JP4986688B2 - 管継手、及び、管の過電圧保護方法 - Google Patents

管継手、及び、管の過電圧保護方法 Download PDF

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Description

本発明は、外周面に導電層を有するフレキシブル管等の管を接続するために用いられる管継手に係り、特に、落雷などにより誘起される過電圧である誘導雷サージなどに対し安全対策が施されたフレキシブル管用の管継手に関する。この管継手に接続されるフレキシブル管は、建物の壁面内又は床下等にてガス管又は水道管等として配管される。
従来から知られたこの種の管継手の一つは、管の絶縁性被覆層の内部に設けられた導電性部材と直接に接続されるようになっている(特許文献1の段落0022〜0024、図1等を参照)。つまり、この管継手に接続される管は、その管の外表面に、導電性部材と絶縁性被覆層とを有しており、さらに、管継手は、他に設けられた導電性設備等に接続することができる。管継手と管の導電性部材とが直接に接続されることにより、落雷時等における誘導雷サージは、その大部分が管の導電性部材から管継手及び導電性設備を経て大地へと導かれる。その結果、管本体の一点に電気エネルギーが集中することがなくなるため、管本体が落雷により損傷を受けることを防ぐことが可能となっている。
特開2003−083482号公報
しかしながら、上述の特許文献1は、管継手と管中の導電性部材とを直接に接続することを提案するものではあるが、この導電性部材に接続するための管継手を具体的な構成として表すものではない。一方、管の施工に要するコストを考えるならば、その施工は容易にまた省力的に行えることが望ましい。
本発明の目的の一つは、接続される一の管から他の管等への導電性を簡単な構造により確実に確保しつつ、管の施工を容易に行うことができる管継手を提供することである。
請求項1に係る発明は、管を接続するために用いられる管継手であって、継手部と導電体とを備え、前記導電体は、前記継手部の内孔に挿入された前記管の外周を囲むようなリング部と、前記導電体の軸心側へと向かって突き出された複数の突出部を有し、さらに前記リング部と前記突出部との間に弾性部材を配置しており、前記管の導電層は、当該管の外周の一部にて当該管の長手方向へと延びていくように帯状に形成されており、前記複数の突出部のうちの一の突出部と、当該一の突出部に隣接する他の突出部との間における前記管の周方向への間隔は、前記導電層における前記管の周方向への長さよりも小さいことを特徴とする。ここで、管は外周面に導電層を有している。継手部は、管の端部を挿入させる内孔を有し導電性があり、また、導電体は、継手部の内孔に挿入された管の外周を囲むように設けられ、管の導電層と継手部との間を電気的に導通させる。
請求項2に係る発明は、この請求項1に係る発明において、上記導電体は、リング状の周の一部に切り欠きを有し、前記弾性部材は、前記リング部の内周面に沿うように設けられていることを特徴とする。請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明において、上記導電体は、リング状の周の一部に切り欠きを有し、前記弾性部材は、前記リング部の内周面と前記突出部の内側の面に沿うように設けられていることを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項2又は請求項3に係る発明において、上記導電体は、上記継手部の内孔の内周面と、この内孔に挿入された管の導電層との双方に接触するように配置されていることを特徴する
本発明によると、継手部の内孔に挿入された管の外周を囲むように設けられた、例えばリング状、C字状(リング状の周の一部が切り欠かれた形状)等の導電体によって、その管の外周面の導電層と、継手部との間が導通される。このような導電体は、管継手を製造する際に継手部の内孔の内側又は内孔の開口端部等に組み込まれる。この導電体を用いた管継手は簡単な構造であり、また、管の施工時に管と管継手との取り付けを複雑にするものではない。さらに、このような管の外周を囲むような導電体の形状によると、管継手に接続される一の管から他の管等への導電性を確実に確保することができる。
以下、本発明を実施するための最良の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施の形態)
図1は本発明に係る第1の実施の形態のフレキシブル管用の管継手を示す断面図である。(この管継手1の上側半分は管挿入後スライド部材30を継手本体26側へと押し込む前の状態を示しており、またその下側半分はスライド部材30の押し込みが完了した状態を示している(後述))。この管継手1に接続されるフレキシブル管Aは外周面に導電層を有している。すなわち、同図1に示すように、フレキシブル管Aは、蛇腹状に形成された金属コルゲート管A1と、この金属コルゲート管A1の外周面に被覆された絶縁性樹脂層A4と、絶縁性樹脂層A4の外周に設けられた導電層である金属層A3と、その金属層A3の外周面を被覆する樹脂層A2とからなる。例えば、金属コルゲート管A1は、厚さが0.15〜0.5mm程度のステンレス鋼製フープ材に溶接及びコルゲーション加工を施すことで屈曲可能に形成され、また、絶縁性樹脂層A4は、厚さ0.4〜1.0mm程度の軟質ビニル樹脂等の合成樹脂被覆層である。
フレキシブル管Aの端部において、金属コルゲート管A1の所定の長さ分が露出するように、樹脂層A2、金属層A3及び絶縁性樹脂層A4が、例えば金属コルゲート管A1の凹凸の7個分だけ除去されている。さらに、この被覆の端部からこれに続いて、金属層A3の所定の長さ分が露出するように、樹脂層A2の被覆が、金属コルゲート管A1の凹凸の4個分だけ除去されている。これら被覆の除去はフレキシブル管Aの金属層A3と管継手1の導電体20(後に詳述)とを導通させるためのものである。
管継手1は、主として、管挿入孔24を有し内壁面が段状に成形された継手本体26と、管挿通孔28を有する円筒状のスライド部材30とにより構成される。これら継手本体26及びスライド部材30はいずれもステンレス等の導電性を有する金属からなる。また、ここでは、継手本体26の管挿入孔24と、スライド部材30の管挿通孔28とが合わさり、フレキシブル管Aの端部を挿入させる継手部の内孔を構成している。
より詳細には、スライド部材30は、フレキシブル管Aの長手方向におけるフレキシブル管側(図1に向かって右側)の外径の大きなヘッド部30aと、フレキシブル管Aの長手方向における管継手側(同図1に向かって左側)のそのヘッド部30aより外径が小さな摺動部30bとからなる。このスライド部材30の摺動部30bは、上記管挿入孔24の開口端からフレキシブル管Aの長手方向に沿って摺動可能に嵌め込まれている。
この摺動部30bの外周面の接合段部と継手本体26(管挿入孔24)の内周面との間には、リング状の弾性体よりなる水密Oリング34を介在させており、これにより摺動部30bの外周面と継手本体26の内周面との隙間から管継手1の内側に水分が浸入しないようにしている。また、ヘッド部30aの内周面とフレキシブル管Aの外周面との間には、リング状の弾性体よりなる水密パッキン36を介在させており、これによりフレキシブル管Aの外周面とスライド部材30の内周面との隙間から管継手1の内側に水分が浸入しないようにしている。
さらに、上記スライド部材30は、フレキシブル管Aの長手方向における管継手側の外周面に、断面が矩形状でありリング状に形成された溝部38を有しており、この溝部38には、リングの一部が切り欠かれたC字状のストップリング部材40が収容されている。このストップリング部材40は、断面が円形の例えばバネ鋼を成形したものであり、これを縮径させ(径を縮小させ)圧縮された状態で上記溝部38内へ収容している。したがって、このストップリング部材40は、この状態で拡径する(径を拡大する)ように作用する。
上記継手本体26の奥側に位置する内壁の段部には、パッキン部材42が設けられる。さらに、このパッキン部材42には、リング状の気密パッキン42aと、そのスライド部材30側に連設するリング状の耐火パッキン42bとが固定して設けられている。気密パッキン42aは、例えばNBR(ニトリルゴム)、フッ素ゴム等の弾性体よりなり、また、耐火パッキン42bは、例えば膨張黒鉛とNBR等のゴム材とが一体成形された弾性体よりなる。フレキシブル管Aの挿入時には、このフレキシブル管Aの端部の露出した金属コルゲート管A1が、少なくともパッキン42aの内周面を弾性的に押圧しつつ、その内周面に密着して挿入されるようになっている。火災時等に高温にさらされると、耐火パッキン42bの体積が膨張して内部を密閉するようになっている。なお、この耐火パッキン42bは、弾性を有していなくてもよく、また、円形でなく例えばC字状でもよい。更に、耐火パッキン42bの位置は気密パッキン42aに連設するものでなくてもよい。
そして、この気密パッキン42aの基端側(図1に向かって左側)の側部と、継手本体26の内壁の段部との間には、リング状のストッパ部材44が介在して設けられる。このストッパ部材44は、リング部46と、その内側にその周方向に沿って等間隔で設けられた複数の係合片48とよりなる。このリング部46の内側に金属コルゲート管A1を挿通するようになっており、この係合片48は、リング部46の軸心方向に対し、金属コルゲート管A1を挿通させる向きへと所定の角度θ、例えば45度傾斜させて設けられており、その先端の内径は金属コルゲート管A1の凸部19における外径よりも小さく設定されている。したがって、金属コルゲート管A1がその挿入時にこのリング状のストッパ部材44に達すると、金属コルゲート管A1は、さらに上記係合片48に当接しつつこの係合片48を弾性的に変形させながら、係合片48の内側に挿通していくことになる。
加えて、上記スライド部材30と上記パッキン部材42との間には、リング状のリテーナ部材50が設けられている。このリテーナ部材50は、例えば樹脂で形成された円筒状の前方つば部52と、その前方つば部52の一端に一体的に成形されスライド部材30が押し込まれた時には金属コルゲート管A1の凹部18に係合する金属製の後方突部54とからなる。具体的には、この前方つば部52の内径は金属コルゲート管A1の凸部19の外径よりも僅かに大きく設定されており、前方つば部52内に金属コルゲート管A1が挿通されるようになっている。この前方つば部52に一体となった複数の後方突部54は、スライド部材30が押し込まれる前の無負荷時には、コルゲート管A1の凸部19の外径よりもわずかに大きく半径方向外側へと開くように傾斜して拡径された状態となっている。そして、各後方突部54は、上記リング状の前方つば部52を支点として変形し、すなわち半径方向に拡大又は縮小することができる。
そして、この各後方突部54の外面側の前方(図1に向かって右側)には、縮径テーパ面52aが形成されている。この縮径テーパ面52aは、スライド部材30を押し込んだ時に、上記スライド部材30に設けた抜け防止テーパ面30dと当接して、この各後方突部54を、縮径させるようにすなわちこの継手本体26の軸心側へと向かうように弾性的に屈曲変形させる。
なお、この縮径テーパ面52aと当接するスライド部材30の端部は、抜け防止テーパ面30dに限定されない。すなわち、スライド部材30の端部は、リテーナ部材50を押圧した時にこのリテーナ部材50を縮径させる機能を有する構造であるならば、どのような形状でもよい。このスライド部材30の端部の形状を、テーパ面でなく、例えば適度の曲率を付けた曲面形状としてよく、また多段を有するように段加工された端面形状としてもよい。さらには、このスライド部材30の端部の形状を、単に端部を垂直に切り落としたような直角形状の端面としてもよい。これらのように、水密パッキン36、パッキン部材42、リテーナ部材50及びストッパ部材44は、いずれも、所定長被覆が剥離され金属コルゲート管A1が露出された部分に接するように設置されるので、導電層A3とは直接電気的に接続されていない。また、導電層A3は、水密パッキン36により芯だしがされているため、必ずしも継手本体26又はスライド部材30と接するとは限らない。これらの結果、導電層A3によって導かれた電気エネルギーは、その行き場がなくなり、金属コルゲート管A1に導かれる可能性がある。
以上のような構成の管継手1において、さらに、上記スライド部材30の内周面を一周するように、また継手本体26とスライド部材30とからなる継手部の内孔に挿入されたフレキシブル管Aの外周を囲むように、導電体収容溝30cが形成されている。この導電体収容溝30cの内部にリング状の導電体20が挿入されている。この導電体20によって、フレキシブル管Aの金属層A3とスライド部材30とが導通する。
また、スライド部材30は上述のように導電性のあるストップリング部材40を介して継手本体26と連結されているから、フレキシブル管Aの金属層A3と継手本体26とは上記導電体20及びスライド部材30を介して電気的に導通することになる。継手本体26におけるスライド部材30側とは反対の端部には、接続用雄ねじ22が形成されている。この接続用雄ねじ22により管継手1は(図示しない)別の機器又は配管部材に接続される。これら鋼管又は管継手は、建物の鉄骨等に固定されたり、埋設管に接続されたりしている。
上記導電体20につきより詳細を説明する。図2は導電体20を示す斜視図である。導電体20は、同図2に示すように、リング状の周の一部に切り欠きCを有する略C字状のリング部20aと、リング部20aからフレキシブル管Aの軸心側へと向かって突き出された複数の略矩形状をした突出部20bとからなる。この導電体20は、厚さ20μm〜0.5mmの導電性を有する銅又は銅合金から成形されており、弾性を有する。導電体20は、管継手1の製造時にはその縮径させた状態で導電体収容溝30cへと収容される。この導電体20(リング部20a)は、その弾性により拡径しようとするため、リング部20aの外周面は、スライド部材30の一部である導電体収容溝30cの底面に接触することになる。また、導電体20の突出部20bは、継手本体26の内孔の奥側に向けて傾斜しており、加えて、この突出部20bの先端部Dは、フレキシブル管Aの外周面に沿うように適度な曲率を有する円弧状に形成されている。突出部20bのこの傾斜及び弾性と、その先端部Dの形状とにより、フレキシブル管Aは、管継手1の内孔にスムーズに挿入可能となるとともに、導電体20(突出部20b)がフレキシブル管Aの外周面に形成された金属層A3とより確実に接触することになる。この先端部Dの形状は、フレキシブル管Aの外周面との接触性を確保しつつ製造時に簡便に成形するために、のこぎり刃状となっていてもよい。
突出部20bは、リング部20aに複数設けられるが、例えば、図3に示すように、金属層A3がフレキシブル管Aの外周の一部にてその長手方向へと延びていくように帯状に形成されている場合、突出部20bと帯状の金属層A3とが管の施工時にいかなる位置関係になったとしても、互いが確実に接触するように、突出部20bを構成することが望ましい。このような帯状の金属層A3の形成は、管の製造コストを抑えること等を目的としている。
このように金属層Aが帯状に設けられる場合、複数の突出部20bのうちの一の突出部20bと、この突出部20bに隣接して設けられる他の突出部20bとの間におけるフレキシブル管Aの周方向への間隔B1(図2)が、上記帯状の導電層における周方向への長さB3(図3)よりも小さくなるように、突出部20bの周方向への長さB2(図2)が設定される。特に、フレキシブル管Aの金属層A3がその外周の全周にわたっている場合には、突出部20bは複数でなく一つだけ設けるようにしてもよい。
これらのような管継手1の構成により、落雷時においてフレキシブル管Aに生じた誘導雷サージを、順に、管継手1内の導電体20、スライド部材30、継手本体26を介して、(接続用雄ねじ22に接続された)他の機器又は配管部材等へと拡散させさらに地絡させることができる。
すなわち、一般家屋等にあっては、その近隣に落雷が発生すると、地面又は電線等を介して建物の鉄骨やアンカーなどの金属部に誘導雷サージが侵入し、鉄骨等とフレキシブル管Aとの間に電位差が生じ、これにより火花放電が生じることがある。この火花放電によって、金属コルゲート管A1に直径1mm程度の孔が開き、ガス漏れにつながる危険性がある。上述の管継手1によると、このような誘導雷サージを、他の鋼管等へと拡散させ地絡させることができる。特に、図2に示した導電体20は、管継手1を製造する際に組み込まれるため、管の施工時に、フレキシブル管Aと管継手1との接続作業以外に新たな作業が付加されることがない。すなわち、この管継手1によると、落雷時等における他の管等への導電性が簡単な構造により確実に確保されるとともに、配管工の作業者は、このような管継手1の導電性に関わる構造を意識することなく、簡単な工具を用い管の被覆層A2を剥離する負荷が加わることを除き、管の施工を通常と同様に行うことができる。
(第2の実施の形態)
次に、本発明に係る第2の実施の形態である管継手を説明する。本実施の形態においては、第1の実施の形態にて継手本体26(スライド部材30)とフレキシブル管Aの金属層A3とを電気的に導通させる導電体20に代え、導電体61を用いる。図4はこの導電体61を示す断面図であり、また図5は導電体61を示す斜視図である。ここで説明する管継手及び導電体の構成、作用効果以外の管継手及び導電体の構成、作用効果については上記第1の実施の形態に準ずる。
本実施の形態の管継手1に設けられる導電体61は、図4及び図5に示すように、リング状(又はその周の一部が切り欠かれた略C字状)のリング部61aと、リング部61aからフレキシブル管Aの軸心側に向かって突き出された複数の突出部61bとからなる。このリング部61aは、上記リング20aに相当し、突出部61bは上記突出部20bに相当する。この導電体61はねじ、銀合金等によるろう付け、導電性がある接着剤等によってスライド部材30の側面に固着される。また、スライド部材30の開口端部を(図4に向かって右側に)突出させてその内周面に雌ねじを形成し、この雌ねじに螺合する雄ねじを外周面に有する短円筒状の押さえ部材を用いて導電体61を押さえる等してもよい。
この導電体61の形状についてより詳細を説明する。図6はその導電体61の形状を説明するための図である。同図6(a)に示すように、導電体61の突出部61bはその先端を管継手1の外側へと屈曲させる屈曲部Eを有しており、突出部61bはこの屈曲部Eにてフレキシブル管Aの金属層A3に接触している。
このような導電体61によっても、継手本体26のスライド部材30の端部の側面(継手本体26の内孔の開口端部の側面)と、この継手本体26とスライド部材30とからなる継手部の内孔に挿入されたフレキシブル管Aの外周面上の金属層A3とを導通させることができる。仮に、同図6(b)のように、突出部61bに屈曲部Eを設けないものとすると、その先端部Fが金属層A3を剥離させる恐れがある。また、突出部61bが屈曲部Eを有していることにより、同図6(c)のように、金属層A3が剥離してその剥離した金属層A3が塊状部Gを形成していたときに、この塊状部Gを介してフレキシブル管Aの金属層A3と導電体61とを導通させることができる。
加えて、このような導電体61によると、第1の実施の形態とは異なり、管継手1の外観から、導電体61がスライド部材30及びフレキシブル管Aの金属層A3に接触しているか否かを確認することができる。また、第1の実施の形態の導電体20が水密パッキン36よりも内側(同図4の向かって左側)に設けられているのに対して、この導電体61は水密パッキン36よりも外側(同図4に向かって右側)に設けられている。そのため、ここでは、水密パッキン36よりも外側で且つ導電体61よりも内側の位置まで金属層A3を除去することができ、このように金属層A3を除去することによって、特にこの金属層A3が帯状に形成されている場合に水密パッキン36より内側の水密性を向上させることができる。
なお、この突出部61bは、第1の実施の形態の導電体20の突出部20bと同様に、帯状に形成された金属層A3の外周方向への長さに合わせた間隔を有していてよい。このように複数の突出部20bの間に適切な間隔を設定することにより、フレキシブル管A及び導電体61の製造コストを抑えることができる。
(第3の実施の形態)
本発明に係る第3の実施の形態である管継手を説明する。本実施の形態においては、第1の実施の形態の導電体20に代えて、導電体62を用いる。図7はこの導電体62を示す断面図であり、また図8は導電体62を示す斜視図である。ここで説明する管継手及び導電体の構成、作用効果以外の管継手及び導電体の構成、作用効果については上記第1の実施の形態に準ずる。
スライド部材30は、その端部の外周面に、導電体62を固定するための断面矩形状の固定溝31を有する。導電体62は、図7及び図8に示すように、スライド部材30の外周を囲むようにリング状に成形されるリング部62aと、リング部62aの先端側(図7に向かって右側)においてリング部62aからフレキシブル管Aの軸心に向かって突き出された突出部62bと、リング部62aの基端側(同図7に向かって左側)においてリング部62aからフレキシブル管Aの軸心に向かって突き出され固定溝31に収容される突出部62cとからなる。突出部62bの先端部は、フレキシブル管Aの金属層A3に接触している。この導電体62は、図8に示すように半円弧状のもの2つをねじ又は接着剤等を用いて貼り合わせるようになっていてもよいし、またこれとは異なり一体に成形されるものでもよい。導電体62を一体に成形する場合、突出部62cを固定溝31に嵌め入れるため導電体62に適度な弾性を持たせる。
このような導電体62によっても、継手本体26のスライド部材30の端部の外周面(継手本体26の内孔の開口端部の外周面)と、この継手本体26の内孔に挿入されたフレキシブル管Aの外周面上の金属層A3とを導通させることができる。さらに、導電体62によって、上記第2の実施の形態と同様に、第1の実施の形態よりも外観からの接触部分の視認性がよくなり、また管継手1内部の水密性を向上させることができる。加えて、この導電体62は、その構造から、第2の実施の形態の導電体61よりもより強固に安定して金属層A3と接触する。
(他の実施の形態等)
以上、具体的な実施の形態によって本発明を説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で変更して実施することができる。例えば、第1の実施の形態においては、図2の導電体20のリング部20aと突出部20bとは、一片の金属片を所定形状に切断した後、その切断後の金属片に曲げ加工を施すことにより作製することを想定した。一方、リング部20aのスライド部材30への設置安定性を高めるためには、この導電体20にはある程度の肉厚を必要とする。ところが、導電体20を肉厚にした場合には突出部20bも肉厚になり、これによりフレキシブル管Aを継手本体26の内孔に挿入する時の抵抗を高めてしまう恐れがある。このフレキシブル管Aの挿入抵抗を適度なものとするため、導電体20の作製に、突出部20に対するプレス工程等を加えることによりリング部20aと突出部20bとの肉厚を異なる厚みに成形してもよい。
また、上記第1の実施の形態において次のような変形例を採用することができる。図9は第1の実施の形態の管継手の一の変形例における導電体20を示す断面図である。本実施の形態は、導電体20の設置を安定させるための押さえ板を用いる点が第1の実施の形態と異なる。すなわち、押さえ板20dは短円筒状又はその短円筒の一部を切り欠いたC字状の形状であり、この押さえ板20dがリング部20aの内周面に沿うように設けられている。また、押さえ板20dが拡径及び縮径するように押さえ板20dに弾性を持たせ、押さえ板20dにその弾性によりフレキシブル管Aの外周側へと付勢させてもよい。フレキシブル管Aを管継手1の内孔に挿入するフレキシブル管Aの挿入施工の際に、この押さえ板20dは適度な抵抗となる。押さえ板20dを用いることにより、フレキシブル管Aをよりスムーズに挿入させることが可能になるとともに、導電体20の導電体収容溝30cへの設置状態をより安定させることが可能になる。
また、第1の実施の形態及びその変形例においては、図2、図9等に示すように導電体20のリング部20aの形状を薄板状とした。これに代えて、導電体20に例えばワイヤーを用いたり、その断面が矩形状のものなどを用いたりしてもよい。また、導電体20に、線状体をらせん状に巻いたものを用いてもよい。つまり、導電体20は、管継手1の継手本体26にフレキシブル管Aを挿入させた際に継手本体26又はスライド部材30とフレキシブル管Aの金属層A3とが当接する形状であればよい。この導電体20の材質は、単体の金属に限らない。導電体20は、導電性がある部材であれば、例えば樹脂部材上に導電塗料を塗ったものであってもよい。当然ながら、その電気抵抗値がより低いものほど導電体20の性能は向上する。
図10は第1の実施の形態の管継手の他の一の変形例における導電体20を示す断面図である。本実施の形態は、導電体20の突出部20bをより確実にフレキシブル管Aの金属層A3に接触させるための補助弾性部材20eを用いる点が第1の実施の形態と異なる。すなわち、補助弾性部材20eはリング状(又はその一部が切り欠かれたC字状)の形状であり、この補助弾性部材20eがリング部20aの内周面と突出部20bの内側の面に沿うように設けられている。例えば、フレキシブル管Aの挿入施工の際にこのフレキシブル管Aが偏平していたり斜め方向に挿入されたりすると、フレキシブル管Aに当たった突出部20bが必要以上に倒れこむ恐れがある。補助弾性部材20eを用いることにより、そのような倒れこみを防いで、フレキシブル管Aの金属層A3と導電体20とを確実に接触させることが可能になる。その結果、フレキシブル管Aの金属層A3とスライド部材30との間の導電性がより確実に確保される。
ここでは、補助弾性部材20eにゴム材料を用いることを想定しているが、金属薄肉片である突出部20bを略軸心に向かって押す力を有するものであれば特にゴム材料に限定されるものではない。また、この補助弾性部材20eには、上述の導電体20とフレキシブル管Aの金属層A3との接触性を向上させる機能に加えて、上記押さえ板dと同様の導電体20の設置をより安定させる機能を備えさせることもできる。
このような補助弾性部材20eを用いることなく、上述したフレキシブル管Aの挿入施工時の突出部20bの倒れこみを防いで、導電体20とフレキシブル管Aの金属層A3との接触性を向上させるために、突出部20bの材質に、ばね鋼などの弾性に優れたものを用いてもよい。
さらに、上記第2の実施の形態において、図11(a)に示すように、上述した補助弾性部材20eと同様の補助弾性部材61cを設けてもよい。この補助弾性部材61cにはゴム又は金属が用いられ弾性がある。また、補助弾性部材61cはリング状(又はその一部が切り欠かれたC字状)の形状である。この補助弾性部材61cは、縮径するように、すなわち屈曲部Gの先端をフレキシブル管Aの金属層A3に押さえつけるように作用する。このような補助弾性部材61cを用いることにより、突出部61bの導電体61の屈曲部Gの位置を安定させ、また導電体61とフレキシブル管Aの金属層A3とを確実に接触させることが可能になる。
上記第3の実施の形態においても、図11(b)に示すように、上述した補助弾性部材61cと同様の補助弾性部材62dを用いることができる。この補助弾性部材62dにより、導電体62の位置を安定させ、また導電体62とフレキシブル管Aの金属層A3との接触性を高めることができる。
上記各実施の形態においては、管の端部を挿入させる内孔を有し導電性がある継手部が、継手本体26、スライド部材30等からなるものとした。これとは異なり、例えばスライド部材を用いない管継手についても、本発明を適用することができる。すなわち、この場合、継手本体自体が、上記の内孔を有する継手部を構成することになり、継手本体の内孔に挿入された管の導電層と、この継手本体とが、内孔の内周面又は内孔の開口端部に設けられた導電体により導通される。
第1の実施の形態のフレキシブル管用の管継手1を示す断面図である。 管継手1の導電体20を示す斜視図である。 従来から用いられている帯状の導電層を有するフレキシブル管を示す斜視図である。 第2の実施の形態の管継手の導電体61を示す断面図である。 導電体61を示す斜視図である。 導電体61の形状を説明するための図である。 第3の実施の形態の管継手の導電体62を示す断面図である。 導電体62を示す斜視図である。 第1の実施の形態の管継手1の一の変形例における導電体20を示す断面図である。 第1の実施の形態の管継手1の他の一の変形例における導電体20示す断面図である。 他の実施の形態における補助弾性部材を説明するための図である。
符号の説明
1……管継手
20,61,62……導電体
20a,61a,62a……リング部
20b,61b,62b……突出部
26……継手本体
30……スライド部材
A……フレキシブル管
A1……金属コルゲート管
A3……金属層

Claims (4)

  1. 外周面に導電層を有する管を接続するために用いられる管継手であって、
    前記管の端部を挿入させる内孔を有し導電性がある継手部と、
    前記内孔に挿入された前記管の外周を囲むように設けられ、当該管の前記導電層と前記継手部との間を導通させる導電体とを備え、
    前記導電体は、前記継手部の内孔に挿入された前記管の外周を囲むようなリング部と、
    前記導電体の軸心側へと向かって突き出された複数の突出部を有し、
    さらに前記リング部と前記突出部との間に弾性部材を配置しており、
    前記管の導電層は、当該管の外周の一部にて当該管の長手方向へと延びていくように帯状に形成されており、
    前記複数の突出部のうちの一の突出部と、当該一の突出部に隣接する他の突出部との間における前記管の周方向への間隔は、前記導電層における前記管の周方向への長さよりも小さいことを特徴とする管継手。
  2. 前記導電体は、リング状の周の一部に切り欠きを有し、
    前記弾性部材は、前記リング部の内周面に沿うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の管継手。
  3. 前記導電体は、リング状の周の一部に切り欠きを有し、
    前記弾性部材は、前記リング部の内周面と前記突出部の内側の面に沿うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の管継手。
  4. 前記導電体は、前記継手部の内孔の内周面と、当該内孔に挿入された前記管の導電層との双方に接触するように配置されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の管継手。
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