JP3688659B2 - アイスキャンデー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ソフトでかつサクサクともろい食感となる、新規な食感を有するアイスキャンデーに関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、市場には様々な冷菓・アイスクリームが出回っている。そのうち、アイスキャンデーは、オーバーランをかけずに製造するために、食感が固くなりがちになっており、それを改善するために、食感改良剤として、ローカストビーンガム、グアーガム、タマリンド種子多糖類、カラギナン、キサンタンガム、ペクチン等などの増粘多糖類から1種或いは2種以上を適宜組み合わせて使用されている。しかし、このような従来から使用されている食感改良剤の組合せでは新規な食感を付与することが難しかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる事情に鑑みて開発されたものであり、新規な食感を有するアイスキャンデーを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来技術の問題点に鑑み、冷菓に含有させる食感改良剤に特に注目して鋭意研究を重ねていたところ、アセチル基含量が1%以下のキサンタンガムを含有することにより、新規な食感、詳細には、ソフトでかつサクサクともろい食感が付与された、新規な食感を有するアイスキャンデーができることが判った。更に、タマリンド種子多糖類及び又はグアーガムを併用することで、サクサクとしたもろい食感が強調されるような、新規な食感を有するアイスキャンデーができることが判った。
【0005】
すなわち本発明は、以下の態様を有するアイスキャンデーに関する。
項1.アセチル基含量が1%以下のキサンタンガムを含むことを特徴とするアイスキャンデー。
項2.更に、タマリンド種子多糖類及び又はグアーガムを含む項1記載のアイスキャンデー。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明のアイスキャンデーはアセチル基含量が1%以下のキサンタンガムを含有することを特徴とする。本発明により、ソフトでかつサクサクともろい食感となる新規な食感が付与されたアイスキャンデーができたものである。
【0007】
本発明において使用するアセチル基含量が1%以下のキサンタンガムは、酸性領域を含む広いpH域で、高い粘度を安定に保持することができ、同一添加量において、アセチル基含量が2〜6%程度の既存のキサンタンガムより高い粘度を示すものである。また、本発明で使用するアセチル基含量が1%以下のキサンタンガムは、既存のキサンタンガムよりガラクトマンナンやグルコマンナンとの反応性が高いといった性質を持つ。このように、本発明は、本発明で使用するキサンタンガムが既存のキサンタンガムよりも粘性や反応性において異なる性質を有することを利用するものであり、既存のキサンタンガムでは本発明の効果はなし得ないものである。このようなキサンタンガムは商業的に入手することができ、例えば、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製のサンエース NXG等を挙げることができる。
【0008】
本発明のアイスキャンデーには、アセチル基含量が1%以下のキサンタンガムとタマリンド種子多糖類及び又はグアーガムを併用することが好ましい。更に好ましくは、アセチル基含量が1%以下のキサンタンガム、タマリンド種子多糖類及びグアーガムの併用である。これら増粘多糖類を併用することにより、ソフトな食感でかつサクサクともろく、口の中で崩れるような新規な食感を更に増強することができる。なお、本発明に係るアセチル基含量が1%以下のキサンタンガム、タマリンド種子多糖類及びグアーガムを併用した食感改良剤も商業的に入手することができ、例えば、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製のサンベストYK−175等を挙げることができる。
【0009】
アセチル基含量が1%以下のキサンタンガムの、アイスキャンデーに対する添加量であるが、アイスキャンデーに対して0.01〜0.5重量%であり、好ましくは0.05〜0.1重量%である。この量よりも少ないと食感改良効果が十分でなく、これよりも量が多いとアイスキャンデーの味に影響を及ぼしたり、粘度が付与されて製造が困難になったりするからである。また、タマリンド種子多糖類及び又はグアーガムの添加量は、アイスキャンデーに対して0.01〜0.5重量%であり、好ましくは0.1〜0.2重量%の範囲である。
【0010】
前記に掲げた増粘多糖類に加えて、本発明の食感改良効果に影響を与えない限り、冷菓の安定剤として通常用いられているものを併用することもできる。例えば、ローカストビーンガム、トラガントガム、タラガム、カラヤガム、キサンタンガム、ジェランガム、カラギナン、寒天、ゼラチン、ペクチン、カードラン、アルギン酸(アルギン酸、アルギン酸塩)、グルコマンナン及び水溶性ヘミセルロース(大豆由来のもの)などが挙げられ、これらから単独或いは適宜組み合わせて用いる。
【0011】
本発明のアイスキャンデーは、オーバーランをかけない製品を対象としているが、目的とする製品により、種々の構成をとることができる。例えば、アイスクリーム類(アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス)、シャーベット、みぞれ、かき氷等のウォーターアイス(氷菓)、フローズンヨーグルト等をバータイプのアイスキャンデーとしたものがあげられる。
【0012】
本発明のアイスキャンデーは、前述の事項以外は、通常のアイスキャンデーと同様の構成をとることができる。すなわち、必要に応じて、前述の添加物以外にも、本発明の効果を奏する限り、水、糖質、甘味料、香料、色素、タンパク質、無脂乳固形分、乳化剤、酸化防止剤等より選択された添加材料を、所定の割合で混合させ溶融したものが用いることができる。
【0013】
糖質としては、果糖、ショ糖、異性化糖、乳糖、麦芽糖、ブドウ糖、転化糖、水飴、粉末水飴、還元麦芽水飴、蜂蜜、トレハロース、パラチノース、D−キシロース等の糖や、キシリトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール等の糖アルコール類が挙げられる。
【0014】
甘味料としては、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、ソーマチン、ステビア抽出物に含まれるステビオサイド、サッカリンナトリウム、サイクラメート及びその塩、アリテーム、ネオテームなどの高甘味度甘味料等を挙げることができる。
【0015】
また、香料や色素は公知のアイスクリーム生地に添加されるものが選択されて用いられる。その他、カルシウム、鉄、マグネシウム等のミネラル分やビタミン、カテキン、プロテイン類などの栄養強化に用いられるような食品素材を適宜添加することができる。
【0016】
本発明のアイスキャンデーは、前述の他は、常法に従い製造することができる。例えば、アセチル基含量が1%以下のキサンタンガム、タマリンド種子多糖類及び又はグアーガム、及び他の原料を加熱攪拌溶解(例えば、70〜90℃、5〜15分間)した後、1〜6℃程度まで冷却し、そのまま保温して一昼夜エージングを行い、必要に応じて香料及び色素を添加し、これを氷管等に充填し、凍結(−25〜−35℃程度)したのち、氷管からアイスキャンデーを取り出し、ドライアイス(−78.5℃程度)や液体窒素(−200℃付近温度)等で急速凍結した後、必要に応じて袋詰めにして、アイスキャンデーを製造することができるが、本方法に限定されない。また、乳成分や蛋白成分を含むアイスキャンデーを調製する場合は、加熱攪拌溶解後、予備乳化し、次いで均質化(乳化)する工程を加えても良い。
【0017】
本発明により得られたアイスキャンデーは、ソフトで、かつサクサクともろい食感となり、今までにないタイプの新規な食感を有するアイスキャンデーとなった。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。 尚、本発明において特に記載しない限り、%とは重量%、部とは重量部、文中*印は三栄源エフ・エフ・アイ株式会社製を意味するものとする。
【0019】
実施例1:ソーダアイスキャンデーの調製
香料、色素を除く下記処方例の原料を80℃10分間加熱攪拌溶解した後、5℃まで冷却し、そのまま保温して一昼夜エージングを行った。その後、得られたアイスキャンデーミックスに香料及び色素を添加し、これを氷管に充填し、凍結(−28℃)したのち、氷管からアイスキャンデーを取り出し、更にドライアイスで急速凍結(−78.5℃)し、ソーダアイスキャンデーを調製した。食感改良剤組成及びアイスキャンデーの評価を表1に示す。
【0020】
【0021】
【表1】
【0022】
実施例2:パイナップルアイスキャンデーの調製
香料、色素を除く下記処方例の原料を80℃10分間加熱攪拌溶解した後、5℃まで冷却し、そのまま保温して一昼夜エージングを行った。その後、得られたアイスキャンデーミックスに香料及び色素を添加し、これを氷管に充填し、凍結(−28℃)したのち、氷管からアイスキャンデーを取り出し、更にドライアイスで急速凍結(−78.5℃)し、パイナップルアイスキャンデーを調製した。得られたアイスキャンデーを食してみたが、口の中で崩れるような、もろい新規な食感であった。
【0023】
Claims (2)
- アセチル基含量が1%以下のキサンタンガムを含むことを特徴とするアイスキャンデー。
- 更に、タマリンド種子多糖類及び又はグアーガムを含む請求項1記載のアイスキャンデー。
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