JP4996770B1 - 個人情報保護用の封筒セット及び配送伝票セット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】網点4による印刷が施された窓Wを有する封筒2と、その封筒2に収容された用紙1とで構成され、用紙1は、封筒2の窓Wに対応する範囲に網点4による印刷が施されており、封筒2の窓Wの網点4と用紙1の網点4とが重なり合うことにより配送用の宛名5を表示するとともに、封筒2から用紙1を取り出すことで宛名5を読み取り難くした構成を個人情報保護用の封筒セットに採用する。
【選択図】図3
Description
そのため、封筒2を封印して送付すると、モアレMにより表示された宛名へ届けられる。
一方、封筒2を受け取った側では、受け取った封筒2を開封して用紙1を取り出すと、取り出した用紙1には網点4による図柄が印刷されているだけである。そのため、宛名の読み取りが困難であり、そのまま廃棄しても個人情報が漏洩しない。
すなわち、用紙1は、全体あるいは少なくても封筒2の窓Wに対向する部分に、網点4の小さな点(ドット)6により、模様が印刷されている。
そして、宛名5の文字、数字、記号に相当する部分は、例えば、図4(b)のように、宛名文字を構成するドット6のピッチP´を狭めて印刷してある。このとき、ドット6のピッチP´は、上下方向あるいは左右方向のいずれか一方を変えるだけでも良いが、ここでは、上下左右の両方向の間隔を変えるようにしている。このように上下左右の両方向の間隔を変えると、後述のモアレMの発生が顕著になると考えられる。
一方、封筒2の窓Wに対する印刷は、網点4で同じピッチP、P´のドット6を一様に印刷する(模様でも構わない)。
なお、ここでは、ドット6は、黒点「●」としたが、これに限定されるものではない。実施形態でも述べたように、これ以外にも、三角「▲」、四角「■」、長方形、楕円・・・など、模様を形成できる点状のものであればどのようなものでも良い。また、封筒2と用紙1のドット6の大きさが違っても構わない。
この印刷には、例えば、解像度の高いプリンタを使用するのがピッチP´を細かくできるので好ましいと考えられる。
すなわち、用紙1に対する印刷は、宛名5の網点4のドット6のピッチP´を、それ以外のピッチPと異なるように印刷する。例えば、宛名5以外の部分は封筒2の窓Wと同じ図4(a)のピッチPの網点4で模様を印刷する。
また、宛名5の部分は、図4(b)のように、図柄の網点4のピッチPを「狭め(広げる方法もある)」て、その狭めたピッチP´で宛名5の文字に相当する部分の網点4を印刷するように、印刷データを変換して印刷する。
また、封筒2の窓Wに対する印刷は、ここでは、網点4で同じピッチPのドット6を一様に印刷する。
そのため、封筒2を封印して送付すると、モアレMにより表示された宛名へ届けられる。また、封筒2を受け取った側で、封筒2を開封して用紙1を取り出す。
すると、取り出した用紙1には、網点4による図柄が印刷されているだけなので、宛名の読み取りが困難である。したがって、そのまま廃棄することができると考えられる。
なお、実施形態ではドット6の傾きを変えるものについて述べた。また、実施例1では、ドット6のピッチP、P´を変えるものについて述べた。よって、網点4のドット6の傾とピッチの両方を組み合わせて変えるようにしてもモアレMを発生させられることは明らかである。
他の構成及び作用効果は、実施形態及び実施例1と同じなので、説明は省略する。
すなわち、用紙1と封筒2の網点のドット6は、同じ形状、同じ大きさである必要はない。
例えば、図5(a)、(b)のように、ドット6の形状や大きさは異なっていても良い。これは、モアレMを発生させる部分の文字、数字、記号部分のピッチP´または傾きが異なっていれば良いからである。
まず、図6(a)、(b−1)、(b−2)、(c)に、封筒2を合成樹脂フィルムで形成した例を示す。この封筒2は、ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂などの合成樹脂からなるもの(いわゆるフィルム封筒)である。この封筒2は、網点4の印刷において、図6(a)〜(c)に模式的に示すように、次の3つの代表的な態様が考えられる。
なお、郵送に使用するものは、宛名の記載位置などについては「内国郵便約款」を順守するものである(その範囲を図6(a)〜(c)の枠で示す)。
図6(a)は、封筒2の全体(表裏)に網点4により画像や模様を印刷するようにしたものである。こうすることで、内容物を透視できないようにできる。
このとき、用紙1は、図示はしていないが、宛名5の文字、数字、記号の部分だけ網点4のドット6の傾きやピッチP´の一方あるいは両方を組み合わせて変えることで宛先を表示させる。その際、用紙1は、画像や模様を宛名5の部分だけ印刷しても良いが、全体に印刷しても良い。全体に印刷する場合は、宛名以外に様々な情報を網点4のピッチP´や傾きあるいはその両方を組み合わせて変えるようにして印刷すれば、表示させることができる。
図6(b−1)、(b−2)は、封筒2のおもて(表)面(同図(a))にだけ内容物を透視できないように画像や模様を印刷したものである。
このとき、封筒2の裏面は、図6(b−2)のように透明のままである。そのため、表面に宛名が向き合うように用紙1を挿入する。
この場合も用紙1は、宛名5の部分(文字、数字、記号)だけ網点4のドット6の傾きやピッチP´あるいはその両方を組み合わせて変えることで宛先を表示させることができる。
図6(c)は、封筒2の表面の宛名5を表示する部分にだけ、網点4により画像や模様を印刷するようにしたものである。
このとき、用紙1は、宛名5の部分(文字、数字、記号)だけ網点4のドット6の傾きやピッチP´あるいはその両方を組み合わせて変えることで宛先を表示させることができる。
このように構成される用紙1と封筒2は、用紙1を封筒2へ挿入すると、封筒2に印刷した網点4と、中の用紙1に印刷した網点4のドット6の傾きやピッチP´あるいはその両方の差により生じるモアレMにより宛名などが表示される。
また、封筒2を開封して用紙1を取り出すと、取り出した用紙1は、網点4が印刷されているだけなので、そのまま、廃棄しても安全である。
なお、このとき、実施例3で述べたように、網点4のドッド6の形状や大きさは同じでなくても良い。
また、他の構成及び作用効果については、実施形態、実施例1〜3と同じなので、説明は省略する。
このタイプのフィルム封筒10は、図7(a)のように、合成樹脂フィルムで形成された封筒2と、この封筒2に挿入される用紙1とで構成されており、主に、カタログや冊子の送付に用いられる。
封筒2は、例えば、ロールから繰り出される合成樹脂フィルムを所定の長さに切り出して使用する。用紙1は、宛名5をだけを記載したものの他、図7(a)のように、例えば、カタログの表紙に宛名5を印刷した宛名領域11を設けたり、宛名5を印刷した宛名シールを貼り付けたりしたものなどでも良い。
そして、切り出したフィルムに用紙1を載置し、フィルムの両端を内側に曲げて、合わせたフィルムの端を、図7(b)のように、熱溶着する。その際、図7(c)(d)のように、端12の部分を重ね合わせて熱溶着するというものである。
このフィルム封筒10もフィルムの宛名5を表示する部分に網点4による印刷を施す。また、フィルム封筒10に封入される用紙1の宛名部分には、図2(b)、図4(b)で示すような傾き、ピッチP´、色の異なる、あるいはこれらを組み合わせた網点4により宛名を印刷しておく。
このように構成されるフィルム封筒10は、フィルム封筒10と中の用紙1に印刷した網点4のドット6の傾き、ピッチP´あるいは色、それらの差により生じるモアレMにより宛名などが表示される。
また、フィルム封筒10は、開封して用紙1を取り出せば、取り出した用紙1は網点4が印刷されただけである。そのため、その網点4から宛名を読み取ることは難しいので、そのまま、廃棄しても安全である。
他の構成及び作用効果は、実施形態及び実施例1〜3と同じであるので、説明は省略する。
この態様の配送伝票8は、伝票カバー7で覆われた状態で梱包物に貼り付けるタイプのものである(所謂、宅配パック)。
すなわち、伝票カバー7は、フィルム封筒状のもので、透明な表(おもて)面と粘着面を形成した裏面とからなり、粘着面は剥離紙で保護されている。この透明な表面に網点4による画像や模様を印刷する。このとき、印刷範囲は、表面全体でも良いし、宛名を表示する部分だけでも良い。
一方、配送伝票8は、宛名を除く部分は、伝票カバー7と同じピッチPや同じ傾きの網点4で印刷する。また、宛名部分(摘要などを含む)5は、図2(b)で示したように、ドット6の傾きを変えたり、図4(b)で示したように、文字あるいは数字に相当する部分のドット6のピッチP´を(狭くあるいは広く)変えたり、ピッチP´と傾きの両方を変えたり、色を変えたりして印刷を行う。このとき、実施例3で述べたように、網点4のドット6の形状や大きさは同じでなくても良い。
このように構成した伝票カバー7と配送伝票8は、伝票カバー7の裏面の剥離紙を剥がして配送貨物の梱包に貼り付ける。貼り付けた伝票カバー7に配送伝票8を入れて封をする。すると、配送伝票8の宛名がモアレMにより表示される。
次に、梱包を廃棄する際は、伝票カバー7から配送伝票8を取り出す。すると、取り出した配送伝票8は、網点4が印刷されただけなので、その網点4から宛名を読み取ることは難しい。したがって、そのまま廃棄できると考えられる。
ここでは伝票カバー7を袋状に形成したものを例に挙げて説明したが、伝票カバー7として、配送伝票8を覆う枚葉状の透明フィルムを採用することも可能である。
他の構成及び作用効果については、実施形態、実施例1〜3と同じなので、説明は省略する。
2 封筒
3 透明フィルム
4 網点
5 宛名
6 ドット
7 伝票カバー
8 配送伝票
10 フィルム封筒
M モアレ
P ピッチ
W 窓
Claims (4)
- 網点による印刷が施された透明部分を有する封筒と、その封筒に収容された用紙とで構成され、前記用紙は、封筒の透明部分に対応する範囲に網点による印刷が施されており、その用紙の網点は、宛名の文字に相当する部分の網点の配列方向を、宛名の文字に相当しない部分の網点の配列方向に対して傾けるとともに、宛名の文字に相当する部分と、宛名の文字に相当しない部分とを同色で同明度となるように印刷したものであり、前記封筒の透明部分の網点と用紙の網点とが重なり合うことにより網点同士が干渉して生じるモアレによって配送用の宛名を表示するとともに、封筒から用紙を取り出すことで宛名を読み取り難くすることを特徴とする個人情報保護用の封筒セット。
- 上記用紙の網点および上記封筒の透明部分の網点がいずれも単色印刷であり、上記用紙の網点の色が、上記封筒の透明部分の網点の色とは異なる色である請求項1に記載の個人情報保護用の封筒セット。
- 上記封筒を合成樹脂フィルムで形成したことを特徴とする上記請求項1または2に記載の個人情報保護用の封筒セット。
- 梱包物に貼り付けられる配送伝票と、その配送伝票を覆う伝票カバーとで構成され、その伝票カバーは網点による印刷が施された透明部分を有し、前記配送伝票には、伝票カバーの透明部分に対応する範囲に網点による印刷が施されており、その配送伝票の網点は、宛名の文字に相当する部分の網点の配列方向を、宛名の文字に相当しない部分の網点の配列方向に対して傾けるとともに、宛名の文字に相当する部分と、宛名の文字に相当しない部分とを同色で同明度となるように印刷したものであり、伝票カバーの透明部分の網点と配送伝票の網点とが重なり合うことにより網点同士が干渉して生じるモアレによって配送用の宛名を表示するとともに、伝票カバーから配送伝票を取り出すことで宛名を読み取り難くしたことを特徴とする個人情報保護用の配送伝票セット。
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