JP2020088037A - 軟磁性金属粉体 - Google Patents

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【課題】高周波領域での磁気特性に優れた圧粉磁心を与え得る軟磁性金属粉体を提供する。【解決手段】軟磁性金属粉体は、数kHz以上の動作周波数の高周波用圧粉磁心で用いられる。質量%で、Si:3.0乃至8.0%を不可避的不純物とともに含む合金組成を有し、構成する多結晶の単一粒子10について0.48kOeの直流磁界の印加前後での光学反射像の差分画像における最大輝度及び最小輝度に対する輝度比で与えられる輝度値変化率において30%以上である。【選択図】図3

Description

本発明は、圧粉磁心用のFe−Si系合金からなる軟磁性金属粉体に関し、特に、高周波領域での磁気特性に優れた圧粉磁心を与え得る軟磁性金属粉体に関する。
圧粉磁心は、粒子毎に絶縁被覆された磁性粉体を用いた粉末冶金法によって製造される。このため、低周波領域だけでなく渦電流損の低減をより高度に要求される高周波領域での磁気特性にも優れ、ニアネットシェープによる形状自由度も相俟って、広範な動作周波数を対象とした各種形状の部品及び部材に利用されている。このような圧粉磁心用磁性粉体には、一般的に、純Fe又はFeにSiなどの合金元素を添加したFe系合金からなる軟磁性金属粉体が用いられる。
かかる圧粉磁心において、主としてヒステリシス損と渦電流損とからなる鉄損(コアロス)は、電気エネルギの損失となるから、できる限り小さく抑えることが好ましい。一方、鉄損は圧粉磁心の励起周波数と軟磁性金属粉体の粒子径とに依存して変化することが知られており、圧粉磁心の用いられる動作周波数に対して粉体の平均粒子径を調整することでこの鉄損を一定以下に抑制する方法が提案されている。
例えば、特許文献1では、Fe−Si系合金からなる軟磁性金属粉体からなり、100〜2000Hzの比較的低い動作周波数で用いられる圧粉磁心として、体積平均粒径を80〜300μmの範囲内とすることで鉄損を抑え得ることを開示している。ここでは、体積平均粒径が前記した所定範囲内を越えて過小又は過大であると、それぞれヒステリシス損及び渦電流損の増加を招き、結果として、鉄損が増大してしまうとしている。なお、比較的低い動作周波数を対象としているため、渦電流損失自体が全体的な鉄損に占める割合はもともと低く、且つ、軟磁性金属粉体を構成する粒子の平均粒子径が比較的大きなものであることについても述べている。
また、特許文献2では、ヒステリシス損失の低減には保磁力を小さくすべきであり、これには軟磁性金属粉体の粒子内部での磁壁移動が容易になるように制御すべきことを述べている。その上で、Crを所定量以下で添加したFe−Si系合金であれば、圧粉磁心に必要とされる絶縁被覆を損なうことなく、より高い温度で焼鈍ができて、磁壁の移動を妨げる要因となる粒界や不純物介在物、塑性変形により導入される歪みや転位などを良好に取り除くことができるとしている。
特開2006−024869号公報 特開2008−195986号公報
ところで、軟磁性金属粉体において、その内部状態によって磁区の安定性が異なり、得られる圧粉磁心の磁気特性、特に、高い動作周波数での磁気特性が異なる。そこで、圧粉磁心を構成する軟磁性金属粉体内部の磁区を直接制御し、高い動作周波数での磁気特性を向上させようとする方法が提案される。
一方、粒子内部の磁性体の磁区は、磁気カー効果等の磁気光学効果から偏光顕微鏡を用いて観察し得る。しかしながら、磁区の形状などの観察から磁区の安定性との関係までの知見を得ることは困難である。
本発明は、以上のような状況に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、粒子内部の磁区に着目し、数kHz以上の動作周波数領域での磁気特性に優れた圧粉磁心を与え得る軟磁性金属粉体を提供することにある。
本発明による軟磁性金属粉体は、数kHz以上の動作周波数領域で用いられる高周波用圧粉磁心のための軟磁性金属粉体であって、質量%で、Si:3.0乃至8.0%を不可避的不純物とともに含む合金組成を有し、構成する多結晶の単一粒子について0.48kOeの直流磁界の印加前後での光学反射像の差分画像における最大輝度及び最小輝度に対する輝度比で与えられる輝度値変化率において30%以上であることを特徴とする。
かかる特徴によれば、磁化反転が進みやすく、保磁力Hcを小さくでき、磁気特性に優れた圧粉磁心を与え得るのである。
上記した発明において、保磁力Hcが5Oeよりも小であることを特徴としても良い。かかる特徴によれば、得られる圧粉磁心の高周波領域での磁気特性、特にヒステリシス損を抑制できるのである。
上記した発明において、粒子径を63乃至75μmとする前記単一粒子の円形度が0.55以上であることを特徴としてもよい。かかる特徴によれば、得られる圧粉磁心の磁気特性を高め得るのである。
さらに、含有される酸素量が0.1wt%以下であってもよい。かかる特徴によれば、得られる圧粉磁心の高周波領域での磁気特性をさらに良好にできるのである。
軟磁性金属粉体の断面における磁区を説明する図である。 輝度値変化率を測定する装置の一例の図であって、(a)は斜視図、(b)は磁場の印加状態を示す図である。 図2の観察装置によって撮像し得られた差分画像の一例の写真である。 軟磁性金属粉体に対する製造条件及び物性値を示す一覧表である。
本発明の例による軟磁性金属粉体について、図1乃至図4を参照して説明する。
対象とする軟磁性金属粉体は、Feを主成分としたFe−Si系合金であって、ガスアトマイズ法や水アトマイズ法などの公知の手法で得られる略球状の金属粉末からなる。ここで、軟磁性金属粉体は、平均粒子径を20〜150μm、且つ、粒子径を63〜75μmとする粒子の円形度を0.55以上とした略球状の粉末である。ここで、円形度を高めることで圧粉磁心を構成した際の粉末充填率を高めることができて、得られる高周波用圧粉磁心において高い透磁率を与え得る。
対象とするFe−Si系合金としては、質量%で、Feに、Si:3.0〜8.0%を含む成分組成の合金である。かかる成分組成の合金では、特別な表面処理を加えることなく比較的容易に、酸化物からなる絶縁性の表面酸化皮膜を得られる。つまり、得られる高周波用の圧粉磁心において、粒子間の絶縁性を高めることができて、鉄損を効果的に抑制できる。
更に、軟磁性金属粉体の単一粒子において、後述するような輝度値変化率を算出するための断面磁区観察において、0.48kOeの直流磁界を印加したときに30%以上の輝度値変化率を呈する。
ところで、図1に示すように、軟磁性金属粉体を構成する粒子(単一粒子)10は、多結晶であり、断面観察をすると複数の結晶粒12が観察される。これら結晶粒12の内部には、見かけ上の磁気的な境界である磁壁14によって区切られた複数の磁区16a〜16eが形成される。かかる磁区は、結晶粒12の形状や大きさとともに、上記したガスアトマイズ法などの工程における諸条件で変化し得る。
ここで、磁区16a〜16eを形成する粒子10に矢印Bで示す方向の磁場を印加すると、隣り合う磁区同士において、矢印Bと平行な向きとその反対の向きとに互い違いに磁化される。このとき磁区16a〜16eについては、磁気光学効果を利用した偏光顕微鏡で観察できる。例えば、図示上で矢印Bと平行な向きに磁化された磁区16a、16c、16eは明るく観察され、反対の向きに磁化された磁区16b、16dは相対的に暗く観察される。一方、印加する磁界の向きを反転させると、各磁区16a〜16eの磁化方向も反転するから、今度は、磁区16b、16dが明るく観察され、磁区16a、16c、16eは相対的に暗く観察されるようになる。
つまり、軟磁性金属粉体に交流磁界を印加して粒子の断面磁区観察を行ったとき、磁区は磁界の反転に対応して明暗を繰り返して観察される。高周波領域での磁気特性を考慮すると、磁界方向の反転に対する応答性に優れることが好ましい。そこで、軟磁性金属粉体の交流磁界に対する応答性(感受性)の指標として、偏光顕微鏡を用いた輝度値測定から得られる「輝度値変化率」を定義する。
輝度値変化率は、測定対象となる軟磁性金属粉体の1つの粒子断面における磁場印加前後での輝度値の相対比として定義されるパラメータである。具体的には、偏光顕微鏡を用いて、視野内の単一粒子の断面内に測定領域、ここでは35μm四方の測定領域を設定しこの基準画像を撮像し、続いて、所定の磁場を印加して、同一の測定領域における測定画像を撮像する。そして、基準画像と測定画像のそれぞれの輝度値の差を求め、具体的には、基準画像と測定画像の差分画像を得て輝度値を画像解析するのである。ここで、輝度値は、例えば、最大輝度である白を255、最小輝度の黒を0とした階調尺度で与えられるが、詳細は後述する。
なお、基準画像の撮像において、正弦波やパルス波のような正負に等しい振幅の磁場を交互に与える交流磁界を印加しながら撮像することが好ましい。続いて、所定の直流磁界を印加して測定画像を撮像し、差分画像を得ることで、基準画像と測定画像の同期が正確となり、差分画像の精度が高まるのである。
輝度値変化率Xは差分画像全体の輝度の指標であり、対象とする差分画像の最大輝度値Lmax及び最小輝度値Lminの間を階調尺度100としたときの測定輝度Lの比率(単位%)で与えられる。すなわち、以下のように定義される。
つまり、輝度値変化率Xは、直流磁界の印加前後での光学反射像の差分画像における平均輝度を測定器度Lとして、最大輝度値Lmax及び最小輝度値Lminの間を階調尺度とした階調比で与えられるものである。
図2は、上記したような、輝度値変化率を測定するための磁区観察装置の一例である。
図2(a)に示すように、磁区観察装置100は、軟磁性金属粉体の観察試料を載置するホルダーWを備える観察テーブル110と、ホルダーW上に所定の向きの磁場を印加する一対の電磁石121及び122と、ホルダーWに対向して配置されその内部に対物レンズ、偏光フィルタ、CCD素子やCMOS素子等のイメージセンサを含む観察ヘッド130と、観察ヘッド130から出力されるデータを取り込み画像処理する画像解析装置140と、により構成される。
図2(b)に示すように、一対の電磁石121及び122は、それらの磁極121a及び122aを対向させるように配置され、直列に接続されて交流電源ACを供給される。つまり、電流の流れる方向に応じて磁極121a及び122aがそれぞれ逆極性の状態で切り替わるように巻き線が与えられている。かかる電流の方向の切り替えにより、観察テーブル110上のホルダーWに対して、磁極121a及び122aの対向方向に沿った磁力線Bが交互に発生する。なお、観察テーブル110は、図示を省略する駆動機構により、XYZ方向にホルダーWを移動させ得る。
図3は、図2に示した観察装置100によって撮像し得られた差分画像の一例を示す写真である。ここでは、0.4Hzで振幅3kOeの交流磁界を印加した基準画像と、その後、−1.7kOeの直流磁界(矢印B)を印加した測定画像との差分画像である。粒子10の内部には、明るさの異なる複数の磁区を観察することができる。なお、ここでは、粒子を樹脂に埋め込み、断面を切り出してから磁場を印加して観察している。
次に、各種軟磁性金属粉体について、図4を用いて、輝度値変化率及び各種物性値を測定した結果を説明する。
ここで、輝度値変化率Xは、正負に1.5kOe程度の振幅で0.02Hz程度の交流(正弦波)磁界を発生するよう、交流電源を調整して基準画像を撮像後、0.48kOeの直流磁界を印加した測定画像を撮像し、基準画像と測定画像との差分画像を用いて上記したようにして算出した。保磁力HcはBHカーブトレーサで測定した値である。また、コアロスは、軟磁性金属粉体をバインダ(樹脂)と混錬した後、乾燥させた低圧成形体を作成し、0.1T及び20kHzの条件で鉄損測定器にて測定した。
また、結晶粒の円形度Rは、乾式粒子画像分析装置(Malvern Panalytical社製 商品名:モフォロギ G3)を用いて、粉末を構成する8000〜20000個の粒子についての平均値を算出した。ここで、円形度Rは、二次元視野上において、粉末の面積をS、周囲長をLとしたとき、以下の数式を用いて算出される。
さらに、酸素量(濃度)は、不活性ガス融解赤外線吸収法により測定した。
実施例1乃至4は、Siを3.0あるいは6.5wt%含むFe−Si系合金を用いた軟磁性金属粉体である。一方、比較例1乃至4は、Siの添加量や円形度あるいは酸素量の異なる軟磁性金属粉体である。
実施例1では、Siを6.5wt%含む合金を粉体化し、円形度0.90、平均結晶粒径10μmとした金属粉体を用いた。ここで、測定された酸素量は0.05wt%であった。かかる粉体においては、輝度値変化率Xが44%、保磁力Hcが3.7Oeとの結果を得られた。また、この金属粉体を用いた圧粉磁心のコアロス値は300kW/mとなった。
実施例2では、Siを6.5wt%含む合金を粉体化し、粉体化処理後に1010℃×3時間の熱処理を行って、円形度0.90、平均結晶粒径20μmとした金属粉体を用いた。なお、測定された酸素量は0.07wt%であった。かかる粉体においては、輝度値変化率Xが72%、保磁力Hcが1.2Oeとの結果を得られた。また、この金属粉体を用いた圧粉磁心のコアロス値は200kW/mとなった。
実施例3では、Siを3.0wt%含む合金を粉体化し、円形度0.89、平均結晶粒径10μmとした金属粉体を用いた。ここで、測定された酸素量は0.05wt%であった。かかる粉体においては、輝度値変化率Xが30%、保磁力Hcが3.3Oeとの結果を得られた。また、この金属粉体を用いた圧粉磁心のコアロス値は400kW/mとなった。
実施例4では、Siを6.5wt%含む合金を粉体化し、円形度0.57、平均結晶粒径10μmの粒子とした金属粉体を用いた。ここで、測定された酸素量は0.04wt%であった。かかる粉体においては、輝度値変化率Xが30%、保磁力Hcが4.3Oeとの結果を得られた。また、この金属粉体を用いた圧粉磁心のコアロス値は450kW/mとなった。
一方、比較例1では、Siを1.0wt%含む合金について、円形度0.89、酸素量0.05wt%、平均結晶粒径10μmとした金属粉体を用いた。かかる粉体においては、輝度値変化率Xが25%、保磁力Hcが6.0Oeとの結果を得られた。また、この金属粉体を用いた圧粉磁心のコアロス値は600kW/mとなった。すなわち、Siの含有量が実施例よりも低い合金では、輝度値変化率Xが30%を下回り、かつコアロス値が増大してしまっていた。
また、比較例2では、Siを9.0wt%含む合金について、円形度0.89、酸素量0.05wt%、平均結晶粒径10μmとした金属粉体を用いた。かかる粉体においては、輝度値変化率Xが25%、保磁力Hcが5.0Oeとの結果を得られた。また、この金属粉体を用いた圧粉磁心のコアロス値は500kW/mとなった。すなわち、Siの含有量が実施例よりも高い合金では、輝度値変化率Xが30%を下回り、かつコアロス値が増大してしまっていた。
比較例3では、Siを6.5wt%含む合金について、円形度0.50、酸素量0.07wt%、平均結晶粒径10μmとした金属粉体を用いた。かかる粉体においては、輝度値変化率Xが20%、保磁力Hcが5.5Oeとの結果を得られた。また、この金属粉体を用いた圧粉磁心のコアロス値は550kW/mとなった。すなわち、円形度が0.55を下回ることで、輝度値変化率Xが30%を下回り、かつコアロス値が増大してしまっていた。
さらに、比較例4では、Siを6.5wt%含む合金について、円形度0.44、酸素量0.15wt%、平均結晶粒径15μmとした金属粉体を用いた。ここでは、1010℃×3時間の熱処理を行っている。かかる粉体においては、輝度値変化率Xが20%、保磁力Hcが6.2Oeとの結果が得られた。また、この金属粉体を用いた圧粉磁心のコアロス値は650kW/mとなった。すなわち、軟磁性金属粉体の酸素量が0.1wt%を上回ることで、輝度値変化率Xが30%を下回り、かつコアロス値が増大してしまっていた。
以上のように、数kHz以上の動作周波数領域で用いられる高周波用圧粉磁心のための軟磁性金属粉体において、Si量が3.0乃至8.0%のFe合金を対象とし、0.48kOeの直流磁界を印加したときに取得される測定画像の基準画像に対する差分画像を解析して得られる輝度値変化率を30%以上の範囲とすることで、圧粉磁心を形成した際のコアロス値を450kW/m以下に抑制できる。輝度値変化率が大きい場合、印加される磁界の変化に対する感受性(応答性)が高いため、磁化反転が進行しやすく、結果として、圧粉磁心を形成した際のコアロスを抑制できるものと考えられる。
一方、輝度値変化率が30%より低い軟磁性金属粉体では、圧粉磁心を形成した際のコアロス値がいずれも500kW/m以上となって、大きな鉄損が生じる。つまり、印加磁場の変化に対する感受性(応答性)が低く、粒子内のピンニングサイトが増加して磁壁の移動がピンニングされてしまうため、磁化反転を進行させにくくしているものと推測される。結果として、圧粉磁心を形成した際のコアロスが増大したものと考えられる。
なお、円形度の高い粒子からなる軟磁性金属粉体の方がコアロス値を小さくできる。また、金属粉体を熱処理しておくことで、さらにコアロス値を低減できる。
以上、本発明の代表的な実施例を説明したが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の主旨又は添付した特許請求の範囲を逸脱することなく、種々の代替実施例及び改変例を見出すことができるであろう。
10 粒子(単一粒子)
12 結晶粒
14 磁壁
16a、16b、16c、16d、16e 磁区
100 観察装置
110 観察テーブル
121、122 電磁石
130 観察ヘッド
140 画像解析装置


Claims (4)

  1. 数kHz以上の動作周波数領域で用いられる高周波用圧粉磁心のための軟磁性金属粉体であって、
    質量%で、Si:3.0乃至8.0%を不可避的不純物とともに含む合金組成を有し、構成する多結晶の単一粒子について0.48kOeの直流磁界の印加前後での光学反射像の差分画像における最大輝度及び最小輝度に対する輝度比で与えられる輝度値変化率において30%以上であることを特徴とする軟磁性金属粉体。
  2. 保磁力Hcが5Oeよりも小であることを特徴とする請求項1記載の軟磁性金属粉体。
  3. 粒子径を63乃至75μmとする前記単一粒子の円形度が0.55以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の軟磁性金属粉体。
  4. 含有される酸素量が0.1wt%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のうちの1つに記載の軟磁性金属粉体。


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