JP4987119B2 - ブラシレスモータ装置及び制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば車用のEGR(Exhaust Gas Recirculation:排気ガス再循環)バルブ、VG(Variable Geometric)ターボアクチュエータ等の排ガス制御用アクチュエータの駆動源として用いられるブラシレスモータ装置及びブラシレスモータの駆動を制御する制御装置に関するものである。
従来、車用のEGRバルブ、VGターボアクチュエータ等といった排ガス制御用アクチュエータの駆動源としてブラシレスモータ装置が用いられる。このブラシレスモータ装置の駆動方式には、120度通電方式と180度通電方式などが知られている。例えば、3相ブラシレスモータの120度通電駆動の場合、電気角で60度ごとに通電するコイルの切り替えが行われ、各コイルの通電方向の切り替え時に電気角60度の無通電期間が存在する。この無通電期間の存在によりロータ位置の検出や着磁のばらつきの影響を小さくできる特徴を有する。このため、従来は、一般に120度通電方式が多く採用されている。
一方、近年、ブラシレスモータの応答性向上の要求が高まっており、上記のような無通電期間を有する120度通電駆動では市場の要求を満足することができなくなっている。例えば、特許文献1に記載されるブラシレスモータの駆動制御装置では、目標モータ回転数と実際の回転数との偏差に応じて算出された制御パラメータを基にブラシレスモータの回転数を制御するとともに、ブラシレスモータの回転位置の検出信号に基いて通電位相角を制御している。このように回転数制御の制御パラメータを用いて駆動回路の通電位相角を補正することにより、回転数の変化に対する応答性の確保を図っている。
特開2005−192338号公報
ブラシレスモータの応答性を向上させるには、特許文献1のように高分解能の回転位置センサと高性能なマイコンを用いることで自由に通電位相角を補正できる。しかしながら、安価なシステムにおいては、高分解能回転位置センサは使用できない。
図18は、電気角60度ごとに検出できるロータ回転位置センサにばらつきのある、ブラシレスモータにおける120度通電方式と180度通電方式の応答性を示すグラフであり、目標位置をステップ(段階)で変化させた場合における前記目標位置に達するまでの応答性をシミュレーションした結果を示している。ここで、図18中で符号Aを付した曲線が120度通電駆動(進角0度)での応答性のシミュレーション結果であり、符号Bを付した曲線が180度通電駆動(進角0度)での応答性のシミュレーション結果である。
図18において、180度通電駆動(進角0度)は、120度通電駆動(進角0度)より遅くなっている。このように180度通電方式では通電幅は広いが、図18に示すように120度通電方式よりも目標位置に達するまでの応答性が悪い。従って、互いに応答性の異なる通電方式を単に切り替えても所望の応答性を得ることができない。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、120度通電方式と180度通電方式を適宜切り替えることにより、ブラシレスモータの応答性を向上させたブラシレスモータ装置及びブラシレスモータの駆動を制御する制御装置を得ることを目的とする。
この発明に係るブラシレスモータ装置は、ロータの回転位置を検出する回転位置センサを有する3相かつ倍精度のブラシレスモータと、回転位置センサの検出信号に基づき、通電方式切り替えのパラメータとして回転速度に関係するパラメータの値を算出し、当該パラメータの値が第1の閾値を超えると、ブラシレスモータの駆動を120度通電方式から電気角30度進角させた180度通電方式へ切り替え、さらにパラメータの値が第2の閾値を超えると、電気角60度進角させた180度通電方式へ切り替える制御装置とを備え、ブラシレスモータは、固定的に配置されたステータと、ステータが複数の励磁パターンによって順次に励磁されることにより回転する所定の極数を有したロータと、ロータの電気角30度相当の分解能を有するロータ回転位置センサを備えるものである。
この発明によれば、3相かつ倍精度のブラシレスモータがステータとロータ及び回転位置センサを備え、制御装置は回転速度に関係するパラメータの値が第1の閾値を超えると、倍精度のブラシレスモータの駆動を120度通電方式から電気角30度進角させた180度通電方式へ切り替え、さらにパラメータの値が第2の閾値を超えると電気角60度進角させた180度通電方式へ切り替えるようにしたので、ブラシレスモータが有するロータの回転位置検出の分解能を単精度のブラシレスモータ装置のn倍に向上させ、120度通電と180度通電の双方の応答性を損なうことなく120度通電で得られない広範囲な回転速度の制御が可能な180度通電に切り替えることができ、ブラシレスモータの応答性を向上させることができるという効果がある。
この発明の実施の形態1に係るブラシレスモータ装置が適用されたEGRバルブの構造を軸方向に切断して示す断面図である。 図1中のブラシレスモータのモータシャフト端面から見た平面図である。 図1中のブラシレスモータの駆動を制御する制御装置の構成を示すブロック図である。 図1中のブラシレスモータ装置の運転時における通電方向、電気角及びホールスイッチの出力の関係を説明するための図である。 進角0度で120度通電方式によりバルブの開弁方向にロータを回転させるときの通電方向とホールスイッチから出力される信号との関係を示すタイミングチャートである。 120度通電方式の通電パターンでロータを開弁方向に回転させる場合の通電順序と、各通電におけるロータのトルク点を示す図である。 進角0度で120度通電方式によりバルブの閉弁方向にロータを回転させるときの通電方向とホールスイッチから出力される信号との関係を示すタイミングチャートである。 120度通電方式の通電パターンでロータを閉弁方向に回転させる場合の通電順序と、各通電におけるロータのトルク点を示す図である。 進角0度で180度通電方式によりバルブの開弁方向にロータを回転させるときの通電方向とホールスイッチから出力される信号との関係を示すタイミングチャートである。 180度通電方式の通電パターンでロータを開弁方向に回転させる場合の通電順序と、各通電におけるロータのトルク点を示す図である。 進角0度で180度通電方式によりバルブの閉弁方向にロータを回転させるときの通電方向とホールスイッチから出力される信号との関係を示すタイミングチャートである。 180度通電方式の通電パターンでロータを閉弁方向に回転させる場合の通電順序と、各通電におけるロータのトルク点を示す図である。 無進角の180度通電と30度進角させた180度通電駆動でバルブの開弁方向にロータを回転させるときの通電方向とホールスイッチから出力される信号との関係を示すタイミングチャートである。 通電切り替えの判定基準に設けたヒステリシス特性を説明するための図である。 単精度及び2倍精度のブラシレスモータ装置におけるホールスイッチの配置の例を示す図である。 無進角及び進角させた120度通電駆動と180度通電駆動とで、ロータの回転速度が目標位置に達するまでの応答性のシミュレーション結果を示す図である。 4倍精度のブラシレスモータ装置におけるホールスイッチの配置の例を示す図である。 無進角の120度通電と180度通電における目標位置に達するまでの応答性のシミュレーション結果を示す図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面に従って説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1によるブラシレスモータ装置を適用したEGRバルブの構造を軸方向に切断して示す断面図である。このEGRバルブは、大きく分けると、ブラシレスモータ1とバルブ機構2とから構成されている。ブラシレスモータ1は、モータシャフト3に螺合された円筒状のロータ4が、ケース5に固着されたステータ6の中空部に挿入されて、ベアリング7によって回転自在に支持されることにより構成されている。また、ロータ4には、その軸に垂直な面となるように、磁極位置検出用マグネット8が固着されている。
また、プリント基板9にはホールスイッチ(ロータ回転位置センサ)10が搭載されている。ホールスイッチ10は、ホール素子が組み込まれたICから構成されている。プリント基板9は、ホールスイッチ10が磁極位置検出用マグネット8に対向する位置になるようにケース5に取り付けられている。ロータ4に螺合されるモータシャフト3は、ロータ4の回転によって、その軸方向(図1中の上下方向)に移動可能になっており、ロータ4の1回転当たりのモータシャフト3の移動量が所定量になるように、モータシャフト3及びロータ4にねじが形成されている。
バルブ機構2には、バルブ11が固着されたバルブシャフト12が設けられており、その軸はモータシャフト3の軸と同一位置になるように配置されている。このバルブシャフト12は、フェイルセーフ機能を実現するために、リターンスプリング13によって、バルブ11が閉じる方向(以下、「閉弁方向」という)に付勢されている。バルブシャフト12は、その一端にモータシャフト3が当接することにより、その軸方向(図示矢印方向)に移動可能になっている。
図2は、図1中のブラシレスモータのモータシャフト端面から見た平面図である。このブラシレスモータ1のステータ6のスロット数は「9」であり、ロータ4の極数は「12」であり、磁極位置検出用マグネット8の極数は「12」である。このように、ロータ4の極数と磁極位置検出用マグネット8の極数とが同一であり、かつ3個のホールスイッチ10を備えたブラシレスモータ装置を、この明細書では「単精度のブラシレスモータ装置」と呼ぶ。磁極位置検出用マグネット8に対向するように配置されたホールスイッチ10は、図2に示すように、Uホールスイッチ、Vホールスイッチ、Wホールスイッチといった3個のホールスイッチから構成されている。
図3は、図1中のブラシレスモータの駆動を制御する制御装置の構成を示すブロック図である。図3に示すように、制御装置14は、ホールスイッチインタフェース15、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略す)16、ハイサイドFETドライブ回路17−1〜17−3、ローサイドFETドライブ回路18−1〜18−3、ハイサイドFET19−1〜19−3、ローサイドFET20−1〜20−3、第1過電流検出回路21、第2過電流検出回路22及びラッチ回路23を備える。なお、制御装置14は、ブラシレスモータ1の制御部として一体に設けてもよく、またブラシレスモータ1とは別個の電子制御ユニットとして設けてもよい。
ホールスイッチインタフェース15は、Uホールスイッチからホールスイッチ端子(U)を介して送られてくる信号、Vホールスイッチからホールスイッチ端子(V)を介して送られてくる信号及びWホールスイッチからホールスイッチ端子(W)を介して送られてくる信号を入力し、所定の増幅等を行った後に、マイコン16に送る。
マイコン(制御部)16は、ホールスイッチインタフェース15から送られてくる信号に基づき、モータ制御信号を生成し、PWM出力ポートからハイサイドFETドライブ回路17−1〜17−3及びローサイドFETドライブ回路18−1〜18−3に送る。また、マイコン16は、ラッチ回路23からの駆動停止信号が送られてきた場合に、モータ制御信号の生成を停止する。
ハイサイドFETドライブ回路(駆動回路部)17−1〜17−3は、ラッチ回路23から駆動停止信号が送られてきていない場合に、マイコン16から送られてくるモータ制御信号に基づき駆動信号を生成し、ハイサイドFET(駆動回路部)19−1〜19−3のゲートにそれぞれ送る。ハイサイドFET19−1〜19−3は、ハイサイドFETドライブ回路17−1〜17−3から所定のタイミングで送られてくる駆動信号に応じてターンオンし、電源から第1過電流検出回路21の抵抗R1を経由して送られてくる電流を、モータ端子(U)、モータ端子(V)又はモータ端子(W)をそれぞれ経由してブラシレスモータ1のステータ6の巻線に送る。
ローサイドFETドライブ回路(駆動回路部)18−1〜18−3は、ラッチ回路(駆動回路部)23から駆動停止信号が送られてきていない場合に、マイコン16から送られてくるモータ制御信号に基づき駆動信号を生成し、ローサイドFET(駆動回路部)20−1〜20−3のゲートにそれぞれ送る。ローサイドFET20−1〜20−3は、ローサイドFETドライブ回路18−1〜18−3から所定のタイミングで送られてくる駆動信号に応じてターンオンし、ステータ6の巻線からモータ端子(U)、モータ端子(V)又はモータ端子(W)をそれぞれ経由して送られてくる電流を、第2過電流検出回路22の抵抗R2を経由してグランドに流す。
第1過電流検出回路(駆動回路部)21は、抵抗R1と、この抵抗R1の両端の電圧を検出する演算増幅器AMP1とから構成されており、電源からハイサイドFET19−1〜19−3を経由してステータ6の巻線に流れる電流が所定値以上になったことを検出した場合に、過電流である旨を表す過電流信号を生成し、ラッチ回路23に送る。第2過電流検出回路(駆動回路部)22は、抵抗R2と、この抵抗R2の両端の電圧を検出する演算増幅器AMP2とから構成されており、ステータ6の巻線からローサイドFET20−1〜20−3を経由してグランドに流れる電流が所定値以上になったことを検出した場合に、過電流である旨を表す過電流信号をラッチ回路23に送る。
ラッチ回路(駆動回路部)23は、第1過電流検出回路21及び第2過電流検出回路22から送られてくる過電流信号をラッチし、駆動停止信号としてハイサイドFETドライブ回路17−1〜17−3及びローサイドFETドライブ回路18−1〜18−3に送るとともに、マイコン16に送る。これにより、ハイサイドFETドライブ回路17−1〜17−3及びローサイドFETドライブ回路18−1〜18−3における駆動信号の生成が停止されるとともに、マイコン16によるモータ制御信号の生成が停止される。
制御装置14が、ブラシレスモータ1を120度通電方式でロータ開側方向(CCW方向)へ駆動させる際、通電方向がV相→U相の場合、ハイサイドFET19−2及びローサイドFET20−1がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−2→モータ端子(V)→ステータ6の巻線→モータ端子(U)→ローサイドFET20−1→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れて、ステータ6の巻線が励磁される。
通電方向がW相→U相の場合、ハイサイドFET19−3及びローサイドFET20−1がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−3→モータ端子(W)→ステータ6の巻線→モータ端子(U)→ローサイドFET20−1→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れ、ステータ6の巻線が励磁される。
通電方向がW相→V相の場合、ハイサイドFET19−3及びローサイドFET20−2がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−3→モータ端子(W)→ステータ6の巻線→モータ端子(V)→ローサイドFET20−2→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れ、ステータ6の巻線が励磁される。
通電方向がU相→V相の場合は、ハイサイドFET19−1及びローサイドFET20−2がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−1→モータ端子(U)→ステータ6の巻線→モータ端子(V)→ローサイドFET20−2→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れ、ステータ6の巻線が励磁される。
通電方向がU相→W相の場合は、ハイサイドFET19−1及びローサイドFET20−3がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−1→モータ端子(U)→ステータ6の巻線→モータ端子(W)→ローサイドFET20−3→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れ、ステータ6の巻線が励磁される。
通電方向がV相→W相の場合は、ハイサイドFET19−2及びローサイドFET20−3がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−2→モータ端子(V)→ステータ6の巻線→モータ端子(W)→ローサイドFET20−3→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れ、ステータ6の巻線が励磁される。
一方、制御装置14が、ブラシレスモータ1を180度通電方式でロータ開側方向(CCW方向)へ駆動させる際、通電方向がV相→U,W相の場合、ハイサイドFET19−2及びローサイドFET20−1,20−3がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−2→モータ端子(V)→ステータ6の巻線→モータ端子(U,W)→ローサイドFET20−1,20−3→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れ、ステータ6の巻線が励磁される。
通電方向がV,W相→U相の場合、ハイサイドFET19−2,19−3及びローサイドFET20−1がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−2,19−3→モータ端子(V,W)→ステータ6の巻線→モータ端子(U)→ローサイドFET20−1→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れ、ステータ6の巻線が励磁される。
通電方向がW相→U,V相の場合、ハイサイドFET19−3及びローサイドFET20−1,20−2がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−3→モータ端子(W)→ステータ6の巻線→モータ端子(U,V)→ローサイドFET20−1,20−2→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れ、ステータ6の巻線が励磁される。
通電方向がU,W相→V相の場合は、ハイサイドFET19−1,19−3及びローサイドFET20−2がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−1,19−3→モータ端子(U,W)→ステータ6の巻線→モータ端子(V)→ローサイドFET20−2→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れ、ステータ6の巻線が励磁される。
通電方向がU相→V,W相の場合は、ハイサイドFET19−1及びローサイドFET20−2,20−3がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−1→モータ端子(U)→ステータ6の巻線→モータ端子(V,W)→ローサイドFET20−2,20−3→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れ、ステータ6の巻線が励磁される。
通電方向がU,V相→W相の場合は、ハイサイドFET19−1,19−2及びローサイドFET20−3がターンオンされる。これにより、電源→第1過電流検出回路21→ハイサイドFET19−1,19−2→モータ端子(U,V)→ステータ6の巻線→モータ端子(W)→ローサイドFET20−3→第2過電流検出回路22→グランドという経路で電流が流れ、ステータ6の巻線が励磁される。
図4は、図1中のブラシレスモータ装置の運転時における通電方向、電気角及びホールスイッチの出力の関係を説明するための図であり、図4(a)は120度通電駆動の場合を示しており、図4(b)は180度通電駆動の場合を示している。なお、図4(a)及び図4(b)はいずれも図2に示した単精度のブラシレスモータ装置の通電切り替えパターンである。
単精度のブラシレスモータ装置の場合は、12極の磁極位置検出用マグネット8及び3個のホールスイッチ10が使用されている。この場合、一対のN極及びS極(電気角360°)内にU相、V相及びW相にそれぞれ対応するUホールスイッチ、Vホールスイッチ及びWホールスイッチが等角度間隔(電気角120°)で配置され、一対のN極及びS極の1周期(機械角60°、電気角360°)内に6つの状態が存在するようになっている。
図4(a)に示すように、120度通電駆動では、バルブ11の開弁方向(開方向)にロータ4を回転させる場合は、ステータ6のU相、V相及びW相の各巻線に対して、V→U、W→U、W→V、U→V、U→W、V→Wの順番で通電が繰り返される。一方、閉弁方向(閉方向)にロータ4を回転させる場合は、ステータ6のU相、V相及びW相の各巻線に対して、W→V、W→U、V→U、V→W、U→W、U→Vの順番で通電が繰り返される。
一方、図4(b)に示すように、180度通電駆動では、バルブ11の開弁方向(開方向)にロータ4を回転させる場合は、ステータ6のU相、V相及びW相の各巻線に対して、V→UW、VW→U、W→UV、UW→V、U→VW、UV→W、V→UWの順番で通電が繰り返される。一方、閉弁方向(閉方向)にロータ4を回転させる場合は、ステータ6のU相、V相及びW相の各巻線に対して、UW→V、W→UV、VW→U、V→UW、UV→W、U→VW、UW→Vの順番で通電が繰り返される。
図5は、進角0度で120度通電方式によりバルブの開弁方向にロータを回転させるときの通電方向とホールスイッチから出力される信号との関係を示すタイミングチャートである。マイコン16は、ホールスイッチ10から送られてくる信号に基づき、ハイサイドFET19−1(ハイサイドFET U)、ハイサイドFET19−2(ハイサイドFET V)、ハイサイドFET19−3(ハイサイドFET W)、ローサイドFET20−1(ローサイドFET U)、ローサイドFET20−2(ローサイドFET V)及びローサイドFET20−3(ローサイドFET W)を、図示するタイミングでモータ通電番号の昇順に順次オン/オフさせることにより、ロータ4を開弁方向に回転させる。
図6は、120度通電方式の通電パターンでロータを開弁方向に回転させる場合の通電順序と、各通電におけるロータのトルク点を示す図である。つまり、ロータ4を開弁方向に進角させるためには、通電パターンを、図中の括弧付き数字で示されるモータ通電番号(1)→(6)の順番で切り替えなければならない。
図7は、進角0度で120度通電方式によりバルブの閉弁方向にロータを回転させるときの通電方向とホールスイッチから出力される信号との関係を示すタイミングチャートである。マイコン16は、ホールスイッチ10から送られてくる信号に基づき、ハイサイドFET19−1(ハイサイドFET U)、ハイサイドFET19−2(ハイサイドFET V)、ハイサイドFET19−3(ハイサイドFET W)、ローサイドFET20−1(ローサイドFET U)、ローサイドFET20−2(ローサイドFET V)及びローサイドFET20−3(ローサイドFET W)を、図示するタイミングでモータ通電番号の降順に順次オン/オフさせることにより、ロータ4を閉弁方向に回転させる。
図8は、120度通電方式の通電パターンでロータを閉弁方向に回転させる場合の通電順序と、各通電におけるロータのトルク点を示す図である。つまり、ロータ4を閉弁方向に進角させるためには、通電パターンを、図中の括弧付き数字で示されるモータ通電番号(6)→(1)の順番で切り替えなければならない。
図9は、進角0度で180度通電方式によりバルブの開弁方向にロータを回転させるときの通電方向とホールスイッチから出力される信号との関係を示すタイミングチャートである。マイコン16は、ホールスイッチ10から送られてくる信号に基づき、ハイサイドFET19−1(ハイサイドFET U)、ハイサイドFET19−2(ハイサイドFET V)、ハイサイドFET19−3(ハイサイドFET W)、ローサイドFET20−1(ローサイドFET U)、ローサイドFET20−2(ローサイドFET V)及びローサイドFET20−3(ローサイドFET W)を、図示するタイミングでモータ通電番号の昇順に順次オン/オフさせることにより、ロータ4を開弁方向に回転させる。
図10は、180度通電方式の通電パターンでロータを開弁方向に回転させる場合の通電順序と、各通電におけるロータのトルク点を示す図である。つまり、ロータ4を開弁方向に進角させるためには、通電パターンを、図中の括弧付き数字で示されるモータ通電番号(1)→(12)の順番で切り替えなければならない。
図11は、進角0度で180度通電方式によりバルブの閉弁方向にロータを回転させるときの通電方向とホールスイッチから出力される信号との関係を示すタイミングチャートである。マイコン16は、ホールスイッチ10から送られてくる信号に基づき、ハイサイドFET19−1(ハイサイドFET U)、ハイサイドFET19−2(ハイサイドFET V)、ハイサイドFET19−3(ハイサイドFET W)、ローサイドFET20−1(ローサイドFET U)、ローサイドFET20−2(ローサイドFET V)及びローサイドFET20−3(ローサイドFET W)を、図示するタイミングでモータ通電番号の降順に順次オン/オフさせることにより、ロータ4を閉弁方向に回転させる。
図12は、180度通電方式の通電パターンでロータを閉弁方向に回転させる場合の通電順序と、各通電におけるロータのトルク点を示す図である。つまり、ロータ4を閉弁方向に進角させるためには、通電パターンを、図中の括弧付き数字で示されるモータ通電番号(12)→(1)の順番で切り替えなければならない。
次に、この実施の形態1によるブラシレスモータ1の駆動制御について説明する。
(1)通電方式の切り替え
先ず、ブラシレスモータ1が単精度のブラシレスモータである場合を例に挙げて説明する。制御装置14のマイコン16は、ホールスイッチインタフェース15を介してホールスイッチ10から入力する回転位置の検出信号に基づいて、ブラシレスモータ1の回転速度を算出する。ここで、回転速度が所定の閾値以下の低中速範囲では、進角制御を行わず(進角0度)に120度通電方式でブラシレスモータ1を駆動させる。
この後、回転速度が上がっていき上記所定の閾値を超えた高速範囲になると、マイコン16は、120度通電から所定の進角量だけ進角させた180度通電へ切り替えてブラシレスモータ1を駆動させる。例えば、180度通電駆動における通電期間を120度通電における無通電期間の半期間である電気角30度だけ進角させる。一方、回転速度が落ちて上記所定の閾値以下になれば、マイコン16は、180度通電から再び120度通電に戻してブラシレスモータ1を駆動させる。
図13は、無進角の180度通電と30度進角させた180度通電駆動でバルブの開弁方向にロータを回転させるときの通電方向とホールスイッチから出力される信号との関係を示すタイミングチャートであり、図13(a)は無進角の180度通電の場合を示し、図13(b)は30度進角させた180度通電の場合を示している。マイコン16は、回転速度が上記所定の閾値を超えると、ホールスイッチ10から送られてくる信号に基づき、ハイサイドFET19−1(ハイサイドFET U)、ハイサイドFET19−2(ハイサイドFET V)、ハイサイドFET19−3(ハイサイドFET W)、ローサイドFET20−1(ローサイドFET U)、ローサイドFET20−2(ローサイドFET V)及びローサイドFET20−3(ローサイドFET W)を、図13(b)に示すようにホールスイッチ10で検出されたロータ4の磁極の変化(図13中のホールスイッチ10の出力論理の変化)に対し電気角30度分先行させるタイミングでモータ通電番号の昇順に順次オン/オフさせることにより、ロータ4を開弁方向に回転させる。
図5に示した120度通電(無進角)のホールスイッチ10の切り替わりタイミングでは、図13(a)に示す180度通電(無進角)の通電の切り替えは作れない。しかし、図13(b)に示す180度通電(30度進角)の通電切り替えタイミングは、120度通電(無進角)の通電切り替えタイミングと同じになる。
図16で後述する目標位置をステップ(段階)で変化させた場合における目標位置に達するまでの応答性をシミュレーションした結果において、120度通電駆動(進角0度)で目標位置に到達するまでの応答性に対して、180度通電駆動(進角30度)の方が速い。
なお、単精度のブラシレスモータ1において、180度通電の進角量を30度とする場合を示したが、180度通電方式の応答性を損なわない範囲であれば30度以下の進角量であってもよい。
また、上述の説明では、ブラシレスモータ1の回転速度に応じて120度通電から180度通電へ切り替える場合を示したが、ロータ4の回転位置の実位置と目標位置との位置偏差を、ブラシレスモータ1の回転速度に関係するパラメータとして求め、この位置偏差に応じて通電切り替えを行うようにしてもよい。
例えば、マイコン16が、ホールスイッチ10から送られてくるロータ4の磁極位置の検出信号に基づいて回転位置の実位置を算出し、この実位置と目標位置との位置偏差を所定の閾値と比較する。このとき、位置偏差が上記所定の閾値を超えて実位置との位置偏差が大きい場合、回転速度を上げて偏差を低減する必要があるので180度通電(進角30度)へ切り替える。
なお、回転速度及び位置偏差をそれぞれの閾値と比較し、これらの少なくとも一方が閾値を超えたことに応じて120度通電から180度通電へ切り替えるようにしてもよい。このようにすることにより、回転速度が必要な際に確実に180度通電へ切り替えることができる。
(2)通電切り替えの判定基準のヒステリシス特性
ブラシレスモータ1の駆動状況として、回転速度が上昇している場合と回転速度が下降している場合の双方において、120度通電と180度通電を切り替える回転速度に関係するパラメータの閾値が同一であると、閾値周辺で通電切り替えが頻繁に発生する可能性がある。このように通電切り替えが頻繁になると、各通電方式でブラシレスモータ1に供給する電流波形にリンギングを生じさせ、ブラシレスモータ1の動作が不安定になる。
そこで、この実施の形態1では、回転速度が上昇している場合に120度通電から180度通電へ切り替える判定基準となる閾値と、回転速度が下降している場合に180度通電から120度通電へ切り替える判定基準となる閾値とを、所定の間隔だけ離れた値にそれぞれ設定する。
図14は、通電切り替えの判定基準に設けたヒステリシス特性を説明するための図であり、図14(a)は回転速度が上昇している場合、図14(b)は回転速度が下降している場合を示している。図14(a)に示すように、180度通電から120度通電へ切り替える判定基準となる閾値A1とし、120度通電から180度通電へ切り替える判定基準となる閾値A2とする。閾値A1<閾値A2であり、閾値A1,A2は回転速度のふらつき(回転速度の微小変動)を吸収できる間隔だけ離れた値であるものとする。
制御装置14は、ブラシレスモータ1を駆動させ、回転速度が上昇して閾値A1を超えても120度通電から180度通電への切り替えは行わない。さらに回転速度が上昇して閾値A2を超えると、120度通電(進角制御無し)から180度通電(進角制御有り)への切り替えを実行する。このようにすることで、閾値A2近辺で回転速度が上下に変動しても、180度通電から120度通電への切り替えに関しては不感帯となり、頻繁に通電切り替えが発生することがない。
一方、図14(b)に示す回転速度が下降している場合は、回転速度が下降して閾値A2以下となっても180度通電から120度通電への切り替えは行わない。さらに回転速度が下降して閾値A1以下になると、制御装置14は、180度通電から120度通電(進角制御無し)への切り替えを実行する。これにより、閾値A1近辺で回転速度が上下に変動しても、120度通電から180度通電への切り替えに関しては不感帯となり、頻繁に通電切り替えが発生することがない。
このように、通電切り替えの判定基準にヒステリシス特性を持たせることにより、リンギングを防止することができ、ひいてはブラシレスモータ1を安定して動作させることができる。
(3)n倍精度のブラシレスモータにおける通電方式の切り替え制御
上述まででは単精度のブラシレスモータ1を駆動対象とした場合を説明したが、この発明は、これ以外の構成のブラシレスモータ装置に対しても適用可能である。
図15は、単精度及び2倍精度のブラシレスモータ装置におけるホールスイッチの配置の例を示す図である。単精度のブラシレスモータ装置の場合は、12極の磁極位置検出用マグネット8及び3個のホールスイッチ10が使用されている。この場合、一対のN極及びS極(電気角360°)内にU相、V相及びW相にそれぞれ対応するUホールスイッチ、Vホールスイッチ及びWホールスイッチが等角度間隔(電気角120°)で配置され、一対のN極及びS極の1周期(機械角60°、電気角360°)内に6つの状態が存在するようになっている。
また、ロータの回転位置検出の分解能を上げるために、磁極位置検出用マグネット8の極数を、図15に示すように単精度の2倍の「24」にしたブラシレスモータ装置が開発されている。このような、磁極位置検出用マグネット8の極数がロータ4の極数の2倍であり、かつ3個のホールスイッチ10を備えたブラシレスモータ装置を、この明細書では「2倍精度のブラシレスモータ装置」と呼ぶ。この2倍精度のブラシレスモータ装置によれば、ロータの回転位置検出の分解能を、単精度のブラシレスモータ装置の2倍に向上させることができる。
図15に示す2倍精度のブラシレスモータ装置には、24極の磁極位置検出用マグネット8及び3個のホールスイッチ10が使用されている。また、一対のN極及びS極(電気角360°)内にU相、V相及びW相にそれぞれ対応するUホールスイッチ、Vホールスイッチ及びWホールスイッチが等角度間隔(電気角120°)で配置され、一対のN極及びS極の1周期(機械角30°、電気角360°)内に3つの状態が存在するようになっている。単精度及び2倍精度のいずれの場合も、ホールスイッチ10は、DCモータにおけるブラシの役割を果たすものである。
図16は、ロータ回転位置センサにばらつきのあるブラシレスモータに対し、無進角及び進角させた120度通電駆動と180度通電駆動とでロータの回転速度が目標位置に達するまでの応答性のシミュレーション結果を示す図であり、上述の2倍精度のブラシレスモータ装置を対象としている。また、図16(a)は、ロータ4の回転位置の目標位置をステップ(段階)で変化させた場合の目標位置に達するまでの挙動のシミュレーション結果であり、図16(b)は、図16(a)の結果を基に120度通電駆動(進角0度)を基準として各通電方式での応答性を正規化した値を示している。なお、図16では、ブラシレスモータ1のPWM駆動回路(マイコン16)の駆動デューティが100%であり、モータ単体での動作、すなわち無負荷である場合を想定している。
図16(a)に示すように、ブラシレスモータ1の応答波形は、通電方式やその進角量によって異なる。180度通電駆動で60度進角させた結果(曲線a)が最も応答性がよく、図16(b)のように応答性が59%であった。また、30度進角させた180度通電駆動(曲線b)の応答性が71%、60度進角させた120度通電駆動(曲線c)の応答性が75%、30度進角させた120度通電駆動(曲線d)の応答性が92%となった反面、無進角の120度通電駆動(曲線e)及び180度通電駆動(曲線f)の応答性はそれぞれ100%、114%であった。このように、120度通電及び180度通電の双方とも進角制御により応答性が向上する。
そこで、この実施の形態1では、2倍精度のブラシレスモータ1において、回転速度が上がっていき、回転速度が所定の第1の閾値を超えた中速範囲になると、制御装置14のマイコン16が、無進角の120度通電から30度進角させた180度通電へ切り替えてブラシレスモータ1を駆動させる。さらに、回転速度が上がって所定の第2の閾値を超えた高速範囲になると、マイコン16が、さらに30度進角(60度進角)させた180度通電へ切り替えてブラシレスモータ1を駆動させる。
一方、回転速度が落ちて上記第2の閾値以下になれば、マイコン16が、30度進角の180度通電に戻してブラシレスモータ1を駆動させ、上記第1の閾値以下になれば無進角の120度通電に切り替える。このように駆動制御することにより、120度通電と180度通電の双方の応答性を損なうことなく、120度通電で得られない広範囲な回転速度の制御が可能な180度通電駆動に切り替えることができる。
また、低速範囲において30度進角させた120度通電でブラシレスモータ1を駆動させ、中速範囲で30度進角させた180度通電に切り替え、高速範囲でさらに進角量30度進めて60度進角させた180度通電に切り替えるようにしてもよい。さらに、低中速範囲において60度進角させた120度通電でブラシレスモータ1を駆動させ、高速範囲で60度進角させた180度通電に切り替えるようにしてもよい。
図17は、4倍精度のブラシレスモータ装置におけるホールスイッチの配置の例を示す図である。この場合、6個のホールスイッチ10が使用される。図15に示した2倍精度のブラシレスモータ装置で配置されているUホールスイッチ、Vホールスイッチ及びWホールスイッチに対し、所定のオフセットだけずらした位置に、Upホールスイッチ、Vpホールスイッチ及びWpホールスイッチがそれぞれ配置されている。オフセットの量は、磁極位置検出用マグネット8を構成する一対のN極およびS極の角度(機械角30°、電気角360°)の1/12であり、機械角2.5°(電気角15°)となる。
図17に示すブラシレスモータ装置は、2倍精度のブラシレスモータ装置にUpホールスイッチ、Vpホールスイッチ及びWpホールスイッチを設けたことにより、さらに2倍の回転位置の検出分解能を有する。このようないわゆる「4倍精度のブラシレスモータ装置」に対しても、本発明を適用することができる。例えば、120度通電駆動から、ロータ回転位置の検出精度に応じて決定した電気角15度毎に進角させた180度通電でブラシレスモータ1を駆動させる。さらに、4倍精度の場合は、150度通電駆動も可能である。
なお、本発明は、磁極位置検出用マグネット8の極数を単精度のn倍にしたn倍精度のブラシレスモータ装置についても適用可能である。
以上のように、この実施の形態1によれば、回転速度に関係するパラメータの値と所定の閾値との比較結果に応じて、ブラシレスモータ1の駆動を120度通電方式と電気角30度進角させた180度通電方式との間で切り替える。この構成において、制御装置14が、回転速度に関係するパラメータとしてブラシレスモータ1の回転速度を算出し、この回転速度が所定の閾値を超えると、ブラシレスモータ1の駆動を120度通電方式から電気角30度進角させた180度通電方式へ切り替える。このように駆動制御することにより、応答性を向上させたブラシレスモータ装置を提供することができる。
また、この実施の形態1によれば、回転速度に関係するパラメータとして、ブラシレスモータ1の回転速度、及びロータ4の回転位置の目標位置との位置偏差、のうちの少なくとも一方を用いるので、回転速度に応じてブラシレスモータ1の駆動を適切な通電方式に切り替えることができる。
さらに、この実施の形態1によれば、制御装置14が120度通電方式と180度通電方式とを可逆的に切り替えてブラシレスモータ1の駆動を制御するにあたり、正方向の切り替えと逆方向の切り替えで互いに異なる閾値を設定し、回転速度に関係するパラメータの値と前記閾値とをそれぞれ比較して正方向と逆方向の切り替えを行う。このように、閾値にヒステリシス特性を持たせることにより、当該閾値近辺での回転速度に関係するパラメータの変動に伴うリンギングの発生を防止することができ、ブラシレスモータ1を安定駆動させることができる。
さらに、この実施の形態1によれば、制御装置14が、ブラシレスモータ1の駆動を制御するためのモータ制御信号を生成するマイコン16からなる制御部と、このモータ制御信号に基づいて上述のようなブラシレスモータ1の通電方式の切り替えを行う、ハイサイドFETドライブ回路17−1〜17−3、ローサイドFETドライブ回路18−1〜18−3、ハイサイドFET19−1〜19−3、ローサイドFET20−1〜20−3、第1過電流検出回路21、第2過電流検出回路22及びラッチ回路23からなる駆動回路部とを備えたので、ブラシレスモータ1の応答性を向上させることができる。
なお、上記実施の形態1において、通電方式の切り替えの判定基準となる閾値は、不図示の入力装置を用い、外部から制御装置14のマイコン16に適宜設定できるようにしてもよい。

Claims (4)

  1. ロータの回転位置を検出する回転位置センサを有する3相かつ倍精度のブラシレスモータと、
    前記回転位置センサの検出信号に基づき、通電方式切り替えのパラメータとして回転速度に関係するパラメータの値を算出し、当該パラメータの値が第1の閾値を超えると、前記ブラシレスモータの駆動を120度通電方式から電気角30度進角させた180度通電方式へ切り替え、さらに前記パラメータの値が第2の閾値を超えると、電気角60度進角させた180度通電方式へ切り替える制御装置とを備え、
    前記ブラシレスモータは、固定的に配置されたステータと、前記ステータが複数の励磁パターンによって順次に励磁されることにより回転する所定の極数を有したロータと、前記ロータの電気角30度相当の分解能を有するロータ回転位置センサを備えることを特徴とするブラシレスモータ装置。
  2. 制御装置は、120度通電方式と180度通電方式とを可逆的に切り替えてブラシレスモータの駆動を制御するにあたり、正方向の切り替えと逆方向の切り替えで互いに異なる閾値を設定し、回転速度に関係するパラメータの値と前記閾値とをそれぞれ比較して前記正方向と前記逆方向の切り替えを行うことを特徴とする請求項1記載のブラシレスモータ装置。
  3. 通電方式切り替えのパラメータは、ブラシレスモータの回転速度、及びロータの回転位置の目標位置との位置偏差のうちの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1記載のブラシレスモータ装置。
  4. ブラシレスモータの駆動を制御する制御装置において、
    請求項1記載の制御を行うためのモータ制御信号を生成する制御部と、
    前記モータ制御信号に基づいて前記ブラシレスモータの通電方式を切り替える駆動回路部とを備えたことを特徴とする制御装置。
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