JP2008263419A - 音響整合体、超音波送受波器、および超音波流速流量計 - Google Patents

音響整合体、超音波送受波器、および超音波流速流量計 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、吸湿しやすいセラミック多孔体に蒸着処理を施すことにより、高感度でかつ吸湿による影響を受けない高性能な超音波送受波器またはそれを用いた超音波流速流量計を提供することを目的とする。
【解決手段】音響整合体10はセラミック多孔体の骨格を形成する表面に、所定の厚みになるように蒸着処理で撥水性を有する樹脂膜13を施したセラミック多孔体で形成してあるので、性質上吸湿しやすいセラミック多孔体の表面が樹脂膜13で覆われ露出しなくなり、温度変化、或いは高温高湿下に放置されても音響整合体の吸湿が抑制され、良好な出力感度を維持できることとなる。また、堅くて脆いセラミック多孔体の表面に柔軟性を有する樹脂膜で覆い脆さをカバーするため、セラミック多孔体の一部が欠けたり、発塵する心配もなくなる。
【選択図】図2

Description

本発明は、流体(特に気体)中に超音波を送信、または、流体中を伝搬する超音波を受信するための、音響整合体、それを用いた超音波送受波器、およびその超音波送受波器を用いる超音波流速流量計に関する。
従来この種の超音波送受波器にあっては、例えば図8に示すように、圧電体を備え、超音波を送信または受信する超音波送受波器に組み込むための音響整合体50であって、空隙51を有する骨格材料82からなる多孔体53と、被測定流体側表面の少なくとも一部に前記多孔体の空隙率よりも低い空隙率の低空隙率層54、もしくは前記多孔体の表面または内部の少なくとも一部にバインダ拡散層を形成する構成となっている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−111195号公報
しかしながら、前記の従来構成では、多孔体の性質上、吸湿しやすく、輸送時などに温度変化が生じた時、或いは高温高湿下に放置される時において結露して吸湿することによって超音波の反射や拡散を生起し、また、音響整合体の音速、および密度が変化することによって例えば、気体等に放射する超音波の伝搬効率が低下し、この音響整合体を備えた超音波送受波器を超音波流速流量計に搭載した場合、流速、流量の計測精度が低下するという課題を有していた。また、音響整合体として用いる多孔体は、超音波の送受信をより効率よく行うために、その密度を小さくすると、強度が弱くなり、輸送時における多孔体の欠け、発塵性など他の機器に悪影響を与える心配があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、吸湿しやすい多孔体で形成される骨格に撥水性を有する膜を形成することにより、高感度でかつ吸湿による影響を受けない高性能な音響整合体、超音波送受波器またはそれを用いた超音波流速流量計を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の超音波送受波器は、圧電体を備え、超音波を送信または受信する超音波送受波器に組み込むための音響整合体であって、多孔体で形成される骨格に撥水性を有する膜を形成した音響整合体としたものである。
上記した構成により、音響整合体は多孔体の骨格に、撥水性を有する膜を形成してあるので、性質上吸湿しやすい多孔体骨格が露出しなくなり、温度変化、或いは高温高湿下に放置されても音響整合体の吸湿が抑制され、良好な出力を維持できることとなる。また、多孔体は、骨格が細く、脆弱であるため、骨格表面に柔軟性を有する撥水性の樹脂膜を形成することによって、多孔体の欠け、発塵性が低減される。
本発明の音響整合体、超音波送受波器、および超音波流速流量計は、温度変化、或いは高温高湿下に放置に伴う音響整合体の吸湿を抑制して、超音波送受波器の出力を容易に維持でき、かつ、多孔体を保護することができ、これを流速流量計に用いた場合、計測精度の向上が図れるものである。
第1の発明は、圧電体を備え、超音波を送信または受信する超音波送受波器に組み込むための音響整合体であって、多孔体で形成される骨格に撥水性を有する膜を形成した音響整合体とすることにより、音響整合体は多孔体の骨格に、撥水性を有する膜を形成してあるので、性質上吸湿しやすい多孔体骨格が露出しなくなり、温度変化、或いは高温高湿下に放置されても音響整合体の吸湿が抑制され、良好な出力を維持できることとなる。また、多孔体は、骨格が細く、脆弱であるため、骨格表面に柔軟性を有する撥水性の樹脂膜を形成することによって、多孔体の欠け、発塵性を低減することができる。
第2の発明は、多孔体は、セラミックス多孔体とした請求項1記載の音響整合体とすることにより、軽量かつ安価に多孔体を形成することができる。
第3の発明は、撥水性を有する膜は、蒸着法によって形成した請求項1記載の音響整合体とすることにより、多孔体骨格に均一に膜を形成することができる。
第4の発明は、撥水性を有する膜は、モノマー状態で気化し、多孔体付着時にポリマーとなる材料を用いた請求項3記載の音響整合体とすることにより、蒸着法によって形成する場合、中真空雰囲気で気化状態がモノマーであり、セラミック多孔体に付着時にポリマーとなるような樹脂材料を用いてあるので、気化状態の樹脂材料はモノマーで粒子が小さく狭い隙間にも入り込んでいき、付着したときに、強固なポリマーとなり、膜を形成するので、セラミック多孔体の気孔径が1μm以下の細孔まで入り込んでいき、多孔体の内部にまで、所定の厚みになるように形成できる。また、厚さの精密なコントロールが可能であり、薄膜でピンホールのない膜をすることにより、超音波送受波器の音響特性に、できるだけ影響を与えることがなく、安定した特性が可能となる。
第5の発明は、音響整合体天部外壁面に音響膜を備え、前記音響膜は他の基材に印刷後、多孔体に転写して形成した請求項1から4のいずれか1項記載の音響整合体とすることにより、被測定流体に相対する表面近傍の空隙率が、セラミック多孔体で形成された音響整合体の表面近傍の空隙率に比較して低く、より平面に近いため、振動子によって振動させられた音響整合体の振動が被測定流体を振動させたり(送信)、また逆に被測定流体の振動により音響整合体が振動させられること(受信)を効率よく行うことができるようになる。
第6の発明は、他の基材は、離型フィルムとした請求項5記載の音響整合体とすることにより、多孔体に応力を加えることなくより容易に離型でき、音響膜が多孔体で形成された空隙部分に脱落することなく、平滑な音響膜を形成でき、振動子によって振動させられた音響整合体の振動が被測定流体を振動させたり(送信)、また逆に被測定流体の振動により音響整合体が振動させられること(受信)を効率よく行うことができるようになる。
第7の発明は、多孔体は、セラミックス粉末を少なくとも1種類有する含気泡セラミックススラリーを成形型内でゲル化してゲル状多孔質成形体を得ること、ゲル状多孔質成形体を乾燥または脱脂すること、およびゲル状多孔質成形体を焼成することを含む方法により形成した請求項2記載の音響整合体の製造方法とすることにより、スラリー中のモノマーがラジカル重合することより、成形型内でポリマーのネットワークが形成され、ゲル湿潤成形体となるため、スラリーの流動過程と固化過程が完全に分離し、粒子がその場で固定されることにより、セラミック多孔体中の不均一や欠陥が発生しにくく、一般的な加圧成形や鋳込み成形に対し約10倍以上の強度を得ることができるとともに、均一の組織となり、密度ばらつきも小さいため、複雑な形状でも対応でき、軽くて強度も高くすることができる。したがって、組立時などにセラミック多孔体の欠け、発塵性を低減できるため他の機器に悪影響を与える心配が少なくなる。また、多孔体をによって形成された骨格に
も空隙が形成できるため、セラミック多孔体の密度を小さくすることで、被測定流体との振動の伝搬効率を向上することができる。
第8の発明は、多孔体は、セラミックス粉末を少なくとも1種類と、空隙形成部材とを含むセラミックスラリーを成形型内でゲル化してゲル状多孔質成形体を得ること、ゲル状多孔質成形体を乾燥または脱脂すること、およびゲル状多孔質成形体を焼成することを含む方法により形成した請求項2記載の音響整合体の製造方法とすることにより、空隙形成部材によって空隙部の体積をコントロールできるため、セラミック多孔体の密度を安定化することができる。
第9の発明は、撥水性を有する膜は、多孔体を請求項7または8に記載の製造方法によって棒状に形成したセラミック多孔体の骨格に形成し、所定の形状にスライスして形成した請求項1から8のいずれか1項記載の音響整合体とすることにより、音響整合体は、棒状に形成したセラミック多孔体の骨格を形成する表面に、所定の厚みになるように蒸着処理で撥水性を有する樹脂膜を施したのち、所定の形状にスライスしてあるので、比較的強度が強い棒状態で蒸着処理を施すことで、セラミック多孔体の強度が大幅に増し、それを所定の形状にスライスして、用いることにより、スライス時・組立時の損傷を防止でき、また完成品の状態でもセラミック多孔体で形成された音響整合体の一部が欠けたり、発塵することを低減でき、組立時等の取り扱いがしやすくなる。
第10の発明は、音響整合体と圧電体とを具備し、前記音響整合体が請求項1から9のいずれか1項記載の音響整合体とした超音波送受波器とすることにより、上記した第1から第9のいずれか1つの発明の作用効果が得られ、温度変化、或いは高温高湿下に放置されても音響整合体の吸湿が抑制され、良好な出力を維持できる超音波送受波器とすることができる。
第11の発明は、有天筒状ケースと前記有天筒状ケース天部内壁面に固定した圧電体と、前記有天筒状ケース天部外壁面に固定した音響整合体と、前記有天筒状ケース支持部に溶接固定した導電性の端子板とを具備し、前記音響整合体が請求項1から9のいずれか1項記載の音響整合体とした超音波送受波器とすることにより、圧電体が外部環境によって変質することなく、かつ、上記した第1から第9のいずれか1つの発明の作用効果が得られ、温度変化、或いは高温高湿下に放置されても音響整合体の吸湿が抑制され、良好な出力を維持できる超音波送受波器とすることができる。
第12の発明は、撥水性を有する膜は、少なくとも前記ケースの天部外壁面に音響整合体を密着手段で密着するように配設した状態で形成した請求項10または11記載の超音波送受波器とすることにより、音響整合体がケースの有天部外側に密着手段で一体化して状態で、より強固に接合され、音響整合体のはがれ等が防止できる。
第13の発明は、撥水性を有する膜は、少なくとも前記端子板とケースを接合した状態で形成した請求項10または11記載の超音波送受波器とすることにより、端子板とケースを接合部分の段差等にできる水たまりやすい部分で生じやすい金属の電気腐食を保護でき、また、さびの発生等が防止できる。
第14の発明は、被測定流体が流れる流路、1対の、請求項10から13のいずれか1項記載の超音波送受波器、および超音波送受波器間の超音波伝播時間を測定する計時装置を含む、超音波流速流量計とすることにより、上記した第10〜第13のいずれか1つの発明の作用効果が得られ、温度変化、或いは高温高湿に対する信頼性の向上させた信頼性の高い計測精度の向上を図った超音波流速流量計を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
本発明の音響整合体を使用して構成する、超音波送受波器の一例を図1に示す。図1において、音響整合体は、圧電体3に、接合体4である接着剤で接合されて、超音波送受波器1を形成する。圧電体3には、対向する電極5、6が形成されている。電極は、銀または金などの導電性ペーストを加熱し、焼き付けて形成する。電極5、6と電極リード7、8とは、はんだ又は銀ロウなどによって電気的に接合されている。以下、音響整合体について説明し、さらに、音響整合体を形成する多孔体について説明する。
図2は本発明の実施の形態1による多孔体で形成された音響整合体の要部断面拡大図を示している。図2において、音響整合体10は、多孔体の骨格11と、その骨格によって形成された空隙部12と、多孔体の骨格11の表面に形成された撥水性の膜13と、流速流量を計測する被測定流体と接する面に形成された音響膜14とで構成されている。
多孔体は、好ましくは、セラミックス多孔体である。また、音響整合体10は、セラミックス多孔体と音波放射面に音響膜14を形成するる構成であることが好ましい。
例えば、セラミック多孔体が、セラミックスマトリックスを構成するセラミックス粒子を含み、当該セラミックマトリックスが複数の空隙部12を規定し、当該セラミックスマトリックスにおいて、セラミックス粒子間空隙が形成されており、密度を小さくすることができる。また、空隙部とセラミックス粒子間空隙が存在することにより、セラミックスマトリックスの骨格は直線的に延びることはなく、超音波に対して曲がりくねった経路を与える。このことは超音波の伝搬速度を低減させる。したがって、多孔体10は、低密度および低音速の特性を有するものとなり、これを音響整合層として使用する超音波送受波器は、超音波の伝播特性が有意に向上したものとなる。
ここで、「空隙部」とは、複数のセラミックス粒子から成るセラミックマトリックスを巨視的に(例えば倍率20倍程度の顕微鏡で)観察したときに、空孔として認識される部分をいう。「セラミックス粒子間空隙」とは、セラミックスマトリックスを構成する粒子と粒子との間に形成される微小な空間をいい、具体的には直径10μm以下の小孔である。あるいは、「空隙部」は、後述する方法に従ってセラミックススラリーを発泡させることにより形成される空孔ともいえ、「セラミックス粒子間空隙」は、発泡の有無にかかわらず、セラミックス中に形成される空孔であるともいえる。
この音響整合体10は、多孔体において、空隙部が、その孔径分布の中心値が10μmから500μmの範囲内にある寸法を有することが好ましい。第1多孔体がそのような寸法の空隙部を有すると、圧電体で発生した振動を、被測定流体に均一に伝達することができる。
このセラミックスマトリックスは、好ましくは難焼結性セラミックスを含むが、難焼結性セラミックスを含まなくてよい。難焼結性セラミックスは、好ましくはセラミックスマトリックスの80vol%を占め、より好ましくは90vol%を占め、さらに好ましくは100vol%を占める。
図3は、音響整合体10に用いたセラミック多孔体の製造工程フローを示している。難焼結性セラミックを粉砕する工程と、セラミックの粉末に添加剤を加えスラリー化し、気泡を導入する工程と、スラリーを型に流し込み成型する工程と、焼成する工程よりなる。以下詳細に説明する。
(難焼結性セラミック粉砕工程)
セラミックの粉砕は、ボールミルやポットミル等で混合、粉砕等することにより得られる。セラミック粉の平均粒径は特に限定しないが、好ましくは、10μm以下である。この範囲の平均粒径のセラミックを用いると、スラリー中での粉末分散性が向上されるとともに、焼結性も向上されるからである。
(セラミックの粉末のスラリー化工程)
セラミックスラリーにおいて、セラミック粉末を懸濁する媒体は、水、有機溶媒、これらの混合溶媒等を使用することができる。好ましくは水を使用する。セラミックスラリー中に、セラミック粉末を均一に含有させるためには、適当な分散剤を使用することが好ましい。分散剤として、ポリカルボン酸系分散剤(アニオン系分散剤)を使用でき、具体的には、ポリカルボン酸アンモニウムやポリカルボン酸ナトリウムを使用できる。好ましくは、分散剤の添加量に伴うスラリー粘度変化が大きい分散剤を使用する。分散剤の使用量は、好ましくは、セラミック粉末の重量に対して5重量%以下であり、より好ましくは、1重量%以下である。
セラミックスラリーは、セラミックスラリー気泡導入前に脱法し、スラリーを攪拌しながら気泡を導入する。セラミックスラリーに気泡を導入する際に、目的の形状に成型するため、ゲル化剤や、モノマーと重合開始剤とからなる重合性材料を加える。ゲル化剤を使用すると、温度制御やpH制御等によってスラリーをゲル化することになる。ゲル化剤としては、ゼラチン、アガロース、寒天、アルギン酸ナトリウム等を挙げることができる。
重合性材料を用いる場合は、重合性材料のモノマーを用いる。具体的には、1または2以上のビニル基やアリル基等を備えたモノマーを挙げることができる。スラリーが水あるいは水性溶媒にて構成される場合には、1または2官能基性の重合性モノマーを用いることが好ましい。また、スラリーが、有機溶媒にて構成される場合には、2官能基性の重合性モノマーであることが好ましい。特に、スラリーにおいて水を溶媒として調製する場合には、好ましくは、少なくとも1種の1官能基性の(メタ)アクリル酸アミドと、少なくとも1種の2官能基性の(メタ)アクリル酸アミドとを組み合わせて使用する。また、スラリーを有機溶媒で調製する場合には、好ましくは、少なくとも2種の2官能基性の(メタ)アクリル酸を組み合わせて使用する。
1官能基性モノマーや2官能基性モノマーを使用する場合には、好ましくは、過硫酸アンモニウムや過硫化カリウム等である。また、2以上の官能基を有する官能基性モノマーを使用する場合には、好ましくは、有機過酸化物や過酸化水素化合物や、アゾあるいはジアゾ化合物を使用する。具体的には、過酸化ベンゾイルである。
導入したガスは、界面活性剤等によって気泡としてスラリー中に保持するようにするのが好ましい。界面活性剤は、当該気泡導入工程において、攪拌等による気泡の導入前にセラミックスラリーに添加することが好ましい。界面活性剤としてはアルキルベンゼンスルホン酸等の陰イオン性界面活剤や、高級アルキルアミノ酸等の陽イオン界面活性剤を例示できる。具体的には、n−ドデシルベンゼンスルホン酸、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリレート、ポリオキシエチレンモノオレート、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル及びこれらのナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩を挙げることができる。また、トリエタノールアミンラウリルエーテル等及びこれらのハロゲン化塩や、硫酸塩、酢酸塩、塩酸塩等を挙げることができる。また、ジエチルヘキシルコハク酸及びそのアルカリ金属塩等を挙げることができる。
(気泡導入工程)
以上のようにして作製したスラリーに気泡を導入する。この気泡導入工程において、ゲル化材料として重合性材料を用いる場合には、重合性材料とともに、重合開始剤、あるいは重合開始剤と重合触媒とを添加することが好ましい。重合触媒を添加すれば、ゲル化温度やその添加量によりゲル化工程の時間を調整することができる。通常、重合触媒を添加すると、室温付近で速やかにゲル化(重合)が開始される。したがって、気泡導入方法や気泡導入量等を考慮して、重合触媒の使用や種類が選択される。重合触媒としては、例えば、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン等を挙げることができる。
(スラリー成型工程)
このようにして調製した含気泡セラミックスラリーを、成形型等に注入して、ゲル化させ、ゲル状多孔質成形体を形成する。含気泡セラミックスラリー円筒状の型に流し込み、重合反応あるいはゲル化反応を行って、固化させる。スラリーが固化すると、スラリー中に存在していた気泡も、ゲル状体中に保存される。この結果、固化体が多孔質となり、ゲル状多孔質成形体が得られる。これを脱型して、乾燥、脱脂、焼成する。乾燥は、ゲル状多孔質成形体中に含まれている水、溶媒を蒸発させるように行う。乾燥条件(温度、湿度、時間等)は、スラリー調製に用いた溶媒の種類とゲル状多孔質成形体の骨格部分を構成する成分(ゲル化剤あるいは重合体)によって適宜調整する。通常は、20℃以上であり、好ましくは、25℃以上80℃以下であり、より好ましくは、25℃以上40℃以下である。
(焼成工程)
つぎに、乾燥体から有機分を除去するために、さらに高温で加熱する。脱脂のための温度と時間は、使用した有機分の量および種類によって調整する。例えば、ゲル化のための材料としてメタクリルアミドとN,N-メチレンビスアクリルアミドを用いたスラリーから調製したゲル状多孔質成形体の場合、700℃で2日間脱脂する。
脱脂後には、焼成工程を実施する。焼成のための条件は、使用したセラミック材料の種類等を考慮して設定される。このような工程により、本発明のセラミック多孔体11を得ることができる。
セラミック多孔体11は、多孔体であり、複数の空隙が存在している。空隙はセラミック多孔体11に分散して存在することが好ましい。空隙は、独立して存在する場合もあり、他の空隙と連続して存在し、外部と連通している場合もある。本音響整合体10では、孔部が連続して存在するほうが好ましい。
セラミック多孔体11は、全体として、60%以上90%以下の気孔率(ここでは開気孔及び閉気孔を含む全気孔率を意味する)。を有していることが好ましい。より好ましくは、80%以上90%以下である。全気孔率は、以下に示す計算式(1)によって求められる。
全気孔率(%)=(1−かさ密度/真密度)×100 (1)
ただし、かさ密度=試料の重量/試料のかさ体積である。真密度は、例えば、極めて微粉化した試料の任意量をピクノメータに投入し、所定の容積に至るまで水を注入して煮沸等してボイドを排除した上で、その重さと容積との関係から求めることができる。前記効率が、60%以下では、音響整合体1の密度ρ1が大きくなり孔径90%を超えると機械的強度の低下が著しいからである。開気孔率は、より好ましくは、65%以上であり、また、85%以下である。以上の材料、および製造条件を最適化し、本発明の実施の形態における音響整合体1のセラミック多孔体11の密度を200kg/m以上400kg/m未満で調整することで密度の低く強度の大きいセラミック多孔体11を実現することができた。
あるいは、セラミックス多孔体は、セラミックスマトリックスを形成する材料(例えば、アルミナ)に空孔形成材を混合し、空孔形成材をセラミックスマトリックスを形成する材料に混合した状態で加圧し、さらに焼成処理を行って、当該材料同士を結合し、空孔形成材を除去する方法で製造されたものであってよい。空孔形成材は、焼成の際に溶融する材料、または特定の溶剤に溶解する材料で形成され、例えば、アクリル球(焼成の際に溶融する)または鉄球(硫酸に溶解する)である。セラミックスマトリックスを形成する材料は、骨格を形成する主材料と、主材料と異なる大きさでかつ主材料を固める補助材料から成ってよい。補助材料は、例えばガラスである。
ここで、音響整合体10はセラミック多孔体の骨格を形成する表面に、所定の厚みになるように蒸着処理で撥水性を有する膜を形成した構成であるので、性質上吸湿しやすいセラミック多孔体の表面が樹脂膜で覆われ露出しなくなり、温度変化、或いは高温高湿下に放置されても音響整合体の吸湿が抑制され、良好な出力感度を維持できることとなる。また、堅くて脆いセラミック多孔体の表面に柔軟性を有する樹脂膜で覆い脆さをカバーするため、セラミック多孔体の一部が欠けたり、発塵する心配もなくなる。
さらに、万が一、何らかの原因で、セラミック多孔体にクラックが生じたとしても、小さな隙間であれば、撥水性を有する樹脂膜で水ははじかれるため、侵入せず、より信頼性が向上する。この撥水性の膜は、蒸着処理によって形成し、中真空雰囲気で気化状態がモノマーでセラミック多孔体に付着時にポリマーとなるような樹脂材料を用いてあるので、気化状態の樹脂材料はモノマーで粒子が小さく狭い隙間にも入り込んでいき、付着したときに、強固なポリマーとなり、膜を形成するので、セラミック多孔体の気孔径が1μm以下の細孔まで入り込んでいき、骨格を形成する表面に、所定の厚みになるように形成できる。また、中真空雰囲気で行う蒸着処理なので、厚さの精密なコントロールが可能であり、薄膜でピンホールのない膜をすることにより、超音波送受波器の音響特性に、できるだけ影響を与えることがなく、蒸着処理による膜ばらつきを少なくすることができる。
そして、ケースの有天部外側に音響整合体を密着手段で密着するように配設した状態で、所定の厚みになるように蒸着処理を施してあるので、蒸着処理によって薄膜でピンホールのない膜膜が形成され、音響整合体がケースの有天部外側に密着手段で一体化して状態で、より強固に接合され、音響整合体のはがれ等が防止できる。そして、少なくとも前記端子板とケースを接合した状態で、所定の厚みになるように蒸着処理を施してあるので、端子板とケースを接合部分に蒸着処理によって薄膜でピンホールのない膜が形成され、端子板とケースを接合部分の段差等にできる水たまりやすい部分で生じやすい金属の電気腐食を保護でき、また、さびの発生等が防止できる。
音響整合体10には、前記ケースの有天部外側の密着面と反対面にフィルム状の音響膜を形成してあるので、被測定流体に相対する表面近傍の空隙率が、セラミック多孔体で形成された音響整合体の表面近傍の空隙率に比較して低く、より平面に近いため、振動子によって振動させられた音響整合体の振動が被測定流体を振動させたり(送信)、また逆に被測定流体の振動により音響整合体が振動させられること(受信)を効率よく行うことができるようになる。
また、音響膜は、離型フィルムにエポキシ樹脂等の熱可塑性の樹脂をベースとした樹脂材料を印刷した後、セラミック多孔体の表面に転写して形成してあるので、凹凸があり吸い込みやすいセラミック多孔体の表面に所定量の樹脂材料を塗布することができ、音響膜の厚さを所定の厚さにできるため、音響膜の膜厚の変化による音響性能を安定化させることができる。
以上のように、本実施の形態においては、圧電体を備え、超音波を送信または受信する超音波送受波器に組み込むための音響整合体であって、多孔体で形成される骨格に撥水性を有する膜を形成した音響整合体としたものである。
上記した構成により、音響整合体は多孔体の骨格に、撥水性を有する膜を形成してあるので、性質上吸湿しやすい多孔体骨格が露出しなくなり、温度変化、或いは高温高湿下に放置されても音響整合体の吸湿が抑制され、良好な出力を維持できることとなる。また、多孔体は、骨格が細く、脆弱であるため、骨格表面に柔軟性を有する撥水性の樹脂膜を形成することによって、多孔体の欠け、発塵性が低減される。
(実施の形態2)
図4に示す超音波送受波器20は、有天筒状ケース21を有し、ケースの有天部内壁面に接合手段22によって密着するように配設した圧電体23と、前記ケースの有天部外壁面に接合手段24で密着するように配設したセラミック多孔体25で形成された音響整合体26を接着して固定するとともに、その反対面にフィルム状の音響膜27を形成してある。
有天筒状ケース21と端子板28とは、溶接によって電気的に接合されている。端子板28は電極端子29および30を備え、これらの電極端子は絶縁部材31によって電気的に絶縁されている。電極端子30と導電手段32、そして、圧電体23に備えられた電極33とは電気的に接合されており、電極端子29と有天筒状ケース21、圧電体23に備えられた電極34は電気的気に接合されている。圧電体23に備えられた電極には、電極端子29、30を介して電気信号が伝えられ、圧電体23が電気信号を振動へ変換し、そこで発生した振動を、効率よく被測定流体に伝達するために、音響整合体26が備えられた構成となっている。
図5は本発明第2の実施の形態における超音波送受波器20の製造工程フローを示している。
図5(a)は、多孔体26を所定の厚みおよび外形に調整し、図5(b)は、圧電体23に接合手段22として用いる熱硬化性接着剤を塗布形成し、有天筒状ケース21においても同様に接合手段24を塗布形成する。図6(c)において、圧電体23と有天筒状ケース21、セラミック多孔体25を貼り合わせ、前記セラミック多孔体25の天部に形成する音響膜27を、スクリーン印刷、メタルマスク印刷、グラビア印刷などの印刷方法によって離型シート35に印刷し、セラミック多孔体25の天部に貼り合わせる。
音響膜27に用いる基本となる材料は、例えば熱硬化性の樹脂である、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂を用い、場合によっては、これらの樹脂に充填材として、シリカ、セラミック粉などの粒子を加えることもある。これらの粒子によって、印刷時のダレ、印刷厚みの経時変化が軽減される。この状態で、圧電体23、有天筒状ケース21、セラミック多孔体25に、約1から10kg/cm2の加圧を加えた状態で、接合手段22.および24として用いた熱硬化性接着剤を硬化させる目的で、加熱を行う。
図5(d)は、以上の工程によって加熱硬化し接合された半完成品36を図示しており、この半完成品36に備えられた有天筒状ケース21と導電手段32を挿入した端子板28とは溶接によって電気的に接合した状態となる。この溶接時に、密閉空間37に不活性ガスであるアルゴンガス、窒素ガス、ヘリウムガスなどを封入し、圧電体23の電極33、34の劣化、圧電体23と有天筒状ケースとの接合部分の劣化を軽減する役割を果たす。
前記有天筒状金属ケース33は、鉄、真鍮、銅、アルミ、ステンレスあるいは、これらの合金、あるいはこれらの金属の表面にめっきを施した金属など導電性を有す材料であれば良い。
接合手段として用いた熱硬化性接着剤は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂など熱硬化性樹脂であれば特に限定されない。場合によっては、熱可塑性樹脂であっても、ガラス点移転が高温使用温である70℃以下であれば接着剤として使用できる。
セラミック多孔体25の製造方法は、前記実施の形態1と同様のため省略する。セラミック多孔体25の骨格11に形成する撥水性の膜13の形成方法は、実施の形態1と同様であるが、本実施の形態2においては、図5に示したように、撥水性の膜13をどの工程で形成するかによっても得られる効果は異なる。例えば、図5の(d)に示したような、有天筒状ケースの天部外壁面に音響整合体を密着手段で密着するように配設した半完成品36の状態で形成した場合には、音響整合体がケースの有天部外側に密着手段で一体化して状態で、より強固に接合され、音響整合体のはがれ等が防止できる。
また、少なくとも前記端子板とケースを接合した超音波送受波器20の状態で撥水性の膜13を形成した場合には、多孔体の吸湿性、発塵性を改善するだけでなく、端子板とケースを接合部分の段差等にできる水たまりやすい部分で生じやすい金属の電気腐食を保護でき、また、端子板を鉄などの安価な金属に、防食のために、めっき処理を行った場合においても、端子板28の外部環境に触れる部分においても、撥水性の膜13が形成されているために、さびの発生等が防止できる。
あるいは、図6に示したように、実施の形態1に示したセラミック多孔体を同様の製造方法で、棒状に形成し、これに、撥水性の膜13を形成したときの工程フローを示した。図6の(a)は、セラミック多孔体を円筒の棒状に成型した状態を示しており、図6の(b)は、この棒状のセラミック多孔体の状態に直接、蒸着処理によって、撥水性の膜を形成した状態を示している。
その後、図6の(c)において、所定の形状に加工したセラミック多孔体とし、図5に示した製造方法と同様にして超音波送受波器とすることが出来る。このように、セラミック多孔体を棒状で撥水性の膜を形成することにより、音響整合体は、棒状に形成したセラミック多孔体の骨格を形成する表面に、所定の厚みになるように蒸着処理で撥水性を有する樹脂膜を施したのち、所定の形状にスライスしてあるので、比較的強度が強い棒状態で蒸着処理を施すことで、セラミック多孔体の強度が大幅に増し、それを所定の形状にスライスして、用いることにより、スライス時・組立時の損傷を防止でき、また完成品の状態でもセラミック多孔体で形成された音響整合体の一部が欠けたり、発塵することを低減でき、組立時等の取り扱いがしやすくなる。
以上のように、本実施の形態においては、圧電体を備え、超音波を送信または受信する超音波送受波器に組み込むための音響整合体であって、多孔体で形成される骨格に撥水性を有する膜を形成した音響整合体としたものである。
上記した構成により、音響整合体は多孔体の骨格に、撥水性を有する膜を形成してあるので、性質上吸湿しやすい多孔体骨格が露出しなくなり、温度変化、或いは高温高湿下に放置されても音響整合体の吸湿が抑制され、良好な出力を維持できることとなる。
また、多孔体は、骨格が細く、脆弱であるため、骨格表面に柔軟性を有する撥水性の樹
脂膜を形成することによって、多孔体の欠け、発塵性が低減される。
(実施の形態3)
図7は、本発明第3の実施の形態における超音波流速・流量計の断面図を示すものである。
図7において、流体の流れる流量計測部40に、実施の形態1および2で示したいずれかの超音波送受波器1、あるいは20を、超音波送受波器41、42に示したように、一対斜めに配置された構成となっている。L1は、上流側に配置された超音波送受波器超音波送受波器41から伝搬する超音波の伝搬経路を示しており、L2は下流側に配置された超音波送受波器超音波送受波器42の超音波の伝搬経路を示している。
管の中を流れる流体の流速をV、流体中の超音波の速度をC(図示せず)、流体の流れる方向と超音波パルスの伝搬方向の角度をθとする。超音波送受波器41を超音波送波器、超音波送受波器超音波送受波器42を超音波受波器として用いたときに、超音波送受波器超音波送受波器41から出た超音波パルスが超音波送受波器超音波送受波器42に到達する伝搬時間t1は、
t1 = L /(C+Vcosθ) (2)
で示される。
次に超音波送受波器超音波送受波器42から出た超音波パルスが超音波送受波器超音波送受波器41に到達する伝搬時間t2は、
t2 = L /(C−Vcosθ) (3)
で示される。
そして、(2)と(3)の式から流体の音速Cを消去すると、
V = L /2cosθ(1/t1−1/t2) (4)
の式が得られる。
Lとθが既知なら、計時装置43にてt1とt2を測定すれば流速Vが求められる。必要に応じて、この流速Vに流量計測部40の断面積Sと補正係数Kを乗じれば、流量Qを求めることができる。演算手段44は、上記Q=KSVを演算するものである。以上のように、本実施の形態においては、多孔体の骨格11に撥水性の膜13形成した音響整合体を備える超音波送受波器、および超音波送受波器間の超音波伝播時間を測定する計時装置を含む、超音波流速流量計とすることにより、温度変化、或いは高温高湿に対する信頼性の向上させた信頼性の高い計測精度の向上を図った超音波流速流量計を提供できる。
尚、その他各部の構成も本発明の目的を達成する範囲であればその構成はどのようなものであってもよい。
以上のように、本発明にかかる超音波送受波器またはそれを用いた超音波流速流量計は、従来の脆く壊れやすい多孔体で形成された音響整合体に、所定の厚みになるように蒸着処理で撥水性を有する樹脂膜を施すことで、機械的強度が向上するとともに、温度変化、あるいは高温高湿下に放置に伴う音響整合体の結露をおさえ、結露による出力感度の低下を抑制することが可能となるので、外気にさらされるような自動車のバックソナー等の用途に適用できる。
本発明の実施の形態1における超音波送受波器の断面図 本発明の実施の形態1における多孔体で形成された音響整合体の要部断面拡大図 本発明の実施の形態2における同セラミック多孔体で形成された音響整合体の製作フロー図 本発明の実施の形態2における超音波送受波器の断面図 本発明の実施の形態2における超音波送受波器の製造工程フロー図 本発明の実施の形態2における音響整合体に用いるセラミック多孔体の工程フロー図 本発明の実施の形態3における超音波流速流量計の原理説明図 従来の超音波送受波器に組み込むための音響整合部材一部断面拡大図
符号の説明
1 超音波送受波器
3 圧電体
10 音響整合体
13 撥水性を有する膜
14 音響膜

Claims (14)

  1. 圧電体を備え、超音波を送信または受信する超音波送受波器に組み込むための音響整合体であって、多孔体で形成される骨格に撥水性を有する膜を形成した音響整合体。
  2. 多孔体は、セラミックス多孔体とした請求項1記載の音響整合体。
  3. 撥水性を有する膜は、蒸着法によって形成した請求項1記載の音響整合体。
  4. 撥水性を有する膜は、モノマー状態で気化し、多孔体付着時にポリマーとなる材料を用いた請求項3記載の音響整合体。
  5. 音響整合体天部外壁面に音響膜を備え、前記音響膜は他の基材に印刷後、多孔体に転写して形成した請求項1から4のいずれか1項記載の音響整合体。
  6. 他の基材は、離型フィルムとした請求項5記載の音響整合体。
  7. 多孔体は、セラミックス粉末を少なくとも1種類有する含気泡セラミックススラリーを成形型内でゲル化してゲル状多孔質成形体を得ること、ゲル状多孔質成形体を乾燥または脱脂すること、およびゲル状多孔質成形体を焼成することを含む方法により形成した請求項2記載の音響整合体の製造方法。
  8. 多孔体は、セラミックス粉末を少なくとも1種類と、空隙形成部材とを含むセラミックスラリーを成形型内でゲル化してゲル状多孔質成形体を得ること、ゲル状多孔質成形体を乾燥または脱脂すること、およびゲル状多孔質成形体を焼成することを含む方法により形成した請求項2記載の音響整合体の製造方法。
  9. 撥水性を有する膜は、多孔体を請求項7または8に記載の製造方法によって棒状に形成したセラミック多孔体の骨格に形成し、所定の形状にスライスして形成した請求項1から8のいずれか1項記載の音響整合体。
  10. 音響整合体と圧電体とを具備し、前記音響整合体が請求項1から9のいずれか1項記載の音響整合体とした超音波送受波器。
  11. 有天筒状ケースと前記有天筒状ケース天部内壁面に固定した圧電体と、前記有天筒状ケース天部外壁面に固定した音響整合体と、前記有天筒状ケース支持部に溶接固定した導電性の端子板とを具備し、前記音響整合体が請求項1から9のいずれか1項記載の音響整合体とした超音波送受波器。
  12. 撥水性を有する膜は、少なくとも前記ケースの天部外壁面に音響整合体を密着手段で密着するように配設した状態で形成した請求項10または11記載の超音波送受波器。
  13. 撥水性を有する膜は、少なくとも前記端子板とケースを接合した状態で形成した請求項10または11記載の超音波送受波器。
  14. 被測定流体が流れる流路、
    1対の、請求項10から13のいずれか1項記載の超音波送受波器、および
    超音波送受波器間の超音波伝播時間を測定する計時装置
    を含む、超音波流速流量計。
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