JP2010093315A - 音響整合体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】超音波送受波器の特性安定化および、被測定流体の流量計測を安定化することを目的とする。
【解決手段】圧電振動子を備え、超音波を送信または受信する超音波送受波器に組み込むための音響整合体1において、多孔質体8と、被測定流体側表面の少なくとも一部に前記多孔質体8の空隙率よりも低い空隙率の低空隙率層11を具備する音響整合体であって、前記低空隙率層11および多孔質体8はセラミック材料で構成したもので、さらに、低空隙率層11はさらにセラミックグリーンシートを用いることにより、多孔質体8の形状に依存することなく、均一な浸透状態とすることができる。したがって、この音響整合体1を超音波送受波器に用いれば、超音波の送受波におけるバラツキが低減でき、被測定流体の計測を安定的に行うことができる。
【選択図】図2
【解決手段】圧電振動子を備え、超音波を送信または受信する超音波送受波器に組み込むための音響整合体1において、多孔質体8と、被測定流体側表面の少なくとも一部に前記多孔質体8の空隙率よりも低い空隙率の低空隙率層11を具備する音響整合体であって、前記低空隙率層11および多孔質体8はセラミック材料で構成したもので、さらに、低空隙率層11はさらにセラミックグリーンシートを用いることにより、多孔質体8の形状に依存することなく、均一な浸透状態とすることができる。したがって、この音響整合体1を超音波送受波器に用いれば、超音波の送受波におけるバラツキが低減でき、被測定流体の計測を安定的に行うことができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、流体(特に気体)中に超音波を送信、または、流体中を伝搬する超音波を受信するための音響整合体、およびその製造方法に関する。
例えば、従来の超音波送受波器にあって、図9に示すように、圧電振動子の音波放射方向に設けた音響整合体100が、空隙101を有する骨格材料102からなる多孔質体103と、その被測定流体側表面の少なくとも一部に設けられ、前記多孔質体103の空隙率よりも低い空隙率の低空隙率層104とから構成されていた。
そして、この低空隙率層104は前記多孔質体103の表面または内部の少なくとも一部にバインダ拡散層を形成することで構成されていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−111195号公報
しかしながら、多孔質体の凹凸の状態によって、多孔質体の内部まで浸透する部分、ごく表面にとどまる部分と、低空隙率層の形成状態にばらつきが生じ、このため、音響整合体を、例えば超音波送受波器に搭載した場合、超音波の送受波においてバラツキが生じ、被測定流体の流量計測性能に影響を及ぼすという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、例えば、流量計測用超音波送受波器に搭載した場合にも被測定流体を安定して計測できるようにしたものである。
上記課題を解決するため本発明の音響整合体は、多孔質体と、その外側表面に配備され、前記多孔質体の空隙率よりも低い空隙率の低空隙率層とを具備し、前記低空隙率層および多孔質体はセラミック材料で構成したものである。
したがって、低空隙率層は多孔質体の形状に依存することなく、多孔質体に対し均一な浸透状態とすることができ、る。ため、本発明の音響整合体および超音波送受波器とした場合、超音波の送受波におけるバラツキが低減でき、被測定流体を安定に流量計測することができる。
また、多孔質体、および低空隙率層が無機物であるセラミック材料で構成されるため、温度変化に対しても特性の安定したものが得られる。
本発明の音響整合体は、安定した特性が得られ、例えば、超音波送受波器に用いて流れ計測に利用することで被測定流体を安定して計測することができる。
第1の発明は、多孔質体と、その外側表面に配備され、前記多孔質体の空隙率よりも低い空隙率の低空隙率層とを具備し、前記低空隙率層および多孔質体はセラミック材料で構成した。
これにより、温度変化時においても、安定した計測を行うことができる。
第2の発明は、多孔質体と、この空隙率よりも低い空隙率の低空隙率層とからなり、かつこの低空隙率層を多孔質体の両側に配置するとともに、前記多孔質体、および低空隙率層をセラミック材料で構成した。
したがって、温度変化時においても、安定した計測を行うことができる。
第3の発明は、前記第1または第2の発明において、低空隙率層と多孔質体との間に前記多孔質体よりも柔軟な接合層を備えたものである。
したがって、低空隙率層と多孔質体との線膨張係数が異なる場合においても、温度変化によって発生した音響整合体内部応力を緩和することができる。
第4の発明は、前記第1〜3のいずれか一つの発明において、音波放射方向に対し段階的に線膨張係数を大きくした複数の低空隙率層を備えた。
これにより、温度変化によって発生した音響整合体内部応力を軽減することができるものである。
第5の発明は、前記第1〜4のいずれか一つの発明において、音波放射方向に対し段階的に焼成収縮率を大きくした複数の低空隙率層を備えたもので、セラミックで構成された音響整合体焼成時における割れ、そりを軽減することができ、工程不良率を低下することができる。
第6の発明は、前記第1〜5のいずれか一つの発明において、多孔質体と低空隙率層は1枚以上のセラミックグリーンシートとを積層して形成したもので、低空隙層は多孔質体の形状に依存することなく、多孔質体に対し均一な浸透状態とすることができる。
第7の発明は、複数の未焼成のグリーンシートを既焼成多孔質体に転写形成して積層した複合音響整合体を形成し、前記複合音響整合体の両面に未焼成の難焼成成分を含有する収縮抑制層を積層して、加熱加圧後に焼成することを特徴とする音響整合体の製造方法である。
したがって、低空隙率層を薄く、かつ安定に形成することができ、特性の安定したものが得られる。
第8の発明は、前記第7の発明において、既焼成セラミックシートと既焼成多孔質体とを有機材料で接合するようにしたもので、多孔質体と低空隙率層との線膨張係数差が比較的大きい場合でも、製造可能であり、多くの原材料を選択することができる。
第9の発明は、前記第1〜6のいずれかに記載した音響整合体を圧電振動子の音波放射方向に配置して超音波送受波器としたものである。
第10の発明は、前記第9の発明において、圧電振動子を密閉容器の内面に、音響整合体を密閉容器の前記圧電振動子に対応した外面にそれぞれ配置したものである。
第11の発明は、前記第9または第10の発明の超音波送受波器を被測定流体が流れる流路の上流側と下流側に配置し、前記超音波送受波器間の超音波伝播時間にもとづき被測定流体の流速および/または流量を演算するようにした流体の流れ計測装置である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は超音波送受波器に用いた音響整合体を示すものである。
図1は超音波送受波器に用いた音響整合体を示すものである。
本実施の形態における音響整合体1は、圧電振動子2に接着剤からなる接合体3で接合されている。
圧電振動子2には、対向する電極4,5が形成されている。これら電極4,5は、銀または金などの導電性ペーストを加熱し、焼き付けて形成する。
電極4,5と電極リード6,7とは、はんだ又は銀ロウなどによって電気的に接合されている。
以下、音響整合体1について説明する。図2において、音響整合体1は、セラミックからなる多孔質体8の骨格9と、その骨格9によって形成された空隙部10と、多孔質体8の被測定流体と接する面に形成された低空隙率層11とで構成されている。
例えば、セラミックの多孔質体8が、セラミックスマトリックスを構成するセラミックス粒子を含み、当該セラミックマトリックスが複数の空隙部10を規定し、当該セラミックスマトリックスにおいて、セラミックス粒子間空隙が形成されており、密度を小さくすることができる。
また、空隙部10とセラミックス粒子間空隙が存在することにより、セラミックスマトリックスの骨格9は直線的に延びることはなく、超音波に対して曲がりくねった経路を与える。このことは超音波の伝搬速度を低減させる。
したがって、多孔質体8は、低密度および低音速の特性を有するものとなり、これを音響整合層1として使用する超音波送受波器にあっては、超音波の伝播特性が有意に向上したものとなる。
ここで、空隙部10とは、複数のセラミックス粒子から成るセラミックマトリックスを巨視的に(例えば倍率20倍程度の顕微鏡で)観察したときに、空孔として認識される部分をいう。
セラミックス粒子間空隙とは、セラミックスマトリックスを構成する粒子と粒子との間に形成される微小な空間をいい、具体的には直径10μm以下の小孔である。
あるいは、空隙部10は、後述する方法に従ってセラミックススラリーを発泡させることにより形成される空孔ともいえ、セラミックス粒子間空隙は、発泡の有無にかかわらず、セラミックス中に形成される空孔であるともいえる。
この音響整合体1は、多孔質体8において、空隙部10がその孔径分布の中心値が10μmから500μmの範囲内にある寸法を有することが好ましい。
多孔質体8がそのような寸法の空隙部を有すると、圧電振動子2で発生した振動を、被測定流体に均一に伝達することができる。
このセラミックスマトリックスは、好ましくは難焼成性セラミックスを含むが、難焼成
性セラミックスを含まなくてよい。
性セラミックスを含まなくてよい。
難焼成性セラミックスは、好ましくはセラミックスマトリックスの80vol%を占め、より好ましくは90vol%を占め、さらに好ましくは100voll%を占める。
図3は、音響整合体1に用いたセラミックの多孔質体8の製造工程フローを示している。難焼成性セラミックを粉砕する工程と、セラミックの粉末に添加剤を加えスラリー化し、気泡を導入する工程と、スラリーを型に流し込み成型する工程と、焼成する工程よりなる。以下詳細に説明する。
(難焼成性セラミック粉砕工程)
セラミックの粉砕は、ボールミルやポットミル等で混合、粉砕等することにより得られる。セラミック粉の平均粒径は特に限定しないが、好ましくは、10μm以下である。
セラミックの粉砕は、ボールミルやポットミル等で混合、粉砕等することにより得られる。セラミック粉の平均粒径は特に限定しないが、好ましくは、10μm以下である。
この範囲の平均粒径のセラミックを用いると、スラリー中での粉末分散性が向上されるとともに、焼成性も向上されるからである。
(セラミックの粉末のスラリー化工程)
セラミックスラリーにおいて、セラミック粉末を懸濁する媒体は、水、有機溶媒、これらの混合溶媒等を使用することができる。好ましくは水を使用する。
セラミックスラリーにおいて、セラミック粉末を懸濁する媒体は、水、有機溶媒、これらの混合溶媒等を使用することができる。好ましくは水を使用する。
セラミックスラリー中に、セラミック粉末を均一に含有させるためには、適当な分散剤を使用することが好ましい。
分散剤として、ポリカルボン酸系分散剤(アニオン系分散剤)を使用でき、具体的には、ポリカルボン酸アンモニウムやポリカルボン酸ナトリウムを使用できる。好ましくは、分散剤の添加量に伴うスラリー粘度変化が大きい分散剤を使用する。
分散剤の使用量は、好ましくは、セラミック粉末の重量に対して5重量%以下であり、より好ましくは、1vol%以下である。
セラミックスラリーは、セラミックスラリー気泡導入前に脱法し、スラリーを攪拌しながら気泡を導入する。
セラミックスラリーに気泡を導入する際に、目的の形状に成型するため、ゲル化剤や、モノマーと重合開始剤とからなる重合性材料を加える。
ゲル化剤を使用すると、温度制御やpH制御等によってスラリーをゲル化することになる。
ゲル化剤としては、ゼラチン、アガロース、寒天、アルギン酸ナトリウム等を挙げることができる。
重合性材料を用いる場合は、重合性材料のモノマーを用いる。具体的には、1または2以上のビニル基やアリル基等を備えたモノマーを挙げることができる。
スラリーが水あるいは水性溶媒にて構成される場合には、1または2官能基性の重合性モノマーを用いることが好ましい。
また、スラリーが、有機溶媒にて構成される場合には、2官能基性の重合性モノマーで
あることが好ましい。特に、スラリーにおいて水を溶媒として調製する場合には、好ましくは、少なくとも1種の1官能基性の(メタ)アクリル酸アミドと、少なくとも1種の2官能基性の(メタ)アクリル酸アミドとを組み合わせて使用する。
あることが好ましい。特に、スラリーにおいて水を溶媒として調製する場合には、好ましくは、少なくとも1種の1官能基性の(メタ)アクリル酸アミドと、少なくとも1種の2官能基性の(メタ)アクリル酸アミドとを組み合わせて使用する。
また、スラリーを有機溶媒で調製する場合には、好ましくは、少なくとも2種の2官能基性の(メタ)アクリル酸を組み合わせて使用する。
1官能基性モノマーや2官能基性モノマーを使用する場合には、好ましくは、過硫酸アンモニウムや過硫化カリウム等である。
また、2以上の官能基を有する官能基性モノマーを使用する場合には、好ましくは、有機過酸化物や過酸化水素化合物や、アゾあるいはジアゾ化合物を使用する。具体的には、過酸化ベンゾイルである。
導入したガスは、界面活性剤等によって気泡としてスラリー中に保持するようにするのが好ましい。
界面活性剤は、当該気泡導入工程において、攪拌等による気泡の導入前にセラミックスラリーに添加することが好ましい。
界面活性剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸等の陰イオン性界面活剤や、高級アルキルアミノ酸等の陽イオン界面活性剤を例示できる。具体的には、n−ドデシルベンゼンスルホン酸、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリレート、ポリオキシエチレンモノオレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル及びこれらのナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩を挙げることができる。
また、トリエタノールアミンラウリルエーテル等及びこれらのハロゲン化塩や、硫酸塩、酢酸塩、塩酸塩等を挙げることができる。また、ジエチルヘキシルコハク酸及びそのアルカリ金属塩等を挙げることができる。
(気泡導入工程)
以上のようにして作製したスラリーに気泡を導入する。この気泡導入工程において、ゲル化材料として重合性材料を用いる場合には、重合性材料とともに、重合開始剤、あるいは重合開始剤と重合触媒とを添加することが好ましい。
以上のようにして作製したスラリーに気泡を導入する。この気泡導入工程において、ゲル化材料として重合性材料を用いる場合には、重合性材料とともに、重合開始剤、あるいは重合開始剤と重合触媒とを添加することが好ましい。
重合触媒を添加すれば、ゲル化温度やその添加量によりゲル化工程の時間を調整することができる。
通常、重合触媒を添加すると、室温付近で速やかにゲル化(重合)が開始される。したがって、気泡導入方法や気泡導入量等を考慮して、重合触媒の使用や種類が選択される。重合触媒としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等を挙げることができる。
(スラリー成型工程)
このようにして調製した含気泡セラミックスラリーを、成形型等に注入して、ゲル化させ、ゲル状多孔質成形体を形成する。
このようにして調製した含気泡セラミックスラリーを、成形型等に注入して、ゲル化させ、ゲル状多孔質成形体を形成する。
含気泡セラミックスラリー円筒状の型に流し込み、重合反応あるいはゲル化反応を行って、固化させる。スラリーが固化すると、スラリー中に存在していた気泡も、ゲル状体中に保存される。
この結果、固化体が多孔質となり、ゲル状多孔質成形体が得られる。これを脱型して、乾燥、脱脂、焼成する。乾燥は、ゲル状多孔質成形体中に含まれている水、溶媒を蒸発させるように行う。
乾燥条件(温度、湿度、時間等)は、スラリー調製に用いた溶媒の種類とゲル状多孔質成形体の骨格部分を構成する成分(ゲル化剤あるいは重合体)によって適宜調整する。
通常は、20℃以上であり、好ましくは、25℃以上80℃以下であり、より好ましくは、25℃以上40℃以下である。
(焼成工程)
つぎに、乾燥体から有機分を除去するために、さらに高温で加熱する。脱脂のための温度と時間は、使用した有機分の量および種類によって調整する。例えば、ゲル化のための材料としてメタクリルアミドとN,N−メチレンビスアクリルアミドを用いたスラリーから調製したゲル状多孔質成形体の場合、700℃で2日間脱脂する。
つぎに、乾燥体から有機分を除去するために、さらに高温で加熱する。脱脂のための温度と時間は、使用した有機分の量および種類によって調整する。例えば、ゲル化のための材料としてメタクリルアミドとN,N−メチレンビスアクリルアミドを用いたスラリーから調製したゲル状多孔質成形体の場合、700℃で2日間脱脂する。
脱脂後には、焼成工程を実施する。焼成のための条件は、使用したセラミック材料の種類等を考慮して設定される。このような工程により、本実施の形態のセラミックの多孔質体8を得ることができる。
セラミックの多孔質体8は、複数の空隙部10が存在している。空隙部10は多孔質体8に分散して存在することが好ましい。空隙部10は独立して存在する場合もあり、他の空隙部10と連続して存在し、外部と連通している場合もある。
セラミックの多孔質体8は、全体として60%以上90%以下の気孔率(ここでは開気孔及び閉気孔を含む全気孔率を意味する)を有していることが好ましい。より好ましくは、80%以上90%以下である。全気孔率は、以下に示す計算式(1)によって求められる。
全気孔率(%)=(1−かさ密度/真密度)×100 (1)
ただし、かさ密度=試料の重量/試料のかさ体積である。真密度は、例えば、極めて微粉化した試料の任意量をピクノメータに投入し、所定の容積に至るまで水を注入して煮沸等してボイドを排除した上で、その重さと容積との関係から求めることができる。
ただし、かさ密度=試料の重量/試料のかさ体積である。真密度は、例えば、極めて微粉化した試料の任意量をピクノメータに投入し、所定の容積に至るまで水を注入して煮沸等してボイドを排除した上で、その重さと容積との関係から求めることができる。
前記気孔率が60%以下では、音響整合体1の密度ρ1が大きくなり気孔率が90%を超えると機械的強度の低下が著しいからである。
気孔率は、より好ましくは、65%以上であり、また、85%以下である。
以上の材料、および製造条件を最適化し、本実施の形態における音響整合体1のセラミックの多孔質体8の密度を200kg/m3以上400kg/m3未満で調整することで密度の低く強度の大きいものを実現することができた。
あるいは、多孔質体8は、セラミックスマトリックスを形成する材料(例えば、アルミナ)に空孔形成材を混合し、空孔形成材をセラミックスマトリックスを形成する材料に混合した状態で加圧し、さらに焼成処理を行って、当該材料同士を結合し、空孔形成材を除去する方法で製造されたものであってよい。
空孔形成材は、焼成の際に溶融する材料、または特定の溶剤に溶解する材料で形成され
、例えば、アクリル球(焼成の際に溶融する)または鉄球(硫酸に溶解する)である。セラミックスマトリックスを形成する材料は、骨格を形成する主材料と、主材料と異なる大きさでかつ主材料を固める補助材料から成ってよい。補助材料は、例えばガラスである。
、例えば、アクリル球(焼成の際に溶融する)または鉄球(硫酸に溶解する)である。セラミックスマトリックスを形成する材料は、骨格を形成する主材料と、主材料と異なる大きさでかつ主材料を固める補助材料から成ってよい。補助材料は、例えばガラスである。
以上のように、音響整合体1に用いる多孔質体8の製造方法を実施することにより、被測定流体に対し効率よく音波を照射することのできるものを製造することができる。
図4は多孔質体8であるセラミック多孔体の加工方法を示している。
(a)は、セラミック多孔体を円筒の棒状に成型、焼成した状態を示しており、(b)は、この棒状セラミック多孔体の外径加工したものを示す。その後、(c)において、所定の厚みにスライス加工し、多孔質体8となる。この焼結体のスライス加工は、ダイシング加工などの高精度厚み加工を実施するのが好ましい。
以下、音波放射面に形成する低空隙率層11の製造方法に関して説明する。
図5において、スライス加工した多孔質体8に未焼成のグリーンシート12を複数積層し、収縮拘束層13を形成した積層体14ができる。
これを、積層方向に対しはさむように加熱加圧を行ない、収縮拘束層13を除去することによって、収縮拘束層13の拘束力により、音響整合体1は、低空隙率層11の収縮を防止し、かつ平面度の高い音響整合体1とすることができる。
これによって、超音波送受波器としたときに安定化を図ることができる。工程断面図においては、片面で度2層の低空隙率層11を例示してるが、特に限定されるものではない。この低空隙率層11は、多孔質体8であるセラミック多孔体が、すでに焼結されており、グリーンシート焼成時にほとんど収縮しないため、異なる材料のグリーンシートを積層する場合、セラミック多孔体に近い側より、焼成時の収縮率が小さい材料を選択するのが好ましい。
このようにすることで、焼成後のクラック、割れが低減でき、歩留まりを向上することができる。
また、音響整合1体としたときの温変化に対する特性変化を考慮し、各グリーンシートは、多孔質体8の近くに配置している側より、多孔質体8と線膨張係数の近い材料を多孔質体側に形成するのが好ましい。
グリーンシートは、アルミナ、シリカ、炭化珪素、などのセラミック粉を、バインダーに分散させ、ダイコーターによって離型処理を施したPETシート状に印刷形成後、乾燥処理を経てグリーンシートとなる。
グリーンシートの厚みは、最小で20μmより形成可能であり、音響整合体1の低空隙率層11をより薄く形成することができるため、音響整合体1を低密度とすることができるため、超音波送受波器としたときにおいて、被測定流体に対し、超音波を効率よく伝播させることができる。
以上のように、本実施の形態においては、圧電振動子2を備え、超音波を送信または受信する超音波送受波器に組み込むための音響整合体1において、多孔質体8と、被測定流体側表面の少なくとも一部に前記多孔質体8の空隙率よりも低い空隙率の低空隙率層11を具備するものであって、前記低空隙率層11および多孔質体8はセラミック材料で構成
した音響整合体1とし、前記低空隙率層11をグリーンシートで形成したものである。
した音響整合体1とし、前記低空隙率層11をグリーンシートで形成したものである。
上記した構成により、被測定流体計即時の温度変化においても、安定に流量計測を行うことができる。
(実施の形態2)
図6に示す超音波送受波器15は、有天筒状ケース16を有し、このケース16の有天部内壁面に接合手段17によって密着するように配設した圧電振動子2と、前記ケース16の有天部外壁面に接合手段18で密着するように配設したセラミックの多孔質体8に低空隙率層11で形成された音響整合体1を接着し接合している。
図6に示す超音波送受波器15は、有天筒状ケース16を有し、このケース16の有天部内壁面に接合手段17によって密着するように配設した圧電振動子2と、前記ケース16の有天部外壁面に接合手段18で密着するように配設したセラミックの多孔質体8に低空隙率層11で形成された音響整合体1を接着し接合している。
有天筒状ケース16と端子板19とは溶接によって電気的に接合されている。
端子板19は電極端子20、および21を備え、これらの電極端子は絶縁部材22によって電気的に絶縁されている。
電極端子21と導電手段23、そして、圧電振動子2に備えられた電極24とは電気的に接合されており、電極端子20と有天筒状ケース16、圧電振動子2に備えられた電極25は電気的気に接合されている。
圧電振動子2に備えられた電極には、電極端子20,21を介して電気信号が伝えられ、圧電振動子2が電気信号を振動へ変換し、そこで発生した振動を、効率よく被測定流体に伝達するために、音響整合体1が備えられた構成となっている。
図7は本発明第2の実施の形態における超音波送受波器20の製造工程フローを示している。
図7において、(a)は実施の形態1に記載した方法によって作製した音響整合体1を示しており、(b)は圧電振動子2に接合手段17として用いる熱硬化性接着剤を塗布形成し、有天筒状ケース16においても同様に接合手段18を塗布形成する。(c)において、圧電振動子2と有天筒状ケース16、音響整合体1を貼り合わせる。
このとき、圧電振動子2、有天筒状ケース16、音響整合体1に約1から10kg/cm2の加圧を加えた状態で、接合手段17、および18として用いた熱硬化性接着剤を硬化させる目的で加熱を行う。
(d)は、以上の工程によって加熱硬化し接合された半完成品を示しており、この半完成品に備えられた有天筒状ケース16と導電手段23を挿入した端子板19とは溶接によって電気的に接合した状態となる。
この溶接時に、密閉空間26に不活性ガスであるアルゴンガス、窒素ガス、ヘリウムガスなどを封入し、圧電振動子2の電極24,25の劣化、圧電振動子2と有天筒状ケース16との接合部分の劣化を軽減する役割を果たす。
前記有天筒状ケース16は、鉄、真鍮、銅、アルミ、ステンレスあるいは、これらの合金、あるいはこれらの金属の表面にめっきを施した金属など導電性を有す材料であれば良い。
接合手段として用いた熱硬化性接着剤は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂など熱硬化性樹脂であれば特に限定されない。
場合によっては、熱可塑性樹脂であっても、ガラス点移転が高温使用温である70℃以下であれば接着剤として使用できる。
多孔質体8の製造方法は、前記実施の形態1と同様のため省略する。
以上のように、本実施の形態においては、圧電振動子2が密閉容器の内面に配置されてなり、前記音響整合体1が密閉容器の前記圧電振動子2の配置位置に対向した外面に配置されている超音波送受波器としたものである。
上記した構成により、圧電振動子2が密閉容器内に配置されているため、測定環境における、湿度、温度、汚染物質などに対し影響を受けないため、特性の安定した超音波送受波器とすることができ、被測定流体を安定に流量計測することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態における音響整合体は、既焼成セラミックシートと既焼成多孔質体とを、有機材料で接合した構成である。既焼成セラミックシートは、実施の形態1に記載した方法で、収縮拘束層で挟み込んだセラミックグリーンシートを加圧焼成後、収縮拘束層を除去することで得られる。
本実施の形態における音響整合体は、既焼成セラミックシートと既焼成多孔質体とを、有機材料で接合した構成である。既焼成セラミックシートは、実施の形態1に記載した方法で、収縮拘束層で挟み込んだセラミックグリーンシートを加圧焼成後、収縮拘束層を除去することで得られる。
有機材料も、一般的な接着剤で形成し、たとえば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂など熱硬化性樹脂であれば特に限定されない。
スライス加工した多孔質体であるセラミック多孔体と、焼成したグリーンシートを前記接着剤で加圧硬化することによって接合する。
以上のようにして形成された音響整合体は、低空隙率層と多孔質体とが強固に密着しており、安定した超音波特性が得られる。
また、多孔質体と低空隙率層との線膨張係数差が比較的大きい場合でも、製造可能であり、多くの原材料を選択することができる。
本実施の形態においては、既焼成セラミックシートと既焼成多孔質体とを、有機材料で接合した音響整合体としたものである。
上記した構成により、低空隙率層と多孔質体とが強固に密着しており、安定した超音波特性が得られる。
多孔質体と低空隙率層との線膨張係数差が比較的大きい場合でも、製造可能であり、多くの原材料を選択することができる。
(実施の形態4)
図8は、本発明第4の実施の形態における流体の流れ計測装置を示すものである。すなわち、流体の流れる流量計測部27の上流側と下流側に、前記した構成の超音波送受波器28,29を一対配置し、超音波が流れに対して斜めに横切るようにしたものである。
図8は、本発明第4の実施の形態における流体の流れ計測装置を示すものである。すなわち、流体の流れる流量計測部27の上流側と下流側に、前記した構成の超音波送受波器28,29を一対配置し、超音波が流れに対して斜めに横切るようにしたものである。
L1は上流側に配置された超音波送受波器28から伝搬する超音波の伝搬経路を、L2は下流側に配置された超音波送受波器29の超音波の伝搬経路をそれぞれ示している。
量計測部27を流れる流体の流速をV、流体中の超音波の速度をC、流体の流れる方向
と超音波パルスの伝搬方向の角度をθとする。
と超音波パルスの伝搬方向の角度をθとする。
超音波送受波器28を送波器、超音波送受波器29を受波器として用いたときに、超音波送受波器28から出た超音波パルスが超音波送受波器29に到達する伝搬時間t1は、
t1 = L /(C+Vcosθ) (2)
で示される。
t1 = L /(C+Vcosθ) (2)
で示される。
次に超音波送受波器29から出た超音波パルスが超音波送受波器28に到達する伝搬時間t2は、
t2 = L /(C−Vcosθ) (3)
で示される。
t2 = L /(C−Vcosθ) (3)
で示される。
そして、(式2)と(式3)から流体の音速Cを消去すると、
V = L /2cosθ(1/t1−1/t2) (4)
の式が得られる。
V = L /2cosθ(1/t1−1/t2) (4)
の式が得られる。
Lとθが既知なら、計時装置30にてt1とt2を測定すれば流速Vが求められる。必要に応じて、この流速Vに流量計測部27の断面積Sと補正係数Kを乗じれば、流量Qを求めることができる。演算手段31は、上記Q=KSVを演算するものである。
以上のように、本実施の形態においては、実施の形態1から3に示した超音波送受波器、および超音波送受波器間の超音波伝播時間を測定する計時装置、伝播時間から流量を算出する演算手段44を含む、超音波流速流量計とすることにより、被測定流体を安定に流量計測することができる。
また、本発明の音響整合体は、多孔質体および、低空隙層が無機物であるセラミック材料で構成されるため、被測定流体計即時の温度変化においても、安定に流量計測を行うことができる。
以上のように、本発明にかかる音響整合体、超音波送受波器またはそれを用いた超音波流速流量計は、安定した流量計測が可能となるため、家庭用流量計、産業用流量計のみならず、空気中に超音波を発生して距離を計測する、自動車のバックソナー等の用途に適用できる。
1 音響整合体
2 圧電振動子
8 多孔質体
11 低空隙率層
2 圧電振動子
8 多孔質体
11 低空隙率層
Claims (11)
- 多孔質体と、その外側表面に配備され、前記多孔質体の空隙率よりも低い空隙率の低空隙率層とを具備し、前記低空隙率層および多孔質体はセラミック材料で構成した音響整合体。
- 多孔質体と、この空隙率よりも低い空隙率の低空隙率層とからなり、かつこの低空隙率層を多孔質体の両側に配置するとともに、前記多孔質体、および低空隙率層をセラミック材料で構成した音響整合体。
- 低空隙率層と多孔質体との間に前記多孔質体よりも柔軟な接合層を備えた請求項1または2に記載の音響整合体。
- 音波放射方向に対し段階的に線膨張係数を大きくした複数の低空隙率層を備えた請求項1から3のいずれか1項記載の音響整合体。
- 音波放射方向に対し段階的に焼成収縮率を大きくした複数の低空隙率層を備えた請求項1〜4のいずれか1項記載の音響整合体。
- 多孔質体と低空隙率層は1枚以上のセラミックグリーンシートとを積層して形成した請求項1〜5のいずれか1項記載の音響整合体。
- 複数の未焼成のグリーンシートを既焼成多孔質体に転写形成して積層した複合音響整合体を形成し、前記複合音響整合体の両面に未焼成の難焼成成分を含有する収縮抑制層を積層して、加熱加圧後に焼成することを特徴とする音響整合体の製造方法。
- 既焼成セラミックシートと既焼成多孔質体とを有機材料で接合することを特徴とする請求項7記載の音響整合体の製造方法。
- 請求項1〜6のいずれか1項記載の音響整合体を圧電振動子の音波放射方向に配置した超音波送受波器。
- 圧電振動子を密閉容器の内面に、音響整合体を密閉容器の前記圧電振動子に対応した外面にそれぞれ配置した請求項9記載の超音波送受波器。
- 請求項9または10記載の超音波送受波器を被測定流体が流れる流路の上流側と下流側に配置し、前記超音波送受波器間の超音波伝播時間にもとづき被測定流体の流速および/または流量を演算するようにした流体の流れ計測装置。
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---|---|---|---|
JP2008258167A JP2010093315A (ja) | 2008-10-03 | 2008-10-03 | 音響整合体およびその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2021188320A1 (en) * | 2020-03-19 | 2021-09-23 | Airmar Technology Corporation | Processes for preparing porous ceramics for acoustic transducers |
-
2008
- 2008-10-03 JP JP2008258167A patent/JP2010093315A/ja not_active Withdrawn
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WO2021188320A1 (en) * | 2020-03-19 | 2021-09-23 | Airmar Technology Corporation | Processes for preparing porous ceramics for acoustic transducers |
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