JP4985708B2 - 電子部品の半田付け方法および電子部品実装用基板 - Google Patents
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これらの一例として、特許文献4に開示された放熱電極の分割構成を図11に示す。図11中の、符号7’が放熱電極に適合した大面積のフットパターン、また、符号8’が分割構成された放熱電極の位置に対応してフットパターン7’上に設けられた分割構造の半田層である。半田層8’の面積は図8に示した半田層8の面積に比べて小さくなるので、溶融した半田層8の山の高さLb’も図8に示される半田層8の山の高さLbよりは低くなり、半田層6の山の高さLaに多少は近くなるが、依然として、フットパターン5上で融解した半田層6の山の高さLaに比べ、フットパターン7’上で融解した半田層8’の山の高さLbの方が高いので、程度の差こそあれ、信号電極2がフットパターン5上の半田層6に接触しなくなるという問題や電子部品1の取り付け位置に位置ずれが生じるといった問題が起こる。
更に、特許文献7では、電子部品の信号電極に対応して設けられた半田層が融解した際の半田の山の高さに比べて電子部品の放熱電極に対応して設けられた大面積の半田層が融解した際の半田の山の高さが高くなる点と、半田の山の高さの違いによる半田付け不良の発生について言及され、これを解消するための手段として、放熱電極に対応して設けられた大面積の半田層を分断して構成し、信号電極に対応して設けられた半田層の幅と電子部品の放熱電極に対応して設けられた半田層の幅を略一致させ、電子部品の信号電極に対応して設けられた半田層が融解した際の半田の山の高さと電子部品の放熱電極に対応して設けられた半田層が融解した際の半田の山の高さとを略一致させることによって電子部品の取り付けを正確に行なうようにする点が開示されている。
しかしながら、特許文献7に開示される技術思想は半田層の幅を統一する点について明示しているに過ぎず、半田層の長さや形状に関しては何らの考慮もされていない。特許文献7に記載される電子部品は放熱電極が信号電極と同様にして電子部品の側方に張り出す構成であるから、分割構成された放熱電極に対応する半田層の幅を信号電極の半田層の幅に合わせることで結果として放熱電極の半田層の形状および面積が信号電極の半田層の形状および面積に略一致するが、電子部品の下面中央部に大面積の放熱電極を備えたQFNやSON等の電子部品にあっては、分割構成された放熱電極の半田層の幅のみを信号電極の半田層の幅に合わせても、放熱電極の半田層と信号電極の半田層の形状および面積が著しく相違するため、電子部品の信号電極に対応して設けられた半田層が融解した際の半田の山の高さと電子部品の放熱電極に対応して設けられた半田層が融解した際の半田の山の高さとが一致せず、電子部品の取り付けを正確に行なうことが難しくなる。
前記目的を達成するため、特に、実装対象となる電子部品が有する電極のうち最小となる電極に適合させて各電子部品毎に半田印刷領域の形状および寸法を決め、
前記最小となる電極に接する電子部品実装用基板上の位置に前記半田印刷領域を設けると共に、
前記最小となる電極以外の他の電極に接する電子部品実装用基板上の位置には、前記最小となる電極に適合する半田印刷領域と同形同寸法の半田印刷領域を、前記他の電極の形状および寸法の範囲内で間隔を空けて複数個分散して設け、
これらの半田印刷領域にクリーム半田を印刷して半田層を形成し、
リフロー槽内で前記半田層を融解させて、前記電子部品を前記電子部品実装用基板上に載置することによって前記各電子部品を前記電子部品実装用基板上に取り付けるようにしたことを特徴とする構成を有する。
前記と同様の目的を達成するため、特に、実装対象となる電子部品が有する電極のうち最小となる電極に適合させて各電子部品毎に半田印刷領域の形状および寸法が決められ、
前記最小となる電極に接する電子部品実装用基板上の位置に前記半田印刷領域が設けられると共に、
前記最小となる電極以外の他の電極に接する前記電子部品実装用基板上の位置には、前記最小となる電極に適合する半田印刷領域と同形同寸法の半田印刷領域が、前記他の電極の形状および寸法の範囲内で間隔を空けて複数個分散して設けられ、これらの半田印刷領域にクリーム半田が印刷されていることを特徴とする構成を有する。
従って、リフロー槽内で半田層を融解させた際の各半田層の山の高さを一様にすることができ、電子部品の各電極を同時に半田層に接触させることが可能となるので、電子部品の取り付けの際の姿勢の傾き、更には、姿勢の傾きに伴う電極の接触不良や電子部品の横滑りによる取り付け位置の位置ずれの発生を未然に防止することができる。
また、電子部品実装用基板9のフットパターン7”上に形成する半田印刷領域の配置は、図1あるいは図4に示されるように、フットパターン5上に形成される半田印刷領域に対して必ずしも平行もしくは直交の状態とする必要はなく、形状および寸法さえ統一されていれば、例えば、図5に示されるように、フットパターン5上に形成される半田印刷領域に対して任意の角度で斜交していても構わない。
2 信号電極
3 放熱電極
4 電子部品実装用基板
5 信号電極に適合したフットパターン
6 信号電極に適合した半田層
7 放熱電極に適合した大面積のフットパターン
7’ 放熱電極に適合した大面積のフットパターン
7” 放熱電極に適合した大面積のフットパターン
8 放熱電極に適合した大面積の半田層
8’ 分割構造の半田層
8” 信号電極に適合する半田印刷領域と同形同寸法の半田印刷領域に印刷された半田層
9 電子部品実装用基板
La,Lb,Lb’,Lb” 半田層の山の高さ
G 電子部品の重心位置
Claims (6)
- リフロー槽内で電子部品実装用基板上の半田層を融解させた状態で、電子部品を電子部品実装用基板上に載置することによって電子部品を電子部品実装用基板上に取り付けるようにした電子部品の半田付け方法であって、
実装対象となる電子部品が有する電極のうち最小となる電極に適合させて各電子部品毎に半田印刷領域の形状および寸法を決め、
前記最小となる電極に接する電子部品実装用基板上の位置に前記半田印刷領域を設けると共に、
前記最小となる電極以外の他の電極に接する電子部品実装用基板上の位置には、前記最小となる電極に適合する半田印刷領域と同形同寸法の半田印刷領域を、前記他の電極の形状および寸法の範囲内で間隔を空けて複数個分散して設け、
これらの半田印刷領域にクリーム半田を印刷して半田層を形成し、
リフロー槽内で前記半田層を融解させて、前記電子部品を前記電子部品実装用基板上に載置することによって前記各電子部品を前記電子部品実装用基板上に取り付けるようにしたことを特徴とする電子部品の半田付け方法。 - 前記半田印刷領域の形状および寸法を、実装対象となる電子部品の信号電極に適合して決めると共に、
この電子部品の放熱電極に接する電子部品実装用基板上の位置には、前記電子部品の信号電極に適合させた半田印刷領域と同形同寸法の半田印刷領域を、前記放熱電極の形状および寸法の範囲内で間隔を空けて複数個分散して設けるようにしたことを特徴とする請求項1記載の電子部品の半田付け方法。 - 前記放熱電極に接する前記電子部品実装用基板上の位置に設けられた半田印刷領域の重心を合成した位置が、実装対象となる電子部品の重心位置と一致するように前記同形同寸法の半田印刷領域を設けたことを特徴とする請求項2記載の電子部品の半田付け方法。
- 電子部品を実装する電子部品実装用基板上にクリーム半田を印刷して半田層を形成した電子部品実装用基板であって、
実装対象となる電子部品が有する電極のうち最小となる電極に適合させて各電子部品毎に半田印刷領域の形状および寸法が決められ、
前記最小となる電極に接する電子部品実装用基板上の位置に前記半田印刷領域が設けられると共に、
前記最小となる電極以外の他の電極に接する前記電子部品実装用基板上の位置には、前記最小となる電極に適合する半田印刷領域と同形同寸法の半田印刷領域が、前記他の電極の形状および寸法の範囲内で間隔を空けて複数個分散して設けられ、これらの半田印刷領域にクリーム半田が印刷されていることを特徴とする電子部品実装用基板。 - 前記半田印刷領域の形状および寸法が、実装対象となる電子部品の信号電極に適合して決められると共に、
この電子部品の放熱電極に接する電子部品実装用基板上の位置には、前記電子部品の信号電極に適合する半田印刷領域と同形同寸法の半田印刷領域が、前記放熱電極の形状および寸法の範囲内で間隔を空けて複数個分散して設けられていることを特徴とする請求項4記載の電子部品実装用基板。 - 前記放熱電極に接する前記電子部品実装用基板上の位置に印刷された同形同寸法の半田印刷領域の重心を合成した位置が、実装対象となる電子部品の重心位置に一致していることを特徴とする請求項5記載の電子部品実装用基板。
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