JP2012190963A - リアクトル用のコア及びその製造方法、並びにリアクトル - Google Patents
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Abstract
【課題】比透磁率を容易に制御することができるリアクトル用のコア及びその製造方法、並びにリアクトルを提供すること。
【解決手段】リアクトル用のコア3は、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させた磁性粉末混合樹脂(30)からなる。磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.1〜1.7である。磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.12〜1.66であることが好ましく、1.12〜1.5であることがより好ましい。リアクトル1は、コア3と、コア3内に埋設されると共に通電により磁束Mを発生するコイル2とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】リアクトル用のコア3は、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させた磁性粉末混合樹脂(30)からなる。磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.1〜1.7である。磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.12〜1.66であることが好ましく、1.12〜1.5であることがより好ましい。リアクトル1は、コア3と、コア3内に埋設されると共に通電により磁束Mを発生するコイル2とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、電力変換装置等に用いられるリアクトル用のコア及びその製造方法、並びにリアクトルに関する。
従来から、車両用のインバータ、DC−DCコンバータ等の電力変換装置等に用いられるリアクトルが知られている。
リアクトルとしては、例えば、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させた磁性粉末混合樹脂からなるコアと、そのコア内に埋設されると共に通電により磁束を発生するコイルとを備えたものがある。
リアクトルとしては、例えば、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させた磁性粉末混合樹脂からなるコアと、そのコア内に埋設されると共に通電により磁束を発生するコイルとを備えたものがある。
リアクトルの性能を向上させる手段として、磁気回路となるコアの比透磁率を制御することが挙げられる。
例えば、特許文献1には、コアに非磁性体からなるギャップを設け、その非磁性体の断面積と長さによってコアの比透磁率を制御する手法が開示されている。また、特許文献2には、コア内の磁性粉末の含有量によってコアの比透磁率を制御する手法が開示されている。
例えば、特許文献1には、コアに非磁性体からなるギャップを設け、その非磁性体の断面積と長さによってコアの比透磁率を制御する手法が開示されている。また、特許文献2には、コア内の磁性粉末の含有量によってコアの比透磁率を制御する手法が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1の手法では、ギャップを設けるという工程が必要となり、構造も複雑となる等、生産性の低下、コストの増大を招いてしまう。
また、上記特許文献2の手法では、磁性粉末の含有量を増やすことによってコアの比透磁率を低減させることは可能であるが、製造上の問題を含めて磁性粉末の含有量には限界がある。そのため、リアクトルに要求されるインダクタンスを得るために必要な比透磁率の範囲内で、コアの比透磁率を制御することが困難となる。
また、上記特許文献2の手法では、磁性粉末の含有量を増やすことによってコアの比透磁率を低減させることは可能であるが、製造上の問題を含めて磁性粉末の含有量には限界がある。そのため、リアクトルに要求されるインダクタンスを得るために必要な比透磁率の範囲内で、コアの比透磁率を制御することが困難となる。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、比透磁率を容易に制御することができるリアクトル用のコア及びその製造方法、並びにリアクトルを提供しようとするものである。
第1の発明は、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させた磁性粉末混合樹脂からなるリアクトル用のコアであって、
上記磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.1〜1.7であることを特徴とするリアクトル用のコアにある(請求項1)。
上記磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.1〜1.7であることを特徴とするリアクトル用のコアにある(請求項1)。
第2の発明は、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させた磁性粉末混合樹脂からなるリアクトル用のコアを製造する方法であって、
上記磁性粉末に対して表面加工を行うことにより、該磁性粉末のアスペクト比を調整する磁性粉末調整工程と、
上記絶縁樹脂中に上記磁性粉末を分散混合させ、上記磁性粉末混合樹脂を作製する磁性粉末混合樹脂作製工程と、
成形型内に上記磁性粉末混合樹脂を充填して硬化させ、上記コアを成形するコア成形工程とを有し、
上記磁性粉末調整工程では、上記磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.1〜1.7に調整することを特徴とするリアクトル用のコアの製造方法にある(請求項7)。
上記磁性粉末に対して表面加工を行うことにより、該磁性粉末のアスペクト比を調整する磁性粉末調整工程と、
上記絶縁樹脂中に上記磁性粉末を分散混合させ、上記磁性粉末混合樹脂を作製する磁性粉末混合樹脂作製工程と、
成形型内に上記磁性粉末混合樹脂を充填して硬化させ、上記コアを成形するコア成形工程とを有し、
上記磁性粉末調整工程では、上記磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.1〜1.7に調整することを特徴とするリアクトル用のコアの製造方法にある(請求項7)。
第3の発明は、上記第1の発明のコアと、
該コア内に埋設されると共に通電により磁束を発生するコイルとを備えていることを特徴とするリアクトルにある(請求項16)。
該コア内に埋設されると共に通電により磁束を発生するコイルとを備えていることを特徴とするリアクトルにある(請求項16)。
上記第1の発明のコアは、絶縁樹脂中に分散された磁性粉末のアスペクト比の平均値が1.1〜1.7である。これにより、コアの比透磁率を容易に制御することができる。
すなわち、本発明者は、鋭意研究の結果、リアクトルに要求されるインダクタンスを得るために必要なコアの比透磁率(例えば9〜15)の範囲内において、磁性粉末のアスペクト比とコアの比透磁率との間に一定の相関関係があることを見出した。これにより、この一定の相関関係を利用し、磁性粉末のアスペクト比の平均値を上記特定の範囲内において調整することで、コアの比透磁率を容易に制御することができる。
すなわち、本発明者は、鋭意研究の結果、リアクトルに要求されるインダクタンスを得るために必要なコアの比透磁率(例えば9〜15)の範囲内において、磁性粉末のアスペクト比とコアの比透磁率との間に一定の相関関係があることを見出した。これにより、この一定の相関関係を利用し、磁性粉末のアスペクト比の平均値を上記特定の範囲内において調整することで、コアの比透磁率を容易に制御することができる。
また、コア内の磁性粉末のアスペクト比を大きくすることにより、磁性粉末間の磁気抵抗(「磁性粉末間の距離/磁性粉末間の面積」に比例)を小さくすることができる。一般的に、コア内の磁性粉末間の磁気抵抗が小さいほど、磁束が流れ易い傾向にある。そのため、コア内の磁性粉末のアスペクト比の平均値を上記特定の範囲とすることにより、従来から用いられているアスペクト比が1に近い球状の磁性粉末に比べて、コアの比透磁率を向上させることができる。これにより、コアの比透磁率を維持しながら、磁性粉末の含有量を低減し、コスト低減を図ることも可能となる。また、コストの高い球状の磁性粉末を用いる必要がないため、これによってもコストの低減を図ることができる。
上記第2の発明のコアの製造方法において、上記磁性粉末調整工程では、磁性粉末に対して表面加工を行うことにより、その磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.1〜1.7に調整する。そのため、最終的に得られるコアの比透磁率を容易に制御することができる。これにより、所望の比透磁率に制御したコアを容易かつ確実に得ることができる。
上記第3の発明のリアクトルは、上記第1の発明のコア、つまり上述した比透磁率を容易に制御することができるコアと、該コア内に埋設されたコイルとを備えている。そのため、所望の比透磁率に制御したコアを備えたものとなり、要求されるインダクタンスを確実に得ることができる。これにより、リアクトルの性能向上を図ることができる。
このように、上記第1〜第3の発明によれば、比透磁率を容易に制御することができるリアクトル用のコア及びその製造方法、並びにリアクトルを提供することができる。
上記第1及び第2の発明において、上記コアは、リアクトルに用いられる。リアクトルは、例えば、車両用のインバータ、DC−DCコンバータ等の電力変換装置等に用いられる。
また、上記コアを構成する磁性粉末混合樹脂は、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させたものである。上記絶縁樹脂としては、例えば、熱硬化性、熱可塑性等を有するエポキシ樹脂等を用いることができる。
また、上記コアを構成する磁性粉末混合樹脂は、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させたものである。上記絶縁樹脂としては、例えば、熱硬化性、熱可塑性等を有するエポキシ樹脂等を用いることができる。
また、上記磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.1〜1.7である。
上記磁性粉末のアスペクト比の平均値が1.1未満の場合には、コアの比透磁率が低くなり、リアクトルに要求されるインダクタンスを十分に得ることができないおそれがある。一方、アスペクト比の平均値が1.7を超える場合には、高電流域において、十分なインダクタンスを得ることができないおそれがある。
上記磁性粉末のアスペクト比の平均値が1.1未満の場合には、コアの比透磁率が低くなり、リアクトルに要求されるインダクタンスを十分に得ることができないおそれがある。一方、アスペクト比の平均値が1.7を超える場合には、高電流域において、十分なインダクタンスを得ることができないおそれがある。
また、上記磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.12〜1.66であることが好ましく(請求項2、8)、
この場合には、リアクトルに要求されるインダクタンスを十分かつ確実に得ることができる。
この場合には、リアクトルに要求されるインダクタンスを十分かつ確実に得ることができる。
また、上記磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.12〜1.5であることがより好ましい(請求項3、9)。
この場合には、リアクトルに要求されるインダクタンスをより確実に、より安定的に得ることができる。特に、高電流域において、十分なインダクタンスを得ることができる。
この場合には、リアクトルに要求されるインダクタンスをより確実に、より安定的に得ることができる。特に、高電流域において、十分なインダクタンスを得ることができる。
また、上記磁性粉末のアスペクト比の平均値は、例えば、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて粉末状態の磁性粉末のアスペクト比を50点以上測定し、その平均値を求め、これを磁性粉末のアスペクト比の平均値とすることができる。
また、上記磁性粉末のアスペクト比の平均値は、コア内に磁性粉末が分散された状態においても、SEMを用いて求めることができる。
また、上記磁性粉末のアスペクト比の平均値は、コア内に磁性粉末が分散された状態においても、SEMを用いて求めることができる。
また、上記磁性粉末は、水アトマイズ粉であることが好ましい(請求項4、10)。
すなわち、磁性粉末は、アスペクト比が1に近い球状ではないため、不規則な形状の水アトマイズ粉を用いることができる。これにより、コストの高い球状のガスアトマイズ粉を用いる必要がなく、コストの低減を図ることができる。
すなわち、磁性粉末は、アスペクト比が1に近い球状ではないため、不規則な形状の水アトマイズ粉を用いることができる。これにより、コストの高い球状のガスアトマイズ粉を用いる必要がなく、コストの低減を図ることができる。
また、上記磁性粉末は、鉄−シリコン系合金粉末であることが好ましい(請求項5、11)。
この場合には、コアの磁束密度を高めることができると共に、コアのエネルギー損失(鉄損)を低減することができる。これにより、コアの磁気特性を高め、リアクトルの性能向上を図ることができる。また、磁性粉末の磁歪による振動を低減することができ、リアクトルの騒音を抑制することができる。
なお、上記の効果を有効に発揮するためには、鉄−シリコン系合金粉末におけるシリコンの含有率を6.5質量%以下とすることが好ましい。
この場合には、コアの磁束密度を高めることができると共に、コアのエネルギー損失(鉄損)を低減することができる。これにより、コアの磁気特性を高め、リアクトルの性能向上を図ることができる。また、磁性粉末の磁歪による振動を低減することができ、リアクトルの騒音を抑制することができる。
なお、上記の効果を有効に発揮するためには、鉄−シリコン系合金粉末におけるシリコンの含有率を6.5質量%以下とすることが好ましい。
また、上記磁性粉末としては、鉄−シリコン系合金粉末以外にも、例えば、純鉄、センダスト、アモルファス等の強磁性体粉末を用いることができる。
また、上記コアにおける上記磁性粉末の含有率が60〜70体積%であることが好ましい(請求項6、12)。
この場合には、コアの磁気特性を十分に確保することができ、リアクトルの性能向上を図ることができる。
この場合には、コアの磁気特性を十分に確保することができ、リアクトルの性能向上を図ることができる。
上記コアにおける上記磁性粉末の含有率が60体積%未満の場合には、コアの磁気特性を十分に確保することができないおそれがある。一方、上記磁性粉末の含有率が70体積%を超える場合には、コアを構成する磁性粉末混合樹脂の粘度が高くなり、コアの成形性が低下するおそれがある。
上記第2の発明において、上記磁性粉末調整工程では、ハイブリダイザーを用いて上記磁性粉末の表面加工を行うことが好ましい(請求項13)。
すなわち、ハイブリダイザーは、表面加工能力が高く、加工後の形状ばらつきが小さい。そのため、磁性粉末のアスペクト比が所望の値となるように、磁性粉末のアスペクト比の調整を精度良く行うことができる。
なお、磁性粉末の表面加工は、例えば、ボールミル等を用いて行うこともできる。
すなわち、ハイブリダイザーは、表面加工能力が高く、加工後の形状ばらつきが小さい。そのため、磁性粉末のアスペクト比が所望の値となるように、磁性粉末のアスペクト比の調整を精度良く行うことができる。
なお、磁性粉末の表面加工は、例えば、ボールミル等を用いて行うこともできる。
また、上記磁性粉末調整工程の後、上記磁性粉末に対して加熱処理を行うことが好ましい(請求項14)。
この場合には、コアのエネルギー損失(鉄損)を低減することができる。これにより、コアの磁気特性を高め、リアクトルの性能向上を図ることができる。
この場合には、コアのエネルギー損失(鉄損)を低減することができる。これにより、コアの磁気特性を高め、リアクトルの性能向上を図ることができる。
また、上記コア成形工程では、上記成形型内にコイルを配置した後、該成形型内に上記磁性粉末混合樹脂を充填して硬化させ、上記コイルを埋設してなる上記コアを成形することが好ましい(請求項15)。
この場合には、コイルを埋設してなるコアを容易に成形することができる。これにより、コアと、該コア内に埋設されたコイルとを備えた上記第3の発明のリアクトルを容易に製造することができる。
この場合には、コイルを埋設してなるコアを容易に成形することができる。これにより、コアと、該コア内に埋設されたコイルとを備えた上記第3の発明のリアクトルを容易に製造することができる。
上記第3の発明において、上記リアクトルは、HV(ハイブリッド車)、PHV(プラグインハイブリッド車)、EV(電気自動車)等の車両等の昇圧用に用いられるリアクトルであって、250〜300Vの電圧を600〜700Vに昇圧するリアクトルに用いることが好ましい。また、上記の車両等に用いることにより、構造の簡素化を図ることができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるリアクトル用のコア及びその製造方法、並びにリアクトルについて、図を用いて説明する。
本例のリアクトル1は、図1に示すごとく、コア3と、コア3内に埋設されると共に通電により磁束Mを発生するコイル2とを備えている。
また、本例のコア3は、同図に示すごとく、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させた磁性粉末混合樹脂30からなる。そして、磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.1〜1.7である。
以下、これを詳説する。
本発明の実施例にかかるリアクトル用のコア及びその製造方法、並びにリアクトルについて、図を用いて説明する。
本例のリアクトル1は、図1に示すごとく、コア3と、コア3内に埋設されると共に通電により磁束Mを発生するコイル2とを備えている。
また、本例のコア3は、同図に示すごとく、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させた磁性粉末混合樹脂30からなる。そして、磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.1〜1.7である。
以下、これを詳説する。
図1に示すごとく、リアクトル1は、例えば、電動又はハイブリッド車両用のインバータ、DC−DCコンバータ等の電力変換装置等に用いられるものである。
リアクトル1は、通電により磁束Mを発生するコイル2と、コイル2への通電により発生した磁束Mの磁気回路を構成するコア3と、コイル2及びコア3を内側に収容するケース4とを有する。
リアクトル1は、通電により磁束Mを発生するコイル2と、コイル2への通電により発生した磁束Mの磁気回路を構成するコア3と、コイル2及びコア3を内側に収容するケース4とを有する。
同図に示すごとく、ケース4は、底面部41と、底面部41の端縁から立設された筒状の側面部42とを有し、一方が開口した箱型形状となっている。また、ケース4は、アルミニウム又はその合金よりなる。
コイル2は、導体線としての銅線を螺旋状に巻回して円筒状に形成されている。コイル2は、コア3の内部に埋設されている。
コイル2は、導体線としての銅線を螺旋状に巻回して円筒状に形成されている。コイル2は、コア3の内部に埋設されている。
同図に示すごとく、コア3は、コイル2を覆うように、またケース4内を充填するように配設されている。また、コア3は、絶縁樹脂としてのエポキシ樹脂に磁性粉末としての鉄−シリコン系合金粉末を混合して分散させた磁性粉末混合樹脂30からなる。
コア3内において、絶縁樹脂中に分散されている磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.1〜1.7である。また、磁性粉末は、水アトマイズ法により作製した水アトマイズ粉である。また、コア3における磁性粉末の含有率は、60〜70体積%である。
コア3内において、絶縁樹脂中に分散されている磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.1〜1.7である。また、磁性粉末は、水アトマイズ法により作製した水アトマイズ粉である。また、コア3における磁性粉末の含有率は、60〜70体積%である。
次に、本例のコア3の製造方法について説明する。なお、本例では、コア3を製造すると共に、コア3内にコイル2を埋設してなるリアクトル1を製造した。
本例のコア3の製造方法は、図2〜図4に示すごとく、磁性粉末に対して表面加工を行うことにより、磁性粉末のアスペクト比を調整する磁性粉末調整工程と、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させ、磁性粉末混合樹脂30を作製する磁性粉末混合樹脂作製工程と、成形型(ケース)4内に磁性粉末混合樹脂30を充填して硬化させ、コア3を成形するコア成形工程とを有する。
そして、磁性粉末調整工程では、磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.1〜1.7に調整する。
以下、これを詳説する。
本例のコア3の製造方法は、図2〜図4に示すごとく、磁性粉末に対して表面加工を行うことにより、磁性粉末のアスペクト比を調整する磁性粉末調整工程と、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させ、磁性粉末混合樹脂30を作製する磁性粉末混合樹脂作製工程と、成形型(ケース)4内に磁性粉末混合樹脂30を充填して硬化させ、コア3を成形するコア成形工程とを有する。
そして、磁性粉末調整工程では、磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.1〜1.7に調整する。
以下、これを詳説する。
磁性粉末調整工程では、まず、不規則な形状の水アトマイズ粉である磁性粉末(鉄−シリコン系合金粉末)を準備する。
そして、図2に示すごとく、ハイブリダイザー5を用いて磁性粉末(m)の表面加工を行い、磁性粉末(m)のアスペクト比の平均値を1.1〜1.7に調整する。
そして、図2に示すごとく、ハイブリダイザー5を用いて磁性粉末(m)の表面加工を行い、磁性粉末(m)のアスペクト比の平均値を1.1〜1.7に調整する。
具体的には、同図に示すごとく、ハイブリダイザー5は、高速回転するロータ51、ステータ52及び循環路53により構成されている。ロータ51には、複数のブレード511が設けられている。そして、投入口54から投入された磁性粉末(m)は、ハイブリダイザー5内において分散しながら、循環路53によって循環しながら、粒子の相互作用も含めて圧縮、摩擦、剪断力等の機械的作用を繰り返し受ける。これにより、磁性粉末(m)に対する球形化等の表面加工処理を行い、最終的に磁性粉末(m)のアスペクト比の平均値を1.1〜1.7に調整する。
なお、磁性粉末(m)のアスペクト比は、ロータの回転速度や加工時間等によって制御する。
また、磁性粉末のアスペクト比の平均値は、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて粉末状態の磁性粉末のアスペクト比を50点以上測定し、その平均値を求め、これを磁性粉末のアスペクト比の平均値とした。
また、磁性粉末のアスペクト比の平均値は、SEM(走査型電子顕微鏡)を用いて粉末状態の磁性粉末のアスペクト比を50点以上測定し、その平均値を求め、これを磁性粉末のアスペクト比の平均値とした。
次いで、磁性粉末調整工程の後、アスペクト比を調整した磁性粉末に対して、700℃の条件で加熱処理を行う。
次いで、磁性粉末混合樹脂作製工程では、熱硬化性の液状の絶縁樹脂(エポキシ樹脂)にアスペクト比を調整した磁性粉末を混合する。このとき、最終的に得られるコア3(図1)において磁性粉末の含有率が60〜70体積%となるように、磁性粉末を混合する。その後、磁性粉末を混合した絶縁樹脂を撹拌することにより、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散させる。これにより、液状の磁性粉末混合樹脂30(図4)を作製する。
次いで、磁性粉末混合樹脂作製工程では、熱硬化性の液状の絶縁樹脂(エポキシ樹脂)にアスペクト比を調整した磁性粉末を混合する。このとき、最終的に得られるコア3(図1)において磁性粉末の含有率が60〜70体積%となるように、磁性粉末を混合する。その後、磁性粉末を混合した絶縁樹脂を撹拌することにより、絶縁樹脂中に磁性粉末を分散させる。これにより、液状の磁性粉末混合樹脂30(図4)を作製する。
次いで、コア成形工程では、図3に示すごとく、成形型となるケース4内にコイル2を配置する。コイル2は、治具等(図示略)を用いて所定の位置に配置する。
そして、図4に示すごとく、そのケース4内に液状の磁性粉末混合樹脂30を充填し、コイル2を磁性粉末混合樹脂30内に埋設させる。その後、磁性粉末混合樹脂30に対して熱処理を施し、磁性粉末混合樹脂30を熱硬化させる。これにより、コイル2を埋設してなるコア3(図1)を成形する。
以上により、コア3(図1)を得ると共に、コア3内にコイル2を埋設してなるリアクトル1(図1)を得る。
そして、図4に示すごとく、そのケース4内に液状の磁性粉末混合樹脂30を充填し、コイル2を磁性粉末混合樹脂30内に埋設させる。その後、磁性粉末混合樹脂30に対して熱処理を施し、磁性粉末混合樹脂30を熱硬化させる。これにより、コイル2を埋設してなるコア3(図1)を成形する。
以上により、コア3(図1)を得ると共に、コア3内にコイル2を埋設してなるリアクトル1(図1)を得る。
次に、本例の作用効果について説明する。
本例のコア3は、絶縁樹脂中に分散された磁性粉末のアスペクト比の平均値が1.1〜1.7である。これにより、コア3の比透磁率を容易に制御することができる。
すなわち、本発明者は、鋭意研究の結果、リアクトル1に要求されるインダクタンスを得るために必要なコア3の比透磁率(例えば9〜15)の範囲内において、磁性粉末のアスペクト比とコア3の比透磁率との間に一定の相関関係があることを見出した。これにより、この一定の相関関係を利用し、磁性粉末のアスペクト比の平均値を上記特定の範囲内において調整することで、コア3の比透磁率を容易に制御することができる。
本例のコア3は、絶縁樹脂中に分散された磁性粉末のアスペクト比の平均値が1.1〜1.7である。これにより、コア3の比透磁率を容易に制御することができる。
すなわち、本発明者は、鋭意研究の結果、リアクトル1に要求されるインダクタンスを得るために必要なコア3の比透磁率(例えば9〜15)の範囲内において、磁性粉末のアスペクト比とコア3の比透磁率との間に一定の相関関係があることを見出した。これにより、この一定の相関関係を利用し、磁性粉末のアスペクト比の平均値を上記特定の範囲内において調整することで、コア3の比透磁率を容易に制御することができる。
また、コア3内の磁性粉末のアスペクト比を大きくすることにより、磁性粉末間の磁気抵抗(「磁性粉末間の距離/磁性粉末間の面積」に比例)を小さくすることができる。一般的に、コア3内の磁性粉末間の磁気抵抗が小さいほど、磁束Mが流れ易い傾向にある。そのため、コア3内の磁性粉末のアスペクト比の平均値を上記特定の範囲とすることにより、従来から用いられているアスペクト比が1に近い球状の磁性粉末に比べて、コア3の比透磁率を向上させることができる。これにより、コア3の比透磁率を維持しながら、磁性粉末の含有量を低減し、コスト低減を図ることも可能となる。また、コストの高い球状の磁性粉末を用いる必要がないため、これによってもコストの低減を図ることができる。
また、本例のコア3の製造方法において、磁性粉末調整工程では、磁性粉末に対して表面加工を行うことにより、その磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.1〜1.7に調整する。そのため、最終的に得られるコア3の比透磁率を容易に制御することができる。これにより、所望の比透磁率に制御したコア3を容易かつ確実に得ることができる。
また、本例のリアクトル1は、本例のコア3、つまり上述した比透磁率を容易に制御することができるコア3と、コア3内に埋設されたコイル2とを備えている。そのため、所望の比透磁率に制御したコア3を備えたものとなり、要求されるインダクタンスを確実に得ることができる。これにより、リアクトル1の性能向上を図ることができる。
また、本例のコア3及びコア3の製造法方法において、磁性粉末は、水アトマイズ粉である。すなわち、磁性粉末は、アスペクト比が1に近い球状ではないため、不規則な形状の水アトマイズ粉を用いることができる。これにより、コストの高い球状のガスアトマイズ粉を用いる必要がなく、コストの低減を図ることができる。
また、磁性粉末は、鉄−シリコン系合金粉末である。そのため、コア3の磁束密度を高めることができると共に、コア3のエネルギー損失(鉄損)を低減することができる。これにより、コア3の磁気特性を高め、リアクトル1の性能向上を図ることができる。また、磁性粉末の磁歪による振動を低減することができ、リアクトル1の騒音を抑制することができる。
また、コア3における磁性粉末の含有率が60〜70体積%である。そのため、コア3の磁気特性を十分に確保することができ、リアクトル1の性能向上を図ることができる。
また、本例のコア3の製造方法において、磁性粉末調整工程では、ハイブリダイザー5を用いて磁性粉末の表面加工を行う。すなわち、ハイブリダイザー5は、表面加工能力が高く、加工後の形状ばらつきが小さい。そのため、磁性粉末のアスペクト比が所望の値となるように、磁性粉末のアスペクト比の調整を精度良く行うことができる。
また、磁性粉末調整工程の後、磁性粉末に対して加熱処理を行う。そのため、コア3のエネルギー損失(鉄損)を低減することができる。これにより、コア3の磁気特性を高め、リアクトル1の性能向上を図ることができる。
また、コア成形工程では、成形型となるケース4内にコイル2を配置した後、ケース4内に磁性粉末混合樹脂30を充填して硬化させ、コイル2を埋設してなるコア3を成形する。そのため、コイル2を埋設してなるコア3を容易に成形することができる。これにより、コア3と、コア3内に埋設されたコイル2とを備えた本例のリアクトル1を容易に製造することができる。
このように、本例によれば、比透磁率を容易に制御することができるリアクトル用のコア3及びその製造方法、並びにリアクトル1を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図5、図6に示すごとく、本発明のリアクトル用のコアの性能を評価した例である。
本例では、アスペクト比が異なる磁性粉末を用いてコア(試料A1〜A4)を作製し、それぞれのコアについて比透磁率を測定した。
本例は、図5、図6に示すごとく、本発明のリアクトル用のコアの性能を評価した例である。
本例では、アスペクト比が異なる磁性粉末を用いてコア(試料A1〜A4)を作製し、それぞれのコアについて比透磁率を測定した。
具体的には、まず、アスペクト比が異なる複数の磁性粉末を準備し、これらの磁性粉末を用いて複数の磁性粉末混合樹脂を作製する。本例では、アスペクト比の平均値がそれぞれ1.12、1.37、1.66、1.83の4種類の磁性粉末を準備した。
次いで、成形型内に液状の磁性粉末混合樹脂を充填し、熱処理を施して熱硬化させ、リング状のサンプル用のコアS(図5)を成形する。コアSの寸法は、外径20mm、内径15mm、高さ4mmである。
次いで、図5に示すごとく、コアSにコイル62を巻き付け、そのコイル62を直流磁化特性測定装置61に接続する。コイル62の巻数は、1次コイル及び2次コイルの巻数がそれぞれ100回である。
次いで、図5に示すごとく、コアSにコイル62を巻き付け、そのコイル62を直流磁化特性測定装置61に接続する。コイル62の巻数は、1次コイル及び2次コイルの巻数がそれぞれ100回である。
次いで、同図に示すごとく、直流磁化特性測定装置61を用いて、コアSにおける磁場の強さHと磁束密度Bとの関係から、その傾きである透磁率μを求める。そして、コアSの比透磁率μSをμS=μ/μ0(μ0:真空の透磁率)の式から求める。なお、最大印加磁場は、9kA/mとした。また、コアSの比透磁率μSは、磁場の強さHが8kA/mのときの透磁率μを用いて求めた。
また、本例では、磁性粉末のアスペクト比が異なるコアの比透磁率について、計算式を用いて求めた。
具体的には、コアの比透磁率μDCをμDC=K(3α2/4+1+3/4α2)の計算式から求める。なお、計算式中のαは磁性粉末のアスペクト比、Kは定数である。また、上記計算式は、磁性粉末の形状を楕円形状と仮定したものである。
具体的には、コアの比透磁率μDCをμDC=K(3α2/4+1+3/4α2)の計算式から求める。なお、計算式中のαは磁性粉末のアスペクト比、Kは定数である。また、上記計算式は、磁性粉末の形状を楕円形状と仮定したものである。
次に、コアの比透磁率の測定結果を図6に示す。同図では、縦軸にコアの比透磁率、横軸に磁性粉末のアスペクト比の平均値を示している。また、コアの比透磁率は、実測値を×印、計算値を●印でプロットしてある。
同図から、磁性粉末のアスペクト比とコアの比透磁率との間に相関関係があることがわかる。すなわち、磁性粉末のアスペクト比を大きくすると、コアの比透磁率も大きくなることがわかる。
同図から、磁性粉末のアスペクト比とコアの比透磁率との間に相関関係があることがわかる。すなわち、磁性粉末のアスペクト比を大きくすると、コアの比透磁率も大きくなることがわかる。
また、同図からわかるように、磁性粉末のアスペクト比の平均値がそれぞれ1.12、1.37、1.66である試料A1〜A3は、比透磁率(実測値)がそれぞれ9.5、10.5、14.7であり、コアの比透磁率がリアクトルに要求されるインダクタンスを得るために必要な比透磁率(9〜15)の範囲内となっている。また、コアの比透磁率は、実測値と計算値とがほぼ一致している。
一方、磁性粉末のアスペクト比の平均値が1.83である試料A4は、比透磁率が24.0であり、急激に大きくなっている。また、実測値と計算値とに大きな差が生じている。これは、磁性粉末の形状が楕円形状からかけ離れているため、粉末形状を楕円形状と仮定した計算式により求めた計算値から乖離したということが原因として考えられる。
以上の結果から、磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.1〜1.7の範囲内において調整することにより、コアの比透磁率をリアクトルに要求されるインダクタンスを得るために必要な比透磁率(9〜15)の範囲内において容易に制御できることがわかった。
(実施例3)
本例は、図7に示すごとく、本発明のリアクトル用のコアを用いたリアクトルの性能を評価した例である。
本例では、磁性粉末のアスペクト比及び比透磁率が異なるコアを用いてリアクトル(試料B1〜B3)を作製し、それぞれのリアクトルについてインダクタンスを測定した。
本例は、図7に示すごとく、本発明のリアクトル用のコアを用いたリアクトルの性能を評価した例である。
本例では、磁性粉末のアスペクト比及び比透磁率が異なるコアを用いてリアクトル(試料B1〜B3)を作製し、それぞれのリアクトルについてインダクタンスを測定した。
具体的には、まず、磁性粉末のアスペクト比及び比透磁率が実施例2の試料A1、A3、A4と同様のコアを用いて、複数のリアクトルを作製する。リアクトルの基本的な構成は、実施例1のリアクトル(図1)と同様である。
次いで、リアクトルのコイル端子に制御された電圧を印加する。そして、電流を変化させたときのリアクトルのインダクタンスを測定する。
次いで、リアクトルのコイル端子に制御された電圧を印加する。そして、電流を変化させたときのリアクトルのインダクタンスを測定する。
次に、リアクトルのインダクタンスの測定結果を図7に示す。同図では、縦軸にインダクタンス(μH)、横軸に電流(A)を示している。また、試料B1を○印、試料B2を△印、試料B3を×印でプロットしてある。
同図からわかるように、磁性粉末のアスペクト比の平均値が1.83、コアの比透磁率が24.0である試料B3は、低電流域及び高電流域において、リアクトルに要求されるインダクタンス(図中のIの範囲)を十分に得ることができない。
同図からわかるように、磁性粉末のアスペクト比の平均値が1.83、コアの比透磁率が24.0である試料B3は、低電流域及び高電流域において、リアクトルに要求されるインダクタンス(図中のIの範囲)を十分に得ることができない。
一方、磁性粉末のアスペクト比の平均値が1.66、コアの比透磁率が14.7である試料B2は、一部の高電流域を除いて、リアクトルに要求されるインダクタンスを十分に得ることができる。
また、磁性粉末のアスペクト比の平均値が1.12、コアの比透磁率が9.5である試料B1は、全域において、リアクトルに要求されるインダクタンスを安定的に得ることができる。特に、高電流域において、十分なインダクタンスを得ることができる。
また、磁性粉末のアスペクト比の平均値が1.12、コアの比透磁率が9.5である試料B1は、全域において、リアクトルに要求されるインダクタンスを安定的に得ることができる。特に、高電流域において、十分なインダクタンスを得ることができる。
以上の結果から、本発明のリアクトル用のコアは、磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.12〜1.66とすることにより、リアクトルに要求されるインダクタンスを十分かつ確実に得られることがわかった。また、磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.12〜1.5とすることにより、リアクトルに要求されるインダクタンスをより確実に、より安定的に得られることがわかった。特に、高電流域において、十分なインダクタンスを得られることがわかった。
1 リアクトル
2 コイル
3 コア
30 磁性粉末混合樹脂
M 磁束
2 コイル
3 コア
30 磁性粉末混合樹脂
M 磁束
Claims (16)
- 絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させた磁性粉末混合樹脂からなるリアクトル用のコアであって、
上記磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.1〜1.7であることを特徴とするリアクトル用のコア。 - 請求項1に記載のコアにおいて、上記磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.12〜1.66であることを特徴とするリアクトル用のコア。
- 請求項1に記載のコアにおいて、上記磁性粉末は、アスペクト比の平均値が1.12〜1.5であることを特徴とするリアクトル用のコア。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のコアにおいて、上記磁性粉末は、水アトマイズ粉であることを特徴とするリアクトル用のコア。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載のコアにおいて、上記磁性粉末は、鉄−シリコン系合金粉末であることを特徴とするリアクトル用のコア。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のコアにおいて、該コアにおける上記磁性粉末の含有率が60〜70体積%であることを特徴とするリアクトル用のコア。
- 絶縁樹脂中に磁性粉末を分散混合させた磁性粉末混合樹脂からなるリアクトル用のコアを製造する方法であって、
上記磁性粉末に対して表面加工を行うことにより、該磁性粉末のアスペクト比を調整する磁性粉末調整工程と、
上記絶縁樹脂中に上記磁性粉末を分散混合させ、上記磁性粉末混合樹脂を作製する磁性粉末混合樹脂作製工程と、
成形型内に上記磁性粉末混合樹脂を充填して硬化させ、上記コアを成形するコア成形工程とを有し、
上記磁性粉末調整工程では、上記磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.1〜1.7に調整することを特徴とするリアクトル用のコアの製造方法。 - 請求項7に記載のコアの製造方法において、上記磁性粉末調整工程では、上記磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.12〜1.66に調整することを特徴とするリアクトル用のコアの製造方法。
- 請求項7に記載のコアの製造方法において、上記磁性粉末調整工程では、上記磁性粉末のアスペクト比の平均値を1.12〜1.5に調整することを特徴とするリアクトル用のコアの製造方法。
- 請求項7〜9に記載のコアの製造方法において、上記磁性粉末は、水アトマイズ粉であることを特徴とするリアクトル用のコアの製造方法。
- 請求項7〜10のいずれか1項に記載のコアの製造方法において、上記磁性粉末は、鉄−シリコン系合金粉末であることを特徴とするリアクトル用のコアの製造方法。
- 請求項7〜11のいずれか1項に記載のコアの製造方法において、該コアにおける上記磁性粉末の含有率が60〜70体積%であることを特徴とするリアクトル用のコアの製造方法。
- 請求項7〜12のいずれか1項に記載のコアの製造方法において、上記磁性粉末調整工程では、ハイブリダイザーを用いて上記磁性粉末の表面加工を行うことを特徴とするリアクトル用のコアの製造方法。
- 請求項7〜13のいずれか1項に記載のコアの製造方法において、上記磁性粉末調整工程の後、上記磁性粉末に対して加熱処理を行うことを特徴とするリアクトル用のコアの製造方法。
- 請求項7〜14のいずれか1項に記載のコアの製造方法において、上記コア成形工程では、上記成形型内にコイルを配置した後、該成形型内に上記磁性粉末混合樹脂を充填して硬化させ、上記コイルを埋設してなる上記コアを成形することを特徴とするリアクトル用のコアの製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載のコアと、
該コア内に埋設されると共に通電により磁束を発生するコイルとを備えていることを特徴とするリアクトル。
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- 2011-03-10 JP JP2011052567A patent/JP2012190963A/ja active Pending
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