態の弾性境界波素子のギャップ周辺の電極構造における寸法関係を説明するための模式的部分切欠平面図である。 図24は、第2の実施形態の弾性境界波素子及び比較のために用意した第1の従来例の弾性境界波素子のインピーダンス特性及び位相特性を示す図である。 図25は、本発明の第3の実施形態としての弾性境界波フィルタ装置の電極構造を示す模式的平面図である。 図26は、第3の実施形態の弾性境界波フィルタ装置の減衰量周波数特性を示す図である。 図27は、第2の従来例としての弾性境界波フィルタ装置の減衰量周波数特性を示す図である。 図28は、従来の弾性境界波フィルタ装置の一例のIDT電極の要部を示す部分切欠平面図である。
符号の説明
1…弾性表面波素子
2…圧電基板
3…IDT電極
3a,3b…バスバー
4…反射器
5…反射器
11〜14…第1の凸部
15,16…第2の凸部
21,22…テーパー部
31…第1の電極指
32…第2の電極指
33,33A…ギャップ
34…第1のダミー電極指
35…ギャップ
36…第2のダミー電極指
41…送信フィルタ
42…入力端
43…出力端子
51…弾性境界波共振子
71…弾性境界波フィルタ装置
72…不平衡端子
73,74…平衡端子
75,76…弾性境界波フィルタ
75a〜75c…第1〜第3のIDT
76a〜76c…第1〜第3のIDT
77,78…弾性境界波共振子
S1〜S4…直列腕共振子
P1〜P4…並列腕共振子
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
(第1の実施形態の構造)
図2は、本発明の第1の実施形態に係る弾性波素子の正面断面図であり、図1(a)は、該弾性波素子の電極構造を示す模式的平面図であり、(b)は、その要部を拡大して示す模式的平面図である。
図2に示すように、弾性波素子1は、圧電基板2と、圧電基板2の上面2aに形成されたIDT電極3と、反射器4,5と、IDT電極3及び反射器4,5を被覆している媒質層6とを有する。
すなわち、IDT電極3は、圧電基板2と、媒質層6との界面に形成されている。
本実施形態では、圧電基板2は、0°回転Y板X伝搬のLiNbO基板からなる。もっとも、圧電基板2は、他の結晶方位のLiNbO基板により形成されていてもよく、あるいは、LiTaOや水晶などの他の圧電単結晶により形成されていてもよい。また、圧電基板2は、圧電セラミックスによる形成されていてもよい。LiNbO基板からなる圧電基板2の密度は、4.64g/cmである。
他方、媒質層6は、本実施形態では、SiOからなり、その密度2.2g/cmである。なお、媒質層6を構成する材料は、SiOに限定されず、SiNなどの他の絶縁性材料により媒質層6が形成されていてもよい。
本実施形態では弾性表面波装置が励振される。
IDT電極3及び反射器4,5は、Cu、Agなどの適宜の金属により形成され得る。本実施形態では、IDT電極3及び反射器4,5は、Cuを主体とする電極材料により形成されている。より具体的には、LiNbO側から、Ti膜、Cu膜及びAlCu膜をこの順序で積層してなる積層金属膜により、IDT電極3及び反射器4,5が形成されている。伝搬される弾性表面波の波長λとしたときに、Ti膜、Cu膜及びAlCu膜のλで規格化してなる規格化膜厚h/λは、それぞれ、1.0%、5.0%、及び0.5%である。従って、この積層金属膜は、Cuを主体とする電極材料により形成されている。
弾性表面波素子1の製造に際しては、上記LiNbO基板上に、規格化膜厚h/λが6.5%のSiO膜を形成する。次に、フォトリソグラフィー法により、IDT電極3及び反射器4,5が形成される領域を除いた残りの領域にフォトレジストパターンを形成する。次に、反応性イオンエッチング等により、フォトレジストパターンにより被覆されていない領域をSiO膜を除去する。次に、Cuを主体とする上記電極材料により、IDT電極3及び反射器4,5を形成した後、残存しているフォトレジストパターンを除去する。しかる後、規格化膜厚h/λが27%の厚みのSiO膜を全面に成膜する。このようにして、弾性表面波素子1を得る。なお、IDT電極3におけるデューティは0.50とした。
図1(a)に示すように、IDT電極3では、弾性表面波伝搬方向に延びる一対のバスバー3a,3bが備えられている。複数本の第1の電極指31と、複数本の第2の電極指32とが、弾性表面波伝搬方向において交互に配置されている。第1の電極指31及び第2の電極指32の延びる方向は、弾性表面波伝搬方向と直交する方向である。そして、複数本の第1の電極31の一端が第1のバスバー3aに接続されており、他端が第2のバスバー3b側に延ばされている。複数本の第1の電極指31の先端の電極指長さ方向外側には、ギャップ33が配置されている。そして、ギャップ33を介して第1の電極指31と対向するように、第1の電極指31の長さ方向延長線上に、第1のダミー電極指34が設けられている。第1のダミー電極指34は、バスバー3bに接続されている。
他方、複数本の第2の電極指32の一端は、バスバー3bに接続されており、他端は、第1のバスバー3a側に延ばされている。そして、第2の電極指32の先端には、電極指長さ方向外側にギャップ35が配置されている。ギャップ35を介して、第2の電極指32と対向するように、第2のダミー電極指36が配置されている。ダミー電極指36は、バスバー3aに接続されている。
本実施形態では、上記複数本の第1の電極指31と、バスバー3aとを有する第1のくし歯状電極と、複数本の第2の電極指32及びバスバー3bを有する第2のくし歯状電極により、IDT電極3が構成されている。IDT電極3では、上記複数本の第1の電極指31と複数本の第2の電極指32とが間挿し合っている。
図1(a)から明らかなように、IDT電極3では、上記ギャップ33,35の位置が、弾性表面波伝搬方向に沿って変化されている。言い換えれば、隣り合っている第1,第2の電極指31,32が、弾性表面波伝搬方向において、重なり合っている部分、すなわち交叉領域の寸法である交叉幅が、弾性表面波伝搬方向において変化するように、交叉幅重み付けが施されている。
反射器4,5は、それぞれ、複数本の電極指の両端を短絡してなるグレーティング反射器である。反射器4,5は、IDT電極3の弾性表面波伝搬方向両側に配置されている。なお、反射器としては、両端が短絡されてないオープン反射器を用いてもよい。
本実施形態の弾性表面波素子1の特徴は、図1(b)に拡大して示されているように、ギャップ33の近傍において、第1の電極指31及び第1のダミー電極指34において、少なくとも一方の側縁から弾性表面波伝搬方向に突出するように、第1の凸部11,12,13,14が形成されていることにある。すなわち、第1の電極指31では、ギャップ33の近傍において、弾性表面波伝搬方に突出するように、第1の電極指31の両側縁に第1の凸部11,12が設けられている。同様に、第1のダミー電極指34においても、第1の凸部13,14が、両側縁から弾性表面波伝搬方向に突出するように設けられている。
なお、第1の電極指31において、第1の凸部11,12の内、一方の第1の凸部のみが設けられていてもよい。同様に、第1のダミー電極指34においても、両側縁に設けられた第1,第2の凸部13,14の内、一方の第1の凸部のみが設けられてもよい。
さらに、ギャップ33の近傍において、第1の電極指31側にのみ、第1の凸部が設けられていてもよく、あるいは、第1のダミー電極指34側においてのみ第1の凸部が設けられていてもよい。
なお、図1(b)では、第1の電極指31の先端に設けられたギャップ33近傍において、第1の電極指31及び第1のダミー電極指34に、上記第1の凸部11,12,13,14,が設けられていたが、第2の電極指32の先端に設けられたギャップ近傍においても、同様に、第2の電極指32の先端及び/または第2のダミー電極指36の先端に同様に第1の凸部が設けられている。
本実施形態の弾性表面波素子1の他の特徴は、図1(b)に示すように、第2の電極指32のギャップ33に臨む部分に、第2の凸部15,16が設けられていることにある。第2の凸部15は、第2の電極指32のギャップ33に臨む側の側縁から、ギャップ33に向って突出されている。第2の凸部16もまた、同様に、ギャップ33に臨む側縁からギャップ33に向って突出するように設けられている。
なお、図1(a)に示すように、第2の電極指32の先端に設けられたギャップにおいても、両側の第1の電極指31,31のギャップに臨む部分に、第2の凸部が形成されている。
図1(b)を参照して、上記第1の凸部11,12,13,14及び第2の凸部15,16の形状をより具体的に説明する。
本実施形態では、上記第2の凸部15,16の電極指長さ方向に沿う位置は、ギャップ33の電極指長さ方向に沿う位置と略等しくされている。
なお、凸部15,16の位置と、ギャップ33との位置との関係については、電極指31,32の長さ方向に沿う位置が等しくされていることが最も好ましいが、第2の凸部15,16による作用効果を損なわない程度であれば、必ずしも等しくされていなくともよい。
第1の凸部11,12は、本実施形態では、等角台形の平面形状を有している。すなわち、第1の電極指31の側縁に連なっている部分が下底である等角台形の平面形状を有している。上底が、第1の凸部11,12の突出先端部分であり、下底と上底とが、一対の側辺により結ばれている。第1の凸部13,14もまた、第1の凸部11,12と同じ形状を有している。もっとも、第1の凸部11〜14は、等角台形以外の平面形状を有していてもよい。また、第1の凸部11,12と、ダミー電極指34に設けられた第1の凸部13,14とは、同じである必要は必ずしもないが、同一であることが望ましい。それによって、ギャップ33の電極指長さ方向両側における弾性表面波伝搬状況を同等とすることができ、より一層良好な共振特性やフィルタ特性を得ることができる。
第2の凸部15,16は、等角台形の平面形状を有する。電極指の側縁に連ねられている部分が等角台形の下底に相当し、第2の凸部15,16の先端側に、上底を有する。上底と下底とが、下底に対して内角αを有するように、傾斜された一対の側辺により結ばれている。このような第2の凸部15,16は、前述した特許文献1に記載の凸部と同様である。
上記等角台形の下底の電極指長さ方向中心が、ギャップ33の電極指長さ方向中心と一致されている。言い換えれば、ギャップ33を電極指長さ方向に二等分する電極指長さ方向位置と、下底の電極指長さ方向に沿う中点とが電極指長さ方向において一致されている。なお、等角台形であるため、内角αは90度未満となる。
なお、以下の説明においては、ギャップ33の電極指長さ方向に沿う寸法をギャップ幅Gとし、第2の凸部15の電極指長さ方向に沿う最大寸法すなわち上記凸部15の場合には、下底の電極指長さ方向寸法をW、第2の凸部15の突出高さ、すなわち電極指32の側縁からギャップ側に向って突出している弾性表面波伝搬方向寸法を突出高さHとする。
次に、上記第1の凸部11,12,13,14及び第2の凸部15,16が設けられている本実施形態の弾性表面波素子1の位相特性及びインピーダンス特性を図3(a)及び(b)に示す。図3(b)における│Γ│並びにθは、1ポート型弾性表面波共振子1の入力インピーダンスをZ、測定系の特性インピーダンスをZした場合に、│Γ│ejθ=(Z−Z)/(Z+Z)で表される。Γとθとは、それぞれ、反射の絶対値│Γ│と反射の位相θを示す。なお、反射の絶対値│Γ│が大きい程、共振子としての特性が良く、望ましい。また、反射の位相θが、180°の点は、共振点における特性を示し、反射の位相0°の点は反共振点における特性を示す。
図3(b)の反射の位相θと、反射の絶対値│Γ│との関係を図6に実線で示す。比較のために、図4及び図5に示した形状のIDT電極を用いた場合の反射の位相θと、反射の絶対値│Γ│との関係を図6に破線及び一点鎖線でそれぞれ示す。
なお、図4及び図5は、比較のために用意した第1の従来例及び第1の比較例の弾性表面波共振子のIDT電極の要部を示す部分切欠平面図であり、上記実施形態の図1(b)に示した部分に相当する部分を示している。
第1の実施形態では、第1の凸部11〜14及び第2の凸部15,16が設けられていたが、図4に示した従来例では、第1,第2の凸部が設けられていない。その他の点については、第1の従来例は第1の実施形態と同様とした。
他方、図5に示す第1の比較例では、ギャップ33Aの近傍において、第1の電極指31の先端及び第1のダミー電極指34の先端に、先端にいくに連れて幅が細くなるテーパー部21,22が設けられている。また、第2の電極指32,32には、第1の実施形態と同様に、第2の凸部15,16が設けられている。
従って、第1の比較例は、上記の第1の凸部11〜14が設けられておらず、代わりに上記テーパー部21,22が設けられていることを除いては、上記実施形態と同様に構成されている。
図6から明らかなように、第1の従来例に比べ、上記実施形態によれば、共振点であるθ=180°の位置から反共振点であるθ=0°にかけての反射の絶対値│Γ│が大きい。従って、共振子としての特性が大幅に改善されていることがわかる。
また、第1の比較例は、上記第1の従来例に比べて、上記実施形態と同様に、θ=180°からθ=0°にかけての反射の絶対値│Γ│が大きく、第1の従来例よりも共振特性が改善されていることがわかる。しかしながら、第1の比較例に比べ、上記実施形態によれば、共振付近、すなわちθ=180°〜90°付近の反射の絶対値│Γ│がかなり大きく、従って、より共振特性が改善され得ることがわかる。
上記のように、第1の従来例及び第1の比較例との比較から、第1の凸部11〜14及び第2の凸部15,16を有する上記実施形態の構造では、共振特性を大幅に改善し得ることがわかる。これは以下の理由によると考えられる。
図5に示した第1の比較例では、上記第1の実施形態と同様に、第2の凸部15,16が設けられている。第2の凸部15,16が設けられている構成は、前述した特許文献1に記載されており、以下の作用効果を有するものである。すなわち、第2の凸部15,16が設けられていることにより、ギャップ33,33Aにおいて、弾性表面波の実効伝搬距離が、ギャップ33,33Aが設けられていない部分、例えば電極指31が存在している部分における弾性表面波の実効伝搬距離とほぼ同等となり、それによって、ギャップ33,33Aが設けられている部分と、それ以外の部分との間の弾性表面波の位相ずれが小さくなり、特性が改善される。
より具体的に説明すると、図4に示すように、第2の凸部15,16を有しない第1の従来例では、第1の電極指が存在する部分では、矢印X1で示すように弾性表面波が伝搬し、ギャップ133が設けられている領域では、弾性表面波は矢印X2で示すように伝搬する。この場合、矢印X1で示す伝搬経路では、弾性表面波は、点A1から点B1に向って伝搬する。これに対して、ギャップ133が設けられている部分では、点A2から点B2に向って伝搬する。従って、点A1−点B1間の距離と、点A2−点B2間の距離は等しいが、矢印X2で示す伝搬経路では、電極が全く存在せず、矢印X1で示す伝搬経路では、第1の電極指が間に存在することとなる。従って、矢印X1で示すように伝搬する弾性表面波の位相と、矢印X2で示すように伝搬する弾性表面波の位相にずれが生じる。
これに対して、第1の比較例及び上記実施形態では、第2の凸部15,16が設けられている分だけ、ギャップ33,33Aが設けられている部分を伝搬する弾性表面波の位相が、ギャップ以外の領域を伝搬する弾性表面波の位相に近づけられ、好ましくは、ほぼ同じとされ、それによって共振特性が改善される。
第1の比較例に比べて、上記実施形態において、さらに特性が改善されているのは、以下の理由による。
電極指の先端のギャップ付近における音響インピーダンスの不整合が、上記第1の凸部11〜14の存在により抑制され、それによって、弾性表面波の所望でない反射や散乱が抑制されているためと考えられる。
なお、第1の凸部11〜14及び第2の凸部15,16は、いずれも、等角台形の形状を有し、複数の直線で囲まれた領域とされていたが、フォトリソグラフィー法等によりIDT電極を形成するに際しては、図1(c)に示すように、第1の凸部11〜14及び第2の凸部15,16が丸みを帯びた形状とされていてもよい。すなわち、第1,第2の凸部11〜16の外形は、複数の直線で囲まれた多角形状を有している必要は必ずしもなく、曲線により形成されていてもよい。このような曲線の外縁を有する形状とした場合には、電極指形成に際しての形状ばらつきによる特性の変化を抑制することができる。これは、電極指長さ方向に若干位置がずれた場合、あるいは弾性表面波伝搬方向に沿って形成位置がずれたとしても、曲線の場合には電極指周辺の位置ずれが連続的に変化しているため、形状ばらつきによる形状の変動が生じ難いことによる。よって、好ましくは、第1,第2の凸部は、外縁が曲線状の形状を有していることが望ましい。
上記弾性表面波素子1は、様々な発振子やフィルタ装置などに用いることができる。一例として、図7に、携帯電話機のデュプレクサDPXに用いられている送信フィルタの回路構成を模式的に示す。この送信フィルタ41は、WCDMA方式の携帯電話機のデュプレクサDPXに用いられている送信フィルタである。送信フィルタ41は、入力端42と出力端43とを有する。入力端42と出力端43とを結ぶ直列腕に、複数の直列腕共振子S1〜S4が接続されている。また、直列腕とアース電位との間に並列腕共振子P1,P2,P3,P4がそれぞれ接続されている。この直列腕共振子S1〜S4として、上記実施形態の弾性表面波共振子を用いた。また、並列腕共振子P1〜P4としては、第1の従来例の弾性表面波共振子を用いた。
このようにして構成した送信フィルタの減衰量周波数特性を図8に示す。
また、図9は、上記図8に示した減衰量周波数特性の要部を拡大して示す図である。比較のために、直列腕共振子を上記第1の従来例で構成したことを除いては上記送信フィルタ41と同様にして構成された送信フィルタの減衰量周波数特性を図9に破線で示す。また、上記第1の比較例の弾性表面波共振子を直列腕共振子として用いたことを除いては同様にして構成された送信フィルタの減衰量周波数特性を図9に一点鎖線で示す。
図9から明らかなように、送信フィルタ41では、通過帯域内の高域側の周波数領域における挿入損失が、第1の従来例及び第1の比較例の弾性表面波共振子を用いた相当の送信フィルタに比べて、0.05〜0.1dB小さくし得ることがわかる。これは、弾性表面波共振子の共振点付近の反射の絶対値│Γ│が上記実施形態の弾性表面波共振子では大きくされていることによると考えられる。
なお、上記実施形態の弾性表面波素子1におけるIDT電極の先端部分の走査型電子顕微鏡写真を図10に示す。図10に示す走査型電子顕微鏡写真では、上記第1の凸部及び第2の凸部が丸みを帯びていることがわかる。
また、上記実施形態の送信フィルタ41と、第1の従来例の弾性表面波共振子を用いた送信フィルタ及び第1の比較例の弾性表面波共振子を用いた送信フィルタの静電破壊耐圧を測定した。
その結果、第1の従来例の弾性表面波共振子を用いた送信フィルタでは、故障確率5%電圧は、180Vであり、第1の比較例の弾性表面波共振子を用いた送信フィルタでは175Vであったのに対し、上記実施形態の送信フィルタでは、175Vであった。従って、上記第1,第2の凸部を設けた弾性表面波共振子では、耐サージ電圧は、上記第1の従来例及び第1の比較例の各弾性表面波共振子を用いた場合と同等であることがわかる。
(ギャップ幅Gの影響)
次に、第1の実施形態の弾性表面波共振子において、ギャップ33のギャップ幅Gにより、共振特性が変化するか否かを確認した。
第1の実施形態の変形例として図11に示す電極構造を有する弾性表面波素子を作製した。なお、図11に示す弾性表面波素子51は、第1,第2の凸部の外縁が曲線とされていることを除いては、上記第1の実施形態と同様にして構成された、すなわち図1(c)に示したものと同様の弾性表面波共振子である。比較のために、図12(a)に示す第1の従来例及び図12(b)に示す第1の比較例の電極構造を有する弾性表面波共振子を同様にして構成した。なお、図12(a)及び(b)に示す各弾性表面波共振子201,202においても、電極指の外縁は丸みを帯びた形状とするように、第1の実施形態の比較のために用意した前述した第1の従来例及び第1の比較例の電極指の形状を若干変更した。
上記弾性表面波共振子51,201,202において、ギャップ幅Gを変化させ、共振点付近の反射の絶対値│Γ│を測定した。結果を図13に示す。
なお、上記ギャップ幅Gは、作製された弾性表面波共振子のIDT電極を走査型電子顕微鏡により観察することにより求めた。
図13から明らかなように、第1の従来例及び第1の比較例では、ギャップ幅Gを小さくしなければ、反射の絶対値│Γ│が大きくならず、特性が向上しないことがわかる。しかしながら、ギャップ幅Gを小さくすると、製造時のばらつき等により短絡不良が生じるおそれがある。
これに対して、本実施形態では、ギャップ幅Gを変化させたとしても、反射の絶対値│Γ│はさほど変化しないことがわかる。従って、ギャップ幅Gを比較的大きくすることができ、それによって特性の劣化を招くことなく、短絡不良を防止し得ることがわかる。
(第2の凸部による影響)
次に、上記実施形態における第2の凸部15,16の大きさ及び有無による影響を評価した。
図14に示すように、上記実施形態の弾性表面波共振子における第1の凸部15,16の面積を種々変更した。図14では、第1の凸部15,16がクロスのハッチングで示されているが、第1の凸部11〜14の形状を固定し、上記第1,第2の凸部15,16の面積を種々変化させ、複数種の第1の実施形態の弾性表面波共振子1を作製した。
比較のために、図15に示す第1の比較例の弾性表面波素子203を作製した。弾性表面波共振子203においては、第1の凸部は設けられておらず、第1の電極指及び第1のダミー電極指の先端が丸みを帯びている。他方、第2の凸部15,16については、クロスのハッチングを付して示しているが、この面積を種々変化させ、複数種の弾性表面波素子203を作製した。
上記のようにして作製された実施形態の弾性表面波共振子及び第1の比較例の弾性表面波共振子203における、第2の凸部の面積と、共振点付近の反射の絶対値│Γ│との関係を図16に示す。
なお、第2の凸部の面積については、走査型電子顕微鏡写真により観察し、求めた。図16の横軸は、1つの凸部の面積を表わす。
図16から明らかなように、第1の凸部の面積が大きくなるにつれて、実施形態及び第1の比較例のいずれにおいても、反射の絶対値│Γ│が大きくなり、特性が良好であることがわかる。従って、第2の凸部15,16の面積をある程度以上とすることが望ましいことがわかる。
もっとも、第1の比較例では、第1の凸部面積をかなり大きくしなければ、反射の絶対値│Γ│をさほど大きくし得ないことがわかる。
また、第2の凸部が設けられていない、すなわち図15のクロスのハッチングで付した凸部が設けられていない前述した第1の従来例に相当する弾性表面波装置では、反射の絶対値│Γ│が0.932以下と小さいことがわかる。
これに対して、上記実施形態では、第1の比較例に比べて、反射の絶対値│Γ│が第2の凸部の大きさきの如何に関わらず、十分に大きいこと、並びに第2の凸部が設けられていない場合、すなわち第2の凸部の面積が0である場合においても反射の絶対値│Γ│が0.939と非常に大きいことがわかる。
従って、図6から、本発明によれば、上記第2の凸部が設けられずとも、第1の凸部が設けられていることによって、反射の絶対値│Γ│を十分に大きくすることができ、良好な共振特性が得られることがわかる。
また、より好ましくは、上記第2の凸部15,16を設け、該第2の凸部15,16の面積を大きくしていくことにより、共振特性をより一層高め得ることがわかる。
(第1の凸部の形状の変化による特性の変化)
次に、上記実施形態において、図17に模式的に示すように、第2の凸部15,16を形状を固定し、クロスのハッチングを付して示す第1の凸部11〜14を種々変更し、特性の変化を評価した。
比較のために、図18に示す第1の比較例に相当の電極構造において、第2の凸部の面積を上述実施形態の場合と同様に固定し、第1の電極指及び第1のダミー電極指の先端のクロスのハッチングを付して示すテーパー部21,22の面積を種々変化させ、特性の変化を求めた。
図19は、結果を示し、第1の電極指及び第1のダミー電極指の先端の第1の凸部11〜14の面積あるいはこれらの先端のテーパー部21,22の面積を変化させた場合の共振点付近の反射の絶対値│Γ│の変化を示す図である。
図19から明らかなように、上記第1の比較例では、電極指の先端のテーパー部21,22の面積を変化させ、かつその形状を変化させた場合、特性が大きくばらつくことがわかる。すなわち、上記第1の比較例では、共振特性が、電極指の先端の形状に大きく依存していることがわかる。
これに対して、上記実施形態では、第1の凸部11〜14の面積が大きくなるに従って、反射の絶対値│Γ│が大きくなり、従って、特性が良好になっていくことがわかる。よって、弾性表面波共振子の絶縁性が劣化しない程度に、第1の凸部11〜14の面積を大きくすることが望ましいことがわかる。
また、本実施形態では、製造時における電極形状のばらつきによる特性のばらつきも生じ難いことがわかる。
従って、製造時の電極の形状ばらつきによる特性のばらつきが生じ難いため、安定な特性の弾性表面波共振子を提供することができる。
(ストップバンドと特性との関係)
上記実施形態の弾性表面波共振子では、IDT電極による弾性表面波の反射係数が大きいことが望ましく、これが大きいほど広いストップバンドを得ることができる。IDT電極による弾性表面波の反射係数が小さくなり、ストップバンドが狭くなると、例えば、図20に示す共振特性において、矢印Bで示すストップバンド上端の周波数に位置するリップルBが共振周波数及び反共振周波数に近づくおそれがある。
上記実施形態の弾性表面波共振子における、共振周波数とIDT電極のストップバンド上端の周波数との間隔と、共振点付近すなわちθ=150°の場合の反射の絶対値│Γ│との関係を図21に示す。なお、図21の縦軸は、共振周波数をfr、ストップバンド上端の周波数fstopとした場合、共振周波数とIDT電極のストップバンド上端の周波数間隔を(fstop−fr)/frとして求めた値(%)である。
比較のために、第1の従来例及び第1の比較例の弾性表面波共振子についても、同様にして、反射の絶対値│Γ│と、共振周波数−ストップバンド上端周波数間隔との関係を求めた。図21に併せて結果を示す。
図21から明らかなように、第1の比較例では、反射の絶対値│Γ│を大きくすると、共振周波数−ストップバンド上端周波数間隔が狭くなることがわかる。
また、第1の従来例では、図21から明らかなように、共振周波数−ストップバンド上端周波数間隔が広いものの、反射の絶対値│Γ│がさほど大きくならないことがわかる。
これに対して、本実施形態では、反射の絶対値│Γ│を大きくしたとしても、共振周波数−ストップバンド上端周波数間隔は狭くならないことがわかる。すなわち、ストップバンドを狭くすることなく、共振特性を改善し得ることがわかる。
(変形例)
図22(a)は、上記実施形態の弾性表面波共振子の変形例を説明するための模式的部分切欠平面図である。
上記実施形態の弾性表面波共振子では、前述した第1,第2の凸部11〜16が設けられていたが、図22(a)に示す変形例のように、第1の凸部11〜14及び第2の凸部15,16に加え、 テーパー部61,62が設けられてもよい。テーパー部61は、第1の電極指31の先端において、電極指幅が先端にいくに連れて細くなっている部分である。同様に、テーパー部62は、第1のダミー電極指34において、テーパーが付けられている部分である。第1の凸部11〜14は、電極指31やダミー電極指34の先端から離れた位置に設けられている。テーパー部61,62は、第1の凸部11,12または第1の凸部13,14と隔てられて設けられている。ここでは、第1の凸部11,12から、テーパー部61に至る電極指側縁部分が凹状に湾曲している。同様に、第1の凸部13,14からテーパー部62に至る電極指側縁部分が凹状に湾曲している。
図22(a)では、第1の電極指31及び第1のダミー電極指34のテーパー部61,62を示したが、第2の電極指及び第2のダミー電極指の先端にも同様にテーパー部を設けてもよい。
本変形例では、上記テーパー部61,62を設けることにより、ギャップ33が設けられている部分と、ギャップ33以外の領域で伝搬する弾性表面波の位相差を小さくすることができ、それによって共振特性をより一層改善することができる。
すなわち、第1の凸部11〜14は、図4の矢印X1及びX2で示されている弾性表面波の伝搬経路の差を小さくするめに設けられており、それによって、ギャップ33が設けられている部分と、弾性表面波の位相ずれを小さくすることにより、共振特性の向上が図られていた。本変形例のように、上記テーパー部61,62を設けることにより、ギャップ3が設けられている部分から、電極指長さ方向に遠ざかる方向につれての弾性表面波伝搬の変動を穏やかにすることができ、かつ弾性表面波実効伝搬距離の差を小さくすることができる。
よって、位相ずれをより一層効果的に補償でき、それによって共振特性をより一層改善することができる。
また、図22(b)に示す変形例のように、第1の凸部11,12が丸みを帯びており、テーパー部61も丸みを帯びていてもよい。また、この場合、第1の凸部13,14及びテーパー部62も丸みを帯びている。このように、テーパー部61,62が、第1の凸部11〜14と同様に、その外縁が丸みを帯びていてもよい。さらに、図22(b)では、第1の凸部11,12から、テーパー部61に至る電極指側縁部分、及び第1の凸部13,14からテーパー部62に連なっている電極指側縁部分は凸状に湾曲している。このように、第1の凸部からテーパー部に至る電極指側縁部分は、凹状に湾曲してしてもよく、あるいは凸状に湾曲していてもよい。いずれの場合においても、電極指側縁部分が、湾曲している場合には、電極指の製造に際しての形状ばらつきが生じ難い。すなわち、形状ばらつきによる特性のばらつきが生じ難い。従って、特性の安定な弾性表面波素子を提供することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態と同様に、1ポート型弾性境界波共振子を作製した。もっとも、本実施形態では15°YカットX伝搬LiNbOからなる圧電基板2上に、IDT電極3及び反射器4,5を形成し、さらにSiO膜を形成した。上記LiNbO基板の厚みは350μm、SiOからなる媒質層の膜厚は6μmとした。第1の実施形態と異なり、SiOを十分厚くしたので本実施形態では弾性境界波が励振される。またIDT電極及び反射器は、NiCr/Au/NiCrをこの順序で積層した積層金属膜により形成し、その厚みは、NiCr/Au/NiCr=10nm/75nm/10nmとした。
IDT電極の電極指の対数は60対、反射器における電極指の本数は51本とした。また、IDT電極3における交叉幅は30λ、開口幅は30.4λとした。また、IDT電極では、中央における交叉幅が30λ、両端にいくに連れて交叉幅が小さくなり、両端における交叉幅が15λとなるように、交叉幅重み付けが施されている。
IDT電極における電極指のピッチで定まる波長λは1.6μmとし、IDT電極の電極指の幅をLとし、0.44μm、隣接する電極指間のスペース幅をSとし、S=0.36μmとした。また、図23に要部を拡大して示すギャップのギャップ幅Gは0.3μmとした。
さらに、図23に示すように、第1の凸部11〜14と、第2の凸部15,16とを形成した。第1の凸部11〜14及び第2の凸部15,16の図中の各寸法は以下の通りとした。
TL=0.188μm、TW1=0.329μm、TW2=0.188μm、SW1=0.47μm、SH=0.166μm、SW2=0.094μm。
比較のために、第1,第2の凸部が設けられていないことを除いては、上記第2の実施形態と同様にして構成された第2の従来例の弾性境界波共振子を作製した。
上記のようにして用意された第2の実施形態及び第2の従来例の弾性境界波共振子のインピーダンス−周波数特性及び位相特性を図24にそれぞれ実線及び破線で示す。
図24から明らかなように、第2の従来例に比べて、上記第2の実施形態によれば、山谷比すなわち反共振点のインピーダンスの共振点におけるインピーダンスに対する比を第2の従来例のインピーダンス比60dBから第2の実施形態のインピーダンス比63dBに大きくし得ることがわかる。
(第3の実施形態)
図25に示す弾性境界波フィルタ装置71を作製した。弾性境界波フィルタ装置71では、不平衡端子72と、第1,第2の平衡端子73,74とが備えられた、平衡−不平衡変換機能を有する帯域フィルタが構成されている。ここでは、不平衡端子72に、第1,第2の縦結合共振子型弾性境界波フィルタ75,76が接続されている。縦結合共振子型の弾性境界波フィルタ75,76は、それぞれ、第1のIDT75a,76aと、第1のIDTの弾性境界波伝搬方向両側に配置された第2,第3のIDT75b,75c,76b,76cとを有する3IDT型の縦結合共振子型弾性境界波フィルタ装置である。IDT75a〜75c,76a〜76cが設けられている領域の境界波伝搬方向両側には、反射器75d,75e,76d,76eが配置されている。
第1のIDT75a,76aの各一端が共通接続され、不平衡端子72に接続されており、各他端はアース電位に接続されている。
第2,第3の75b,75cの各一端か共通接続され、第1の1ポート型弾性境界波共振子77を介し、第1の平衡端子73に接続されている。IDT75b,75cの各他端はアース電位に接続されている。
同様に、第2,第3のIDT76b,76cの各一端が共通接続され、1ポート型弾性境界波共振子78を介して第2の平衡端子74に接続されている。IDT76b,76cの各他端はアース電位に接続されている。
上記弾性境界波フィルタ装置75,76及び弾性境界波共振子77,78を、いずれも、SiO/IDT電極/15°YカットX伝搬LiNbOの積層構造により形成した。LiNbO基板の厚みは350μm、SiOの厚み6μmとした。
電極は、Al/Ti/Ni/Au/Niをこの順序で上から順に積層した構造として、その厚みはAl/Ti/Ni/Au/Ni=100/10/10/55/10nmとした。
IDTの電極指の対数は、弾性境界波フィルタ装置75,76において、中央の第1のIDT75a,76aにおいて、10.5対とし、第2,第3のIDT75b,75c,76b,76cでは、各6.5対とした。反射器の電極指の本数は15本とした。
IDT電極の電極指交叉幅は25λ、開口幅は25.4λとし、IDT電極には、IDT電極中央における電極指交叉幅が25λ、両端が交叉幅20λとなるように中央から両端にいくに連れて交叉幅が小さくなるように交叉幅重み付けを施こした。
弾性境界波共振子77,78についても、電極構造は同様とし、ただし中央のIDT電極の重み付けは、交叉幅が中央で30λ、両端にいくに連れて小さくなり、両端における交叉幅は12λとした。λ=1.6μmとし、電極指の幅であるL=0.4μm、隣接する電極指間のスペース幅であるS=0.4μm、電極指先端の電極指長さ方向に配置されたギャップの幅であるG=0.3μmとした。
比較のために、上記第1,第2の凸部が設けられていないこと以外は同様にして構成された弾性境界波フィルタ装置及び弾性境界波共振子を用いた弾性境界波フィルタ装置を第3の従来例として用意した。
上記のようにして用意された第3の実施形態の弾性境界波装置の減衰量周波数特性を図26に、比較のために用意した第3の従来例の弾性境界波装置の減衰量周波数特性を図27に示す。
図26と図27とを比較すれば明らかなように、上記第1,第2の凸部を設けた第3の実施形態では、通過帯域における最小挿入損失を0.2dB小さくすることができ、従って、挿入損失の低減を果たすことができ、かつ通過帯域におけるフィルタ特性の平坦化を図り得ることがわかる。
なお、上記LiNbOやLiTaOなどの圧電基板上にIDT電極を形成し、さらにSiO膜を積層して弾性境界波装置を構成した場合、SiOと、IDT電極の弾性境界波の音速比が、前述した位相ずれや回折の原因となる。そのため、音響インピーダンス比が電極指先端における散乱の要因となる。よって、音速比や音響インピーダンスが大きな構造では、このような問題点がより顕著に表われる。従って、本発明によって、第1の凸部を設けることにより、あるいは第1,第2の凸部の双方を設けることにより、共振特性やフィルタ特性をより一層改善することができる。通常、音速比や音響インピーダンス比は、これらの材料の密度比が大きいほど大きい。SiO/IDT電極/圧電基板構造において、AlによりIDT電極を設けた場合、本発明の効果は得られるものの、その効果は比較的小さい。SiOの密度が2.2g/cmであり、Alの密度は2.69g/cmと密度比が2.69/2.2=1.22と小さいためである。
他方、密度が8.93g/cmであるCuや、密度が19.3g/cmであるAgを用いた場合、SiOに対する密度比が大きくなる。従って、上記第3の実施形態に示したように、共振特性やフィルタ特性を大きく改善することができる。
よって、本発明では、好ましくは、少なくとも一方の媒質とIDT電極の密度比が1.22よりも大きいことが望ましい。
IDT電極は、前述したように、複数の金属膜を積層した構造であってもよく、単一の金属膜により形成されていてもよい。もっとも、積層金属膜においても、Ni、NiCrやTiを密着層や拡散バリヤ層を形成する構造が望ましい。例えば、NiCr/Au/NiCr構造などが望ましい。また、主電極としてAlとAuとを積層したり、上述密着層やバリヤ層を形成した構造も効果的であり、密度の小さいAlとともに、密度の大きなAuを利用することにより、本発明の効果をより大きく期待することができる。
なお、IDT電極を被覆する媒質については、前述したSiOに限らず、SiNなどの他の材料を用いてもよく、また複数の材料を積層した構造であってもよい。例えば、SiN/SiOやSiO/SiN/SiOといった積層構造を用いてもよい。
また、前述した第1の実施形態では、弾性表面波素子につき説明したが、弾性境界波素子にも適用できる。なお、IDT電極を被覆する媒質を備えない弾性表面波装置に適用できる。
また、前述した第2,第3の実施形態では、弾性境界波素子につき説明したが、弾性表面波素子及び弾性表面波素子を用いた弾性表面波フィルタ装置なども適用することができる。

Claims (18)

  1. 圧電体と、
    前記圧電体に接するように形成されたIDT電極とを備える弾性波素子であって、
    前記IDT電極が、複数本の電極指を有し、該複数本の電極指が、弾性波伝搬方向において隣り合っておりかつ異なる電位に接続される第1,第2の電極指と、前記第1の電極指先端の電極指長さ方向外側に配置されたギャップを介して対向されておりかつ前記第2の電極指と同電位に接続されている第1のダミー電極指とを含み、
    前記ギャップ近傍において、前記第1の電極指及び前記第1のダミー電極指の内の少なくとも一方において、少なくとも一方の側縁から弾性波伝搬方向に突出するように第1の凸部が、前記第1,第2の電極指が弾性波伝搬方向において重なり合っている幅を交叉幅としたときに、交叉幅がもっとも大きい最大交叉幅部分を前記IDT電極の一端側より他端側まで移動することにより構成される領域である交叉領域内において、該第1の凸部と第1の凸部に連なる電極指部分との幅が異なるように形成されていることを特徴とする、弾性波素子。
  2. 前記第1の凸部が前記ギャップに接するように配置されている、請求項1に記載の弾性波素子。
  3. 前記第1の凸部が前記ギャップから離れており、前記第1の凸部と前記ギャップとの間に、該第1の凸部が設けられている電極指またはダミー電極指の幅が、先端にいくに連れて徐々に細くされているテーパー部が設けられている、請求項1または2に記載の弾性波素子。
  4. 前記第1の凸部から、前記テーパー部に連なる電極指側縁部分が凹状の形状を有する、請求項3に記載の弾性波素子。
  5. 前記第1の凸部から前記テーパー部に連なる電極指側縁部分が、凸状の形状を有する請求項3に記載の弾性波素子。
  6. 前記第1,第2の電極指の少なくとも一方の側縁に、前記弾性波伝搬方向に突出する第2の凸部が形成されており、該第2の凸部が、電極指長さ方向において、前記ギャップが設けられている範囲内に位置するように形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の弾性波素子。
  7. 前記第1,第2の電極指が配置されている部分において、前記ギャップを通って表面波が伝搬する場合の実効伝搬距離と、前記第1,第2の電極指が設けられている部分において、前記ギャップ及び前記第1の凸部以外の部分において弾性波が伝搬する場合の実効伝搬距離とが略等しくなるように前記第2の凸部が形成されている、請求項6に記載の弾性波素子。
  8. 前記第2の凸部が、前記第1,第2の電極指の一方の電極指において、他方の電極指の先端に設けられたギャップに対向している側の側縁から該ギャップに向って突出するように形成されている、請求項6または7に記載の弾性波素子。
  9. 前記第1,第2の凸部が台形の平面形状を有し、前記台形の下底が該凸部が形成されている電極指の側縁の一部であり、台形の上底と下底とを結ぶ側辺と、下底とのなす内角が90°未満の角度である、請求項6〜8のいずれか1項に記載の弾性波素子。
  10. 前記第2の凸部の前記下底の中点の電極指長さ方向に沿う位置が、前記他方の電極指の先端のギャップの電極指長さ方向中心位置と電極指長さ方向において略等しい位置にあり、前記下底の長さが、前記ギャップの電極指の長さ方向に沿う寸法であるギャップ幅よりも大きくされており、前記上底の長さが該ギャップ幅よりも小さくされている、請求項9に記載の弾性波素子。
  11. 前記第1,第2の凸部が、等角台形の平面形状を有する、請求項9または10に記載の弾性波素子。
  12. 前記第1,第2の凸部が、複数の角部を有し、該複数の角部が丸められていることを特徴とする、請求項9または10のいずれか1項に記載の弾性波素子。
  13. 前記第2の凸部が、前記第1,第2の電極指の他方にも形成されている、請求項6〜12のいずれか1項に記載の弾性波素子。
  14. 前記IDT電極に交叉幅重み付けが施されている、請求項1〜13のいずれか1項に記載の弾性波素子。
  15. 前記弾性波として弾性表面波が用いられている、請求項1〜14のいずれか1項に記載の弾性波素子。
  16. 前記弾性波として弾性境界波が用いられている、請求項1〜14のいずれか1項に記載の弾性波素子。
  17. 前記圧電基板上に設けられた少なくとも1つの前記IDT電極を被覆するように設けられた媒質層をさらに備え、前記IDT電極の密度が、前記圧電基板の密度及び前記媒質層の密度以上とされており、かつ前記IDT電極の密度と、前記媒質層の密度との比が、1.22よりも大きくされている、請求項15または16に記載の弾性波素子。
  18. 前記圧電基板上に設けられた少なくとも1つのIDT電極を被覆するように媒質層が積層されており、前記IDT電極の密度が、前記圧電基板の密度及び前記媒質層の密度以上であり、かつIDT電極の密度と、圧電基板の密度及び媒質層の密度の内の高い方の密度との密度比が1.22よりも大きくされている、請求項16に記載の弾性波素子。
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