JP5001168B2 - フルオロポリマーの硬化組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、硬化剤組成物ならびに硬化性および硬化されたフルオロポリマー組成物、フルオロポリマー組成物を製造する方法、およびフルオロポリマー物品に関する。フルオロポリマー物品は、透明であり得、または水晶のように透明でさえあり得る。
背景
フルオロエラストマーは硬化または架橋され、一般に、高温および苛酷な化学的環境に対して耐性がある。フルオロエラストマーは特に、高温および/または腐蝕性物質にさらされるシステムにおけるシール、ガスケット、および成形品として有用である。大部分の極限条件に対する耐性が必要とされるシール用途では、完全フッ素化(過フッ素化)(perfluorinated)エラストマーが使用される。かかる部品は、特に自動車、化学処理、半導体、航空宇宙、および石油産業などの用途で使用される。
フルオロエラストマーは、硬化剤または触媒の存在下で硬化を促進するための硬化部位成分を含有する場合が多い。パーフルオロエラストマーにおいて使用される有用な硬化部位成分の種類としては、それに対して有機スズ触媒が硬化成分として使用されている、ニトリル基含有モノマーが挙げられる。しかしながら、かかる触媒は、硬化製品中に好ましくない抽出性金属残留物を残す場合があり、環境上の理由から望ましくない。アンモニア発生化合物もフルオロエラストマー中の硬化システム成分として使用されているが、これらの硬化システムは、加工中のレオロジー制御の望ましいレベルを欠いている。さらに、大部分の公知のフルオロエラストマーは、有色または不透明の材料に硬化される。数種類のフルオロエラストマーまたはパーフルオロエラストマーが、無色および/または透明であると述べられているが、外観は曇っているか、または乳白色である場合があり、シールへと製造された場合に、比較的低い温度(200℃まで)で測定した時でさえ、かなり高い圧縮永久ひずみを有する。
要旨
一態様において、本発明は、次式I:
q− m+(I)
(式中、m、n、p、およびqは、正の整数であり、m*p=n*qであり、Qm+は、有機オニウムであり、少なくとも1つのAq−が、式II:
(この式IIにおいて、Rはそれぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、アリール、アラルキル、またはシクロアルキルであり、かつハロゲン化、フッ素化、または過フッ素化されていてもよく、RおよびR’基のうちの2つ以上が共に環を形成し得、R基がそれぞれ独立して、1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得、R’がハロであることができないという条件でR’がRと同じであり得る)から選択されるという条件で、Aq−は、アニオンである)のカチオンおよびアニオンを含有する硬化剤組成物に関する。
他の態様において、本発明は、式III:
(この式IIIにおいて、Rはそれぞれ独立して、R−CFまたは炭素原子1〜8個を有するパーフルオロアルキル基であり、Rは、H、ハロ、炭素原子8個までを有するアルキル、アリール、またはシクロアルキルであり、かつハロゲン化、フッ素化、または過フッ素化されていてもよく、かつヘテロ原子を含有することができ、Xは、非フッ素化、部分フッ素化、または過フッ素化された結合性基であり、nは、正の整数である)
のアニオンを含有するフルオロエラストマーに適している硬化剤組成物に関する。
他の態様において、本発明は、上述のような硬化剤組成物を製造する方法であって、カチオンおよびアニオンを提供する工程を含み、そのアニオンが、親アルコールとテトラアルキルホスホニウムまたは水酸化アンモニウムなどの塩基とを反応させることによって調製される、方法に関する。他の態様において、アニオンは、親アルコールと、金属水酸化物または金属アルコキシド、例えばナトリウムメトキシドとを反応させ、メタノールなどの溶媒中の塩化オニウムなどのオニウムハロゲン化物を添加し、任意に、得られたハロゲン化物塩を析出させることによって誘導することができる。
他の態様において、本発明は、窒素含有硬化部位を含有するフルオロエラストマー;および式I:
q− m+(I)
(式中、m、n、p、およびqが正の整数であり、m*p=n*qであり、Qが、Hまたは第I族または第II族の金属であるか、またはQm+が、有機オニウムであり、少なくとも1つのAq−が、式II:
(この式IIにおいて、Rはそれぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、アリール、アラルキル、またはシクロアルキルであり、かつハロゲン化、フッ素化、または過フッ素化されていてもよく、RおよびR’基のうちの2つ以上が共に環を形成し得、R基がそれぞれ独立して、1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得、R’がハロであることができないという条件でR’がRと同じであり得る)から選択されるという条件で、Aq−がアニオンである)のカチオンおよびアニオン;を含むフルオロエラストマー組成物に関する。
他の態様において、本発明は、窒素含有硬化部位モノマーの共重合単位を有するフルオロエラストマーを含む、上述の硬化剤組成物の混合物を形成する工程を含む、フルオロポリマー組成物の製造に関し、そのフルオロエラストマーは、過フッ素化されていてもよいし、またはされていなくてもよい。本発明は、上述のフルオロポリマー組成物の混合物を成形する工程と、成形された混合物を硬化して物品を形成する工程と、任意にその物品を後硬化する工程とを含むフルオロポリマー物品の製造に関する。
本発明は、シート、フィルム、ホース、ガスケット、およびOリングなどの硬化性または硬化された組成物を含有する物品も提供する。本発明は特に、高温にて優れた物理的性質および低い圧縮永久ひずみを有する物品に対して望ましい。一部の実施形態では、本発明の材料は、半透明であるか、または可視光などの光に対して透明でさえある。一部の実施形態では、本発明は、低い圧縮永久ひずみおよび他の望ましい物理的性質を有する、水晶のように透明なパーフルオロエラストマーを提供する。
本発明の硬化剤組成物は、例えば、ポリマー、特にフルオロエラストマーを硬化するのに適している。これらの硬化剤組成物は一般に、かかるフルオロエラストマーと共に、有機スズ化合物、アンモニア発生化合物、またはさらにはパーフルオロアジペートを硬化剤または触媒システムとして選択した場合に、窒素含有硬化部位モノマーを有するフルオロエラストマー、特にパーフルオロエラストマーの硬化に、耐熱性能特性などのいくつかの利点を提供する。特に、本発明のいくつかの態様は、いずれの公知の触媒よりも有効に、パーフルオロエラストマーにおいてトリアジン架橋を形成する種類の触媒を提供するか、または含む。
本発明のフルオロエラストマー組成物は一般に、かかる硬化部位モノマーと共に有機スズ化合物またはアンモニア発生化合物を触媒システムとして使用した場合に一般に達成される耐熱性能特性などの、窒素含有硬化部位モノマーを有するフルオロエラストマーの使用に伴う利点を維持する。同時に、本発明のフルオロエラストマー組成物は、公知の有機スズ化合物または他の公知の硬化触媒を使用して製造された材料と比較して、より良い圧縮永久ひずみ値など、向上した特性を示し得る。
本発明の組成物は特に、高温曝露および/または苛酷な化学的曝露が考えられる用途において望ましい。一部の実施形態では、本発明の組成物は、その高純度および高品質に相応な純粋な(pristine)外観を提供する。
本発明の実施形態の詳細は、以下の説明に記述される。本発明の他の特徴、目的、および利点は、以下の説明および特許請求の範囲から理解されよう。
詳細な説明
本発明の硬化剤組成物は、カチオンおよびアニオンを含む。さらに詳しくは、硬化剤組成物は、式I:
q− m+(I)
のアニオンを含有する。この式中、m、n、p、およびqは、正の整数であり、電荷がバランスをとるように、m*p=n*qである。さらに、Qm+は、有機オニウムであり、Aq−は、アニオンである。少なくとも1つのAq−は、式II:
(この式IIにおいて、Rはそれぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、アリール、アラルキル、またはシクロアルキルであり、かつハロゲン化、フッ素化、または過フッ素化されていてもよく、RおよびR’基のうちの2つ以上が共に環を形成し得、R基がそれぞれ独立して、1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得、R’がハロであることができないという条件でR’がRと同じであり得る)から選択される。特定の理論によって束縛されないが、R’をハロ基であるとすると、その結果、それはハロゲン化物アニオンとして追い出され、その後、親アルコキシドがカルボニル化合物へと変換されると考えられる。
例えば、各Rは、アニオンの中心炭素が2つのパーフルオロメチル基に結合するようにFであることができる。さらに、R’は、H、フェニル、メトキシフェニル、トルイル、フェノキシ、フルオロフェニル、トリフルオロメチルフェニル、およびCFからなる群から選択することができる。
さらに詳しくは、アニオンは、置換または非置換であることができる。その例としては、テトラアルキルアンモニウム2−フェニル−1,1,1,3,3,3ヘキサフルオロイソプロパノエート、テトラアルキルアンモニウム1,1,1,3,3,3ヘキサフルオロイソプロパノエート、テトラブチルホスホニウム2−フェニル−1,1,1,3,3,3ヘキサフルオロイソプロパノエート、テトラブチルホスホニウム1,1,1,3,3,3ヘキサフルオロイソプロパノエート、テトラブチルホスホニウム2−メトキシフェニル−1,1,1,3,3,3ヘキサフルオロイソプロパノエート、およびテトラブチルホスホニウム2−p−トルイル−1,1,1,3,3,3ヘキサフルオロイソプロパノエートが挙げられる。
他の実施形態において、本発明は、式III:
(この式IIIにおいて、Rはそれぞれ独立して、R−CFまたは炭素原子1〜8個を有するパーフルオロアルキル基であり、Rは、H、ハロ、炭素原子8個までを有するアルキル、アリール、またはシクロアルキルであり、かつハロゲン化、フッ素化、または過フッ素化されていてもよく、かつヘテロ原子を含有することができ、Xは、非フッ素化、部分フッ素化、または過フッ素化された結合性基であり、nは、正の整数である)のアニオンを含有するフルオロエラストマーに適した硬化剤組成物を提供する。結合性基は、アリール、低級アルキレン(例えば、C1−C10)であることができ、ヘテロ原子を含有し得る。結合性基は、ハロ、低級アルキル(炭素原子1〜約10個を有する)で置換されてもよい。この硬化剤では、1つまたは複数のカチオンを使用して、電荷のバランスをとることができる。以下に記載のように、任意の適切なカチオンを使用することができる。
他の実施形態において、本発明は、カチオンと、式IV:
(この式IVにおいて、Rはそれぞれ独立して、R−CFまたは炭素原子1〜8個を有するパーフルオロアルキル基である)のアニオンと、を含有するフルオロエラストマーに適した硬化剤組成物を提供する。さらに、この式において、Rは、H、ハロ、炭素原子8個までを有するアルキル、アリール、またはシクロアルキルであり、かつハロゲン化、フッ素化、または過フッ素化されていてもよく、かつヘテロ原子を含有し得る。さらに、アリール基は、例えば、ハロ、低級アルキル(例えば、C1−C10)で置換されてもよく、ヘテロ原子を含有し得る。
硬化剤組成物はさらに、有機塩基または無機塩基も含み得る。本発明の硬化剤組成物は、多くの形状で提供することができ、例えば、そのカチオンおよび/またはアニオンは、組成物全体において1種または複数種の遊離アルコール前駆物質を適切な塩基と反応させることなどによって、インサイチュで生成することができる。適切な塩基としては、例えば、Ca(OH)、MgO、およびその組み合わせが挙げられる。さらに、硬化剤がインサイチュで形成するように、かつ/または硬化剤の有効な成分が、フルオロエラストマーの粉砕などの通常のフルオロポリマー作業中に生じるように、硬化剤の前駆物質が、フルオロポリマー組成物中に提供され得る。さらに詳しくは、硬化剤組成物を生じさせる前駆物質は、カチオン成分および/またはアニオン成分を別々にフルオロポリマー組成物中に添加することによって合わせることができる。
これらの本発明の硬化剤組成物を使用して、例えば、以下に記載されるように、フルオロポリマーを硬化または架橋することができる。このように、これらの硬化剤は、フルオロエラストマーまたはパーフルオロエラストマーと混合することができる。
他の実施形態において、本発明は、ここで記述されるように、硬化剤と共に窒素含有硬化部位モノマーから誘導される共重合単位を有するフルオロエラストマーを含むフルオロエラストマー組成物を提供する。この硬化剤は、式I(上記)(式中、m、n、p、およびqが正の整数であり、m*p=n*qであり、Qが、Hまたは第I族または第II族の金属イオンであるか、またはQm+が、有機オニウムであり、少なくとも1つのAq−が、式II(上記)(式中、Rはそれぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、アリール、アラルキル、またはシクロアルキルであり、かつハロゲン化、フッ素化、または過フッ素化されていてもよく、RおよびR’基のうちの2つ以上が共に環を形成し得、R基がそれぞれ独立して、1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得、R’がハロであることができないという条件でR’がRと同じであり得る)から選択されるという条件で、Aq−は、アニオンである)のアニオンおよびカチオンを含有する。
本発明の一実施形態において、各RはCFである。本発明の他の実施形態において、式I中、QはHである。
所望の結果を実質的に妨げない、あらゆるカチオンを使用することができる。例えば、カチオンは、有機カチオンまたは有機カチオンであることができる。一部の実施形態では、例として、カチオンは有機オニウムであり、またはカチオンは第I族および第II族の金属イオン(元素周期表を参照)からなる群から選択される。他の実施形態において、本発明で好ましいカチオンとしては、ナトリウム、セシウム、カルシウム、マグネシウム、およびその組み合わせが挙げられる。一部の実施形態において、カチオンは、白色または透明なエラストマーのための硬化剤が得られるように選択される。
一部の実施形態において、フルオロポリマー組成物は、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、および/または式CF=CF−R 、CF=CF−O−R 、およびCH=CR(R は、パーフルオロアルキルであり;R は、パーフルオロアルキル、またはパーフルオロアルコキシであり;Rはそれぞれ独立して、H、F、Br、I、Cl、または脂肪族基から選択される)によって示される1種または複数種のエチレン性不飽和モノマーから誘導される共重合単位を含み得る。一部の実施形態において、パーフルオロアルキル、パーフルオロアルコキシ、および脂肪族基は、F、Br、I、またはClの置換基を有し得る。一部の実施形態において、フルオロポリマー組成物は、パーフルオロアルキルビニルエーテル、パーフルオロアルコキシビニルエーテル、パーフルオロアルケンエーテル、および/またはパーフルオロアルコキシアルケンエーテルから誘導される共重合単位を含み得る。
適切なフルオロポリマーは、窒素含有硬化部位モノマー、および好ましくは、少なくとも2つの主要モノマーから誘導される共重合単位を含む。主要モノマーの適切な候補の例としては、パーフルオロオレフィン(例えば、テトラフルオロエチレン(TFE)およびヘキサフルオロプロピレン(HFP))、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、パーフルオロビニルエーテル(例えば、パーフルオロアルキルビニルエーテルおよびパーフルオロアルコキシビニルエーテル)、任意に、オレフィンなどの水素含有モノマー(例えば、エチレン、プロピレン等)、およびフッ化ビニリデン(VDF)が挙げられる。かかるフルオロポリマーとしては、例えば、フルオロエラストマーゴムおよびパーフルオロエラストマーゴムが挙げられる。
フルオロポリマーがハロゲン化、好ましくは過フッ素化されたポリマーである場合、そのフルオロポリマーは、TFEおよび/またはCTFE、任意にHFPから誘導されるその共重合単位を少なくとも50モルパーセント(モル%)含有する。フルオロポリマーの共重合単位のバランス(10〜50モル%)は、1種または複数種のパーフルオロビニルエーテルおよび窒素含有硬化部位モノマー(例えば、ニトリル含有ビニルエーテルまたはイミダート含有ビニルエーテル)で構成される。硬化部位モノマーは、エラストマーの約0.1〜約5モル%(さらに好ましくは、約0.3〜約2モル%)を占める。本発明は、パーフルオロエラストマーなどのパーフルオロポリマーを提供するのに特に有用である。
フルオロポリマーが過フッ素化ポリマーではない場合、フルオロポリマーは、TFE、CTFE、および/またはHFPから誘導されるその共重合単位を約5〜約90モル%、VDF、エチレン、および/またはプロピレンから誘導されるその共重合単位を約5〜約90モル%、ビニルエーテルから誘導されるその共重合単位を約40モル%まで、そして窒素含有硬化部位モノマーを約0.1〜約5モル%(さらに好ましくは、約0.3〜約2モル%)含有し得る。
本発明のフルオロエラストマー組成物は、その水素原子の半分未満がフッ素で置換されている、さらに好ましくは、その水素原子の4分の1未満がフッ素で置換されている、他の実施形態において非フッ素化である、水素含有C−Cオレフィンと共に、式CF=CF−R(式中、Rは、フッ素またはC−Cパーフルオロアルキルである)を有するモノマーなどのフッ素化モノマーの共重合単位から誘導される。一部の実施形態では、非フッ素化オレフィンが存在しない。
本発明において有用な水素含有オレフィンとしては、式CX=CX−Rのオレフィン(式中、Xがそれぞれ独立して、水素またはフッ素または塩素であり、Rは、水素、フッ素、またはC−C12、好ましくはC−Cアルキルである)が挙げられる。好ましいオレフィンとしては、部分フッ素化モノマー(例えば、フッ化ビニリデン)または水素含有モノマー、例えば、α−オレフィンを含むオレフィン(例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン等)が挙げられる。上記の材料の組み合わせも有用である。
過フッ素化ビニルエーテルもまた、本発明においてコモノマーとして適している。これらとしては、例えば、ROCFOCF=CFなどのビニルホルマールを含む、CF=CF(CF−[O(CF−OR(式中、Rは、酸素を含有することができ、Rは、酸素原子を含有し得、その結果、更なるエーテル結合を形成し得る、直鎖状または分岐状過フッ素化の脂肪族基であり、mとnがどちらも0ではないという条件で、mは、0〜4であり、nは、0〜6であり、pは、1〜3である)などの過フッ素化ビニルエーテルを含む、米国特許第6,255,536号明細書および米国特許第6,294,627号明細書(ワーム(Worm)ら)に記載のモノマーが挙げられる。
かかるパーフルオロビニルエーテルとしては、例えば、CF=CFOCF、CF=CF−O−CF−O−CF、CF=CF−O−CF−O−CFCF、CF=CF−O−CF−O−CFCFCF、CF=CFOCFCFOCF、CF=CFOCFCFCFOCF、CF=CFOCFCFCF、CF=CF−O−CFCF(CF)−O−CF、CF=CFOCFCF(CF)OCFCFCF、CF=CF−O−CFCF−O−CF−O−CF−O−CF、およびCF=CFOCFCF(CF)OCFCF(CF)OCFCFCFが挙げられる。
さらに、本発明のフルオロポリマーは、米国特許第5,891,965号明細書(ワーム(Worm)およびグエラ(Guerra))および米国特許第6,255,535号明細書(シュルツ(Schulz)ら)に記載のモノマーを含む、フルオロ(アルケンエーテル)モノマーの共重合単位を含み得る。かかるモノマーとしては、例えば、CF=CF(CF)m−O−R(式中、mは、1〜4の整数であり、Rは、酸素原子を含有し得、その結果、更なるエーテル結合を形成し得る、直鎖状または分岐状のパーフルオロアルキレン基であり、Rは、骨格に炭素原子1〜20個、さらに好ましくは1〜10個を含有し、Rは、更なる末端不飽和部位も含有し得る)が挙げられる。かかる酸素原子を含有するR基は、パーフルオロアルキレンオキシ基と呼ばれる。有用なモノマーとしては、次式:CF=CF−CF−O−R(式中、Rは、このパラグラフにおいて上記で定義されている)によって示されるパーフルオロアリルエーテルが挙げられる。例示的なパーフルオロアルケンエーテル化合物としては、CF=CFCF−O−CF、CF=CFCF−O−CF−O−CF、CF=CFCF−O−CFCF−O−CF、CF=CFCF−O−CFCF−O−CF−O−CFCF、CF=CFCF−O−CFCF−O−CFCFCF−O−CF、CF=CFCF−O−CFCF−O−CFCF−O−CF−O−CF、CF=CFCFCF−O−CFCFCFからなる群から選択される化合物が挙げられる。
有用なフルオロポリマーの一例は、テトラフルオロエチレンおよび少なくとも1種類のパーフルオロアルキルビニルエーテルの主要モノマー単位で構成される。かかるコポリマーでは、共重合された過フッ素化エーテル単位は、ポリマー中に存在するモノマー単位全体の約1〜約60モル%(さらに好ましくは、10〜40モル%)を占める。
1種または複数種の他のフルオロポリマーが、窒素含有硬化部位モノマーから誘導される共重合単位を有するフルオロポリマーに組み込まれ得る。さらに、1種または複数種の他のフルオロポリマー(1種または複数種のコポリマーを含み得る)は、窒素含有硬化部位モノマーから誘導される共重合単位を有するフルオロポリマー(コポリマーを含み得る)とブレンドされ得る。ブレンドおよび/またはコポリマーにおいて有用な他のかかるフルオロポリマーは、上述のアレイ(array)全体を含み、かつホモポリマーおよび上記の共重合単位を含むコポリマーを含む。例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)およびPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロビニルエーテル)が有用である。その他のフルオロポリマーは、窒素含有硬化部位モノマーから誘導される共重合単位を欠いている場合があり、かつ/または選択された硬化剤システムに適応された反応部位を含み得る。例えば、ニトリル基を含有するモノマーなどの、窒素含有硬化部位モノマーから誘導される共重合単位をそれぞれが有する、2種類の異なるフルオロポリマーをブレンドして、本発明のフルオロポリマーを提供することができる。
他のフルオロポリマーを以下に記載のような他の硬化剤と共に含ませて、特定の特性を提供することができる。例えば、過酸化物硬化に適したフルオロポリマーおよび過酸化物硬化剤を含ませて、化学安定性を向上させることができる。かかるブレンドは、得られたブレンドの熱安定性と化学安定性のバランスがとれており、経済的な特典もまた提供し得る。これらの他の硬化剤を使用して、窒素含有硬化部位モノマーを欠いているフルオロポリマーを含ませる必要なく、窒素含有硬化部位モノマーを有するフルオロポリマーのブレンドを硬化することもできる。
窒素含有硬化部位モノマーを有するフルオロポリマーは好ましくは、本発明の組成物を欠いている比較用フルオロポリマーと比較して、向上した熱安定性を提供するのに十分な、フルオロポリマー全体の中での量を占める。この量は一般に、本発明におけるフルオロポリマー全体の少なくとも25重量%(wt%)、さらに好ましくは50重量%である。一部の実施形態では、フルオロポリマー成分は、窒素含有共重合単位を有するフルオロポリマーで完全に構成される。
有用なフルオロポリマーは、公知の方法によって調製することができる。例えば、重合プロセスは、水性乳化重合として、または有機溶媒における溶液重合として、モノマーをフリーラジカル重合することによって行うことができる。フルオロポリマーブレンドが望まれる場合、組み込みの好ましい経路は、選択された比でフルオロポリマーラテックスをブレンドし、続いて凝集させ、乾燥させることによる。
本発明のフルオロエラストマーにおける末端基の性質および量は様々であり得る。例えば、ポリマーは、APS/亜硫酸塩システムによって生成されたSO (−)末端基を含有することができ、またはポリマーは、APS開始剤システムによって生成されたCOO(−)末端基を含有し得、またはフルオロエラストマーは、「中性」、非イオン性末端基、例えば、フルオロスルフィン酸塩開始剤システム(米国特許第5,378,782号明細書および米国特許第5,285,002号明細書)または有機過酸化物を使用することによって生成される末端基を有し得る。あらゆる種類の連鎖移動剤が、イオン性または極性の末端基の数を著しく減らすことができる。加工の改善のためなど、所望の場合には、SO (−)などの強極性末端基の存在を最小限にすることができ、COO(−)または他の不安定な末端基の場合には、公知の後処理(例えば、脱炭酸、フッ素化後)によって量を減らすことができる。
本発明のフルオロポリマーは、フルオロポリマーを硬化することを可能にする、硬化部位成分を含有する。硬化部位成分は、部分フッ素化、または完全フッ素化部位であることができる。少なくとも1種類のフルオロポリマーの少なくとも1つの硬化部位成分は、窒素含有基を含む。本発明の硬化部位モノマーにおいて有用な窒素含有基の例としては、ニトリル、イミダート、アミジン、アミド、イミド、およびアミン−オキシド基が挙げられる。有用な窒素含有硬化部位モノマーとしては、ニトリル含有フッ化オレフィンおよびニトリル含有フッ素化ビニルエーテル、例えば:CF=CFO(CFCN;CF=CFO(CFOCF(CF)CN;CF=CF[OCFCF(CF)]O(CFCN;CF=CFO[CFCF(CF)O](CFO)CF(CF)CNが挙げられ、式中、L=2〜12;q=0〜4;r=1〜2;y=0〜6;t=1〜4;u=2〜6である。かかるモノマーの代表的な例としては、CF=CFO(CFOCF(CF)CN、パーフルオロ(8−シアノ−5−メチル−3,6−ジオキサ−1−オクテン)、およびCF=CFO(CFCN(MV5CN)が挙げられる。
本発明において有用な他の適切な硬化部位成分は、過酸化物硬化反応に関与することができる、ハロゲンを含有するフルオロポリマーまたはフッ素化モノマー材料である。かかるハロゲンは、フルオロポリマー鎖に沿って、かつ/または末端位置に存在する場合がある。一般に、ハロゲンは臭素またはヨウ素である。フルオロポリマー鎖に沿った位置にハロゲンを導入するのには、共重合が好ましい。この経路では、上記のフルオロポリマー成分の選択は、適切なフッ素化硬化部位モノマーと組み合わせられる。ブロモフルオロオレフィンまたはヨードフルオロオレフィンの例としては:ブロモジフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、ヨードトリフルオロエチレン、1−ブロモ−2,2−ジフルオロエチレン、および4−ブロモ−3,3,4,4−テトラフルオロブテン−1等が挙げられ、ブロモフルオロビニルエーテルまたはヨードフルオロビニルエーテルの例としては:BrCFOCF=CF、BrCFCFOCF=CF、BrCFCFCFOCF=CF、CFCF(Br)CFOCF=CF等が挙げられる。さらに、非フッ素化のブロモオレフィンまたはヨードオレフィン、例えば、臭化ビニルおよび4−ブロモ−1−ブテンを使用することができる。
フルオロポリマーの側鎖位置の硬化部位成分の量は一般に、約0.05〜約5モル%(さらに好ましくは0.1〜2モル%)である。
硬化部位成分は、フルオロポリマー鎖の末端位置でも生じ得る。連鎖移動剤または開始剤を使用して、末端位置にハロゲンが導入される。一般に、適切な連鎖移動剤が、ポリマー調製中に反応媒体に導入されるか、または適切な開始剤から誘導される。
有用な連鎖移動剤の例としては、式R(式中、Rは、過フッ素化されていてもよい、置換または非置換のC−C12フルオロアルキルラジカルであり、Zは、BrまたはIであり、xは、1または2である)を有する連鎖移動剤が挙げられる。臭素を含む具体的な例としては:CFBr、Br(CFBr、Br(CFBr、CF(Cl)Br、CFCF(Br)CFBr等が挙げられる。
有用な開始剤としては、例えば、NaOS(CFX(式中、Xは、BrまたはIであり、nは、1〜10である)が挙げられる。
フルオロポリマー中の末端位置の硬化部位成分の量は一般に、約0.05〜約5モル%(さらに好ましくは0.1〜2モル%)である。
硬化部位成分の組み合わせもまた、本発明において有用である。例えば、過酸化物硬化反応に関与することができる、ハロゲンを含有するフルオロポリマーは、ニトリル基含有硬化部位成分などの窒素含有硬化部位成分もまた含有し得る。一般に、硬化部位成分全体の約0.1〜約5モル%(さらに好ましくは、約0.3〜約2モル%)がフルオロポリマーに組み込まれる。
有効量の硬化剤を使用して、フルオロポリマーが架橋される。硬化剤の量が少なすぎる場合、フルオロポリマーは、所望の物理的性質を得るのに十分に架橋しない場合があり、かつ/または望まれるよりもゆっくりと架橋する場合がある。硬化剤の量が多すぎる場合、フルオロポリマーは、望まれる以外の適合(compliant)しない材料へと架橋する場合があり、かつ/または望ましいプロセス条件に対して架橋するのが速すぎる場合がある。組成物の特定の成分の選択は、望まれる硬化剤の量に影響し得る。例えば、選択される充填剤の種類および/または量は、同様であるが、充填剤が添加されていない組成物と比べて、硬化を遅らせ得るか、または加速し得、そのため当業者には公知である、硬化剤の量の適切な調節が必要である。
フルオロポリマーの組成は、1種または複数種の硬化剤の望ましい量にも影響を及ぼす。例えば、窒素含有硬化部位モノマーの共重合単位を有するフルオロポリマーと、窒素含有硬化部位を欠く他のフルオロポリマーとのブレンドを使用する場合、有効量の第1選択硬化剤化合物を使用して、他のフルオロポリマーの架橋に使用される有効量の第2選択硬化剤化合物と共に窒素含有硬化部位モノマーから誘導される共重合単位を有するフルオロポリマーを架橋することができる。第1および第2の選択硬化剤は、同一または異なる組成を有し得る。つまり、一方または両方の選択硬化剤は、1つまたは両方のフルオロポリマーを架橋するように機能することができる。
一般に、複数の組成を含み得る、硬化剤の有効量は、重量ベースでゴム100部につき硬化剤が少なくとも約0.1部(phr)、さらに好ましくは少なくとも約0.5phrである。硬化剤の有効量は一般に、約10phr未満(さらに好ましくは、約5phr未満)である。
フルオロポリマー組成物の硬化は、本発明の触媒と共に他の種類の硬化剤を使用することによって調節することもできる。かかる硬化剤の例は公知であり、ビス−アミノフェノール(例えば、米国特許第5,767,204号明細書および米国特許第5,700,879号明細書)、ビス−アミドオキシム(例えば、米国特許第5,621,145号明細書)、およびアンモニウム塩(例えば、米国特許第5,565,512号明細書)が挙げられる。さらに、ヒ素、アンチモン、およびスズの有機金属化合物を使用することができる(例えば、米国特許第4,281,092号明細書および米国特許第5,554,680号明細書)。具体的な例としては、アリル−、プロパギル−、トリフェニル−、アレニル−、およびテトラフェニルスズおよびトリフェニルスズヒドロキシドが挙げられる。
本発明のフルオロエラストマー組成物は、上述の硬化剤とともに1種または複数種のアンモニア発生化合物を使用して硬化することができる。「アンモニア発生化合物」は、周囲条件で固体または液体であるが、硬化条件下でアンモニアを発生する化合物を含む。かかる化合物としては、例えば、ヘキサメチレンテトラミン(ウロトロピン)、ジシアンジアミド、および式Aw+(NHw−の金属含有化合物(式中、Aw+は、Cu2+、Co2+、Co3+、Cu、およびNiなどの金属カチオンであり;wは、金属カチオンの価数に等しく;Yw−は、対イオン、一般にハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、酢酸イオン等であり;xは、1〜約7の整数である)が挙げられる。
次式:
(式中、Rは、水素原子、または炭素原子1〜約20個を有する置換もしくは非置換のアルキル基、アリール基、またはアラルキル基である)の誘導体など、置換および非置換のトリアジン誘導体もまた、アンモニア発生化合物として有用である。具体的な有用なトリアジン誘導体としては、ヘキサヒドロ−1,3,5−s−トリアジンおよびアセトアルデヒドアンモニア三量体が挙げられる。
窒素含有硬化部位モノマー含有フルオロポリマーのみを含む、本発明のフルオロエラストマー組成物は、上述の硬化剤と共に1種または複数種の過酸化物硬化剤を使用して硬化することができる。適切な過酸化物硬化剤は一般に、国際公開第99/48939号パンフレットに記載の硬化剤など、硬化温度でフリーラジカルを発生する硬化剤である。それぞれが50℃を超える温度で分解する、ジアルキル過酸化物およびビス(ジアルキル過酸化物)が特に好ましい。多くの場合において、ペルオキシ酸素原子に結合した第三級炭素原子を有する過酸化ジ−t−ブチルを使用することが好ましい。この種類の最も有用な過酸化物としては、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3および2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが挙げられる。他の過酸化物は、ジクミルペルオキシド、過酸化ジベンゾイル、過安息香酸t−ブチル、a,a’−ビス(t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼン)、およびジ[1,3−ジメチル−3−(t−ブチルパーオキシ)−ブチル]カーボネートなどの化合物から選択することができる。一般に、パーフルオロエラストマー100部につき過酸化物約1〜3部が使用される。
本発明において有用な硬化剤の他の組み合わせは、一般式CH=CHRCH=CH(式中、1つまたは複数のH原子が、Fなどのハロゲン原子で置換されてもよく、Rは、C−C直鎖状または分岐状および少なくとも部分的にフッ素化されたアルキレン、シクロアルキレン、またはオキシアルキレンである)を有する。同様に、CH=CHR−のペンダント基を含有するポリマーも、本発明において硬化剤として有用である。かかる硬化剤は、例えば、米国特許第5,585,449号明細書に記載されている。
硬化剤の組み合わせは一般に、全フルオロポリマー量の約0.01〜約10モル%(さらに好ましくは、約0.1〜約5モル%)である。
フルオロポリマー組成物は、硬化性フルオロポリマー配合物に一般に用いられる補助剤のいずれかを含有することができる。例えば、硬化剤システムの成分として、フルオロポリマー組成物とブレンドされることが多い、ある材料は、過酸化物硬化剤と協力して有効な硬化を提供することができる多価不飽和化合物で構成される共架橋剤(coagent)(時に共硬化剤とも呼ばれる)である。これらの共架橋剤は、過酸化物硬化剤との組み合わせで特に有用である。共架橋剤は一般に、フルオロポリマー100部につき共架橋剤0.1〜10部(phr)、好ましくは1〜5phrに等しい量で添加され得る。本発明で有用な共架橋剤の例としては、トリアリルシアヌレート;トリアリルイソシアヌレート;トリ(メチルアリル)イソシアヌレート;トリス(ジアリルアミン)−s−トリアジン;亜リン酸トリアリル;N,N−ジアリルアクリルアミド;ヘキサアリルホスホルアミド;N,N,N’,N’−テトラアルキルテトラフタルアミド;N,N,N’,N’−テトラアリルマロンアミド;トリビニルイソシアヌレート;2,4,6−トリビニルメチルトリシロキサン;およびトリ(5−ノルボルネン−2−メチレン)シアヌレートが挙げられる。トリアリルイソシアヌレートが特に有用である。他の有用な共架橋剤としては、欧州特許出願公開第0661304A1号明細書、欧州特許出願公開第0784064A1号明細書、欧州特許出願公開第0769521A1号明細書、および米国特許第5,585,449号明細書に開示されているビス−オレフィンが挙げられる。
このように、本発明の特定の組成物は、2種類以上のフルオロポリマー(少なくとも1つのフルオロポリマーが、窒素含有硬化部位モノマーから誘導される重合単位を含むという条件で)、アミジン硬化剤、フルオロポリマーのうちの1つまたは複数を架橋するように選択される過酸化物硬化剤、任意にトリアリルイソシアヌレートなどの共架橋剤を含有し得る。
それらが目的の動作条件に対して適切な安定性を有するという条件で、カーボンブラック、安定剤、可塑剤、潤滑剤、シリカおよびフルオロポリマー充填剤などの充填剤(例えば、PTFEおよび/またはPFA(パーフルオロアルコキシ)充填剤)、およびフルオロポリマーの配合に通常使用される加工助剤などの添加剤を組成物に組み込むことができる。一部の実施形態において、組成物の透明性に悪影響を及ぼす添加剤は避けられる。特に、上述のようにパーフルオロポリエーテルを組み込むことによって、低温性能を高めることができる。
シリカおよび/またはカーボンブラック充填剤などの充填剤を使用して、組成物のモジュラス、引張り強さ、伸び率、硬度、摩耗抵抗、伝導率および加工性などの特性のバランスをとることができる。適切な例としては、デグサ社(Degussa AG)から市販のアエロジル(Aerosil)(登録商標)ヒュームドシリカおよびN−991、N−990、N−908、およびN−907と名付けられたMTブラック(MT blacks)(ミディアムサーマルブラック)などのカーボンブラック;FEFN−550;大きな粒径のファーネスブラックが挙げられる。カーボンブラックを使用する場合、一般にフルオロポリマー100部につき充填剤1〜70部で十分である。
選択される本発明の実施形態の利点の1つは、透明なフルオロエラストマーまたはパーフルオロエラストマーである。当然のことながら、このタイプでは、透明性が混入物によって損なわれないのを確実にするために、フルオロポリマーを配合する際、グリース、オイル、埃、カーボンブラック等の充填剤は望ましくない。
1種または複数種の酸受容体も、配合物に添加することができる。しかしながら、抽出性金属化合物の存在が望ましくない場合(半導体用途など)、無機酸受容体の使用は最小限に抑えることができるか、または完全に避けることができる。通常使用される酸受容体としては、例えば、酸化亜鉛、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、二酸化ケイ素(シリカ)等が挙げられる。これらの化合物は一般に、硬化工程中に遭遇し得るような高温で、またはフルオロポリマーの最終用途の温度で発生し得る、HFまたは他の酸を結合させるために、フルオロポリマー配合物中で使用される。
本発明の硬化性フルオロポリマー組成物は、過酸化物−硬化性フルオロポリマー組成物などの他の硬化性フルオロポリマー組成物と合わせることもできる。これらの更なる硬化性フルオロポリマー組成物には、コモノマーとして少量の硬化部位モノマーを使用することもできる。適切な硬化部位モノマーは、硬化剤(例えば、過酸化物)、好ましくは共架橋剤と合わせた場合に硬化組成物を提供するモノマーである。好ましくは、これらの硬化部位モノマーは、少なくとも1つのハロ基(例えば、ブロモ基またはヨード基)を含有する。
硬化性フルオロポリマー組成物は、1種または複数種のフルオロポリマー、触媒、いずれかの選択された添加剤、いずれかの更なる硬化剤(所望の場合には)、および他の補助剤(所望の場合には)を従来のゴム加工装置で混合することによって調製することができる。所望の量の配合成分および他の従来の補助剤または成分を未加硫フルオロカーボンゴムストックに添加し、密閉式混合機(例えば、バンバリーミキサー)、ロールミルなどの通常のゴム混合装置、または他の簡便な混合装置のいずれかを使用することによって、それと均質に混合または配合することができる。混合プロセス中の混合物の温度は一般に、組成物の硬化温度未満に安全に維持される。したがって、その温度は一般に、約120℃を超えないべきである。混合中、成分および補助剤をゴム全体に均一に分散させることが一般に好ましい。
次いで、押出し成形などによって(例えば、フィルム、チューブ、またはホースの形状に)または成形などによって(例えば、シートまたはOリングの形状に)、混合物を加工かつ成形する。次いで、成形物品を加熱して、フルオロポリマー組成物を硬化し、硬化物品を形成することができる。
配合混合物の成形またはプレス加硫は通常、適切な圧力下で所望の時間で混合物を硬化するのに十分な温度で行われる。一般に、この温度は、約1分〜15時間、一般に5分〜30分間で約95〜約230℃、好ましくは約150〜約205℃である。約700kPa〜約21,000kPaの圧力が通常、金型中の配合混合物に加えられる。金型は最初に、剥離剤でコーティングされ、焼付けされる場合がある。
次いで、成形混合物またはプレス加硫物品は通常、一般に物品の断面厚さと共に増加する、硬化を完了するのに十分な温度および時間で、通常約150〜約300℃、一般に約230℃で、約2〜50時間以上後硬化される(例えば、オーブン内で)。厚い部分に関しては、後硬化中の温度は通常、その範囲の下限から所望の最高温度まで徐々に上げられる。使用される最高温度は、好ましくは約300℃であり、この値は約4時間以上維持される。この後硬化工程では一般に、架橋が完了し、硬化組成物から残留揮発物も放出され得る。適切な後硬化サイクルの一例は、6段階の条件を用いて窒素下での加熱に成形品をかけることを含む。最初に、温度を6時間にわたって25℃から200℃に上げ、次いで、成形品(parts)を200℃で16時間保持し、その後、温度を2時間にわたって200℃から250℃に上げる。次いで成形品を250℃で8時間維持し、その後、温度を2時間にわたって250℃から300℃に上げる。次いで、成形品を300℃で16時間維持する。最後に、オーブンの熱を止めるなどによって、成形品を周囲温度に戻す。
本発明の光学的に透明なフルオロポリマーは本質的に、可視光(約390〜800ナノメートル)に相当する波長範囲の電磁放射線を透過させることができる。一部の実施形態において、フルオロポリマーは一部の光をブロックし、少なくとも約25%、35%以上の光を透過する。一部の実施形態において、フルオロポリマーは約95%未満、約75%未満、またはそれ以下の光をブロックする。特定の実施形態において、約35%〜約75%の光がポリマーを通って透過され得る。これらの範囲は、その終点の間のすべてのレベルを包含する。より多くの光がブロックされる場合、フルオロポリマーは半透明であると説明することができる。本発明の一部の態様において、フルオロポリマーは、曇り度約50%未満、独立して、約25%を超える透明度を有する。
本発明のフルオロポリマーの光学的性質は、メリーランド州シルバースプリングの米国ビックガードナー社(BYK−Gardner USA,Silver Spring,MD)からの「ヘーズ−ガード プラス(haze−gard plus)」光度計またはパーキンエルマー社(Perkin Elmer)からのラムダ(Lambda)20UV−VIS分光光度計を使用して、公知の方法を用いて測定することができる。その他の手引きは、ASTM D−1033−Haze and Luminous Transmittance of transparent Plasticsの標準試験法およびASTM D1003−92に記載されている。
本発明の種々の態様において、硬化剤組成物および/またはカチオンなどのその成分は、所望の物品および用途における悪影響を低減または排除するように選択される。
フルオロポリマー組成物は、特に透明なパーフルオロエラストマー物品が望まれる場合に、Oリング、ガスケット、管材料、およびシールなどの物品の製造において有用である。かかる物品は、種々の添加剤を有するフルオロポリマー組成物の配合物を圧力下で成形し、物品を硬化させ、次いで後硬化サイクルにそれをかけることによって製造される。無機酸受容体なしで配合された硬化性組成物は、半導体デバイスを製造するためのシールおよびガスケットなどの用途に、高温の自動車用途用のシールにおいて、特によく適している。
本発明のフルオロポリマー組成物は、光学的に透明であると工業的に説明される公知のフルオロポリマーよりも向上した(低い)圧縮永久ひずみを提供する。例えば、一部の実施形態では、本発明のフルオロエラストマー組成物は、300℃などの極度に高い温度で試験した場合に、約50%未満の圧縮永久ひずみを有する、透明なまたは水晶のように透明な材料を提供する。比較すると、市販されている公知の光学的に透明なフルオロエラストマーは、250℃までなどの低い温度で試験した場合に90%に近い、劣る圧縮永久ひずみ抵抗を有する。
本発明は、以下の実施例によってさらに説明される。
試験方法
以下の実施例において、示される結果は、別段の指定がない限り以下の試験方法を用いて得られた。試験結果を以下の表に示す。
硬化レオロジー:ASTM D 5289−93aに従って177℃(別段の指定がない限り)、予熱なし、経過時間30分、アーク0.5度にて、モンサント移動ダイレオメーター(Monsanto Moving Die Rheometer)(MDR)モデル2000を使用して、未硬化の配合試料で、硬化レオロジー試験を行った。最小トルク(M)と、プラトーまたは最大トルク(maximum torque)が得られない場合に指定時間中に得られる最高トルク(highest torque)(M)の両方を測定した。トルクがMを2単位超えて増加する時間(t2)、トルクがM+0.5(M−M)に等しい値に達する時間(t’50)、トルクがM+0.9(M−M)に達する時間(t’90)も測定した。
プレス加硫:実施例で詳述されている種々の時間および温度に対して約6.9メガパスカル(MPa)でプレスすることによって、物理的性質測定のために150×150×2.0mmシートを調製した。
後硬化:実施例に詳述されている、いくつかの異なるプログラムを用いて、プレス加硫試料シートを空気下にて熱にさらした。試験前に試料を周囲温度に戻した。
物理的強度:ASTMダイDでプレス加硫または後硬化シートから切断された試料について、ASTM D 412−92を用いて、破断点引張強さ、破断点伸び、および100%モジュラスを決定した。結果はポンド/平方インチ(psi)で記録し、記録されているMPa値に変換した。
熱老化:プレス加硫および後硬化試料シートをダンベル(dumbbell)に切断し、それを空気中にて300℃で70時間熱にさらし、次いでASTM D 573−99による試験前に周囲温度に戻した。
硬度:A−2型ショアーデュロメータ(Type A−2 Shore Durometer)でASTM D 2240−85方法Aを用いて、試料を測定した。ショアAスケールでのポイントで単位が記録される。
圧縮永久ひずみ:ASTM 395−89方法Bを用いて、Oリング試料を測定した。Oリングは、断面厚0.139インチ(3.5mm)を有した。永久ひずみのパーセンテージとして結果が記録される。
流体老化(Fluid Aging):プレス加硫および後硬化Oリング(または市販の比較用Oリング)を125℃で70時間油圧油(テキサス州アーヴィングのエクソンモービル社(ExxonMobil,Irving,TX)から市販のハイジェット IVA−プラス(HIJET IVA−PLUS))にさらし、次いで、ASTM D 471−98による体積膨潤試験前に周囲温度に戻した。
別段の指定がない限り、実施例および明細書の残り部分におけるすべての部、パーセンテージ、比等は重量によるものであり、実施例で使用されるすべての試薬は、例えば、シグマ・アルドリッチ社(Sigma−Aldrich Company)(ミズーリ州セントルイス(Saint Louis,Missouri))、アルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemicals)(ウィスコンシン州ミルウォーキー(Milwaukee,Wisconsin))、フルカ社(Fluka)(スイスのブッフス(Switzerland,Buchs))などの一般の化学製品供給業者から得られたか、または入手可能であり、あるいは公知の方法によって合成することができる。
以下の略語が実施例で使用される。
実施例で使用されるオニウム塩の調製:
所望の量(ミリモル)の親アルコールをバイアルにおいて試薬用メタノール(アルドリッチ社(Aldrich))中で50重量%(wt%)に溶解し、等モル量のナトリウムメトキシド(メタノール中25重量%;アルドリッチ社(Aldrich))で滴定し、10〜30分間静置しておいた。等モル量の塩化オニウムを試薬用メタノール中で50重量%に溶解し、バイアルを振盪しながらナトリウムアルコキシドの上記の溶液に添加した。この工程中に塩化ナトリウムが析出した。配合中に、2本ロールミル上のフルオロエラストマー自体に、溶液/スラリー全部を添加した。
オニウム塩の調製の詳細な実施例
メタノール中のPhC(CFO PBu塩2ミリモル(mmol)を調製するために、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2−フェニル−2−プロパノール(0.49g;0.002モル;アルドリッチ社(Aldrich))を10mLバイアルでメタノール0.5gに溶解した。バイアルを穏やかにかき混ぜながら、室温にて、ナトリウムメトキシド(メタノール中の25重量%溶液0.432g;0.002モル;アルドリッチ社(Aldrich))を一滴ずつ添加した。わずかに発熱した。得られたナトリウムアルコキシドの溶液を室温で10分間静置しておいた。別のバイアル中で、テトラブチルホスホニウムクロリド(0.59g;0.002モル;フルカ社(Fluka))をメタノール0.6gに溶解した。上記で調製されたナトリウムアルコキシドの溶液に、この溶液を一滴ずつ、かき混ぜながら添加した。この工程中に白色の固体が沈殿した。沈殿固体を含む、テトラブチルホスホニウムアルコキシドを含有する、得られたバイアル自体を使用して、2本ロールミル上のパーフルオロエラストマーゴムに一滴ずつ添加した。
比較例A
メタノール中のビス−テトラブチルホスホニウムパーフルオロアジペート1.86mmolのメタノール溶液を添加して(1.5phr)、フルオロポリマーB(100グラム(g))を2本ロールミルで配合した。「アエロジル(Aerosil)R−972」1.5phrおよび「N−990」カーボンブラック15phrもまた混合物中に配合した。
1.86mmol/ゴム100部(mmhr)レベルで、2−214Oリング金型中で、記載のコンパウンドを188℃で15分間成形した。次いで、プログラムされたオーブン内で強制空気下にて、Oリング成形品を後硬化した。オーブンのプログラムは、45分間にわたり室温から175℃であり、175℃で16時間維持され、次いで、30分間にわたって200℃に上昇し、200℃で4時間維持され、次いで、30分間にわたって250℃に上昇し、250℃で4時間維持され、30分間にわたり270℃に上昇し、270℃で8時間維持された。
Oリングの圧縮永久ひずみを測定し、48%であった。Oリングの一部は、体積膨潤について流体老化(Fluid Aging)の下でも試験した。
比較例B
PHI(2.5g)、TBPC(2.5g)、「N−990」カーボンブラック(30g)および「アエロジル(Aerosil)R972」シリカ(1.5g)を添加して、フルオロポリマーB(100g)を2本ロールミル上で配合した。
市販の比較例
現在市販されているデータシートから、以下のデータがとられ、そのデータは、市販のパーフルオロエラストマー圧縮永久ひずみを表すことが意味される。市販のOリングのデータを以下に示した。
比較例C
パーフルオロエラストマー「ケムラッツ(CHEMRAZ)HT300」(ペンシルバニア州カルプスビルのグリーン・ツィード社(Greene Tweed,Culpsville,PA))
比較例D
パーフルオロエラストマー「カルレッツ・サハラ(KALREZ SAHARA)8475」(デラウェア州ウィルミントンのデュポン社(DuPont,Wilmington,DE))
比較例E
カーボンブラック充填パーフルオロエラストマー「カルレッツ(KALREZ)4079」(デラウェア州ウィルミントンのデュポン社(DuPont,Wilmington,DE))
比較例F
パーフルオロエラストマー「コンパウンド(COMPOUND)FF−200−75」(ケンタッキー州レキシントンのパーカー社(Parker,Lexington,KY))
実施例1
10mLバイアル中でメタノール中の25%ナトリウムメトキシドでPHI2mmolを中和することによって調製されたSPHI2ミリモルのメタノール溶液を添加して、2本ロールミル上でフルオロポリマーA(100g)を配合した。
2mmhrレベルで、記載のコンパウンドを190℃で15分間プレス加硫した。空気中での後硬化工程(45分間にわたって室温から175℃、175℃で16時間維持され、次いで2時間にわたって300℃に上昇、300℃で6時間維持された)の後、コンパウンドは、1556cm−1でFT−IRによって証明されるように、はっきりとトリアジン架橋を生じた。プレス加硫および後硬化試験スラブから切断されたダンベルで物理的性質を測定した。圧縮永久ひずみをたわみ25%で測定した。Oリングは水晶のように透明であった。
実施例2
使用された硬化剤がSHIであることを除いては、実施例1と同じ手順でフルオロポリマーAを使用した。実施例1と同じプレス加硫および後硬化プログラムを用いた。後硬化後、1556cm−1での強いトリアジンシグナルが示された。「トリアジン比」は、1556cm−1でのトリアジンピーク面積と、1000倍された2200〜2700cm−1のC−F倍音(overtone)下の面積との比として定義される。「トリアジン比」は60.4であった。試料は光学的に透明であった。
実施例3
使用された硬化剤のナトリウムイオンがセシウムイオンで置換されていることを除いては、実施例1と同じ手順でフルオロポリマーAを使用した。セシウム塩は以下のように調製した。CsCO(1mmol,0.33g)をメタノール1mL中でスラリーにし、続いてPHI(2mmol,0.49g)を一滴ずつ添加した。ガスの発生が目に見え、フラスコがわずかに温まり、それは反応を表す。実施例1と同様に、2本ロールミル上で実施例1のフルオロエラストマーゴム100gとこのスラリーを配合した。実施例1と同じプレス加硫および後硬化プログラムを用いた。実施例1の後硬化処理後、1556cm−1での強いトリアジンシグナルが示された。試料は非常にわずかに黄色であったが、光学的に透明であった。
実施例4
TMAPHI2mmolのメタノール溶液を添加して、フルオロポリマーB(100g)を2本ロールミル上で配合した。充填剤は添加しなかった。10mLバイアルにおいて50重量%メタノール中にPHI2mmolを溶解し、等モル量のナトリウムメトキシド(メタノール中で50重量%)で滴定し、10分間静置しておくことによって、TMAPHIを調製した。50%メタノール中の塩化テトラメチルアンモニウム2mmol(マサチューセッツ州ウォードヒルのアルファ・エイサー社(Alfa Aesar,Ward Hill,MA)から市販)をこのSPHI塩に添加し、バイアルを振とうした。塩化ナトリウムが析出したが、スラリー全部を2本ロールミル自体に添加した。レオロジー試験の実施後、試料はアンバーブラウンであった。
実施例5A〜5C
硬化剤触媒がTBPPHIであることを除いては、実施例4と同様にフルオロポリマーA(100g)を硬化剤触媒と配合した。テトラブチルホスホニウムクロリド(スイスのブッフス(Switzerland,Buchs)のフルカ社(Fluka))を塩化テトラメチルアンモニウムの代わりに使用したことを除いては、触媒を実施例4と同様に製造した。「N990」カーボンブラック充填剤(30phr)を3種のすべての試料に配合した。実施例5Aは触媒2mmolを使用して製造し、5Bでは触媒2.5mmolを使用し、5Cでは触媒3mmolを使用した。
実施例6
硬化剤触媒がTBPHIであることを除いては、実施例5と同様に、フルオロポリマーA(100g)を硬化剤触媒2mmolと配合した。PHIの代わりにHIを使用したことを除いては、実施例5と同様に触媒を調製した。レオロジー試験の実施後、試料はアンバーブラウンであった。
実施例7
硬化前に、実施例5の触媒1phrおよび「N−990」カーボンブラック30phrとフルオロポリマーを配合したことを除いては、実施例5と同様にフルオロポリマーB(100g)を配合した。プレス加硫を188℃で10分間行った。後硬化プログラムは、45分間にわたって室温から200℃に上昇し、200℃で2時間維持し、30分間にわたり200℃から250℃に上昇し、250℃で2時間維持し、30分間にわたり250℃から300℃に上昇し、300℃で4時間維持し、1時間にわたって室温に冷却した。
実施例8
実施例6の触媒1.2phrおよび「N−990」カーボンブラック30phrとフルオロポリマーを配合したことを除いては、実施例6と同様にフルオロポリマーB(100g)を配合した。実施例7と同様に、プレス加硫および後硬化を行った。
比較例G
フルオロポリマーを更なるCa(OH)6gと配合したことを除いては、比較例Bと同様にフルオロポリマーB(100g)を配合した。
比較例H
フルオロポリマーを更なるMgO 3gと配合したことを除いては、比較例Gと同様にフルオロポリマーB(100g)を配合した。
比較例I
TBPC塩化オニウムの代わりにTPBPC塩化オニウムを使用し、充填剤を使用しなかったことを除いては、比較例Hと同様にフルオロポリマーB(100g)を配合した。
比較例J
充填剤を添加したことを除いては、比較例Hと同様にフルオロポリマーB(100g)を配合した。使用した充填剤は、「N−990」カーボンブラック(30g)および「アエロジル(Aerosil)R−972」シリカ(1.5g)であった。
実施例13
TMAPHI2.5mmolのメタノール溶液および充填剤を添加して、2本ロールミル上でフルオロポリマーB(100g)を配合した。使用した充填剤は、「N−990」カーボンブラック(30g)および「アエロジル(Aerosil)R−972」シリカ(1.5g)であった。TMAPHIは、実施例4と同様に調製した。プレス加硫を177℃で15分間行った。後硬化プログラムは、45分間にわたって室温から200℃に上昇し、200℃で2時間維持し、30分間にわたり200℃から250℃に上昇し、250℃で2時間維持し、30分間にわたり250℃から300℃に上昇し、300℃で4時間維持し、1時間にわたって室温に冷却した。
実施例1〜4は、177℃ではなく190℃で行った。
表3において、「nm」は、試料が測定されていないことを示し、特定の実施例において別段の指定がない限り、214Oリングで圧縮永久ひずみを行った。比較例C〜Fのデータは、現在市販されているデータシートからとり、市販のパーフルオロエラストマー圧縮永久ひずみレベルを表すと考えられる。
この結果から、アルコキシド硬化触媒を使用して調製された組成物は、競合する市販の組成物に対して、またはアジペート硬化触媒を使用して調製された組成物に対して、著しく向上した特性を示すことが実証されている。最も注目すべきことには、アルコキシド硬化触媒は、かなり良い(低い)圧縮永久ひずみ値を示し、油圧油においてかなり低い体積膨潤を示した。
本発明の多くの実施形態が説明されている。それにもかかわらず、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、種々の変更を加えることができることは理解されよう。

Claims (3)

  1. 式I:
    n q-p m+(I)
    (式中、m、n、p、およびqは、正の整数であり、m*p=n*qであり、Qm+は、有機オニウムであり、少なくとも1つのAq-が、式II:
    (式中、Rはそれぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、アリール、アラルキル、またはシクロアルキルであり、かつハロゲン化、フッ素化、または完全フッ素化されていてもよく、RおよびR'基のうちの2つ以上が共に環を形成し得、R基がそれぞれ独立して、1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得、R'がハロであることができないという条件で、R'がRと同じであり得る)から選択されるという条件で、Aq-は、アニオンである)のカチオンおよびアニオンを含有するフルオロエラストマー硬化剤組成物。
  2. 窒素含有硬化部位を含むフルオロエラストマー;ならびに
    式I:
    n q-p m+(I)
    (式中、m、n、p、およびqが正の整数であり、m*p=n*qであり、Qが、Hまたは第I族または第II族の金属であるか、またはQm+が、有機オニウムであり、少なくとも1つのAq-が、式II:
    (式中、Rはそれぞれ独立して、H、ハロ、アルキル、アリール、アラルキル、またはシクロアルキルであり、かつハロゲン化、フッ素化、または完全フッ素化されていてもよく、RおよびR'基のうちの2つ以上が共に環を形成し得、R基がそれぞれ独立して、1つまたは複数のヘテロ原子を含有し得、R'がハロであることができないという条件でR'はRと同じであり得る)から選択されるという条件で、Aq-がアニオンである)のカチオンおよびアニオン;
    を含むフルオロエラストマー組成物。
  3. 請求項1に記載の硬化剤組成物とフルオロエラストマーとを含むフルオロエラストマー組成物を含む成形物品であって、前記成形物品は、少なくとも35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、および95%から選択される可視光線透過率を有する、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、および20%未満から選択される、230℃以上で70時間後の圧縮永久ひずみ値を有する、または、65%、60%、55%、50%、45%、および40%未満から選択される、300℃以上で70時間後の圧縮永久ひずみ値を有する、物品。
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