JP5020098B2 - 給油接続パイプ用の無蓋の接続パイプ終端部 - Google Patents

給油接続パイプ用の無蓋の接続パイプ終端部 Download PDF

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Description

本発明は、自動車のタンクの給油接続パイプ用の接続パイプ終端部であって、必ずしも必要ないが特に管ピースとして構成されている入口空間を備え、この入口空間は、漏斗状または管状の壁部を備えており、また、任意の形状の連続したまたは変化する断面を有し得る、接続パイプ終端部に関する。以下、本発明書において入口空間は管ピースと呼ばれるが、これによって特定の幾何学的形状に限定されるものと解釈されるべきではない。
接続パイプ終端部は、管ピース内に、下側の封止フラップと、この下側の封止フラップの上方に閉止機構とを有している。この閉止機構は、上側の給油開口部と、この上側の給油開口部を閉止状態で少なくとも部分的に覆う少なくとも1つの上側のカバーとを有している。ここで、閉止機構は、注入ノズルの吐出管が管ピース内に挿入されると上側のカバーが給入開口部を使用可能にするために追いやられて、吐出管が上側の給油開口部および下側の封止フラップを通過して摺入することができるように構成されている。ここで、注入ノズルは、世界的に、ディーゼル燃料用とガソリン用とでは異なる管径を有している。
この種の接続パイプ終端部は、DE20309799.8U1から公知となっている。この接続パイプ終端部において、接続パイプは2つのフラップによって閉止される。この2つのフラップは、互いに上下に重なって接続パイプの中に設けられており、それぞれ1つの閉止バネの力によって封止面に当接した状態で保持されている。注入ノズルの吐出管またはジェリー缶の注ぎ口が挿入されることによって、両フラップは下方に押下されて、開口部が貫通した状態になる。
追加のタンク無蓋でもこの閉止部は良好な封止を提供するものの、さらに改良されることができ、かつ、誤給油に対する追加の安全策を備えることが望ましい。特に、現代的なエンジンの場合には、より安全な燃料の種類に配慮することがますます重要となっている。その理由は、たとえばコモンレールディーゼル噴射器の現代的な噴射システムは、ディーゼル燃料の潤滑材によって潤滑されているので、ガソリンを用いた運転時間が短かったとしても重大な損傷を被り兼ねないからである。
したがって、本発明の課題は、接続パイプ終端部であって、可能な限り簡単に製造可能でありかつ接続パイプを可能な限り安全に閉止することで誤給油のおそれを最小限にすることができるようにする、接続パイプ終端部を提供することである。
上記課題は、不適切な燃料が充填されることを防止する安全部を形成するために、上側のカバーは閉止状態で少なくとも1つのロック手段によってブロックされ、ロック手段は、注入ノズルの吐出管の形状に応じて、適切な燃料が充填される場合にのみロック解除可能なように構成されていること、によって解決される。
本発明によってすべての誤給油が排除されるわけではないが、リスクが大幅に低減される。世界的に、無鉛ガソリンは、ディーゼルエンジンと比べて吐出管の下側端部の直径が小さくなっている注入ノズルによって注入される、ということが通常である。これによって、本発明によるとこの事実を利用することができるので、間違った注入ノズルを使用した場合の接続パイプ終端部のロック解除が防止され、また、少なくとも、ガソリンエンジン車にディーゼル燃料を給油したりディーゼルエンジン車にガソリン燃料を給油するということを防止することが少なくとも可能になる。
鉱物油産業がさらなる注入ノズルモデルを将来的に使用する限り、当然、過失に対する安全性をさらに向上することが考えられ得る。種類につき特殊な吐出管の直径を使用して、装着の段階から誤給油を防止することができると理想的である。このようにすると、不必要な修理を回避するだけではなく、間違って給油された量を処理する必要がないので環境に対する負荷を軽減することにも貢献する。また、レンタルカー会社は、故意にまたは過失で車両に誤給油されることがない、ということを見込むことができるので、返却時のコストを抑えることができるし、また、現地の言葉を知らない運転者がその無知ゆえに間違った注入ノズルを手にするということがなくなる。
本願の範囲内で「無蓋」という用語が用いられる場合には、もちろん、給油接続パイプが内部のカバーをまったく有していないということを意味しているわけではない。そうではなくて、この用語では、通常の意味の従来のタンクカバーを使用する必要はないが、安全上の理由からは使用しないこともできる、ということが意図されている。「管ピース」という用語は、本願の範囲内では、当然円筒形の断面を有する必要はなくて連続していてもよいし接続パイプの深さに従って変化していてもよいあらゆる任意の断面を有し得る接続パイプのインレット領域を意味するものとする。また、本願の適用範囲は、以下において好適な使用として記載されているがタンクカバーに限定されることはない。車両技術の範囲内外の貯留容器において使用することが可能であり、自動車の範囲内では特にエンジンまたはギヤオイルの給油接続パイプの領域において使用することが可能である。
本発明にかかる接続パイプ終端部は、上側の給油開口部をロックし、この上側の給油開口部は、「正しい」注入ノズルが装着された場合にのみロック解除されることができるようにする、という可能性によって特徴付けられる。このことは、様々な方法で行うことができる。たとえば、注入ノズルが互いに対向する2つの緊締把持具によって側方に押圧され、これら緊締把持具は、上側の給油開口部を覆うかまたは下方に押圧する旋回プレートによってロックされるようにすることができる。この場合、現在最も頻繁に使用されている注入システムにおいて以下のケースが考えら得る。
1.ガソリンエンジン車を誤ってディーゼル燃料で給油しようとする場合、ディーゼル注入ポンプの注入ノズルは、ガソリンエンジン用の注入ポンプの「予想されている」注入ノズルよりも直径が大きくなっている。この場合、注入ノズルが大きすぎて、給油接続パイプの機能領域内に挿入されないので、よって、緊締把持具によって下方に外方に押圧されないので、操作者が間違いに気づいて上側のカバーを開放せず注入ノズルを注入接続パイプに導入しないようになる。
2.ディーゼルエンジン車を誤ってガソリン燃料で給油しようとする場合、ガソリン注入ポンプの注入ノズルは、ディーゼルエンジン用の注入ポンプの「予想されている」注入ノズルよりも直径が小さくなっている。この場合、注入ノズルは充分に厚みがないので、両緊締把持具に接触するかまたは互いに離間するように押圧することができない。せいぜい、単一の緊締把持具のみを把持するので、この場合にも注入ノズルの自由端部が機能領域内に挿入可能であったとしても、同様にロックを解除することができなくなる。
本発明の好適な一構成によると、機能領域として、側方に突出する縁部を備える傾斜面が設けられている。ここで、この傾斜面上を吐出管が摺動することができるようになっている。この傾斜面は、給油接続パイプの管ピースの長手方向軸に対して、注入ノズル用の角度α分だけ傾斜した摺動面を提供する。この摺動面は、上側の給油開口部をロックが解除されることから保護するものである。
使用者は、まず、注入ピストルを本来の給油開口部にやや隣接させて摺動面の上側の開始部に装着し、その後、吐出管を摺動面に沿って摺動させる。この動きによって、閉止機構のロック解除を行う機構を駆動することができる。既に述べたように、これによって緊締把持具が互いに離間するように押圧されることになる。その際、大きすぎる注入ノズルは傾斜面の隆起した縁部間に挿入することができず、よって縁部を摺動しないので、緊締把持具に対して接触することはない。
しかし、この側方からの負荷が吐出管の外側カバー面に及びことによって、注入ピストルは摩耗されることになる。その理由は、注入ピストルは通常アルミニウムから作成されているので耐摩耗性があまりないからである。
したがって、他の一構成では、ロック手段が戻りバネを下方に押圧する。このことは、材料をより保護することになり、それに加えて、より長くより良く案内されるバネを使用することができるようになる。ここでも、必要である限り、隆起した縁部によって大きすぎる注入ノズルがロック手段を押下するおそれが防止される。隆起した縁部のさらなる利点は、ロック手段が事故等の結果意図せずに押圧されることを回避するということである。
傾斜面に吐出管を装着させる際、たとえば互いに対向して設けられている2つのロック手段が押下される。その際、これが、吐出管が摺動面上を摺動してからはじめて行われ得ると好適な結果となる。
この目的のために、ロックによって固定されているとともに上述した機構によってロック解除可能な摺動部材が設けられている。この摺動部材は、摺動面に隣接しかつ上方において側方に摺動可能に支持されている。この摺動部材は、ロック手段が吐出管によって押圧された後で側方に追いやられる。ここで、これによって注入ノズルの吐出管もまたさらなる下方運動とともにさらに側方へと追いやられて、ついには手動部材が上側の給油開口部を完全に使用可能とする。それに続いて、吐出管は、管ピース内に導入されて下側フラップを押圧することができる。
本発明に係る接続パイプ終端部のさらなる特徴は、過圧および負圧弁である。これら弁は、下側のフラップと、上側のカバーが同様に封止状態で構成されている場合にはこの上側のカバーとに対して、たとえば熱膨張またはエンジン側でタンクから栓が開くことによって重大な押圧が行われた場合に対応の圧力相殺を行う。
さらに、下側の封止フラップにわたって水路を設けることができる。この水路は、侵入してくる水または凝結水を排出し、それにより、下側のフラップを次に開放する際に水がタンク内に到達しないようにする。
請求項に記載の無蓋の給油接続パイプとは別個に適用可能な本発明の更なる態様は、既に公知の接続パイプに装着することができる接続パイプ終端部の使用である。本発明によると、現行の車両製造中に接続パイプを大幅に変更することは、経済的かつオーガニゼーション上の理由から行うことが難しい。たとえば、既に構成されたシステムを完成段階で無蓋の給油システムに切り替えるべき場合は、接続パイプの接続面に対して接続パイプ終端部を装着することができるようになっている。
ただし、運転者自身が接続パイプ終端部を取り外すことができないようにすべきであり、専門家に任せるようにすべきである。したがって、権限のない者が取り外しを行うことを防止するために、接続パイプ終端部には抑止手段を設けることができる。この抑止手段は、簡単に給油接続パイプに装着することができるが、破壊するかまたは破壊せずに工具を使用することによってのみ脱着することができる。このような抑止手段は、たとえばバネ部材によって構成することができる。このバネ部材は、接続パイプ終端部を給油接続パイプの残りの端部ピースにネジ止めする際にまたはその後で、スナップリングの形態で切り欠き部に嵌合し、工具を用いないと再び引き戻すことができないようになっている。この工具は、たとえば給油接続パイプの壁と接続パイプ終端部との間に挿入可能である。ここで、挿入された工具は、スナップリングの2つの端部をともに引き寄せることができるので、形状結合状態の嵌合が解除される。
上述した箇所および特許請求の範囲に記載した接続パイプ終端部の具体的な構成とは度別個に使用可能な本発明に係るさらなる特徴は、接続パイプ終端部と接続パイプとが2つの別個の部品を形成しており、これらは特別な接続部によって互いに接続可能であるので、接続パイプ終端部だけを給油接続パイプなしで交換することができる、ということであり得る。これによって、機械の部品を可能な限り頻繁に多数組み付けた後で接続パイプ終端部の領域で修理が必要となった場合に、接続パイプ全体を交換することなくこの接続パイプ終端部を修理することができるようになるという特別な利点がある。
たとえば、接続パイプ終端部が上述の閉止フラップを有している場合、これら閉止フラップは機械的部品に対して損害を与える可能性がある。接続パイプ管自体は、通常金属板管またはプラスチック管であり、特にプラスチック管は、プラスチックタンクに固定して溶接されていることが多い。いずれの場合であっても、タンクに至るまでの給油接続パイプ全体を交換することはコストがかかる。その理由は、この領域に手を入れることは難しくさらに車両の下側のみからしかできないからである。車両の構造次第では、タンクは、さらなる部品を取り外して内部空間からしか手を入れることができないので、給油接続パイプ全体を交換するのに比べて接続パイプ終端部をより簡単かつ用意に修理可能であるようにする必要性がある。
この目的のために、上述したのと同様に、市販の差込型閉止部またはネジ閉止部によって後から配備付加することができる接続パイプ終端部の場合、給油接続パイプは着脱可能な接続部を有している。給油接続パイプは、接続パイプ終端部と、タンクへと延びておりそこでタンクと着脱可能に固定して接続することができる本来の接続パイプ管と、から成る。接続パイプ終端部と接続パイプ管との間の接続は、特殊な工具によってのみ脱着され得ることが好ましいように構成されている接続部によって行われる。不正使用の可能性を排除することが望まれていない場合には、接続部を簡単に着脱可能に形成することもできる。
特殊な工具によって脱着可能な接続部は、たとえばバネ式のキャッチ部材によって構成され得る。これらキャッチ部材は、ここでも、スナップリングの形態で構成することができる。したがって、接続パイプ終端部は接続パイプ管を覆うことができる。ここで、スナップリングは、接続パイプ終端部の内壁と接続パイプの外壁との間に設けることができる。ゴムリング等の形態の追加の封止部によって、必要な封止状態を作り出すことができる。この場合、特殊な工具によって、スナップリングの端部を、着脱のために互いに引き寄せて押圧させたり互いに離間させて押圧させることができるようになっている。
さらなる可能性は、バネ式の部材を接続パイプ終端部の内部に設けて、接続パイプ終端部の壁内の切り欠き部を通して接続パイプ管の内壁内のロック用隆起に把持させる、ということである。ここで、これらバネ式の部材は、内側から特殊な工具を用いて把持して内方に向かって引き寄せることができ、それにより、接続パイプ終端部を引き外すことができる。その他のあらゆる使用手段も当然可能である。
最終的に、接続パイプ終端部をまずワンピースとなるよう固定して接続パイプ管に接続させ、修理の場合にのみ、たとえば故障した接続パイプ終端部を削り落とした後で除去着脱可能な接続ピースを装着するということも可能である。この場合、接続パイプ管は既に対応の手段を有しており、それによって、既に存在している接続パイプ終端部を取り外した後で上述の原則に基づく交換部品を装着することができる。
本発明のさらなる好適な構成は、事故時に非封止状態となることに対する追加の安全装置を備える。この安全装置もまた、上述しかつ特許請求の範囲に記載した接続パイプ終端部の特殊な構成とは別個に使用可能である。ここで必要なのは、上側および下側の封止フラップによって二重閉止が存在するという事実のみである。
事故の場合、常に、接続パイプ終端部に対して変形した端部または膨張した対象によって許容不可能なほど大きな横方向の力が加わるというおそれがある。この場合、横方向の力が接続パイプ内に導入され、接続パイプは、特別な手段がないと場合によっては制御不可能な箇所で破断しかねない。特に、接続パイプの幾何学形状が、ほぼ接続パイプ終端部の下側底部の形状および位置と、燃料容器の下側底部の形状および位置とに適合されているので、接続パイプ管の延在に沿った、幾何学形状が変化しているため弱化している箇所が生じ、この箇所は、破断箇所となる可能性もある。
接続パイプ管が下側で破断して、場合によっては燃料が吐出するのを防止するために、接続パイプ管は、適切な材料から作成されている。この材料は、破断に対して耐性を有するとともに、充分な可撓性も有しており、それにより、事故によって引き起こされるある程度の変形度を漏れなしで耐えることができるようになっている。より向上した安全性は、上側および下側の封止フラップ間に規定破断箇所を設けることによって達成され得る。この規定破断箇所は、接続パイプ終端部の壁内に導入された破断モーメントの結果、接続パイプ終端部の上側の部分が破断することができるがその際接続パイプ終端部の下側の部分またはその下にある接続パイプがそれと同時に損害を被ることがないように作用する。この場合、接続パイプ終端部を充分に封止する下側の封止フラップが未だに存在しており、それによって、車両が事故に巻き込まれたとしても燃料が排出されるのを防止する。
規定破断箇所は、好適には、接続パイプ終端部の壁内で、上側および下側の封止フラップ間に設けられている凹部として刻設され得る。この凹部は、接続パイプ終端部のプラスチック材料内に簡単に刻設することができるか、または既に製造時に設けることができる。の凹部の上方および下方に、追加の材料補強部を設け、それにより、規定破断箇所の効果を補強することができる。
代替的に、接続パイプ集端部をツーピース構成として、それにより、上側の封止フラップの上側の部分を下側の封止フラップの下側の部分に差し込むことができるようにする。ここで、差し込み接続箇所は、たとえばゴムリング等の封止部によって封止されている。この場合、接続パイプ集端部の上側および下側の部分は、管状のベースボディを有している。これらは、ゴムリングを含めて入れ子状に差し込まれるようになっている。
ここで、規定破断箇所は、差し込み接続部を解除可能とすることによって実現され得る。これが間違って行われないようにするために、差し込み接続部は、好適には、係止つまみまたは接続パイプ終端部の上側および下側の部分が離れないように互いに対して食い込むように構成されている。ここで、重大な破断力が生じた場合に係止つまみが破断して上側の部分が引き外されることができるようになっている。この構成において、接続パイプ終端部の上側および下側の部分の重複領域は、きわめて小さなものになるよう保持されており、それにより、横方向の力が生じた場合に規定破断箇所の領域を安全に脱着することが保証される。
本発明のさらなる特徴および利点が、従属請求項および図面に基づく本発明の好適な実施例の以下の記載から明らかになる。
図1には、本発明に係る一実施例の側面図が示されている。この一実施例を以下に記載するが、本発明または本願の範囲はこの具体的な構成に限定されるものではない。
図1に示されている接続パイプ終端部は、管ピースから形成されている。この管ピースの断面は、開口部の方に向かって最初は円錐状に拡大する。この拡大する部分の下方には、パイプを密封する下側封止フラップ2が設けられている。さらに、封止フラップは、バネによって封止面(ここでは不図示)に対して当接している。接続パイプ終端部はさらに、図2に個別箇所「Z」として拡大図で示した過圧および負圧弁と、ここでは同様に不図示の排水部とを有している。この排水部を通過させて水を排出することができる。
上側の領域には、まず、給油口5が設けられている。この給油口を通過させて、注入ノズルの吐出管4を導入させることができる。この吐出管は、さらに進入させると下側封止フラップ2を開放する。上側の給油口5の上方には、閉止機構3が設けられている。この閉止機構は、開放されない状態で注入ノズルの導入を妨げるようになっている。
給油ミスを最小限に抑えるかまたは可能な限り防止するために、この閉止機構3は、「正しい」注入ノズル、すなわち給油するのに適切な燃料のための注入ノズルが装着された場合にのみ開放され得るようになっている。
この目的のために、管ピース1の上側の接続パイプ部分に環状部材14が挿入される。この環状部材には、摺動部材が接続パイプ軸に対して直交した状態で摺動可能に案内されている。摺動部材はU字型形状を有しているが、環状無端の部材として構成されていてもよい。ここで重要なのは、摺動部材が、吐出管4を貫通させて差し込むことができる貫通孔を有しているという点のみである。
吐出管4を完全に差し込むことによって、ロック手段7が押下される。このロック手段の上側の領域は、摺動部材の切り欠き部に形状結合状態で嵌合している。このように押下することによって、ロック手段7は嵌合状態を解除されて、摺動部材が自由な状態となって側方に変位され得るようになる。
摺動部材の下方には、傾斜面が摺動面10として構成されている。この摺動面は、環状部材14の内側表面に加工されているものである。この摺動面10は、管ピース1の接続パイプ軸に対して角度αの分だけ傾斜しており、摺動部材によって差し込まれた吐出管10がさらに管ピース1内に導入される場合にはこの吐出管を側方に変位させるように作用する。
吐出管4は、側方に変位すると、摺動部材に押圧する。これによって、摺動部材が側方に摺動して離間して、注入ノズルを摺入させるために上側の給油口の上方の領域が完全に使用可能な状態になる。このようなロック解除およびそれに続く摺動部材の摺動は、互いに対向する2つのロック手段7が注入ノズルの下側の縁部によって押下された場合にのみ可能である。吐出管10の直径があまりに小さすぎて注入ノズルの大きさが充分でない場合には、ロック手段7がまったく押下されないかまたは1つだけ押下されるので、ロックは解除されない。
摺動部材は、注入ピストルの下側の縁部が側方右側に移動してもはやロック手段7の上方に存在しなくなった場合に、摺動した後もロック手段を押下しつづけるように構成されている。この状態では、摺動部材の左側領域がロック手段7を押下している。
2つのロック手段7の代わりに、当然、さらなるロック手段7を使用することもできる。重要なのは、すべてのロック手段7を作動させることができない注入ノズルを介して適切でない種類の燃料が付与されることがない、という点のみである。ロック手段7を押下することは、注入ピストルの摩耗を概ねなくすという利点を有する。特に、側方に溝が付くおそれがない。
図示の好適な構成では、ロック手段7はそれぞれ、上側のカバー6の切り欠き部に形状結合状態で嵌合する拘束ピンから構成されている。この拘束ピンは、安全バネ9の力に抗って、吐出管4の自由端部によって下方へ変位可能である。これによって、拘束ピンは、上側のカバーとして挿入された摺動部材の切り欠き部から「係止」解除される。
摺動部材は、この係止方向において、遮断領域を有している。このことはすなわち、摺動部材は、閉止位置において、本体の一部が上側の給油口の上方に設けられている、ということに他ならない。この給油口は、側方に変位されて始めて使用可能になる。傾斜した摺動面10は、特に、管部分1の軸に対して20度ないし80度、好適には35度ないし55度、本図において示しているようにさらに好適には45度の傾斜位置を有している。
本図に示すように、閉止機構が、吐出管4を差し込むための長穴を有しているカバーキャップ11によって支持されていると好適である。ここで、長穴の幅は吐出管4の直径よりもやや大きくなっており、長穴の長さは摺動部材の摺動路に概ね相当する。
ここでは、上側の給油口5の上方に、追加の閉止フラップ12が設けられている。この追加の閉止フラップは、いたずら防止目的のものでありさらなる封止を行う。この目的のために、追加の閉止フラップは、摺動部材に枢着されて設けられており、摺動部材によって摺動される。追加の閉止フラップは、対向する側において嵌入溝13に嵌入する。この嵌入溝は、この追加の閉止フラップを閉止した状態で固定するものである。注入ノズルが引き抜かれた後で引き戻しバネによってフラップ12が再び元に戻り、それにより、フラップは、摺動部材が摺退すると再び嵌入溝13に嵌入することができるようになる。
中央ロックが開放位置にある場合にのみロックができるように、車両の中央ロックを介してロック手段をブロック可能とすることができる。この目的のために、たとえば、電動駆動式のマンドレルが、公知の給油フラップが固定されるだけで既に摺動部材の移動を阻止することができる。
最終的に、接続パイプ終端部は、後置の管状接続パイプとの接続のための独立した部品として構成されていてもよいし、または、タンクの接続パイプ内に直接一体化されていてもよい。接続パイプ終端部は、独立した部品である場合、大部分がプラスチックから製造されている管部分と溶接されるか、または、従来はタンクカバーに載置または固定されるために使用されてきた市販の接続部を介して接続パイプと接続してもよい。こうすると、車両が無蓋で給油されるよう配備変更された場合に接続パイプに変更を加える必要がないため特に有利である。この場合、車両は脱着安全装置を有していると好適である。この脱着安全装置は、運転者自身がタンク閉止部を操作することができないように工具を用いないと解除できないようになっているものである。
図2には、下側の封止フラップ2が、拡大図で示されている。封止フラップ2は、自在軸受15に固定された旋回フラップから成る。この旋回フラップは、軸受縁部に対する閉止バネの力によって、封止部16を伴って給油接続パイプの管状接続パイプ1内に押入される。
封止フラップ2は、上側の部分に押圧領域を有している。この押圧領域に対して注入ノズルの下側の縁部が支持され得る。注入ノズルを心出しするために、中央領域には、上方に向かって突出している隆起が設けられている。押圧領域は、少なくとも1つの、図示の例では2つの貫通孔17を有しており、この貫通孔を介して圧力が封止フラップ2の内部空間に入ることができる。
封止フラップ2の下側の領域には、過圧分岐管19および負圧分岐管18が設けられている。これら分岐管を介して、過圧または負圧を補償することができる。このために、どんな種類の圧力弁でも用いることができるが、図示の実施例では、バネ付勢されたラム使用される。このプランジャは、上側の皿状縁部において封止フラップの底部の側に支持されており、ハンドル体によって吸入開口部に負荷を与えながら、封止フラップの底部の貫通開口部を貫通して通っている。ここで、ハンドル体の両自由端部と封止フラップの底部との間にはバネが張設されている。ここで、封止は皿状縁部によって行われる。この皿状縁部は、弾性力を克服した後で、各分岐管を作動させるために封止フラップの底部から持ち上がるようになっている。
図3には、接続パイプ終端部のさらなる構成が示されている。この構成は、下方に押下するロック手段7の代わりに、注入ノズルの吐出管4の縁部によって側方に追いやられるロック手段を有している。図示の実施例のように、注入ノズルと接触すると直ちにこのように追いやられることになっているが、注入ノズルが、吐出管4の端部とともに下方に摺動される必要のある摺動体(不図示)内に挿入可能になっていてもよい。この場合、この摺動体は、貫通開口部を有している。注入ノズルは、この貫通開口部を通過して、最終位置に到達すると、接続パイプ終端部に摺入されることができる。
図4には、規定破断箇所20を有する接続パイプ終端部が図示されている。この規定破断箇所は、本例では、外方から接続パイプ壁内に刻設された凹部が形成されているので、そこでは材料が弱化している。この規定破断箇所20の意義は、許容不可能な横方向の力が生じた場合に、下側の封止フラップ2の封止効果を維持した状態で接続パイプ終端部の上側の領域を破壊することができ、それによって、許容不可能な横方向の力が加わっているにも関わらず、給油接続パイプの封止効果をほぼ維持したままにする、ということである。
図5は、接続パイプ終端部と給油接続パイプシステムの管状接続パイプ23との接続箇所を示している。この給油接続パイプシステムはツーピース構成になっているが、接続パイプ終端部は、接続手段が破壊するかまたは特別な工具を用いないと、管状接続パイプ23から脱離することができないようになっている。
接続パイプ終端部は、管状接続パイプ23に接続されるために、管状接続パイプの上に摺動される。ここで、バネ式保持つまみ22は管状接続パイプ23の切り欠き部に係止し、それにより、バネ式保持つまみ22を破壊するかまたは工具を導入しないと引き抜くことができないようになる。係止したバネ式保持つまみ22は、形状結合状態で接続するために端部において管状接続パイプ23の保持縁部24を下方から把持し、それにより、接続パイプ終端部が固定保持される。封止部(ここでは図示されていない)が接続部を密閉する。
図6には、本発明に係る給油接続パイプのさらなる構成が示されている。この構成では、ロックピン21が設けられている。このロックピンは、自動車の中央閉止装置のスイッチ装置によって作動可能になっている。自動車の中央閉止装置は、中央ロックシステムあるいは車両の中央制御されたロッキングシステムを意味している。このマンドレル形状のロックピン21は、閉止状態において上側のカバー6に押圧してこれが摺動できないようにすることによって、接続パイプ終端部を自動車の中央ロックに関連させる。その結果、図示の実施例では上側の封止フラップを形成する追加の閉止フラップ12が、ロック溝13への嵌合状態が解除されることがなくなる。これによって、閉止ピン21が押入されたままである限り、閉止フラップ12の形態の上側の封止フラップは閉止されたままとなる。中央ロックを開放してはじめて、このロックピン21を引き戻し、それにより、中央ロックによって給油システムを使用可能にすることができる。
ロックピン21によって、さらなる追加の機能が可能になる。たとえば、車両電子部品によってエンジンが運転されている場合にはロックピンが上側のカバー6に自動的に当接されるようにし、自動車の給油をエンジンがスイッチオフしている場合にのみ可能となるようにすることができる。同様の機能によって、自動車の給油を外部ヒータ、特にパーキングヒータがスイッチオンしている場合に防止することもできる。こうすることによって、運転者が法律の規則を過失によって無視することに対する安全性が向上される。
さらに、ロックピン21の機能は、クラッシュセンサまたは車両動力学制御部のその他の部材に結びつけることもできるので、自動車が事故に巻き込まれるのに先立って適切な時期に接続パイプ終端部を再度閉止するので、異物または変形したシャーシの縁部によって上側のカバー6が押圧されて外されるという既に避け得ないようなケースでさえも防止可能となる。
当然、ロックピン21は、カバーの任意の場所に設けることができる。それどころか、ロックピンをディスク形状に構成して、追加の封止フラップとして管開口部の横断方向前方へ移動させることもできる。
ロックピン21によって、給油接続パイプのカバーのために自動車に通常設けられている摺動フラップのロックを不要なものとすることができる。これによって、既に先立って完成されているシャーシの構成を、面白い視覚効果を生成するためにたとえば上側のカバーが特殊鋼から構成され得るようになっている目に見える接続パイプ終端部によって刷新するだけではなく、それに加えて、比較的離れて外側に存在しているシャーシのシートメタル領域にロックピン21が摺動すること防止される。シャーシのシートメタル領域は、たとえば摺動フラップが完全に閉止されておらずロックピン21が予定していた開口部に摺入されないで開口部の縁部に押圧しているような場合に、損傷を被るおそれがある。
ロックピン21は、規定破断箇所20と組み合わせて、唯一のロックピン21としてまたは追加のロックピン21として、下側の封止フラップ2の領域に設けることもできる。こうすると、上側の接続パイプ終端部が破断してもロックが解除されない、特にクラッシュセンサ機構と組み合わせてロックが自動的に行われるようになっている場合にはロックされた部分が破断してもロックが解除されない、という利点が得られる。
接続パイプ終端部の中央ロック機能のために、ロックピン21が設けられていること、および、旋回可能な封止フラップのうちの1つが旋回動作において固定載置されているか、または、長手方向に移動可能であることによって環状接続パイプ23の内側にアクセスすることができるようになっている場合に接続パイプ終端部の可動な機能領域に沿って可動ができないようブロックされること、が必要である。
規定破断箇所20と、複雑な中央ロックと、給油接続パイプを上側の接続パイプ終端部および環状接続パイプの接続部が破壊されている場合にのみ接続する下側の接続パイプ終端部を有するツーピース部材として構成することとを、今までは別個の発明の構成要素と見なしてきたが、これらは、上側および下側の密封領域における接続パイプ終端部の特別な構成と必ずしも関連していなくてはならないわけではない。したがって、これら3つの構成要素は独立請求項である別個の特許請求項に関連しているということを留保しておく。
図面中、以下のものが示されている。
本発明に係る接続パイプ終端部の側面断面図である。 図1の個別領域「Z」の図である。 接続パイプ終端部のさらなる構成の上面図である。 規定破断箇所を有する接続パイプ終端部の側面断面図である。 接続パイプ管の上側の部分とその上に固定されている接続パイプ終端部とともに示す給油接続パイプの図である。 中央ロックを介してロックするための接続ピンとともに示す接続パイプ終端部の上側の部分の構成を示す図である。
符号の説明
1 管ピース
2 下側の封止フラップ
3 閉止機構
4 吐出管
5 上側の給油開口部
6 上側のカバー
7 ロック手段
8 閉止バネ
9 安全バネ
10 摺動面
11 カバーフラップ
12 追加の閉止フラップ
13 ロック溝
14 保持部
15 封止フラップの自在軸受
16 封止フラップの封止部
17 封止フラップの押圧領域内の貫通孔
18 負圧分岐管
19 過圧分岐管
20 規定破断箇所
21 ロックピン
22 バネ式保持部材
23 管状接続パイプ
24 保持縁部
α 管ピースの長手方向軸に対する摺動面の傾斜角

Claims (36)

  1. 自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部であって、一定のまたは可変の断面を有し、注入ノズル用の差し込み領域を構成するとともに側壁によって包囲されている上側の入口空間を構成する管ピース(1)と、前記管ピース(1)内に設けられている下側の封止フラップ(2)と、該下側の封止フラップ(2)の上方に設けられている閉止機構(3)と、を備え、前記閉止機構(3)は、上側の給油開口部(5)および該上側の給油開口部(5)を閉止状態で少なくとも部分的に覆う少なくとも1つの上側のカバー(6)を有しており、また、少なくとも1つのロック手段(7)によって不適切な燃料が充填されることが防止され、この防止は、前記タンクが、前記注入ノズルの吐出管(4)の種類の形状に応じて適切な燃料を充填されたときのみロックが解除されるように実行されることで、前記吐出管(4)が前記上側の給油開口部(5)および前記下側の封止フラップ(2)を通って摺入することができるように構成されている、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    摺動面(10)は、前記上側の給油開口部(5)の上方において、前記管ピース(1)の長手方向軸に対して角度(α)を成して設けられ、前記摺動面に沿って、前記吐出管(4)が、前記管ピース(1)内に挿入される際に、前記上側の給油開口部(5)に対して側方にずれている開始位置から前記上側の給油開口部(5)に対して正確に合致する差し込み位置まで摺動式に案内されるようになっており、前記上側のカバー(6)は、前記ロック手段(7)によってロックされる、またはロックが解除されることが可能であり、また、側方に摺動可能な摺動部材によって構成されており、前記摺動部材は、前記上側の給油開口部を、閉止位置において遮断領域によって少なくとも部分的に覆い、
    前記吐出管(4)は、ロック解除後に、前記摺動面(10)を摺動し、前記吐出管(4)が前記遮断領域に対して押圧され、前記摺動部材は、前記吐出管(4)の端部によって少なくとも側方方面に追いやられ得るように構成されていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  2. 請求項1に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    記ロック手段(7)は、遮断手段によって形成されており、前記遮蔽手段は、前記吐出管(4)によって、ブロック位置から、前記上側のカバー(6)をブロックしない開放位置まで移動させられ、かつ、前記上側のカバー(6)をブロック位置からロック解除するために前記吐出管(4)から出て追いやられるように構成されていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  3. 請求項1または2に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    2つ以上のロック手段(7)が設けられており、該ロック手段は、互いに対して間隔(a)をおいて設けられており、該間隔(a)は、ディーゼル燃料用の注入ノズルを含む注入ノズルの第1の直径を有する前記吐出管(4)によって両ロック手段(7)がロック解除可能であるのに対して、前記第1の直径と比較して小さな第2の直径を有する無縁ガソリン用の注入ノズルを含む注入ノズルによってロック手段(7)がまったく解除可能ではないかまたは1つのみが解除可能であるような大きさになっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  4. 求項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    互いに対向する2つのロック手段(7)が設けられており、これらロック手段は、適切な直径を有する吐出管(4)によって前記上側のカバー(6)をロック解除するために追いやられ得るようになっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  5. 求項1ないし4のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記ロック手段(7)は、前記上側のカバー(6)内の切り欠き部に形状結合状態で嵌合する拘束ピンによって形成されており、該拘束ピンは、安全バネ(9)の力に抗って前記吐出管(4)の自由端部によって側方にまたは下方に移動可能となっており、移動が行われると、前記上側のカバー(6)の前記切り欠き部との前記拘束ピンの嵌合が解除されるようになっている、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  6. 請求項3ないし5のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記上側のカバー(6)は、摺動フラップによって形成されており、該摺動フラップは、閉止バネ(8)の力に抗って閉止状態から開放状態へと摺動可能となっており、前記ロック手段(7)は、上側の領域であって、適切な直径を有する吐出管(4)をロック解除するために、適切な直径を有する吐出管(4)の自由端部を前記摺動面(10)に設置または摺動させる際に追いやられ得るようになっている上側の領域と、下側の領域であって、内方すなわちタンクの方向に摺動可能な摺動フラップを閉止状態でボルトのように下側から把持する、下側の領域と、を有しており、前記ロック手段(7)を追いやることによって、ロック解除のために下側からの把持状態が解除されるようになっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  7. 求項1ないし5のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記摺動部材は、前記上側の給油開口部を遮断領域によって少なくとも部分的に覆い、かつ、前記吐出管(4)の端部が前記遮断領域の側方に隣接して載置されており、前記吐出管(4)が前記摺動面(10)上を摺動する際に、前記吐出管(4)が、摺動方向において前記遮断領域に対して押圧され、それによって前記摺動部材が移動されるようになることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  8. 求項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記摺動部材は、U字型形状の内部領域であって、略直線状の2つの脚部と湾曲した中央領域とを有する、内部領域を備えており、前記遮断領域は、前記中央領域の一部によって形成されており、(4)前記摺動面(10)は、前記中央領域に隣接して設けられているとともに前記直線状の脚部によって少なくとも部分的に覆われていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  9. 求項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記摺動面(10)は傾斜した面であり、前記管状部分(1)の軸に対する角度(α)は、20度〜80度の間、好適には35度〜55度の間、更に好適には45度であることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  10. 請求項またはに記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記ロック部材(7)が形状結合状態で嵌合されるための切り欠き部は、前記摺動部材の略直線状の脚部に設けられており、前記ロック部材(7)は、前記切り欠き部から離れて内方に突出し、それにより、両ロック部材(7)は充分な大きさの直径を有する吐出管(4)によってのみ押下可能となっており、直径が小さすぎる吐出管(4)はロック部材(7)のうち1つのみを押下可能になっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  11. 請求項または10に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記摺動部材の前記中央領域とは反対の前記直線状の脚部の部分は、前記上側の給油開口部(5)の方向に摺動した後で、吐出管(4)が前記ロック手段(7)をさらに覆うことがなくかつ前記ロック手段(7)がさらなる摺動路を通って前記吐出管(4)のところまで前記上側の給油開口部(5)内に差し込み可能となるまで前記直線状の脚部によって押下されたままとなるように構成されていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  12. 請求項ないし11のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記摺動部材の前記中央領域の内側湾曲部は、前記吐出管(4)の外側湾曲部に概ね相当していることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  13. 請求項1、7、8、9、10、11または12のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記管ピース(1)の内部において、前記上側の給油開口部(5)の上方において保持部が挿入されており、該保持部内で、前記摺動部材が摺動可能に案内されていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  14. 請求項1、7、8、9、10、11、12または13のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    当該接続パイプ終端部は、封止フラップ(11)を有しており、該封止フラップは、前記吐出管(4)を差し込むための長穴を有しており、前記長穴の幅は前記吐出管(4)の直径よりも僅かに大きくなっており、かつ、前記長穴の長さは前記摺動部材の摺動路に概ね相当することを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  15. 求項1ないし5のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記上側の給油開口部(5)の上方において、追加の閉止フラップ(12)が設けられており、該閉止フラップは、引き戻しバネにより閉止位置に置かれ、前記吐出管(4)の下部により開放位置に押圧され、前記吐出管(4)が引き抜かれた後には、前記引き戻しバネにより閉止位置に置かれることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  16. 請求項6ないし14のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記上側の給油開口部(5)の上方において、追加の閉止フラップ(12)が設けられており、該閉止フラップは、引き戻しバネにより閉止位置に置かれ、前記吐出管(4)の下部により開放位置に押圧され、前記吐出管(4)が引き抜かれた後には、前記引き戻しバネにより閉止位置に置かれることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  17. 求項16に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記追加の閉止フラップ(12)は、前記摺動部材に枢着されて設けられており、かつ、この枢着部のほうを向いている部分領域において、閉止機構がロック溝(13)内の閉止位置にある場合に管状部分(1)または前記管状部分(1)に対して不動の部材内に嵌合するようになっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  18. 求項1ないし17のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部であって、前記自動車は、自動車の中央閉止装置を有する、接続パイプ終端部において、
    前記ロック手段は、前記自動車の前記自動車の中央閉止装置によって、前記自動車の中央閉止装置が開放位置に存在している場合にのみロック解除が行われるように追加でブロック可能となっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  19. 求項1ないし18のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記管状部分(1)は、過圧および/または負圧弁を有しており、該過圧および/または負圧弁を介して、燃料容器内の過圧または負圧が前記上側の給油開口部(5)および/または前記下側の封止フラップ(2)の封止機能の分岐管によって補償可能となっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  20. 求項19に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記下側の封止フラップ(2)の下側の領域に設けられた加圧分岐管(19)及び負圧分岐管(18)は、前記管状部分(1)の軸の両方向においてそれぞれ弁バネの力に抗って摺動可能、過圧および/または負圧弁の各弁機能が作用するようになっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  21. 請求項18に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記上側の給油開口部(5)および/または前記下側の封止フラップ(2)の他に、前記下側の封止フラップ(2)の下側の領域に2種類の分岐管が設けられており、第1の分岐管(19)が過圧の結果弁ボディが第1の方向に摺動する際に開放するのに対して、第2の分岐管(18)は負圧の結果弁ボディが第2の方向に摺動する際に開放して、過圧または負圧を補償するようになっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  22. 求項1ないし21のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    当該接続パイプ終端部は、自動車の燃料供給システムの管状接続パイプに一体状に接続されていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  23. 請求項1ないし21のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    当該接続パイプ終端部は、タンク接続パイプのタンクカバー用のネジまたは差し込み口金を含む固定部にネジ止め可能になっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  24. 求項23に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    当該接続パイプ終端部は、脱着安全装置を有しており、該脱着安全装置は、工具を用いないと脱着することができないようになっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  25. 求項24に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    バネ部材によってネジ止め解除安全装置が形成されており、該ネジ止め解除安全装置は、当該接続パイプ終端部をタンク接続パイプに装着する際に、1つの面を下方から把持した状態で脱着をブロックしており、前記バネ部材は、把持工具によって把持可能であるとともに、前記脱着安全装置を作動停止させるために引き戻し可能となっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  26. 求項1ないし25のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記下側の封止フラップ(2)の上方において、進入してきた水または凝結水用の排水部が設けられていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  27. 求項1ないし26のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部であって、前記自動車は、自動車の中央閉止装置を有する、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    当該接続パイプ終端部は、前記自動車の中央閉止装置を介して制御可能なロックピン(21)の形態の上側の閉止手段を有しており、前記閉止手段は、ロックされた状態では前記上側の無蓋の閉止機構(3)をロックすることができるとともに前記自動車の中央閉止装置を介して開放された状態では切り替え可能となっており、該開放された状態において、前記上側の無蓋の閉止機構(3)は、前記吐出管が挿入されると開放され得るようになっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  28. 求項1ないし27のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部であって、前記自動車は、自動車の中央閉止装置を有する、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    当該接続パイプ終端部は、前記自動車の中央閉止装置によって制御可能なロックピン(21)の形態の下側のロック手段を有しており、前記ロック手段は、ロックされた状態で前記下側の封止フラップ(2)をブロックするとともに前記自動車の中央閉止装置を介して開放された状態で切り替え可能となっており、該開放された状態において、前記下側の封止フラップ(2)が、吐出管が進入することによって旋回可能となっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  29. 求項27または28に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記ロック手段は、前記自動車の中央閉止装置とともに開放された状態と閉止された状態とで切り替わるようになっていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  30. 請求項27または28に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記自動車の中央閉止装置は、エンジンの動作中または給油中に動作許可されていない外部ヒータを含むその他の装置の動作中に、前記ロック手段を閉止された状態に切り替え、前記給油接続パイプは、エンジン等のその他の装置がスイッチオフされてはじめて使用可能になることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  31. 請求項26ないし29のいずれか1項に記載の、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部であって、前記自動車は、クラッシュ検出器として形成されたセンサまたは走行動力学検出器のセンサもしくは横転センサを有しており、各々の前記センサは、致命的な状態を検出した場合には前記自動車の中央閉止装置を制御する底部電子部品に警告信号を伝達することができるようになっている、接続パイプ終端部において、
    前記警告信号が生成される場合に、前記ロック手段は閉止されていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  32. 求項1ないし31のいずれか1項に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部であって、インレット領域を包囲する壁を有する管ピース(1)と、上側の無蓋の閉止機構(3)と、下側の封止フラップ(2)と、を有している、接続パイプ終端部において、
    前記壁内に、規定破断箇所(20)が前記上側の無蓋の閉止機構(3)と下側の封止フラップ(2)との間に設けられていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  33. 求項32に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記規定破断箇所(20)は、壁の強度が弱くなっている領域によって形成されていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  34. 求項33に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記規定破断箇所(20)は、前記壁に刻設されている環状の溝によって形成されていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
  35. 自動車のタンクの給油接続パイプであって、請求項1ないし34のいずれか1項に記載の接続パイプ終端部と前記タンクに接続されている管状接続パイプとを有する、給油接続パイプにおいて、
    前記接続パイプ終端部は、破壊されるかまたは前記接続パイプ終端部を前記管状接続パイプから脱離させるための特別な工具でしか脱着され得ない接続部を介して前記管状接続パイプ(23)に接続されていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ。
  36. 求項35に記載の自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部において、
    前記接続部は、バネ式の保持部材(22)によって形成されており、該保持部材は、当該接続パイプ終端部と前記管状接続パイプ(23)との間に設けられており、前記バネ式の保持部材(22)は、当該接続パイプ終端部を前記管状接続パイプ(23)にかぶせる際に押しやられることができるとともに、使用位置において、抑止縁部(24)を下方から把持した状態で形状結合状態の接続部を形成するために収容部内に弾性的に嵌合し、かつ、反対方向に負荷がかかると自動的に食い込んで固定されるように構成されていることを特徴とする、自動車のタンクの給油接続パイプ用の無蓋で閉止可能な接続パイプ終端部。
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