JP2002360178A - 氷 菓 - Google Patents
氷 菓Info
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Abstract
トショック耐性に優れた氷菓を、通常の冷菓の製造装置
を用いることにより製造する。 【解決手段】氷菓の起泡剤として小麦由来の蛋白質加水
分解物を含み、オーバーランを100〜300%とす
る。更に好ましくは、安定剤としてタマリンド種子多糖
類、ローカストビーンガム、グァーガム及びカラギナン
から選ばれる1種以上を含む。
Description
る氷菓に関する。詳細には、綿菓子のような新しい食感
を有し、ヒートショック耐性の良好な氷菓に関する。
改良のための方法が種々検討されている。その一つとし
て、オーバーラン(増量分;アイスクリーム類、氷菓等
でその中に細かい気泡を多量に含み、その分原料より増
量する。この増量分を%で表したものがオーバーランと
いう)を高くし、食感を軽くする方法がある。
報には、起泡剤、水、乳固形分、膠質分、糖類、及び気
泡安定剤を含み、オーバーランが200%〜800%、
排液が開始されるまでの時間が5分以上である泡状物を
冷凍して得られる気泡安定食品があげられている。この
方法によると、冷菓製造工程中、別途泡状物を作成する
工程が必要となり、なめらかで軽い食感となるものの、
目的とする綿菓子のような食感を付与することは難しか
った。
には、冷菓の中でも乳固形分の含量が少ない氷菓とする
ことが好ましいが、乳固形分の含有量が少ない氷菓につ
いては、高いオーバーランを出すことが難しかった。
劣化が問題となっており、例えば、温度変化により、冷
菓中の氷結晶が成長して品質劣化が起こったり、冷菓そ
のものが収縮してしまい、容器と冷菓の間に隙間ができ
る「シュリンク」現象や、糖質が表面にしみ出す「な
き」現象が起こったり、常温で一定時間放置することに
より冷菓の溶融が起こったりするというような現象が起
こっており、このような劣化が防止された、いわゆるヒ
ートショック耐性に優れた冷菓が求められている。軽い
食感を付与するためにオーバーランを高くすると、組織
中の空気含有量が高くなるため、ヒートショックにより
シュリンクが起こりやすくなる傾向があり、なおこのよ
うなヒートショックにも耐えうる冷菓が求められてい
た。
に鑑みて開発されたものであり、綿菓子のような新しい
食感を有し、なおかつヒートショック耐性に優れた氷菓
を、特別な工程を経ることがなく、通常の冷菓の製造装
置を用いることにより製造する方法を提供することを目
的とする。
技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねていたところ、氷
菓の起泡剤として小麦由来の蛋白質加水分解物を含み、
オーバーランを100〜300%に設定することによ
り、綿菓子のような新しい食感を有し、なおかつヒート
ショック耐性の良好な氷菓を、通常の冷菓の製造装置を
用いることにより製造できるようになった。更に、特定
の安定剤を併用することで更にヒートショック耐性が高
まることが判った。
菓に関する; 項1.起泡剤として小麦由来の蛋白質加水分解物を含
み、オーバーランが100〜300%であることを特徴
とする氷菓。 項2.更に安定剤としてタマリンド種子多糖類、ローカ
ストビーンガム、グァーガム及びカラギナンから選ばれ
る1種以上を含む項1に記載の氷菓。
麦由来の蛋白質加水分解物、安定剤としてタマリンド種
子多糖類、グァーガム及びカラギナンから選ばれる1種
以上を含み、オーバーランが100〜300%であるこ
とを特徴とする。
の蛋白質加水分解物、好ましくは、グルテンを加水分解
することによって溶解性を高めたグルテン加水分解物が
あげられる。通常、冷菓を製造する際、オーバーランは
80〜100%に調整することが多いが、本発明はそれ
より高いオーバーランを有することが特徴である。起泡
剤として小麦由来の蛋白質加水分解物を使用することよ
り、高いオーバーランを有する氷菓を製造することが可
能となり、更に、グルテン加水分解物を使用することに
より、本来オーバーランが出にくいとされていた乳固形
分含量の少ない氷菓でオーバーランを出しやすくなり、
所望の軽い綿菓子のような食感が付与できるようになっ
た。なお、本願では卵白、カゼインナトリウム、サポニ
ン等の他の起泡剤を併用することもできる。
0〜300%、より好ましくは、150〜250%、更
に好ましくは、180〜220%であることを特徴とす
る。該オーバーランに設定することにより、綿菓子のよ
うな軽い食感を付与することができる。これよりもオー
バーランが低いと綿菓子のような軽い食感とならず、こ
れよりもオーバーランが高いとヒートショック耐性に劣
る氷菓となってしまい、また、食感が軽くなりすぎて食
べ応えのない氷菓となってしまうからである。
は、目的とする氷菓にあわせて適宜選択することがで
き、例えば、ローカストビーンガム、トラガントガム、
タマリンドガム、タラガム、カラヤガム、キサンタンガ
ム、ジェランガム、ネイティブジェランガム、グァーガ
ム、アラビアガム、マクロホモプシスガム等のガム質、
カラギナン、寒天、ゼラチン、ペクチン、カードラン、
グルコマンナン、アルギン酸類(アルギン酸、アルギン
酸塩)、ペクチン等のゲル化剤、CMC、微結晶セルロ
ース、大豆多糖類等が挙げられる。
トビーンガム、グァーガム及びカラギナンから選ばれる
1種以上を含むのが好ましく、最も好ましいのは、タマ
リンド種子多糖類、グァーガム及びカラギナンの併用で
ある。前記起泡剤に安定剤を併用することで、気泡を安
定に保ち、また、ヒートショック耐性が高まるからであ
る。また、上記に挙げた安定剤の中には、大豆多糖類、
ゼラチン等起泡効果を有するものもあり、これら従来起
泡剤としても知られている安定剤と併用することも可能
である。なお、本発明の起泡剤及び安定剤は、商業的に
入手でき、例えば、起泡剤、安定剤製剤として、三栄源
エフ・エフ・アイ株式会社製のサンベストNN−513
等が挙げられる。
100重量部に対して、起泡剤は0.1〜5.0重量
部、より好ましくは0.3〜1.2重量部である。ま
た、安定剤の添加量は、0.05〜2.5重量部、より
好ましくは0.15〜0.6重量部である。
より種々の構成をとることができ、例えば、かき氷、み
ぞれ等の氷菓;フローズンヨーグルト等の氷結状菓子、
シャーベットなどが挙げられる。また、氷菓の形態につ
いて、アイスキャンデー、不凍アイスケーキ、コーン入
り、カップ入り、もなかに内在させる等、どの様な形態
を採っても良い。上記氷菓の中でも、本発明の氷菓は綿
菓子のような食感を持つという特性上、乳固形分の含有
量の少ないかき氷、みぞれ等の氷菓に適している。従来
オーバーランが出にくいとされていたこれら乳固形分の
含有量の少ない氷菓にも高オーバーランとすることが可
能となったものである。
菓と同様に構成をとることができ、水、糖質、着香料、
着色料、乳化剤等から、必要により選択された添加材料
を、所定の割合で混合させ溶融したものが用いられる。
芽糖、ブドウ糖、果糖、転化糖、水飴、粉末水飴、還元
麦芽水飴、蜂蜜、トレハロース、トレハルロース、パラ
チノース、D−キシロース等の糖類;キシリトール、ソ
ルビトール、マルチトール、エリスリトール等の糖アル
コール類;サッカリンナトリウム、サイクラメート及び
その塩、アセスルファムカリウム、ソーマチン、アスパ
ルテーム、スクラロース、アリテーム、ネオテーム、ス
テビア抽出物に含まれるステビオサイドなどの高甘味度
甘味料等を挙げることができる。
リーム生地に添加されるものが選択されて用いられる。
般的な冷菓の製造工程を採ればよい。一般的な冷菓の製
造方法は、原料の秤量混合→加温(50〜70℃)→溶
解・混合→濾過→ホモジナイズ→殺菌(68℃、30分
以上またはHTST殺菌やUHT殺菌)→冷却(5℃以
下)→熟成(殺菌冷却したミックスを0〜5℃に保持
し、水和をはかる)→フレーバー添加→フリージング→
充填の工程を経て製造するが、これらに限定されるもの
ではない。
を有し、かつヒートショック耐性に優れる氷菓を、特別
な工程を経ることなく、通常の冷菓の製造装置を用いる
ことにより製造できるようになった。また、従来オーバ
ーランが出にくいとされている乳固形分の含有量の少な
い氷菓を調製する際に、目的とする高いオーバーランを
出すことができ、新食感を有する氷菓を提供できるよう
になった。
等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら
限定されるものではない。なお、処方中、特に記載のな
い限り単位は重量部とし、文中*印のものは、三栄源エ
フ・エフ・アイ株式会社製を示す。
物を水に添加し、80℃10分間攪拌溶解した後、冷却
(5℃)する。これに香料添加後、全量補正し、5℃、
3時間エージング後、香料を添加し、フリージングし、
オーバーラン200%の氷菓を作成した。出来上がった
氷菓は、綿菓子風の軽い食感であり、室温(25℃)で
30分間放置したが、氷菓の溶融、シュリンクは見られ
ずヒートショック耐性も良好であった。
物を水に添加し、80℃10分間攪拌溶解した後、冷却
(5℃)する。これに果汁、クエン酸を添加後、全量補
正し、5℃、3時間エージング後、香料を添加し、フリ
ージングし、オーバーラン200%のピーチシャーベッ
トを作成した。出来上がったシャーベットは、綿菓子風
の軽い食感であり、室温(25℃)で30分間放置した
が、シャーベットの溶融、シュリンクは見られずヒート
ショック耐性も優れていた。
Claims (2)
- 【請求項1】起泡剤として小麦由来の蛋白質加水分解物
を含み、オーバーランが100〜300%であることを
特徴とする氷菓。 - 【請求項2】更に安定剤としてタマリンド種子多糖類、
ローカストビーンガム、グァーガム及びカラギナンから
選ばれる1種以上を含む請求項1に記載の氷菓。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001168188A JP2002360178A (ja) | 2001-06-04 | 2001-06-04 | 氷 菓 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001168188A JP2002360178A (ja) | 2001-06-04 | 2001-06-04 | 氷 菓 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002360178A true JP2002360178A (ja) | 2002-12-17 |
Family
ID=19010451
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001168188A Pending JP2002360178A (ja) | 2001-06-04 | 2001-06-04 | 氷 菓 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002360178A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101093689B1 (ko) | 2011-06-30 | 2011-12-15 | 권요셉 | 솜사탕 아이스크림 및 그 제조 방법 |
WO2012076641A1 (en) * | 2010-12-08 | 2012-06-14 | Nestec S.A. | Frozen confectionary products comprising hydrolysed whole grain |
WO2015004923A1 (ja) * | 2013-07-12 | 2015-01-15 | キリン株式会社 | 非ビール系アルコール飲料又は清涼飲料のフローズン発泡体飲料 |
CN109793093A (zh) * | 2019-03-14 | 2019-05-24 | 天津商业大学 | 一种乳化稳定剂、抗融化冰淇淋及其生产方法 |
JP2020080717A (ja) * | 2018-11-22 | 2020-06-04 | 奥野製薬工業株式会社 | 氷菓子の融解を抑制するための組成物 |
-
2001
- 2001-06-04 JP JP2001168188A patent/JP2002360178A/ja active Pending
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JPWO2015004923A1 (ja) * | 2013-07-12 | 2017-03-02 | キリン株式会社 | 非ビール系アルコール飲料又は清涼飲料のフローズン発泡体飲料 |
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JP7290303B2 (ja) | 2018-11-22 | 2023-06-13 | 奥野製薬工業株式会社 | 氷菓子の融解を抑制するための組成物 |
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