JP5011852B2 - 電子デバイスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は電子デバイスの製造方法に係り、特に、P(燐)注入後にレジストをアッシング除去する工程を含む電子デバイスの製造方法に関する。
従来より半導体装置の製造工程、液晶パネルや有機ELパネルのアクティブ基板の製造工程等の電子デバイスの製造工程においては、ソース・ドレイン領域等を形成するためにイオン注入法が用いられており、その際のイオン注入マスクとしてはフォトレジストが用いられている。
イオン注入後にはこのフォトレジストマスクを剥離する必要があるが、近年、このフォトレジストマスクの剥離を剥離液を用いたウエット処理に代えて、O2プラズマを用いたアッシング処理が採用されているので、ここで、図1及び図2を参照して従来のアッシング工程の一例を説明する(例えば、特許文献1参照)。
図1を参照するに、まず、p型シリコン基板201に素子分離領域202を形成して素子形成領域を区画したのち、素子形成領域の一部にPをイオン注入してn型ウエル領域203を形成するとともに、他の素子形成領域にBをイオン注入してp型ウエル領域204を形成する。
次いで、熱酸化を施すことによってゲート絶縁膜205を形成したのち、全面に多結晶シリコン膜を形成しパターニングすることによってゲート電極206,207を形成する。
次いで、n型ウエル領域203をレジストマスク208で覆った状態でp型ウエル領域204にPイオン209をイオン注入することによってn型ソース・ドレイン領域210を形成する。
なお、このイオン注入に際して、レジストマスク208の表面にPイオンの注入に伴う変質層211が形成される。
次いで、O2を主成分とし、N2、H2、及び、CF4を添加したガスをプラズマ化したプラズマ中から陽イオン及び電子を除去して中性ラジカルとし、この中性ラジカル雰囲気212中でアッシング処理を行うことによって変質層211及びレジストマスク208を除去する。
なお、このアッシング処理工程において、処理速度を高めるために高温でアッシング処理を行った場合には、未変質のレジストが破裂(ポッピング)する現象を抑えるために、変質層211の除去工程を150℃の基板温度で行い、変質層211を除去したのちに、200℃の基板温度で未変質のレジストマスク208を除去する。
図2を参照するに、次いで、被処理基板を大気中に取り出したのち、硫酸水溶液で洗浄処理してアッシング残渣を除去し、次いで、p型ウエル領域204をレジストマスク213で覆った状態でn型ウエル領域203にBイオン214をイオン注入することによってp型ソース・ドレイン領域215を形成する。
次いで、O2を主成分とし、N2、H2、及び、CF4を添加したガスをプラズマ化したプラズマ中から陽イオン及び電子を除去して中性ラジカル217とし、この中性ラジカル217雰囲気中でアッシング処理を行うことによって変質層216及びレジストマスク213を除去することによってCMOSトランジスタの基本部分が形成される。
なお、この場合も、ポッピング現象を抑制するために、変質層216の除去工程を150℃の基板温度で行い、変質層216を除去したのちに、200℃の基板温度で未変質のレジストマスク213を除去する。
一方、アッシング工程を一定の基板温度で行うために、基板温度を180℃にした状態、変質層を1%のCF4を含んだO2プラズマ中でアッシング処理し、変質層を除去したのち、未変質のレジストマスクを5%のN2を含んだO2プラズマ中でアッシング処理を行うことも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
近年の半導体装置の高速化にともなって、駆動電流増加とリーク電流低減の両立を図るために相当回数の不純物注入を繰り返しているが、当然、イオン注入マスクとして使用されたレジストは剥離する必要があり、注入の回数が増えればその分のレジスト剥離回数も増加して製造時間の増加をもたらすことになる。
そこで、近年では、上述のようにレジスト剥離時の基板温度を150℃以上の高温として反応速度を高めて、一回当たりのレジスト剥離時間を短縮することが行われている。
また、ロードロック室を備えたアッシング装置等においては、高温処理した半導体ウェハをロードロック室を介して大気中に取り出した場合、アーム等の基板保持具と接触している部分と非接触部分との間で温度むらが発生し、大気中で急冷される際に熱変形が発生して半導体ウェハに反りが生じたり、或いは、熱応力が発生して配線に断線や短絡を発生させる虞がある。
そこで、ロードロック室に冷却機構を設けて、ロードロック室にウェハ載置ステージを設けて、ウェハ載置ステージ上に処理済みの半導体ウェハを載置することによって均一な熱分布とした状態で所定温度まで降温することが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
或いは、ロードロック室が大気圧になった時点でロードロック室を開放して処理済みの半導体ウェハを自然冷却すること或いは、ロードロック室を大気圧にする際に不活性ガスをロードロック室内に導入することによって処理済みの半導体ウェハを自然冷却することも提案されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平11−097421号公報 特開平05−275326号公報 特開平11−345771号公報 特開2001−319885号公報
しかし、本発明者は、鋭意研究の結果、5×1015cm-2の高濃度のPをイオン注入した後のアッシング工程において、シリコン基板におけるP注入領域やPが注入された多結晶シリコン層が不所望にエッチングされるSi掘られ現象が発生することを見出した。
図3は、コンタクトホール形成後の要部断面図であり、電子顕微鏡写真をスケッチしたものである。図3は、ゲート電極の延在方向に平行な断面図として示している。
図3を参照するに、上図に示す正常部に対して、下部に示す異常部においては、Pの注入されたシリコン基板221のコンタクトホール224にかかる一端に窪み226が形成されているとともに、コンタクトホール224に隣接する領域においても窪み227が形成されている。
コンタクトホール224に隣接する領域における窪み227は、コンタクトホール224の形成前に発生しているので、窪み226と併せてコンタクトホール224の形成工程の前、即ち、P注入領域を形成した後のアッシング工程が原因であると考えられる。
図4は、ゲート電極用の多結晶シリコン層を形成したのち、nチャネル型FET用のゲート電極及びゲート引出電極を形成するためにPイオンを局所的に注入したのち、マスクとして用いたレジストをアッシングで除去したのちの断面図であり、電子顕微鏡写真をスケッチしたものである。
図4を参照するに、多結晶シリコン層のP注入部の膜厚が左端の非注入部に比べて薄くなっており、不所望なエッチングが発生したことを示している。
このようなSi掘られ欠陥は、配線層や拡散抵抗層の抵抗値の増加をもたらし、信号遅延の原因になったり、駆動電流の低下の原因となるという問題がある。
なお、図5の(A)に示すようにBをイオン注入した場合には、(B)に示すPのイオン注入に比べて(C)に示すSi掘られ欠陥が全く発生しておらず、このような事情はAs等の他の不純物の場合にも同様で、Pに特有な現象であることが確認された。
図6はSi掘られ欠陥の分布の説明図であり、(A)はアッシング処理後30〜60秒程度の長時間経過したのち、大気中に取り出した場合のSi掘られ欠陥以外の分布をドットとして示したものであり、ウェハ内で概ね一様に分布している。
一方、図6の(B)は、アッシング処理後10秒以内の短時間経過後に大気中に取り出した場合のSi掘られ欠陥の分布をドットとして示したものであり、(A)に比べてSi掘られ欠陥分だけ欠陥が増加していることが確認された。
この事実から明らかなように、アッシング処理から大気中に取り出すまでの時間を長くすればウェハが降温してSi掘られ欠陥が発生しにくくなることがわかる。
そこで、本発明の概括的な目的は、燐のイオン注入後のアッシング工程に起因するSi掘られ欠陥の発生を抑制する新規で有用な電子デバイスの製造方法を提供することである。また、本発明の具体的な目的は、Pのイオン注入後のアッシング工程に起因するSi掘られ欠陥の発生をスループットを低下させることなく抑制する電子デバイスの製造方法を提供することである。またさらに、本発明の他の具体的な目的は、Pのイオン注入後のアッシング工程に起因するSi掘られ欠陥の発生を防止する電子デバイスの製造方法を提供することである。
本発明の一観点によれば、レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体領域に燐をイオン注入する工程と、次いで、減圧雰囲気中で加熱しつつ前記レジストをアッシング処理する工程と、次いで、前記アッシング処理され、その温度が130℃以下の基板を大気中に取り出す工程と、を含む電子デバイスの製造方法が提供される。
本発明によれば、燐のイオン注入に伴うアッシング処理後の基板を130℃以下の温度で大気中に直接取り出しているので、Si或いはSiGeからなる半導体領域に発生するSi掘られ欠陥の発生を抑制できる。
本発明の他の観点によれば、レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体領域に燐をイオン注入する工程と、次いで、減圧雰囲気中で加熱しつつ前記レジストをアッシング処理する工程と、次いで、減圧雰囲気中で前記燐を注入した半導体領域の表面を覆う保護膜を形成する工程と、次いで、前記保護膜を形成した基板を大気中に取り出して、基板を冷却した後に該保護膜を除去する工程とを含む電子デバイスの製造方法が提供される。
本発明によれば、燐を注入した半導体領域の表面に保護膜が形成されているので、大気中の水と半導体領域との接触が回避されるので、基板を冷却しない状態で大気中に取り出しても、Si掘られ欠陥の発生を防止できる。
本発明のその他の観点によれば、レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体領域に燐をイオン注入する工程と、次いで、減圧雰囲気中で加熱しつつ前記レジストをアッシング処理する工程と、次いで、減圧雰囲気中で注入した燐イオンを活性化する熱処理を行う工程とを含む電子デバイスの製造方法が提供される。
本発明によれば、燐にイオン注入に伴うアッシング処理の後に、減圧雰囲気中で活性化熱処理を行うことで、燐はSi等の結晶格子位置に置換されるので反応性が低下するため、Si掘られ欠陥の発生を防止できる。
本発明によれば、燐のイオン注入後のアッシング工程に起因するSi掘られ欠陥の発生を抑制する新規で有用な電子デバイスの製造方法を提供できる。
本願発明者は、Si掘られ欠陥の発生の原因は、5×1015cm-2以上、とりわけ6×1015cm-2以上の高ドーズ量の燐(P)が注入されたウェハがアッシング処理後に高温(特に130℃を超える基板温度)時に大気中に曝露されると、露出したイオン注入領域のPと、大気中のOとHとが反応して燐酸(H3PO4)を発生させ、このH3PO4がSiを溶解するためとの結論に至った。
また、アッシングプラズマにより表面に残留したFとHとが反応してHFを発生させてイオン注入領域の表面に形成されている2nm以下の自然酸化膜を溶かしてイオン注入領域を露出させ、上記の反応をより促進することも発見した。
図7は本発明の作用効果の説明図であり、ここで図7を参照して、本発明における課題を解決するための手段を説明する。
図7の上図は、Pを5×1015cm-2のドーズ量で注入後、ステージ温度を250℃にアッシング処理した後の基板1をアームによって取り出す際の基板1の温度分布を示したものであり、アームと接触していない部分の最も高い部分P1では153℃になっているが、アームと接触している部分では、アームとの接触により基板温度が低下して最も低い部分P2では112℃となっている。
なお、この場合のアッシング処理は基板1をピンによりステージから浮かせた状態で行っているので、ステージ温度と基板温度とは異なり、約100℃程度基板温度が低くなる。
図7の下図は、大気中に取り出した後の基板1におけるSi掘られ欠陥3の分布を示す図であり、アームとの接触部を除いて多数のSi掘られ欠陥3が発生しているのに対して、アームとの接触部ではSi掘られ欠陥3が発生していない。
なお、図における基板1の左側のチップ2におけるSi掘られ欠陥3も少ないが、これは計測機器はオーバフローにより計測ストップしたためであり、実際には多数のSi掘られ欠陥3が発生している。
図8および図9は、Si掘られ欠陥のステージ温度依存性の説明図であり、ここでは、ステージ温度を150℃、180℃、200℃、220℃、及び、250℃にした場合の結果を示しており、基板温度としてはステージ温度から100℃程度引いた温度になっている。また、図におけるドットはSi掘られ欠陥を含む各種の欠陥を示している。
図8および図9から明らかなように、150℃〜220℃のステージ温度においては、欠陥はランダムな分布を示しているとともに、Si掘られ欠陥はほとんどない状態となっている。
一方、ステージ温度を250℃にした場合には、アーム型分布を示しており、取り出しアームに接触した領域においては、Si掘られ欠陥は見られないものの、アームに接触しなかった領域においては多くのSi掘られ欠陥が発生している。
これは、上記の図7の上図に示したように、ステージ温度を250℃とした場合に、アームに接触しなかった領域の基板温度が150℃程度になっているのに対して、取り出しアームに接触した領域の基板温度は130℃以下になっているためと考えられる。
したがって、ステージ温度を220℃以下にした場合には、基板温度は130℃以下になるため、大気中に曝露した場合に、H3PO4の発生が抑制されて、Si掘られ欠陥の発生が低減される。
以上の実験結果から、アッシング処理した基板1をアッシング処理室から大気中へ取り出す際の基板1の温度を130℃以下にすることによって、H3PO4の発生によるSi掘られ欠陥3を回避することができる。
なお、130℃以下の条件は、後述する実験結果より求めた。
そのためには、アッシング処理工程における少なくとも終期の基板1の温度をH3PO4の発生によるSi掘られ欠陥3が発生しない130℃以下とすれば良く、それによって、冷却時間を不要にすることができる。
或いは、アッシング処理工程後に、アッシング処理室内において半導体に冷却ガスを吹きつけても良いものであり、それによって、130℃以下までに冷却するための時間を大幅に短縮することができるとともに、ロードロック室を備えた場合にもロードロック室の構成を簡素化することができる。
或いは、アッシング処理工程後に、アッシング処理室内において、基板1の底面積の少なくとも3/4以上をアッシング処理直後の基板1より低温の物体、典型的には接触面積を大きくしたアームに基板1を接触させても良いものであり、それによって、冷却時間を不要にすることができる。
この場合、再現良くアームとウェハとの熱交換を生じさせるためには、アームが一定温度になるように、アーム自体に冷媒の循環機構等の冷却機構を設けても良いし、或いは、アームをアッシング処理室外に配置した冷却媒体とスタンバイ時に接触させて冷却しても良いものである。
また、本発明は、電子デバイスの製造方法において、レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体に燐をイオン注入したのち、レジストを減圧雰囲気中で加熱しつつアッシング処理、例えば、酸素を主成分とし、少なくとも初期にアッシングを促進する元素を含む励起ガス雰囲気中でアッシング処理し、引き続いて、アッシング処理装置内において、少なくともP(燐)の注入領域表面を保護膜で被覆することを特徴とする。
このように、少なくとも燐の注入領域表面を保護膜で被覆することにより、基板1をアッシング処理装置から取り出す際に、燐の注入領域表面が大気に直接曝露されることがないので、Si掘られ現象の原因となるH3PO4の発生が抑制される。
このような、保護膜は、追加の励起ガス処理、典型的にはプラズマ処理によって燐の注入領域表面に形成した酸化層でも良いし、或いは、追加の励起ガス処理、典型的にはプラズマ処理によって燐の注入領域表面に形成した炭素及びフッ素の混合物からなる層でも良い。
また、本発明は、電子デバイスの製造方法において、レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体に燐をイオン注入したのち、レジストを減圧雰囲気中で加熱しつつアッシング処理、例えば、少なくとも初期にフッ素を含む酸素を主成分とする励起ガス雰囲気中でアッシング処理し、引き続いて、少なくとも真空雰囲気を維持しつつ、注入した燐イオンの活性化のための熱処理を行うことを特徴とする。
なお、この熱処理はゲートバルブを介して接続したアニール装置内で行っても良いし、アッシング装置自体にランプアニール用ランプを設けて行っても良いものである。
このように、注入した燐イオンの活性化のための熱処理を行うことによって、燐はSi結晶におけるSiを置換して結晶格子位置に入り、HやOとの結合力が低下するのでH3PO4の発生を抑制することができる。
なお、上述のSi掘られ欠陥3の発生は、燐の注入ドーズ量が、5×1015cm-2以上である場合に顕著になり、とりわけ6×1015cm-2以上である場合にいっそう顕著になる。
また、上述のアッシング工程は、初期から終期まで同じ励起ガス雰囲気中で行っても好いし、或いは、初期から終期まで同じ基板温度で行っても良いものである。
また、アッシング処理後の基板1は、アッシング処理室から直接大気中に取り出しても良いし、或いは、アッシング処理室からロードロック室を介して大気中に取り出しても良く、ロードロック室を介して大気中に取り出す場合には、最後の基板1の処理を終了したのちロードロック室で冷却時間を要することなく大気中に取り出すことが可能になる。
本発明は、レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体に燐をイオン注入したのち、レジストを減圧雰囲気中で130℃以下の基板温度でアッシング処理するか、或いは、アッシング処理工程後に、アッシング処理室内において半導体に冷却ガスを吹きつけて130℃以下までに冷却するか、或いは、アッシング処理工程後に、アッシング処理室内において基板に基板の底面積の少なくとも3/4以上をアッシング処理直後の基板1より低温の物体、典型的には接触面積を大きくしたアームに接触させて基板温度を130℃以下にし、アッシング処理した基板をアッシング処理室から取り出す際の基板の温度を130℃以下にすることによって大気中に曝露した時のH3PO4の発生を抑制し、Si掘られ欠陥の発生を抑制する。
また、本発明は、レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体に燐をイオン注入したのち、レジストを減圧雰囲気中でアッシング処理し、引き続いて、アッシング処理装置内において、追加のプラズマ処理によって燐の注入領域表面に酸化層或いはCVD法による保護膜で被覆することによって、燐と大気との接触を防止して大気中に曝露した時のH3PO4の発生を防止し、Si掘られ欠陥の発生を防止する。
また、本発明は、レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体に燐をイオン注入したのち、レジストを減圧雰囲気中でアッシング処理し、引き続いて、少なくとも真空雰囲気を維持した状態で、注入した燐イオンの活性化のための熱処理を行うことによって、燐とHやOとの結合力が低下させて、大気中に曝露した時のH3PO4の発生を抑制し、Si掘られ欠陥の発生を抑制する。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
次に、図10〜図12を参照して、本発明の実施例1のアッシング方法を説明する。
図10は、本発明の実施例に用いるアッシング処理装置の概略的構成図である。
図10を参照するに、反応チャンバー10は、シャワー板13によって分離されたアッシング処理室11とプラズマ発生室12を備えるとともに、プラズマ発生室12上には石英製のマイクロ波透過窓14を介してマイクロ波導入室15が設けられており、このマイクロ波導入室15にはオートチューナ17を備えたマイクロ波導波管16を介してマグネトロン18に接続されている。
また、アッシング処理室11には、ウェハの出し入れを行うゲートバルブ19及び排気口20が設けられているとともに、内部にヒータ22を格納したステージ21が設置されており、このステージ21にはステージ21から突出するピン23が設けられており、このピン23によって被処理基板24をステージ21から浮かせた状態で保持する。
また、プラズマ発生室12にはガス導入管26に接続するガス導入口25が設けられており、分岐管27a〜27d及びマスフローコントローラ28a〜28dを介して、ガス供給源29a〜29dに接続されている。
このアッシング処理装置においては、マスフローコントローラ28a〜28d、分岐管27a〜27d、ガス導入管26、及び、ガス導入口25を介してガス供給源29a〜29dからプラズマ発生室12に導入されたO2を主成分とするO2/N2/H2/CF4混合ガスは、マグネトロン18で発生されてマイクロ波導波管16を介してマイクロ波導入室15に導入され、マイクロ波透過窓14を透過したマイクロ波によってプラズマ化される。
発生した酸素プラズマを主成分とするプラズマ30の内の陽イオンと電子を接地されたシャワー板13によって捕捉し、中性ラジカル(中性活性種)のみをシャワー板13に設けた孔からアッシング処理室11に導入し、中性ラジカルにより被処理基板24上に設けられたレジストマスクをアッシングにより除去する。
次に、図11及び図12を参照して、本発明の実施例1のアッシング工程を説明する。
まず、図11(A)の工程では、p型シリコン基板31に素子分離領域32を形成して素子形成領域を区画したのち、素子形成領域の一部にPをイオン注入してn型ウエル領域33を形成するとともに、他の素子形成領域にBをイオン注入してp型ウエル領域34を形成する。
図11(A)の工程ではさらに、熱酸化を施すことによってゲート絶縁膜35を形成したのち、全面に多結晶シリコン膜を形成しパターニングすることによってゲート電極36,37を形成する。
次いで、図11(B)の工程では、n型ウエル領域33をレジストマスク38で覆った状態でp型ウエル領域34にPイオン39をイオン注入することによってn型ソース・ドレイン領域40を形成する。なお、このイオン注入に際して、レジストマスク38の表面にPイオンの注入に伴う変質層41が形成される。
次いで、図11(C)の工程では、例えば、O2ガスを955sccm、N2ガスを485sccm、H2ガスを15sccm、及び、CF4ガスを45sccm導入して、プラズマ発生室12の圧力を1Torrに調整した状態で、1000Wのマイクロ波を導入することによってプラズマを発生させ、このプラズマ中の中性ラジカル42をアッシング処理室11に導入して、220℃以下に加熱したステージ21により被処理基板を130℃以下に加熱した状態でアッシング処理を行うことによって変質層41及びレジストマスク38を除去する。
次いで、図12(A)の工程では、被処理基板をアッシング処理室11からゲートバルブ19を介してアームによって大気中に取り出して硫酸水溶液で洗浄処理したのち、p型ウエル領域34をレジストマスク43で覆った状態でn型ウエル領域33にBイオン44をイオン注入することによってp型ソース・ドレイン領域45を形成する。
次いで、図12(B)の工程では、再び、例えば、O2ガスを955sccm、N2ガスを485sccm、H2ガスを15sccm、及び、CF4ガスを45sccm導入して、プラズマ発生室12の圧力を1Torrに調整した状態で、1000Wのマイクロ波を導入することによってプラズマを発生させ、このプラズマ中の中性ラジカル47をアッシング処理室11に導入して、例えば、250℃に加熱したステージ21により被処理基板を150℃程度に加熱した状態でアッシング処理を行うことによって変質層46及びレジストマスク43を除去する(図12(C))。
このように、本発明の実施例1においては、Pのイオン注入に伴うアッシング処理を130℃以下の基板温度で行っているので、被処理基板をアッシング処理直後に大気中に直接取り出しても、ゲート電極37を構成する多結晶シリコン及びn型ソース・ドレイン領域40にSi掘られ欠陥が大量に発生することがない。
なお、上記のイオン注入後のアッシング工程では、図12(B)の工程におけるステージ温度を220℃以下に加熱し、被処理基板を130℃以下に加熱した状態で、アッシング処理を行うことが好ましい。これにより、この後に被処理基板をアッシング処理直後に大気中に直接取り出した際に、ゲート電極37を構成する多結晶シリコン及びn型ソース・ドレイン領域40にSi掘られ欠陥の発生を抑制できる。
さらに、Pが注入された、例えばn型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板やゲート電極37の表面が露出した状態でアッシング処理される場合で、Pイオンが活性化される以前のときは、アッシング時の被処理基板の温度を130℃以下に加熱することが好ましい。これにより、上記のSi掘られ欠陥の発生をいっそう抑制できる。
(実施例2)
次に、図13を参照して、本発明の実施例2のアッシング工程を説明するが、Bのイオン注入に伴うアッシング処理工程は上記の実施例1と略同様であるので、Pのイオン注入に伴うアッシング処理工程のみを説明する。
まず、図13(A)の工程では、p型シリコン基板31に素子分離領域32を形成して素子形成領域を区画したのち、素子形成領域の一部にPをイオン注入してn型ウエル領域33を形成するとともに、他の素子形成領域にBをイオン注入してp型ウエル領域34を形成する。
図13(A)の工程ではさらに、熱酸化を施すことによってゲート絶縁膜35を形成したのち、全面に多結晶シリコン膜を形成しパターニングすることによってゲート電極36,37を形成し、次いで、n型ウエル領域33をレジストマスク38で覆った状態でp型ウエル領域34にPイオン39をイオン注入することによってn型ソース・ドレイン領域40を形成する。
次いで、図13(B)の工程では、例えば、O2ガスを955sccm、N2ガスを485sccm、H2ガスを15sccm、及び、CF4ガスを45sccm導入して、プラズマ発生室12の圧力を1Torrに調整した状態で、1000Wのマイクロ波を導入することによってプラズマを発生させ、このプラズマ中の中性ラジカル42をアッシング処理室11に導入して、250℃に加熱したステージ21により被処理基板を150℃程度に加熱した状態でアッシング処理を行うことによって変質層41及びレジストマスク38を除去する。
次いで、図13(C)の工程では、アッシング処理室11内に、ガス供給源29bからN2ガスをプラズマ発生室12を介してプラズマ化することなく導入してN2ガス48によって被処理基板を130℃以下に冷却したのち、アッシング処理室11からゲートバルブ19を介してアームによって大気中に取り出す。
以降は、上記の実施例1と同様にBのイオン注入及びアッシング処理を行う。
このように、本発明の実施例2においては、アッシング処理を150℃の高温で行ったのち、N2ガスで130℃以下に冷却したのち処理室から取り出しているので、大気と接触した場合にH3PO4の発生が抑制される。その結果、Si掘られ欠陥の発生を抑制できる。また、この場合は強制冷却であるので自然冷却に比べて冷却時間を大幅に短縮することができる。
なお、Bのイオン注入後のアッシング処理の後に、図13(C)の工程と同様に、N2ガス48によって被処理基板を130℃以下に冷却した後、大気中に取り出すことが好ましい。ゲート電極37を構成する多結晶シリコン及びn型ソース・ドレイン領域40にSi掘られ欠陥の発生を抑制できる。
さらに、Pが注入された、例えばn型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板やゲート電極37の表面が露出した状態でアッシング処理される場合で、Pイオンが活性化される以前のときは、N2ガス48によって被処理基板を130℃以下に冷却したのちに大気中に取り出すことが好ましい。アッシング時の被処理基板の温度を130℃以下に加熱することが好ましい。これにより、上記のSi掘られ欠陥の発生をいっそう抑制できる。
(実施例3)
次に、図14を参照して、本発明の実施例3のアッシング工程を説明するが、Bのイオン注入に伴うアッシング処理工程は上記の実施例1と略同様であるので、Pのイオン注入に伴うアッシング処理工程のみを説明する。
まず、上記の実施例2と全く同様の条件でPをイオン注入したのち、実施例2と全く同様の条件でアッシング処理を行い、次いで、アッシング処理室11からゲートバルブ19を介してアーム49によって被処理基板24を大気中に取り出す。
図14はアーム先端部の概略的平面図であり、通常のアームより大型にしており、被処理基板とは被処理基板の底面積の3/4以上の面積で接触することになるので、アーム49との非接触部においても基板温度が低下して130℃以下となる。
以降は、上記の実施例1と同様にBのイオン注入及びアッシング処理を行う。
このように、本発明の実施例3においては、被処理基板との接触面積の大きな大型のアームを用いているので、150℃の高温でアッシング処理を行っても、大気中に取り出す際には、冷却のための特別の待機時間を要することなく、基板温度を130℃以下にすることができ、それによって、大気と接触した場合にH3PO4の発生が抑制される。その結果、Si掘られ欠陥の発生を抑制できる。
なお、Bのイオン注入後のアッシング処理の後に、図14に示すアーム49によって被処理基板24を大気中に取り出すことが好ましい。これにより、ゲート電極37を構成する多結晶シリコン及びn型ソース・ドレイン領域40にSi掘られ欠陥の発生を抑制できる。
さらに、Pが注入された、例えばn型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板やゲート電極37の表面が露出した状態でアッシング処理される場合で、Pイオンが活性化される以前のときは、図14に示すアーム49によって被処理基板24を大気中に取り出すことが好ましい。これにより、上記のSi掘られ欠陥の発生をいっそう抑制できる。
(実施例4)
次に、図15を参照して、本発明の実施例4のアッシング工程を説明するが、Bのイオン注入に伴うアッシング処理工程は上記の実施例1と全く同様であるので、Pのイオン注入に伴うアッシング処理工程のみを説明する。
まず、図15(A)の工程では、上記の実施例2と全く同様の条件でPをイオン注入したのち、図15(B)の工程では、実施例2と全く同様の条件でアッシング処理を行ってレジストマスクを除去する。
次いで、図15(C)の工程では、N2ガス、H2ガス、及び、CF4の供給を停止して、O2ガスのみ供給することによって、酸素プラズマ50を発生させ、シャワー板13をフローティング状態にして、アッシング処理室11に酸素プラズマ50を導入して、露出したシリコン表面に5nm以上、例えば、5〜10nm程度の酸化膜51を形成する。
次いで、アッシング処理室11からゲートバルブ19を介してアームによって被処理基板を大気中に取り出したのち、硫酸水溶液で洗浄処理してアッシング残渣を除去し、次いで、HF処理して酸化膜51を除去する。
以降は、上記の実施例1と同様にBのイオン注入及びアッシング処理を行う。
このように、本発明の実施例4においてはアッシング直後の被処理基板の露出面に追加のプラズマ処理を施すことによって酸化膜51を形成しているので、130℃以上の高温状態で被処理基板を大気中に取り出しても、P注入領域が大気と直接接触することがなく、したがって、H3PO4の発生が抑制される。その結果、Si掘られ欠陥の発生を抑制できる。
なお、Bのイオン注入後のアッシング処理の後に、上述した図15(C)の工程と同様に、酸素プラズマ50によって、露出したシリコン表面に酸化膜51を形成し、被処理基板を大気中に取り出した後に、アッシング残渣および酸化膜51の除去を行ってもよい。これにより、ゲート電極37を構成する多結晶シリコン及びn型ソース・ドレイン領域40にSi掘られ欠陥の発生を抑制できる。
さらに、Pが注入された、例えばn型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板やゲート電極37の表面が露出した状態でアッシング処理される場合で、Pイオンが活性化される以前のときは、上述した図15(C)の工程およびアッシング残渣および酸化膜51の除去を同様に行うことが好ましい。これにより、上記のSi掘られ欠陥の発生をいっそう抑制できる。
(実施例5)
次に、図16を参照して、本発明の実施例5のアッシング工程を説明するが、Bのイオン注入に伴うアッシング処理工程は上記の実施例1と略同様であるので、Pのイオン注入に伴うアッシング処理工程のみを説明する。
まず、図16(A)の工程では、上記の実施例2と全く同様の条件でPをイオン注入したのち、図16(B)の工程では、実施例2と全く同様の条件でアッシング処理を行ってレジストマスクを除去する。
次いで、図16(C)の工程では、O2ガス及びN2ガスの供給を停止して、H2ガス及びCF4を供給することによって、C及びFの混合プラズマ52を発生させ、シャワー板13をフローティング状態にして、アッシング処理室11に混合プラズマ52を導入して、露出したシリコン表面に5nm以上、例えば、5〜10nm程度の炭素とフッ素の混合被膜53を形成する。
次いで、図16(C)の工程の後に、アッシング処理室11からゲートバルブ19を介してアームによって大気中に被処理基板を取り出したのち、硫酸水溶液で洗浄処理してアッシング残渣を除去する。この時、混合被膜53は硫酸水溶液に溶解するので同時に除去される。
以降は、上記の実施例1と同様にBのイオン注入及びアッシング処理を行う。
このように、本発明の実施例5においてはアッシング直後の被処理基板の露出面に追加のプラズマ処理を施すことによって炭素とフッ素の混合被膜53を形成しているので、130℃以上の高温状態で被処理基板を大気中に取り出しても、P注入領域が大気と直接接触することがなく、したがって、H3PO4の発生が抑制される。その結果、Si掘られ欠陥の発生を抑制できる。
なお、Bのイオン注入後のアッシング処理の後に、上述した図16(C)の工程と同様にして、炭素とフッ素の混合被膜53を形成し、被処理基板を大気中に取り出した後に、アッシング残渣および混合被膜53の除去を行ってもよい。これにより、ゲート電極37を構成する多結晶シリコン及びn型ソース・ドレイン領域40にSi掘られ欠陥の発生を抑制できる。
さらに、Pが注入された、例えばn型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板やゲート電極37の表面が露出した状態でアッシング処理される場合で、Pイオンが活性化される以前のときは、上述した図16(C)の工程およびアッシング残渣および混合被膜53の除去を同様に行うことが好ましい。これにより、上記のSi掘られ欠陥の発生をいっそう抑制できる。
(実施例6)
次に、図17を参照して、本発明の実施例6のアッシング工程を説明するが、Bのイオン注入に伴うアッシング処理工程は上記の実施例2と略同様であるので、Pのイオン注入に伴うアッシング処理工程のみを説明する。
まず、図17(A)の工程では、上記の実施例2と全く同様の条件でPをイオン注入したのち、図17(B)の工程では、実施例2と全く同様の条件でアッシング処理を行ってレジストマスクを除去する。
次いで、図示しないゲートバルブを介して隣接するアニール装置内に被処理基板を搬入したのち、高温で熱処理することによって、注入したPイオンを活性化処理を行う。
以降は、上記の実施例1と同様にBのイオン注入及びアッシング処理を行う。
このように、本発明の実施例6においてはアッシング直後に大気中に曝露することなく熱処理を行って注入したPイオンを活性化してシリコン結晶格子位置に配置しているので、HやOとの反応性が低下し、P活性化領域54,55が大気と直接接触しても、Si掘られ欠陥を発生させる程度のH3PO4が発生することがない。その結果、Si掘られ欠陥の発生を防止できる。
(実施例7)
次に、本発明の実施例7のアッシング工程を説明するが、Bのイオン注入に伴うアッシング処理工程は上記の実施例1と略同様であるので、Pのイオン注入に伴うアッシング処理工程のみを図18(A)〜(C)を参照しつつ説明する。
図18(A)〜(C)は本発明の実施例7のアッシング工程の説明図、図19は、実施例7のアッシング工程に用いるアッシング処理装置の概略的構成図である。
まず、図18(A)の工程では、熱酸化を施すことによってゲート絶縁膜35を形成し、さらに、ゲート絶縁膜35を覆うように多結晶シリコン膜を形成しパターニングすることによってゲート電極36,37を形成する。さらに、n型ウエル領域33をレジストマスク38で覆った状態で、p型ウエル領域34にゲート電極37をマスクとして6×1015cm-2のドーズ量のPイオン39をイオン注入することによってn型ソース・ドレイン領域40を形成する。
次いで、図18(B)の工程では、アッシング処理を行う。アッシング処理は、例えば、O2ガスを955sccm、N2ガスを485sccm、H2ガスを15sccm、及びCF4ガスを45sccm導入して、プラズマ発生室12の圧力を1Torrに調整した状態で、1000Wのマイクロ波を導入することによってプラズマを発生させ、このプラズマ中の中性ラジカル42をアッシング処理室11に導入する。さらに、250℃に加熱したステージ21により基板65を150℃程度に加熱した状態でアッシング処理を行うことによって変質層41及びレジストマスク38を除去する。
次いで、図18(C)の工程では、基板65を図19に示すアッシング処理室63からゲートバルブ(不図示)およびロードロック室62を介して、真空状態の表面処理室64に搬送する。
図18(C)の工程ではさらに、表面処理室64内に不活性ガス、例えばN2、Ar、He、Ne等を導入して常圧に戻し、さらに、基板65の表面に例えばヘキサメチルジシラン(HDMS)、テトラメチルシクロテトラシラン(TMCTS)等の有機溶媒やフッ化アンモニウム(NH4F)等の無機溶媒をスプレー法によりに噴射する。噴射速度は例えば0.1L/分〜1L/分に設定する。この処理により、Pが注入されたn型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板およびゲート電極37の表面が撥水性に変化する。その結果、基板の表面に水分が付着しにくくなるので、この後に大気中に取り出す際に、H3PO4の発生が抑制され、Si掘られ欠陥の発生が抑制される。また、上記の有機溶媒あるいは無機溶媒が基板表面から蒸発することで、蒸発熱により基板の温度を低下させる(少なくとも130℃以下)ので、これによってもいっそうSi掘られ欠陥の発生が抑制される。
なお、不活性ガスを導入する際に基板65に不活性ガスを吹きかけてもよい。これにより有機溶媒の噴射開始時の基板温度を低下させることができるので、有機溶媒の使用量を低減でき、また、有機溶媒の選択範囲が広がる。
次いで、図18(C)の工程の後は、表面処理室64から基板65を大気中に取り出したのち、硫酸水溶液で洗浄処理してアッシング残渣を除去する。この時、被処理基板の表面は清浄化される。
次いで、Bのイオン注入及びアッシング処理を行う。具体的には、Bのイオン注入は上記の実施例1と同様に行い、その後の工程は、上記の図18(C)の工程と同様に行う。 このように、本発明の実施例7においては、アッシング処理を行った後で基板表面に上記の有機溶媒あるいは無機溶媒を噴射することで、Pがイオン注入されたn型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板およびゲート電極37の表面が撥水性に変化する。このように、撥水性に改質してから大気中に取り出すので、水分の付着が回避されH3PO4の発生が抑制される。これにより、n型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板およびゲート電極37の表面にSi掘られ欠陥の発生が抑制される。また、有機溶媒あるいは無機溶媒の蒸発により基板が冷却されるので、大気中への取出しの際の基板温度が低下しているため、Si掘られ欠陥の発生がいっそう抑制される。
(実施例8)
次に、本発明の実施例8のアッシング工程を説明するが、Bのイオン注入に伴うアッシング処理工程は上記の実施例1と略同様であるので、Pのイオン注入に伴うアッシング処理工程のみを図20(A)および(B)を参照しつつ説明する。
図20(A)および(B)は本発明の実施例8のアッシング工程の説明図である。
まず、図20(A)の工程では、実施例7の図18(A)と同様にして、パターニングされたゲート絶縁膜35およびゲート電極36,37を形成する。さらに、p型ウエル領域34にゲート電極37をマスクとして6×1015cm-2のドーズ量のPイオン39をイオン注入することによってn型ソース・ドレイン領域40を形成する。
次いで、図20(B)の工程では、アッシング処理とp型ウエル領域34のシリコン基板およびゲート電極37の表面を覆う酸化膜の形成処理を同時に行う。アッシング処理及び酸化膜71の形成処理は、具体的には、例えば、O2ガスを1000sccm導入して、プラズマ発生室12の圧力を1Torrに調整した状態で、1000Wのマイクロ波を導入することによってプラズマを発生させ、このプラズマ中の中性ラジカル70をアッシング処理室11に導入する。さらに、被処理基板を100℃〜500℃の温度範囲、例えば400℃に加熱することで、変質層41及びレジストマスク38が除去されると共にn型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板およびゲート電極37の表面に厚さ5nm以上、例えば5nm〜10nmの酸化膜71を形成する。なお、被処理基板の加熱温度が100℃未満では、アッシング反応が起こり難くなり、500℃を超えると被処理基板の冷却時間が過大となる。
次いで、図20(B)の工程の後は、アッシング処理室から基板をゲートバルブを介して大気中に取り出したのち、硫酸水溶液で洗浄処理してアッシング残渣を除去し、次いで、HF処理を行い酸化膜71を除去する。
次いで、Bのイオン注入及びアッシング処理を行う。具体的には、Bのイオン注入は上記の実施例1と同様に行い、その後の工程は、上記の図20(B)の工程と同様に行う。
このように、本発明の実施例8においては、アッシング処理と同時にPが注入されたn型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板およびゲート電極37の表面に酸化膜71を形成したのちに基板を大気中に取り出すので、n型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板の表面およびゲート電極37の表面が保護される。したがって、Si掘られ欠陥の発生が防止される。
(実施例9)
本願発明者は、300mm基板において、基板の大型化のために、基板1枚あたりのSi掘られ欠陥の個数が増加しているという問題を発見した。
図21は、300mm基板でのSi掘られ欠陥の分布の説明図である。
図21を参照するに、先の図11に示した実施例1のPのイオン注入(但しドーズ量6×1015cm-2)を行ったのち、ステージ温度を300℃に設定してアッシング処理し、その直後にアーム85によって大気中に取り出した場合の300mm基板81のSi掘られ欠陥の分布を示している。アーム85と接触していない部分のチップ82にはSi掘られ欠陥83(ドットで示す。)が発生している。一方、アーム85と接触している部分のチップ82ではSi掘られ欠陥の数は少ない。なお、アーム85の紙面下側のチップ82aにはSi掘られ欠陥が発生していないように見えるが、実際はSi掘られ欠陥が多数発生しており、欠陥検査機の事情で表示されていないだけである。このようなSi掘られ欠陥の分布の様子は、先の図7に示す分布と略同様である。
図22は、300mm基板でのSi掘られ欠陥数と取り出し温度との関係図である。
図22を参照するに、300mm基板の取り出し温度を80℃に設定した場合でも、1枚の基板当たり、約数十個のSi掘られ欠陥が発生している。このようなSi掘られ欠陥の発生は、CMOSトランジスタのソース・ドレイン領域の多結晶シリコン層を不所望にエッチングするため、ソース・ドレインのシート抵抗の上昇による駆動電流の低下や、駆動電流のばらつきの増大を招くおそれがあり、その場合、トランジスタ特性の劣化を招くという問題を生じる。
そこで、本願発明者は、5×1015cm-2以上、とりわけ6×1015cm-2以上の高ドーズ量のPが注入された基板のアッシング処理後のSi掘られ欠陥の発生をいっそう低減することを目的として、次に説明する本発明の実施例9をなしたものである。
本発明の実施例9は、Pのイオン注入に伴うアッシング処理の後に、Pを注入したシリコン基板やゲート電極の表面を覆う保護膜を形成する。保護膜によってH3PO4の発生を抑制し、Si掘られ欠陥の発生を防止する。以下、図23〜図25を参照しつつ、半導体装置の製造方法を説明する。
図23〜図25は本発明の実施例9の半導体装置の製造工程図である。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
最初に、図23(A)の工程では、p型シリコン基板31に素子分離領域32を形成して素子形成領域を区画したのち、素子形成領域の一部にPをイオン注入してn型ウエル領域33を形成するとともに、他の素子形成領域にBをイオン注入してp型ウエル領域34を形成する。
図23(A)の工程ではさらに、次いで、熱酸化を施すことによってゲート絶縁膜35を形成したのち、全面に多結晶シリコン膜を形成しパターニングすることによってゲート電極36,37を形成する。
図23(A)の工程ではさらに、シリコン基板の表面およびゲート電極36,37を覆う絶縁膜、例えばシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を形成し、さらにエッチバックしてゲート電極36,37およびゲート絶縁膜35の側壁面を覆う側壁絶縁膜91を形成する。
次いで、図23(B)の工程では、p型ウエル領域34にn型ソース・ドレイン領域40を形成する。具体的には、n型ウエル領域33をレジストマスク38で覆った状態でp型ウエル領域34にゲート電極37および側壁絶縁膜91をマスクとしてドーズ量6×1015cm-2のPイオン39を注入することによってn型ソース・ドレイン領域40を形成する。なお、このイオン注入に際して、レジストマスク38の表面にPイオンの注入に伴う変質層41が形成される。
次いで、図23(C)の工程では、アッシング処理により、変質層41及びレジストマスク38を除去する。具体的には、例えば、図10に示すマイクロ波型のアッシング処理装置を用いて、例えば、O2ガスを例えば3500sccm、及び、CF4ガスを例えば35sccm導入して、プラズマ発生室12の圧力を1Torrの減圧雰囲気で、1000Wのマイクロ波を導入することによってプラズマを発生させる。プラズマ中の陽イオンおよび電子を者和ヘッドにより除去して中性ラジカル42をアッシング処理室11に導入して、基板を例えば250℃に加熱した状態でアッシング処理を行うことによって変質層41及びレジストマスク38を除去する。アッシング処理は、処理開始から変質層41及びレジストマスク38の除去が完了するまでの時間の1.5倍〜2倍程度の時間で行ってもよい。これにより、変質層41及びレジストマスク38がより完全に除去される。
なお、アッシング処理のプロセスガスとして、N2ガスを例えば500sccm、H2ガスを例えば500sccmを用いて、例えば圧力1Torrの減圧雰囲気としてもよい。 次いで、図24(A)の工程では、減圧雰囲気を維持したまま、化学気相成長(CVD)法により、図23(C)の変質層41及びレジストマスク38が除去された構造体の表面を覆う保護膜85を形成する。保護膜85は、シリコン基板、ポリシリコン、および側壁絶縁膜91とエッチング選択性を有する材料から選択される。保護膜85がシリコン酸化膜の場合、保護膜85は、具体的には、減圧CVD装置の成膜室に、SiH4ガスを例えば1000sccm、及び、N2Oガスを例えば20000sccm導入し、圧力を3Torrの減圧雰囲気で、基板を400℃に加熱し、周波数13.56MHzの高周波電力(例えば2kW)を投入し、例えば2nm〜5nmの厚さに形成する。
なお、シリコン酸化膜を形成するためのプロセスガスは、SiH4ガス等のシラン系ガスの代わりにTEOS(テトラエトキシシラン)等を用いてもよく、あるいは、CH4ガス、C22ガス、C24ガス、およびC26ガスの少なくとも1種の炭化水素系ガスを用いてもよい。シラン系ガスおよび炭化水素系ガスはシリコンを侵蝕する作用がないため、ソース・ドレイン領域やゲート電極の表面の侵蝕を回避できる。その結果、ソース・ドレイン領域40のシート抵抗の増加を回避できる。
また、シリコン酸化膜を形成するためのプロセスガスは、CH3Fガス、CH22ガス、およびCHF3ガスの少なくとも1種のフッ素系ガスを用いてもよい。但し、フッ素系ガスを用いる場合は、フッ素ラジカルが過度に発生しないようにプラズマ密度を制御すべきであり、これにより、フッ素ラジカルがシリコン基板およびゲート電極を過度にエッチングすることを回避する。また、図23(C)の工程で不所望の残渣41aが残留する場合があり、この工程において残渣41a上にも保護膜85が形成されるが、次の工程において残渣41aを除去可能である。
図24(A)の工程ではさらに、基板を成膜室から大気中に取り出す。Pイオンが6×1015cm-2のドーズ量で注入されたn型ソース・ドレイン領域40およびゲート電極37は保護膜85に覆われているので、基板が80℃あるいはさらに高温でも、大気中の水分にn型ソース・ドレイン領域40およびゲート電極37中のPとが接触しないためH3PO4の発生が回避され、Si掘られ欠陥の発生を防止できる。また、基板温度が低下する前に大気中に取り出せるので、保護膜形成工程を追加したために生じたスループットの低下を抑制できる。
次いで、図24(B)の工程では、保護膜85、酸化膜82、および残渣41aを除去する。保護膜85がシリコン酸化膜の場合は、硫酸水溶液あるいはアンモニア水溶液で洗浄処理してシリコン酸化膜および残渣を完全に除去する。なお、n型ソース・ドレイン領域40およびゲート電極37の表面は、アッシング工程で形成された酸化膜82が除去されるため、1nm〜2nm程度の凹みが形成されるがわずかであるので、ソース・ドレインのシート抵抗が増大するほどではない。
次いで、図24(C)の工程では、p型ウエル領域34をレジストマスク43で覆った状態でn型ウエル領域33にBイオン44をイオン注入することによってp型ソース・ドレイン領域45を形成する。なお、このイオン注入に際して、レジストマスク43の表面にBイオンの注入に伴う変質層46が形成される。
次いで、図25(A)の工程では、アッシング処理により、変質層46及びレジストマスク43を除去する。具体的には、図23(C)の工程と同様の条件で行う。アッシング処理は、処理開始から変質層46及びレジストマスク43の除去が完了するまでの時間の1.5倍〜2倍程度の時間で行ってもよい。これにより、変質層46及びレジストマスク43がより完全に除去され、さらに、p型ウエル領域34のシリコン基板およびゲート電極36の表面に例えば1nm〜2nmの厚さの酸化膜が形成される。
次いで、図25(B)の工程では、減圧雰囲気を維持したまま、CVD法により、図25(A)の変質層46及びレジストマスク43が除去された構造体の表面を覆う保護膜90を形成する。すなわち、保護膜90は、n型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板表面、p型ソース・ドレイン領域45のシリコン基板表面(酸化膜)を覆い、さらに、ゲート電極36,37、側壁絶縁膜91、および素子分離領域32を覆う。保護膜90の形成は先の図24(A)の工程と同様にして行う。なお、酸化膜89の厚さを2nm以下に抑えることにより、後の図25(C)の工程で生じるp型ソース・ドレイン領域45の表面の凹みが浅くなり、酸化膜89の形成に起因するp型ソース・ドレイン領域45の深さの減少が抑制されるので、p型ソース・ドレイン領域45のシート抵抗の増加が抑制される。
なお、アッシング処理のガスとして、図23(C)の工程と同様にN2ガスとH2ガスを用いてもよい。これにより、p型ソース・ドレイン領域45のシート抵抗の増加がいっそう抑制される。
図25(B)の工程ではさらに、基板を成膜室から大気中に取り出す。Pイオンが6×1015cm-2のドーズ量で注入されたn型ソース・ドレイン領域40およびゲート電極37は保護膜90に覆われているので、基板が80℃あるいはさらに高温でも、大気中の水分にn型ソース・ドレイン領域40およびゲート電極37中のPとが接触しないためH3PO4の発生が回避され、Si掘られ欠陥の発生をいっそう防止できる。また、基板温度が低下する前に大気中に取り出せるので、保護膜90の形成工程を追加したために生じたスループットの低下を抑制できる。
次いで、図25(C)の工程では、保護膜90および残渣46aを除去する。保護膜90および残渣46aの除去は、図24(B)の工程と同様にして行う。
図25(C)の工程ではさらに、PイオンおよびBイオンの活性化処理を行う。活性化処理は、基板をアニール装置内に搬入し、例えば1000℃の高温で熱処理を行う。これによりPイオンがシリコン原子と結合し安定な状態になるため、これ以降の工程ではSi掘られ欠陥の発生が防止される。
図25(C)の工程の後に、シリサイド化工程、配線層形成工程、およびパッシベーション膜形成工程等を行い、半導体装置が形成される。
このように、本発明の実施例9においては、アッシング処理を行った後で、Pが注入されたn型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板およびゲート電極37の表面を覆う保護膜85を形成するので、n型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板の表面およびゲート電極37の表面が保護される。したがって、Si掘られ欠陥の発生が抑止される。
さらに、Bのイオン注入を行ってp型ソース・ドレイン領域45を形成した後のアッシング処理を行った後においても、Pが注入されたn型ソース・ドレイン領域40のシリコン基板およびゲート電極37の表面を覆う保護膜90を形成するので、Si掘られ欠陥の発生がいっそう抑止される。
なお、図23(C)あるいは図25(A)のアッシング処理工程では、マイクロ波型ダウンフローアッシング装置の代わりに誘導結合プラズマ(ICP)型ダウンフローアッシング装置を用いてもよい。これにより、中性ラジカルの密度が向上するので、変質層およびレジストマスクの除去の効率を向上でき、処理時間を短縮できる。
また、図24(A)あるいは図25(B)の工程の保護膜の形成処理は、減圧CVD装置の代わりに、ICP型CVD装置を用いてもよい。この場合、成膜室に、例えばSiH4ガスを例えば1000sccm、及び、N2Oガスを例えば20000sccm導入し、圧力を例えば3Torrの減圧雰囲気で、基板を400℃に加熱し、ICPコイルに周波数13.65MHzの高周波電力(例えば2kW)を投入し、基板に周波数800kHzの高周波電力を印加し、例えば1nm〜5nmの厚さのシリコン酸化膜を形成する。ICP型CVD装置を用いることにより保護膜の堆積速度を向上できる、処理時間を短縮できる。なお、保護膜は、Si−4CH3ガスとCO2ガスのプロセスガスを用いたSiC膜(例えば厚さ1nm〜5nm)としてよい。
なお、図23(C)の工程と図24(A)の工程、あるいは、図25(A)および(B)のアッシング処理工程と保護膜成膜工程とを、アッシング処理装置とCVD装置が一体となった装置を用いてもよい。
以上、本発明の各実施例を説明してきたが、本発明は各実施例に記載した条件・構成に限られるものではなく、各種の変更が可能であり、例えば、上記の各実施例においては、Bのイオン注入に伴うアッシング工程をPのイオン注入に伴うアッシング工程と異なる条件で行っているが、Pのイオン注入に伴うアッシング工程と同じ条件で行っても良いものであり、それによってアッシング処理レシピを不純物種毎に変更する必要がなくなる。
また、上記の各実施例においては、Pのイオン注入に伴うアッシング工程を中性ラジカル雰囲気中で行っているが、中性ラジカル雰囲気に限られるものではなく、発生したままのプラズマ雰囲気中で行っても良いものである。
また、上記の各実施例においては、Pのイオン注入に伴うアッシング工程全体を同一の励起ガス雰囲気中で行っているが、同一の励起ガス雰囲気に限られるものではなく、変質層の除去が終了した後にCF4ガスの供給を停止して、O2及びN2ガスによる励起ガス雰囲気中で未変質のレジストマスクのアッシング処理を行っても良いものである。
また、上記の実施例1においては、Pのイオン注入に伴うアッシング工程全体を同一の基板温度で行っているが、同一の基板温度である必要はなく、アッシング終了直前の基板温度が130℃以下であれば良く、アッシング初期においては150℃等の高温でアッシング処理を行っても良いものである。
さらには、アッシング初期においても130℃以下の基板温度でアッシング処理を行い、アッシング終了直前の基板温度をアッシング初期の基板温度より低下させても良いものであり、それによって、Si掘られ欠陥の発生をより確実に低減することができる。
また、上記の各実施例においては、Si掘られ現象をPを注入したn型ソース・ドレイン領域及びn型ゲート電極に起こる現象として説明しているが、これらの機能を有する領域に限られるものではなく、Pをイオン注入した領域全てに起こる現象である。
例えば、上記の各実施例においては、説明を簡単にするためにソース・ドレイン領域の形成工程として説明しているが、n型ウエル領域の形成工程、n型チャネルドープ工程、n型エクステンション領域の形成工程等においても同様の現象が起こるものであり、特に、ドーズ量が5×1015cm-2以上、とりわけ6×1015cm-2以上の場合には上述のアッシング工程を採用することが好ましい。なお、上記ドーズ量の上限は、特には限定されないが、シリコン中のPの固溶限界に設定されるべきである。この固溶限界以上のドーズ量のPを注入するとシリコンの結晶性の劣化等の悪影響を及ぼす可能性があるからである。さらに、ソース・ドレイン領域やゲート電極のポリシリコン等の高濃度の不純物注入が要求される領域へのPのドーズ量の上限として、好ましくは2×1016cm-2である。
また、pnpバイポーラトランジスタのベース領域、npnバイポーラトランジスタのエミッタ領域、n型拡散抵抗領域、或いは、配線状のパターニングする前の多結晶シリコン層にPをイオン注入した場合にも発生する現象である。
また、H3PO4はシリコン窒化膜をエッチングするので、このSi掘られ現象は、半導体基板を被覆するシリコン窒化膜のシリコン窒化膜掘られ現象も広義に含むものである。
また、上記の各実施例においては、シリコン基板を例に説明しているが、シリコン基板自体に限られるものではなく、SOS構造或いはSOI構造における素子形成領域を構成するシリコン層にも適用されるものである。
さらには、シリコン基板或いはシリコン層に限られるものではなく、SiGe基板或いはSiGe層、Cを添加したSiGe基板或いはSiGe層にも適用されるものである。
また、上記の各実施例においては、配線を多結晶シリコン層を例に説明しているが、多結晶シリコンに限られるものではなく、Al等を含む多結晶シリコン層或いは多結晶SiGe層にも適用されるものである。
また、上記の各実施例においては、アッシング処理装置をゲートバルブを介して被処理基板を直接大気中に取り出す装置として説明しているが、ロードロック室を設けたアッシング処理装置にも適用されるものであり、この場合には、ロードロック室に冷却機構を設けなくても、最終被処理基板のアッシング処理を終了したのち、ロードロック室に搬入した直後に冷却時間をおくことなく大気中に取り出すことができる。
また、上記の実施例3においては、特に言及していないが、再現良くアームとウェハとの熱交換を生じさせるために、アームが一定温度になるように、アーム自体に冷媒の循環機構等の冷却機構を設けても良いし、或いは、アームをアッシング処理室外に配置した冷却媒体とスタンバイ時に接触させて冷却しても良いものであり、それによって、処理枚数とともに熱が溜まってアーム自体の温度が上昇する現象を回避することができる。
また、上記の実施例6においては、ゲートバルブを介して隣接するアニール装置を用いて活性化のための熱処理を行っているが、アッシング処理装置自体にアニール用のランプを設けてRTA(Rapid Thermal Anneal)処理によりアッシング処理装置内において連続して熱処理を行っても良いものである。
また、Pのイオン注入後で、Pイオンを活性化処理までのアッシング工程は、実施例1〜5および7〜8のいずれのアッシング処理を行ってもよい。これによりSi掘られ欠陥の発生がいっそう抑制される。
本発明の活用例としては、半導体装置の製造工程におけるPのイオン注入に伴うアッシング工程が典型的なものであるが、半導体装置の製造工程に限られるものではなく、液晶パネルや有機ELパネルのアクティブ基板等の他の電子デバイスの製造工程にも適用されるものであり、その場合のPイオン注入対象は、多結晶シリコン或いはアモルファスシリコンになる場合もある。
なお、以上の説明に関してさらに以下の付記を開示する。
(付記1) レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体領域に燐をイオン注入する工程と、
次いで、減圧雰囲気中で加熱しつつ前記レジストをアッシング処理する工程と、
次いで、前記アッシング処理され、その温度が130℃以下の基板を大気中に取り出す工程と、を含む電子デバイスの製造方法。
(付記2) 前記アッシング処理工程における少なくとも終期の基板の温度を130℃以下にすることを特徴とする付記1記載の電子デバイスの製造方法。
(付記3) 前記アッシング処理工程と大気中に取り出す工程との間に、減圧雰囲気中で前記基板を強制的に冷却する工程をさらに含むことを特徴とする付記1または2記載の電子デバイスの製造方法。
(付記4) 前記冷却工程は、前記半導体領域に冷却ガスを吹きつけることを特徴とする付記3記載の電子デバイスの製造方法。
(付記5) 前記冷却工程は、前記基板に、該基板の底面積の少なくとも3/4以上を前記アッシング処理直後の基板よりも低温の物体に接触させることを特徴とする付記3記載の電子デバイスの製造方法。
(付記6) 前記物体は基板を保持して大気中に取り出すためのアームであり、該アーム自体雰囲気温度よりも低温に冷却することを特徴とする付記5記載の電子デバイスの製造方法。
(付記7) 前記アームを、冷却媒体に接触させて冷却することを特徴とする付記6記載の電子デバイスの製造方法。
(付記8) 前記アッシング処理工程と大気中に取り出す工程との間に、不活性ガス雰囲気中で前記半導体領域の表面を撥水性に改質する工程をさらに含むことを特徴とする付記1または2記載の電子デバイスの製造方法。
(付記9) 前記改質工程は、前記基板の表面に撥水性に改質する液体を噴射することを特徴する付記1または2記載の電子デバイスの製造方法。
(付記10) レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体領域に燐をイオン注入する工程と、
次いで、減圧雰囲気中で加熱しつつ前記レジストをアッシング処理する工程と、
次いで、減圧雰囲気中で前記燐を注入した半導体領域の表面を覆う保護膜を形成する工程と、
次いで、前記保護膜を形成した基板を大気中に取り出して、基板を冷却した後に該保護膜を除去する工程とを含む電子デバイスの製造方法。
(付記11) 前記保護膜の形成工程は、励起ガス処理によって前記燐の注入領域の表面を酸化させて酸化膜を形成することを特徴とする付記10記載の電子デバイスの製造方法。
(付記12) 前記保護膜の形成工程は、CVD法により保護膜を形成することを特徴とする付記10記載の電子デバイスの製造方法。
(付記13) 前記保護膜の形成工程は、CVD法により前記燐の注入領域の表面に炭素及びフッ素の混合物からなる層を形成することを特徴とする付記12記載の電子デバイスの製造方法。
(付記14) 前記保護膜の形成工程は、CVD法によりシラン系ガスあるいは炭化水素系ガスを用いて保護膜を形成することを特徴とする付記12記載の電子デバイスの製造方法。
(付記15) 前記アッシング処理工程において、プロセスガスとしてN2ガスおよびH2ガスを用いてアッシング処理を行うことを特徴する付記10〜14のうち、いずれか一項記載の電子デバイスの製造方法。
(付記16) 前記アッシング処理工程は、基板温度を100℃〜500℃に設定し、酸素ガスを供給してアッシング処理を行うと共に前記燐の注入領域の表面に酸化膜を形成する保護膜形成工程を同時に行うことを特徴とする付記10記載の電子デバイスの製造方法。
(付記17) 前記燐のイオン注入工程の前に、
シリコン基板上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記シリコン基板上に、前記チャネル領域に対応して、前記ゲート絶縁膜を介してゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜およびゲート電極の両側面上に側壁絶縁膜を形成する工程をさらに含み、
前記燐のイオン注入工程は、前記ゲート電極および側壁絶縁膜をマスクとしてソース・ドレイン拡散領域を形成し、
前記保護膜の形成工程は、側壁絶縁膜に対してエッチング選択性を有する材料からなる保護膜が形成されることを特徴とする付記10〜16のうちいずれか一項記載の電子デバイスの製造方法。
(付記18) レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体領域に燐をイオン注入する工程と、
次いで、減圧雰囲気中で加熱しつつ前記レジストをアッシング処理する工程と、
次いで、減圧雰囲気中で注入した燐イオンを活性化する熱処理を行う工程とを含む電子デバイスの製造方法。
(付記19) 前記燐の注入濃度が、5×1015cm-2以上であることを特徴とする付記1〜18のうちいずれか一項記載の電子デバイスの製造方法。
(付記20) 前記燐の注入濃度が、6×1015cm-2以上であることを特徴とする付記1〜18のうちいずれか一項記載の電子デバイスの製造方法。
(付記21) 前記アッシング処理工程は、酸素を主成分とする励起ガスを用いることを特徴とする付記1〜20のうちいずれか一項記載の電子デバイスの製造方法。
(付記22) 前記アッシング処理工程は、初期から終期まで同じ励起ガス雰囲気中でアッシング処理を行うことを特徴とする付記1〜21のうちいずれか一項記載の電子デバイスの製造方法。
(付記23) 前記アッシング処理工程を、初期から終期まで同じ基板温度で行うことを特徴とする付記1〜22のうちいずれか一項記載の電子デバイスの製造方法。
(付記24) 前記基板を大気中に取り出す工程の後に、
他のレジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体領域に燐以外の不純物元素をイオン注入する工程と、
次いで、減圧雰囲気中で加熱しつつ前記他のレジストをアッシング処理する工程と、
次いで、前記アッシング処理され、その温度が130℃以下の基板を大気中に取り出す工程と、を含む付記1〜23のうちいずれか一項記載の電子デバイスの製造方法。
(付記25) 前記基板を大気中に取り出す工程の後に、
他のレジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体領域に燐以外の不純物元素をイオン注入する工程と、
次いで、減圧雰囲気中で加熱しつつ前記他のレジストをアッシング処理する工程と、
次いで、減圧雰囲気中で前記燐以外の不純物元素を注入した半導体領域の表面を覆う他の保護膜を形成する工程と、
次いで、前記他の保護膜を形成した基板を大気中に取り出して、基板を冷却した後に該他の保護膜を除去する工程と、を含むことを特徴とする付記1〜23のうちいずれか一項記載の電子デバイスの製造方法。
(付記26) 前記他の保護膜を除去する工程の後に、燐および燐以外の不純物元素を活性化する熱処理工程をさらに含むことを特徴とする付記25記載の電子デバイスの製造方法。
従来のアッシング工程の途中までの説明図である。 従来のアッシング工程の図1以降の説明図である。 コンタクトホール形成後の要部断面図である。 レジストをアッシングで除去した後の断面図である。 Si掘られ欠陥の注入不純物種依存性の説明図である。 Si掘られ欠陥の分布の説明図である。 本発明の作用効果の説明図である。 ステージ温度を150℃、180℃、200℃にした場合のSi掘られ欠陥のステージ温度依存性の説明図である。 ステージ温度を220℃、250℃にした場合のSi掘られ欠陥のステージ温度依存性の説明図である。 本発明の実施例に用いるアッシング処理装置の概略的構成図である。 (A)〜(C)は本発明の実施例1のアッシング工程の途中までの説明図である。 (A)〜(C)は本発明の実施例1のアッシング工程の図11以降の説明図である。 (A)〜(C)は本発明の実施例2のアッシング工程の説明図である。 本発明の実施例3のアッシング工程に用いるアーム先端部の概略的平面図である。 (A)〜(C)は本発明の実施例4のアッシング工程の説明図である。 (A)〜(C)は本発明の実施例5のアッシング工程の説明図である。 (A)〜(C)は本発明の実施例6のアッシング工程の説明図である。 (A)〜(C)は本発明の実施例7のアッシング工程の説明図である。 実施例7のアッシング工程に用いるアッシング処理装置の概略的構成図である。 (A)および(B)は本発明の実施例8のアッシング工程の説明図である。 300mm基板でのSi掘られ欠陥の分布の説明図である。 300mm基板でのSi掘られ欠陥数と取り出し温度との関係図である。 (A)〜(C)は本発明の実施例9の半導体装置の製造工程図(その1)である。 (A)〜(C)は実施例9の半導体装置の製造工程図(その2)である。 (A)〜(C)は実施例9の半導体装置の製造工程図(その3)である。
符号の説明
1 基板
2 チップ
3 Si掘られ欠陥
10 反応チャンバー
11 アッシング処理室
12 プラズマ発生室
13 シャワー板
14 マイクロ波透過窓
15 マイクロ波導入室
16 マイクロ波導波管
17 オートチューナ
18 マグネトロン
19 ゲートバルブ
20 排気口
21 ステージ
22 ヒータ
23 ピン
24 被処理基板
25 ガス導入口
26 ガス導入管
27a〜27d 分岐管
28a〜28d マスフローコントローラ
29a〜29d ガス供給源
30 プラズマ
31 p型シリコン基板
32 素子分離領域
33 n型ウエル領域
34 p型ウエル領域
35 ゲート絶縁膜
36,37 ゲート電極
38,43 レジストマスク
39 Pイオン
40 n型ソース・ドレイン領域
41,46 変質層
42,47 中性ラジカル
44 Bイオン
45 p型ソース・ドレイン領域
48 N2ガス
49 アーム
50,70 酸素プラズマ
51,71 酸化膜
52 混合プラズマ
53 混合被膜
85,90 保護膜

Claims (5)

  1. レジストをマスクとしてSi或いはSiGeからなる半導体領域に5×1015cm−2以上の燐をイオン注入する工程と、
    次いで、減圧雰囲気中で基板を150℃以上に加熱しつつ前記レジストをアッシング処理する工程と、
    次いで、前記アッシング処理され、その温度が130℃以下の前記基板を大気中に取り出す工程と、を含む電子デバイスの製造方法。
  2. 前記アッシング処理工程における少なくとも終期の前記基板の温度を130℃以下にすることを特徴とする請求項1記載の電子デバイスの製造方法。
  3. 前記アッシング処理工程と大気中に取り出す工程との間に、減圧雰囲気中で前記基板を強制的に冷却する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の電子デバイスの製造方法。
  4. 前記冷却工程は、前記半導体領域に冷却ガスを吹きつけることを特徴とする請求項3記載の電子デバイスの製造方法。
  5. 前記半導体領域に注入する隣の濃度が6×1015cm−2以上であることを特徴とする請求項4記載の電子デバイスの製造方法。
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