JP2008193292A - 音響整合層とそれを用いた超音波振動子および超音波流速・流量計 - Google Patents

音響整合層とそれを用いた超音波振動子および超音波流速・流量計 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、気体液体などの流体の流量を計測する超音波振動子に用いられる音響整合層に関するものであり、多孔質な音響整合層を接着する場合に、接着剤が音響整合層に吸い上げられ接着不良となるのを防ぎ、安定な特性の超音波振動子を提供することである。
【解決手段】本発明の超音波振動子は、音響整合層1の接着面に緻密層2を有する構成としたので、接着剤で接着する場合に、接着剤が音響整合層1に吸い上げられることが無くなり、安定した特性の超音波振動子とすることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、気体液体などの流体の流量を計測する超音波振動子に用いられる音響整合層および、この音響整合層を用いた超音波振動子と超音波流速・流量計に関するものである。
従来、この種の超音波振動子は、図7に示すような構成であった。図7は、超音波振動子101の断面図を示し、102は正方柱状の圧電体103を収納するキャップ状の缶ケースを示す。104は、缶ケース102上の設けられた2層からなる音響整合層を示す。105はセラミック多孔体を、106はセラミック多孔体に内包された多孔性の有機ガラスの乾燥ゲルを示す。107は缶ケース103と溶接接合された台座であり、108は電極端子109と圧電体102とを電気的に接続する導電性ゴムである。110は、電極端子109と台座107とを電気的に絶縁する封入ガラス部である。111は、缶ケース103と台座107とを電気的に接続する接地端子を示している(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−45389号公報
このような構成の従来の超音波振動子101では、2層からなる音響整合層104が、缶ケース102の天面に、エポキシなどの接着剤により接着されている。音響整合層104がセラミック多孔体105と、そのセラミック多孔体に内包された多孔性の有機ガラスの乾燥ゲル106から構成されているため、エポキシなどの接着剤が加熱硬化時に温度上昇とともに接着剤の粘性が急激に低下し、接着剤が表面張力により吸い上げられ、音響整合層104と缶ケース102との界面から接着剤が無くなり、その結果、接着不十分となり、超音波振動子101の感度が不安定となるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、接着剤が吸い上げられることのない音響整合層と、その音響整合層からなる超音波振動子を提供し、安定な感度が得られる超音波振動子および高精度な超音波流速・流量計を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の超音波振動子は、平板状の第1の多孔体と、前記第1の多孔体に内包された第2の多孔体とからなり、前記平板の少なくとも1主面に緻密層を有する音響整合層を有する構成とした。
この構成により、音響整合層を接着する際に、前記緻密層がエポキシなどの接着剤の音響整合層への浸透を抑制するように働き、エポキシなどの接着剤が音響整合層と缶ケースとの界面から無くなることがなくなり、安定した接合が得られ、感度の安定した超音波振動子を実現することができる。
また、この超音波振動子を用いることにより、信頼性の高い超音波流速・流量計をも構成することができる。
本発明の超音波振動子は、上記構成であるため、音響整合層を強固に缶ケースに接合することができ、信頼性、特に長期信頼性にも優れた特性を有することになる。また、安定
した感度が得られるので、この超音波振動子を用いることにより、信頼性の高い、高精度な超音波流速・流量計を構成することができる。
第1の発明は、音響整合層を平板状の第1の多孔体と、前記第1の多孔体に内包された第2の多孔体とから構成し、前記平板の少なくとも1主面に緻密層を形成する構成とした。この構成により、音響整合層を缶ケースなどに接合する際に、エポキシなどの接着剤が音響整合層の緻密層に浸透を抑制されるため、音響整合層に浸透することがなくなり、強固な接合が得られ安定した感度の得られる超音波振動子を実現することができる。また、強固な接合が得られるので、長期信頼性にも優れた超音波振動子を実現することができる。
第2の発明は、特に第1の発明の第1の多孔体を、ゾルゲル法で形成した連通孔を有する非酸化物系セラミックとした。
この構成により、連通孔を有する多孔質なセラミックを容易に形成することができ、その内部に効率よく第2の多孔体を形成することができ、特性の優れた音響整合層を実現することができる。また、強度の弱い第2の多孔体を保護する形状とすることができ、音響整合層を実用可能な強度とすることができる。
第3の発明は、特に第1の発明の第2の多孔体を第1の多孔体中にゾルゲル反応溶液を含浸させて形成する構成とした。この構成により、第1の多孔体の内部に効率よく第2多孔体を形成することができ、特性の優れた音響整合層を実現することができる。
第4の発明は、特に第1の発明の緻密層を、加熱硬化型の接着剤を含浸させ、予め加熱硬化し形成する構成とした。この構成により、緻密層を簡単に形成することができる。これにより、音響整合層を缶ケースなどに接合する場合に、接着剤などが音響整合層に浸透することがなくなり、強固な接合が得られる。
第5の発明は、特に第4の発明の緻密層の厚さを、用いる超音波の波長の1/100以下とする構成とした。この構成により、音響特性に優れた音響整合層を形成することができ、特性の優れた超音波振動子を実現することができる。
第6の発明は、特に第1の発明の平板状の音響整合層の側面に緻密層を設けた構成とした。この構成により、音響特性を損なうことなく、音響整合層の側面に実用上充分な強度を確保することができ、特性の優れた超音波振動子を実現できる。
第7の発明は、特に第1の発明の平板状の音響整合層の両方の主面に緻密層を設けた構成とした。この構成により、音響特性を損なうことなく実用上充分な強度を有する音響整合層を実現することができ、特性の優れた超音波振動子を実現できる。
第8の発明は、特に第1から7のいずれか1つの発明の音響整合層を有天筒状のケースの天面外側に接合し、且つ、前記有天筒状のケースの天面内側に圧電体を接合し、超音波振動子を構成した。これにより、音響特性に優れた超音波振動子を実現できる。
第9の発明は、特に第8の発明の超音波振動子一対を、流体の流れる流路の上流側と下流側とに流体を挟んで対向して備える構成とした。この構成により、高精度な超音波流速・流量計を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の
形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における音響整合層の断面図を示す。図1において、1は外径11[mm]、厚さ0.75[mm]の音響整合層を、2は音響整合層の下面に形成された厚さ30[μm]の緻密層を示す。
図2に、音響整合層4の詳細図を示す。図2(a)に示す3は連通孔からなる気泡を多く含んだセラミック多孔体を、図2(b)に示す4は有機ガラスなどで形成された多孔質有機ガラスを、図2(c)に示す5はセラミック多孔体3の内部に、多孔質の有機ガラスが形成されている様子を示している。図2(d)は音響整合層1と、音響整合層1の下面に形成された緻密層を示す。
以下、簡単にこの種の音響整合層に用いられるセラミック多孔体3について説明する。
セラミック多孔体3に要求される特性は、密度が小さく、即ち、気孔率が大きく、気孔径分布が一様で、且つ、分布に偏りがないことが重要でとなる。このようなセラミック多孔体3を形成するには、気泡を多く含むセラミックスラリーを固化させ、焼成するゾルキャスティグ法が適している。
簡単に、ゾルキャスティング法の工程を説明する。まず、セラミック粉末原料と、架橋剤、触媒、界面活性剤などを含むゲル化材料とを十分混合する。このとき混合媒体としては水あるいは有機溶媒などを用いるとよい。このようにしてセラミックスラリーが形成される。このとき、分散剤、滑剤、増粘剤、糊剤などを添加してもよい。
次に、このセラミックスラリーに気泡剤を添加し、攪拌・混合し、スラリー中に、気泡を所定量導入する。なお、気泡を導入する前には、セラミックスラリーを予め充分脱気しておくと、気泡の導入量が安定する。このようにして気泡が導入されたセラミックスラリー所定の形状となるよう型枠に入れ、成形する。乾燥後、脱型し、界面活性剤などの有機物を焼き飛ばすことにより多くの気泡を含むセラミック成型体が形成される。またこのとき、有機物を焼き飛ばす過程において気泡が連通孔として形成される。
その後、所定の温度、時間により、セラミック成形体を焼成する。このとき、セラミック粉末材料として、アルミナ系、ムライト系、ジルコニア系などの酸化物系の材料を用いると、比較的簡単に、ゾルキャスティング法により、この種のセラミック多孔体3を形成することができる。また、炭化珪素系、窒化珪素系、窒化アルミニウム系、窒化ホウ素系、グラファイト系などの非酸化物系のセラミック材料を用いても比較的簡単に、ゾルキャスティング法により、この種のセラミック多孔体を形成することができる。
また、非酸化物系のセラミック材料を用いると焼成前後の寸法変化が小さいため、成形性が良い。通常の酸化物系セラミック材料の場合、焼成前後の寸法は、10〜50[%]前後収縮するものが多いが、非酸化物系の材料の場合、焼成において若干酸化し、体積が増加するためか、焼成前後の寸法変化が、おおよそ10[%]以下に収まる場合が多いので、この種の目的のセラミック多孔体として非常に適していることになる。このようにして、音響整合層1に適した気孔率が約85[%]以上のセラミック多孔体3が得られる。
次に、多孔質有機ガラスについて説明する。音響整合層1に用いられるものとしては、音速が遅く、密度の小さいことが要求され、多孔質有機ガラスが適している。多孔質有機ガラスは、次のようにして準備する。エトキシシランあるいはメトキシシランなどの有機溶液からなるガラス原料を、塩酸系触媒を用い十分活性な状態で、メチルあるいはエチル
などのアルコ−ル系溶媒に希釈・分散させる。この希釈・分散された溶液をアンモニア水などの塩基性触媒を添加するとともに、セラミック多孔体3に流し込む。この状態で、40〜50[℃]、3〜6[h]保持すると、セラミック内部に多孔質な湿潤ゲルが形成される。
この湿潤ゲルを再度、エトキシシランあるいはメトキシシランなどの原料溶液とアンモニアなどの塩基性触媒とを用い、再度多孔質有機ガラスとして形成すると、乾燥させても、収縮しない、即ち、体積変化の殆どしない多孔質有機ガラスが得られる。この多孔質有機ガラスを使用目的に応じて、疎水化処理などを施すことがある。疎水化処理は、ジメチルジエトキシシラン溶液とアンモニアなどの塩基性触媒などを用い実施した。このようにして多孔質有機ガラスを内包するセラミック多孔体3が得られる。なお、音響整合層1の密度は約0.47[g/cm]、セラミック多孔体3の密度は約0.30[g/cm]、有機ガラスの密度は約0.20[g/cm]であった。
このようにして得られた音響整合層1の一主面にエポキシなどの接着剤を印刷、あるいは転写などで形成し、テフロン(登録商標)などの反応しない平板上において、加熱硬化し、緻密層2を形成した。なお、緻密層2は、用いる超音波波長の(1/100)以下となるようにした。超音波波長の(1/100)以下であれば、音響的に厚さを無視することができ、音響特性を損なうことがない。
以上説明したように、第1の多孔体と、前記第1の多孔体に内包された第2の多孔体とからなる多孔質な音響整合層1が得られる。また、1主面に緻密層2が形成されているので、音響整合層1を缶ケースなどに接合する際に、エポキシなどの接着剤が音響整合層1の緻密層2に浸透を抑制され、音響整合層1に浸透することがなくなり、強固な接合が得られ安定した感度の得られる超音波振動子を実現することができる。また、強固な接合が得られるので、長期信頼性にも優れた超音波振動子を実現することができる。
なお、上記実施の形態1において、緻密層2をエポキシなどの接着剤で形成したが、ガラスあるいは金属などのスパッタ膜、蒸着膜、CVD膜などで形成しても良い。
(実施の形態2)
図3は、本発明の実施の形態2における超音波振動子の断面図を示す。図3において、6は超音波振動子を、7は有天筒状の缶ケースを、8は缶ケース7の内面に接合された圧電体を、台座部9は缶ケース7と周辺部で溶接され、圧電体8を密封する構成とした。導電性のゴム10は圧電体8の下面電極と端子10とを電気的に接続している。端子11は、ハーメチックシールなどの絶縁性材料12により台座9に固定されている。他方の端子13は、台座9に直接固定され、缶ケ−ス7を介して、圧電体8の上面電極に接続される構成とした。
なお、この構成において、音響整合層15と缶ケース7とはエポキシ系接着剤を用いて接着固定した。図4に、このようにして作成した超音波振動子の断面写真を示す。図4(a)は、本発明に基づく緻密層14を有する音響整合層15と缶ケース16とを示す。緻密層14と缶ケース16との中間にエポキシからなる接着層17がはっきりと観察された。なお、18はセラミック多孔体部分を示し、セラミック多孔体18の気孔内に見える球状の部分19は多孔質の有機ガラスを示す。図4(b)は、従来の緻密層14を持たない音響整合層20を示す。21は缶ケースを、22は音響整合層20に浸透したエポキシ接着層を示す。
図4(a)に見られるように、本発明に基づく緻密層14を有する音響整合層15からなる超音波振動子では、音響整合層15と缶ケース16との界面に接着層17が十分存在
し、強固な接合がなされていることがわかる。一方、従来の緻密層14のない音響整合層20からなる超音波振動子では、音響整合層20と缶ケース21との界面に存在するべき接着剤は音響整合層20に表面張力により吸い上げられ音響整合層20内にエポキシ層20が形成され、音響整合層20と缶ケース21との界面にあるべきエポキシ層がなくなっていることがわかる。このため、従来の緻密層14を持たない従来の音響整合層20では、音響整合層20が缶ケース21と充分な強度で接合されることが困難である。
図5にこれらの超音波振動子の出力特性を示す。図5において、横軸はサンプル番号を、縦軸に出力特性値(相対値)を示す。図5(a)の●23は、本発明に基づく緻密層14を有する音響整合層15からなる超音波振動子、n=9個の出力特性の結果を示す。平均値(相対値)は62.0、標準偏差は2.9、即ち、出力値(相対値)は62.0±2.9であった。
図5(b)の「□24」は従来の緻密層14を持たない音響整合層20からなる超音波振動子、n=9個の出力特性の結果を示す。平均値(相対値)は47.9、標準偏差は5.8、即ち、出力値(相対値)は47.9±5.8であった。
このように本発明に基づく緻密層14を有する音響整合層15からなる超音波振動子は、従来の緻密層14を持たない音響整合層20からなる超音波振動子に比べ、出力値が大きく、バラツキは小さくなるという効果が得られた。
これらの結果は、緻密層14を有する音響整合層15では、接合する際にエポキシなどの接着剤が緻密層14があるために多孔質な音響整合層15に浸透することなく、音響整合層15と缶ケース7との界面に存在し、強固な接合がなされたと考えることができる。
一方、従来の緻密層14を持たない音響整合層20では、エポキシなどの接着剤が、多孔質な音響整合層20に吸い上げられ、音響整合層20と缶ケース7との界面から無くなり、充分な接合が得られなかった結果と考えられる。即ち、接着不良が発生し、出力値が低下するとともにバラツキが増大したものと考えられる。
なお、緻密層14は音響整合層15の上面および下面の両方にあっても良い。この場合には、上面・下面と、区別する必要が無くなり、生産性が大いに向上する。また、音響性能も向上する。これは、超音波を外部に伝達する上面に薄い緻密層14が形成されているために、外部への超音波の伝達効率が向上するためと考えられる。
また、緻密層14が音響整合層15の周囲の側面にあっても良い。この場合、多孔質な音響整合層15の強度が大幅に向上することになる。即ち、超音波振動子の組立て、あるいは、素子のハンドリングなどにより破壊されることが無くなるなど実用上の価値が大きい。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3における超音波流速・流量計の断面図を示す。25は超音波流速・流量計の断面図を示し、26は流体の流れる流路、27は上流側に設けられた本発明に基づく超音波振動子、28は下流側に設けられた本発明に基づく超音波振動子。なお、実線の矢印29は流体の流れる方向を、破線の矢印30は上流側の振動子27と、下流側の振動子28との間での超音波の伝播する方向をそれぞれ示す。図中のθは、流体の流れる方向と、超音波の伝播する方向との交差角を示す。
この構成において、上流側の超音波振動子27から超音波を送信し、下流側の超音波振動子28で受信し、また下流側の超音波振動子28から超音波を送信し、上流側の超音波
変換器27で受信するよう交互に送受信を繰り返している。このとき、上流側の超音波振動子27から下流側の超音波振動子28への超音波の伝播時間をTud、下流側の超音波振動子28から上流側の超音波振動子27への超音波の伝播時間をTduとし、超音波が流体中を伝搬する伝搬速度をVs、流体の流速をVfとすると、
Tud=Ld/[Vs+Vf・cos(θ)]
Tdu=Ld/[Vs−Vf・cos(θ)]
となる。なお、Ldは超音波振動子間の距離を示す。
これらより、
Vs+Vf・cos(θ)=Ld/Tud
Vs−Vf・cos(θ)=Ld/Tdu
となり、これらの両辺を引き算すると、
2*Vf・cos(θ)=(Ld/Tud)−(Ld/Tdu)
=Ld*[(1/Tud)−(1/Tdu)]
となる。よって、
Vf={Ld/[2・cos(θ)]}*[(1/Tud)−(1/Tdu)]
となり、
流体の流速Vfが得られる。さらに、流路26の断面積Srを乗じると、流量Qmとなる。
即ち、Qm=Sr*Vfが、計測した流量値となる。このように超音波振動子間の距離Lp、および流路26の断面積Srは、予め分かっているので、上述のように流路26を流れる流体の流速Vfおよび流量Qmが計測されることになる。
本発明の超音波振動子を用いることにより、即ち、セラミック多孔体と多孔質な有機ガラスなどからなる音響整合層を有する超音波振動子では、出力特性が従来の超音波振動子に比べ出力特性が大きいので、S/Nよく流体の流速・流量を計測することができる。また、音響整合層と缶ケースとが強固に接合されているので、機械的強度も大きくので、信頼性の高い超音波流速・流量計を実現することができる。
以上のように、本発明にかかる超音波振動子は、出力特性が大きく、また、音響整合層と缶ケースとが強固に接合されているので、信頼性にも優れた高性能な超音波流速・流量計をも実現できる。従って、長期信頼性を要求される家庭用ガスメータ、水道用メータなどの用途の適用できる。
本発明の実施の形態1における音響整合層の断面図 本発明の実施の形態1における音響整合層の断面図 本発明の実施の形態1における超音波振動子の断面図 本発明の実施の形態2における超音波振動子の断面を撮影した顕微鏡写真 本発明の実施の形態2における超音波振動子の特性図 本発明の実施の形態3おける超音波流速・流量計の断面図 従来の超音波振動子の断面図
符号の説明
1 音響整合層
2 緻密層
3 セラミック多孔体
4 多孔質有機ガラス
6 超音波振動子
7 缶ケース
8 圧電体

Claims (9)

  1. 平板状の第1の多孔体と、前記第1の多孔体に内包された第2の多孔体とからなり、前記平板の少なくとも1主面に緻密層を有する音響整合層。
  2. 第1の多孔体を、ゾルゲル法で形成した連通孔を有する非酸化物系セラミックとした請求項1記載の音響整合層。
  3. 第2の多孔体は、第1の多孔体中にゾルゲル反応溶液を含浸させて形成した請求項1記載の音響整合層。
  4. 緻密層は、加熱硬化型の接着剤を含浸させ、加熱硬化し形成した請求項1記載の音響整合層。
  5. 緻密層の厚さは、用いる超音波の波長の1/100以下とする請求項1記載の音響整合層。
  6. 平板状の側面に緻密層を有する請求項1記載の音響整合層。
  7. 平板状の両方の主面に緻密層を有する請求項1記載の音響整合層。
  8. 請求項1から5のいずれかの一項に記載された音響整合層を有天筒状のケースの天面外側に接合し、且つ、前記有天筒状のケースの天面内側に圧電体を接合してなる超音波振動子。
  9. 請求項8記載の超音波振動子一対を、流体の流れる流路の上流側と下流側とに流体を挟んで対向して備える、前記一対の超音波振動子間の超音波伝播時間から前記流体の流速、あるいは、前記流速から流体の流量を演算する超音波流速・流量計。
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