JP2002232995A - 超音波探触子及びその製造方法 - Google Patents

超音波探触子及びその製造方法

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JP2002232995A
JP2002232995A JP2001029296A JP2001029296A JP2002232995A JP 2002232995 A JP2002232995 A JP 2002232995A JP 2001029296 A JP2001029296 A JP 2001029296A JP 2001029296 A JP2001029296 A JP 2001029296A JP 2002232995 A JP2002232995 A JP 2002232995A
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thin film
conductive thin
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Application number
JP2001029296A
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English (en)
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Hitoshi Ozawa
仁 小澤
Takayoshi Saito
孝悦 斉藤
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 より低い形状比の圧電振動子を有する複合圧
電振動体及びその複合圧電振動体を有する超音波探触子
の製造コストを低減した超音波探触子及びその製造方法
を提供する。 【解決手段】 所定の厚みを有する圧電振動子201と
第1の音響整合層2が厚み方向に1次元のつながりを有
した柱状の形状をマトリクス状に設け、圧電振動子1と
第1の音響整合層2の周辺に設けた3次元のつながりを
有した有機高分子材7と、第1の音響整合層2の圧電振
動子1と接していない面に導電性薄膜4を設けた構成を
有している。この構成により、より低い形状比の圧電振
動子1を用いた複合圧電振動体20を形成することがで
きる。また、圧電振動子1の不要な部分を削除する工程
も必要なくなるため、複合圧電振動体20を有する超音
波探触子の製造コストも低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波診断装置に
用いられる超音波探触子に係り、より低い形状比の圧電
振動子を有する複合圧電振動体を製造し、かつ、その複
合圧電振動体を有する超音波探触子の製造コストを低減
する超音波探触子及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、超音波探触子及びその製造方法は
特許第1775248号公報に記載されたものが知られ
ている。図14に従来の複合圧電振動体を有する超音波
探触子及びその製造方法を示す。
【0003】図14(a)において、圧電振動子201
を、ワックスなどの加熱すると軟化する熱硬化型樹脂2
02などを用いて平面度及び並行度の良い固定台203
に仮接着する。次に、図14(b)において、圧電振動
子201の厚みtの一部を残して、マトリクス状に形成
しようとする複合圧電振動体205(図14(f)参
照)の厚みc以上の厚みa(c<a<t)でダイシング
ソーを用いてマトリクス状に切断溝204を形成する。
そして、図14(c)において、ポリウレタンやエポキ
シなどの樹脂206を切断溝204に充填硬化させる。
樹脂206を硬化させた後、図14(d)において、ワ
ックスなどの熱硬化型樹脂202を溶かし、圧電振動子
201を裏返しにする。再び、平面度の良い固定台20
7にワックス等の熱硬化型樹脂208などを用いて圧電
振動子201を仮接着する。最後に、図14(e)、図
14(f)に示すように、形成しようとする複合圧電振
動体205の厚みc(c<a<t)となるように、厚め
の刃209を用いて不要部分を削り取り、平面度の良い
固定台207から剥ぎ取れば、複合圧電振動体205が
でき上がる。
【0004】複合圧電振動体205を形成した後は、圧
電振動子201を有する一般的な超音波探触子の製造方
法と同じであり、以下にその製造方法を示す(構成及び
製造方法は図示せず)。まず、複合圧電振動体205の
両面に電極を形成する。この構成により、複合圧電振動
体205に設けた電極間に印可した電気信号により超音
波を発生させたり、逆に受信した超音波を電気信号に変
換できる最も基本的な超音波探触子を製造することがで
きる。しかし、一般的には、複合圧電体205の生体側
に一層以上の音響整合層あるいは音響レンズを、また、
複合圧電振動体205の背面にバッキング材を各々接着
などにより積層し、超音波探触子を製造する。この構成
により、生体により効率良く超音波を送信したり、逆に
生体からの超音波をより効率良く受信することができ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超音波探触子の製造方法においては、形成する圧電振動
子柱210の厚みcに対する幅wの形状比R(w/c)
の圧電振動子柱210を形成するためには、より小さい
形状比R=w/a(<w/c、但し、a>c)の圧電振
動子柱210を形成する必要がある。しかし、ダイシン
グソーを用いて切断溝204を形成している最中に、圧
電振動子柱210が飛散してしまう問題があった。複合
圧電振動体205に設けられた圧電振動子201の形状
比は、複合圧電振動体205の特性にも大きな影響を与
え、一般的には、より小さい形状比の圧電振動子201
を有する複合圧電振動体205の方が、より良い特性を
示すことが知られている。したがって、従来の超音波探
触子及びその製造方法においては、より小さい形状比の
圧電振動子201を有する複合圧電振動体205の製造
が難しいという問題があった。また、従来の超音波探触
子及びその製造方法においては、複合圧電振動体205
と超音波探触子の製造は別々であり、通常、複合圧電振
動体205を形成した後に、電極や音響整合層などを設
けることにより超音波探触子を製造していたために、複
合圧電振動体205を有する超音波探触子の製造には多
くのコストがかかるという問題があった。
【0006】さらに、従来の超音波探触子及びその製造
方法においては、複合圧電振動体205を製造する場合
にも、形成しようとする複合圧電振動体205の厚みc
以上の厚みa(但し、a<圧電振動子201の厚みt)
までダイシングソーを用いて圧電振動子201に切断溝
204を形成し、切断溝204に樹脂206を充填、硬
化させた後、不要な厚み分(t−c)だけ削除する必要
があった。そのため、複合圧電振動体205の製造にも
多くのコストがかかるという問題があった。
【0007】本発明は、従来の問題を解決するためにな
されたもので、より低い形状比の圧電振動子201を有
する複合圧電振動体205及びその複合圧電振動体20
5を有する超音波探触子及びその製造方法を提供するこ
とを目的とする。また、複合圧電振動体205及び複合
圧電振動体205を有する超音波探触子の製造コストを
低減することのできる超音波探触子及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の超音波探触子
は、圧電振動子と、導電体から成る第1の音響整合層と
の面同士が接合された柱状体を有し、柱状体をマトリク
ス状に複数設け、複数の柱状体の間に有機高分子材を充
填し、第1の音響整合層の圧電振動子と接合されていな
い面に第1の導電性薄膜を形成したものである。
【0009】この構成により、より小さい形状比の圧電
振動子を有する複合圧電振動体及びその複合圧電振動体
を有する超音波探触子を製造することができる。
【0010】また、本発明の超音波振動子は、柱状体の
形状が、三角柱、四角柱または円柱である。
【0011】また、本発明の超音波振動子は、圧電振動
子の厚みをT(μm)、圧電振動子の幅をw(μm)お
よび前記第1の音響整合層の厚みをL(μm)とし、柱
状体の形状比R=w/(T+L)とするとき、形状比R
を、複数の柱状体のうち、中央部に位置する柱状体で大
きく、かつ外側の柱状体に行くに従い小さく、または、
中央部に位置する柱状体で小さく、かつ外側の柱状体に
行くに従い大きくしたものである。
【0012】また、本発明の超音波振動子は、複数の柱
状体の間隔を、中央部で狭く、外側に行くに従い広くし
たものである。
【0013】また、本発明の超音波振動子は、第1の音
響整合層は少なくとも2層で形成されているものであ
る。
【0014】また、本発明の超音波振動子は、第1の音
響整合層と接合していない圧電振動子の面と有機高分子
材の面との間に、第2の導電性薄膜を介在させたたもの
である。
【0015】また、本発明の超音波振動子は、第1の音
響整合層は第3の導電性薄膜で包含され、第1の導電性
薄膜と電気的に接続されているものである。
【0016】また、本発明の超音波振動子は、第1の音
響整合層と接合していない第1の導電性薄膜の面に1層
以上の第2の音響整合層を形成したものである。
【0017】また、本発明の超音波振動子は、複数の柱
状体を構成する第1の音響整合層のそれぞれの少なくと
も一部が、第1の音響整合層の導電体と同一の導電体を
介してつながっているものである。
【0018】また、本発明の超音波振動子は、同一の導
電体の前記第1の導電性薄膜からの高さを、中央部に位
置する前記導電体で低く、かつ、外側の前記導電体に行
くに従い高くしたものである。
【0019】本発明の超音波探触子の製造方法は、第1
の導電性薄膜と第1の音響整合層と圧電振動子とを順次
積層して第1の積層体を形成する工程と、第1の積層体
を固定台に固定する工程と、圧電振動子および第1の音
響整合層に切断溝をマトリクス状に形成する工程と、切
断溝に有機高分子材を充填する工程と、切断溝によって
形成された圧電振動子の第1の音響整合層と接合する面
と反対側のそれぞれの面同士を接続する第2の導電性薄
膜を、反対側のそれぞれの面に形成する工程とを備えた
ものである。
【0020】この構成により、音響整合層にも切断溝を
形成するため、圧電振動子の厚み分まで完全に圧電振動
子に切り込むことが可能となり、圧電振動子の不要な部
分を削除する工程がなくなり、複合圧電振動体および複
合圧電振動体を有する超音波の製造コストを低減するこ
とができる。また、より小さい形状比の圧電振動子をを
有する複合圧電振動体を製造することもできる。
【0021】また、本発明の超音波探触子の製造方法
は、圧電振動子および前記第1の音響整合層に切断溝を
マトリクス状に形成する工程において、第1の音響整合
層の一部を残すものである。
【0022】また、本発明の超音波探触子の製造方法
は、圧電振動子および前記第1の音響整合層に切断溝を
マトリクス状に形成する工程において、エキシマレーザ
を照射して切断溝を形成するものである。
【0023】本発明の超音波探触子の製造方法は、第1
の導電性薄膜と2層以上の第2の音響整合層と第1の音
響整合層と圧電振動子とを順次積層して第1の積層体を
形成する工程と、第1の積層体を固定台に固定する工程
と、圧電振動子および第1の音響整合層のみに切断溝を
マトリクス状に形成する工程と、切断溝に有機高分子材
を充填する工程と、切断溝によって形成された圧電振動
子の第1の音響整合層と接合する面と反対側のそれぞれ
の面同士を接続する第2の導電性薄膜を、反対側のそれ
ぞれの面に形成する工程とを備えたものである。
【0024】この構成により、音響整合層にも切断溝を
形成するため、圧電振動子の厚み分まで圧電振動子に切
り込むことが可能となり、圧電振動子の不要な部分を削
除する工程がなくなり、複合圧電振動体および複合圧電
振動体を有する超音波の製造コストを低減することがで
きる。また、より小さい形状比の圧電振動子をを有する
複合圧電振動体を製造することもできる。
【0025】また、本発明の超音波探触子の製造方法
は、第2の導電性薄膜を形成する工程の代わりに、バッ
キング材を形成する工程を備えたものである。
【0026】また、本発明の超音波探触子の製造方法
は、第2の導電性薄膜の上にバッキング材を積層する工
程を備えたものである。
【0027】本発明の超音波探触子の製造方法は、第1
の音響整合層と圧電振動子とを順次積層して第1の積層
体を形成する工程と、第1の積層体を固定台に固定する
工程と、圧電振動子に切断溝をマトリクス状に形成する
工程と、切断溝に有機高分子材を充填する工程と、切断
溝によって形成された圧電振動子の第1の音響整合層と
接合する面と反対側のそれぞれの面同士を接続する第2
の導電性薄膜を、反対側のそれぞれの面に形成する工程
とを備えたものである。
【0028】この構成により、圧電振動子の厚み分まで
圧電振動子に切り込むことが可能となり、圧電振動子の
不要な部分を削除する工程がなくなり、複合圧電振動体
及び複合圧電振動体を有する超音波探触子の製造コスト
を低減することができる。また、より小さい形状比の圧
電振動子を有する複合圧電振動体も製造することもでき
る。
【0029】また、本発明の超音波探触子の製造方法
は、圧電振動子に切断溝をマトリクス状に形成する工程
において、前記圧電振動子の一部を残したものである。
【0030】また、本発明の超音波探触子の製造方法
は、第1の積層体を形成する工程の代わりに、第2の音
響整合層と第1の導電性薄膜と第1の音響整合層と圧電
振動子とを順次積層した第2の積層体を形成する工程を
備え、第1の積層体の代わりに第2の積層体を固定台に
固定する工程を備えたものである。
【0031】また、本発明の超音波探触子の製造方法
は、切断溝に前記有機高分子材を充填する工程と、切断
溝によって形成された圧電振動子の第1の音響整合層と
接合する面と反対側のそれぞれの面同士を接続するバッ
キング材を、反対側のそれぞれの面に積層する工程を備
えたものである。
【0032】本発明の超音波探触子の製造方法は、第1
の導電性薄膜と圧電振動子とを順次積層して第1の積層
体を形成する工程と、第1の積層体を固定台に固定する
工程と、圧電振動子に切断溝をマトリクス状に形成する
工程と、切断溝に有機高分子材を充填する工程と、切断
溝によって形成された圧電振動子の第1の導電性薄膜と
接合する面と反対側のそれぞれの面同士を接続する第2
の導電性薄膜を、反対側のそれぞれの面に形成する工程
とを備えたものである。
【0033】この構成により、圧電振動子の厚み分まで
圧電振動子に切り込むことが可能となり、圧電振動子の
不要な部分を削除する工程がなくなり、複合圧電振動体
及び複合圧電振動体を有する超音波探触子の製造コスト
を低減することができる。また、より小さい形状比の圧
電振動子を有する複合圧電振動体も製造することもでき
る。
【0034】また、本発明の超音波探触子の製造方法
は、圧電振動子に切断溝をマトリクス状に形成する工程
において、圧電振動子の一部を残したものである。
【0035】また、本発明の超音波探触子の製造方法
は、第1の積層体を形成する工程の代わりに、2層以上
の第1の音響整合層と第1の導電性薄膜と圧電振動子と
を順次積層した第2の積層体を形成する工程を備え、第
1の積層体の代わりに第2の積層体を固定台に固定する
工程を備えたたものである。
【0036】また、本発明の超音波探触子の製造方法
は、第2の導電性薄膜を積層する工程の代わりに、第3
の導電性薄膜で包含された第1の音響整合層を積層する
工程を備えたものである。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。
【0038】本発明の第1の実施の形態の超音波探触子
を図1に示す。図1において、圧電振動子1は、印加さ
れた電気信号により超音波を発生させたり、逆に受信し
た超音波を電気信号に変換する作用を有する。電気信号
を超音波に、あるいは超音波を電気信号に変換する効率
の良さは、電気機械結合係数によって表される。一般的
に、複合圧電振動体の電気機械結合係数は、複合圧電振
動体を構成する圧電振動子単体の電気機械結合係数より
も高くなり、電気機械結合係数の高い圧電振動子によっ
て構成された複合圧電振動体の電気機械結合係数は、よ
り高くなることが知られている。したがって、圧電振動
子1の好適な材料としては、電気機械結合係数の大きい
チタン酸ジルコン酸鉛系やチタン酸鉛系の圧電性セラミ
ックがよい。その他にも、圧電振動子1の材料として
は、亜鉛ニオブ酸鉛とチタン酸鉛の固溶体単結晶などで
もよい。また、圧電振動子1の両面には、メッキ、スパ
ッタ、あるいは焼き付けなどにより電極(図示せず)を
設ける。電極の材料は、金、銀等の金属である。
【0039】圧電振動子1は、厚み方向に1次元のつな
がりを有した柱状の形状を、2次元に複数個任意の間隔
で配列されており、有機高分子材7は圧電振動子1の側
面を覆うように3次元的なつながりを有した構成になっ
ている。この構成は、いわゆる1−3型の複合圧電振動
体20となる。有機高分子材7は、エポキシ樹脂やシリ
コンゴム、あるいは多数の中空状の微粒子を包含するエ
ポキシ樹脂等の高分子材料である。
【0040】第1の音響整合層2が、2次元的に複数個
配列した柱状の圧電振動子1の一方の面にほぼ同じ間隔
で接着するなどにより2次元的に複数個配列して設けら
れている。この第1の音響整合層2は、導電性を有する
グラファイトなどの材料を用いる。圧電振動子1と対向
する第1の音響整合層2のもう一方の面には、銅、金、
銀、ニッケルなどの薄い第1の導電性薄膜4を接着など
により設ける。この第1の導電性薄膜4は、音響的な影
響をなくすために、できる限り薄く、例えば、50分の
1波長以下の厚みにすると良い。以上の構成により、圧
電振動子1と導電性を有する第1の音響整合層2と第1
の導電性薄膜4とは電気的に接続される。以上説明した
ように、圧電振動子1と導電体から成る第1の音響整合
層との面同士が接合された柱状体を有し、この柱状体を
マトリクス状に複数設け、複数の柱状体の間に有機高分
子材を充填し、第1の音響整合層2の圧電振動子と接合
されていない面に第1の導電性薄膜4を形成する。一
方、第1の音響整合層と接合していない圧電振動子の面
と有機高分子材の面とに、第2の導電性薄膜5が形成さ
れる。この構成により、圧電振動子1と第2の導電性薄
膜5は電気的に接続される。なお、第1の導電性薄膜4
及び第2の導電性薄膜5には、圧電振動子1や第1の音
響整合層2よりも延出して信号取り出し部(図示せず)
が形成されていてもよい。
【0041】圧電振動子1と有機高分子材7は、一体の
複合圧電振動体20となっている。また、第1の音響整
合層2は、単体として機能するのではなく、複合圧電振
動体20と同様に、第1の音響整合層2と有機高分子材
7の複合体として音響整合層の機能を有する構成とな
る。したがって、第1の音響整合層2と有機高分子材7
の複合体として扱うことになるので、この複合体の音速
を基本に厚みを設定、一般的には、4分の1波長の厚み
に設定することになる。なお、図1においては、第1の
音響整合層2は一層の場合を示したが、第1の音響整合
層2は少なくとも2層で形成しても良い。但し、生体側
に行くに従い、第1の音響整合層2の音響インピーダン
スは、生体の音響インピーダンスに近づくようにする。
【0042】以上のように構成された超音波探触子の動
作を説明する。第1の導電性薄膜4と第2導電性薄膜5
に電気信号を印加すると、導体である第1の音響整合層
2を通して圧電振動子1が機械振動し、それに伴って有
機高分子材7も圧電振動子1と一体となってほぼ同位相
で振動し、超音波を発生する。振動する周波数は、圧電
振動子1と有機高分子材7が一体となった複合圧電振動
体20の厚みにより決定される。したがって、圧電振動
子1の厚みTは、所望の複合圧電振動体20の厚みにな
るように設定すればよい。次に発生した超音波は、第1
の音響整合層2を通し、接触する生体内 (図示せず) に
送出される。生体内に送出された超音波は、生体内の組
織の音響インピーダンスの差から、その境界で反射し、
再び圧電振動子1を含む複合圧電振動体20に受信され
る。
【0043】なお、第1の実施の形態では、圧電振動子
1及び第1の音響整合層2の柱を四角柱とした場合につ
いて説明したが、この他、三角柱や円柱にした構成とし
ても、超音波探触子として同様に動作する。また、第1
の実施の形態では、圧電振動子1と第1の音響整合層2
の柱の形状比R=w/(T+L)(但し、圧電振動子の
厚みT、幅w、及び第1の音響整合層の厚みLとす
る。)は任意であるとしたが、圧電振動子1の厚みをT
(μm)、圧電振動子1の幅をw(μm)および第1の
音響整合層2の厚みをL(μm)とし、柱状体の形状比
R=w/(T+L)とするとき、形状比Rを、複数の柱
状体のうち、中央部に位置する柱状体で大きく、かつ外
側の柱状体に行くに従い小さく、または、中央部に位置
する柱状体で小さく、かつ外側の柱状体に行くに従い大
きくするようにしてもよい。さらに、第1の実施の形態
では、複数の柱状体の間隔bを、中央部で狭く、外側に
行くに従い広くするようにしても良い。以上のように、
圧電振動子1と第1の音響整合層2の柱の形状比R=w
/(T+L)を変えても、また、柱のピッチpを変えて
も同様に動作する。
【0044】すなわち、圧電振動子の厚みT、第1の音
響整合層の厚みL、第1の音響整合層と接する導電体の
厚みLm(<L)、圧電振動子の幅w、柱状体の間隔b
を設定としたときに、圧電振動子1と第1の音響整合層
2の柱状体の形状比Rは、 (1)第1の音響整合層と接する導電体がないとき:R
=w/(T+L)、 (2)第1の音響整合層と接する導電体があるとき:R
=w/(T+L−Lm)となる。 実施例1 圧電振動子の厚みT=300μm、第1の音響整合層の
厚みL=100μm、第1の音響整合層と接する導電体
の厚みLm=80μm(一定)としたときに、 (i)中央部での圧電振動子の幅w=50μmとすれば、
形状比R=50/(300+100−80)=0.15
6であり、 (ii)最も外側での圧電振動子の幅w=100μmとすれ
ば、形状比R=100/(300+100−80)=
0.313である。
【0045】中央部と外側での圧電振動子の幅wは、直
線的あるいは2次曲線的に変化させることができる。 実施例2 中央部での柱状体の間隔b=50μm、 最も外側での柱状体の間隔b=100μm、 中央部と外側での柱状体の間隔bは、直線的あるいは2
次曲線的に変化させることができる。 実施例3 圧電振動子の厚みT=300μm、第1の音響整合層の
厚みL=100μm、中央部での圧電振動子の幅w=5
0μm(一定)としたときに、中央部での第1の音響整
合層と接する導電体の厚みLm=80μmとすれば、形
状比R=50/(300+100−80)=0.156
であり、最も外側での第1の音響整合層と接する導電体
の厚みLm=40μmとすれば、形状比R=50/(3
00+100−40)=0.14である。
【0046】中央部と外側での第1の音響整合層と接す
る導電体の厚みLmは、直線的あるいは2次曲線的に変
化させることができる。
【0047】さらに、第1の実施の形態では、図8に示
すように、複数の柱状体を構成する第1の音響整合層2
のそれぞれの少なくとも一部が、第1の音響整合層2の
導電体と同一の導電体を介してつながった構成としても
良い。また、図13に示すように、同一の導電体の第1
の導電性薄膜からの高さを、中央部に位置する導電体で
低く、かつ、外側の導電体に行くに従い高くした構成と
しても良い。
【0048】さらに、第1の実施の形態では、第1の音
響整合層2は、第3の導電性薄膜で包含され、第1の導
電性薄膜と電気的に接続される構成にしても良い。この
構成によって、圧電振動子1及び導電性薄膜4と電気的
に接続することができるために、導電性を有する音響整
合層と同様の効果を得ることができる。
【0049】また、第1の音響整合層2と接していない
第1の導電性薄膜4の面に1層以上の第2の音響整合層
(図示せず)を形成しても良い。第2の音響整合層は、
エポキシ樹脂やプラスチック材などの材料であり、導電
性を有する必要はない。第2の音響整合層の音響インピ
ーダンスは、第1の音響整合層2の音響インピーダンス
と生体の音響インピーダンスの間の値である。以上の構
成においても、同様に動作する。なお、第2の音響整合
層は、導電性薄膜4にあらかじめ設けられており、音響
整合層としてだけでなく、導電性薄膜4の片面に施され
た絶縁処理のための絶縁物として設けられていてもよ
い。また、導電性薄膜5の片面にも、同様の絶縁処理が
設けられていても良い。
【0050】さらに、第2の音響整合層の前面に、音響
レンズ(図示せず)を設けることもできる。音響レンズ
は、凹面あるいは凸面形状であり、超音波を収束させる
作用を有する。音響レンズの音響インピーダンスは、生
体の音響インピーダンスに近く、減衰の低いシリコーン
ゴムなどが用いられる。また、一般的に複合圧電振動体
20は、圧電振動子1の柱の間に有機高分子材7を設け
た構成となっているためフレキシブルである。この特性
を利用して、音響レンズを設けることなく、複合圧電振
動体20を凹面形状に変形させることにより、超音波を
収束させることができる。第1の実施の形態では、変形
させにくいグラファイトなどの第1の音響整合層2も柱
状とするため、複合圧電振動体20と同様に変形が容易
になり、凹面形状にすることにより超音波を収束させる
ことができる。
【0051】また、圧電振動子の背面に、バッキング材
(図示せず)を設けても良い。バッキング材は、圧電振動
子1の背面に伝播する不要な振動を抑え、生体内に超音
波を効率良く伝播させる作用を有する。
【0052】このような本発明の第1の実施の形態によ
れば、マトリクス状に設けた圧電振動子1と第1の音響
整合層2の柱の周辺に3次元的に有機高分子材7を設け
ることにより複合圧電振動体20を形成したために、よ
り小さい形状比の圧電振動子1を用いた複合圧電振動体
20を形成することができる。
【0053】次に、本発明の第2の実施の形態の超音波
探触子の製造方法を図2乃至図4に示す。
【0054】図2乃至図4において、圧電振動子1、第
1の音響整合層2、第1の導電性薄膜4、第2の導電性
薄膜5は、本発明の第1の実施の形態と同じであるの
で、説明は省略する。
【0055】図2において、所定の厚みを有する第1の
導電性薄膜4、第1の音響整合層2、圧電振動子1を順
次積層し、第1の積層体21を形成する工程を示す。こ
の工程は、従来の超音波探触子の製造方法における複合
圧電振動体205(図14(f)参照)を製造した後に
発生する工程に類似しているが、本発明の第2の実施の
形態では、複合圧電振動体と超音波探触子を同時に製造
するために、第1の導電性薄膜4と第1の音響整合層2
と圧電振動子1とを接着などにより仮接続し、順次積層
して第1の積層体21を形成する。第1の積層体21を
平面度及び並行度のよい固定台9の上に設置した後、第
1の積層体21とほぼおなじ形状の中空部を有する筒状
の保持台10を固定台9に嵌め合わせる。保持台10の
中空部とほぼ等しい形状を有する棒状の加圧棒11を保
持台10の中空部上部より挿入し、第1の積層体21を
加圧する。圧電振動子1と第1の音響整合層2の仮接続
に使用した樹脂を硬化させた後、加圧棒11、保持台1
0、固定台9を順次取り外し、第1の積層体21を取り
出す。なお、固定台9、保持台10、加圧棒11の材料
は、ステンレスなどの変形しにくい合金がよい。
【0056】次に、図3において、第1の音響整合層2
と接しない第1の導電性薄膜4の一面を固定台12に置
き、第1の積層体21を固定台12に固定する工程と、
所定の厚みだけ圧電振動子1および第1の音響整合層2
に切断溝6をマトリクス状に形成する工程を示す。
【0057】第1の積層体21を固定台に固定する。音
響整合層2と接していない導電性薄膜4の一面は、ある
設定温度以上で粘着性を失う感温性両面テープやワック
ス等の樹脂(図示せず)を用いて固定台12に固定す
る。固定台12は、固定台9と同様に平面度及び並行度
の良い台である。また、固定台12の材料も固定台9と
同じ材料である。なお、感温性両面テープやワックスな
どの樹脂の設定温度は、圧電振動子1のキュリー点の半
分以下となるように設定する。圧電振動子1のキュリー
点は、圧電振動子1毎に異なるが、たとえば、キュリー
点が300℃である場合には、圧電振動子1にかける温
度は、150℃以下にすると良い。
【0058】次に、ダイシングソー(図示せず)を用い
て、その刃(ブレードと呼ばれる。図示せず)を高速回
転させることによって、ブレード幅bにほぼ等しい幅を
有する直線の切断溝6を形成する。複数の直線の切断溝
6が、所定のピッチp(圧電振動子1の柱の幅w+ブレ
ードの幅b)で、所定の厚み分(圧電振動子1の厚みT
+第1の音響整合層2の厚みL)だけ切り込むことより
形成される。なお、ピッチpは一定ではなく、圧電振動
子1の中央部で小さく、端部に行くほど大きくなるよう
に設定してもよい。
【0059】次に、第1の積層体21を直角方向に向き
を変え、再びダイシングソーを用いて、ブレードを高速
回転させることによって、図3(a)に示すようにマト
リクス状に切断溝6を形成する。なお、ピッチpは一定
ではなく、圧電振動子1の中央部で小さく、端部に行く
ほど大きくなるように設定してもよい。また、第1の積
層体21を任意の向きに変え切断溝6を形成することに
より、三角柱や四角柱の柱を形成することができる。例
えば、圧電振動子1の厚みTを300μm、第1の音響
整合層の厚みLを100μm、ピッチを100μm、ブ
レードの厚みbを50μmとすれば、圧電振動子1の幅
w=50μm、形状比R=w/(T+L)=0.125
の圧電振動子1及び第1の音響整合層2の柱が形成され
る。
【0060】なお、図3(b)は、図3(a)の側面図
である。
【0061】次に、図4において、切断溝6に有機高分
子材7を充填する工程と、切断溝6によって形成された
圧電振動子1の第1の音響整合層と接する面と反対側の
それぞれの面同士を接続する第2の導電性薄膜5を反対
側のそれぞれの面に形成する工程とを示す。
【0062】第1の積層体21を固定台9の上に置き、
圧電振動子1及び第1の音響整合層2に形成された切断
溝6にエポキシ樹脂、シリコーンゴム等の有機高分子材
7を主に充填する。なお、有機高分子材7としては、多
数の中空状の微粒子を包含するエポキシ樹脂等の高分子
材料でもよい。
【0063】切断溝6に有機高分子材7を充填した後、
圧電振動子1及び有機高分子材7に接する面に第2の導
電性薄膜5を形成する。第2の導電性薄膜5には、第1
の積層体21よりも延出して信号取り出し部が形成され
ている。第1の積層体21とほぼおなじ形状の中空部を
有する筒状の保持台10を固定台9に嵌め合わせる。保
持台10の中空部とほぼ等しい形状を有する棒状の加圧
棒11を保持台10の中空部上部より挿入し、超音波探
触子を加圧する。
【0064】最後に、有機高分子材7を硬化させた後、
加圧棒11、保持台10、固定台9を順次取り外すこと
により、図1に示す複合圧電振動体20を有する超音波
探触子を簡単に取り出すことができる。以上のように構
成された超音波探触子の動作については、第1の実施の
形態と同じであるため説明は省略する。
【0065】なお、第2の実施の形態では、第1の導電
性薄膜4と第1の音響整合層2と圧電振動子1を順次積
層する工程を有しているが、第2の音響整合層(図示せ
ず)と導電性薄膜4と第1の音響整合層2と圧電振動子
1を順次積層し、積層体を形成する工程としても、同様
の製造方法が可能である。第2の音響整合層について
は、第1の実施の形態と同じであるので説明は省略す
る。
【0066】また、第2の実施の形態では、圧電振動子
1の厚みTと、第1の音響整合層2の厚みL分だけマト
リクス状の切断溝6を形成したが、圧電振動子1および
第1の音響整合層2に切断溝をマトリクス状に形成する
工程において、第1の音響整合層2の一部を残すことも
可能である。この場合、第1の音響整合層2に形成する
切断溝の厚みh(h<L)を用いると、圧電振動子1と
第1の音響整合層2の柱の形状比R=w/(T+h)と
なる。さらに、図13に示すように第1の音響整合層の
切断溝の厚みhを中央部で大きく、端部ヘいくに従って
小さくすることができる。
【0067】さらに、第2の実施の形態では、ダイシン
グソーを用いて圧電振動子1及び第1の音響整合層2に
マトリクス状の切断溝6を形成したが、圧電振動子1お
よび第1の音響整合層2に切断溝をマトリクス状に形成
する工程において、エキシマレーザを照射して切断溝を
形成することができる。すなわち、波長0.5μm以下
のエキシマレーザを圧電振動子1及び第1の音響整合層
2に数百から数千回照射することによって、圧電振動子
1及び第1の音響整合層2に所望の深さ、幅の形状の切
断溝6を形成する工程を用いても、同様の製造方法が可
能である。
【0068】また、第2の実施の形態では、第1の導電
性薄膜4と第1の音響整合層2と圧電振動子1を積層し
ているが、第1の導電性薄膜4と2層以上の第2の音響
整合層と第1の音響整合層2と圧電振動子1とを順次積
層して積層体を形成する工程を用いても同様の製造方法
が可能である。但し、音響整合層の音響インピーダンス
は、生体に近づくにつれて生体の音響インピーダンスに
近づくようにする。この構成により、圧電振動子1、第
1の音響整合層2、2層以上の導電性を有する第2の音
響整合層及び第1の導電性薄膜4を電気的に接続するこ
とができる。さらに、圧電振動子1及び第1の音響整合
層2のみに切断溝6をマトリクス状に形成する工程とし
ても同様の製造方法が可能である。
【0069】以上のように構成された超音波探触子の動
作について説明する。導電性薄膜4と導電性薄膜5に電
気信号を印加すると、導電性を有する2層以上の音響整
合層と導体である第1の音響整合層2を通して圧電振動
子1が機械振動し、それに伴って有機高分子材7も圧電
振動子1と一体となってほぼ同位相で振動し、超音波を
発生することができる。
【0070】また、第2の実施の形態では、切断溝6に
有機高分子材7を充填する工程と、切断溝6によって形
成された圧電振動子1の第1の音響整合層2と接合する
面と反対側のそれぞれの面同士を接続する第2の導電性
薄膜5を、反対側のそれぞれの面に形成する工程を有し
ているが、第2の導電性薄膜5を形成する工程に代わり
に、導電性を有するバッキング材(図示せず)あるい
は、圧電振動子1及び有機高分子材7と接する面に導電
体もしくは導電性薄膜で包含されたバッキング材を積層
する工程としても同様の製造方法が可能である。この構
成により、圧電振動子1と導電性を有するバッキング
材、あるいは導電体もしくは導電性薄膜で包含されたバ
ッキング材とを電気的に接続することができる。
【0071】以上のように構成された超音波探触子の動
作について説明する。導電性薄膜4と導電性を有するバ
ッキング材に電気信号を印加すると、導体である第1の
音響整合層2を通して圧電振動子1が機械振動し、それ
に伴って有機高分子材7も圧電振動子1と一体となって
ほぼ同位相で振動し、超音波を発生することができる。
さらに、第2の導電性薄膜5の上にバッキング材を積層
しても同様の製造方法が可能である。また、超音波探触
子の動作も同様である。
【0072】このような本発明の第2の実施の形態によ
れば、圧電振動子1の厚み分まで圧電振動子1に切り込
むことが可能となり、圧電振動子1の不要な部分を削除
する工程がなくなり、複合圧電振動体20及び複合圧電
振動体20を有する超音波探触子の製造コストを低減す
ることができる。また、より小さい形状比の圧電振動子
1を有する複合圧電振動体20を含む超音波探触子を製
造することもできる。
【0073】次に、本発明の第3の実施の形態の超音波
探触子の製造方法を図5乃至図8に示す。
【0074】図5乃至図8において、圧電振動子1、第
1の音響整合層2及び導電性薄膜5は、本発明の第1の
実施の形態と同じであるので、説明は省略する。また、
固定台9、保持台10、加圧棒11、固定台12は、本
発明の第2の実施の形態と同じであるので、説明は省略
する。
【0075】まず、図5において、第1の音響整合層2
と圧電振動子1を接着などに仮接続して順次積層し、第
1の積層体22を形成する工程を示す。第1の積層体2
2を平面度及び並行度のよい固定台9の上に設置した
後、第2の積層体22とほぼおなじ形状の中空部を有す
る筒状の保持台10を固定台9に嵌め合わせる。保持台
10の中空部とほぼ等しい形状を有する棒状の加圧棒1
1を保持台10の中空部上部より挿入し、第1の積層体
21を加圧する。圧電振動子1と第1の音響整合層2の
仮接続に使用した樹脂を硬化させた後、加圧棒11、保
持台10、固定台9を順次取り外し、第1の積層体22
を取り出す。
【0076】次に、図6において、圧電振動子1と接し
ていない第1の音響整合層2の一面を固定台12に置
き、第1の積層体22を固定台12に固定する工程と、
所定の厚みだけ圧電振動子1に切断溝6をマトリクス状
に形成する工程を示す。
【0077】圧電振動子1と接していない第1の音響整
合層2の一面は、ある設定温度以上で粘着性を失う感温
性両面テープやワックス等の樹脂(図示せず)を用いて
固定台12に固定する。次に、圧電振動子1にダイシン
グソー(図示せず)を用いて、その刃(図示せず)を高
速回転させることによって、ブレード幅bにほぼ等しい
幅を有する直線の切断溝6を形成する。複数の直線の切
断溝6が、所定のピッチp(圧電振動子1の柱の幅w+
ブレードの幅b)で、所定の厚み分(圧電振動子1の厚
みT)だけ切り込むことより形成される。なお、ピッチ
pは一定ではなく、圧電振動子1の中央部で小さく、端
部に行くほど大きくなるように設定してもよい。
【0078】次に、第1の積層体22を直角方向に向き
を変え、ダイシングソーを用いて、ブレードを高速回転
させることによって、マトリクス状に切断溝6を形成す
る。マトリクス状に形成された切断溝6は、図3(a)
と同様である。この工程では、例えば、圧電振動子1の
厚みTを300μm、ピッチを100μm、ブレードの
厚みbを50μmとすれば、圧電振動子1の幅w=50
μm、形状比w/T=0.167の圧電振動子1の柱が
形成される。なお、ピッチpは一定ではなく、圧電振動
子1の中央部で短く、端部に行くほど広くなるように設
定してもよい。
【0079】次に、図7において、切断溝6に有機高分
子材7を充填する工程と、切断溝6によって形成された
圧電振動子1の第1の音響整合層2と接合する面と反対
側のそれぞれの面同士を接続する第2の導電性薄膜5
を、反対側のそれぞれの面に形成する工程を示す。
【0080】第1の積層体22を固定台9の上に置き、
圧電振動子1に形成された切断溝6にエポキシ樹脂、シ
リコーンゴム等の有機高分子材7を主に充填する。な
お、有機高分子材7としては、多数の中空状の微粒子を
包含するエポキシ樹脂等の高分子材料でもよい。
【0081】切断溝6に有機高分子材7を充填した後、
切断溝6によって形成された圧電振動子1の第1の音響
整合層2と接合する面と反対側のそれぞれの面同士を接
続する第2の導電性薄膜5を、反対側のそれぞれの面に
形成する。第2の導電性薄膜5には、第1の積層体22
よりも延出して信号取り出し部が形成されている。第1
の積層体22とほぼおなじ形状の中空部を有する筒状の
保持台10を固定台9に嵌め合わせる。保持台10の中
空部とほぼ等しい形状を有する棒状の加圧棒11を保持
台10の中空部上部より挿入し、超音波探触子を加圧す
る。
【0082】最後に、図8において、有機高分子材7を
硬化させた後、加圧棒11、保持台10、固定台9を順
次取り外すことにより、複合圧電振動体20を有する超
音波探触子を簡単に取り出すことができる。
【0083】以上のように構成された超音波探触子の動
作について説明する。導電性を有する第1の音響整合層
2と導電性薄膜5に電気信号を印可すると、圧電振動子
1が機械振動し、それに伴って有機高分子材7も圧電振
動子1と一体となってほぼ同位相で振動し、超音波を発
生することができる。
【0084】なお、第3実施の形態では、圧電振動子1
の厚みTだけマトリクス状に切断溝6を形成したが、圧
電振動子1に切断溝6をマトリックス状に形成する工程
において、圧電振動子1の一部を残して切断溝6を形成
しても同様の製造方法が可能である。但し、圧電振動子
1の厚みTの4/5以上は切り込みをいれ切断溝6を形
成するとよい。この構成では、例えば、圧電振動子1の
厚みTを300μm、ピッチを100μm、ブレードの
厚みbを50μmとしたときに、圧電振動子1の厚みT
の4/5、つまり、240μmまで切り込みを入れた場
合、圧電振動子1の幅w=50μm、形状比R=w/T
=50/240=0.208の圧電振動子1の柱が形成
される。
【0085】また、第3の実施の形態では、第1の音響
整合層2と圧電振動子1とを積層し、第1の積層体22
を形成する工程を有していたが、第1の積層体22を形
成する工程の代わりに、第2の音響整合層(図示せず)
と第1の導電性薄膜4と第1の音響整合層2と圧電振動
子1を順次積層した第2の積層体を形成する工程として
も同様の製造方法が可能である。また、超音波探触子の
動作も第2の実施の形態と同様である。
【0086】また、第3の実施の形態では、切断溝6に
よって形成された圧電振動子1の第1の音響整合層2と
接合する面と反対側のそれぞれの面同士を接続する第2
の導電性薄膜5を、反対側のそれぞれの面に形成してい
るが、第2の導電性薄膜5に代えて、導電性を有するバ
ッキング材((図示せず)あるいは、圧電振動子1及び有
機高分子材7と接する面に導電体もしくは導電性薄膜で
包含されたバッキング材を積層する工程としても同様の
製造方法が可能である。
【0087】以上のように構成された超音波探触子の動
作について説明する。導電性を有する第1の音響整合層
2と導電性を有するバッキング材に電気信号を印加する
と、圧電振動子1が機械振動し、それに伴って有機高分
子材7も圧電振動子1と一体となってほぼ同位相で振動
し、超音波を発生することができる。
【0088】このような本発明の第3の実施の形態によ
れば、圧電振動子1の厚み分まで圧電振動子1に切り込
むことが可能となり、圧電振動子1の不要な部分を削除
する工程がなくなり、複合圧電振動体及び複合圧電振動
体を有する超音波探触子の製造コストを低減することが
できる。また、より低い形状比の圧電振動子1を有する
複合圧電振動体20を有する超音波探触子を製造するこ
ともできる。
【0089】次に、本発明の第4の実施の形態の超音波
探触子の製造方法を図9乃至図12に示す。図9乃至図
12において、圧電振動子1、導電性薄膜4及び導電性
薄膜5は、本発明の第1の実施の形態と同じであるの
で、説明は省略する。また、固定台9、保持台10、加
圧棒11、固定台12は、本発明の第2の実施の形態と
同じであるので、説明は省略する。
【0090】まず、図9において、第1の導電性薄膜4
と圧電振動子1とを順次積層して第1の積層体23を形
成する工程を示す。
【0091】第1の導電性薄膜4と圧電振動子1とを接
着などにより仮接続し、第1の積層体23を形成する。
第1の積層体23を平面度及び並行度のよい固定台9の
上に設置した後、第1の積層体23とほぼおなじ形状の
中空部を有する筒状の保持台10を固定台9に嵌め合わ
せる。保持台10の中空部とほぼ等しい形状を有する棒
状の加圧棒11を保持台10の中空部上部より挿入し、
第1の積層体23を加圧する。圧電振動子1と導電性薄
膜4の仮接続に使用した樹脂を硬化させた後、加圧棒1
1、保持台10、固定台9を順次取り外し、第1の積層
体23を取り出す。
【0092】次に、図10において、圧電振動子1と接
していない第1の導電性薄膜4の一面を固定台12に置
き、第1の積層体23を固定台9に固定する工程と、所
定の厚みだけ圧電振動子1に切断溝6をマトリクス状に
形成する工程を示す。
【0093】圧電振動子1と接していない第1の導電性
薄膜4の一面は、ある設定温度以上で粘着性を失う感温
性両面テープやワックス等の樹脂(図示せず)を用いて固
定台12に固定する。固定台12は、固定台9と同様に
平面度及び並行度の良い台である。なお、感温性両面テ
ープやワックスなどの樹脂の設定温度は、圧電振動子1
のキュリー点の半分以下となるように設定する。
【0094】次に、圧電振動子1にダイシングソー(図
示せず)を用いて、その刃(図示せず)を高速回転させ
ることによって、ブレード幅bにほぼ等しい幅を有する
直線の切断溝6を形成する。複数の直線の切断溝6が、
所定のピッチp(圧電振動子1の柱の幅w+ブレードの
幅b)で、所定の厚み分(圧電振動子1の厚みT)だけ
切り込むことより形成される。なお、ピッチpは一定で
はなく、圧電振動子1の中央部で小さく、端部に行くほ
ど大きくなるように設定してもよい。
【0095】次に、積層体23を直角方向に向きを変
え、ダイシングソーを用いて、ブレードを高速回転させ
ることによって、マトリクス状に切断溝6を形成する。
マトリクス状に形成された切断溝6は、図3(a)と同
様である。なお、ピッチpは一定ではなく、圧電振動子
1の中央部で小さく、端部に行くほど大きくなるように
設定してもよい。
【0096】次に、図11において、切断溝6に有機高
分子材7を充填する工程と、切断溝6によって形成され
た圧電振動子1の第1の導電性薄膜4と接合する面と反
対側のそれぞれの面同士を接続する第2の導電性薄膜5
を、反対側のそれぞれの面に形成する工程を示す。
【0097】第1の積層体23を固定台9の上に置き、
圧電振動子1に形成された切断溝6にエポキシ樹脂、シ
リコーンゴム等の有機高分子材7を主に充填する。な
お、有機高分子材7としては、多数の中空状の微粒子を
包含するエポキシ樹脂等の高分子材料でもよい。
【0098】切断溝6に有機高分子材7を充填した後、
切断溝6によって形成された圧電振動子1の第1の導電
性薄膜4と接合する面と反対側のそれぞれの面同士を接
続する第2の導電性薄膜5を、反対側のそれぞれの面に
形成する。導電性薄膜5には、第1の積層体23よりも
延出して信号取り出し部が形成されている。第1の積層
体23とほぼおなじ形状の中空部を有する筒状の保持台
10を固定台9に嵌め合わせる。保持台10の中空部と
ほぼ等しい形状を有する棒状の加圧棒11を保持台10
の中空部上部より挿入し、超音波探触子を加圧する。
【0099】最後に、図12において、有機高分子材7
を硬化させた後、加圧棒11、保持台10、固定台9を
順次取り外すことにより、複合圧電振動体20を有する
超音波探触子を簡単に取り出すことができる。
【0100】以上のように構成された超音波探触子の動
作について説明する。第1の導電性薄膜4と第2の導電
性薄膜5に電気信号を印加すると、第1の導電性薄膜4
及び第2の導電性薄膜5と電気的に接続している圧電振
動子1が機械振動し、それに伴って有機高分子材7も圧
電振動子1と一体となってほぼ同位相で振動し、超音波
を発生する。
【0101】なお、第4の実施の形態では、圧電振動子
1の厚みTだけマトリクス状に切断溝6を形成したが、
圧電振動子1に切断溝6をマトリックス状に形成する工
程において、圧電振動子1の一部を残して切断溝6を形
成する工程としても同様の製造方法が可能である。但
し、圧電振動子1の厚みTの4/5以上は切り込みをい
れ切断溝6を形成するとよい。この構成においても、形
成される圧電振動子1の柱の形状は、第3の実施の形態
と同じであるため、説明は省略する。
【0102】また、第4の実施の形態では、第1の導電
性薄膜4と圧電振動子1とを接着などにより仮接続し、
第1の積層体23を形成してしていたが、第1の積層体
23を形成する代わりに、2層以上の第1の音響整合層
2と第1の導電性薄膜4と圧電振動子1とを順次積層し
た第2の積層体を形成する工程としても同様の製造方法
が可能である。また、超音波探触子の動作も第2の実施
の形態と同様である。
【0103】また、第4の実施の形態では、切断溝6に
よって形成された圧電振動子1の第1の導電性薄膜4と
接合する面と反対側のそれぞれの面同士を接続する第2
の導電性薄膜5を、反対側のそれぞれの面に積層して形
成したが、第2の導電性薄膜5を積層する工程の代わり
に、第3の導電性薄膜で包含された第1の音響整合層2
を積層する工程でも同様の製造方法が可能である。ま
た、導電性を有する音響整合層の代わりに、導電性を有
しない音響整合層を導電体もしくは導電性薄膜で包含
し、圧電振動子1及び有機高分子材7と接する構成とし
ても同様の製造方法が可能である。以上のように構成さ
れた超音波探触子の動作については、第4の実施の形態
と同じである。
【0104】このような本発明の第4の実施の形態によ
れば、圧電振動子1の厚み分まで圧電振動子1に切り込
むことが可能となり、圧電振動子1の不要な部分を削除
する工程がなくなり、複合圧電振動体20及び複合圧電
振動体20を有する超音波探触子の製造コストを低減す
ることができる。また、より低い形状比の圧電振動子1
を有する複合圧電振動体20を含む超音波探触子を製造す
ることもできる。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、圧電振
動子と導電体から成る第1の音響整合層との面同士が接
合された柱状体を有し、柱状体をマトリクス状に複数設
け、複数の柱状体の間に有機高分子材を充填し、第1の
音響整合層の圧電振動子と接合されていない面に第1の
導電性薄膜を形成することにより、より小さい形状比の
圧電振動子を有する複合圧電振動体及びその複合圧電振
動体を有する超音波探触子を提供することができるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における超音波探触
子の断面図
【図2】本発明の第2の実施の形態における超音波探触
子の製造方法の断面図
【図3】(a)は本発明の第2の実施の形態における超
音波探触子の製造方法の斜視図 (b)は本発明の第2の実施の形態における超音波探触
子の製造方法の断面図
【図4】本発明の第2の実施の形態における超音波探触
子の製造方法の断面図
【図5】本発明の第3の実施の形態における超音波探触
子の製造方法の断面図
【図6】本発明の第3の実施の形態における超音波探触
子の製造方法の断面図
【図7】本発明の第3の実施の形態における超音波探触
子の製造方法の断面図
【図8】本発明の第3の実施の形態における超音波探触
子の製造方法の断面図
【図9】本発明の第4の実施の形態における超音波探触
子の製造方法の断面図
【図10】本発明の第4の実施の形態における超音波探
触子の製造方法の断面図
【図11】本発明の第4の実施の形態における超音波探
触子の製造方法の断面図
【図12】本発明の第4の実施の形態における超音波探
触子の製造方法の断面図
【図13】本発明の第2の実施の形態における超音波探
触子の変形例の断面図
【図14】従来の超音波探触子及びその製造方法の斜視
【符号の説明】
1 圧電振動子 2 第1の音響整合層 4 第1の導電性薄膜 5 第2の導電性薄膜 6 切断溝 7 有機高分子材 9 固定台 10 保持台 11 加圧棒 12 固定台 21 第1の積層体 22 第1の積層体 23 第1の積層体
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Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電振動子と、導電体から成る第1の音
    響整合層との面同士が接合された柱状体を有し、前記柱
    状体をマトリクス状に複数設け、前記複数の柱状体の間
    に有機高分子材を充填し、前記第1の音響整合層の前記
    圧電振動子と接合されていない面に第1の導電性薄膜を
    形成したことを特徴とする超音波探触子。
  2. 【請求項2】 前記柱状体の形状が、三角柱、四角柱ま
    たは円柱であることを特徴とする請求項1記載の超音波
    探触子。
  3. 【請求項3】 前記圧電振動子の厚みをT(μm)、前
    記圧電振動子の幅をw(μm)および前記第1の音響整
    合層の厚みをL(μm)とし、前記柱状体の形状比R=
    w/(T+L)とするとき、前記形状比Rを、前記複数
    の柱状体のうち、中央部に位置する柱状体で大きく、か
    つ外側の柱状体に行くに従い小さく、または、中央部に
    位置する柱状体で小さく、かつ外側の柱状体に行くに従
    い大きくしたことを特徴とする請求項1記載の超音波探
    触子。
  4. 【請求項4】 前記複数の柱状体の間隔を、中央部で狭
    く、外側に行くに従い広くしたことを特徴とする請求項
    1記載の超音波探触子。
  5. 【請求項5】 前記第1の音響整合層は少なくとも2層
    で形成されていることを特徴とする請求項1記載の超音
    波探触子。
  6. 【請求項6】 前記第1の音響整合層と接合していない
    前記圧電振動子の面と前記有機高分子材の面とに、第2
    の導電性薄膜が形成されたことを特徴とする請求項1記
    載の超音波探触子。
  7. 【請求項7】 前記第1の音響整合層は第3の導電性薄
    膜で包含され、前記第1の導電性薄膜と電気的に接続さ
    れていることを特徴とする請求項1記載の超音波探触
    子。
  8. 【請求項8】 前記第1の音響整合層と接合していない
    前記第1の導電性薄膜の面に1層以上の第2の音響整合
    層を形成したことを特徴とする請求項1記載の超音波探
    触子。
  9. 【請求項9】 前記複数の柱状体を構成する第1の音響
    整合層のそれぞれの少なくとも一部が、前記第1の音響
    整合層の導電体と同一の導電体を介してつながっている
    ことを特徴とする請求項1記載の超音波探触子。
  10. 【請求項10】 前記同一の導電体の前記第1の導電性
    薄膜からの高さを、中央部に位置する前記導電体で低
    く、かつ、外側の前記導電体に行くに従い高くしたこと
    を特徴とする請求項9記載の超音波探触子。
  11. 【請求項11】 第1の導電性薄膜と第1の音響整合層
    と圧電振動子とを順次積層して第1の積層体を形成する
    工程と、前記第1の積層体を固定台に固定する工程と、
    前記圧電振動子および前記第1の音響整合層に切断溝を
    マトリクス状に形成する工程と、前記切断溝に有機高分
    子材を充填する工程と、前記切断溝によって形成された
    前記圧電振動子の前記第1の音響整合層と接合する面と
    反対側のそれぞれの面同士を接続する第2の導電性薄膜
    を、前記反対側のそれぞれの面に形成する工程とを備え
    たことを特徴とする超音波探触子の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記圧電振動子および前記第1の音響
    整合層に切断溝をマトリクス状に形成する工程におい
    て、前記第1の音響整合層の一部を残すことを特徴とす
    る請求項11記載の超音波探触子の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記圧電振動子および前記第1の音響
    整合層に切断溝をマトリクス状に形成する工程におい
    て、エキシマレーザを照射して切断溝を形成することを
    特徴とする請求項11または請求項12記載の超音波探
    触子の製造方法。
  14. 【請求項14】 第1の導電性薄膜と2層以上の第2の
    音響整合層と第1の音響整合層と圧電振動子とを順次積
    層して積層体を形成する工程と、前記積層体を固定台に
    固定する工程と、前記圧電振動子および前記第1の音響
    整合層のみに切断溝をマトリクス状に形成する工程と、
    前記切断溝に有機高分子材を充填する工程と、前記切断
    溝によって形成された前記圧電振動子の前記第1の音響
    整合層と接合する面と反対側のそれぞれの面同士を接続
    する第2の導電性薄膜を、前記反対側のそれぞれの面に
    形成する工程とを備えたことを特徴とする超音波探触子
    の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記第2の導電性薄膜を形成する工程
    の代わりに、バッキング材を形成する工程を備えたこと
    を特徴とする請求項11または請求項14記載の超音波
    探触子の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記第2の導電性薄膜の上にバッキン
    グ材を積層する工程を備えたことを特徴とする請求項1
    1または請求項14記載の超音波探触子の製造方法。
  17. 【請求項17】 第1の音響整合層と圧電振動子とを順
    次積層して第1の積層体を形成する工程と、前記第1の
    積層体を固定台に固定する工程と、前記圧電振動子に切
    断溝をマトリクス状に形成する工程と、前記切断溝に有
    機高分子材を充填する工程と、前記切断溝によって形成
    された前記圧電振動子の前記第1の音響整合層と接合す
    る面と反対側のそれぞれの面同士を接続する前記第2の
    導電性薄膜を、前記反対側のそれぞれの面に形成する工
    程とを備えたことを特徴とする超音波探触子の製造方
    法。
  18. 【請求項18】 前記圧電振動子に切断溝をマトリクス
    状に形成する工程において、前記圧電振動子の一部を残
    すことを特徴とする請求項17記載の超音波探触子の製
    造方法。
  19. 【請求項19】 前記第1の積層体を形成する工程の代
    わりに、第2の音響整合層と第1の導電性薄膜と第1の
    音響整合層と圧電振動子とを順次積層した第2の積層体
    を形成する工程を備え、前記第1の積層体の代わりに前
    記第2の積層体を固定台に固定する工程を備えたことを
    特徴とする請求項17または請求項18記載の超音波探
    触子の製造方法。
  20. 【請求項20】 前記切断溝に前記有機高分子材を充填
    する工程と、前記切断溝によって形成された前記圧電振
    動子の前記第1の音響整合層と接合する面と反対側のそ
    れぞれの面同士を接続するバッキング材を、前記反対側
    のそれぞれの面に積層する工程を備えたことを特徴とす
    る請求項17または請求項18記載の超音波探触子の製
    造方法。
  21. 【請求項21】 第1の導電性薄膜と圧電振動子とを順
    次積層して第1の積層体を形成する工程と、前記第1の
    積層体を固定台に固定する工程と、前記圧電振動子に切
    断溝をマトリクス状に形成する工程と、前記切断溝に有
    機高分子材を充填する工程と、前記切断溝によって形成
    された前記圧電振動子の前記第1の導電性薄膜と接合す
    る面と反対側のそれぞれの面同士を接続する前記第2の
    導電性薄膜を、前記反対側のそれぞれの面に形成する工
    程とを備えたことを特徴とする超音波探触子の製造方
    法。
  22. 【請求項22】 前記圧電振動子に切断溝をマトリクス
    状に形成する工程において、前記圧電振動子の一部を残
    すこと特徴とする請求項21記載の超音波探触子の製造
    方法。
  23. 【請求項23】 前記第1の積層体を形成する工程の代
    わりに、2層以上の第1の音響整合層と第1の導電性薄
    膜と圧電振動子とを順次積層した第2の積層体を形成す
    る工程を備え、前記第1の積層体の代わりに前記第2の
    積層体を固定台に固定する工程を備えたことを特徴とす
    る請求項21または請求項22記載の超音波探触子の製
    造方法。
  24. 【請求項24】 前記第2の導電性薄膜を積層する工程
    の代わりに、第3の導電性薄膜で包含された第1の音響
    整合層を積層する工程を備えたことを特徴とする請求項
    21記載の超音波探触子の製造方法。
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