JP4983282B2 - 音響整合部材 - Google Patents
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Description
振動発生手段である圧電体52の音響インピーダンスZPは、30×106kg/(m2s)であり、超音波の放射媒体である気体、例えば空気の音響インピーダンスZAは400kg/(m2s)程度であり大きく異なる。このような音響インピーダンスの異なる境界面上では超音波は反射し、透過する超音波の強さが弱くなり、効率よく伝搬されない。
この最適な値は、11×104kg/(m2s)程度となる。式(2)からわかるように、音響整合部材51は、固体で密度が小さく音速の遅いものが要求される。従来、音響整合部材51を軽量化するため、多孔体が用いられる。例えば特許文献1に記載されているように、多孔体が、セラミックもしくはセラミックとガラスとの混合物の焼結多孔体とした構成となっている。
図1は、本発明第1の実施の形態における防塵層2を備えた音響整合部材3の断面図、図2は本発明第1の実施の形態における超音波送受波器4の断面図を示している。
求される。
セラミックの粉砕は、ボールミルやポットミル等で混合、粉砕等することにより得られる。セラミック粉の平均粒径は特に限定しないが、好ましくは、10μm以下である。この範囲の平均粒径のセラミックを用いると、スラリー中での粉末分散性が向上されるとともに、焼結性も向上されるからである。
セラミックスラリーにおいて、セラミック粉末を懸濁する媒体は、水、有機溶媒、これらの混合溶媒等を使用することができる。好ましくは水を使用する。セラミックスラリー中に、セラミック粉末を均一に含有させるためには、適当な分散剤を使用することが好ましい。分散剤として、ポリカルボン酸系分散剤(アニオン系分散剤)を使用でき、具体的には、ポリカルボン酸アンモニウムやポリカルボン酸ナトリウムを使用できる。好ましくは、分散剤の添加量に伴うスラリー粘度変化が大きい分散剤を使用する。分散剤の使用量は、好ましくは、セラミック粉末の重量に対して5重量%以下であり、より好ましくは、1重量%以下である。
以上のようにして作製したスラリーに気泡を導入する。この気泡導入工程において、ゲル化材料として重合性材料を用いる場合には、重合性材料とともに、重合開始剤、あるいは重合開始剤と重合触媒とを添加することが好ましい。重合触媒を添加すれば、ゲル化温度やその添加量によりゲル化工程の時間を調整することができる。通常、重合触媒を添加すると、室温付近で速やかにゲル化(重合)が開始される。
このようにして調製した含気泡セラミックスラリーを、成形型等に注入して、ゲル化させ、ゲル状多孔質成形体を形成する。含気泡セラミックスラリー円筒状の型に流し込み、重合反応あるいはゲル化反応を行って、固化させる。スラリーが固化すると、スラリー中に存在していた気泡も、ゲル状体中に保存される。
つぎに、乾燥体から有機分を除去するために、さらに高温で加熱する。脱脂のための温度と時間は、使用した有機分の量および種類によって調整する。例えば、ゲル化のための材料としてメタクリルアミドとN,N−メチレンビスアクリルアミドを用いたスラリーから調製したゲル状多孔質成形体の場合、700℃で2日間脱脂する。
ただし、かさ密度=試料の重量/試料のかさ体積である。真密度は、例えば、極めて微粉化した試料の任意量をピクノメータに投入し、所定の容積に至るまで水を注入して煮沸等してボイドを排除した上で、その重さと容積との関係から求めることができる。
この工程では、シリカ乾燥ゲルの主原料となるオルガノシラン化合物と、これを加水分解するための水、反応溶媒、触媒を加えて出発原材料である混合溶液を作る工程である。オルガノシラン化合物は、例えば図6、7に示す分子配置概念図のような構造を有する。図7に示した分子は、非加水分解性有機基19がケイ素20に直接結合しており、他のオルガノシラン化合物とは加水分解が行われない。加水分解性有機基21も、直接ケイ素20に結合しており、加水分解によって他のオルガノシラン化合物と加水分解し重合する。図6、7に示したオルガノシラン化合物18、22は、個々の原料を単一あるいは複数混合して用いても良い。
さ、入手の容易さ、硬度が過度に低下しすぎないという点から、炭素数1〜4のアルキル基およびフェニル基が好ましい。
原料準備工程13に引き続きこの工程では、準備された混合溶液に触媒を加えて加水分解重合を促進させることによってゲルの固体骨格が形成させ、ゲルに溶剤を含んだ状態である湿潤ゲルをつくる工程である。ゲル化を促進するため、必要に応じて触媒の添加、溶液温度上昇を行う。触媒は、原料準備工程において例示してあるため省略する。
ゲル化工程14に引き続きこの工程では、ゲル化工程14で形成された湿潤ゲルの固体骨格の一部を分解しながら、新たな固体骨格を形成する。具体的には、まず再構築工程のための再構築原料と、再構築触媒および水と、必要に応じて溶媒を添加混合することによって再構築原料溶液を調製し、これにゲル化工程で得られた湿潤ゲルを浸漬させる。この
工程の処理時間、処理温度によって、シリカ乾燥ゲルの密度を調整することができる。
再構築工程15に引き続きこの工程では、再構築工程15までに得られた湿潤ゲルの表面に、溶媒中に疎水化剤を溶解した疎水化溶液を反応させることで、疎水基を導入する。
この工程では、疎水化工程までに得られた湿潤ゲルから溶媒を除き多孔質有機ガラスであるシリカ乾燥ゲルを得る。
る。
気信号を超音波送受波器4に加え、そのときの反射した超音波を超音波送受波器4で受信した信号波形の受信出力Aの大きさで評価した。その結果、伝搬する超音波波長(λ)の五百分の一から五十分の一としたときに、防塵性と超音波特性を満たすことができた。
図10は、本発明第2の実施の形態における超音波送受波器29の断面図である。
図12は、本発明第3の実施の形態における超音波送受波器30の断面図を示しており、図13は超音波送受波器30の製造工程図である。以下超音波送受波器30の製造工程に関して説明する。工程(a)は防塵層2を備えた音響整合部材3を形成する工程であり、実施の形態1、2と同様のため省略する。工程(b)は、圧電体5の焼き付け銀で形成した電極32表面と、有天筒状金属ケース33の天部外壁面とに接合部材34、35として用いた接着剤を印刷する工程である。印刷は、スクリーン印刷、グラビア印刷、転写など接着剤を所定の厚さに印刷できれば限定されるものではない。前記有天筒状金属ケース33は、鉄、真鍮、銅、アルミ、ステンレスあるいは、これらの合金、あるいはこれらの金属の表面にめっきを施した金属など導電性を有す材料であれば良い。
図14は、本発明第4の実施の形態における超音波流速・流量計の断面図を示すものである。
t1=L/(C+Vcosθ) (4)
で示される。
t2=L/(C−Vcosθ) (5)
で示される。
そして、(1)と(2)の式から流体の音速Cを消去すると、
V=(L/2cosθ)((1/t1)−(1/t2)) (6)
の式が得られる。
2 防塵層
3 防塵層を備えた音響整合部材3
42 流量計測部
43、44 超音波送受波器
45 計測回路
46 演算手段
Claims (1)
- 音響整合体の外周部に防塵層を備えた音響整合部材であって、
前記音響整合体の天部外壁面の前記防塵層は側壁部より薄く、
前記音響整合体は多孔体であり、
前記多孔体は第一の多孔体の空隙部に第二の多孔体を形成し、
前記第一の多孔体はセラミック材料であり、
前記第二の多孔体は多孔質有機ガラスであり、
前記多孔質有機ガラスはオルガノシラン化合物を重合させると共に乾燥してなるシリカ乾燥ゲルであり、
前記防塵層は前記音響整合体より密度が高く、前記第一の多孔体と同一材料であり、熱によって収縮する部材である音響整合部材。
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