JP4992843B2 - インジウムターゲットの製造方法 - Google Patents
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なお、太陽電池用のインジウムターゲットを得るには、原料として純度99.99%以上、酸素含有量が0.001wt%以下のインジウムインゴットやインジウム粉末、インジウムスクラップを使用することが好ましい。
Cu製バッキングプレートをホットプレートの上に裁置してバッキングプレートの外周部に堰を設けて鋳型を形成した後、鋳型が180〜200℃となるように加熱し、この中に酸素含有量が0.001wt%以下のインジウムインゴット1kgを投入し、溶解した。次いで、表面に浮遊している酸化インジウム被膜を除去した。次いで、前記と同量のインジウムインゴットをバッキングプレートに追加投入し、インジウムインゴットが完全に溶解したのを確認し、表面に浮遊している酸化インジウム被膜を除去した。
その後、溶湯をバッキングプレートごと放冷し、溶湯を固化させてバッキングプレート付きのインゴットを得た。得られたインゴットの表面を研削してφ6インチ厚み5mmのスパッタリングターゲットを得た。得られたスパッタリングターゲットの超音波探傷検査では、ターゲット内部に酸化物の介在はなく、不活性ガス溶融赤外線吸収法によるガス分析での含有酸素含有量は、0.001wt%以下であった。このインジウムスパッタリングターゲットを用いて、ガラス基板上に成膜した。得られた膜のEPMAによる表面分析を行った結果、酸素量は0.2wt%、膜の結晶粒は1μm程度で、良好な膜が得られ、薄膜太陽電池用の光吸収層の光学特性に問題はなかった。
Cu製バッキングプレートをホットプレートの上に裁置してバッキングプレートの外周部に堰を設けて鋳型を形成した後、鋳型が180〜200℃となるように加熱し、この中に酸素含有量が0.001wt%以下のインジウムインゴット0.7kgを投入し、溶解した。次いで、表面に浮遊している酸化インジウム被膜を除去した。次いで、前記と同量のインジウムインゴットをバッキングプレートに追加投入し、インジウムインゴットが完全に溶解したのを確認し、表面に浮遊している酸化インジウム被膜を除去した。その後、更に前記と同量のインジウムインゴットをバッキングプレートに追加投入し、インジウムインゴットが完全に溶解したのを確認し、表面に浮遊している酸化インジウム被膜を除去した。
その後、溶湯をバッキングプレートごと放冷し、溶湯を固化させてバッキングプレート付きのインゴットを得た。得られたインゴットの表面を研削してφ6インチ厚み5mmのスパッタリングターゲットを得た。得られたスパッタリングターゲットの超音波探傷検査では、ターゲット内部に酸化物の介在はなく、不活性ガス溶融赤外線吸収法によるガス分析での含有酸素含有量は、0.001wt%以下であった。このインジウムスパッタリングターゲットを用いて、ガラス基板上に成膜した。得られた膜のEPMAによる表面分析を行った結果、酸素量は0.2wt%、膜の結晶粒は1μm程度で、良好な膜が得られ、薄膜太陽電池用の光吸収層の光学特性に問題はなかった。
本例は従来例になる。
2kgのインジウム原料を一度にバッキングプレートに投入した以外は実施例1と同様にしてインジウムターゲットを得た。得られたインジウムターゲット表面には異物が確認された。その異物のEPMAの表面分析によりこの異物の酸素量は2.1wt%、その周囲の異物のない領域でも0.3wt%となり、酸素品位の高いものとなっていた。超音波探傷検査によってもスパッタリングターゲット内部に酸化物が存在することがわかった。このスパッタリングターゲットを用いて、ガラス基板上にインジウム膜を成膜した。インジウム成膜面には、ターゲット表面に存在する異物の位置と対向する膜表面部に、周囲とは異なり、膜厚の厚い部分が発生した。その部分の酸素含有量は、EPMAによる表面分析結果、0.4wt%と酸素含有量は多く、その周囲とは異なり、結晶粒が2μm以上と粗大な結晶粒を確認した。
Claims (4)
- 加熱装置の上に裁置され、加熱された鋳型に所定量のインジウム原料を投入して溶解し、表面に浮遊する酸化インジウムを除去し、冷却してインゴットを得、得たインゴット表面を研削してインジウムターゲットを得るに際し、所定量のインジウム原料を一度に鋳型に投入せずに複数回に分けて投入し、都度生成した溶湯表面の酸化インジウムを除去し、その後、冷却して得られたインゴットを表面研削して得ることを特徴とする太陽電池用インジウムターゲットの製造方法。
- 鋳型の加熱温度を180〜200℃とする請求項1記載の製造方法。
- 純度99.99%以上、酸素含有量が0.001wt%以下のインジウム原料を用いる請求項1または2記載の製造方法。
- 原料形態がインゴット、リボン状、粉末の少なくともいずれか一つである請求項1〜3記載のいずれかの製造方法。
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