JP4995222B2 - 圧粉磁心及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、軟磁性粉末からなる圧粉磁心及びその製造方法に関する。
OA機器、太陽光発電システム、自動車、無停電電源などの制御用電源には電子機器としてチョークコイルが用いられており、そのコアとして、フェライト磁心や圧粉磁心が使用されている。これらの中で、フェライト磁心は飽和磁束密度が小さいと言う欠点を有している。これに対して、金属粉末を成形して作製される圧粉磁心は、軟磁性フェライトに比べて高い飽和磁束密度を持つため、直流重畳特性に優れている。
圧粉磁心は、エネルギー交換効率の向上や低発熱などの要求から、小さな印加磁界で、大きな磁束密度を得ることが出来る磁気特性と、磁束密度変化におけるエネルギー損失が小さいという磁気特性が求められる。エネルギー損失には、圧粉磁心を交流磁場で使用した場合に生じる鉄損と呼ばれるものがある。この鉄損は、ヒステリシス損失、渦電流損失、異常渦電流損失の和で表される。特に問題となるのは、ヒステリシス損失と渦電流損失である。ヒステリシス損失は動作周波数に比例し、渦電流損失は動作周波数の2乗に比例する。そのため、ヒステリシス損失は低周波領域で支配的になり、渦電流損失は高周波領域で支配的になる。圧粉磁心は、この鉄損の発生を小さくする磁気特性が求められている。
圧粉磁心のヒステリシス損失を低減するためには、磁壁の移動を容易にすればよく、そのためには軟磁性粉末粒子の保磁力を低下させればよい。そこで、軟磁性粉末粒子として、保磁力の小さい純鉄が従来から広く用いられている。例えば、軟磁性粉末として純鉄を用いて、軟磁性粉末に対する不純物の質量割合を120ppm以下にすることでヒステリシス損失を低減する方法や(例えば、特許文献1参照)、軟磁性粉末として純鉄を用いて、軟磁性粉末に含まれるマンガンの量を0.013質量%以下にすることでヒステリシス損失を低減する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。その他に絶縁被膜を形成する前の軟磁性粉末を加熱処理する方法が知られている。
また、絶縁被膜を形成する前の軟磁性粉末に対して、加熱処理を行うことによりヒステリシス損失を低減する方法も知られている。この方法によれば、軟磁性粒子中に存在する歪みの除去、結晶粒界などの欠陥の除去、軟磁性粉末粒子中の結晶粒子の成長(拡大)によって、磁壁移動が容易となり、保磁力を低下することができる。例えば、鉄を主成分として、Siが2〜5質量%含有、平均粒子経が30〜70μmで、平均アスペクト比が1〜3である軟磁性粉末に対して、不活性雰囲気中で800℃以上の加熱処理を行うことで、粉末粒子中の結晶粒子を大きくして、保磁力を小さくし、ヒステリシス損失を低減する方法(例えば、特許文献3参照)や、金属粒子とスペーサー粒子とを混合して、金属粒子同士を互いに分離することで、金属粒子が焼結して固まることを防止する方法(例えば、特許文献4参照)が知られている。
特開2005−15914号公報 特開2007−59656号公報 特開2004−288983号公報 特開2005−336513号公報
しかしながら、特許文献1,2の発明では、加圧成形後の成形体の焼鈍において、軟磁性粉末の表面の絶縁被膜が熱分解しない程度の低い温度で熱処理する必要があり、ヒステリシス損失を効果的に低減することが出来ない問題がある。
また、特許文献3の発明では、軟磁性粒子が純鉄の場合には、焼結して固まってしまうため、軟磁性粒子を機械的に粉砕する必要があり、その際に軟磁性粒子の内部に新たな歪みが発生するという問題点がある。特許文献4の発明では、熱処理後に金属粒子とスペーサー粒子を分離する必要があり利便性に欠ける。また、分離の際に、磁石を使用するため金属粒子の磁化などの問題点がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的は、利便性の良い方法で、軟磁性粉末の熱処理時に焼結して固まることがなく、ヒステリシス損失を効果的に低減することのできる圧粉磁心及びその製造方法を提供することである。
前記の目的を達成するために、本発明の圧粉磁心は、軟磁性粉末と無機絶縁粉末を混合し、その混合物に対して熱処理を施し、熱処理を施した軟磁性粉末と無機絶縁粉末とを結着性絶縁樹脂で被覆し、その混合物に対して、潤滑性樹脂を混合し、その混合物を、加圧成形処理して成形体を作製し、その成形体を焼鈍処理していることを特徴とする。特に、前記無機絶縁粉末の融点が1500℃以上の粉末であり、熱処理温度が1100℃超で且つ軟磁性粉末が焼結を開始する温度以下での非酸化性雰囲気で熱処理を行うことにより作製され、前記無機絶縁粉末の平均粒径が7〜640nmであることを特徴とする。
なお、無機絶縁粉末として、Al(融点2046度)、MgO(融点2800度)などを使用したり、非酸化雰囲気として、水素雰囲気等の還元雰囲気、不活性雰囲気または真空雰囲気中で熱処理を行う圧粉磁心及びその製造方法も本発明の一形態である。
本発明によれば、融点が1500℃以上の無機絶縁微粉末を均一に分散すると、粉末の熱処理の際に、軟磁性粉末粒子同士を互いに分離することが出来て、軟磁性粉末粒子が焼結して固まることを抑止することが出来る。
実施例の圧粉磁心の製造方法を示すフローチャート。 比透磁率μ/μ0と印加磁界(kA/m)との関係を示したグラフ。
[1.製造工程]
本発明の圧粉磁心の製造方法は、図1に示すような次のような各工程を有する。
(1)軟磁性粉末に無機絶縁粉末を混合する第1混合工程(ステップ1)。
(2)第1混合工程を経た混合物に対して熱処理を施す熱処理工程(ステップ2)。
(3)熱処理工程を経た軟磁性粉末と無機絶縁粉末とに結着性絶縁樹脂で被覆する被覆工程(ステップ3)。
(4)結着性絶縁樹脂で被覆した軟磁性粉末に無機絶縁粉末に対して、潤滑性樹脂を混合する第2混合工程(ステップ4)。
(5)第2混合工程を経た混合物を、加圧成形処理して成形体を作製する成形工程(ステップ5)。
(6)成形工程を経た成形体を焼鈍処理する焼鈍工程(ステップ6)。
以下、各工程を具体的に説明する。
(1)第1混合工程
第1混合工程では、鉄を主とする軟磁性粉末と無機絶縁粉末とを混合機(V型混合機)を使用して6時間混合する。この軟磁性粉末は、ガスアトマイズ法、水ガスアトマイズ法及び水アトマイズ法で作製した珪素成分が、この軟磁性粉末に対して0.0〜1.0wt%の軟磁性粉末及び1.0〜6.5wt%の軟磁性粉末を使用する。軟磁性粉末の珪素成分は、前記軟磁性粉末に対して6.5wt%以下が良く、これより多いと成形性が悪く、圧粉磁心の密度が低下して磁気特性が低下するという問題が発生する。
また、無機絶縁粉末の添加量は、珪素成分が0.0〜1.0wt%の軟磁性粉末の場合は、前記軟磁性粉末に対して0.25〜1.0wt%とする。また、珪素成分が1.0〜6.8wt%の軟磁性粉末の場合は、前記軟磁性粉末に対して0.05〜0.5wt%とする。これらよりも少なければ、十分な効果を得ることができず、多くなると密度低下によるヒステリシス損失の増加や、最大磁束密度の低下や、透磁率低下の要因となる。一方、無機絶縁粉末の平均粒径は、珪素成分が0.0〜1.0wt%の軟磁性粉末の場合は、7〜400nmとする。また、また、珪素成分が1.0〜6.8wt%の軟磁性粉末の場合は、7〜760nmとする。これらよりも小さい粒径の無機絶縁粉末は、製造が困難であり、これよりも大きいと軟磁性粉末同士に隙間が生じて、密度が低下して透磁率、コアロス及び直流重畳特性が劣化する。
さらに、無機絶縁粉末の比表面積は、34〜300m/gとする。これよりも小さい比表面積の無機絶縁粉末は、製造が困難であり、これよりも大きいと軟磁性粉末同士に隙間が生じて、密度が低下して透磁率、コアロス及び直流重畳特性が劣化する。また、無機絶縁物質としては、融点が1500℃以上の粉末であるAl、MgO、酸化ジルコニア及びチタニア粉末を利用することができる。
(2)熱処理工程
前記第1の混合工程を経た混合物を1000℃以上且つ軟磁性粉末が焼結を開始する温度以下の非酸化性雰囲気中で熱処理を行う。非酸化性雰囲気は、水素雰囲気等の還元雰囲気でも、不活性雰囲気でも、真空雰囲気でもよい。つまり、酸化雰囲気でないことが好ましい。
また、1000℃以上の温度で熱処理を行うことで、軟磁性粉末内に存在する歪みの除去、結晶粒界などの欠陥の除去、軟磁性粉末粒子中の結晶粒子の成長(拡大)によって、磁壁移動が容易となり、保磁力を小さくし、ヒステリシス損失を低減することができる。また、軟磁性粉末が焼結してしまう温度で熱処理を行うと、軟磁性粉末が焼結し固まってしまい、圧粉磁心の材料として使用できなくなるという問題点がある。
(3)被覆工程
前記混合工程を経た混合物を結着性絶縁樹脂で被覆する被覆工程は、混合工程を経た混合物と、前記軟磁性粉末に対して0.2〜3.0wt%の結着性樹脂とを混合し、加熱乾燥を行う。すなわち、前記混合工程を経た混合物に対して、結着性樹脂により、軟磁性粉末の表面に耐熱性絶縁皮膜を形成するためである。ここで、結着性樹脂としては、メチルフェニル系シリコーン粘着剤を使用することができる。メチルフェニル系シリコーン樹脂の添加量は、前記軟磁性粉末に対して0.2〜2.0wt%が適量である。適量よりも少なければ、成形体の強度が不足して、割れが発生する。また、適量より多いと、密度低下による最大磁束密度の低下、ヒステリシス損失の増加による磁気特性が低下する問題が発生する。
さらに、軟磁性金属粉末を、前記軟磁性粉末に対して0.1〜1.0wt%の有機金属カップリング剤(シランカップリング剤など)で処理をしてもよい。この有機金属カップリング剤は、結着性樹脂の分量を少なくするために使用する。ここで添加された結着性樹脂は、成形時のバインダーとして作用する。
(4)第2混合工程
前記被覆工程を経た混合物に潤滑性樹脂を混合する第2混合工程では、結着性樹脂を被覆した第1混合物に潤滑性樹脂を混合する。ここで潤滑剤としては、ステアリン酸、ステアリン酸塩、ステアリン酸石鹸、エチレンビスステアラマイドなどのワックスが使用できる。これらを添加することにより、造粒粉同士の滑りを良くすることができるので、混合時の密度を向上することができ成形密度を高くすることができる。さらに、粉末が金型への焼き付きくことも防止することが可能である。混合する潤滑樹脂の量は、前記軟磁性粉末に対して0.1〜0.8wt%とする。これよりも少なければ、十分な効果を得ることができず、これより多いと、密度低下による最大磁束密度の低下、ヒステリシス損失の増加による磁気特性が低下する問題が発生する。
(5)成形工程
成形工程では、前記のようにして結着剤により被覆した軟磁性を加圧成形することにより、成形体を形成する。この時、加圧乾燥された結着性絶縁樹脂は、成形時のバインダーとして作用する。成形時の圧力は従来の発明と同様で良く、本発明においては1600MPa程度が好ましい。
(6)焼鈍工程
焼鈍工程では、前記成形体に対して、Nガス中やN+Hガス非酸化性雰囲気中にて、焼鈍処理(600〜800℃が好ましい)を行うことで圧粉磁心が作製される。焼鈍温度を上げ過ぎると絶縁性能の劣化から磁気特性が劣化するため、特に渦電流損失が大きく増加してしまうことにより、鉄損が増加するのを抑制するためである。
また、このとき結着性絶縁樹脂は、焼鈍処理中に一定温度に達すると熱分解する。圧粉磁心の熱処理が窒素雰囲気中で行われることで、結着性絶縁樹脂は軟磁性粉末の表面を覆う膜となる。そのため高温で熱処理を行っても絶縁性が劣化せず、酸化などによるヒステリシス損失が増加しない。また、機械的強度を改善する役目も果たす。
[2.測定項目]
測定項目として、透磁率と最大磁束密度と直流重畳性を次のような手法により測定する。透磁率は、作製された圧粉磁心に1次巻線(20ターン)を施し、インピーダンスアナライザー(アジレントテクノロジー:4294A)を使用することで、20kHz、0.5Vにおけるインダクタンスから算出した。
コアロスは、圧粉磁心に1次巻線(20ターン)及び2次巻線(3ターン)を施し、磁気計測機器であるBHアナライザ(岩通計測株式会社:SY−8232)を用いて、周波数20kHz、最大磁束密度Bm=0.15Tの条件下で鉄損(コアロス)を測定した。この算出は、下記[数1]の3式により、鉄損の周波数を次の式で最小2乗法により、ヒステリシス損失系数、渦電流系数を算出することで行った。
[数1]
Pc=Kh×f+Ke×f
Ph=Kh×f
Pe=Ke×f
Pc:鉄損
Kh:ヒステリシス損係数
Ke:渦電流損係数
f:周波数
Ph:ヒステリシス損失
Pe:渦電流損失
[3.珪素成分が1.0〜6.8wt%の軟磁性粉末を使用した場合の実施例]
本発明の実施例1〜33を、表1〜7を参照して、以下に説明する。これらの実施例1〜33は、いずれも珪素成分が1.0〜6.8wt%の軟磁性粉末を使用した場合の実施例である。
[3−1.第1の特性比較(無機絶縁粉末と熱処理工程の温度の比較)]
第1の特性比較では、軟磁性粉末に添加する無機絶縁粉末と熱処理工程時の温度の比較を行った。表1〜4は、比較例及び実施例として軟磁性粉末に添加した無機絶縁物質の種類と熱処理工程の温度を示した表である。各無機絶縁物質の平均粒径は、SiOが7nm(比表面積300m/g),Alが13nm(比表面積100m/g),MgOが50nm(比表面積34m/g)である。
実施例1〜3では、ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、Alを0.05〜0.25wt%添加する。
実施例4では、ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、MgOを0.1wt%添加する。
比較例1では、ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
比較例2〜4では、ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、SiOを0.05〜0.25wt%添加する。
その後、これらの試料に対して、950℃〜1150℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。
表1は、実施例1〜4と比較例1〜4について、軟磁性粉末、無機絶縁粉末の種類と添加量、第1熱処理温度及び無機絶縁粉末が焼結するかどうかの関係について示した表である。表の中の○は無機絶縁粉末が焼結せずそのままで使用可能、△は使用には再粉砕が必要、×は粉砕不可能を示している。
Figure 0004995222
実施例5〜8では、水ガスアトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分2.8wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、Alを0.01〜0.1wt%添加する。
比較例5では、水ガスアトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分2.8wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
比較例6〜8では、水ガスアトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分2.8wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、SiOを0.05〜0.2wt%添加する。
その後、これらの試料に対して、950℃〜1150℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。
表2は、実施例5〜8と比較例5〜8について、軟磁性粉末、無機絶縁粉末の種類と添加量、第1熱処理温度及び無機絶縁粉末が焼結するかどうかの関係について示した表である。表の中の○,△,×は、表1と同様である。
Figure 0004995222
実施例9〜12では、水アトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分3.0wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、Alを0.01〜0.1wt%添加する。
比較例9では、水アトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分3.0wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
比較例10,11では、水アトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分3.0wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、SiOを0.05〜0.1wt%添加する。
その後、これらの試料に対して、950℃〜1150℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。
表3は、実施例9〜12と比較例9〜11について、軟磁性粉末、無機絶縁粉末の種類と添加量、第1熱処理温度及び無機絶縁粉末が焼結するかどうかの関係について示した表である。表の中の○,△,×は、表1と同様である。
Figure 0004995222
実施例13〜16では、水アトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分6.5wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、Alを0.01〜0.1wt%添加する。
比較例12では、水アトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分6.5wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
比較例13では、水アトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分6.5wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、SiOを0.05wt%添加する。
その後、これらの試料に対して、950℃〜1150℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。
表4は、実施例13〜16と比較例12,13について、軟磁性粉末、無機絶縁粉末の種類と添加量、第1熱処理温度及び無機絶縁粉末が焼結するかどうかの関係について示した表である。表の中の○,△,×は、表1と同様である。
Figure 0004995222
以上の表1〜4から判るように、比較例1〜13は1000℃を超える熱処理を行った場合には、粉末同士が凝固してしまう。これは、軟磁性粉末として粒度63〜75μm以下の珪素成分1.0〜6.5wt%のFe−Si合金粉末に対して、無機絶縁粉末を添加しない場合や無機絶縁微粉末としてSiO(融点1500℃)を使用した場合、粉末同士が凝固してしまうためである。これに対して、Al(融点2046℃)、MgO(融点2800℃)などの無機絶縁微粉末は、1000℃以上の粉末熱処理において、軟磁性粉末粒子が焼結して固まることを抑止することが出来る。
すなわち、融点が高い無機絶縁粉末を使用することにより、ボックス炉やトンネル炉などの従来の熱処理方法において、高温での熱処理が可能となり、炉の選択の自由度が広がる。さらに、粉末同士の凝固を防止するために、粉末を回転させて粉末同士が接する時間を短くし、凝固を防止する方法であるロータリーキルンを使用するとより高温での熱処理が可能となる。
[3−2.第2の特性比較(無機絶縁物質の添加量の比較)]
第2の特性比較では、軟磁性の粉末に添加する無機絶縁物質の添加量の比較を行った。表5は、比較例及び実施例として軟磁性粉末に添加した無機絶縁物質の種類と成分を示した表である。各無機絶縁物質の平均粒径は、SiOが7nm(比表面積300m/g),Alが13nm(比表面積100m/g)及び640nm,(比表面積130m/g),MgOが49nm(比表面積34m/g)及び230nm(比表面積160m/g)である。
本特性比較で使用する試料は、下記のように作製した。
実施例17〜19では、ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、13nm(比表面積100m/g)のAlを0.5〜0.25wt%添加する。
実施例20〜22では、ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、49nm(比表面積34m/g)のMgOを0.1〜0.50wt%添加する。
比較例14では、ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
比較例15では、ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、7nm(比表面積300m/g)のSiOを0.25wt%添加する。
その後、これらの試料に対して、950℃〜1150℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。そして、シランカップリング剤を0.1質量%、シリコーンレジンを0.5重量%の順に混合し加熱乾燥後(180℃_2時間)、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.4重量%添加して混合(V型混合機_2時間)した。
これらの試料を室温にて、1500MPaの圧力で加圧成形し、外径16mm、内径8mm、高さ5mmのリング状をなす圧粉磁心を作製した。そして、これらの圧粉磁心を窒素雰囲気中(N+H)にて、675℃で2時間焼鈍処理を行った。
実施例23〜26では、水ガスアトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分2.8wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、13nm(比表面積100m/g)のAlを0.01 〜0.50wt%添加する。
比較例16は、水ガスアトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分2.8wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
比較例17,18は、水ガスアトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分2.8wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、7nm(比表面積300m/g)のSiOを0.05〜0.10wt%添加する。
その後、これらの試料に対して、950℃〜1150℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。そして、シランカップリング剤を0.1質量%、シリコーンレジンを0.2重量%の順に混合し加熱乾燥後(180℃_2時間)、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.4重量%添加して混合(V型混合機_2時間)した。
これらの試料を室温にて、1500MPaの圧力で加圧成形し、外径16mm、内径8mm、高さ5mmのリング状をなす圧粉磁心を作製した。そして、これらの圧粉磁心を窒素雰囲気中(N+H)にて、575〜675℃で2時間焼鈍処理を行った。
表5は、実施例17〜31と比較例14〜19について、軟磁性粉末、無機絶縁粉末の種類と添加量、第1熱処理温度、透磁率及び単位体積あたりの鉄損(コアロス)との関係について示した表である。
Figure 0004995222
表5から判るように、Siが1.0wt%のガスアトマイズ法で作製した軟磁性粉末では、無機絶縁体としてAlとMgOを添加した実施例17〜22の場合、無機絶縁粉末を添加していない比較例14や無機絶縁物質としてSiOを加えた比較例15よりも、20kHzにおけるヒステリシス損失(Ph)が低下している。それにより、全体での磁気特性が向上していることが判る。実施例17〜22では、無機絶縁粉末の添加量が増加すると、添加量が増えるに従って、密度が低下することが判る。また、実施例17〜19では、無機絶縁粉末の添加量を増やすことで、熱処理温度が上げられるので、ヒステリシス損失(Ph)が低下することにより、全体での磁気特性が向上している。逆に、実施例20〜22では、無機絶縁粉末の添加量が増えるに従って、密度が低下してヒステリシス損失(Ph)が増加することにより、全体での磁気特性が低下していることが判る。
また、Siが2.8%の水ガスアトマイズ法で作製した軟磁性粉末では、無機絶縁体としてAlを添加した実施例23〜26の場合、無機絶縁粉末を添加していない比較例16よりも、20kHzにおけるヒステリシス損失(Ph)が低下している。それにより全体での磁気特性が向上していることが判る。実施例23〜26では、無機絶縁粉末の添加量が増加すると、添加量が増えるに従って、密度が低下することが判る。比較例17,18と実施例24,25の比較では、無機絶縁物質としてSiOを加えた比較例17,18よりも、無機絶縁物質としてAlを加えた実施例24,25の方が、高温で熱処理できるのでヒステリシス損失(Ph)が低下している。しかし、実施例26では、比較例4,5よりもヒステリシス損失(Ph)が高くなる。これは、無機絶縁物質としてSiOを利用した場合でも、SiOの添加量が一定以上の量であれば、熱処理温度が融点近くになり粉末同士が凝固してしまっても粉砕することにより、圧粉磁心を作製することができるからである(表1〜4参照)。
以上より、軟磁性粉末に無機絶縁粉末を混合して1000℃を超える熱処理を行う場合の無機絶縁粉末の種類は、融点が1500℃を超えるAl及びMgOが適していることが判る。また、無機絶縁粉末の添加量としては、軟磁性粉末に対して、0.05〜0.5wt%であることが良い。これよりも少なければ、十分な効果を得ることができず、0.5wt%より多くなると密度低下によるヒステリシス損失の増加や、最大磁束密度の低下や、透磁率低下の要因となる。
[3−3.第3の特性比較(無機絶縁物質の粒径の比較)]
第3の特性比較では、軟磁性粉末に添加する無機絶縁物質の粒径の比較を行った。表6は、比較例及び実施例として軟磁性粉末に添加した無機絶縁物質の種類と成分を示した表である。各無機絶縁物質の平均粒径は、Alが13nm(比表面積100m/g)及び640nm,(比表面積130m/g),MgOが49nm(比表面積34m/g)及び230nm(比表面積160m/g)である。
本特性比較で使用する試料は、下記のように作製した。
実施例27〜30では、水アトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分3.5wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、13nm(比表面積100m/g)及び640nm,(比表面積130m/g)のAlを0.10〜0.50wt%を添加する。実施例31では、無機絶縁粉末として、230nm(比表面積160m/g)のMgOを添加した。
比較例19では、水アトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分3.5wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
その後、これらの試料に対して、1100℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。そして、シランカップリング剤を0.1質量%、シリコーンレジンを0.8重量%の順に混合し加熱乾燥後(180℃_2時間)、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.4重量%添加して混合(V型混合機_2時間)した。
これらを室温にて、1500MPaの圧力で加圧成形し、外径16mm、内径8mm、高さ5mmのリング状をなす圧粉磁心を作製した。そして、これらの圧粉磁心を窒素雰囲気中(N+H)にて、675℃で2時間焼鈍処理を行った。
表6は、実施例27〜31と比較例19について、軟磁性粉末、無機絶縁粉末の種類と添加量、第1熱処理温度、透磁率及び単位体積あたりの鉄損(コアロス)との関係について示した表である。
Figure 0004995222
表6から判るように、Siが3.5wt%のガスアトマイズ法で作製した軟磁性粉末では、無機絶縁体として13nm(比表面積100m/g)及び640nm,(比表面積130m/g)のAlと230nm(比表面積160m/g)のMgOを添加した実施例17〜22の場合、無機絶縁粉末を添加していない比較例19よりも、20kHzにおけるヒステリシス損失(Ph)が低下している。それにより、全体での磁気特性が向上していることが判る。実施例27〜30では、無機絶縁粉末の添加量が増加すると、添加量が増えるに従って、密度が低下することが判る。また、13nm(比表面積100m/g)と640nm,(比表面積130m/g)のAlの無機絶縁粉末を使用した実施例28と29を比較すると、無機絶縁粉末の添加量が同じときには、粒径が小さい実施例28の密度が高くなることが判る。
以上より、軟磁性粉末に無機絶縁粉末を混合して1000℃を超える熱処理を行う場合の無機絶縁粉末の粒径は、平均粒経が7〜640nmであることが良い。これよりも小さい粒径の無機絶縁粉末は、製造が困難であり、これよりも大きいと軟磁性粉末同士に隙間が生じて、密度が低下して透磁率、単位体積あたりの鉄損(コアロス)及び直流重畳特性が劣化する。さらに、無機絶縁粉末の比表面積は、34〜300m/gとする。これよりも小さい比表面積の無機絶縁粉末は、製造が困難であり、これよりも大きいと軟磁性粉末同士に隙間が生じて、密度が低下して透磁率、単位体積あたりの鉄損(コアロス)及び直流重畳特性が劣化する。
[3−4.第4の特性比較(軟磁性粉末のSi成分の比較)]
第4の特性比較では、軟磁性の粉末のSi成分の含有量の比較を行った。表7は、比較例及び実施例として使用した軟磁性粉末のSi成分の含有量とを示した表である。各無機絶縁物質の平均粒径は、SiOが7nm(比表面積300m/g),Alが13nm(比表面積100m/g),MgOが50nm(比表面積34m/g)である。
本特性比較で使用する試料は、下記のように作製した。
実施例32では、水ガスアトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分6.5wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、Alを0.10wt%添加する。
比較例20では、水ガスアトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分6.5wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
その後、これらの試料に対して、1100℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。そして、シランカップリング剤を0.1質量%、シリコーンレジンを0.8重量%の順に混合し加熱乾燥後(180℃_2時間)、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.4重量%添加して混合(V型混合機_2時間)した。
実施例33では、水アトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分6.5wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末として、Alを0.10wt%添加する。その後、1100℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。
比較例21では、水アトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分6.5wt%のFe−Si合金粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
その後、これらの試料に対して、1100℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。そして、シランカップリング剤を0.1質量%、シリコーンレジンを0.8重量%の順に混合し加熱乾燥後(180℃_2時間)、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.4重量%添加して混合(V型混合機_2時間)した。
これらを室温にて、1500MPaの圧力で加圧成形し、外径16mm、内径8mm、高さ5mmのリング状をなす圧粉磁心を作製した。そして、これらの圧粉磁心を窒素雰囲気中(N+H)にて、675℃で2時間焼鈍処理を行った。
表7は、実施例18,27,32,33と比較例14,19〜21について、軟磁性粉末、無機絶縁粉末の種類と添加量、第1熱処理温度、透磁率及び単位体積あたりの鉄損(コアロス)との関係について示した表である。
Figure 0004995222
表7から判るように、軟磁性粉末に対し、無機絶縁体としてAlを0.10wt%添加し、1100℃で熱処理を行った実施例18,27,32,33と軟磁性粉末に対して、無機絶縁粉末を添加していない比較例では、実施例18,27,32,33の方が、20kHzにおけるヒステリシス損失(Ph)が低下していることにより、全体での磁気特性が向上していることが判る。一方で、実施例18,27,32,33を比較すると、Siの割合を増加させていくと、密度が低下することが判る。
以上より、無機絶縁微粉末のSiの割合は、1.0〜6.5%とすることが望ましい。すなわち、無機絶縁微粉末のSiの割合が6.5%を超えると成形性が悪く、圧粉磁心の密度が低下して磁気特性が低下する。
[4.珪素成分が0.0〜1.0wt%の軟磁性粉末を使用した場合の実施例]
本発明の実施例34〜56を、表8〜11を参照して、以下に説明する。これらの実施例34〜56は、珪素成分が0.0〜1.0wt%の軟磁性粉末を使用した場合の実施例である。
[4−1.第5の特性比較(無機絶縁粉末と熱処理工程の温度の比較)]
第5の特性比較では、軟磁性の粉末に添加する無機絶縁粉末と熱処理工程時の温度の比較を行った。表8は、比較例及び実施例として軟磁性粉末に添加した無機絶縁物質の種類と成分を示した表である。各無機絶縁物質の平均粒径は、SiOが7nm(比表面積300m/g),Alが13〜1000nm(比表面積3〜100m/g),MgOが50〜2000nm(比表面積1〜34m/g)である。
実施例34〜38では、水アトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分が0wt%の軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、Alを0.25〜0.75wt%添加する。
実施例37,38では、水アトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分0.0wt%の軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、MgOを0.50〜0.75wt%添加する。
比較例22では、水アトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分0.0wt%の軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、SiOを0.50〜0.75wt%添加する。
表8は、実施例34〜38と比較例22の粉末を、水素を25%含む還元雰囲気中にて熱処理を行った場合に、第1熱処理温度及び無機絶縁粉末が焼結するかどうかの関係について示した表である。表の中の◎は焼結せずそのままで使用可能、○は軽くほぐすだけで使用可能、△は粉砕が必要、×は粉砕が不可能な状態を示している。
Figure 0004995222
表8からは、無機絶縁粉末として、SiOを使用した比較例22では、900℃での熱処理は、無機絶縁粉末が焼結しないが、950℃を超える熱処理を行った場合に、粉末同士が凝固してしまうことが判る。一方、無機絶縁粉末として、AlとMgO粉末を使用した実施例34〜38では、1000℃の熱処理においても、無機絶縁粉末は焼結せずそのままで使用が可能であることが判る。
実施例39〜41及び比較例23では、水アトマイズ法で作製した粒度106μm以下の珪素成分0.0wt%の軟磁性粉末に対して、平坦化処理を施こした後、無機絶縁粉末として、粒子径が13〜1000nmのAlを0.50〜0.75wt%添加する。
実施例42〜45及び比較例24では、水アトマイズ法で作製した粒度106μm以下の珪素成分0.0wt%の軟磁性粉末に対して、平坦化処理を施こしたあと、無機絶縁粉末として、粒子径が13〜1000nmのMgOを0.50〜0.75wt%添加する。
実施例46〜49及び比較例24では、水アトマイズ法で作製した粒度106μm以下の珪素成分0.0wt%の軟磁性粉末に対して、平坦化処理を施こしたあと、無機絶縁粉末として、粒子径が13〜1000nmのMgOを0.50〜0.75wt%添加する。
表9は、実施例39〜49と比較例23〜25の粉末を、水素を25%含む還元雰囲気中にて熱処理を行った場合に、第1熱処理温度及び無機絶縁粉末が焼結するかどうかの関係について示した表である。表の中の◎は焼結せずそのままで使用可能、○は軽くほぐすだけで使用可能、△は粉砕が必要、×は粉砕が不可能な状態を示している。
Figure 0004995222
表9からは、無機絶縁粉末として、Alを使用した実施例39〜41及び比較例23からは、粒子径が300nmでは1150℃で熱処理をしても無機絶縁粉末は焼結しないが、粒子径が1000nmでは950℃を超えると、粉末同士が凝固してしまうことが判る。また、無機絶縁粉末として、MgOを使用し無機絶縁粉末の添加量を0.50wt%ととした実施例42〜45及び比較例24からは、粒子径が400nmでは1000℃でで熱処理をしても無機絶縁粉末は焼結しないが、粒子径が1000nmでは、950℃を超えると粉末同士が凝固してしまうことが判る。さらに、無機絶縁粉末として、MgOを使用し無機絶縁粉末の添加量を0.75wt%ととした実施例46〜49及び比較例25からは、粒子径が400nmでは1000℃で熱処理をしても無機絶縁粉末は焼結しないが、粒子径が2000nmでは、粒子径が400nmよりも、粉末同士が凝固してしまう温度が低くなることが判る。
また、無機絶縁粉末として、Al及びMgOを使用した場合、粒子径が50nm以下の場合、最も温度を高くしても無機絶縁粉末が焼結にくくなることが判る。
実施例50,51では、水ガスアトマイズ法で作製した粒度75μm以下の珪素成分0.0wt%の軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、粒子径が13nmのAlを0.25〜0.50wt%添加する。
表10は、実施例50,51の粉末を、水素を25%含む還元雰囲気中にて熱処理を行った場合に、第1熱処理温度及び無機絶縁粉末が焼結するかどうかの関係について示した表である。表の中の◎は焼結せずそのままで使用可能、○は軽くほぐすだけで使用可能、△は粉砕が必要、×は粉砕が不可能な状態を示している。
Figure 0004995222
表10からは、無機絶縁粉末として、Alを使用し、軟磁性粉末に平坦化処理を行った実施例51では、平坦化処理を行わなかった実施例50よりも、粉末同士が凝固してしまう温度が高くなることが判る。
実施例52,53では、水ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%の軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、粒子径が13nmのAlを0.25〜0.50wt%添加する。
実施例54,55では、水ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%の軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、粒子径が50nmのMgOを0.25〜0.50wt%添加する。
比較例26では、水アトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%の軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、SiOを0.25wt%添加する。
表11は、実施例52〜55及び比較例26の粉末を、水素を25%含む還元雰囲気中にて熱処理を行った場合に、第1熱処理温度及び無機絶縁粉末が焼結するかどうかの関係について示した表である。表の中の◎は焼結せずそのままで使用可能、○は軽くほぐすだけで使用可能、△は粉砕が必要、×は粉砕が不可能な状態を示している。
Figure 0004995222
表11からは、軟磁性粉末として、水ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%を使用した実施例52〜55及び比較例26では、無機絶縁粉末として、SiOを使用した比較例26では、900℃での熱処理は無機絶縁粉末が焼結しないが、950℃を超える熱処理を行った場合に、粉末同士が凝固してしまうことが判る。一方、無機絶縁粉末として、AlとMgO粉末を使用した実施例34〜38では、1150℃の熱処理においても、無機絶縁粉末は焼結せずそのままで使用が可能であることが判る。
以上の表8〜11から判るように、軟磁性粉末の珪素成分が0.0〜1.0の場合においても、無機絶縁粉末としてSiO(融点1500℃)を使用した場合には、1000℃を超える熱処理を行った場合には、粉末同士が凝固してしまう。これに対して、Al(融点2046℃)、MgO(融点2800℃)などの無機絶縁微粉末は、1000℃以上の粉末熱処理において、軟磁性粉末の粒子が焼結して固まることを抑止することが出来る。
また、無機絶縁粉末として、Al,MgOを使用した場合にでも、粒子径が400nmを超えると、軟磁性粉末の粒子が焼結して固まることを抑止する効果が低くなる。これは、圧粉磁心を作製したときに、無機絶縁粉末の粒子径が400nmを超えていると、軟磁性粉末同士に隙間が生じて、密度が低下してしまうためである。
すなわち、融点が高い無機絶縁粉末を使用することにより、ボックス炉やトンネル炉などの従来の熱処理方法において、高温での熱処理が可能となり、炉の選択の自由度が広がる。さらに、粉末同士の凝固を防止するために、粉末を回転させて粉末同士が接する時間を短くし、凝固を防止する方法であるロータリーキルンを使用するとより高温での熱処理が可能となる。
[5−2.第6の特性比較(無機絶縁粉末の添加量及び種類の比較)]
第6の特性比較では、軟磁性粉末の粉末に添加する無機絶縁粉末の添加量及び種類の比較を行った。表12は、比較例及び実施例として軟磁性粉末に添加した無機絶縁物質の種類と成分を示した表である。各無機絶縁物質の平均粒径は、SiOが7nm(比表面積300m/g),Alが13〜300nm(比表面積100m/g),MgOが50〜400nm(比表面積34m/g)である。
本特性比較で使用する試料は、下記のように作製した。
実施例56〜59及び比較例27では、水アトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分0.0wt%の軟磁性粉末を使用した。
実施例56,57では、前記軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、13nm(比表面積100m/g)のAlを0.5〜0.75wt%添加する。
実施例58,59では、前記軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、50nm(比表面積34m/g)のMgOを0.75〜1.00wt%添加する。
比較例27では、前記軟磁性粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
その後、実施例56〜59の試料に対して、1050℃〜1100℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。
実施例60〜65及び比較例28では、水アトマイズ法で作製した粒度106μm以下の珪素成分0.0wt%の軟磁性粉末対して円形度が0.761、凹凸度が0.942、アスペクト比が1.450となるような平坦化処理を行った軟磁性粉末を使用した。
実施例60〜62では、前記軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、13〜300nm(比表面積100m/g)のAlを0.5〜0.75wt%添加する。
実施例63〜65では、前記軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、50〜400nm(比表面積34m/g)のMgOを0.50wt%添加する。
比較例28では、前記軟磁性粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
その後、実施例60〜65の試料に対して、1050℃〜1100℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。
実施例66及び比較例29では、水ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分0.0wt%の軟磁性粉末を使用した。
実施例66では、前記軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、13nm(比表面積100m/g)のAlを0.50wt%添加する。
比較例29では、前記軟磁性粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
その後、実施例66の試料に対して、1100℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。
実施例67〜69及び比較例30,31では、ガスアトマイズ法で作製した粒度63μm以下の珪素成分1.0wt%の軟磁性粉末を使用した。
実施例67では、前記軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、13nm(比表面積100m/g)のAlを0.25wt%添加する。
実施例68,69では、前記軟磁性粉末に、無機絶縁粉末として、50nm(比表面積34m/g)のMgOを0.25〜0.50wt%添加する。
比較例30では、前記軟磁性粉末に、無機絶縁粉末を添加しない。
比較例31では、無機絶縁粉末として、7nm(比表面積300m/g)のSiOを0.25wt%添加する。
その後、実施例56〜59及び比較例31の試料に対して、950℃〜1150℃の水素25%(残り75%は、窒素)の還元雰囲気で熱処理を行う。
これらの実施例56〜69及び比較例27〜31の試料に対して、シランカップリング剤を0.1〜0.5質量%、シリコーンレジンを0.4〜0.6wt%の順に混合し加熱乾燥後(180℃_2時間)、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を0.4重量%添加して混合(V型混合機_2時間)した。その後、1500MPaの圧力で加圧成形し、外径16mm、内径8mm、高さ5mmのリング状をなす圧粉磁心を作製した。そして、これらの圧粉磁心を675℃で2時間焼鈍処理を行った。
表12は、実施例56〜69及び比較例27〜31について、軟磁性粉末、無機絶縁粉末の種類と添加量、第1熱処理温度、透磁率及び単位体積あたりの鉄損(コアロス)との関係について示した表である。
Figure 0004995222
表12から判るように、水アトマイズ製法、水アトマイズ製法に加えて平坦化処理、水ガスアトマイズ製法及びガスアトマイズ法で作製した軟磁性粉末と、無機絶縁粉末としてAlとMgOを添加した実施例56〜69の場合、無機絶縁粉末を添加していない比較例27〜30よりも、20kHzにおけるヒステリシス損失(Ph)が大幅に低下する。これにより、鉄損(コアロス)が低下することになり、磁気特性が向上する。また、無機絶縁粉末の添加量が増えるに従って、密度が低下していくことが判る。
また、比較例30と比較例31を比較すると、無機絶縁粉末としてSiOとMgOを添加した。
以上より、珪素成分が0.0〜1.0wt%の軟磁性粉末に無機絶縁粉末を混合して1000℃を超える熱処理を行う場合の無機絶縁粉末の種類は、融点が1500℃を超えるAl及びMgOが適していることが判る。また、無機絶縁粉末の添加量としては、軟磁性粉末に対して、0.25〜1.0wt%であることが良い。これよりも少なければ、十分な効果を得ることができず、1.0wt%より多くなると密度低下によるヒステリシス損失の増加や、最大磁束密度の低下や、透磁率低下の要因となる。
[5−3.第7の特性比較(直流重畳特性の比較)]
第7の特性比較では、珪素成分が1.0wt%の軟磁性粉末への平坦化処理の有無における直流重畳特性の比較を行った。図2では、直流バイアス磁界がH(A/m)のときの比透磁率であるμと、直流バイアス磁界が0(A/m)のときの比透磁率であるμ0とから規格化した透磁率である比透磁率μ/μ0と印加磁界(kA/m)との関係を示した図である。
図2からは、軟磁性合末に対して平坦化処理を行わない比較例に対して、平坦化処理を行った実施例の方が、印加磁界における比透磁率が優れることが判る。これは、軟磁性粉末に対して平坦化処理を行うことで、表面の凹凸を除去し粉末の形状を球に近くすることができる。このため、低い圧力でも密度が高い圧粉磁心を制作することができる。圧粉磁心は、密度が高くなると直流重畳特性が優れるという特性があり、圧粉磁心の密度が高くなることにより直流重畳特性が向上していることがわかる。以上により、平坦化処理を行うことにより、低損失な圧粉磁心を提供できるだけでなく、高密度で直流重畳特性に優れた圧粉磁心を提供することができる。

Claims (18)

  1. 軟磁性粉末と無機絶縁粉末を混合し、その混合物に対して熱処理を施し、
    熱処理を施した軟磁性粉末と無機絶縁粉末とを結着性絶縁樹脂で被覆し、その混合物に対して、潤滑性樹脂を混合し
    その混合物を、加圧成形処理して成形体を作製し、その成形体を焼鈍処理してなる圧粉磁心において、
    前記無機絶縁粉末の融点が1500℃以上の粉末であり、
    前記軟磁性粉末と前記無機絶縁粉末に対する熱処理は、非酸化性雰囲気中において、1100℃超で且つ軟磁性粉末が焼結を開始する温度以下で行うことにより作製され
    前記無機絶縁粉末の平均粒径が7〜640nmであることを特徴とする圧粉磁心。
  2. 前記軟磁性粉末の珪素成分が1〜6.8wt%であることを特徴とする請求項1に記載の圧粉磁心。
  3. 前記無機絶縁粉末が、AlまたはMgO粉末で、添加量が0.05〜0.5wt%であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の圧粉磁心。
  4. 前記無機絶縁粉末の比表面積が34〜300m /gであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧粉磁心。
  5. 前記無機絶縁粉末の添加量が0.05〜0.2wt%で、前記軟磁性粉末の珪素成分が2.8〜6.5wt%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧粉磁心。
  6. 前記軟磁性粉末の珪素成分が0〜1.0wt%であることを特徴とする請求項1に記載の圧粉磁心。
  7. 前記無機絶縁粉末が、Al またはMgO粉末で、添加量が0.25〜1.0wt%であり、前記無機絶縁粉末の平均粒径が7〜400nmであることを特徴とする請求項1〜6に記載の圧粉磁心。
  8. 前記軟磁性粉末が水アトマイズ法、ガスアトマイズ法または水ガスアトマイズ法で作製されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の圧粉磁心。
  9. 前記軟磁性粉末が水アトマイズ法で作製されたものである場合、水アトマイズ法で作製した粉末を平坦化処理したものであることを特徴とする請求項8に記載の圧粉磁心。
  10. 軟磁性粉末に無機絶縁粉末を混合する第1混合工程と、
    第1混合工程を経た混合物に対して熱処理を施す熱処理工程と、
    熱処理工程を経た軟磁性粉末と無機絶縁粉末とに結着性絶縁樹脂で被覆する被覆工程と、
    結着性絶縁樹脂で被覆した軟磁性粉末に無機絶縁粉末に対して、潤滑性樹脂を混合する第2混合工程と、
    第2混合工程を経た混合物を、加圧成形処理して成形体を作製する成形工程と、
    成形工程を経た成形体を焼鈍処理する焼鈍工程とを有する圧粉磁心の製造方法において、
    無機絶縁粉末の融点が1500℃以上の粉末であり、
    前記軟磁性粉末と前記無機絶縁粉末に対する熱処理は、非酸化性雰囲気中において、1100℃超で且つ軟磁性粉末が焼結を開始する温度以下で行い、
    前記無機絶縁粉末の平均粒径が7〜640nmであることを特徴とする圧粉磁心の製造方法
  11. 前記軟磁性粉末の珪素成分が1〜6.8wt%であることを特徴とする請求項10に記載の圧粉磁心の製造方法
  12. 前記無機絶縁粉末が、Al またはMgO粉末で、添加量が0.05〜0.5wt%であることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の圧粉磁心の製造方法。
  13. 前記無機絶縁粉末の比表面積が34〜300m /gであることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の圧粉磁心の製造方法。
  14. 前記無機絶縁粉末の添加量が0.05〜0.2wt%で、前記軟磁性粉末の珪素成分が2.8〜6.5wt%であることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の圧粉磁心の製造方法。
  15. 前記軟磁性粉末の珪素成分が0〜1.0wt%であることを特徴とする請求項14に記載の圧粉磁心の製造方法。
  16. 前記無機絶縁粉末が、Al またはMgO粉末で、添加量が0.25〜1.0wt%であり、
    前記無機絶縁粉末の平均粒径が7〜400nmであることを特徴とする請求項10〜15に記載の圧粉磁心の製造方法。
  17. 前記軟磁性粉末が水アトマイズ法、ガスアトマイズ法または水ガスアトマイズ法で作製されたことを特徴とする請求項10〜16のいずれか1項に記載の圧粉磁心の製造方法。
  18. 前記軟磁性粉末が水アトマイズ法で作製されたものである場合、水アトマイズ法で作製した粉末を平坦化処理したものであることを特徴とする請求項17に記載の圧粉磁心の製造方法。
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