JP2006166183A - 超音波振動子およびそれを用いた流体の流れ測定装置 - Google Patents

超音波振動子およびそれを用いた流体の流れ測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】セラミック多孔体に有機ガラスを形成した音響整合層を有する高信頼性の超音波振動子を提供することを目的とする。
【解決手段】超音波振動子1を直方体の圧電体3で構成するともに、音響整合層4をセラミック多孔体からなる第1の整合層5と有機ガラスの乾燥ゲルからなる第2の整合層6との2層構成とし、それら第1,第2の整合層5,6を柔軟性のあるエラストマーで接着構成することで、長期にわたる動作的信頼性を向上させたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、流体の流量を計測する超音波流れ計測装置などに用いる超音波振動子に関するものである。
従来、この種の超音波振動子は、図5に示すように、導電性のキャップ状のケース101の頂壁内面に正方柱状の圧電体102を、頂壁外面に音響整合層103をそれぞれ接着剤で固定し、またケース101の下方開放部には同じく導電性の台座104が溶接などの手段で固定されている。
音響整合層103は第1層となるセラミック多孔体105、および第2層となる多孔性の有機ガラスの乾燥ゲル106との2層構成にしてある。
圧電体102の上面電極はケース101、台座104を介して端子107に、下面電極は導電性ゴム108を介して端子109にそれぞれ接続してある。なお、端子109は封入ガラス部110により台座104と絶縁されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−45389号公報
このような構成の従来の超音波振動子において、音響整合層103を構成する多孔性の有機ガラスの乾燥ゲル106とセラミック多孔体105の一部部分を連続して構成していたため、製造時の蒸発乾燥あるいは熱サイクルなどの温度変化により、熱膨張係数の違いによると思われる歪みにより、強度的に弱い有機ガラスの乾燥ゲル106にクラックなどのひび割れや、表面層の剥離などが発生し、信頼性、特に長期信頼性に課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、有機ガラスの乾燥ゲルで構成される第2整合層のひび割れなどを防止して超音波振動子の動作的信頼性を高めたことを目的とするものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明の超音波振動子は、キャップ状のケース内に接着された圧電体と、セラミック多孔体よりなる第1整合層、有機ガラスの乾燥ゲルからなる第2整合層を前記ケースの表面に接着層を介して順次積層して構成した音響整合層とを具備したもので、セラミック多孔体と有機ガラスの乾燥ゲルとの熱膨張係数の違いによる歪みの発生を抑制することができ、長期信頼性に優れた超音波振動子を提供することができる。
本発明の超音波振動子は、2層からなる音響整合層を柔軟性のある接着層を介して積層しているので、強度的に弱い有機ガラスの乾燥ゲルにクラックなどのひび割れや、表面層の剥離などを発生することなく、長期信頼性を確保することができる。
第1の発明は、キャップ状のケース内に接着された圧電体と、セラミック多孔体よりなる第1整合層、有機ガラスの乾燥ゲルからなる第2整合層を前記ケースの表面に接着層を介して順次積層して構成した音響整合層とを具備したもので、前記第1層と第2層との熱膨張係数の差による歪みが接着層で緩和され、比較的強度の弱い有機ガラスの乾燥ゲルにクラックなどのひび割れや、表面層の剥離などが発生するのを防ぐができる。
第2の発明は、特に第1の発明の、第1整合層を凹状とするとともに、その凹状空間に第2整合層を配置したことにより、比較的強度の弱い第2の層を、第1の層で保護することができ、作業性や加工性が向上し、特性のそろった超音波振動子を提供できる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明の、第1整合層を構成するセラミック多孔体の内部に、前記第2整合層を構成する有機ガラスの乾燥ゲルを形成することにより、セラミック多孔体の内部に水などの浸入が無くなり、信頼性を高くすることができる。
第4の発明は、特に第3の発明の、有機ガラスの乾燥ゲルを疎水化処理することにより、整合層内部に水蒸気などの浸入がなくなり、信頼性を高くすることができる。
第5の発明は、特に第1の発明の、ケースと圧電体および前記ケースと第1整合層とをエポキシ系接着層で構成することにより、比較的強度の大きいセラミック多孔体を強固にケースの固着できるので、熱によりケースの変形をある程度抑制することができ、比較的強度の弱い有機ガラスの乾燥ゲル表面にヒビ割れや剥離などの発生を抑え、信頼性の高い超音波振動子を提供できる。
第6の発明は、特に第1の発明の、第1整合層と、前記第2整合層とをエラストマー系の接着層で構成することにより、缶ケースあるいはセラミック多孔体の熱などにより発生する歪みが、第2整合層へ伝わるのを緩和することができ、比較的強度の弱い第2整合層の表面にヒビ割れや剥離などの発生を抑え、信頼性の高い超音波振動子を提供できる。
第7の発明は、特に第1の発明の、第2整合層の表面をエラストマー系材料で被覆した構成とすることにより、比較的強度の弱い第2整合層を構成する有機ガラスの乾燥ゲル表面にヒビ割れや剥離などが発生しても、表面前面に拡大することを抑制するので、感度変化の小さい、信頼性の高い超音波振動子を提供できる。
第8の発明は、特に第7発明の前記被覆層の厚さを10ミクロン以下とする構成としたので、被覆層を設けたことによる大きな感度変化を抑えることができ、生産性を低下させることなく超音波振振動子を提供することができる。
第9の発明は、前記超音波振動子を流体の流れ方向に間隔をおいて少なくとも1対配置して流体の流れ測定装置としたもので、流体の流速およびまたはその流速にもとにした流量計測の高精度化を図ったものである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における超音波振動子を示し、超音波振動子1は、導電性材料からなるキャップ状のケース2の頂壁内面にエポキシ樹脂などで接着された圧電体3と、頂壁外面に接着された音響整合層4とから構成されている。
前記音響整合層4は、セラミック多孔体からなる第1の整合層5と、有機ガラスの乾燥ゲルからなる第2の整合層6との2層構成とした。セラミック多孔体からなる第1の整合層5の外径は12mm、板厚は1.5mmとした。また、有機ガラスの乾燥ゲルからなる第2の整合層6は外径12mm、厚さ0.5mmとした。
なお、圧電体3は約7.4mm角の角柱状とし、その上面、下面には焼き付け銀などで構成される電極が形成されている(図示せず)。また、導電性の台座7はケース2の下方開放部を閉塞するもので、その周辺部が溶接され、圧電体3を密封する構成とした。
導電性のゴム8は圧電体3の下面電極と端子9とを電気的に接続している。一方の端子9は、ハーメチックシールなどの絶縁性材料10により台座7に絶縁固定された状態で導電性のゴム8に導通され、他方の端子11は、導電性の台座7に直接固定され、ケース2を介して圧電体3の上面電極に接続されている。
なお、ケース2とセラミック多孔体からなる第1の整合層5とはエポキシ系接着剤を用いて接着固定した。
そして、第1整合層5と第2整合層6とは粘着性のある、例えばシリコンゴムなどの接着剤を介して接着固定してある。
この構成により、熱サイクル試験を実施しても、第2整合層6の表面にクラックや剥離などが観側されなかった。このため、大きな感度低下を示すことがなかった。図2に熱サイクル試験の結果を示す。
同図において、横軸は熱サイクル試験におけるサイクル数を、縦軸に開始時を1.0とする超音波振動子の相対感度を示す。熱サイクル試験は、+80℃とー40℃の気相間に30分間交互に保持する方法とした。図中の白丸は本実施の形態に基づく超音波振動子の結果(N=10個の平均)を、黒四角は従来の超音波振動子の結果(N=10個の平均)を示す。
本実施の形態に基づく超音波振動子では、熱サイクル2000回においても感度低下は5%以下であり、実用上問題となる10%以上感度低下するものはなかった。従来の超音波振動子では1500回以降に劣化するものが多く見られ、2000回では実用上問題となる10%以上の感度低下が発生した。
なお、本実施の形態に基づく超音波振動子の表面にも数個以内のクラックが散見されたが、感度低下につながるものではなかった。また、表面の剥離が観側されたものは皆無であった。従来の超音波振動子では、クラックが多く認められ、表面の剥離にいたるものも多数あり、感度低下となって観測された。
(実施の形態2)
図3は、第2の実施の形態における音響整合層14を示す。セラミック多孔体からなる第1の整合層15は凹状に構成され、その内部に比較的強度の弱い有機ガラスの乾燥ゲルからなる第2の整合層16が充填形成されている。なお、第1,第2の整合層15,16は、実施の形態1と同様に、粘着性のある、例えばシリコンゴムなどの接着剤を介して接着固定した。また、図示はしていないが、第1の整合層15はエポキシ系接着剤を介してケースに接着固定した。
実施の形態1で示した熱サイクル試験にかけたところ、同様の効果が得られた。また、この構成により、接着工程などの作業性が大幅に改善され、生産性が大幅に向上した。すなわち、比較的強度の大きい凹状のセラミック多孔体からなる第1の整合層15が比較的強度の弱い有機ガラスの乾燥ゲルからなる第2の整合層16を保護する形となり、作業中の有機乾燥ゲルが欠けるなどのことがなくなった。
(実施の形態3)
前記実施の形態1および実施の形態2において示した第1の整合層5,15の内部、すなわち、セラミック多孔体の気孔部に、予め第2整合層6,16として用いる有機ガラスの乾燥ゲルを含浸させ、第1整合層として用いた。この構成により、第1の整合層5,15であるセラミック多孔体の内部、気孔部分に水などの液体が浸入し、液化したりすることがなくなった。このため、長期信頼性の高い超音波振動子を実現することができた。
(実施の形態4)
実施の形態3に示した有機ガラスの乾燥ゲル内部を疎水化処理し、音響整合層として用いた。この構成により、水蒸気などが音響整合層内部に侵入し、結露、あるいは水滴となって滞留することがなくなり、超音波感度が低下するなどの不具合はなくなり、長期信頼性が向上した。
(実施の形態5)
第1,2整合層、およびケースそれぞれの間に介在する接着層について実施の形態1を例にとって以下に説明する。
第1整合層5とケース2との間の接着層はエポキシ系接着層とした。すなわち、強固に接着するエポキし系を選択した。
この構成により、ケース2と第1整合層5であるセラミック多孔体の熱膨張係数の差に起因する熱応力は、熱変形の少ない第1整合層5が熱膨張係数の大きいケース2の熱変形を抑えるように働く。
また、第1,2整合層5,6の間に介在する接着層は、シリコンゴムあるいはフッ素ゴムなどの粘着力のある接着剤で構成した。この構成により、ケース2で発生し、第1整合層5を介して第2整合層6に伝達される熱応力は、粘着力のある接着層を介して伝達されるため、大きく緩和される結果となった。
したがって、実施の形態1で示したように、熱サイクル試験を2000回実施しても第2整合層6の表面にクラック、剥離の発生はなかった。なお、第1整合層5と第2整合層6とをエポキシ系接着剤で強固に接着した場合には、第2整合層6の表面に多数のクラックが確認された。これは、エポキシ系接着剤は硬化すると柔軟性が無くなり、ケース2で発生した熱応力が第1整合層5を伝わり、その応力が緩和されることなく第2整合層6に伝達されるためと考えられる。
したがって、ケース2と第1整合層5との間の接着層は、強固な接着層を形成するエポキシ系接着剤がケース2で発生する熱応力を熱変形の小さい第1整合層5により抑制することになるので適している。また、第1整合層5と第2整合層6との間の接着層は、柔軟性のあるシリコンゴムなどのエラストマー系接着剤がケース2で発生する熱応力を緩和する方向に働くので、適している。
(実施の形態6)
図4は、実施の形態6における音響整合層24を示す。セラミック多孔体からなる第1の整合層25は凹状に構成され、その内部に比較的強度の弱い有機ガラスの乾燥ゲルからなる第2の整合層26が充填形成されている。なお、第1,第2の整合層25,26は、実施の形態1と同様に、粘着性のある、例えばシリコンゴムなどの接着剤を介して接着固定した。また、図示はしていないが、第1の整合層25はエポキシ系接着剤を介してケースに接着固定した。
そして、音響整合層24の表面および周囲がエラストマー系接着剤27で被覆してある。
この構成により、第2整合層16にたとえクラックが入った場合でも、エラストマー系接着剤27で被覆されているため、クッラクが伝播しにくく、そのためクラックが広がることがない。
また、例え第2整合層27の一部が剥離状態となっても、表面がエラストマー系接着剤27で被覆されているため、剥離し脱落することがない。このため、感度低下が著しく抑制される結果となった。
(実施の形態7)
次に、超音波振動子の製造方法について説明する。
まず、有機ガラスの乾燥ゲルを準備する。
音響整合層としての有機ガラスの乾燥ゲルとしては、音速が小さく、密度の低いことが要求される。エトキシシランあるいはメトキシシランなどの有機溶液からなるガラス原料を、塩酸系触媒を用い十分活性な状態で、メチルあるいはエチルなどのアルコール系溶媒に分散させる。
この分散された溶液をアンモニア水などの塩基性触媒を添加するとともに、テフロン(登録商標)などの反応しない材料で作成された型枠に流し込み、成形する。この状態で、40〜50℃、3〜6時間保持すると湿潤ゲルが得られる。
この湿潤ゲルを再度、エトキシシランあるいはメトキシシランなどの原料溶液とアンモニアなどの塩基性触媒とを用い再度有機ガラスを形成すると、湿潤ゲルを乾燥させても、収縮しない、すなわち、体積変化の殆どしない乾燥ゲルが得られる。
この有機ガラスの乾燥ゲルを使用目的に応じて、疎水化処理などを施すことがある。疎水化処理は、ジメチルジエトキシシラン溶液とアンモニアなどの塩基性触媒などを用い実施した。このようにして成形された有機ガラスの乾燥ゲルを準備する。
次に、セラミック多孔体を準備する。この種の音響整合層を構成するセラミック多孔体について説明する。セラミック多孔体に要求される特性は、気孔率が大きく、気孔径分布が一様で、且つ、分布に偏りがないことが重要でとなる。
このようなセラミック多孔体を形成するには、気泡を多く含むセラミックスラリーを固化させ、焼成するゾルキャスティグ法が適している。
簡単に、ゾルキャスティング法の工程を説明する。まず、セラミック粉末原料と、架橋剤、触媒、界面活性剤などを含むゲル化材料とを十分混合する。このとき混合媒体としては水あるいは有機溶媒などを用いるとよい。このようにしてセラミックスラリーが形成される。このとき、分散剤、滑剤、増粘剤、糊剤などを添加してもよい。
次に、このセラミックスラリーに気泡剤を添加し、攪拌・混合し、スラリー中に、気泡を所定量導入する。なお、気泡を導入する前には、セラミックスラリーを予め充分脱気しておくと、気泡の導入量が安定する。このようにして気泡が導入されたセラミックスラリー所定の形状となるよう型枠に入れ、成形する。乾燥後、脱型し、界面活性剤などの有機物を焼き飛ばすことにより多くの気泡を含むセラミック成型体が形成される。その後、所定の温度、時間により、セラミック成形体を焼成する。
このとき、セラミック粉末材料として、アルミナ系、ムライト系、ジルコニア系などの酸化物系の材料を用いると、比較的簡単に、ゾルキャスティング法により、この種のセラミック多孔体を形成することができる。
また、炭化珪素系、窒化珪素系、窒化アルミニウム系、窒化ホウ素系、グラファイト系などの非酸化物系のセラミック材料を用いても比較的簡単に、ゾルキャスティング法により、この種のセラミック多孔体を形成することができる。さらに、非酸化物系のセラミック材料を用いると焼成前後の寸法変化が小さいため、成形性が良い。
通常の酸化物系セラミック材料の場合、焼成前後の寸法は、10〜50%前後収縮するものが多いが、非酸化物系の材料の場合、焼成において若干酸化し、体積が増加するためか、焼成前後の寸法変化が、おおよそ10%以下に収まる場合が多いので、この種の目的のセラミック多孔体として非常に適していることになる。
また、上記のセラミック多孔体の気泡内部に有機ガラスの乾燥ゲルを形成する方法について説明する。十分に脱気したセラミック多孔体に、上記で説明したように、エトキシシランあるいはメトキシシランなどの有機溶液からなるガラス原料を、塩酸系触媒を用い十分活性な状態で、メチルあるいはエチルなどのアルコール系溶媒に分散させた溶液をアンモニア水などの塩基性触媒を添加するとともに、充分に脱気したセラミック多孔体の気泡内部に含浸させ、熟成し、湿潤ゲルを形成する。
以後は、上述の工程の通り実施し、気泡内部が有機ガラスの乾燥ゲルで充満されたセラミック多孔体が得られる。
このようにして準備された有機ガラスの乾燥ゲル単体と、セラミック多孔体と、をシリコンゴムあるいはフッ素ゴムなどの液体状のエラストマーを用い、所定の場所に接着固定する。接着時に荷重は、1〜5Kg/平方cmとした。なお、エラストマーの接着厚さは、5〜10ミュウμmとした。
次に、ケース内部に圧電体がエポキシ系接着剤などで接着された振動子を準備し、ケースの上面にエポキシ系接着剤を用い、有機ガラスの乾燥ゲルが接着されたセラミック多孔体を接着した。この場合も、接着時の荷重は、1〜5Kg/平方cmとした。
このようにして、信頼性に優れた超音波振動子を製造することができる。
(実施の形態6)
前記超音波振動子は、例えばガスなどの流体の流れ計測に用いることができるであろう。すなわち、流体通路の上流側と下流側に少なくとも1対の超音波振動子を配置し、一方の超音波振動子から他方の超音波振動子に至る超音波伝搬時間をもとに流体の流速を測定し、必要に応じて流路の断面積および補正係数を乗じて流量を演算する。
超音波伝搬形態としては、一方の超音波振動子から他方の超音波振動子に直接的に超音波を伝搬させる方式でも、或いは、一方の超音波振動子からの超音波を流路壁に反射させて他方の超音波振動子に伝搬させる方式でもよく、伝搬形式に特定されない。
以上のように、本発明にかかる超音波振動子は、有機ガラスの乾燥ゲルとセラミック多孔体とを柔軟性のあるエラストマーで接着した音響整合層を有しているので、超音波感度が大きく、熱サイクルなどにおいても、クラックあるいは剥離などが発生しにくい、長期信頼性に優れた超音波振動子を実現することができる。
従って、本発明の超音波振動子は、超音波流速・流量計などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における超音波振動子の断面図 同実施の形態における熱サイクル試験の結果を示す図 (a)は他の実施の形態における音響整合層の断面図(b)は同平面図 さらに他の実施の形態における音響整合層の断面図 従来の超音波振動子の断面図
符号の説明
1 超音波振動子
2 圧電体
4,14,24 音響整合層
5,15,25 第1の整合層
6,16,26 第2の整合層
27 エラストマー系接着層

Claims (9)

  1. キャップ状のケース内に接着された圧電体と、セラミック多孔体よりなる第1整合層、有機ガラスの乾燥ゲルからなる第2整合層を前記ケースの表面に接着層を介して順次積層して構成した音響整合層とを具備した超音波振動子。
  2. 第1整合層を凹状とするとともに、その凹状空間に第2整合層を配置した請求項1記載の超音波振動子。
  3. 第1整合層を構成するセラミック多孔体の内部に第2整合層を構成する有機ガラスの乾燥ゲルを形成した請求項1または2記載の超音波振動子。
  4. 有機ガラスの乾燥ゲルを疎水化処理した請求項3記載の超音波振動子。
  5. ケースと圧電体および前記ケースと第1整合層とをエポキシ系接着層で接着した請求項1記載の超音波振動子。
  6. 第1整合層と第2整合層とをエラストマー系の接着層で接着した請求項1記載の超音波振動子。
  7. 第2整合層の表面をエラストマー系材料からなる被覆層で被覆した請求項1記載の超音波振動子。
  8. 被覆層の厚さを10ミクロン以下とした請求項7記載の超音波振動子。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項記載の超音波振動子を流体の流れ方向に間隔をおいて少なくとも1対配置した流体の流れ測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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