以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)概要
図1において、1は全体として本発明によるリスト更新装置の構成の概要を示す。かかるリスト更新装置1は、コンテンツデータの選択に利用可能な当該コンテンツデータの識別情報のリストを更新するものである。そしてリスト更新装置1において情報追加部2は、そのリストに対し、コンテンツデータの再生に応じて当該コンテンツデータの識別情報を追加し、またコンテンツデータの記録に応じて当該コンテンツデータの識別情報を追加する。またリスト更新装置1において情報削除部3は、コンテンツデータの再生又は記録の履歴に応じて、リストから特定のコンテンツデータの識別情報を削除する。かかる構成によりリスト更新装置1は、コンテンツデータの識別情報のリストを、ユーザにより選択される可能性の比較的高いコンテンツデータの変化に応じて更新することができる。よってリスト更新装置1は、リストにより所望のコンテンツデータを容易に選択させることができる。
(2)第1の実施の形態
(2−1)第1の実施の形態による携帯型再生装置の構成
図2において、10は第1の実施の形態による携帯型再生装置の機能回路ブロックによる詳細なハードウェア構成を示す。かかる携帯型再生装置10は、多数の音楽データを記録保持し、屋内のみならず外出先等でも音楽データを再生してユーザに音楽を聴かせることができる。なお以下の説明では、1曲の音楽をトラックと呼び、当該1曲の音楽の音楽データをトラックデータと呼ぶ。また以下の説明では、複数曲の音楽をまとめるアルバムやシングルを単にアルバムと呼び、1つのアルバムやシングルに収録される複数の音楽データ(すなわち、トラックデータ)をまとめてアルバムデータと呼ぶ。
この場合、携帯型再生装置10において接続部11は、外部装置12と接続し得るようになされている。外部装置12は、例えばCD(Compact Disc)やインターネット上の配信を利用してアルバム単位で多数のトラックデータを取得し記録保持している。また外部装置12は、これら多数のトラックデータにそれぞれ関連するトラック関連情報も例えばインターネット上の情報提供装置から取得し、当該トラックデータに対応付けて記録保持している。そして外部装置12は、携帯型再生装置10と接続されたとき、その携帯型再生装置10に対しアルバムデータをこれに対応する複数のトラック関連情報(すなわち、1つのアルバムに収録された複数のトラックデータに関連する複数のトラック関連情報であり、以下、これらをまとめてアルバム関連情報と呼ぶ)と共に適宜転送し得るようになされている。
因みにトラック関連情報は、対応するトラックデータ固有のユニークなID(IDentification)や、当該トラックデータに基づくトラックのトラックタイトル及びアーティスト名、トラックの属するジャンルのジャンル名、当該トラックデータが収録されたアルバムのアルバムタイトル、そのトラックデータに対しアルバム内で予め規定されている再生順序、アルバム固有のユニークなID(すなわち、アルバムを個別に識別可能な識別情報であり、以下、これをアルバム識別情報と呼ぶ)等の種々の情報を含んでいる。
接続部11は、外部装置12と接続された状態で、当該外部装置12からアルバムデータ及び対応するアルバム関連情報が転送される毎に、これらアルバムデータ及び対応するアルバム関連情報を取り込んでデータ記録部13に送出する。これにより接続部11は、データ記録部13に対し多数のアルバムデータを記録すると共に、多数のアルバム関連情報もアルバムデータに対応付けて(実際には、複数のトラック関連情報をそれぞれトラックデータに対応付けて)記録する。因みに接続部11は、データ記録部13に対し、アルバムデータの記録が完了すると、当該記録の完了した日時を記録日時として、例えばアルバムデータに対応するアルバム関連情報(実際には、1つのアルバムに収録された複数のトラックデータに対応する複数のトラック関連情報の何れか)に追加する。
また再生部14は、データ記録部13に記録された多数のアルバムデータを、アルバム関連情報に基づきジャンル名で分類する。また再生部14は、ジャンル名毎の複数のアルバムデータを、さらにアーティスト名で分類する。さらに再生部14は、アーティスト名毎の複数のアルバムデータを、アルバムタイトルにより分類する。そして再生部14は、データ記録部13に記録された多数のアルバムデータをジャンル名、アーティスト名、アルバムタイトルにより階層的に管理している。従って再生部14は、データ記録部13に記録された多数のアルバムデータの中から、ユーザに対しジャンル名やアーティスト名、アルバムタイトル、トラックタイトル等を検索条件として所望のアルバムデータを容易に検索させ、その検索結果に応じて再生対象のアルバムデータを選択させ得るようになされている。
実際に再生部14は、操作部15に対するユーザ操作に応じて再生対象のアルバムデータが選択されると共に、再生命令が入力されると、これに応じてデータ記録部13から、ユーザにより選択されたアルバムデータ(実際には、アルバムデータ内の複数のトラックデータを順次)読み出す。そして再生部14は、そのアルバムデータ(実際には、アルバムデータ内の複数のトラックデータそれぞれ)に対しエンコード処理等の所定の再生処理を施して複数のトラック(すなわち、複数の音楽)として出力する。このようにして再生部14は、ユーザに対しアルバム内の複数のトラックを順次聴かせることができる。
ところで一般的にユーザは、購入等によってアルバム(又は、トラック)を取得すると、その取得したアルバム(又は、トラック)が自分の好みの印象に合っているかどうかを確認するために聴き、アルバム(又は、トラック)が好みの印象に合っていると、その後も良く聴く傾向にある。またユーザは、取得したアルバム(又は、トラック)が好みの印象に合わないと、あまり聴かなくなる傾向にある。さらにユーザは、好みの印象に合ったアルバム(又は、トラック)を新たに見つけると、そのアルバム(又は、トラック)を良く聴く反面、それまでは好みの印象に合っていることで良く聴いていたアルバム(又は、トラック)をあまり聴かなくなることがある。
さらにまたユーザは、もともとあまり聴いてはいなかったアルバム(又は、トラック)でも時間がたつと好みが変化して聴くようになったり、以前は良く聴いていたアルバム(又は、トラック)でも、懐かしさ等により再び聴くようになることがある。このようにユーザは、取得して間もないアルバム(又は、トラック)や好みの印象に合ったアルバム(又は、トラック)ほど良く聴き、新たなアルバム(又は、トラック)の取得や好みの変化等により、良く聴くアルバム(又は、トラック)が時間の経過と共に変化する傾向にある。
このため携帯型再生装置10でも、データ記録部13に記録した全てのアルバムデータについて、それぞれ同じようにユーザにより再生対象として選択される可能性が高いわけではない。すなわち携帯型再生装置10でも、ユーザの好みの印象に合ったアルバムデータや、データ記録部13に記録して間もないアルバムデータほど再生対象として選択される可能性が高くなる。そして携帯型再生装置10では、ユーザにより再生対象として選択される可能性の比較的高いアルバムデータが時間の経過と共に変化する傾向にある。
従って情報追加部16は、データ記録部13に記録された多数のアルバムデータの中でも、ユーザにより再生対象として選択される可能性の比較的高い複数のアルバムデータを、当該選択される可能性が比較的高い間だけ一時的に登録するためのリスト(以下、これをテンポラリリストと呼ぶ)を生成し、これをリスト記録部17に記録している。この場合、図3及び図4に示すように、テンポラリリストTL1は、複数のアルバムデータを登録するための複数のリスト項目(以下、これをエントリと呼ぶ)ET1乃至ETNが並べられて構成されている。
すなわち、テンポラリリストTL1では、1つのエントリET1乃至ETNにより、1つのアルバムデータを登録し得るようになされている。またテンポラリリストTL1については、これを構成するエントリET1乃至ETNの最大数が予め所定数(例えば、10以下の所定数のアルバムデータを登録し得るよう)に設定されている。
そしてエントリET1乃至ETNは、テンポラリリストTL1内における他のエントリET1乃至ETNとの並びの順番に従い1つ前(すなわち、並びの先頭側で1つ隣り)のエントリET1乃至ETNを示す前方リンク情報FLを格納する前方リンク情報格納部FLPを有している。またエントリET1乃至ETNは、テンポラリリストTL1内における他のエントリET1乃至ETNとの並びの順番に従い1つ後(すなわち、並びの後尾側で1つ隣り)のエントリET1乃至ETNを示す後方リンク情報BLを格納する後方リンク情報格納部BLPも有している。
さらにエントリET1乃至ETNは、対応するアルバムデータがデータ記録部13に記録されたときの日時(以下、これを記録日時と呼ぶ)WTを格納する記録日時格納部WTPも有している。さらにエントリET1乃至ETNは、対応するアルバムデータが再生部14により再生されたときの日時(以下、これを再生日時と呼ぶ)RTを格納する再生日時格納部RTPも有している。さらにまたエントリET1乃至ETNは、対応するアルバムデータを示す音楽情報MIを格納する音楽情報格納部MIPも有している。
情報追加部16は、データ記録部13に1つのアルバムデータが記録されたとき、その記録に応じて当該1つのアルバムデータをテンポラリリストTL1に登録するための空のエントリET1乃至ETNを1つ用意する。そして情報追加部16は、アルバムデータの記録が完了した日時を記録日時WT(すなわち、アルバム関連情報に追加された記録日時である)としてエントリET1乃至ETNの記録日時格納部WTPに格納する。また情報追加部16は、このときアルバムデータに対応するアルバム関連情報に基づいて音楽情報MIを生成し、当該生成した音楽情報MIをエントリET1乃至ETNの音楽情報格納部MIPに格納する。
因みに音楽情報MIは、1つのアルバムに収録された複数のトラックデータそれぞれを個別に識別可能なトラック識別情報や、そのアルバムを個別に識別可能なアルバム識別情報、アルバムタイトル、複数のトラックデータそれぞれに対応するトラックタイトル、アーティスト名等から構成されている。またトラック識別情報は、データ記録部13におけるトラックデータの記憶場所を示すパスやトラック関連情報に含まれるトラックデータ固有のID等である。
このようにして情報追加部16は、データ記録部13に対し1つのアルバムデータが記録される毎に、当該1つのアルバムデータをテンポラリリストTL1に登録するためのエントリET1乃至ETNを生成する。そして情報追加部16は、エントリTL1乃至ETNを生成する毎に、これをリスト記録部17に送出して記録する。
ところで図5に示すように、情報追加部16が1つ目のエントリETNを生成した場合、テンポラリリストTL1内には他のエントリET1乃至ET(N−1)が存在しないことにより、当該1つ目のエントリETNがテンポラリリストTL1において並びの先頭及び後尾の何れにもなる。
従って情報追加部16は、1つ目のエントリETNを生成したとき、テンポラリリストTL1内で当該1つ目のエントリETNが並びの先頭であることを示す前方リンク情報FLを1つ目のエントリETNの前方リンク情報格納部FLPに格納する。また情報追加部16は、このときテンポラリリストTL1内で1つ目のエントリETNが並びの後尾であることを示す後方リンク情報BLを当該1つ目のエントリETNの後方リンク情報格納部BLPに格納する。これにより情報追加部16は、その時点までは空であったテンポラリリストTL1に1つ目のエントリETNを追加する。
また情報追加部16は、2つ目のエントリET(N−1)を生成したとき、テンポラリリストTL1内で当該2つ目のエントリET(N−1)が並びの先頭であることを示す前方リンク情報FLを2つ目のエントリET(N−1)の前方リンク情報格納部FLPに格納する。また情報追加部16は、このとき1つ目のエントリETNの例えば開始位置(すなわち、エントリETNを形成するデータ列の先頭位置であり、以下、これをエントリ開始位置と呼ぶ)を示す後方リンク情報BLを2つ目のエントリET(N−1)の後方リンク情報格納部BLPに格納する。さらに情報追加部16は、このとき1つ目のエントリETNの前方リンク情報FLの内容を2つ目のエントリET(N−1)のエントリ開始位置を示すように変更する。これにより情報追加部16は、テンポラリリストTL1において2つ目のエントリET(N−1)を1つ目のエントリETNと並びを規定するように連結して、当該2つ目のエントリET(N−1)をテンポラリリストTL1の先頭に追加すると共に、1つ目のエントリETNの順番を後尾側に1つ繰り下げる。
これに加えて情報追加部16は、3つ目のエントリET(N−2)を生成したとき、テンポラリリストTL1内で当該3つ目のエントリET(N−2)が並びの先頭であることを示す前方リンク情報FLを3つ目のエントリET(N−2)の前方リンク情報格納部FLPに格納する。また情報追加部16は、このとき2つ目のエントリET(N−1)のエントリ開始位置を示す後方リンク情報BLを3つ目のエントリET(N−2)の後方リンク情報格納部BLPに格納する。さらに情報追加部16は、このとき2つ目のエントリET(N−1)の前方リンク情報FLの内容を3つ目のエントリET(N−2)のエントリ開始位置を示すように変更する。これにより情報追加部16は、テンポラリリストTL1において3つ目のエントリET(N−2)を2つ目のエントリET(N−1)と並びを規定するように連結して、当該3つ目のエントリET(N−2)をテンポラリリストTL1の先頭に追加すると共に、1つ目のエントリETN及び2つ目のエントリET(N−1)の順番を後尾側に順次1つ繰り下げる。
このようにして情報追加部16は、データ記録部13に対し1つのアルバムデータが記録される毎に、当該1つのアルバムデータに対応するエントリET1乃至ETNを他のエントリET1乃至ETNと並びを規定するように連結しながらテンポラリリストTL1の先頭に追加する。これにより情報追加部16は、1つのアルバムデータを1つのエントリET1乃至ETNによりテンポラリリストTL1に登録する。
また上述したようにテンポラリリストTL1については、これを構成するエントリET1乃至ETNの最大数(すなわち、テンポラリリストTL1に追加可能なエントリET1乃至ETNの最大数であり、以下、これを追加最大数と呼ぶ)が予め設定されている。従って図6に示すように、情報削除部18は、情報追加部16によりテンポラリリストTL1にエントリETXが追加される毎に、当該テンポラリリストTL1に追加されたエントリET1乃至ETN及びETXの総数(以下、これを追加総数と呼ぶ)を検出する。そして情報削除部18は、追加総数が追加最大数MREよりも少ないと、テンポラリリストTL1に追加された全てのエントリET1乃至ETN及びETXをそのままにする。
これに対して情報削除部18は、追加総数が追加最大数MREを1上回ると、テンポラリリストTL1に対し時間的に最も先に追加されていた1つのエントリETN(すなわち、後からの他のエントリET1乃至ET(N−1)の追加によって並びの順番が後尾側に順次繰り下がり、最終的に後尾になった1つのエントリETNである)内の前方リンク情報FL及び後方リンク情報BLを消去する(すなわち、他の何れのエントリET1乃至ET(N−1)及びETXのエントリ開始位置や並びの後尾も示さないようにする)。
これにより情報削除部18は、テンポラリリストTL1内の複数のエントリET1乃至ET(N−1)及びETXから、時間的に最も先に追加された1つのエントリETNの連結を外し(すなわち、時間的に最も先に追加された1つのエントリETNを他のエントリET1乃至ET(N−1)及びETXの並びから外し)、当該時間的に最も先に追加された1つのエントリETNをテンポラリリストTL1から削除する。このようにして情報削除部18は、テンポラリリストTL1内のエントリET1乃至ET(N−1)及びETXの追加総数を追加最大数MRE以内に収めるときには、時間的に最も先に追加されていたエントリETNを削除する。従って情報削除部18は、データ記録部13に記録されて間もないアルバムデータに対応するエントリET1乃至ET(N−1)ほどテンポラリリストTL1内に長く残すように(すなわち、かかるアルバムデータの登録が維持されるように)している。
因みに情報削除部18は、このときテンポラリリストTL1から削除した1つのエントリETNよりも1つ前のエントリET(N−1)(すなわち、テンポラリリストTL1内で先頭から追加最大数MRE番目のエントリET(N−1))の後方リンク情報BLの内容を、テンポラリリストTL1内で並びの後尾であることを示すように変更する。これにより情報削除部18は、テンポラリリストTL1内で追加最大数MREのエントリET1乃至ET(N−1)及びETXの先頭から後尾までの並びを改めて規定する。
ところで表示リスト生成部19は、操作部15に対するユーザ操作に応じてテンポラリリストTL1の提示を要求するリスト提示要求が入力されると、リスト記録部17からテンポラリリストTL1を読み出す。また図7に示すように、表示リスト生成部19は、先頭のエントリET1の音楽情報MIから後尾のエントリETNの音楽情報MIまでにそれぞれ含まれるアーティスト名を順番に取り出す。そして表示リスト生成部19は、テンポラリリストTL1内のエントリET1乃至ETNの並びの順番に対応させて、これら複数のアーティスト名をリスト化する(すなわち、並べる)。
この状態で表示リスト生成部19は、リスト化した複数のアーティスト名の中に、重複するもの(すなわち、同一のもの)が存在するかどうかを確認する。その結果、表示リスト生成部19は、複数のアーティスト名の中に重複するアーティスト名(例えば、図中の「アーティスト1」)が存在するときには、その重複しているアーティスト名のうち、並びの先頭に最も近い1つのアーティスト名のみを残し、残りの同一のアーティスト名については削除する。このようにして表示リスト生成部19は、複数のアーティスト名のリスト(以下、これをアーティスト名リストと呼ぶ)ARLを得る。
これに対して表示リスト生成部19は、リスト化した複数のアーティスト名の中に重複するものが存在しないときには、当該リスト化した複数のアーティスト名をそのままアーティスト名リストARLにする。そして表示リスト生成部19は、このようにアーティスト名リストARLを得ると、当該アーティスト名リストARLを示し、アーティスト名を任意に選択可能な選択画面データ(以下、これをアーティスト選択画面データと呼ぶ)を生成する。
また図8(A)及び(B)に示すように、表示リスト生成部19は、このとき先頭のエントリET1の音楽情報MIから後尾のエントリETNの音楽情報MIまでにそれぞれ含まれるアルバムタイトルも順番に取り出す。そして表示リスト生成部19は、テンポラリリストTL1内のエントリET1乃至ETNの並びの順番に対応させて、これら複数のアルバムタイトルもリスト化する。さらに表示リスト生成部19は、リスト化した複数のアルバムタイトルを、重複したものを削除する前のリスト化した複数のアーティスト名と対比させ、個々のアルバムタイトルに対応するアーティスト名を確認する(図8(A))。
これにより表示リスト生成部19は、その確認結果をもとに、アーティスト名毎に、対応するアルバムタイトルをまとめるようにして、アーティスト名毎のアルバムタイトルのリスト(以下、これをアルバムタイトルリストと呼ぶ)ABL1乃至ABL3を生成する。因みに表示リスト生成部19は、1つのアーティスト名に対応するアルバムタイトルが複数存在するときには、当該複数のアルバムタイトルを、これらをまとめる前の並びの前後関係を維持してアルバムタイトルリストABL1を生成する(図8(B))。そして表示リスト生成部19は、このようにアーティスト名毎のアルバムタイトルリストABL1乃至ABL3を得ると、当該アーティスト名毎のアルバムタイトルリストABL1乃至ABL3を示し、アルバムタイトルを任意に選択可能な選択画面データ(以下、これをアルバム選択画面データと呼ぶ)を生成する。
さらに図9に示すように、表示リスト生成部19は、個々のエントリET1乃至ETNの音楽情報MIからそれぞれ1つのアルバムに収録された複数のトラックデータに対応する複数のトラックタイトルを取り出す。この場合、1つのアルバムに収録された複数のトラックデータについては予め再生順序が規定されており、その再生順序を示す情報も音楽情報MIに含まれている。従って表示リスト生成部19は、これらアルバム毎の複数のトラックタイトルを、予め規定されているトラックデータの再生順序に対応させてリスト化する。そして表示リスト生成部19は、このようにアルバム毎の複数のトラックタイトルのリスト(以下、これをトラックリストと呼ぶ)TRLを得ると、当該アルバム毎のトラックリストTRLを示す複数の提示画面データ(以下、これをトラック提示画面データと呼ぶ)を生成する。
そして図10に示すように、表示リスト生成部19は、これらアーティスト選択画面データ、アルバム選択画面データ及びトラック提示画面データを生成すると、リスト提示要求の入力に応じてアーティスト選択画面データを表示部20に送出する。これにより表示リスト生成部19は、表示部20の表示画面にアーティスト選択画面データに基づくアーティスト選択画面25を表示する。
この場合、アーティスト選択画面25には、画面上側から画面下側に渡ってアーティスト名リストARLの先頭から後尾までの複数のアーティスト名が並べて配置されている。ただし表示部20は、例えば一度に数行程度を表示可能な表示画面を有している。このため表示リスト生成部19は、アーティスト選択画面25内に配置されたアーティスト名の行数が、表示部20の表示画面において1度に表示可能な行数(以下、これを表示可能行数と呼ぶ)以下であると、当該表示部20の表示画面においてアーティスト選択画面25内の全てのアーティスト名を一度に表示する。これにより表示リスト生成部19は、アーティスト選択画面25により、テンポラリリストTL1に登録されているアルバムデータに対応するアーティスト名を提示して確認させることができる。
これに対して表示リスト生成部19は、アーティスト選択画面25内に配置されたアーティスト名の行数が表示可能行数よりも多いと、表示部20の表示画面に表示初期状態としてアーティスト選択画面25内のアーティスト名を先頭から(すなわち、画面上側から)表示可能行数分だけ表示する。これにより表示リスト生成部19は、テンポラリリストTL1に対し時間的に後に登録したアルバムデータほど、対応するアーティスト名を先に提示して確認させることができる。
また表示リスト生成部19は、表示部20においてアーティスト選択画面25上にカーソルCUを重ねて表示させており、操作部15に対するユーザ操作に応じてアーティスト選択画面25上でカーソルCUを画面上下方向に移動させ、その移動に応じて表示画面内でアーティスト選択画面25のアーティスト名をスクロールさせる。これにより表示リスト生成部19は、アーティスト選択画面25内に表示可能行数よりも多いアーティスト名が配置されていても、これらを提示して確認させることができる。
そして表示リスト生成部19は、操作部15に対するユーザ操作に応じてアーティスト選択画面25上でカーソルCUを移動させ、1つのアーティスト名が任意に選択されると、当該選択されたアーティスト名に対応する1つのアルバム選択画面データ(すなわち、選択されたアーティスト名に対応するアルバムタイトルリストABL1を示すアルバム選択画面データ)を表示部20に送出する。これにより表示リスト生成部19は、表示部20の表示画面に対しアーティスト選択画面25に替えてアルバム選択画面データに基づくアルバム選択画面26を表示する。
この場合、アルバム選択画面26には、画面上側から画面下側に渡ってアルバムタイトルリストABL1の先頭から後尾までの複数のアルバムタイトルが並べて配置されている。そして表示リスト生成部19は、上述と同様にアルバム選択画面26内に配置されたアルバムタイトルの行数が表示可能行数以下であると、表示部20の表示画面においてアルバム選択画面26内の全てのアルバムタイトルを一度に表示する。これにより表示リスト生成部19は、アルバム選択画面26により、テンポラリリストTL1に登録されているアルバムデータに対応するアルバムタイトルを提示して確認させることができる。
これに対して表示リスト生成部19は、アルバム選択画面26内に配置されたアルバムタイトルの行数が表示可能行数よりも多いと、表示部20の表示画面に表示初期状態としてアルバム選択画面26内のアルバムタイトルを先頭から(すなわち、画面上側から)表示可能行数分だけ表示する。これにより表示リスト生成部19は、テンポラリリストTL1に対し時間的に後に登録したアルバムデータほど、対応するアルバムタイトルを先に提示して確認させることができる。
また表示リスト生成部19は、操作部15に対するユーザ操作に応じてアルバム選択画面26上でカーソルCUを画面上下方向に移動させると、その移動に応じて表示部20の表示画面に表示するアルバム選択画面26内のアルバムタイトルをスクロールさせる。これにより表示リスト生成部19は、アルバム選択画面26内に表示可能行数よりも多いアルバムタイトルが配置されていても、これらを提示して確認させることができる。
そして表示リスト生成部19は、操作部15に対するユーザ操作に応じてアルバム選択画面26上でカーソルCUを移動させ、1つのアルバムタイトルが任意に選択されると、当該選択されたアルバムタイトルに対応する1つのトラック提示画面データ(すなわち、選択されたアルバムタイトルに対応するトラックリストTRLを示すトラック提示画面データ)を表示部20に送出する。これにより表示リスト生成部19は、表示部20の表示画面に対しアルバム選択画面26に替えてトラック提示画面データに基づくトラック提示画面27を表示する。
この場合、トラック提示画面27には、画面上側から画面下側に渡ってトラックリストTRLの先頭から後尾までの複数のトラックタイトルが並べて配置されている。そして表示リスト生成部19は、上述と同様にトラック提示画面27内に配置されたトラックタイトルの行数が表示可能行数以下であると、表示部20の表示画面においてトラック提示画面27内の全てのトラックタイトルを一度に表示する。これにより表示リスト生成部19は、トラック提示画面27により、テンポラリリストTL1に登録されているアルバムデータ内の複数のトラックデータに対応する複数のトラックタイトルを提示して確認させることができる。
これに対して表示リスト生成部19は、トラック提示画面27内に配置されたトラックタイトルの行数が表示可能行数よりも多いと、表示部20の表示画面に表示初期状態としてトラック提示画面27内のトラックタイトルを先頭から(すなわち、画面上側から)表示可能行数分だけ表示する。そして表示リスト生成部19は、操作部15に対するユーザ操作に応じてトラック提示画面27上でカーソルCUを画面上下方向に移動させると、その移動に応じて表示部20の表示画面に表示するトラック提示画面27内のトラックタイトルをスクロールさせる。これにより表示リスト生成部19は、トラック提示画面27内に表示可能行数よりも多いトラックタイトルが配置されていても、これらを提示して確認させることができる。
このようにして表示リスト生成部19は、これらアーティスト選択画面25、アルバム選択画面26及びトラック提示画面27により、テンポラリリストTL1に登録されている複数のアルバムデータの中から所望のアルバムデータを選択させることができる。
そして表示リスト生成部19は、表示部20においてトラック提示画面27を表示した状態で、操作部15に対するユーザ操作に応じて画面切替命令が入力されると、予め保持している再生画面データに対し、ユーザにより選択されたアルバムタイトルを示すテキストデータを合成して表示部20に送出する。これにより表示リスト生成部19は、表示部20の表示画面に対しトラック提示画面27に替えて再生画面データに基づく図11に示すような再生画面28を表示する。
この場合、再生画面28には、ユーザにより選択されたアルバムタイトルABTが表示されている。また再生画面28には、再生命令を入力するため再生命令入力部PLと、例えばアーティスト選択画面25に表示を戻すように切り替える表示切替命令を入力するための切替命令入力部EXとが設けられている。さらに再生画面28上には、カーソルCUが重ねて表示されている。そして表示リスト生成部19は、操作部15に対するユーザ操作に応じて、再生画面28上でカーソルCUを画面左右方向に移動させて、再生命令入力部PL及び切替命令入力部EXの何れか一方を任意に指示させ得るようになされている。
実際に表示部20は、操作部15に対するユーザ操作に応じて再生画面28上でカーソルCUにより切替命令入力部EXが指示され、表示切替命令が入力されると、これに応じてアーティスト選択画面データを表示部20に送出する。これにより表示リスト生成部19は、表示部20の表示画面に対し再生画面28をアーティスト選択画面25に切り替えて表示する。このようにして表示リスト生成部19は、再びアーティスト選択画面25、アルバム選択画面26及びトラック提示画面27により、テンポラリリストTL1に登録されている複数のアルバムデータ中から所望のアルバムデータを選択させ直すことができる。
また表示リスト生成部19は、操作部15に対するユーザ操作に応じて再生画面28上でカーソルCUにより再生命令入力部PLが指示され、再生命令が入力されると、このときユーザにより選択されていたアルバムタイトルを再生部14に通知する。この場合、再生部14は、表示リスト生成部19からユーザにより選択されたアルバムタイトルが通知されると、これに応じてリスト記録部17からテンポラリリストTL1を読み出す。そして再生部14は、テンポラリリストTL1内で、ユーザにより選択されたアルバムタイトルに対応するエントリET1乃至ETNを判別する。
これにより再生部14は、その判別したエントリET1乃至ETNの音楽情報MIに基づき(すなわち、音楽情報MIに含まれるトラック識別情報や再生順序を示す情報に基づき)、ユーザにより選択されたアルバムタイトルに対応するアルバムデータを上述と同様にデータ記録部13から読み出して再生する。このようにして再生部14は、テンポラリリストTL1に登録された複数のアルバムデータの中から、ユーザにより選択された所望のアルバムデータを再生して順次トラックとして聴かせることができる。
ところで情報追加部16は、上述したようにユーザによりジャンル名、アーティスト名、アルバムタイトル及びトラックタイトルを検索条件として検索されたアルバムデータや、テンポラリリストTL1を利用して選択されたアルバムデータが再生部14により複数のトラックデータとして順次再生されると、当該再生されたトラックデータ(以下、これを再生トラックデータと呼ぶ)に関連するトラック関連情報をデータ記録部13から読み出す。また情報追加部16は、トラック関連情報からアルバム識別情報(すなわち、再生トラックデータが収録されているアルバムを個別に識別可能なアルバム識別情報)を取り出す。
そして情報追加部16は、テンポラリリストTL1内の複数のエントリET1乃至ETNの中に、再生トラックデータに対応するアルバム識別情報と同一のアルバム識別情報を音楽情報MIの一部として格納しているものが存在するかどうかを判別する。その結果、情報追加部16は、テンポラリリストTL1内の複数のエントリET1乃至ETNの中に、再生トラックデータに対応するアルバム識別情報と同一のアルバム識別情報を格納しているものが存在しないと、当該再生トラックデータに対応するアルバム関連情報をデータ記録部13から読み出す。
また情報追加部16は、再生トラックデータが含まれるアルバムデータをテンポラリリストTL1に登録するための空のエントリET1乃至ETNを1つ用意する。そして情報追加部16は、再生トラックデータが含まれるアルバムデータの記録日時WTをエントリET1乃至ETNの記録日時格納部WTPに格納する。また情報追加部16は、このとき再生トラックデータの例えば再生の終了した日時を再生日時RTとしてエントリET1乃至ETNの再生日時格納部RTPに格納する。さらに情報追加部16は、再生トラックデータに対応するアルバム関連情報に基づいて音楽情報MIを生成し、当該生成した音楽情報MIをエントリET1乃至ETNの音楽情報格納部MIPに格納する。
このようにして情報追加部16は、再生トラックデータが含まれるアルバムデータをテンポラリリストTL1に登録するためのエントリET1乃至ETNを生成する。そして情報追加部16は、かかるエントリET1乃至ETNをリスト記録部17に送出して記録し、上述したアルバムデータの記録時と同様にテンポラリリストTL1の先頭に追加する。因みに情報削除部18は、このときも上述したアルバムデータの記録時と同様に、テンポラリリストTL1内でエントリET1乃至ETNの追加総数が追加最大数MREを1上回るかどうかを検出する。そして情報削除部18は、追加総数が追加最大数MREを上回ると、テンポラリリストTL1内で時間的に最も先に追加されていた1つのエントリET1乃至ETNを削除する。
これに対して図12に示すように、情報追加部16は、テンポラリリストTL1内の複数のエントリET1乃至ETNの中に、再生トラックデータに対応するアルバム識別情報と同一のアルバム識別情報を格納している1つのエントリET3が存在すると、そのエントリET3の再生日時格納部RTPに対し、再生トラックデータの再生が終了した日時を再生日時RTとして格納する。そして情報追加部16は、かかるエントリET3を再追加対象とし、当該エントリET3内の前方リンク情報FL及び後方リンク情報BLを消去する(すなわち、1つ前及び1つ後のエントリET2及びET4のエントリ開始位置を示さないようにする)。これにより情報追加部16は、テンポラリリストTL1内の複数のエントリET1乃至ET(N−1)から、再追加対象のエントリET3の連結を一旦外す(すなわち、再追加対象のエントリET3を他のエントリET1及びET2並びにET4乃至ETNの並びから一旦外す)。
また情報追加部16は、テンポラリリストTL1内で再追加対象のエントリET3が並びの先頭であることを示す前方リンク情報FLを当該再追加対象のエントリET3の前方リンク情報格納部FLPに格納する。さらに情報追加部16は、このときまで並びの先頭であったエントリET1のエントリ開始位置を示す後方リンク情報BLを再追加対象のエントリET3の後方リンク情報格納部BLPに格納する。さらに情報追加部16は、このときまで並びの先頭であったエントリET1の前方リンク情報FLの内容を再追加対象のエントリET3のエントリ開始位置を示すように変更する。これにより情報追加部16は、テンポラリリストTL1において再追加対象のエントリET3をテンポラリリストTL1の先頭に追加すると共に、このときまで並びの先頭であったエントリET1から、再追加対象のエントリET3よりも1つ前であったエントリET2までの順番を後尾側に順次1つ繰り下げる。
さらに情報追加部16は、再追加対象のエントリET3を並びから外すまで当該再追加対象のエントリET3よりも1つ前であったエントリET2の後方リンク情報BLの内容を、再追加対象のエントリET3を並びから外すまで当該再追加対象のエントリET3よりも1つ後であったエントリET4のエントリ開始位置を示すように変更する。さらにまた情報追加部16は、再追加対象のエントリET3を並びから外すまで当該再追加対象のエントリET3よりも1つ後であったエントリET4の前方リンク情報FLの内容を、再追加対象のエントリET3を並びから外すまで当該再追加対象のエントリET3よりも1つ前であったエントリET2のエントリ開始位置を示すように変更する。このようにして情報追加部16は、テンポラリリストTL1の並びから再追加対象のエントリET3を一旦外して追加し直すと、これに応じて当該再追加対象のエントリET3の抜けを詰めるように他のエントリET1及びET2並びにET4乃至ETNの並びを規定し直す。
さらにまた情報追加部16は、テンポラリリストTL1内の複数のエントリET1乃至ETNの中に、再生トラックデータに対応するアルバム識別情報と同一のアルバム識別情報を格納している1つのエントリET1が存在しても、そのエントリET1がテンポラリリストTL1の先頭であると、テンポラリリストTL1内の全てのエントリET1乃至ETNの並びを何ら変更しないようにする。ただし情報追加部16は、再生トラックデータに対応するアルバム識別情報と同一のアルバム識別情報を格納している1つのエントリET1については、再生日時格納部RTPに対し、再生トラックデータの再生が終了した日時を再生日時RTとして格納する。
このようにして情報追加部16は、再生部14によりトラックデータが再生される毎に、当該再生されたトラックデータに対応するエントリET3をテンポラリリストTL1の先頭に追加するようにして、当該テンポラリリストTL1の内容を更新する。よって情報追加部16は、テンポラリリストTL1に新たなエントリを追加して追加総数が追加最大数MREを上回っても、再生部14により再生されて間もないトラックデータに対応するエントリET1乃至ET(N−1)ほどテンポラリリストTL1内に長く残すように(すなわち、かかるトラックデータが含まれるアルバムデータの登録が維持されるように)している。
ところで再生部14は、ユーザに対し上述したようにテンポラリリストTL1を提示しなくても、操作部15に対するユーザ操作に応じて当該テンポラリリストTL1を利用したアルバムデータの再生命令が入力されると、これに応じてリスト記録部17からテンポラリリストTL1を読み出す。また再生部14は、テンポラリリストTL1内で、先頭のエントリET1から音楽情報MIを取り出す。そして再生部14は、その音楽情報MI(すなわち、音楽情報MIに含まれるトラック識別情報や再生順序を示す情報)に基づき、先頭のエントリET1により登録されたアルバムデータを上述と同様にデータ記録部13から読み出して再生する。
また再生部14は、先頭のエントリET1により登録されたアルバムデータの再生が終了すると、引き続きテンポラリリストTL1内で、先頭から2番目のエントリET2から音楽情報MIを取り出す。そして再生部14は、その音楽情報MI(すなわち、音楽情報MIに含まれるトラック識別情報や再生順序を示す情報)に基づき、先頭から2番目のエントリET2により登録されたアルバムデータをデータ記録部13から読み出して再生する。
このようにして再生部14は、テンポラリリストTL1内の複数のエントリET1乃至ETNを先頭から順番に用いて順次アルバムデータを再生することもできる。すなわち、携帯型再生装置10では、テンポラリリストTL1を、良く聴かれるアルバムのアルバムデータや記録して間もないアルバムデータを登録しておき、これらの中からユーザに再生対象のアルバムデータを選択させるためだけに用いるのではなく、複数のアルバムデータを登録して、これらを規定した再生順序で再生するための、いわゆるプレイリストとしても用いることができる。これにより携帯型再生装置10は、かかるテンポラリリストTL1を用いて、時間的に後に記録及び又は再生したアルバムデータほど(すなわち、記録日時RTや前回の再生日時WTから現在時刻までの経過時間が短いアルバムデータほど)、先に再生するようにして、データ記録部13に記録して間もないアルバムデータや当該データ記録部13から再生して間もないアルバムデータを複数のトラックとして連続的に聴かせることができる。
ところでテンポラリリストTL1では、アルバムデータの記録や再生に応じて当該アルバムデータに対応するエントリET1乃至ETNが先頭に追加される。このためデータ記録部13に記録されても再生されないアルバムデータに対応するエントリET1乃至ETNについては、その並びの順番が後尾側に繰り下がり、テンポラリリストTL1の先頭に他のエントリET1乃至ETNが追加されるほど、最終的には並びの後尾になる。
またアルバムデータの記録に応じてテンポラリリストTL1の先頭に追加されたエントリET1乃至ETNについては、記録日時WTから現在時刻までの経過時間が、時間の経過と共に長くなる。ただし良く再生されるアルバムデータに対応するエントリET1乃至ETNについては、当該アルバムデータの再生のたびに再生日時RTが更新されるため、当該再生日時RTから現在時刻までの経過時間が時間の経過にかかわらずに、当該再生のたびに短くなる。しかしながら1度は再生されても、その後の長い間に再生されないアルバムデータについては、再生日時RTが更新されないため、当該再生日時RTから現在時刻までの経過時間も、時間の経過と共に長くなる。
そして長い間再生されないアルバムデータに対応するエントリET1乃至ETNについては、テンポラリリストTL1に新たなエントリET1乃至ETNが追加される毎に、並びの順番が繰り下がる。このためテンポラリリストTL1では、後尾のエントリET1乃至ETNほど、記録日時WTや再生日時RTから現在時刻までの経過時間が長くなる。
従って情報削除部18は、内部にタイマを有しており、かかるタイマにより現在時刻を計時している。そして図13に示すように、情報削除部18は、携帯型再生装置10に対する電源投入時、リスト記録部17から、テンポラリリストTL1内の後尾のエントリETNから先頭のエントリET1までを順番に読み出す。また情報削除部18は、このようにリスト記録部17から1つのエントリETN乃至ET1を読み出す毎に、当該読み出したエントリETN乃至ET1に格納されている記録日時WTと、タイマにより計時している現在時刻とを比較する。これにより情報削除部18は、エントリETN乃至ET1内の記録日時WTが現在時刻より例えば一週間以上前であるかどうかを判別する。その結果、情報削除部18は、エントリET(N−1)乃至ET1内の記録日時WTが現在時刻より過去一週間以内であると、そのエントリET(N−1)乃至ET1を削除しないようにする。
しかしながら情報削除部18は、エントリETN内の記録日時WTが現在時刻より一週間以上前であると、そのエントリETNを、削除するかどうかを引き続き判別する削除判別対象にする。そして情報削除部18は、削除判別対象のエントリETNに格納されている再生日時RTと、タイマにより計時している現在時刻とを比較する。これにより情報削除部18は、削除判別対象のエントリETNに格納されている再生日時RTが現在時刻より例えば一週間以上前であるかどうかを判別する。その結果、情報削除部18は、削除判別対象のエントリETN内の再生日時RTが現在時刻より過去一週間以内であると、当該エントリETNを削除判別対象から除外して削除しないようにする。
これに対して情報削除部18は、削除判別対象のエントリETN内の再生日時RTが現在時刻より一週間以上前であると、当該エントリETNを削除対象にする。そして情報削除部18は、削除対象のエントリETNにおいて前方リンク情報FL及び後方リンク情報BLを消去する(すなわち、他の何れのエントリET1乃至ET(N−1)のエントリ開始位置や並びの後尾も示さないようにする)。これにより情報削除部18は、テンポラリリストTL1内の複数のエントリET1乃至ETNから、削除対象のエントリETNの連結を外し(すなわち、削除対象のエントリETNを他のエントリET1乃至ET(N−1)の並びから外し)、当該削除対象のエントリETNをテンポラリリストTL1から削除する。
因みに情報削除部18は、このときテンポラリリストTL1から削除したエントリETNよりも1つ前のエントリET(N−1)において後方リンク情報BLの内容を、テンポラリリストTL1内で並びの後尾であることを示すように変更する。これにより情報削除部18は、テンポラリリストTL1内で後尾のエントリETNを改めて規定し直す。このようにして情報削除部18は、データ記録部13に記録されてもほとんど再生されないアルバムデータについては、テンポラリリストTL1から対応するエントリETNを削除して登録を取り消すようにしている。
次いで、図14に示すフローチャートを用いて、上述したアルバムデータの記録時にテンポラリリストTL1の内容を更新する第1の記録時リスト更新処理手順RT1について説明する。すなわち、情報追加部16は、データ記録部13にアルバムデータが記録されると、図14に示す第1の記録時リスト更新処理手順RT1を開始する。そして情報追加部16は、かかる第1の記録時リスト更新処理手順RT1を開始すると、ステップSP1においてデータ記録部13に記録されたアルバムデータの記録日時ETと、当該アルバムデータに対応する音楽情報MIとを格納したエントリET1乃至ETNを生成して、次のステップSP2に移る。
ステップSP2において情報追加部16は、リスト記録部17にエントリET1乃至ETNを記録するようにして当該エントリET1乃至ETNをテンポラリリストTL1の先頭に追加して、次のステップSP3に移る。ステップSP3において情報削除部18は、テンポラリリストTL1内のエントリET1乃至ETNの追加総数が追加最大数MRE以下であるか否かを判別する。このステップSP3において肯定結果が得られると、このことは例えばデータ記録部13に記録したアルバムデータの追加総数が、未だ追加最大数MREよりも少ないこと、又はここしばらく新たなアルバムデータの記録や再生が行われていないことを表している。従って情報削除部18は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP4に移り、第1の記録時リスト更新処理手順RT1を終了する。
これに対してステップSP3において否定結果が得られると、このことは例えばデータ記録部13に記録したアルバムデータの追加総数が追加最大数MREを上回っていること、又はここしばらく新たなアルバムデータの記録や再生が頻繁に行われていることを表している。従って情報削除部18は、かかる否定結果を得ると、ステップSP5に移る。そしてステップSP5において情報削除部18は、テンポラリリストTL1において最も先に追加されたエントリETNを並びから外して削除すると共に、当該テンポラリリストTL1内の残りのエントリET1乃至ET(N−1)の並びを規定し直して、次のステップSP4に移る。これにより情報削除部18は、第1の記録時リスト更新処理手順RT1を終了する。
次いで、図15に示すフローチャートを用いて、上述したアルバムデータの再生時にテンポラリリストTL1の内容を更新する第1の再生時リスト更新処理手順RT2について説明する。すなわち情報追加部16は、再生部14によりデータ記録部13からアルバムデータ内の1つのトラックデータが再生されると、図15に示す第1の再生時リスト更新処理手順RT2を開始する。そして情報追加部16は、かかる第1の再生時リスト更新処理手順RT2を開始すると、ステップSP11においてテンポラリリストTL1に対し再生トラックデータがアルバムデータとして未登録であるか否かを判別する。
このステップSP11において肯定結果が得られると、このことは以前、再生トラックデータがアルバムデータとして、データ記録部13への記録時にテンポラリリストTL1に対して登録されていたが、その後、再生トラックデータを含むアルバムデータがほとんど再生されなかったためにテンポラリリストTL1への登録が取り消されたことを表している。従って情報追加部16は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP12に移る。
ステップSP12において情報追加部16は、再生トラックデータに対応するアルバムデータの記録日時ETと、当該再生トラックデータの再生日時RTと、再生トラックデータを含むアルバムデータに対応する音楽情報MIとを格納したエントリET1乃至ETNを生成して、次のステップSP13に移る。そしてステップSP13において情報追加部16は、リスト記録部17にエントリET1乃至ETNを記録するようにして当該エントリET1乃至ETNをテンポラリリストTL1の先頭に追加して、次のステップSP14に移る。
ステップSP14において情報削除部18は、テンポラリリストTL1内のエントリET1乃至ETNの追加総数が追加最大数MRE以下であるか否かを判別する。このステップSP14において肯定結果が得られると、このことは例えばデータ記録部13に記録しているアルバムデータの追加総数が、未だ追加最大数MREよりも少ないこと、又はここしばらく新たなアルバムデータの記録や再生が行われていないことを表している。従って情報削除部18は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP15に移り、第1の再生時リスト更新処理手順RT2を終了する。
これに対してステップSP14において否定結果が得られると、このことは例えばデータ記録部13に記録したアルバムデータの追加総数が追加最大数MREを上回っていること、又はここしばらく新たなアルバムデータの記録や再生が頻繁に行われていることを表している。従って情報削除部18は、かかる否定結果を得ると、ステップSP16に移る。そしてステップSP16において情報削除部18は、テンポラリリストTL1において最も先に追加したエントリETNを並びから外して削除すると共に、当該テンポラリリストTL1内の残りのエントリET1乃至ET(N−1)の並びを規定し直して、次のステップSP15に移る。これにより情報削除部18は、第1の再生時リスト更新処理手順RT2を終了する。
またステップSP11において否定結果が得られると、このことは例えば再生トラックデータがアルバムデータとして再生されているため、テンポラリリストTL1に未だ登録されていることを表している。従って情報追加部16は、かかる否定結果を得ると、ステップSP17に移る。ステップSP17において情報追加部16は、再生トラックデータに対応するエントリET1乃至ETNに当該再生トラックデータの再生日時RTを格納して、次のステップSP18に移る。
ステップSP18において情報追加部16は、テンポラリリストTL1の並びから、再生トラックデータに対応するエントリET1乃至ETNを一旦外して、次のステップSP19に移る。そしてステップSP19において情報追加部16は、再生トラックデータに対応するエントリET1乃至ETNをテンポラリリストTL1の先頭に再追加すると共に、当該テンポラリリストTL1内のエントリET1乃至ETNの並びを規定し直して、次のステップSP15に移る。これにより情報追加部16は、第1の再生時リスト更新処理手順RT2を終了する。
次いで、図16に示すフローチャートを用いて、上述した電源投入時にテンポラリリストTL1の内容を更新する第1の電源投入時リスト更新処理手順RT3について説明する。すなわち情報削除部18は、携帯型再生装置10に対する電源投入時に、リスト記録部17から1つのエントリETN乃至ET1を読み出すと、図16に示す第1の電源投入時リスト更新処理手順RT3を開始する。情報削除部18は、かかる第1の電源投入時リスト更新処理手順RT3を開始すると、ステップSP21においてエントリETN乃至ET1内の記録日時WTが現在時刻より一週間以上前であるか否かを判別する。このステップSP21において肯定結果が得られると、このことはエントリETN乃至ET1により登録されているアルバムデータが、ここしばらく再生されてはいない可能性があることを表している。従って情報削除部18は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP22に移る。
ステップSP22において情報削除部18は、エントリETN乃至ET1内の再生日時RTが現在時刻より一週間以上前であるか否かを判別する。このステップSP22において肯定結果が得られると、このことはエントリETN乃至ET1により登録されているアルバムデータが、ここしばらく全く再生されてはいないことを表している。従って情報削除部18は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP23に移る。そしてステップSP23において情報削除部18は、テンポラリリストTL1においてエントリETN乃至ET1を並びから外して削除すると共に、当該テンポラリリストTL1内の残りのエントリET1乃至ETNの並びを規定し直して、次のステップSP24に移る。これにより情報削除部18は、第1の電源投入時リスト更新処理手順RT3を終了する。
ところでステップSP21において否定結果が得られると、このことはエントリETN乃至ET1により登録されているアルバムデータがデータ記録部13に記録されて間もないため、再生される可能性が高いことを表している。従って情報削除部18は、かかる否定結果を得ると、ステップSP24に移る。これにより情報削除部18は、第1の電源投入時リスト更新処理手順RT3を終了する。
またステップSP22において否定結果が得られると、このことはエントリETN乃至ET1により登録されているアルバムデータが、データ記録部13に記録されてから、かなり時間が経っているものの、ユーザの好みに合っているために良く再生されていることを表している。従って情報削除部18は、かかる否定結果を得ると、ステップSP24に移る。これにより情報削除部18は、第1の電源投入時リスト更新処理手順RT3を終了する。
(2−2)第1の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、携帯型再生装置10では、データ記録部13にアルバムデータを記録すると、情報追加部16が当該アルバムデータに対応する記録日時ET及び音楽情報MIを格納したエントリET1乃至ETNを生成する。そして携帯型再生装置10では、情報追加部16が、そのエントリET1乃至ETNをテンポラリリストTL1の先頭に追加してアルバムデータを登録する。
また携帯型再生装置10では、再生部14がデータ記録部13からアルバムデータを再生したとき、情報追加部16が当該アルバムデータを登録していないと、そのアルバムデータに対応する再生日時RT及び音楽情報MIを格納したエントリET1乃至ETNを生成する。そして携帯型再生装置10では、情報追加部16が、エントリET1乃至ETNをテンポラリリストTL1の先頭に追加してアルバムデータを登録する。さらに携帯型再生装置10では、再生部14がデータ記録部13からアルバムデータを再生したとき、情報追加部16がすでにアルバムデータを登録していると、そのアルバムデータに対応するエントリET1乃至ETNに再生日時RTを格納してテンポラリリストTL1の並びから一旦外す。そして携帯型再生装置10では、情報追加部16が、エントリET1乃至ETNをテンポラリリストTL1の先頭に再追加する。
さらに携帯型再生装置10では、テンポラリリストTL1へのエントリET1乃至ETNの追加により当該テンポラリリストTL1内のエントリET1乃至ETNの追加総数が追加最大数MREを上回ると、最も先に追加したエントリETNを並びから外して削除する。さらにまた携帯型再生装置10では、電源が投入されたとき、エントリET1乃至ETNに格納している記録日時WT及び再生日時RTの両方が現在時刻より一週間以上前であると、テンポラリリストTL1において当該エントリET1乃至ETNの並びを外して削除する。
従って携帯型再生装置10は、テンポラリリストTL1に対し、データ記録部13に記録して間もないアルバムデータ及びデータ記録部13から良く再生するアルバムデータのように、ユーザにより再生用として選択される可能性の比較的高いアルバムデータを登録することができる。また携帯型再生装置10は、テンポラリリストTL1にアルバムデータを登録しても、当該アルバムデータが再生されずにある程度時間が経過し、また再生回数が徐々に減る等してテンポラリリストTL1における登録の順番が変化するような再生及び記録の履歴(すなわち、記録後及び再生後の時間経過や、テンポラリリストTL1での登録の順番の変化である)に応じて、当該テンポラリリストTL1から最も先に追加したエントリETNに対応するアルバムデータのように特定のアルバムデータの登録を取り消す。従って携帯型再生装置10は、ユーザにより再生対象として選択される可能性の比較的高いアルバムデータが変化しても、当該ユーザにより再生対象として選択される可能性の比較的高いアルバムデータのみを登録しておくように、テンポラリリストTL1の内容を更新することができる。
ここで、例えば据置型再生装置を使用するユーザについて考えると、普段は多数のCDを棚に収納していても、購入して間もないCDや好みの印象に合ったアルバムのCDについては、再生のたびに棚から取り出すのではなく、これらCDを良く再生する間は据置型再生装置のそばに置いておくことがある。すなわち、このようなユーザは、良く再生するCDほど常に手元に置いておき、容易に再生し得るようにしている。
そして本実施の形態による携帯型再生装置10によれば、多数のアルバムデータを、棚に相当するデータ記録部13に記録してはいるものの、購入して間もないCDに相当する、データ記録部13に記録して間もないアルバムデータや、好みの印象に合ったアルバムのCDに相当する、データ記録部13から良く再生するアルバムデータをテンポラリリストTL1に登録している。すなわち、携帯型再生装置10は、あたかも、再生する可能性の比較的高いCDを手元に置いておくように、再生する可能性の比較的高いアルバムデータをテンポラリリストTL1にまとめて登録しておき、データ記録部13に記録している多数のアルバムデータの中で、いちいち所望のアルバムデータを検索しなくても、そのテンポラリリストTL1により所望のアルバムデータを容易に選択して再生し得るようにしている。そして携帯型再生装置10によれば、データ記録部13に対し新たにアルバムデータを記録した場合や、ユーザの好みが変化したときには、これに応じてテンポラリリストTL1の内容を更新している。従って携帯型再生装置10は、多数のアルバムデータを記録保持し得るものの、ユーザに対し使い勝手を格段的に向上させることができる。
以上の構成によれば、携帯型再生装置10は、情報追加部16により、データ記録部13に対するアルバムデータの記録に応じて、当該アルバムデータに対応する音楽情報MIを格納したエントリET1乃至ETNをテンポラリリストTL1に追加し、またデータ記録部13からのアルバムデータの再生に応じて当該アルバムデータに対応する音楽情報MIを格納したエントリET1乃至ETNをテンポラリリストTL1に追加し、さらに情報削除部18により、アルバムデータの再生や記録の履歴に応じてテンポラリリストTL1から特定のアルバムデータに対応するエントリET1乃至ETNを削除するようにした。これにより携帯型再生装置10は、テンポラリリストTL1を、ユーザにより選択される可能性の比較的高いアルバムデータの変化に応じて更新することができる。よって携帯型再生装置10は、テンポラリリストTL1により所望のアルバムデータを容易に選択させることができる。
また携帯型再生装置10では、情報追加部16が、データ記録部13に対するアルバムデータの記録や当該データ記録部13からのアルバムデータの再生に応じて、これらアルバムデータに対応するエントリET1乃至ETNをテンポラリリストTL1の先頭に追加すると共に、当該テンポラリリストTL1にすでに追加していた他のエントリET1乃至ETNの並びを後尾側に順次繰り下げるようにした。従って携帯型再生装置10は、テンポラリリストTL1において、データ記録部13に記録して間もないアルバムデータや当該データ記録部13から良く再生されるアルバムデータに対応するエントリET1乃至ETNほど先頭側の順番にし、データ記録部13に記録してからの経過時間が長く、かつ当該データ記録部13からあまり再生されないアルバムデータに対応するエントリET1乃至ETNほど後尾側の順番にすることができる。
その結果、携帯型再生装置10は、テンポラリリストTL1においてエントリET1乃至ETNの追加総数が追加最大数MREを上回ったとき、複数のエントリET1乃至ETNに格納された記録日時WTや再生日時RTをわざわざ現在時刻と比較するような煩雑な処理を実行しなくても、単に時間的に最も先に追加した(すなわち、後尾の)エントリETNを削除することで、テンポラリリストTL1から、データ記録部13に記録してからの経過時間が長くかつ当該データ記録部13からほとんど再生されないアルバムデータの登録を的確に取り消すことができる。
これに加えて携帯型再生装置10は、電源投入時に、テンポラリリストTL1内の複数のエントリET1乃至ETNに格納された記録日時WT及び再生日時RTを現在時刻と比較するようにして、記録日時WT及び再生日時RTが現在時刻より一週間以上前のエントリETNを削除するようにした。従って携帯型再生装置10は、テンポラリリストTL1に登録した追加最大数MRE以内のアルバムデータに中に、記録して間もないアルバムデータや良く再生されるアルバムデータが少なく、記録からの経過時間が長くかつほとんど再生されないアルバムデータが存在しても、当該記録からの経過時間が長くかつほとんど再生されないアルバムデータを無駄に登録したままにせずに、その登録を取り消すことができる。
さらに携帯型再生装置10は、テンポラリリストTL1内の音楽情報MIを用いてアーティスト名リストARLを生成し提示するようにした。従って携帯型再生装置10は、テンポラリリストTL1の内容を適宜更新して、登録するアルバムデータが変化しても、登録中のアルバムデータに対応するアーティスト名を的確に提示することができる。
(3)第2の実施の形態
(3−1)第2の実施の形態による携帯型再生装置の構成
図2との対応部分に同一符号を付した図17は、第2の実施の形態による携帯型再生装置40の機能回路ブロックによる詳細なハードウェア構成を示し、再生部41及び情報追加部42の構成を除いて上述した第1の実施の形態による携帯型再生装置10と同様に構成されている。再生部41は、上述した第1の実施の形態による再生部14(図2)と同様の処理を実行することに加えて、データ記録部13に記録された多数のアルバムデータを例えば4種類の再生モードで再生し得るようになされている。
この場合、再生モードとしては、データ記録部13に記録されている全てのアルバムデータを、対応するアーティスト名の綴りのアルファベット順等に準じて順番に再生する通常再生モードがある。また再生モードとしては、ユーザにより任意に選択されたアルバムデータを繰り返し再生するアルバム再生モードがある。因みに通常再生モードやアルバム再生モードでは、アルバムデータ内の複数のトラックデータが予め規定された再生順序で再生される。
さらに再生モードとしては、データ記録部13に記録されている全てのトラックデータを、対応するトラックタイトルの綴りのアルファベット順等に準じた順番を無作為に並べ替えた他の順番で再生する全トラックシャッフル再生モードがある。さらにまた再生モードとしては、ユーザにより任意に選択されたアルバムデータ内の複数のトラックデータを、予め規定された再生順序を無作為に並べ替えた他の順序で再生するアルバムシャッフル再生モードがある。
そして再生部41は、操作部15に対するユーザ操作に応じて再生モード設定命令が入力されると、予め保持している再生モード選択画面データを表示部20に送出する。これにより再生部41は、表示部20に再生モード選択画面データに基づく図18に示すような再生モード選択画面45を表示する。
この場合、再生モード選択画面45には、画面上側から画面下側に渡って4種類の再生モードとしての通常再生モード、アルバム再生モード、全トラックシャッフル再生モード、アルバムシャッフル再生モードの名称45A乃至45Dが並べて表示されている。また再生モード選択画面45上には、カーソルCUが重ねて表示されている。
そして再生部41は、操作部15に対するユーザ操作に応じて、再生モード選択画面45上でカーソルCUを画面上下方向に移動させ、4種類の再生モードの名称45A乃至45Dとして何れか1つの再生モードを任意に選択させ得るようになされている。実際に再生部41は、ユーザにより再生モード選択画面45上でカーソルCUを介して何れか1つの再生モードが任意に選択されると、当該選択された再生モードでアルバムデータを再生するように設定する。そして再生部41は、再生モードを設定した状態で、操作部15に対するユーザ操作に応じて再生命令が入力されると、当該設定している再生モードに従ってデータ記録部13からアルバムデータをトラックデータ単位で読み出して再生する。
一方、情報追加部42は、上述した第1の実施の形態による情報追加部16(図2)と同様の処理を実行する。ただし情報追加部42は、再生部41によりデータ記録部13からアルバムデータが再生されたときだけは、再生モードに応じてテンポラリリストTL1の内容を適宜更新する。
すなわち、通常再生モードでは、ユーザの好みの印象に合うアルバムであるかどうかにかかわらず、データ記録部13に記録されている全てのアルバムデータが、再生部41によりアーティスト名の綴りのアルファベット順等に準じて設定された順番で再生される。このため情報追加部42は、通常再生モードに従ってデータ記録部13から全てのアルバムデータが順番に再生されても、ユーザの好みの印象に合ったアルバムのアルバムデータが何れであるかを判別することはできない。従って情報追加部42は、再生部41により通常再生モードに設定されている間は、データ記録部13からアルバムデータが再生されても、テンポラリリストTL1の内容を何ら更新しないようにしている。
また全トラックシャッフル再生モードでも、ユーザの好みの印象に合うトラックであるかどうかにかかわらず、再生部41により、データ記録部13に記録されている全てのトラックデータが順次再生される。このため情報追加部42は、全トラックシャッフル再生モードに従ってデータ記録部13から全てのトラックデータが順番に再生されたときにも、ユーザの好みの印象に合ったトラックのトラックデータが何れであるかを判別することはできない。従って情報追加部42は、再生部41により全トラックシャッフル再生モードに設定されている間は、データ記録部13からトラックデータが再生されても、テンポラリリストTL1の内容を何ら更新しないようにしている。
これに対してアルバム再生モードでは、繰り返し再生するアルバムデータをユーザが選択している。すなわちアルバム再生モードでは、ユーザにより再生対象のアルバムデータとして、好みの印象に合ったアルバムのアルバムデータや記録して間もないアルバムデータが選択される可能性が著しく高い。従って情報追加部42は、再生部41によりアルバム再生モードに設定されている間は、データ記録部13からアルバムデータがトラックデータ単位で再生される毎に、第1の実施の形態の場合と同様にテンポラリリストTL1の内容を更新している。
またアルバムシャッフル再生モードでも、再生対象のアルバムデータをユーザが選択している。すなわちアルバムシャッフル再生モードでも、ユーザにより再生対象のアルバムデータとして、好みの印象に合ったアルバムのアルバムデータや記録して間もないアルバムデータが選択される可能性が著しく高い。従って情報追加部42は、再生部41によりアルバムシャッフル再生モードに設定されている間は、データ記録部13からアルバムデータ内のトラックデータが順次再生される毎に、第1の実施の形態の場合と同様にテンポラリリストTL1の内容を更新している。
このようにして情報追加部42は、データ記録部13からアルバムデータが再生されたとき、設定されている再生モードに応じてテンポラリリストTL1の内容を適宜更新する。よって情報追加部42は、ユーザが自ら再生対象としては選択しないアルバムデータが、通常再生モードや全トラックシャッフル再生モードに従ってデータ記録部13から再生されたとき、そのアルバムデータをテンポラリリストTL1に登録することを未然に回避している。
次いで、図15との対応部分に同一符号を付した図19に示すフローチャートを用いて、上述したアルバムデータの再生時にテンポラリリストTL1の内容を適宜更新する第2の再生時リスト更新処理手順RT4について説明する。すなわち情報追加部42は、再生部41によりデータ記録部13からアルバムデータ内の1つのトラックデータが再生されると、図19に示す第2の再生時リスト更新処理手順RT4を開始する。
そして情報追加部42は、かかる第2の再生時リスト更新処理手順RT4を開始すると、ステップSP31において、再生部41により再生モードが現在、通常再生モードと異なる再生モードに設定されているか否かを判別する。このステップSP31において肯定結果が得られると、再生部41により再生モードが現在、通常再生モードとは異なるアルバム再生モード、全トラックシャッフル再生モード及びアルバムシャッフル再生モードの何れかに設定されていることを表している。従って情報追加部42は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP32に移る。
ステップSP32において情報追加部42は、再生部41により再生モードが現在、アルバム再生モードに設定されているか否かを判別する。このステップSP32において肯定結果が得られると、このことは再生部41によりアルバム再生モードに従ってデータ記録部13から、ユーザにより再生対象として選択されたアルバムデータがトラックデータ単位で再生されていることを表している。すなわち、かかる肯定結果は、データ記録部13からのトラックデータの再生に応じてテンポラリリストTL1の内容を更新することで、当該テンポラリリストTL1の内容にユーザの好み等を反映し得ることを表している。従って情報追加部42は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP11に移る。これにより情報追加部42は、情報削除部18と共に上述したステップSP11乃至ステップSP14の処理と、ステップSP16乃至ステップSP19の処理とを適宜実行した後、ステップSP33に移り、第2の再生時リスト更新処理手順RT4を終了する。
またステップSP32において否定結果が得られると、このことは再生部41により再生モードが現在、全トラックシャッフル再生モード及びアルバムシャッフル再生モードの何れかに設定されていることを表している。従って情報追加部42は、かかる否定結果を得ると、ステップSP34に移る。そしてステップSP34において情報追加部42は、再生部41により再生モードが現在、アルバムシャッフル再生モードに設定されているか否かを判別する。
このステップSP34において肯定結果が得られると、このことは再生部41によりアルバムシャッフル再生モードに従ってデータ記録部13から、ユーザにより再生対象として選択されたアルバムデータがトラックデータ単位で再生されていることを表している。すなわち、かかる肯定結果は、データ記録部13からのトラックデータの再生に応じてテンポラリリストTL1の内容を更新することで、当該テンポラリリストTL1の内容にユーザの好み等を反映し得ることを表している。従って情報追加部42は、かかる肯定結果を得ると、ステップSP11に移る。これにより情報追加部42は、情報削除部18と共に上述したステップSP11乃至ステップSP14の処理と、ステップSP16乃至ステップSP19の処理とを適宜実行した後、ステップSP33に移り、第2の再生時リスト更新処理手順RT4を終了する。
これに対してステップSP34において否定結果が得られると、このことは再生部41により全トラックシャッフル再生モードに従ってデータ記録部13から全てのトラックデータが順次再生されていることを表している。すなわち、かかる否定結果は、データ記録部13からのトラックデータの再生に応じてテンポラリリストTL1の内容を更新すると、当該テンポラリリストTL1に対し、ユーザにより再生対象としては選択されないアルバムデータを登録する可能性があることを表している。従って情報追加部42は、かかる否定結果を得ると、ステップSP33に移り、第2の再生時リスト更新処理手順RT4を終了する。
またステップSP31において否定結果が得られると、このことは再生部41により通常再生モードに従ってデータ記録部13から全てのアルバムデータが順次再生されていることを表している。すなわち、かかる否定結果は、データ記録部13からのアルバムデータの再生に応じてテンポラリリストTL1の内容を更新すると、当該テンポラリリストTL1に対し、ユーザにより再生対象としては選択されないアルバムデータを登録する可能性があることを表している。従って情報追加部42は、かかる否定結果を得たときも、ステップSP33に移り、第2の再生時リスト更新処理手順RT4を終了する。
(3−2)第2の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、携帯型再生装置40では、再生部41によりデータ記録部13からアルバムデータがトラックデータ単位で再生されたとき、情報追加部42が当該再生部41により設定されている再生モードを判別する。その結果、携帯型再生装置40では、情報追加部42が、再生部41により設定されている再生モードがアルバム再生モードやアルバムシャッフル再生モードであると判別すると、当該再生部41によりデータ記録部13からユーザにより任意に選択されたアルバムデータがトラックデータ単位で再生されることにより、その再生に応じてテンポラリリストTL1の内容を更新する。
また携帯型再生装置40では、情報追加部42が、再生部41により設定されている再生モードが通常再生モードや全トラックシャッフル再生モードであると判別すると、当該再生部41によりデータ記録部13から全てのアルバムデータがトラックデータ単位で再生されることにより、その再生に応じてはテンポラリリストTL1の内容を更新しないようにする。従って携帯型再生装置40は、通常再生モードや全トラックシャッフル再生モードに従ってデータ記録部13からアルバムデータが再生されたときに、ユーザが自ら再生対象としては選択しないアルバムデータをテンポラリリストTL1に登録することを未然に回避することができる。
以上の構成によれば、携帯型再生装置40は、再生部41によりデータ記録部13からアルバムデータ内のトラックデータが再生されたとき、情報追加部42により、設定されている再生モードを判別してアルバム再生モード及びアルバムシャッフル再生モードであると、当該アルバムデータ内のトラックデータの再生に応じてテンポラリリストTL1の内容を更新し、再生モードが通常再生モード及び全トラックシャッフル再生モードであると、テンポラリリストTL1の内容を更新しないようにした。これにより携帯型再生装置40は、上述した第1の実施の形態によって得られる効果と同様な効果を得ることができると共に、かかる効果に加えて、ユーザが自ら再生対象としては選択しないアルバムデータをテンポラリリストTL1に登録することを未然に回避することができる。よって携帯型再生装置40は、テンポラリリストTL1に対し、ユーザが自ら再生対象としては選択しないアルバムデータを多く登録して、所望のアルバムデータを容易には選択し得なくなること回避することができる。
(4)第3の実施の形態
(4−1)第3の実施の形態による携帯型再生装置の構成
図2との対応部分に同一符号を付した図20は、第3の実施の形態による携帯型再生装置50の機能回路ブロックによる詳細なハードウェア構成を示し、情報追加部51、情報削除部52及び表示リスト生成部53の構成を除いて上述した第1の実施の形態による携帯型再生装置10と同様に構成されている。
情報追加部51は、上述した第1の実施の形態による情報追加部16(図2)と同様の処理を実行する。ただし情報追加部51は、データ記録部13にアルバムデータが記録されたときや、データ記録部13からアルバムデータが再生されたとき、図4との対応部分に同一符号を付した図21に示すエントリETRを生成する。
この場合、エントリETRは、上述した第1の実施の形態によるエントリET1乃至ETN(図4)の構成に加えて、テンポラリリストからの当該エントリETRの削除を禁止するためのプロテクト情報PRを格納するプロテクト情報格納部PRPを有している。そして情報追加部51は、アルバムデータの記録に応じてエントリETRを生成したときには、例えば、プロテクト情報格納部PRPに何らプロテクト情報PRを格納しない。しかしながら情報追加部51は、例えばユーザにより再生対象としてアルバムデータが選択されたときに、エントリETRの削除を禁止するように指示されると、これに応じてプロテクト情報格納部PRPにプロテクト情報PRを格納している。
実際に携帯型再生装置50では、表示リスト生成部53の生成する再生画面を利用してユーザに対し、テンポラリリストからのエントリETRの削除を禁止するかどうかを指示させている。ここで表示リスト生成部53は、上述した第1の実施の形態による表示リスト生成部19(図2)と同様の処理を実行する。ただし表示リスト生成部53は、表示部20に上述したトラック提示画面27(図10)を表示した状態で、操作部15に対するユーザ操作に応じて画面切替命令が入力されると、予め保持している再生画面データに対し、ユーザにより選択されたアルバムタイトルを示すテキストデータを合成して表示部20に送出する。これにより表示リスト生成部53は、表示部20の表示画面に対しトラック提示画面27に替えて再生画面データに基づき、図11との対応部分に同一符号を付した図22に示すような再生画面55を表示する。
この場合、再生画面55には、テンポラリリストからのエントリETRの削除を禁止する削除禁止命令を入力するための削除禁止命令入力部PTが設けられている。また再生画面55には、テンポラリリストからのエントリETRの削除の禁止を解除する解除命令を入力するための解除命令入力部CAも設けられている。そして表示リスト生成部53は、操作部15に対するユーザ操作に応じて、再生画面55上でカーソルCUを画面上下方向及び画面左右方向に移動させて、削除禁止命令入力部PT及び解除命令入力部CAを任意に指示させ得るようになされている。
実際に表示リスト生成部53は、操作部15に対するユーザ操作に応じて再生画面55上でカーソルCUにより削除禁止命令入力部PTが指示され、削除禁止命令が入力されると、これを情報追加部51に通知する。また表示リスト生成部53は、このときユーザにより選択されていたアルバムタイトルも情報追加部51に通知する。
情報追加部51は、表示部20から削除禁止命令の入力と、ユーザにより選択されたアルバムタイトルとが通知されると、これに応じてリスト記録部17からテンポラリリストを読み出す。また情報追加部51は、テンポラリリスト内で、ユーザにより選択されたアルバムタイトルに対応するエントリETRを判別する。そして情報追加部51は、このとき削除禁止命令に応じて、そのエントリETRのプロテクト情報格納部PRPに対しプロテクト情報PRを格納する。これにより情報追加部51は、ユーザにより選択されたアルバムタイトルに対応するエントリETRをテンポラリリストから削除しないように設定する。
ところでエントリETRをテンポラリリストから削除しないように設定しても、表示リスト生成部53は、操作部15に対するユーザ操作に応じて再生画面55上でカーソルCUにより解除命令入力部CAが指示され、解除命令が入力されると、これを情報追加部51に通知する。また表示リスト生成部53は、このときユーザにより選択されていたアルバムタイトルも情報追加部51に通知する。
情報追加部51は、表示リスト生成部53から解除命令の入力と、ユーザにより選択されたアルバムタイトルとが通知されると、これに応じてリスト記録部17からテンポラリリストを読み出す。また情報追加部51は、テンポラリリスト内で、ユーザにより選択されたアルバムタイトルに対応するエントリETRを判別する。そして情報追加部51は、このとき解除命令に応じて、そのエントリETRのプロテクト情報格納部PRPに格納されているプロテクト情報PRを消去する。これにより情報追加部51は、ユーザにより選択されたアルバムタイトルに対応するエントリETRについてすでに設定していた、テンポラリリストからの削除の禁止を解除する。
そして情報削除部52は、上述した第1の実施の形態による情報削除部18(図2)と基本的には同様の処理を実行するものの、テンポラリリストからエントリETRを削除する場合、当該エントリETRに対するプロテクト情報PRの格納の有無により、削除の禁止が設定されているかどうかを確認する。そのうえで情報削除部52は、テンポラリリストから、削除を禁止するように設定されてはいない(すなわち、1度削除が禁止に設定されても、その後、削除の禁止が解除されたものも含む)エントリETRを選択的に削除している。
すなわち、情報削除部52は、アルバムデータの記録時や再生時に情報追加部51によりテンポラリリストの先頭にエントリETRが追加され、追加総数が追加最大数MREを上回ると、まずテンポラリリストに対し時間的に最も先に追加された(すなわち、後尾の)エントリETRが削除を禁止するように設定されているかどうかを確認する。その結果、情報削除部52は、時間的に最も先に追加されたエントリETRが削除可能である(すわてち、削除を禁止するように設定されてはない)と、そのエントリETRを上述した第1の実施の形態の場合と同様にテンポラリリストから削除する。
これに対して図23に示すように、情報削除部52は、テンポラリリストTL2に対し時間的に最も先に追加されたエントリETRNが削除を禁止するように設定されていると、当該エントリETRNを削除しないようにする。そして情報削除部52は、テンポラリリストTL2において時間的に最も先に追加されたエントリETRNよりも順次1つ前(すなわち、先頭側)のエントリETR(N−1)乃至ETRXが、削除を禁止するように設定されているかどうかを確認するようにして、テンポラリリストTL2の最も後尾側で、削除可能な1つのエントリETR(N−1)を検出する。
これにより情報削除部52は、削除可能な1つのエントリETR(N−1)において前方リンク情報FL及び後方リンク情報BLを消去する。よって情報削除部52は、テンポラリリストTL2内の複数のエントリETRX及びETR1乃至ETRNの並びから、削除可能な1つのエントリETR(N−1)を外して削除する。
因みに情報削除部52は、削除可能なエントリETR(N−1)を並びから外すまで当該削除可能なエントリETR(N−1)よりも1つ前であったエントリETR(N−2)の後方リンク情報BLの内容を、削除可能なエントリETR(N−1)を並びから外すまで当該削除可能なエントリETR(N−1)よりも1つ後であったエントリETRNのエントリ開始位置を示すように変更する。また情報追加部51は、削除可能なエントリETR(N−1)を並びから外すまで当該削除可能なエントリETR(N−1)よりも1つ後であったエントリETRNの前方リンク情報FLの内容を、削除可能なエントリETR(N−1)を並びから外すまで当該削除可能なエントリETR(N−1)よりも1つ前であったエントリETR(N−2)のエントリ開始位置を示すように変更する。
このようにして情報削除部52は、テンポラリリストTL2において削除可能なエントリETR(N−1)の前後2つのエントリETR(N−2)及びETRNを連結することで、当該削除可能なエントリETR(N−1)よりも後尾側の全てのエントリETRNの順番を先頭側に順次1つ繰り上げて規定し直す。これにより情報削除部52は、テンポラリリストTL2に新たなエントリETRXを追加して追加総数が追加最大数MREを上回っても、削除を禁止するように設定されているエントリETRNを除いて、他の削除可能なエントリETR(N−1)を選択的に削除している。
また図24に示すように、情報削除部52は、携帯型再生装置50に対する電源投入時、リスト記録部17からテンポラリリストTL2内の後尾のエントリETRNから先頭のエントリETR1までを順番に読み出す毎に、当該読み出した1つのエントリETRN乃至ETR1が削除を禁止するように設定されているかどうかを確認する。そして情報削除部52は、エントリETRN乃至ETR1が削除を禁止するように設定されていると、当該エントリETRN乃至ETR1に対する以後の記録日時WTや再生日時RTを用いる処理を何ら実行せずに、次のエントリETRN乃至ETR1について削除を禁止するように設定されているかどうかを確認する。
すなわち情報削除部52は、エントリETRN乃至ETR1が削除可能であることを確認したときにのみ、以後の記録日時WTや再生日時RTを用いる処理を実行して、実際に削除するかどうかを判別している。よって情報削除部52は、テンポラリリストTL2内の後尾のエントリETRNでも、削除を禁止するように設定されていると、そのエントリETRNを削除しないようにする。また情報削除部52は、テンポラリリストTL2内の並びの途中に、削除可能であり(すなわち、削除を禁止するように設定されてはいない)、実際に記録日時ET及び再生日時RTの両方ともが現在時刻より一週間以上前であるエントリETR(N−1)が存在すると、そのエントリETR(N−1)については、図23について上述した場合と同様にテンポラリリストTL2から削除する。
このようにして情報削除部52は、テンポラリリストTL2内に、実際には記録日時ET及び再生日時RTの両方ともが現在時刻より一週間以上前であるエントリETRN乃至ETR1が存在していても、そのエントリETRN乃至ETR1が削除可能でなければ、削除せずにテンポラリリストTL2内に残すようにしている。よって情報削除部52は、再生の頻度が比較的少なく、また再生時期も不定期なアルバムデータであっても、ユーザが例えば悲しいときに元気を出すための定番にしているアルバムのアルバムデータや、眠気を覚ますために定番にしているアルバムのアルバムデータのように、何時でも容易に選択可能な状態にしておくように望まれたアルバムデータを、テンポラリリストTL2に登録し続けることができる。
次いで、図25に示すフローチャートを用いて、上述したエントリETRに対し削除の禁止を設定する削除設定処理手順RT5について説明する。すなわち、情報追加部51は、表示部20に再生画面55が表示されると、図25に示す削除設定処理手順RT5を開始する。情報追加部51は、かかる削除設定処理手順RT5を開始すると、ステップSP41においてユーザにより再生対象として選択されたアルバムデータに対応するエントリETRを、削除を禁止するように設定するか否かを判別する。このステップSP41において肯定結果が得られると、このことはユーザにより、このとき再生対象として選択したアルバムデータを再生の頻度や再生時期のばらつきにかかわらずにテンポラリリストTL2に登録し続けるように指示されたことを表している。従って情報追加部51は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP42に移る。
そしてステップSP42において情報追加部51は、このときユーザにより再生対象として選択されたアルバムデータに対応するエントリETRにプロテクト情報を格納して、そのエントリETRを、削除を禁止するように設定した後、次のステップSP43に移って、削除設定処理手順RT5を終了する。これに対してステップSP41において否定結果が得られると、このことは再生対象として選択されたアルバムデータをすでに削除を禁止するように設定しているものの、ユーザにより例えば生活シーンに合わせた定番のアルバムが変更されたことで、削除の禁止を解除するように指示された、又はユーザにより、このとき再生対象として選択したアルバムデータをテンポラリリストTL2に登録し続けるようには未だ要求されていないことを表している。従って情報追加部51は、かかる否定結果を得ると、ステップSP44に移る。
ステップSP44において情報追加部51は、ユーザによりこのとき再生対象として選択されたアルバムデータに対応するエントリETRについて、すでに設定していた削除の禁止を解除するか否かを判別する。このステップSP44において肯定結果が得られると、このことは再生対象として選択されたアルバムデータをすでに削除を禁止するように設定しているものの、ユーザにより例えば生活シーンに合わせた定番のアルバムが変更されたことで、削除の禁止を解除するように指示されたことを表している。従って情報追加部51は、かかる肯定結果を得ると、次のステップSP45に移る。そしてステップSP45において情報追加部51は、このときユーザにより再生対象として選択されたアルバムデータに対応するエントリETR内のプロテクト情報を消去して、そのエントリETRに対する削除の禁止を解除した後、次のステップSP43に移って、削除設定処理手順RT5を終了する。
またステップSP44において否定結果が得られると、このことはユーザにより、このとき再生対象として選択したアルバムデータをテンポラリリストTL2に登録し続けるようには未だ要求されていないことを表している。従って情報追加部51は、かかる否定結果を得ると、ステップSP43に移り、削除設定処理手順RT5を終了する。
次いで、図14との対応部分に同一符号を付した図26に示すフローチャートを用いて、上述したアルバムデータの記録時にテンポラリリストTL2の内容を更新する第2の記録時リスト更新処理手順RT6について説明する。すなわち、情報追加部51は、データ記録部13にアルバムデータが記録されると、図26に示す第2の記録時リスト更新処理手順RT6を開始する。そして情報追加部51は、かかる第2の記録時リスト更新処理手順RT6を開始すると、ステップSP1及びステップSP2の処理を順次実行した後、次のステップSP3に移る。
ステップSP3において情報削除部52は、否定結果を得ると、ステップSP51に移る。そしてステップSP51において情報削除部52は、テンポラリリストTL2の最も後尾側で削除可能なエントリETRを検出して削除すると共に、これに応じて当該テンポラリリストTL2内の残りのエントリETRの並びを規定し直して、次のステップSP52に移る。これにより情報削除部52は、第2の記録時リスト更新処理手順RT6を終了する。因みにステップSP3において情報削除部52は、肯定結果を得ると、次のステップSP52に移り、第2の記録時リスト更新処理手順RT6を終了する。
次いで、図15との対応部分に同一符号を付した図27に示すフローチャートを用いて、上述したアルバムデータの再生時にテンポラリリストTL2の内容を更新する第3の再生時リスト更新処理手順RT7について説明する。すなわち情報追加部51は、再生部14によりデータ記録部13からアルバムデータ内の1つのトラックデータが再生されると、図27に示す第3の再生時リスト更新処理手順RT7を開始する。そして情報追加部51は、かかる第3の再生時リスト更新処理手順RT7を開始すると、ステップSP11乃至ステップSP13の処理を順次実行した後、次のステップSP14に移る。
ステップSP14において情報削除部52は、否定結果を得ると、ステップSP61に移る。そしてステップSP61において情報削除部52は、テンポラリリストTL2の最も後尾側で削除可能なエントリETRを検出して削除すると共に、これに応じて当該テンポラリリストTL2内の残りのエントリETRの並びを規定し直して、次のステップSP62に移る。これにより情報削除部52は、第3の再生時リスト更新処理手順RT7を終了する。因みにステップSP14において情報削除部52は、肯定結果を得ると、次のステップSP62に移り、第3の再生時リスト更新処理手順RT7を終了する。
次いで、図16との対応部分に同一符号を付した図28に示すフローチャートを用いて、上述した電源投入時にテンポラリリストTL2の内容を更新する第2の電源投入時リスト更新処理手順RT8について説明する。すなわち情報削除部52は、携帯型再生装置50に対する電源投入時に、リスト記録部17から1つのエントリETRを読み出すと、図28に示す第2の電源投入時リスト更新処理手順RT8を開始する。情報削除部52は、かかる第2の電源投入時リスト更新処理手順RT8を開始すると、ステップSP71においてリスト記録部17から読み出したエントリETRが削除可能であるか否かを判別する。
このステップSP71において肯定結果が得られると、このことはユーザにより、エントリETRによって登録しているアルバムデータをテンポラリリストTL2に登録し続けるようには特に要求されていないことを表している。従って情報追加部51は、かかる肯定結果を得ると、続くステップSP21乃至ステップSP23の処理を順次実行した後、次のステップSP72に移り、第2の電源投入時リスト更新処理手順RT8を終了する。
これに対してステップSP71において否定結果が得られると、このことは、すでにユーザの指示に応じてエントリETRを、削除を禁止するように設定していることを表している。従って情報追加部51は、かかる否定結果を得ると、ステップSP72に移り、第2の電源投入時リスト更新処理手順RT8を終了する。
(4−2)第3の実施の形態の動作及び効果
以上の構成において、携帯型再生装置50では、情報追加部51が、ユーザによって選択されたアルバムデータを登録するエントリETRを、当該ユーザの指示に応じてテンポラリリストTL2から削除しないように設定する。そして携帯型再生装置50では、情報削除部52がテンポラリリストTL2からエントリETRを削除するとき、削除を禁止するように設定されているかどうかを確認したうえで、削除可能な(すなわち、削除を禁止するように設定してはいない)エントリETRを選択的に削除する。従って携帯型再生装置50は、再生の頻度が比較的少なく、また再生時期も不定期なアルバムデータであっても、ユーザによって気に入られたアルバムのアルバムデータをテンポラリリストTL2に登録し続けることができる。
以上の構成によれば、携帯型再生装置50では、情報追加部51が、ユーザによって選択されたアルバムデータを登録するエントリETRを、当該ユーザの指示に応じてテンポラリリストTL2から削除しないように設定し、情報削除部52がテンポラリリストTL2からエントリETRを削除するとき、削除を禁止するように設定されているかどうかを確認したうえで、削除可能なエントリETRを選択的に削除するようにした。これにより携帯型再生装置50は、上述した第1の実施の形態によって得られる効果と同様な効果を得ることができると共に、かかる効果に加えて、アルバムデータを再生の頻度や再生時期のばらつきにかかわらずにテンポラリリストTL2に登録し続けることができる。よって携帯型再生装置50は、何時でも容易に選択可能な状態にしておくように望まれたアルバムデータを、テンポラリリストTL2を用いて容易に選択させることができる。
(5)第4の実施の形態
図29は、第4の実施の形態による携帯型再生装置60のハードウェア回路ブロックによるハードウェア回路構成を示す。かかる携帯型再生装置60においてマイクロコンピュータ構成の制御部61は、ROM(Read Only Memory)62又はハードディスク63に予め記録されている基本プログラムやアプリケーションプログラム等の各種プログラムをRAM(Random Access Memory)64に読み出す。そして制御部61は、RAM64上で展開したこれら各種プログラムに従って携帯型再生装置60全体を制御すると共に、所定の演算処理を実行する。また制御部61は、各種プログラムに従い、携帯型再生装置60の筐体表面やリモートコントローラ(図示せず)に設けられた種々の操作キー65へのユーザ操作に応じて入力される種々の命令や要求に応じた各種処理も実行する。
これにより制御部61は、外部のパーソナルコンピュータ80からアルバムデータ及びこれに対応するアルバム関連情報が転送される毎に、当該転送されたアルバムデータ及びアルバム関連情報を、USB(Universal Serial Bus)コントローラ66を介して取り込んでRAM64に一旦格納する。そして制御部61は、RAM64に一旦格納したアルバムデータ及びアルバム関連情報を、ハードディスクコントローラ67を介してハードディスク63に送出する。これにより制御部61は、ハードディスク63にアルバムデータを記録すると共に、アルバム関連情報を当該アルバムデータと対応付けて記録する。このようにして制御部61は、ハードディスク63に対し、パーソナルコンピュータ80から転送される多数のアルバムデータを記録し得るようになされている。
また制御部61は、操作キー65へのユーザ操作に応じてアルバムデータの選択要求が入力されると、ハードディスクコントローラ67を介してハードディスクから多数のアルバム関連情報を読み出す。そして制御部61は、これら多数のアルバム関連情報に基づいて、多数のアルバムデータに対応するアーティスト名のリストやアルバムタイトルのリスト等を生成し、液晶コントローラ68を介して液晶パネル69に送出する。これにより制御部61は、液晶パネル69に対し、ハードディスク63に記録している多数のアルバムデータに対応するアーティスト名のリストやアルバムタイトルのリスト等を表示してユーザに提示する。
この状態で制御部61は、操作キー65へのユーザ操作に応じて、液晶パネル69に表示したリスト上でユーザにより所望のアーティスト名やアルバムタイトル等が選択されると、これに応じてハードディスクコントローラ67を介してハードディスク63から当該ユーザにより選択されたアーティスト名やアルバムタイトル等に対応するアルバムデータを読み出してRAM64に一旦格納する。そして制御部61は、RAM64に一旦格納したアルバムデータをオーディオデコーダ70に送出する。オーディオデコーダ70は、アルバムデータに対しデコード処理を施した後、デジタル/アナログ変換器71においてデジタル/アナログ変換してスピーカ72に送出する。これにより制御部61は、スピーカ72からアルバム内の複数のトラックを順次出力してユーザに聴かせることができる。
ところで携帯型再生装置60は、上述したように基本的には制御部61がROM62又はハードディスク63に記録された各種プログラムに従って各種処理を実行すると共に各ハードウェアを制御している。このため携帯型再生装置60では、図2、図17及び図20について上述した第1乃至第3の実施の形態の機能回路ブロックによるハードウェア構成の携帯型再生装置10、40及び50の機能に応じて、ROM62又はハードディスク63に記録する各種プログラムをリスト更新プログラムのように適宜選定することにより、制御部61を上述の情報追加部16及び42並びに51、情報削除部18及び52、表示リスト生成部19及び53と同様に機能させることができる。
また携帯型再生装置60では、制御部61及びUSBコントローラ66を上述の接続部11と同様に機能させることができると共に、ハードディスク63及びハードディスクコントローラ67を上述のデータ記録部13やリスト記録部17と同様に機能させることができる。さらに携帯型再生装置60では、制御部61、オーディオデコーダ70、デジタル/アナログ変換器71及びスピーカ72を上述の再生部14及び41と同様に機能させることができると共に、液晶コントローラ68及び液晶パネル69を上述の表示部20と同様に機能させることができる。因みにパーソナルコンピュータ80は、上述の外部装置12に対応する。
従って携帯型再生装置60は、上述した第1乃至第3の実施の形態の携帯型再生装置10、40及び50の機能に応じて、ROM62又はハードディスク63に記録させる各種プログラムをリスト更新プログラムのように適宜選定することにより、当該第1乃至第3の実施の形態の携帯型再生装置10、40及び50と同様の上述した処理を実行することができる。よって携帯型再生装置60は、上述した第1乃至第3の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(6)他の実施の形態
なお上述した第1乃至第4の実施の形態においては、アルバムデータの記録時、アルバムデータの再生時、携帯型再生装置10、40、50及び60に対する電源投入時にテンポラリリストTL1及びTL2からのエントリET1乃至ETN及びETRの削除処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、アルバムデータの記録時、アルバムデータの再生時、携帯型再生装置10、40、50及び60に対する電源投入時の少なくとも何れか1つでのみテンポラリリストTL1及びTL2からのエントリET1乃至ETN及びETRの削除処理を実行するようにしても良いし、これらアルバムデータの記録時、アルバムデータの再生時、携帯型再生装置10、40、50及び60に対する電源投入時には削除処理を実行せずに、又はこれらアルバムデータの記録時、アルバムデータの再生時、携帯型再生装置10、40、50及び60に対する電源投入時の少なくとも1つと共に、日が変わったときのように定期的にテンポラリリストTL1及びTL2からのエントリET1乃至ETN及びETRの削除処理を実行するようにしても良い。
また上述した第1乃至第4の実施の形態においては、携帯型再生装置10、40、50及び60に対する電源投入時に、エントリET1乃至ETN及びETRに格納されている記録日時ET及び再生日時RTが共に現在時刻より一週間以上前なら、テンポラリリストTL1及びTL2から、そのエントリET1乃至ETN及びETRを削除するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、携帯型再生装置10、40、50及び60に対する電源投入時又は定期的に、エントリET1乃至ETN及びETRに格納されている記録日時ET及び再生日時RTがそれぞれ現在時刻より異なる所定時間以上前なら、テンポラリリストTL1及びTL2から、そのエントリET1乃至ETN及びETRを削除するようにしても良い。
例えば、情報削除部18は、携帯型再生装置10に対する電源投入時に、リスト記録部17から1つのエントリETN乃至ET1を読み出すと、図16との対応部分に同一符号を付した図30に示す第3の電源投入時リスト更新処理手順RT9を開始する。情報削除部18は、かかる第3の電源投入時リスト更新処理手順RT9を開始すると、ステップSP81においてエントリETN乃至ET1内の記録日時WTが現在時刻より一ヶ月以上前であるか否かを判別して肯定結果を得ると、続くステップSP22及びステップSP23の処理を順次実行した後、ステップSP82に移り、第3の電源投入時リスト更新処理手順RT9を終了する。また情報削除部18は、ステップSP81において否定結果を得ると、ステップSP82に移り、第3の電源投入時リスト更新処理手順RT9を終了する。このようにして携帯型再生装置10、40、50及び60では、電源投入時にテンポラリリストTL1及びTL2からエントリET1乃至ETN及びETRを削除するようにしても良い。
これに加えて携帯型再生装置10、40、50及び60では、電源投入時にエントリET1乃至ETN及びETRに格納されている記録日時ET及び再生日時RTの何れか一方のみを現在時刻と比較し、その比較結果に応じてテンポラリリストTL1及びTL2からエントリET1乃至ETN及びETRを削除するようにしても良い。さらに携帯型再生装置10、40、50及び60では、エントリET1乃至ETN及びETRに格納されている記録日時WTや再生日時RTから現在時刻までの実時間をそれぞれ検出し、これら2種類の実時間をそれぞれ重み付けして少なくとも一方が所定時間を越えていたら、テンポラリリストTL1及びTL2からエントリET1乃至ETN及びETRを削除するようにしても良い。
さらに上述した第1乃至第4の実施の形態においては、テンポラリリストTL1及びTL2においてエントリET1乃至ETN及びETRの並びを、追加や削除に応じて規定するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、テンポラリリストTL1及びTL2に対し単にエントリET1乃至ETN及びETRを追加して、当該テンポラリリストTL1及びTL2内のエントリET1乃至ETN及びETRの並びを、追加や削除にかかわらずに、記録日時WT及び再生日時RTの少なくとも一方で規定するようにしても良い。かかる構成によれば、エントリET1乃至ETN及びETRの構成を、前方リンク情報FL及び後方リンク情報BLを除いて簡易化することができる。
さらに上述した第1乃至第4の実施の形態においては、エントリET1乃至ETN及びETRをアルバムデータ毎に生成してテンポラリリストTL1及びTL2にアルバムデータを登録するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、エントリをトラックデータ毎に生成してテンポラリリストにトラックデータを個別に登録するようにしても良い。そしてテンポラリリストにおいてトラックデータに対応するエントリを追加や削除するようにしても良い。また上述した第3及び第4の実施の形態では、アルバムデータに対応するエントリET1乃至ETN及びETRについて削除を禁止するように設定したが、トラックデータに対応するエントリについて削除を禁止するようにしても良い。
さらに上述した第2の実施の形態においては、再生モードとして全トラックシャッフル再生モード及びアルバムシャッフル再生モードを設定可能にして、これらのうちアルバムシャッフル再生モードに従ったアルバムデータの再生に応じてのみテンポラリリストTL1の内容を更新するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、再生モードとして、データ記録部13に記録している全てのトラックデータから順次無作為に1つのトラックデータを選択して再生する全トラックランダム再生モードと、ユーザにより再生対象として選択されたアルバムデータ内の複数のトラックデータから順次無作為に1つのトラックデータを選択して再生するアルバムランダム再生モードとを設定可能にして、これらのうちアルバムランダム再生モードに従ったアルバムデータの再生に応じてのみテンポラリリストTL1の内容を更新するようにしても良い。
さらに上述した第3の実施の形態においては、ユーザの指示に応じてエントリETR1乃至ETRNを、削除を禁止するように設定し、またユーザの指示に応じて削除の禁止を解除するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、エントリETR1乃至ETRNを生成したときに自動的に削除を禁止するように設定しておき、この後、ユーザの指示に応じて削除の禁止を解除するようにしても良い。
さらに上述した第1乃至第4の実施の形態においては、携帯型再生装置10、40、50及び60においてアルバムデータの記録及び再生に応じてテンポラリリストTL1及びTL2の内容を更新(エントリET1乃至ETN及びETRを追加や削除)するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、携帯型再生装置10、40、50及び60が例えばホームサーバと常時又は定期的に通信して、アルバムデータの記録や再生を通知することにより、当該ホームサーバが、その通知に応じてテンポラリリストTL1及びTL2の内容を更新(エントリET1乃至ETN及びETRを追加や削除)して当該テンポラリリストTL1及びTL2を携帯型再生装置10、40、50及び60に送信し上書保持させるようにしても良い。
さらに上述した第1乃至第4の実施の形態においては、本発明によるリスト更新プログラムを、携帯型再生装置60のROM62又はハードディスク63に記録するリスト更新プログラムに適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、携帯型再生装置60に対しリスト更新プログラムが格納されたプログラム格納媒体をインストールするようにしても良い。
なお、リスト更新プログラムを携帯型再生装置60にインストールして実行可能な状態にするためのプログラム格納媒体としては、例えばフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc-Read Only Memory )、DVD(Digital Versatile Disc)等のパッケージメディアのみならず、各種プログラムが一時的もしくは永続的に格納される半導体メモリや磁気ディスク等で実現しても良い。また、これらプログラム格納媒体にリスト更新プログラムを格納する手段としては、ローカルエリアネットワークやインターネット、デジタル衛星放送等の有線及び無線通信媒体を利用しても良く、ルータやモデム等の各種通信インタフェースを介して格納するようにしても良い。
さらに上述した第1乃至第4の実施の形態においては、本発明によるリスト更新装置を、図1乃至図30について上述したリスト更新装置1や携帯型再生装置10、40、50、60に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、パーソナルコンピュータや携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistance )、ゲーム機器等の情報処理装置、ハードディスクレコーダ等の据置型の記録再生装置等のように、この他種々の構成のリスト更新装置に広く適用することができる。
さらに上述した第1乃至第4の実施の形態においては、コンテンツデータとして、図1乃至図30について上述したアルバムデータを適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、トラックデータや、写真画像データ、映画のような動画像データ、ゲームプログラム等のように、この他種々のコンテンツデータを広く適用することができる。
さらに上述した第1乃至第4の実施の形態においては、コンテンツデータの識別情報のリストとして、図1乃至図30について上述した再生に利用可能なテンポラリリストTL1及びTL2を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、コンテンツデータの転送に利用するリスト等のように、この他種々のリストを広く適用することができる。
さらに上述した第1乃至第4の実施の形態においては、リストに対し、コンテンツデータの再生に応じて当該コンテンツデータの識別情報を追加し、コンテンツデータの記録に応じて当該コンテンツデータの識別情報を追加する情報追加部として、図1乃至図30について上述したリスト更新装置1の情報追加部2や携帯型再生装置10、40、50、60の情報追加部16、42、51及び制御部61を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit )等のように、この他種々の情報追加部を広く適用することができる。
さらに上述した第1乃至第4の実施の形態においては、コンテンツデータの再生又は記録の履歴に応じて、リストから特定のコンテンツデータの識別情報を削除する情報削除部として、図1乃至図30について上述したリスト更新装置1の情報削除部3や携帯型再生装置10、40、50、60の情報削除部18、52及び制御部61を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、中央処理ユニット等のように、この他種々の情報削除部を広く適用することができる。
さらに上述した第1乃至第4の実施の形態においては、リストを表示する表示部として、図1乃至図30について上述した携帯型再生装置10、40、50、60の表示部20、液晶コントローラ68及び液晶パネル69を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、テレビジョン受像機等のように、この他種々の表示部を広く適用することができる。
1……リスト更新装置、2、16、42、51……情報追加部、3、18、52……情報削除部、10、40、50、60……携帯型再生装置、13……データ記録部、14、41……再生部、17……リスト記録部、19、53……表示リスト生成部、20……表示部、61……制御部、63……ハードディスク、68……液晶コントローラ、69……液晶パネル、70……オーディオデコーダ、71……デジタル/アナログ変換器、72……スピーカ、ABL……アルバムタイトルリスト、ARL……アーティスト名リスト、ET、ETR……エントリ、MIP……音楽情報、MRE……追加最大数、RT……再生日時、TL1、TL2……テンポラリリスト、TRL……トラックタイトルリスト、WT……記録日時、RT1……第1の記録時リスト更新処理手順、RT2……第1の再生時リスト更新処理手順、RT3……第1の電源投入時リスト更新処理手順、RT4……第2の再生時リスト更新処理手順、RT5……削除設定処理手順、RT6……第2の記録時リスト更新処理手順、RT7……第3の再生時リスト更新処理手順、RT8……第2の電源投入時リスト更新処理手順、RT9……第3の電源投入時リスト更新処理手順。