JP4987234B2 - キサンタンガムの改質方法及びその応用 - Google Patents
キサンタンガムの改質方法及びその応用 Download PDFInfo
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Description
項1.アセチル基含量が1%以下のキサンタンガムを改質することを特徴とするキサンタンガムの改質方法。
項2.改質方法として、粉末状態で50〜150℃、1〜360分間加熱処理する項1に記載のキサンタンガムの改質方法。
項3.加熱処理を減圧条件下で行うことを特徴とする、項2に記載のキサンタンガムの改質方法。
項4.加熱処理を相対湿度40%以下の雰囲気下で行うことを特徴とする、項2又は3に記載のキサンタンガムの改質方法。
項5.項1乃至4の方法により改質されたキサンタンガム。
項6.項5に記載の改質されたキサンタンガムを含む組成物。
項7.組成物中、項5に記載の改質されたキサンタンガムを含むことを特徴とする組成物の物性の改良方法。
改質に使用するキサンタンガムとして、アセチル基含量1%以下のキサンタンガム(サンエース※NXG−C*)及びアセチル基含量2〜6%の標準タイプのキサンタンガム(サンエースC*)を用いた。これらのキサンタンガム粉末をエタノール/水(90/10)中で予備凍結後(−40℃)、凍結乾燥し、乾燥減量を3%未満にした。得られたキサンタンガムを20gづつアルミパウチに封入し、60mmHgまで減圧後、ヒートシールした。これをレトルト加熱殺菌機で、加熱温度120℃、加熱時間15、30、および60分間加熱処理し、表1の改質キサンタンガムを得た。
300mLのビーカーに150mLの脱イオン水(温度:80℃)を測りとり、攪拌羽(3枚羽)を2000rpmで攪拌しながら、キサンタンガム(表1の改質および未改質のキサンタンガムを使用)を添加し、80℃で10分間加熱した。キサンタンガムの濃度は0.5%(w/v)とした。脱イオン水で重量を補正後、8℃の恒温水槽で約2時間冷却した。その後、約1時間程度室温に戻し、粘度を測定した。粘度はB型回転粘度計を用い、回転速度12rpmで測定した。結果を表2に示す。
300mLのビーカーに150mLの脱イオン水(温度:25℃)を測りとり、攪拌羽(3枚羽)を2000rpmで攪拌しながら、キサンタンガム(表1の改質及び未改質のキサンタンガムを使用)を添加し、10分間攪拌した。キサンタンガムの濃度は0.5%(w/v)とした。約1時間程度室温で放置し、粘度を測定した。粘度はB型回転粘度計を用い、回転速度12rpmで測定した。結果を表3に示す。
実施例1で改質したキサンタンガム(実施例1−1〜1−3,比較例1−1〜1−3、対照1−0〜1−1)と、精製グァーガム(製品名 ビストップ※D−2029*)を50:50、70:30の比率で混合し、表4〜5に示すキサンタンガム/グァーガム混合粉末を得た。
300mLのビーカーに150mLの脱イオン水(温度:80℃)を測りとり、攪拌羽(3枚羽)を2000rpmで攪拌しながら、キサンタンガム/グァーガムの混合粉末(表4〜5)を添加し、80℃で10分間加熱した。ガムの総濃度は0.2%(w/v)とした。脱イオン水で重量を補正後、8℃の恒温水槽で約2時間冷却した。その後、約1時間程度室温に戻し、粘度を測定した。粘度はB型回転粘度計を用い、回転速度12rpmで測定した。データは、配合比率ごとに、未処理品の粘度を100としたときの相対値で示した。結果を図3に示す。図中、X軸はキサンタンガムの加熱処理時間(単位 分)、Y軸は未処理のキサンタンガム(対照2−0〜2−1および対照3−0〜3−1)を用いて調製したキサンタン/グァーガム混合系の粘度に対する相対値(単位 %)である。なお、図の左がキサンタンガム/グァーガム混合比率50/50のものであり、右が同70/30のものである。
キサンタンガム(表1に示す改質および未改質のキサンタンガムを使用)と精製ローカストビーンガム「ローカストビンガムF*」を50:50の比率で混合し、表6に示すキサンタンガム/ローカストビーンガム混合粉末を得た。
1000mLのビーカーに500mLの脱イオン水(温度:80℃)を測りとり、攪拌羽(3枚羽)を2000rpmで攪拌しながら、表6のキサンタンガム/ローカストビーンガムの混合粉末を添加し、80℃で10分間加熱した。ガムの総濃度は0.01%(w/v)とした。脱イオン水で重量を補正し、8℃の恒温水槽で約2時間冷却した後、約1時間程度室温で保存した。200mLのビーカーに上記のガム水溶液70mLを量りとり、ホモジナイザー(ロボミックス、特殊機化工業)を用いて8000rpmで攪拌しながら、30mLのサラダ油を徐々に添加した。8000rpmで10分間均質化して、乳化液を得た。室温で一晩保存後、乳化液の安定性をタービスキャン(英弘精機社)を用いて評価した。即ち、再分散させた乳化物を、気泡が入らないように注意しながら専用円形セルに充填した。充填後50分後に、予め30℃に設定したタービスキャンのチャンバー内にセルを入れ、試料が30℃(約10分間)に達した時点で、セルの底から試料上端までを波長880nmでスキャンさせ、反射率を計測した。結果を図4に示す。
改質に使用するキサンタンガムとして、アセチル基含量1%以下のキサンタンガム(サンエース※NXG−C*)及びアセチル基含量2〜6%の標準タイプのキサンタンガム(サンエースC*)を用いた。これらのキサンタンガム粉末をエタノール/水(90/10)中で予備凍結後(−40℃)、凍結乾燥し、乾燥減量を3%未満にした。得られたキサンタンガムを20gづつアルミパウチに封入し、60mmHgまで減圧後、ヒートシールした。これをオーブン(乾燥機)中で、加熱温度120℃、加熱時間15、30、60、および150分間加熱処理し、表7の改質キサンタンガムを得た。
300mLのビーカーに150mLの脱イオン水(温度:25℃)を測りとり、攪拌羽(3枚羽)を2000rpmで攪拌しながら、キサンタンガム(実施例5で調製した表7の改質及び未改質のキサンタンガムを使用)を添加し、80℃で10分間加熱した。キサンタンガムの濃度は0.5%(w/v)とした。脱イオン水で重量を補正後、8℃の恒温水槽で約2時間冷却した。その後、約1時間程度室温に戻し、粘度を測定した。粘度はB型回転粘度計を用い、回転速度12rpmで測定した。結果を表8に示す。また、実験例1と同様に動的粘弾性の周波数依存性を、歪み制御型動的粘弾性測定装置(ARES)を用いて測定した。結果を図5および6に示す。
実験例5で調製したキサンタンガム溶液を、急速凍結機中で−40℃約3時間凍結処理し、−30℃で一晩保存した。その後、室温で約3時間解凍し、粘度を測定した。粘度はB型回転粘度計を用い、回転速度12rpmで測定した。結果を表9に示す。
Claims (3)
- アセチル基含量が1%以下のキサンタンガムを、粉末状態で50〜150℃、1〜360分間、相対湿度40%以下の雰囲気下で加熱処理することを特徴とするキサンタンガムの改質方法。
- 請求項1の方法により改質されたキサンタンガム。
- 請求項2に記載されたキサンタンガムを含む食品。
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