JP5007637B2 - 半透過型液晶表示装置用カラーフィルタおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、この方法では、光路差調整層と透明基板の密着性が悪化してしまうという問題があった。また、図6に示すように、光路差調整層4全体が撥液性を有するため、光路差調整層4の側面においては着色層5が形成されず、白抜けが生じる等の問題があった。
また、透明層全体が撥液性を有する場合に比べて、上記透明基板との密着性は良好なものとなる。
本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された光路差調整層と、上記透明基板および上記光路差調整層を覆うように形成された着色層とを有し、上記透明基板と、上記光路差調整層と、上記着色層とが積層された領域を反射光用領域として用い、上記透明基板と、上記着色層とが積層された領域を透過光用領域として用いる半透過型液晶表示装置用カラーフィルタであって、上記光路差調整層が透明性を有する透明層と透明性および撥液性を有する撥液層との二層構造で構成され、上記撥液層が上記透明層の上部表面上に形成されていることを特徴とするものである。
また、上記撥液層は上記透明層の上部表面に形成されるため、光路差調整層の側面での着色層の白抜けが発生しにくいという利点も有する。
また、透明層全体が撥液性を有する場合に比べて、上記透明基板との密着性は良好なものとなる。
本態様の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、上記透明層が上記透明基板と一体で形成されているものである。
以下に、本態様の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの各構成について説明する。
本態様の光路差調整層は、透明基板上にパターン状に形成されるものであり、半透過型液晶表示装置用カラーフィルタのうち、反射光用領域として用いられる領域に形成されるものである。また、上記光路差調整層は透明層と撥液層を有するものであり、上記撥液層は上記透明層の上部表面上に形成され、上記透明層は上記透明基板と一体で形成されるものである。
以下、透明層および撥液層について説明する。
本態様に用いられる透明層は透明基板と一体で形成されているものである。
本態様に用いられる撥液層は、上記光路差調整層の上部表面上に形成されるものである。
また、エッチング工程において、エッチング剤等の薬品耐性を有するものが好ましい。光路差調整層形成工程において、フォトリソ法により透明層を形成し、残存するフォトレジストを撥液層として用いることで、二層構造の光路差調整層の形成を一度に行うことができるからである。
本態様における光路差調整層の形成方法としては、上記透明基板と一体で上記透明層を形成し、上記透明層の上部表面上に上記撥液層を形成することができる方法であれば、特に限定されない。詳しくは、「B.半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法」の項で説明するので、ここでの記載は省略する。
本態様に用いられる透明基板は、上記光路差調整層を形成可能であり、可視光に対して透明な基板であれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板と同様のものとすることができる。
本態様における着色層は、反射光用領域および透過光用領域の各領域に形成されるものである。
上記着色層における着色パターン形状は、ストライプ型、モザイク型、トライアングル型、4画素配置型等の公知の配列とすることができ、着色面積は任意に設定することができる。
緑色パターンに用いられる着色剤としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。これらの顔料もしくは染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
青色パターンに用いられる着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
本態様においては、上記反射光用領域の着色層の膜厚が、0.3μm〜2.0μmの範囲であることが好ましく、中でも0.4μm〜1.5μmの範囲、特に0.5μm〜1.2μmの範囲であることが好ましい。
また、本態様においては、上記透過光用領域の着色層の膜厚が、0.6μm〜4.0μmの範囲内であることが好ましく、中でも0.8μm〜3.0μmの範囲内、特に1.0μm〜2.5μmの範囲内であることが好ましい。
上記反射光用領域の着色層の膜厚および上記透過光用領域の着色層の膜厚を上記範囲内とすることにより、この半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを液晶表示装置に用いた場合に、反射光用領域の輝度が高い液晶表示装置を得ることができるためである。
本態様の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは上記透明基板、光路差調整層および着色層以外にも、例えば、遮光部、オーバーコート層や透明電極層、更には配向膜や柱状スペーサ等が形成されたものであってもよい。
本態様の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは、上記透明層が上記透明基板と別体で、かつ透明樹脂から形成されているものである。
以下に、本態様の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの各構成について説明する。
本態様に用いられる光路差調整層は、透明基板上にパターン状に形成されるものであり、半透過型液晶表示装置用カラーフィルタのうち、反射光用領域として用いられる領域に形成されるものである。また、上記光路差調整層は、透明層と撥液層とを有するものであり、上記撥液層は上記透明層の上部表面上に形成され、上記透明層は上記透明基板と別体であり、かつ透明樹脂層から形成されるものである。
以下、透明層および撥液層について説明する。
本態様に用いられる透明層は透明基板と別体あり、透明樹脂で形成されているものである。
また、感光性樹脂としては、ネガ型感光性樹脂およびポジ型感光性樹脂のいずれも用いることができるが、通常はネガ型感光性樹脂が用いられる。
本態様における撥液層は、上記光路差調整層の上部表面上に形成されるものである。
光路差調整層形成工程において、フォトリソ法により透明層を形成し、残存するフォトレジストを撥液層として用いることで、二層構造の光路差調整層の形成を一度に行うことができるからである。
本態様における光路差調整層は、上記透明層が上記透明基板と別体で、かつ透明樹脂層から形成されているものである。
上記撥液層の材料が撥液性ドライフィルムレジストである場合、上記光路差調整層を形成する工程において、塗布法による工程に比べ、工程を簡略化できる。また、レジスト効果を有するため、透明層は感光性を有していなくてもよいので、透明層の材料の材料選択性を広げることが可能である。
上記透明層もドライフィルムレジストを用いることで、上記光路差調整層の厚みをカラーフィルタ全体で均一にすることができるからである。また、製造工程を簡略化することができるという利点も有する。
本態様における光路差調整層の形成方法としては、上記透明基板上に上記透明層を別体で形成し、上記透明層の上部表面上に上記撥液層を形成することが可能な方法であれば、特に限定されない。詳しくは、「B.半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法」の項で説明するので、ここでの記載は省略する。
上記カラーフィルタ用基板に用いられる透明基板は、上記光路差調整層を形成可能であり、可視光に対して透明な基板であれば特に限定されるものではなく、一般的なカラーフィルタに用いられる透明基板と同様のものとすることができる。詳しくは、「1.第1の態様」の項で記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様における着色層は、反射光用領域および透過光用領域の各領域に形成されるものである。詳しくは、「1.第1の態様」の項で記載したものと同様とすることができるので、ここでの説明は省略する。
本態様の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタは上記透明基板、光路差調整層および着色層以外にも、例えば、遮光部、オーバーコート層や透明電極層、更には配向膜や柱状スペーサ等が形成されたものであってもよい。
次に、本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法について説明する。本発明の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法は、透明基板と、上記透明基板上にパターン状に形成された光路差調整層と、上記透明基板および上記光路差調整層を覆うように形成された着色層とを有し、上記透明基板と、上記光路差調整層と、上記着色層とが積層された領域を反射光用領域として用い、上記透明基板と、上記着色層とが積層された領域を透過光用領域として用いる半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの、上記光路差調整層が透明性を有する透明層と透明性および撥液性を有する撥液層との二層構造で構成され、上記撥液層が上記透明層の上部表面上に形成されている半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、上記透明層および上記撥液層を形成する光路差調整層形成工程を少なくとも有し、上記光路差調整層形成工程では、上記透明層を形成する際、上記フォトレジストを用いて上記透明層をパターン形成し、現像後、残存した上記フォトレジストを上記撥液層として用いることを特徴とする製造方法である。
本態様の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法は、「A.半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ 1.第1の態様」に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを製造する半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、上記透明基板上に上記フォトレジストからなるフォトレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程と、上記フォトレジスト層を露光する露光工程と、上記フォトレジスト層を現像してパターン状にする現像工程と、上記透明基板をエッチングして上記透明層を形成する透明層形成工程とを有する光路差調整層形成工程を少なくとも有し、上記透明層形成工程で残存した上記フォトレジストを上記撥液層として用いることを特徴とする。
以下、それぞれの工程について説明する。
本工程は上記透明基板上に上記フォトレジストからなるフォトレジスト層を形成する工程である。
まず、上記撥液層形成方法の第1実施態様について説明する。本実施態様における撥液層の形成方法としては、透明基板上にパターン形成されたフォトレジスト層にフッ素化合物を用いてプラズマを照射することにより、撥液化処理を行って撥液層を形成する方法である。
ドライフィルムレジストによるフォトレジスト層の形成方法は、減圧乾燥工程等がないので、工程を簡略化することができ、製造コストを削減することが可能である。
次に、撥液層形成方法の第2実施態様について説明する。本実施態様における撥液層の形成方法としては、撥液性を有するフォトレジストを用いて撥液層を形成する方法である。
本工程は、上記フォトレジスト層を露光する工程である。
次に、本態様における現像工程について説明する。本発明における現像工程は、上記フォトレジスト層を現像する工程である。
本工程は、上記透明基板をエッチングして上記透明層を形成する工程である。
本態様の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法は、「A.半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ 2.第2の態様」に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを製造する半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、上記透明基板上に透明層形成用層を形成する透明層形成用層形成工程と、上記透明層形成用層上に上記フォトレジストを用いてフォトレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程と、上記透明層形成用層およびフォトレジスト層を露光する露光工程と、上記透明層形成用層およびフォトレジスト層を現像して透明層を形成する透明層形成工程とを有する光路差調整層形成工程を少なくとも有し、上記透明層形成工程で残存した上記フォトレジストを上記撥液層として用いることを特徴とする。
本工程は上記透明基板上に透明層を形成するための透明層形成用層を形成する工程である。
本工程はフォトレジストを用いて上記透明層形成用層上にフォトレジスト層を形成する工程である。
本態様の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法においては、少なくとも上記透明層形成用層および上記フォトレジスト層とが二層に積層した二層ドライフィルムレジストを用いて上記透明層形成用層形成工程および上記フォトレジスト層形成工程を一括で行う光路差調整層形成用層形成工程を有することがより好ましい。
以下、光路差調整層形成用層形成工程について説明する。
本工程は、上記フォトレジスト層を露光する工程である。
次に、本態様における現像工程について説明する。本態様における透明層形成工程は、上記透明層形成用層およびフォトレジスト層を現像して透明層を形成する透明層形成工程とを有する工程である。
本発明は、上述した光路差調整層形成工程以外に必要な工程を適宜有していてもよい。例えば、上記着色層を形成する着色層形成工程、上記着色層上に配向膜を形成する配向膜形成工程、透明電極層を形成する透明電極層形成工程等が挙げられる。このような各工程については、一般的なカラーフィルタの製造方法の際に行なわれる方法と同様とすることができる。
実施例1として、透明基板と透明層が一体で、透明層と撥液層との二層構造を有する光路差調整層を形成する例を示す。
液晶表示装置用カラーフィルタ向けとして一般的な無アルカリガラス(コーニング社製 EAGLE2000)を用い、以下組成のネガ型感光性樹脂溶液をスピンコーティング法にて塗布した。
・メタクリル酸−スチレン−メタクリル酸共重合体 ・・・42.0重量部
・ペンタエリスリトールペンタアクリレート ・・・32.0重量部
・エポキシ樹脂(ジャパン エポキシ レジン(株)製) ・・・18.0重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) ・・・7.0重量部
・フッ素系界面活性剤(大日本インキ(株)製 F475) ・・・1.0重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・300重量部
80℃のホットプレート上にて180秒間加熱を行った後、プロキシミティ露光機(株式会社トプコン社製 TME−400R)にて所定のフォトマスクを用いて露光を行った。フォトマスクは石英ガラス製であり、表面の酸化クロム膜上に所定のパターンが描画してあるものを使用した。高圧水銀ランプを光源とし、条件は、露光量100mJ/cm2(波長365nm)および露光ギャップ(透明基板とフォトマスク間距離)150μmとした。KOH系のアルカリ現像液を用いて現像を行い、200℃のオーブンにて30分焼成を行った。透明基板上に線幅30μm、膜厚0.5μmでストライプ状の撥液層を形成した。
撥液層が形成された上記透明基板を、エッチング溶液としてフッ酸を20wt%含む水溶液を用い120秒処理し透明層を形成した。撥液層と透明層を合わせた光路差調整層の膜厚は2.7μmであった。また、最表面の撥液層の水との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)したところ23.5°であった。
着色層に用いるネガ型着色レジストとして以下組成の感光性樹脂溶液をスピンコーティング法にて塗布した。
<感光性樹脂溶液>
・赤色顔料(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製 クロモフタルレッドA2B)
・・・4.8重量部
・黄色顔料(BASF社製 パリオトールイエローD1819) ・・・1.2重量部
・分散材(ビックケミー社製 ディスパービック161) ・・・3.0重量部
・モノマー(サートマー社製SR399) ・・・4.0重量部
・ポリマーI ・・・5.0重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) ・・・1.4重量部
・(2,2‘ビス(o-クロロフェニル)-4,5,4',5'-テトラフェニル-1,2’-ビイミダゾール) ・・・0.6重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・80.0重量部
※ポリマーIはベンジルメタクリレート:スチレン:アクリル酸:2-ヒドロキシエチルメタクリレート=15.6:37.0:30.5:16.9(モル比)の共重合体100モル%に対して、2-メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを16.9%付加したものであり、重量平均分子量は42500である。
80℃のホットプレート上にて180秒間加熱を行った後、プロキシミティ露光機(株式会社トプコン社製 TME−400R)にて所定のフォトマスクを用いて露光を行った。フォトマスクは石英ガラス製であり、表面の酸化クロム膜上に所定のパターンが描画してあるものを使用した。高圧水銀ランプを光源とし、条件は、露光量100mJ/cm2(波長365nm)および露光ギャップ(透明基板とフォトマスク間距離)150μmとした。KOH系のアルカリ現像液を用いて現像を行い、200℃のオーブンにて30分焼成を行った。透過光用領域すなわちガラスエッチング部分の着色層膜厚、および反射光用領域すなわち光路差調整層上の着色層膜厚を表1に示す。
実施例2として、透明層が透明樹脂と別体であり、かつ透明樹脂から形成された、透明層と撥液層との二層構造を有する光路差調整層を形成する例を示す。
液晶表示装置用カラーフィルタ向けとして一般的な無アルカリガラス(コーニング社製 EAGLE2000)を用い、以下構成を有する二層ドライフィルムレジストをラミネーターを用いて透明基板上に樹脂層を転写した。二層ドライフィルムレジストの層構成はPETフィルム上に撥液性を有する撥液層、透明層の順にレジストが塗布されたものを使用した。フォトレジスト層、透明層はそれぞれ以下の組成とした。
・メタクリル酸−スチレン−メタクリル酸共重合体 ・・・42.0重量部
・ペンタエリスリトールペンタアクリレート ・・・32.0重量部
・エポキシ樹脂(ジャパン エポキシ レジン(株)製) ・・・18.0重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) ・・・7.0重量部
・フッ素系界面活性剤(大日本インキ(株)製 F475) ・・・1.0重量部
・メタクリル酸−スチレン−メタクリル酸共重合体 ・・・42.0重量部
・ペンタエリスリトールペンタアクリレート ・・・32.0重量部
・エポキシ樹脂(ジャパン エポキシ レジン(株)製) ・・・18.0重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) ・・・7.0重量部
樹脂層が転写された基板を以下フォトリソグラフィー工程にて加工し光路差調整層を形成した。プロキシミティ露光機(株式会社トプコン社製 TME−400R)にて所定のフォトマスクを用いて露光を行った。フォトマスクは石英ガラス製であり、表面の酸化クロム膜上に所定のパターンが描画してあるものを使用した。高圧水銀ランプを光源とし、条件は、露光量100mJ/cm2(波長365nm)および露光ギャップ(透明基板とフォトマスク間距離)150μmとした。KOH系のアルカリ現像液を用いて現像を行い、200℃のオーブンにて30分焼成を行った。透明基板上に線幅35μm、膜厚2.7μmでストライプ状の光路差調整層を形成できた。また、最表面の撥液層の水との接触角を接触角測定器(協和界面科学(株)製CA−Z型)を用いて測定(マイクロシリンジから液滴を滴下して30秒後)したところ21°であった。
着色層に用いるネガ型着色レジストとして実施例1で用いたものと同等の手順にて着色層を形成した。透過光用領域の着色層膜厚および反射光用領域の着色層膜厚を表1に示す。
比較例1として、撥液性を有しない光路差調整層を形成する例を示す。
実施例1にて用いたフォトレジスト層用のネガ型レジストに代わり、撥液性を有しないフォトレジスト層用材料として下記の組成のネガ型感光性樹脂溶液を用いた。
・メタクリル酸−スチレン−メタクリル酸共重合体 ・・・42.0重量部
・ペンタエリスリトールペンタアクリレート ・・・32.0重量部
・エポキシ樹脂(ジャパン エポキシ レジン(株)製) ・・・18.0重量部
・イルガキュア907(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製) ・・・7.0重量部
・プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート ・・・300重量部
撥液層と透明層との二層構造である光路差調整層を用いて着色層を形成した場合、撥液性を有しない光路差調整層を用いて着色層した場合に比べて、反射光用領域の着色層の膜厚をより薄く形成することができた。
2…透明層
2’…透明層形成用層
3…撥液層
3’…フォトレジスト層
4…光路差調整層
5…着色層
6…フォトマスク
7…露光光
8…二層ドライフィルムレジスト
Claims (12)
- 透明基板と、前記透明基板上にパターン状に形成された光路差調整層と、前記透明基板および前記光路差調整層を覆うように形成された着色層とを有し、前記透明基板と、前記光路差調整層と、前記着色層とが積層された領域を反射光用領域として用い、前記透明基板と、前記着色層とが積層された領域を透過光用領域として用いる半透過型液晶表示装置用カラーフィルタであって、
前記光路差調整層が透明性を有する透明層と透明性および撥液性を有する撥液層との二層構造で構成され、前記撥液層が前記透明層の上部表面上に形成されていることを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。 - 前記透明層が、前記透明基板と一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 前記透明層が、前記透明基板と別体であり、かつ、透明樹脂から形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 前記撥液層がフォトレジストから形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 前記フォトレジストが透明性および撥液性を有する撥液性ドライフィルムレジストであること特徴とする請求項4に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 前記透明層が透明性を有するドライフィルムレジストから形成され、前記撥液層が透明性および撥液性を有する撥液性ドライフィルムレジストから形成されていることを特徴とする請求項3に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタ。
- 請求項1に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを製造する半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、
前記透明層および前記撥液層を形成する光路差調整層形成工程を少なくとも有し、
前記光路差調整層形成工程では、前記透明層を形成する際、透明性および撥液性を有するフォトレジストを用いて前記透明層をパターン形成し、現像後、残存した前記フォトレジストを前記撥液層として用いることを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。 - 請求項2に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを製造する半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、
前記透明基板上に透明性および撥液性を有するフォトレジストからなるフォトレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程と、前記フォトレジスト層を露光する露光工程と、前記フォトレジスト層を現像してパターン状にする現像工程と、前記透明基板をエッチングして前記透明層を形成する透明層形成工程とを有する光路差調整層形成工程を少なくとも有し、
前記透明層形成工程で残存した前記フォトレジストを前記撥液層として用いることを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。 - 前記フォトレジストが透明性および撥液性を有する撥液性ドライフィルムレジストであることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
- 請求項3に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタを製造する半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法であって、
前記透明基板上に透明層形成用層を形成する透明層形成用層形成工程と、前記透明層形
成用層上に透明性および撥液性を有するフォトレジストを用いてフォトレジスト層を形成するフォトレジスト層形成工程と、前記透明層形成用層およびフォトレジスト層を露光する露光工程と、前記透明層形成用層およびフォトレジスト層を現像して透明層を形成する透明層形成工程とを有する光路差調整層形成工程を少なくとも有し、
前記透明層形成工程で残存した前記フォトレジストを前記撥液層として用いることを特徴とする半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。 - 前記フォトレジストが透明性および撥液性を有する撥液性ドライフィルムレジストであることを特徴とする請求項10に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
- 少なくとも前記透明層形成用層と前記フォトレジスト層とが二層に積層した二層ドライフィルムレジストを用いて前記透明層形成用層形成工程および前記フォトレジスト層形成工程を一括で行う光路差調整層形成用層形成工程を有することを特徴とする請求項11に記載の半透過型液晶表示装置用カラーフィルタの製造方法。
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